JP2008156332A - 農薬活性微生物製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した病害虫防除効果を有し、植物に対する薬害のない、高い生存安定性が付与された農薬活性微生物製剤等を提供すること。
【解決手段】下記のエステル化合物群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物、当該エステル化合物の乳化に適する界面活性剤及び農薬活性微生物を含有することを特徴とする農薬活性微生物製剤等。
<エステル化合物群>
(1)一般式 化1
【化1】
Figure 2008156332

[式中、R及びRは、同じ又は異なって、水素原子等を表し、m及びnは、同じ又は異なって、1又は2を表す。但し、R及びRが同時に水素原子ではない。]
で示される多価アルコールと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(2)ジグリセリンと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(3)アジピン酸と1価アルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
【選択図】なし

Description

本発明は、農薬活性微生物製剤等に関するものである。
化学合成化合物を有効成分として使用しない病害虫防除方法のひとつとして、農薬活性微生物の利用が注目されており、いくつかの農薬活性微生物(具体的には例えば、病害虫防除性糸状菌)を利用した農薬活性微生物製剤が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このような農薬活性微生物製剤の病害虫防除効果を向上させる一つの方法として、例えば、農薬活性微生物(具体的には例えば、病害虫防除性糸状菌)と植物油や鉱物油等の油との混合物を散布することが知られている。(例えば、特許文献3、非特許文献1〜6参照)。
米国特許第5730973号 米国特許第6030924号 国際公開第95/10597号パンフレット J.Invert.Pathol. 52, 66−72(1988) Ann.appl.Biol. 122, 145−152(1993) Pestic.Sci. 46, 299−306(1996) Phytoparasitica 25, 93S−100S(1997) 日本応用動物昆虫学会誌 44 4, 241−243(2000) Biocontrol Science and Technology 12, 337−348(2002) 平成12年度 生物農薬連絡試験成績 社団法人日本植物防疫協会 編 93(2000) 平成13年度 生物農薬連絡試験成績 社団法人日本植物防疫協会 編 198(2001)
しかしながら、農薬活性微生物(特に、病害虫防除性糸状菌)は単独では生存安定性の高くないものが有る。このような農薬活性微生物を用いた農薬活性微生物製剤の場合、農薬活性微生物と植物油や鉱物油等の油との混合物を散布して使用する際には、当該混合物の組み合わせや配合量等の選択等が必ずしも容易ではなく、また農薬活性微生物(特に、病害虫防除性糸状菌)の生存安定性を重視しすぎた製剤処方になるために当該製剤がうまく乳化せず不均一状態になり、病害虫防除効果が安定せず、かつ、植物に対して薬害が発生するというような問題(例えば、非特許文献7、非特許文献8参照)が生じることがあった。
このような状況下において、本発明者らは鋭意検討した結果、農薬活性微生物に特定のエステル化合物と界面活性剤とを組み合わせて用いることによって、安定した病害虫防除効果を有し、植物に対する薬害のない、高い生存安定性が付与された農薬活性微生物製剤が得られることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、
1.下記のエステル化合物群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物(以下、本エステル化合物と記すこともある。)、当該エステル化合物の乳化に適する界面活性剤(以下、本界面活性剤と記すこともある。)及び農薬活性微生物を含有することを特徴とする農薬活性微生物製剤(以下、本発明製剤と記すこともある。)
<エステル化合物群>
(1)一般式 化1
Figure 2008156332
[式中、R及びRは、同じ又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、m及びnは、同じ又は異なって、1又は2を表す。但し、R及びRが同時に水素原子ではない。]
で示される多価アルコールと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(2)ジグリセリンと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(3)アジピン酸と1価アルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物;
2.一般式 化1で示される多価アルコールが、ペンタエリスリトール、トリメチロールアルカン又はネオペンチルグリコールであることを特徴とする前項1記載の農薬活性微生物製剤;
3.1価脂肪酸が2−エチルヘキサン酸、n−オクタデカン酸の異性体又はカプリン酸であることを特徴とする前項1又は2記載の農薬活性微生物製剤;
4.1価アルコールが2−ヘプチルウンデシルアルコールであることを特徴とする前項1、2又は3記載の農薬活性微生物製剤;
5.エステル化合物が、
(a)ペンタエリスリトールと2−エチルヘキサン酸とが反応してなる25℃で液体であるテトラエステル化合物
(b)トリメチロールプロパンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるトリエステル化合物
(c)ネオペンチルグリコールとカプリン酸とが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
(d)ジグリセリンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるテトラエステル化合物
(e)ジグリセリンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるトリエステル化合物、及び、
(f)アジピン酸と2−ヘプチルウンデシルアルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
の中から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物であることを特徴とする前項1記載の農薬活性微生物製剤;
6.界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤であることを特徴とする前項1〜5のいずかの前項記載の農薬活性微生物製剤;
7.界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種以上のノニオン性界面活性剤であることを特徴とする前項1〜5のいずれかの前項記載の農薬活性微生物製剤;
8.界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種以上のノニオン性界面活性剤であって、当該界面活性剤のHLBが7〜12の範囲にあることを特徴とする前項1〜5のいずれかの前項記載の農薬活性微生物製剤;
