JP2008157463A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】低トルク化、低騒音化及び長寿命化を従来よりも大幅に改善し、高温・高速回転化に十分に対応可能な転がり軸受を提供する。
【解決手段】内輪10と外輪11との間に保持器12を介して複数の転動体13を保持して構成され、かつ、基油の40℃における動粘度が60mm/s以下であり、カルシウムスルホネート、バリウムスルホネートまたはカルシウムサリシレートの金属系清浄分散剤と、こはく酸誘導体またはベンジルアミンの無灰系清浄分散剤とを合計でグリース全量の0.5〜10重量%の割合で含有するグリースを封入したことを特徴とする転がり軸受1。
【選択図】図1

Description

本発明は転がり軸受に関し、特にハードディスクドライブ(HDD)、ビデオテープレコーダ(VTR)、デジタルオーディオテープレコーダ(DAT)、レーザビームプリンタ(LBP)、情報機器用小型冷却ファンモータ等の回転支持部分に用いられる転がり軸受に関する。
コンピュータ関連産業は、他の産業分野に比べて歴史が浅い業種であるにもかかわらず技術革新のスピードが速い。特にHDDは、1つの機種の存在期間が短い上に新技術を導入した新機種(高精度、コンパクト化)が次々と生まれている。それに伴って、HDDに使用される転がり軸受も高温下や高速回転で使用されており、使用条件が益々厳しくなっている。しかもその一方で、低トルクや低騒音、長寿命化等の高性能化が望まれている。
従来のVTR、HDD、DAT、LBP等に使用される転がり軸受では、低トルクや低騒音、長寿命化のために、グリースを封入した潤滑方式や、軸受軌道面等に潤滑油を塗油し、更にグリースを封入する潤滑方式が採られている。例えば、HDDに使用される転がり軸受では、グリースを封入した潤滑方式が主流となっている。
一方、グリースを全く使用せず、軸受軌道面等に潤滑油を塗油するだけで、低トルク、低騒音、長寿命化を図ることも行われており、例えば特開平5−149343号公報には、ポリα―オレフィン油、ポリオールエステル油、ポリフェニルエーテル油、フッ素油等の潤滑油を内・外輪の軌道面、転動体及び保持器の表面に厚く(1mg/cm2以上)塗油することにより、特に冷時における異音を防止した転がり軸受が記載されている。また、特開昭64−46011号公報にも、同様に、潤滑油膜を形成した回転支持装置が記載されている。
しかしながら、低トルクと、低騒音や長寿命化とはトレードオフの関係にあり、何れの潤滑方式においても両者を同時に満足するのは難しい。低トルク化を図るためには、グリースもしくは潤滑油膜の攪拌抵抗が小さいことが必要であり、そのためには低粘度の基油または潤滑油を使用しなけれならない。これに対して低騒音や長寿命化を図るためには、接触面での油膜の確保・維持のために、ある程度高粘度の基油または潤滑油を使用した方が有利となる。そのため、低トルクを優先させると、極く早い時期に接触面に滑りによる表面のなじみ摩耗を起こし、発生した摩耗粉が転走面に凝着して異音を発したり、耐久寿命を低下させる。
このような問題は、上述の如く高温・高速回転化が要求されている状況では、より重量課題となってくる。従って、本発明は、低トルク化、低騒音化及び長寿命化を従来よりも大幅に改善し、高温・高速回転化に十分に対応可能な転がり軸受を提供することを目的とする。
上記の目的は、本発明にかかる、内輪と外輪との間に保持器を介して複数の転動体を保持して構成され、かつ、基油の40℃における動粘度が60mm/s以下であり、カルシウムスルホネート、バリウムスルホネートまたはカルシウムサリシレートから選ばれる金属系清浄分散剤と、こはく酸誘導体またはベンジルアミンから選ばれる無灰系清浄分散剤とを合計でグリース全量の0.5〜10重量%の割合で含有するグリースを封入したことを特徴とする転がり軸受により達成される。
本発明によれば、低トルク化、低騒音化及び長寿命化を従来よりも大幅に改善し、高温・高速回転化に十分に対応可能な転がり軸受が提供される。
以下、本発明の転がり軸受に関して図面を参照して詳細に説明する。
本発明において、転がり軸受自体の構成、構造には制限が無く、例えば図1に示すような、内輪10と外輪11との間に保持器12を介して複数の転動体である玉13を保持して構成される玉軸受1を例示することができる。玉13は、鋼球であってもよいし、セラミック球であってもよい。また、後述されるグリース(図示せず)がシール14により封止される。
グリースにおいて、基油の種類は制限されるものではないが、潤滑性や耐熱性等を考慮すると、エステル油またはエステル油と他の潤滑油との混合油を使用することが好ましい。また、基油は、低トルク化を図る上で、40℃における動粘度を60mm2/s以下とする。
エステル油の種類は制限されるものではないが、ジエステル油、芳香族エステル油、ヒンダードエステル油、炭酸エステル油等が好適である。
