JP2008157162A - エンジン始動装置 - Google Patents
エンジン始動装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008157162A JP2008157162A JP2006348819A JP2006348819A JP2008157162A JP 2008157162 A JP2008157162 A JP 2008157162A JP 2006348819 A JP2006348819 A JP 2006348819A JP 2006348819 A JP2006348819 A JP 2006348819A JP 2008157162 A JP2008157162 A JP 2008157162A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clutch
- engine
- roller
- clutch roller
- motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Abstract
【解決手段】クラッチローラ13を、ガス軟窒化法による窒化処理を施すことで、窒素を同時に侵入拡散させて、表面の混合相とその内部の拡散相とからなる化合物皮膜層を形成して熱的影響を低減して耐久性を向上する。
【選択図】図5
Description
また6は、モータ部Mの先端側、つまり、ホルダステー5に隣接する状態で配される減速装置Dを構成する有底筒状のケース体であって、該ケース体6には、前記モータ軸2の先端2aが内装されている。さらに、ケース体6には、モータ軸先端2aに相対回転自在に外嵌する状態で駆動軸7の基端部が配されているとともに、モータ軸先端2aと同芯状に配され、モータ軸先端2aに噛合して、モータ軸2の回転に伴いケース体6内を周回り方向に回転する複数の遊星ギア8、これら複数の遊星ギア8に支軸9aを介して一体化されるリング状の支持プレート9が内装されている。そして、支持プレート9の内周面が駆動軸7に一体的に外嵌することで、遊星ギア8の周回り方向の回転が駆動軸7に連動連結するように設定されている。これによって、モータ部Mの駆動力は、減速された状態で駆動軸(ピニオン軸)7に動力伝動されるように設定されている。
そして、前記駆動軸7の先端部には、一方向回転式のクラッチ装置Cが配されるが、該クラッチ装置Cを構成する段差状筒体で構成されるクラッチアウタ10は、小径側筒内周面に形成されたヘリカルスプライン10aを駆動軸7の先端部外周面に刻設されたヘリカルスプライン7aに噛合させる状態で駆動軸7に外嵌組み込みされている。そして、駆動軸7とクラッチアウタ10とのあいだに駆動軸7側から所定の回転方向の相対回転が生じたとき、クラッチアウタ10は駆動軸ヘリカルスプライン7aに沿って回転移動して、駆動軸7の基端側に位置する非作用位置(図1における上半部に図示される位置)から、先端側の作用位置(図1における下半部に図示される位置)に移動するように設定されている。さらに、前記クラッチアウタ10の先端側の大径側筒内には、先端外周部にエンジン側のリングギア11aに噛合するピニオンギア11が形成されたクラッチインナ12が連結されるが、該クラッチインナ12は、クラッチアウタ10に対して軸芯方向への移動は一体となるように構成されている。
そうしてエンジン始動がなされると、クラッチアウタ10の回転よりもクラッチインナ12の回転の方が速くなるオーバーラン状態になり、この結果、クラッチアウタ10とクラッチインナ12とは、図3(A)に示すようにクラッチインナ12がクラッチアウタ10に対し反時計回り(矢印)方向に相対回転する状態になってクラッチローラ13は回転側端部10bに移動してクラッチローラ13が自由回転をし、これによってエンジン駆動力をクラッチインナ12からクラッチアウタ10側には動力伝動しないワンウエイクラッチとして機能するように構成しているものが知られている(例えば特許文献1、2)。
そしてこのようにクラッチローラ13が変形すると、今度はエンジン始動時にクラッチローラ13の噛み合い代(重なり代)が確保できないことになってクラッチ装置Cが空転し、円滑なエンジン始動ができなくなるという問題があり、ここに本発明が解決すべき課題がある。
請求項2の発明は、ガス軟窒化処理は、クラッチローラに形成されていることを特徴とする請求項1記載のエンジン始動装置である。
請求項3の発明は、クラッチインナのクラッチローラ当接面は、軸芯方向に長く延長されていることを特徴とする請求項1または2のエンジン始動装置である。
請求項2の発明とすることにより、ガス軟窒化処理がクラッチローラでよいことになって簡単にできる。
請求項3の発明とすることにより、クラッチローラがクラッチインナに当接する面が軸心方向に長いことになって、クラッチインナの端面に面取りがあったりクラッチアウタの底面に抜きテーパがあったりしても、クラッチローラはこれら面取りや抜きテーパのない円周面に当接することになってクラッチローラに局部当たりが発生したりすることがなく、均一な力が作用し、クラッチの長寿命化を達成することができる。
i.発熱量を低減する
ii.熱軟化に対する強度アップを計る
ことでクラッチローラの前記変形を防止できるのではないか、という対策をたて、これらについて鋭意検討をした。
Q=μPV
ここで、μ:摩擦係数、P:荷重、V:速度である。