9.農薬活性微生物が、ペーシロマイセス属、ボーベリア属、メタリジウム属、ノムラエア属、バーティシリウム属、ヒルステラ属、クリシノミセス属、ソロスポレラ属、トリポクラディウム属、フザリウム属、トリコデルマ属及びエキセロハイラム属からなる群から選択されるいずれか一つ以上の属から構成される一種以上の微生物であることを特徴とする前項1〜8記載のいずれかの前項記載の農薬活性微生物製剤;
10.農薬活性微生物が病害虫防除性糸状菌であることを特徴とする前項1〜8記載のいずれかの前項記載の農薬活性微生物製剤;
11.農薬活性微生物が下記のいずれかの害虫防除性糸状菌であることを特徴とする前項1〜8記載のいずれかの前項記載の農薬活性微生物製剤
(1)ペーシロマイセス属の糸状菌
(2)核の5.8SリボゾームRNAをコードするDNAが配列番号1で示される塩基配列を有し、かつ、核の28SリボゾームRNAをコードするDNAが配列番号2で示される塩基配列を有する糸状菌
(3)ペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)に属する糸状菌
(4)独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号FERM BP−7861として寄託されているペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1菌株である糸状菌;
12.前項1〜11記載のいずれかの前項記載の農薬活性微生物製剤を、病害虫、病害虫の生育場所又は病害虫から保護するべき植物に施用することを特徴とする病害虫防除方法(以下、本発明防除方法と記すこともある。);
13.前項1〜12記載のいずれかの前項記載の農薬活性微生物製剤を、農園芸用作物病害虫、農園芸用作物病害虫の生育場所又は農園芸用作物病害虫から保護するべき農園芸用作物に施用することを特徴とする病害虫防除方法;
14.下記のエステル化合物群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物、当該エステル化合物の乳化に適する界面活性剤及び農薬活性微生物を混合する工程を有することを特徴とする農薬活性微生物製剤の製造方法(以下、本発明製造方法と記すこともある。)
<エステル化合物群>
(1)一般式 化2
Figure 2008156332
[式中、R及びRは、同じ又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、m及びnは、同じ又は異なって、1又は2を表す。但し、R及びRが同時に水素原子ではない。]
で示される多価アルコールと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(2)ジグリセリンと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(3)アジピン酸と1価アルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物;
15.下記のエステル化合物群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物の、農薬活性微生物製剤を製造するための媒体としての使用
<エステル化合物群>
(1)一般式 化3
Figure 2008156332
[式中、R及びRは、同じ又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、m及びnは、同じ又は異なって、1又は2を表す。但し、R及びRが同時に水素原子ではない。]
で示される多価アルコールと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(2)ジグリセリンと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(3)アジピン酸と1価アルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
等を提供するものである。
本発明によれば、安定した病害虫防除効果を有し、植物に対する薬害のない、高い生存安定性が付与された農薬活性微生物製剤等を提供することができる。
以下、詳細に本発明を説明する。
本発明製剤は、通常、油系フロアブル製剤と呼ばれているような製剤形態であることがよい。
本発明製剤において用いられる農薬活性微生物としては、病害虫防除効果(本発明における「病害虫防除効果」とは、病害防除効果、害虫防除効果およびこれら両防除効果を纏めて記載した表記であり、当該両防除効果のみを意味するものでない。)を有する微生物は勿論であるが、それ以外にも、例えば、雑草防除効果を有する微生物や植物生長調節効果を有する微生物等も挙げることができる。
例えば、ペーシロマイセス(Paecilomyces)属、ボーベリア(Beauveria)属、メタリジウム(Metarhizium)属、ノムラエア(Nomuraea)属、バーティシリウム(Verticillium)属、ヒルステラ(Hirsutella)属、クリシノミセス(Culicinomyces)属、ソロスポレラ(Sorosporella)属、トリポクラディウム(Tolypocladium)属、フザリウム(Fusarium)属、トリコデルマ(Trichoderma)属及びエキセロハイラム(Exserohilum)属からなる群から選択されるいずれかの一つ以上の属から構成される一種以上の微生物等を挙げられる。
好ましい農薬活性微生物としては、具体的には例えば、ペーシロマイセス属に属する農薬活性微生物としては、例えば、ペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)、ペーシロマイセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)、ペーシロマイセス・ファリノーサス(Paecilomyces farinosus)に属する微生物等を挙げることができる。具体的には、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号FERM BP−7861として寄託されているペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1菌株、ペーシロマイセス・テヌイペス ATCC44818、ペーシロマイセス・フモソロセウス IFO8555、ペーシロマイセス・フモソロセウス IFO7072等を挙げることができる。ボーベリア属に属する農薬活性微生物としては、例えば、ボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)、ボーベリア・ブロングニアティー(Beauveria brongniartii)に属する微生物等を挙げることができる。メタリジウム属に属する農薬活性微生物としては、例えば、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)、メタリジウム・フラボビリデ(Metarhizium flavoviride)、メタリジウム・シリンドロスポラエ(Metarhizium cylindrosporae)に属する微生物等を挙げることができる。ノムラエア属に属する農薬活性微生物としては、例えば、ノムラエア・リレイ(Nomuraea rileyi)に属する微生物等を挙げることができる。バーティシリウム属に属する農薬活性微生物としては、例えば、バーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)に属する微生物等を挙げることができる。フザリウム属に属する農薬活性微生物としては、例えば、フザリウム・モニリフォルメ(Fusarium moniliforme)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・エクイセティ(Fusarium equiseti)に属する微生物等を挙げることができる。トリコデルマ属に属する農薬活性微生物としては、例えば、トリコデルマ・アウレオビリディー(Trichoderma aureoviride)に属する微生物等を挙げることができる。エキセロハイラム属に属する農薬活性微生物としては、例えば、エキセロハイラム・モノセラス(Exserohilum monoceras)に属する微生物等を挙げることができる。