ジエステル油としては、ジオクチルアジペート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIBA)、ジブチルアジペート(DBA)、ジオクチルアゼレート(DOZ)、ジブチルセバケート(DBS)、ジオクチルセバケート(DOS)、メチル・アセチルリシノレート(MAR-N)等が挙げられる。
芳香族エステル油としては、トリオクチルトリメリテート(TOTM)、トリデシルトリメリテート、テトラオクチルピロメリテート等が挙げられる。
ヒンダードエステル油としては、以下に示す多価アルコールと一塩基酸とを適宜反応させて得られるものが挙げられる。一塩基酸は単独でも良いし、複数用いても良い。また、多価アルコールと二塩基酸・一塩基酸の混合脂肪酸とのオリゴエステルであるコンプレックスエステルとして用いても良い。
多価アルコールとしては、トリメチロールプロパン(TMP)、ペンタエリスリトール(PE)、ジペンタエリスリトール(DPE)、トリペンタエリスリトール(TRPE)、ネオペンチルグリコール(NPG)、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパン(MPPD)等が挙げられる。
一塩基酸としては、主にC4〜C18の一価脂肪族が用いられる。具体的には、酢酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、エナント酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、ミスチリン酸、パルミチン酸、牛脂脂肪酸、ステアリン酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、サビニン酸、リシノール酸等が挙げられる。
上記エステル油と混合可能な潤滑油としては、精製鉱油、合成炭化水素油、エーテル油等を挙げることができる。エステル油との混合比は、上記の基油粘度を満足するように、潤滑油の種類に応じて適宜調整される。
具体的には、精製鉱油は、ナフテン系でもパラフィン系でも使用できる。合成炭化水素油としては、ポリα−オレフィン油、α−オレフィンとエチレンとのコオリゴマー油が、低揮発性であることから好ましい。エーテル油としては、ジフェニル、トリフェニル、テトラフェニル等のC12〜C20の(ジ)アルキル鎖が誘導されたフェニルエーテル油を挙げることができ、高温・高速耐久性を考慮すれば(ジ)アルキルポリフェニルエーテル油等が好ましい。また、エーテル構造を有する潤滑油として、(ジ)アルキルジフェニルエーテル油、(ジ)アルキルポリフェニルエーテル油、テトラフェニルエーテル油、ペンタフェニルエーテル油、ポリアルキレングリコール油等を挙げることができる。更に、耐熱性を考慮すると、チオエーテル油も好適に使用でき、例えば(ジ)アルキルジフェニルチオエーテル油、(ジ)アルキルポリフェニルチオーテル油、テトラフェニルチオエーテル油、ペンタフェニルチオエーテル等を挙げることができる。
増ちょう剤は、上記基油とグリースを形成できるものであれば制限されることはなく、例えば、バリウム石けんやリチウム石けん、アルミニウム石けん等の金属石けん類、ウレア化合物や親油性ベントナイト等の非石けん系増ちょう剤を使用することができる。
グリースのちょう度は、JIS K2220で規定されるちょう度で300以下であることが好ましい。ちょう度が300を超えると、グリースが柔らかすぎて、軸受回転中に流動してその一部が軌道面に付着して転動体の回転を制限してすべりを生じさせ、表面損傷を起こす可能性がある。また、ちょう度の下限は特に制限されないが、グリースが極端に硬くならないようにする。
グリースには、カルシウムスルホネート、バリウムスルホネートまたはカルシウムサリシレートから選ばれる金属系清浄分散剤と、こはく酸誘導体またはベンジルアミンから選ばれる無灰系清浄分散剤とを併用して添加される。図4は、後述される実施例1(清浄分散剤添加グリース封入)及び比較例1(清浄分散剤無添加グリース封入)の各試験軸受について5000時間回転後、それぞれの軌道面を撮影した電子顕微鏡写真であるが、比較例1の軌道面には摩耗粉の凝着に由来する凹凸が複数箇所に存在しているのに対し、実施例1の軌道面にはそのような凹凸は見られない。このことから、清浄分散剤を添加することにより、転走面への摩耗粉の凝着を防止できることがわかる。
上記金属系清浄分散剤及び無灰系清浄分散剤の添加量は、合計でグリース全量の0.5〜10重量%、特に1〜9重量%とすることが好ましい。清浄分散剤の添加量が0.5重量%未満では摩耗粉の凝着防止効果が十分に得られず、10重量%を超える場合は増分に見合う効果の向上が得られないばかりでなく、基油をはじめ他のグリース成分の量が相対的に減少して潤滑不良を招きやすくなる。
また、無灰系清浄分散剤と金属系清浄分散剤との混合比は、無灰系清浄分散剤の含有量が金属系清浄分散剤の含有量よりも多くなるようにする。特に、無灰系清浄分散剤の含有量が金属系清浄分散剤の含有量の2倍程度にすることが好ましい。