で与えられることから、接触面圧の低減と摩擦係数の低減とが対策として考えられるが、前者は機械的なことであるので取りあえず今回の開発テーマから外し、後者の摩擦抵抗の低減についてここでは検討した。
しかもこのものでは、クラッチインナ12のクラッチローラ13が当接する円周面12aが軸心方向モータ部M側に延長形成され、この延長端部がクラッチアウタ10の底面部10eに凹状に形成の取付け部10fに嵌合組み込みされる構成になっていて、クラッチローラ13は、クラッチインナ12に対しては円周面12aに当接するようになっており、これによって、クラッチインナ端面部に面取りがあったりクラッチアウタ底面部10eに抜きテーパがあったりしても、クラッチローラ13はこれら面取りや抜きテーパのない円周面に当接することになってクラッチローラ13に局部当たりが発生したりすることがなく、均一な力が作用し、クラッチの長寿命化を達成することができる。
テスト結果として、ブランクのものは、表層が熱影響により組織変化し、塑性変形や剥離をしているのが確認され、剥離は十数μm程度で発生していた。これに対し、試料1、2の両者とも、外相は磨耗して消失していたが、内相は剥離せず、殆んどそのまま残っていた。そしてクラッチローラ自体の熱的影響は殆んど観測されず、そのまま継続しての使用が可能であった。さらに試料1、2をよく観測したところ、試料2のものが試料1よりも内相が厚く残っており、この結果、焼入れしたものを焼戻した後、窒化処理をしたものの方が耐久性に優れていることが確認された。
10 クラッチアウタ
12 クラッチインナ
13 クラッチローラ
14 弾機
Claims (3)
- モータ部の駆動力を受けて回転する駆動軸にヘリカルスプライン嵌合され、モータ駆動力は動力伝動するが、エンジン始動したときのエンジン駆動力は動力伝動しないよう構成した一方向回転式のクラッチ装置を備えて構成されるエンジン始動装置において、
前記クラッチ装置を、クラッチインナと、クラッチアウタと、これらクラッチアウタおよびクラッチインナのあいだに介装されるクラッチローラと、該クラッチローラを付勢する弾機とを備えて構成すると共に、
前記クラッチローラ、またはクラッチアウタおよびクラッチインナの表面に軟窒化処理を施すにあたり、
軟窒化処理はガス軟窒化処理であることを特徴とするエンジン始動装置。 - ガス軟窒化処理は、クラッチローラに形成されていることを特徴とする請求項1記載のエンジン始動装置。
- クラッチインナのクラッチローラ当接面は、軸芯方向に長く延長されていることを特徴とする請求項1または2のエンジン始動装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006348819A JP5022698B2 (ja) | 2006-12-26 | 2006-12-26 | エンジン始動装置 |
PCT/JP2007/001450 WO2008078412A1 (ja) | 2006-12-26 | 2007-12-21 | エンジン始動装置 |
EP07859654A EP2113655A4 (en) | 2006-12-26 | 2007-12-21 | STARTER APPARATUS |
CN2007800384616A CN101529085B (zh) | 2006-12-26 | 2007-12-21 | 发动机起动装置 |
US12/448,203 US8511186B2 (en) | 2006-12-26 | 2007-12-21 | Engine starter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006348819A JP5022698B2 (ja) | 2006-12-26 | 2006-12-26 | エンジン始動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008157162A true JP2008157162A (ja) | 2008-07-10 |
JP5022698B2 JP5022698B2 (ja) | 2012-09-12 |
Family
ID=39658352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006348819A Active JP5022698B2 (ja) | 2006-12-26 | 2006-12-26 | エンジン始動装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5022698B2 (ja) |
CN (1) | CN101529085B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101865064A (zh) * | 2009-04-16 | 2010-10-20 | 通用汽车环球科技运作公司 | 发动机起动装置 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104918701A (zh) * | 2012-11-13 | 2015-09-16 | 巴斯夫欧洲公司 | 将氧合物转化成烯烃的方法 |
DE102013017825A1 (de) * | 2013-10-24 | 2015-04-30 | Borgwarner Inc. | Freilauf und Freilaufanordnung mit einem solchen Freilauf |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04185921A (ja) * | 1990-11-21 | 1992-07-02 | Hitachi Ltd | スタータ用ローラクラッチ |