これらの農薬活性微生物の中で、病害虫防除性糸状菌であることがより好ましい。具体的には例えば、下記の害虫防除性糸状菌が挙げられる。
(1)ペーシロマイセス属の害虫防除性糸状菌
(2)核の5.8SリボゾームRNAをコードするDNAが配列番号1で示される塩基配列を有し、かつ、核の28SリボゾームRNAをコードするDNAが配列番号2で示される塩基配列を有する害虫防除性糸状菌
(3)ペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)に属する害虫防除性糸状菌
(4)独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号FERM BP−7861として寄託されているペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1菌株である害虫防除性糸状菌
これらは、天然から分離してもよいし、菌株保存機関等から購入してもよい。
農薬活性微生物が害虫防除性糸状菌である場合には、例えば、下記のように害虫防除性糸状菌を選抜すればよい。天然から分離する場合には、まず、体が硬化し、体からキノコ状のものが生えている死亡虫を野外から採取する。当該死亡虫に形成されている分生子を白金耳で触れ、SDY培地(組成:ペプトン 1%(W/V)、酵母エキス 1%(W/V)、ブドウ糖 2%(W/V)、寒天 1.5%(W/V))やCzapek培地(組成:NaNO3 0.3%(W/V)、K2HPO4 0.1%(W/V)、MgSO4・7H2O 0.05%(W/V)、KCl 0.05%(W/V)、FeSO4・7H2O 0.001%(W/V)、ショ糖 3%(W/V)、寒天 1.5%(W/V))等の固体培地に線を引くように擦りつける。25℃で培養し、数日後に生えてきた菌の独立したコロニーを切り取り、新しいSDY培地やCzapek培地等の固体培地に移植し、さらに25℃で培養する。生育してきた菌について、植物防疫特別増刊号No.2天敵微生物の研究手法(社団法人日本植物防疫協会発行)記載の方法等に従って、属の同定(例えば、ペーシロマイセス属に属する害虫防除性糸状菌であるか同定)を行い、害虫防除性糸状菌を選抜すればよい。
つぎに、選抜された害虫防除性糸状菌の殺虫活性の有無を確認する。選抜された害虫防除性糸状菌(例えば、ペーシロマイセス属に属する害虫防除性糸状菌)をSDY培地やCzapek培地等の固体培地で25℃で培養し、形成された分生子を1×10cfu/mlとなるように滅菌水に懸濁し、分離源となった死亡虫と同種の昆虫10頭を懸濁液に30秒間浸漬する。浸漬した昆虫を25℃、湿度100%の条件下で飼育し、接種後6日後に死亡虫が観察される菌株を、害虫防除性糸状菌(例えば、ペーシロマイセス属に属する害虫防除性糸状菌)として選抜することができる。
尚、ペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1菌株は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託され、FERM BP−7861(旧FERM P18487)の寄託番号が付与されている。菌学的性状は次のとおり。
(1)生育速度(25℃、7日間)
集落の直径:25〜30mm(2%マルトエキス寒天平板培地)、25〜30mm(オートミール寒天平板培地)
(2)集落表面の色調
白色(2%マルトエキス寒天平板培地)、白色(オートミール寒天平板培地)
(3)集落裏面の色調
白色(2%マルトエキス寒天平板培地)、白色〜明るい黄色(オートミール寒天平板培地)
(4)集落表面の組織
羊毛状〜綿毛状
(5)分生子柄
滑面、分岐して不規則な輪生となる。
(6)分生胞子
滑面、楕円形〜円筒形、連鎖する、約4μm×約2μm
(7)厚膜胞子
形成せず(25℃、9日間)
(8)核の5.8SリボソームRNAをコードするDNAの塩基配列及び核の28SリボゾームRNAをコードするDNAの塩基配列
核の5.8SリボゾームRNAをコードするDNAの塩基配列を配列番号1に、核の28SリボゾームRNAをコードするDNAの塩基配列を配列番号2に示す。
本発明製剤に用いられる農薬活性微生物は、液体培地又は固体培地を用いて培養することにより調製することができる。
当該菌の培養に用いられる液体培地又は固体培地は、当該菌が増殖するものであれば特に限定されるものではなく、微生物培養に通常使用される炭素源、窒素源、有機塩及び無機塩等を適宜含む培地が用いられる。
液体培地は、通常水に炭素源、窒素源、有機塩、無機塩、ビタミン類等を適宜混合することにより調製できる。
液体培地に用いられる炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、シュークロース等の糖類、グリセロール等の糖アルコール類、フマル酸、クエン酸、ピルビン酸等の有機酸、動植物油及び糖蜜等が挙げられる。培地に含まれる炭素源の量は、通常0.1〜20%(w/v)である。
液体培地に用いられる窒素源としては、例えば、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーン・スティープ・リカー(Corn Steep Liquor)、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸等の天然有機窒素源、硝酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、リン酸アンモニウム等の無機酸のアンモニウム塩や硝酸塩、フマル酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム等の有機酸のアンモニウム塩、尿素及びアミノ酸類が挙げられる。培地に含まれる窒素源の量は、通常0.1〜30%(w/v)である。
液体培地に用いられる有機塩や無機塩としては、例えば、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の塩化物、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩、リン酸塩が挙げられ、具体的には例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、硫酸銅、酢酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸一水素カリウム及びリン酸ニ水素カリウムが挙げられる。培地に含まれる無機塩や有機塩の量は、通常0.0001〜5%(w/v)である。