上記の清浄分散剤に加えて、グリースには、摩耗防止剤、極圧剤、油性剤、酸化防止剤の少なくとも1つを添加することが好ましい。添加量は、個別もしくは合計で、グリース全量の0.5〜10重量%とすることが好ましい。添加量が0.5重量%未満では添加による効果が十分ではなく、10重量%を超える場合にはグリースの性状変化、例えば硬化や軟化を来たすおそれがある。
摩耗防止剤は摩耗を抑制する作用があることから、清浄分散剤との相乗効果により、なじみ摩耗をより効果的に抑制し、音響耐久寿命を更に改善することができる。摩耗防止剤としては、正りん酸エステル類、亜りん酸エステル類、酸性りん酸エステル類、フォスフィン、チオフォスフェート、チオフォスファイト等が好適であり、これらを単独もしくは2種以上混合して使用する。
正りん酸エステル類としては、例えば、ベンジルジフェニルホスフェート、アリルジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、エチルジフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、ジブチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、エチルフェニルジフェニルホスフェート、ジエチルフェニルフェニルホスフェート、プロピルフェニルジフェニルホスフェート、ジプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリエチルフェニルホスフェート、トリプロピルフェニルホスフェート、ブチルフェニルジフェニルホスフェート、ジブチルフェニルフェニルホスフェート、トリブチルフェニルホスフェート、プロピルフェニルフェニルホスフェート混合物、ブチルフェニルフェニルホスフェート混合物等を挙げることができる。
亜りん酸エステル類としては、亜りん酸ジエステルが反応性の点で特に好ましく、例えば、ジブチルハイドロジェンホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ハイドロジェンホスファイト、ジラウリルホスファイト、ジテトラコシルハイドロジェンホスファイト等が好適である。その他にも、例えば、トリフェニルホスファイト、トリ(p−クレジル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルイソデシルホスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリステアリルホソファイト、トリオレイルホスファイト、ジ−2−エチルヘキシルハイドロジェンホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、ジオレイルハイドロジェンホスファイト等も使用できる。
酸性りん酸エステル類としては、例えば、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、イソデシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、トリデシルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、イソステアリルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルホスフェート等を挙げることができる。
極圧剤は摩耗を抑制する作用があることから、清浄分散剤との相乗効果により、なじみ摩耗をより効果的に抑制して音響耐久寿命を更に改善することができる。特に、上記の摩耗防止剤と併用することにより、より一層効果的となる。
極圧剤としては、例えば、ジチオりん酸亜鉛(Zn−DTP)やジチオりん酸モリブデン(Mo−DTP)等の金属アルキルジチオりん酸化合物、ジチオカルバミン酸亜鉛(Zn−DTC)やジチオカルバミン酸ニッケル(Ni−DTC)、ジチオカルバミン酸モリブデン(Mo−DTC)等の金属アルキルジチオカーバメート化合物等が好適である。
油性剤は特に制限されるものではないが、高級脂肪酸及びその誘導体が好ましく、例えば、オレイン酸、ステアリン酸、ナフテン酸、ラノリン酸、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアミン、セチルアミン等を挙げることができる。
酸化防止剤は特に制限されるものではないが、含窒素化合物系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤との混合物が好ましい。酸化防止剤は、特に音響特性を向上させる効果があるが、含窒素化合物系酸化防止剤及びフェノール系酸化防止剤の何れか一方を添加しただけでは十分な効果が得られない。尚、混合物における含窒素化合物系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤との混合比は2:8〜8:2とすることが好ましい。