JPH11344052A (ja) * | 1998-04-02 | 1999-12-14 | Koyo Seiko Co Ltd | 一方向クラッチ |
WO2006043579A1 (ja) * | 2004-10-20 | 2006-04-27 | Mitsuba Corporation | アイドルギヤ付始動電動機 |
-
2006
- 2006-12-26 JP JP2006348819A patent/JP5022698B2/ja active Active
-
2007
- 2007-12-21 CN CN2007800384616A patent/CN101529085B/zh not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04185921A (ja) * | 1990-11-21 | 1992-07-02 | Hitachi Ltd | スタータ用ローラクラッチ |
JPH11344052A (ja) * | 1998-04-02 | 1999-12-14 | Koyo Seiko Co Ltd | 一方向クラッチ |
WO2006043579A1 (ja) * | 2004-10-20 | 2006-04-27 | Mitsuba Corporation | アイドルギヤ付始動電動機 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101865064A (zh) * | 2009-04-16 | 2010-10-20 | 通用汽车环球科技运作公司 | 发动机起动装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5022698B2 (ja) | 2012-09-12 |
CN101529085B (zh) | 2011-11-16 |
CN101529085A (zh) | 2009-09-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5129577B2 (ja) | エンジン始動装置 | |
US8511186B2 (en) | Engine starter | |
US20060144175A1 (en) | Engine starter equipped with torque absorber | |
KR100685479B1 (ko) | 유성기어감속장치를 구비한 엔진스타터 | |
JP4479670B2 (ja) | スタータ | |
JP5022698B2 (ja) | エンジン始動装置 | |
JP4247683B2 (ja) | 遊星ギヤ機構減速式スタータ | |
JP2003139031A (ja) | スタータ | |
JP3843960B2 (ja) | スタータ | |
JP4572912B2 (ja) | スタータ | |
JP5022699B2 (ja) | エンジン始動装置 | |
JP2003214528A (ja) | スタータモータ用一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置 | |
JP2009085408A (ja) | エンジン始動装置 | |
JP4330023B2 (ja) | エンジン始動装置 | |
JP2011236993A (ja) | スタータ用クラッチ | |
JP5472398B2 (ja) | 遊星歯車用支持軸の製造方法 | |
JP2009047075A (ja) | エンジン始動装置 | |
US20150013848A1 (en) | Method for Manufacturing A Torque Transmission Mechanism | |
JP2001116052A (ja) | 合成樹脂製ギヤ | |
JP2008095898A (ja) | 一方向クラッチ及び一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置 | |
JP2010007505A (ja) | エンジン始動用トルク伝達装置 | |
JP2006097713A (ja) | 一方向クラッチ | |
JP2010014184A (ja) | 遊星歯車用支持軸及びその製造方法 | |
JP2005172089A (ja) | クラッチ内蔵型プーリ装置 | |
JP2019203403A (ja) | 始動装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111208 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120131 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120607 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120618 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5022698 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150622 Year of fee payment: 3 |