ビタミン類としては、チアミン等が挙げられる。
固体培地としては、例えば、米類、麦類等の主穀類、トウモロコシ、栗、稗、コーリャン、蕎麦等の雑穀類、オガ粉、バガス、籾殻、フスマ、莢、藁、コ−ンコブ、綿実粕、オカラ、寒天、ゼラチン等を挙げることができる。また、これらの2種以上を混合して使用することもでき、さらに、前記液体培地に使用される炭素源、窒素源、有機塩、無機塩、ビタミン等を適宜混合したものが挙げられる。
農薬活性微生物の培養に用いられる培地の具体的例としては、液体培地として、2%マルトエキス液体培地、オートミール液体培地、ポテトデキストロース液体培地、サブロー液体培地及びL−broth液体培地等が挙げられ、固体培地として、米、大麦、フスマ、寒天培地(2%マルトエキス寒天培地、オートミール寒天培地、ポテトデキストロース寒天培地、サブロー寒天培地及びL−broth寒天培地等)等が挙げられる。
当該菌の培養は、微生物の培養に通常使用される方法を用いて行うことができる。
即ち、液体培地を用いて培養する方法としては、例えば、試験管振盪式培養、往復式振盪培養、ジャーファーメンター培養及びタンク培養が挙げられ、固体培地を用いて培養する方法としては、例えば、静置培養が挙げられ、必要に応じ切り返しを加えてもよい。
培養温度は、当該菌が生育可能な範囲で適宜変更することができるが、通常10℃〜35℃の範囲、好ましくは15℃〜35℃の範囲で有り、培地のpHは通常約4〜11の範囲、好ましくは約5〜7である。培養時間は培養条件により異なるが、通常約1日間〜約2ヶ月間の範囲である。
当該菌は、当該菌を培養した培養液を遠心分離する方法、当該菌を培養した固体培地上に蒸留水等を加えて表面から菌体をかきとる方法や、固体培地を乾燥させ粉砕した後、篩により分画する方法等により得ることができる。
本発明製剤に用いられる農薬活性微生物の好ましい状態としては、微生物の安定性等の観点から、乾燥粉末の状態を挙げることができる。尚、当該乾燥粉末の水分含量は10重量%以下、好ましくは7重量%以下であることがよい。
本発明製剤に用いられる農薬活性微生物の好ましい形態としては、特に限定されないが、農薬活性微生物の種類毎に好ましい形態がある。具体的には例えば、ペーシロマイセス属、ボーベリア属、メタリジウム属、ノムラエア属、バーティシリウム属、ヒルステラ属、クリシノミセス属、ソロスポレラ属、トリポクラディウム属、フザリウム属、トリコデルマ属及びエキセロハイラム属の場合には、一般的に、それらの分生子が疎水性表面を有しているために、分生子が好ましい形態として挙げられる。
本発明製剤に含まれる農薬活性微生物の配合量は、施用した場合に必要な効力が得られるように調製する限り特に限定されないが、例えば、本発明製剤の全重量に対して、通常、0.1〜30重量%程度、好ましくは0.5〜20重量%程度、より好ましくは1〜15重量%程度、特に好ましくは1〜10重量%程度等を挙げることができる。また、本発明製剤1gあたり農薬活性微生物を通常103〜1013 CFU(CFU:コロニー形成単位)含有させることが好ましい。
本発明製剤において用いられるエステル化合物(即ち、本エステル化合物)とは、下記のエステル化合物群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物である。
<エステル化合物群>
(1)一般式 化4
Figure 2008156332
[式中、R及びRは、同じ又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、m及びnは、同じ又は異なって、1又は2を表す。但し、R及びRが同時に水素原子ではない。]
で示される多価アルコールと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物(因みに、当該エステル化合物の中の遊離した水酸基数は少ない方が好ましい。)
(2)ジグリセリン[CAS No.627-82-7で登録されるO[CH2CH(OH)CH2OH]2である。別名として、Diglycerolとしても知られている。]

Figure 2008156332

と1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
(3)アジピン酸[CAS No.124-04-9で登録されるHOOC(CHCOOHである。別名として、Adipic Acidとしても知られている。]

Figure 2008156332

と1価アルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
本発明における「一般式 化1(、化2、化3又は化4)で示される多価アルコール」は、不飽和であってもよいが、飽和していることが好ましい。好ましい当該多価アルコールとしては、ペンタエリスリトール(Pentaerythritol)[CAS No.115-77-5で登録されるC(CHOH)である。別名として、ペンタエリトリトール、ペンタエリトリット、Pentaerythrit、2,2-Bis(hydroxymethyl)-1,3-propanediol、Tetrakis(hydroxymethyl)methane、Tetramethylolomethaneとしても知られている。]

Figure 2008156332

、トリメチロールアルカン(Trimethylolalkane)[例えば、CAS No.77-85-0で登録されるC123、CAS No.77-99-6で登録されるC6143等で代表されるような2−アルキル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールである。ここで「アルキル」としては、例えば、低級アルキル(具体的には例えば、メチル、エチル等)を挙げることができる。]

Figure 2008156332

,ネオペンチルグリコール(Neopentyl Glycol)[CAS No.126-30-7で登録されるHOCHC(CHCHOHである。別名として、2,2−ジメチルー1,3−プロパンジオールとしても知られている。]

Figure 2008156332

等を挙げることができる。
本発明における「1価脂肪酸」は分岐していなくても、分岐していてもよい。また当該1価脂肪酸は、不飽和であってもよいが、飽和していることが好ましい。さらにまた当該1価脂肪酸は、炭素原子数が7個以上18個以下である脂肪酸であることがよい。このような1価脂肪酸としては、具体的には例えば、n−ヘプタン酸、n−ヘプタン酸の異性体、n−オクタン酸、n−オクタン酸の異性体(例えば、2−エチルヘキサン酸)、n−ノナン酸、n−ノナン酸の異性体、n−デカン酸(カプリン酸)、n−デカン酸の異性体、n−ウンデカン酸、n−ウンデカン酸の異性体、n−ドデカン酸、n−ドデカン酸の異性体、n−トリデカン酸、n−トリデカン酸の異性体、n−テトラデカン酸、n−テトラデカン酸の異性体、n−ペンタデカン酸、n−ペンタデカン酸の異性体、n−ヘキサデカン酸、n−ヘキサデカン酸の異性体、n−ヘプタデカン酸、n−ヘプタデカン酸の異性体、n−オクタデカン酸、n−オクタデカン酸の異性体、等が挙げられる。なかでも、n−オクタン酸の異性体である2−エチルヘキサン酸、n−オクタデカン酸の異性体又はn−デカン酸(カプリン酸)が好ましい。