含含窒素化合物系酸化防止剤としては、例えば、フェニルαナフチルアミン、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、オレイルアミドアミン、フェノチアジン等を挙げることができる。また、フェノール系酸化防止剤としては、例えば、p−tert−ブチル−フェニルサリシレート、2,6−ジ−tert−ブチル−p−フェニルフェノール等のヒンダードフェノールを挙げることができる。
グリースには、上記の各添加剤の他にも、本発明の効果を損なわない範囲において、グリースに一般的に添加される添加剤、例えば、粘度指数向上剤等を添加することができる。
上記の如く組成調整されたグリースは、軸受空間の15〜35体積%を占めるように軸受に封入される。ここで、軸受空間とは、内輪と外輪とで区画されるリング状空間から転動体及び保持器(場合によっては更にシール)の容積を差し引いた容積である。グリース封入量が軸受空間の15体積%未満では、絶対量が少なすぎて潤滑油の補給効果が得られず、早期に寿命に至る。一方、グリース封入量が軸受空間の35体積%を超える場合には、転動体の転がり運動を阻害し、転動体すべりを発生する可能性が高くなる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(試験−1:実施例1〜10、比較例1〜7)
試験軸受として、図1に示したような単列深溝玉軸受(非接触ゴムシール(V型)、呼び番号:694、寸法:内径4mm×外径10mm×幅2mm、転動体直径:1.0mm)を用い、これに表1に示す配合にて調製したグリースを軸受空間の20体積%を占めるように封入した。
そして、図2及び図3に示す試験装置を用いて軸受音響試験を行った。尚、図示される試験装置は、ハウジング20内に入れた試験軸受を、ゴムベルト21及びプーリ22を介してモータ23の動力にて回転させる構造となっている。また、装置全体は、試験に際して恒温槽(図示せず)に収納され、所定温度に維持される。
試験に際して、先ず、アンデロンメータを用いてグリースを封入した直後の試験軸受のアンデロン値(初期アンデロン値)を測定した。次いで、試験装置に試験軸受を装着し、回転数7200rpm(外輪回転)、アキシアル荷重10Nにて5000時間回転させた。回転後、試験軸受を取り出してアンデロンメータによりアンデロン値を測定し、初期アンデロン値との差を算出した。
試験軸受はグリース毎に各1000個用意し、それぞれについて上記の音響測定を行った。そして、初期アンデロン値からの上昇値が1.0以下を合格、1.1以上を不合格とし、1000個当たりの不合格率(%)を算出した。結果を、比較例2の不合格率を1とした相対値にて表1に併記する。
表1より、金属系清浄分散剤と無灰系清浄分散剤とを併用することにより、より優れた音響耐久性が得られることがわかる。また、清浄分散剤と摩耗防止剤とを併用することにより、音響耐久性が向上している。
(試験−2:清浄分散剤の添加量の検証)
実施例1に示す配合に従い、清浄分散剤(Ba−スルフォネートとアルケニルこはく酸との配合比率は同一)の添加量を変えてグリースを調製し、試験−1と同様の軸受音響測定を行った。結果を比較例2の不合格率との相対値にて図5に示すが、清浄分散剤の添加量がグリース全量の0.5〜10重量%の範囲であれば満足し得る音響耐久性が得られることがわかる。
本発明の転がり軸受の一実施形態である単列深溝玉軸受を示す断面図である。 実施例において軸受音響試験に用いた試験装置を示す概略構成図(斜視図)である。 図2に示した試験装置の側面図である。 実施例1及び比較例1の軸受について、5000時間回転後に軌道面を撮影した電子顕微鏡写真である。 試験−2で得られた、清浄分散剤の添加量と、不合格率比及びグリースちょう度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 玉軸受
10 内輪
11 外輪
12 保持器
13 玉
14 シール

Claims (3)

  1. 内輪と外輪との間に保持器を介して複数の転動体を保持して構成され、かつ、基油の40℃における動粘度が60mm/s以下であり、カルシウムスルホネート、バリウムスルホネートまたはカルシウムサリシレートから選ばれる金属系清浄分散剤と、こはく酸誘導体またはベンジルアミンから選ばれる無灰系清浄分散剤とを合計でグリース全量の0.5〜10重量%の割合で含有するグリースを封入したことを特徴とする転がり軸受。
  2. グリースが、バリウムスルホネートとこはく酸誘導体とを合計でグリース全量の1.5〜8重量%の割合で含有することを特徴とする請求項1記載の転がり軸受。
  3. グリースが更に、正りん酸エステル類、亜りん酸エステル類、酸性りん酸エステル類、フォスフィン及びチオフォスファイトから選ばれる摩耗防止剤、ジチオりん酸亜鉛及びジチオりん酸モリブデンから選ばれる極圧剤、油性剤、酸化防止剤の少なくとも1つを、グリース全量の0.5〜10重量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の転がり軸受。
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