本発明における「1価アルコール」は、分岐していなくても、分岐していてもよい。また当該1価アルコールは、不飽和であってもよいが、飽和していることが好ましい。さらにまた当該1価アルコールは、炭素原子数が6個以上18個以下である1価アルコールであることがよい。このような1価アルコールとしては、具体的には例えば、n−ヘキシルアルコール、n−ヘキシルアルコールの異性体、n−ヘプチルアルコール、n−ヘプチルアルコールの異性体、n−オクチルアルコール、n−オクチルアルコールの異性体(例えば、2−エチルヘキシルアルコール)、n−ノニルアルコール、n−ノニルアルコールの異性体(例えば、5−ノニルアルコール)、n−デシルアルコール、n−デシルアルコールの異性体、n−ウンデシルアルコール、n−ウンデシルアルコールの異性体、n−ドデシルアルコール、n−ドデシルアルコールの異性体、n−トリデシルアルコール、n−トリデシルアルコールの異性体、n−テトラデシルアルコール、n−テトラデシルアルコールの異性体、n−ペンタデシルアルコール、n−ペンタデシルアルコールの異性体、n−ヘキサデシルアルコール、n−ヘキサデシルアルコールの異性体、n−ヘプタデシルアルコール、n−ヘプタデシルアルコールの異性体、n−オクタデシルアルコール、n−オクタデシルアルコールの異性体(例えば、2−ヘプチルウンデシルアルコール)等が挙げられる。なかでも、2−ヘプチルウンデシルアルコール等を好ましく挙げることができる。
特に好ましい本エステル化合物としては、下記の群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物を挙げることができる。
<特に好ましいエステル化合物群>
(a)ペンタエリスリトールと2−エチルヘキサン酸とが反応してなる25℃で液体であるテトラエステル化合物
(b)トリメチロールプロパンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるトリエステル化合物
(c)ネオペンチルグリコールとカプリン酸とが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
(d)ジグリセリンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるテトラエステル化合物
(e)ジグリセリンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるトリエステル化合物、及び、
(f)アジピン酸と2−ヘプチルウンデシルアルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
本エステル化合物は、酸とアルコールとをエステル反応により結合させることにより、化学的に合成することもできるが、例えば、ペンタエリスリトールと2−エチルヘキサン酸とが反応してなるテトラエステル化合物の場合には、日清オイリオグループ株式会社から一般市販品(例えば、サラコス5408(登録商標)等)として、トリメチロールプロパンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなるトリエステル化合物の場合には、日清オイリオグループ株式会社から一般市販品(例えば、サラコス6318V(登録商標)等)として、ネオペンチルグリコールとカプリン酸とが反応してなるジエステル化合物の場合には、日本油脂株式会社から一般市販品(例えば、ユニスターH−210H(登録商標)等)として、ジグリセリンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなるテトラエステル化合物の場合には、日清オイリオグループ株式会社から一般市販品(例えば、コスモール44V(登録商標)等)として、ジグリセリンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなるトリエステル化合物の場合には、日清オイリオグループ株式会社から一般市販品(例えば、コスモール43V(登録商標)等)として、アジピン酸とイソデシルアルコールとからなるジエステル化合物の場合には、花王株式会社から一般市販品(例えば、ビニサイザー50(登録商標)等)として、アジピン酸と2−ヘプチルウンデシルアルコールとが反応してなるジエステル化合物の場合には、日清オイリオグループ株式会社等から一般市販品(例えば、サラコス618(登録商標)等)として購入することもできる。
本発明製剤に含まれる本エステル化合物の製剤中での配合量としては、例えば、本発明製剤の全重量に対して、通常、40〜99.8重量%程度、好ましくは60〜98.5重量%程度、より好ましくは75〜98重量%程度、特に好ましくは80〜96重量%程度等を挙げることができる。
本エステル化合物の25℃における粘度としては、通常、2000mPa・s以下、好ましくは1000mPa・s以下、より好ましくは500mPa・s以下、特に好ましくは400mPa・s以下を挙げることができる。尚、粘度の測定方法は、25℃で液体であるエステル化合物の粘度を測定するために適する方法であれば、如何なる方法であってもよい。
本エステル化合物は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。尚、2種類以上を混合して使用する場合には、各々の成分を任意の割合で混合すればよい。
本エステル化合物を2種類以上混合して使用する場合、本発明製剤に含まれる本エステル化合物の混合物の製剤中での配合量としては、例えば、本発明製剤の全重量に対して、通常、40〜99.8重量%程度、好ましくは60〜98.5重量%程度、より好ましくは75〜98重量%程度、特に好ましくは80〜96重量%程度等を挙げることができる。
本発明製剤において用いられる界面活性剤とは、本エステル化合物の乳化に適する界面活性剤(即ち、本界面活性剤)であり、当該界面活性剤には前記の本エステル化合物が含まれないが、本発明製剤に含有される農薬活性微生物及び散布対象植物等に対して悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されない。本界面活性剤として、1種類の界面活性剤を単独で使用してもよいし、また2種類以上の界面活性剤を混合して使用してもよい。
本エステル化合物の乳化に適する界面活性剤(即ち、本界面活性剤)としては、例えば、ノニオン性界面活性剤を好ましく挙げることができる。具体的には、ジアルキルスルホサクシネート、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、糖アルコール誘導体、シリコーン系界面活性剤等のノニオン性界面活性剤等があげられる。
より好ましくは、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル若しくはポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。具体的には例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルとしてはペグノール14−O(登録商標)(東邦化学工業株式会社製)、ペグノール24−O(登録商標)(東邦化学工業株式会社製)等が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしてはペグノールO−4(登録商標)(東邦化学工業株式会社製)、ペグノールO−6A(登録商標)(東邦化学工業株式会社製)等があげられる。
本発明製剤において用いられるノニオン性界面活性剤のHLBのうち、本発明においてより好ましく適したHLBとしては、組み合わせて用いられるエステル化合物の種類や配合量によって決定されるが、一般的には例えば、7〜12の範囲を挙げることができる。 因みに、本エステル化合物との組み合わせで用いられるノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種以上のノニオン性界面活性剤が有する、HLBの好ましい範囲としては、7〜10、より好ましくは7〜9を挙げることができる。因みに、HLBは下記の計算式により算出されるが、仮に本界面活性剤として2種類以上の界面活性剤が混合して使用される場合には、各々の界面活性剤のHLBを求めた後、求められたHLBに存在割合を掛けた値の総和として算出すればよい。
HLB=(親水基部分の分子量/界面活性剤の分子量)×20
本発明製剤に含まれる本界面活性剤の製剤中での配合量としては、例えば、本発明製剤の全重量に対して、通常、0.1〜30重量%程度、好ましくは1〜20重量%程度、より好ましくは1〜10重量%程度、特に好ましくは3〜10重量%程度等を挙げることができる。
本発明製剤に含まれる各成分の製剤中での配合重量割合(重量部)としては、例えば、本エステル化合物:本界面活性剤:農薬活性微生物が、通常、40〜99.8重量部:0.1〜30重量部:0.1〜30重量部を挙げることができ、好ましくは、60〜98.5重量部:1〜20重量部:0.5〜20重量部、より好ましくは、75〜98重量部:1〜10重量部:1〜15重量部、特に好ましくは、80〜96重量部:3〜10重量部:1〜10重量部が挙げられる。
本発明製剤は、上記構成成分のほかに、さらに必要に応じて他構成成分若しくは残部として、本発明で用いられる農薬活性微生物が有する病害虫防除効果等及び製剤特性を喪失させない範囲において、通常農薬に使用される副資材、例えば、固体担体、液体担体、液性調整剤(pH調整剤等)、拡展剤、展着剤、湿潤剤、安定化剤(防腐剤、乾燥剤、凍結防止剤、固結防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、増粘剤)、ドリフト防止剤等を添加することができる。
これらの副資材を添加する場合、その添加量は合計で、本発明製剤の全重量に対して、通常0.1重量%以上50重量%以下、好ましくは0.5重量%以上20重量%以下である。
本発明製剤の製造方法には、通常の農薬製剤の製造方法を適用することができる。例えば、前述の方法により得られた農薬活性微生物の菌体と、本エステル化合物及び本界面活性剤とを、さらに必要に応じて他構成成分若しくは残部として副資材を混合することにより製造することができる。混合の際には、小型のマグネティックスターラー等の攪拌装置を用いて混合することもできるし、一般的に利用されている種々の攪拌羽根を備えた大型の攪拌槽を用いて混合することもできる。尚、攪拌槽には、必要に応じて邪魔板を備え付けてもよい。
本発明製剤が病害虫防除効果の対象となる病害虫としては、本発明製剤に用いられる農薬活性微生物が有する病害虫防除効果に基づいて、例えば、以下のような農園芸用作物病害虫等の病害虫が挙げられる。
・半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis pserudobrassicae)等のアブラムシ類、カメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等。
・鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilalis)、シバツトガ(Parapediasia teterrella)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、トリコプルシア属(Trichoplusia spp.)、ヘリオティス属(Heliothis spp.)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)等のヘリコベルパ属(Helicoverpa spp.)、エアリアス属(Earias spp.)、タマナギンウワバ(Autographa nigrisigna)等のオートグラファ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)等のシロチョウ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ドクガ(Euproctis taiwana)、マイマイガ(Lymantria dispar)、モンシロドクガ(Euproctis similis)等のドクガ類、ヒメクロイラガ(Scopelodes contracus)等のイラガ類、マツカレハ(Dendrolimus spectabilis)等のカレハガ類、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyesorana fasciata)、ナシヒメシンクイ(Grapholitamolesta)、コドリングモス(Cydia pomonella)等のハマキガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)等のチビガ類、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)等のホソガ類、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)等のコハモグリガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ピンクボールワーム(Pectinophora gossypiella)等のキバガ類、ヒトリガ類、ヒロズコガ類等。
・鞘翅目害虫:ハムシ類、コガネムシ類、ゾウムシ類、オトシブミ類、テントウムシ類、カミキリムシ類、ゴミムシダマシ類等。
アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)等のスリップス属、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)等のフランクリニエラ属、チャノキイロアザミウマ(Sciltothrips dorsalis)等のシルトスリップス属等のアザミウマ類、クダアザミウマ類等。
・直翅目害虫:バッタ類、ケラ類等。
・イネ病害:イネの紋枯病菌タナテフォラス・ククメリス(Tbanatephorus cucumerjs)、いもち病菌ビリキュラリア・オリゼー(Pyricularia oryzae)、ごま葉枯れ病菌コクリオボラス・ミヤベアヌス(Cochliovolus miyabeanus)等。
・ムギ病害:ムギのうどんこ病菌エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、裸黒穂病菌ウスチラゴ・ヌダ(Ustillago nuda)、葉枯れ病菌セプトリア・トリティシ(Septoria tritisi)、ふ枯病菌レプトスフェリア・ノドルム(Leptospharia nudorum)、眼紋病菌シュウドサーコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)、さび病菌プッシニア・レコンジタ(Puccinia recondita)、さび病菌プッシニア・グラミニス(Puccinia graminis)、雲形病菌リンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)等。
・豆類病害:ラッカセイの褐斑病菌サーコスポーラ・アラキディコーラ(Cercospora arachidicola)、ダイズの紫斑病菌サーコスポーラ・キクチ(Cercospora kikuchii)、エンドウの褐斑病菌アスコキタ・ピシ(Ascochyta pisi)、ソラマメの赤色斑点病菌ボトリチス・ファバエ(Botrytis fabae)、豆類の灰色かび病菌ボトリチス・シネエラ(Botrytis cinerea)や菌核病菌スクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum)等。
・イモ類と特用作物の病害:バレイショの疫病薗フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、夏疫病菌アルタナリア・ソラニ(Alternaria salani)、テンサイの褐斑病菌サーコスポーラ・ベティコーラ(Cercopora beticola)、ジャガイモの青枯病菌シュードモナス・ソラナセーラム(Pseudomonas solanacearum)等。
・野菜病害:野菜類、例えば、ナス科野菜、ウリ科野菜、イチゴ、レタス、タマネギ等の灰色かび病菌ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)や菌核病菌スクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum)、トマトの葉かび病菌クラドスポリウム・フラバム(Cladosporium fulvum)、輪紋病菌アルタナリア・ソラニ(Alternaria salani)、萎ちょう病菌・根腐萎ちょう病菌フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、褐色根腐病菌ピレノカエタ・リコペルシン(Pyrenochaeta lycopersici)、トマトとナスの疫病菌フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、半身萎ちょう病菌バーティシリウム・ダーリエ(Verticillium dahliae)、青枯病菌シュードモナス・ソラナセーラム(Pseudomonas solanacearum)、ピーマンの疫病菌フィトフィトラ・カプシン(Phytophthora capsici)、ウリ科野菜の炭そ病菌コレトトリカム・ラゲナリウム(Colletotrichum lagenarium)、つる枯れ病菌ミコスフェレラ・メロニス(Mycosphaerella melonis)、うどんこ病菌スフェロテカ・フリジネア(Sphaerotheca fuliginea)、萎ちょう病菌フザリウム・オキスポラム(Fusarium oxysporum)、ウリ科野菜ベと病菌シュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)、ネギのさび病菌プシニア・アリー(Puccinia allii)、小菌核病菌スクレロチニア・アリー(Sclerotinia allii)、ハクサイの黒斑病菌アルタナリア・ブラシケ(Alternaria brassicae)、ニンジンの黒葉枯病菌アルタナリア・ダウシ(Alternaria dauci)、イチゴのうどんこ病菌スファエロテカ・フムリ(Sphaerotheca humuli)、炭そ病菌コレトトリカム・フラガリア(Colletotrichum fragariae)、キャベツの黒すす病菌アルタナリア・ブラッシコーラ(Alternaria brassicicola)、蔬菜類、ダイコンのべと病菌ペロノスボラ・ブラシケ(Peronospora brassicae)、ホウレンソウのベと病菌ペロノスボラ・スピナシエ(Peronospora spinaciae)、タバコのべと病菌ペロノスボラ・タバシナ(Peronospora tabacina)、セリ科植物のベと病菌プラズモパーラ・ニベア(Plasmopala nivea)等。
・花弁類病害:花弁類、例えば、シクラメン、キク、バラ、スターチス等の灰色かび病菌ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、バラのうどんこ病菌スファエロテカ・パノッサ(Spaerotheca pannosa)、キクの白さび病菌プッシニア・ホリアナ(Puccinia horiana)等。
・果樹病害:カンキツ類の青かび病菌ペニシリウム・イタリカム(Penicillium italicum)、黒点病菌デイアポルセ・シトリ(Diaporthe citri)、緑かび病菌ペニシリウム・ディジタツム(Penicillium digitatum)、青かび病菌ペニシリウム・イタリクム(Penicillium italicum)、ナシの赤星病菌ジムノスボランジウム・アシアチカム(Gymnosporangium asiaticum)、黒斑病薗アルタナリア・キクチアナ(Alternaria kikuchiana)、黒星病菌ベンチュリア・ナシコーラ(Venturia nashicola)、リンゴの黒星病菌ペンチユリア・イネクアリス(Venturia inaequalis)、斑点落葉病菌アルタナリア・マリ(Alternaria mali)、モモの灰星病菌モニリニア・フルクチコーラ(Monilinia fructicola)、ブドウの灰色かび病菌ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、晩腐病菌グロメレラ・シンギュラータ(Glomerella cingulata)等。
・芝生病害:芝生のラージパッチとブラウンパッチ病菌リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、葉枯病菌カーブラリアsp(Curvularia sp)、ヘルミントスポリウムsp(Helminthosporium sp)、さび病菌プッシニア・ゾイシア(Puccinia zoysiae)、ダラースポット病菌スクレロチニア・ホメオカルパ(Sclerotinia homoeocarpa)、春はげ病菌フザリウム(Fusarium)、リゾクトニア(Rhizoctonia)、ピシウム(Pythium)、雪腐病菌ティフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)等。
本発明製剤は、通常、農園芸用作物病害虫等の病害虫、農園芸用作物病害虫等の病害虫の生息場所又は農園芸用作物病害虫等の病害虫から保護すべき農園芸用作物(具体的には例えば、トマト、キャベツ、キュウリ、カボチャ、インゲン、ナス、ピーマン、ダイコン、スイカ、イチゴ等)等の植物等に施用することにより使用される。
病害虫から保護すべき植物に施用する場合には、通常、本発明製剤を農薬活性微生物の菌体の量として、その濃度が103〜1012CFU/mlとなるように水で希釈した後、当該希釈液を当該植物の茎葉等に対して散布処理することにより使用することがよい。
また場合によっては、当該希釈液を当該植物が栽培される土壌等に対して潅注することにより使用することもできる。当該施用法は農薬活性微生物が病害防除性糸状菌(特に土壌病害防除性糸状菌)である場合に利用すればよい。
本発明製剤を病害虫、病害虫の生息場所又は病害虫から保護すべき植物等に施用する際には、その施用量は、通常1000m2当たり本発明製剤で用いられる農薬活性微生物の菌体の量として、105〜1019CFU、好ましくは107〜1017CFUである。
以下、実施例、試験例及び参考例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 (本発明製剤の製造:その1)
ガラス瓶に、サラコス5408(日清オイリオグループ株式会社製)93.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例3で得られた菌体粉末2.0重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(1)を得た。
実施例2 (本発明製剤の製造:その2)
ガラス瓶に、サラコス6318V(日清オイリオグループ株式会社製)93.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例3で得られた菌体粉末2.0重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(2)を得た。
実施例3 (本発明製剤の製造:その3)
ガラス瓶に、コスモール44V(日清オイリオグループ株式会社製)93.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例3で得られた菌体粉末2.0重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(3)を得た。
実施例4 (本発明製剤の製造:その4)
ガラス瓶に、コスモール43V(日清オイリオグループ株式会社製)93.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例3で得られた菌体粉末2.0重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(4)を得た。
実施例5 (本発明製剤の製造:その5)
ガラス瓶に、サラコス618(日清オイリオグループ株式会社製)93.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例3で得られた菌体粉末2.0重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(5)を得た。
実施例6 (本発明製剤の製造:その6)
ガラス瓶に、ユニスターHー210R(日本油脂株式会社製)85.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(6)を得た。
実施例7 (本発明製剤の製造:その7)
ガラス瓶に、サラコス5408(日清オイリオグループ株式会社製)30.0重量%、コスモール44V(日清オイリオグループ株式会社製)25.0重量%、ユニスターHー210R(日本油脂株式会社製)30.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(7)を得た。
実施例8 (本発明製剤の製造:その8)
ガラス瓶に、サラコス5408(日清オイリオグループ株式会社製)94.7重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例4で得られる菌体粉末0.3重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(8)を得る。
実施例9 (本発明製剤の製造:その9)
ガラス瓶に、サラコス5408(日清オイリオグループ株式会社製)40.0重量%、コスモール44V(日清オイリオグループ株式会社製)45.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、参考例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合することにより、本発明製剤(9)を得る。
試験例1 (本発明製剤における農薬活性微生物の生存安定性)
本発明製剤(1)〜(7)を各々20mg計り取り、これに20mlの滅菌希釈水を加えて懸濁した。この懸濁液を滅菌希釈水により適当な濃度に希釈して、得られた希釈液をポテトデキストロース寒天培地に100μl滴下し塗り広げ、25℃で3日間培養した。培養後、生育したコロニー数を計測することにより、当該製剤中の農薬活性微生物の生菌数を求めた。一方、本発明製剤(1)〜(7)を各々ねじ口の付いたガラス瓶に入れ密栓した後、40℃暗所で2、4、8週間保存した。保存された本発明製剤(1)〜(7)の各々及び比較油系製剤1を20mg計り取り、これに20mlの滅菌希釈水を加えて懸濁した。この懸濁液を滅菌希釈水により適当な濃度に希釈して得られた希釈液をポテトデキストロース寒天培地に100μl滴下し塗り広げ、25℃で3日間培養した。培養後、生育したコロニー数を計測することにより、保存後の当該製剤中の農薬活性微生物の生菌数を求めた。滅菌希釈水としては0.85%(w/v)塩化ナトリウム水溶液に新リノー(日本農薬株式会社製)及びSilwet L−77(日本ユニカ製)を各々0.1%(w/v)濃度で添加し、滅菌したものを使用した。保存開始日から保存8週間後までの本発明製剤(1)〜(7)の各々の農薬活性微生物の生存数の経時変化を表1に示す。
Figure 2008156332
試験例2 (本発明製剤の乳化試験)
250mL共栓付シリンダーに硬度3度水を230ml入れた。共栓をした後、当該シリンダーを20℃恒温水槽中で30分以上静置した。これに本発明製剤(1)〜(7)を各々500mg滴下し、さらに20℃の硬度3度水により250mLにメスアップした。共栓をした後、当該シリンダーを20秒間に10回転倒し、再び20℃恒温水槽中に静置した。30分間後に当該シリンダーを恒温水槽より取り出し、乳化状態を観察した。その結果を表2に示す。
Figure 2008156332
試験例3 (本発明製剤の薬害試験)
100mlガラスビーカーに本発明製剤(1)〜(7)を各々1g計りとり、100mlの蒸留水を加えた。マグネティックスターラ−を用いて3分間攪拌し、散布溶液とした。
本葉4葉位以上を切除したきゅうりCucumis sativus(品種:相模半白)及び本葉3〜4葉のトマトLycopersicon esculentum(品種:パティオ)を供試植物として、前記の散布溶液を植物葉の表裏に十分量散布した。処理後の供試植物を温室内へ移動し、試験期間中は常に肥料水を底面潅水した。処理後定期的に発育状況及び薬害症状を観察し、処理後7日後(きゅうり)又は14日後(トマト)に薬害症状を4段階(−:薬害なし、±:薬害及び薬害とみられる症状が認められるが実用上問題なし、+:薬害が認められ実用上問題あり、++:枯死)で記録した。尚、試験期間中の平均温湿度は、24℃/30〜40%Rhであった。
その結果を表3に示す。
Figure 2008156332
試験例4 (本発明製剤の害虫防除活性試験)
本葉3〜4葉のキャベツBrassica oleracea(品種:グリーンボール)にタバココナジラミ(バイオタイプB)成虫を放虫した。放虫1日後に成虫を除去し、キャベツ葉上に卵を採取した。温度25℃、湿度50%Rh程度の条件で2週間栽培を行い、キャベツ葉上にタバココナジラミを孵化させた。キャベツ葉上に孵化したタバココナジラミ幼虫数を数え、薬液散布前幼虫数とした。次に、100mlガラスビーカーに本発明製剤(1)〜(7)を各々200mg計りとり、100mlの蒸留水を加えた。マグネティックスターラ−を用いて3分間攪拌し、散布溶液とした。タバココナジラミが孵化したキャベツ葉の表裏に前記の散布溶液を十分量散布した。散布後にキャベツを風乾させた後、温度25℃、湿度95%Rh以上の条件で1週間栽培を行い、キャベツ葉上に生存するタバココナジラミ幼虫数を数え、薬液散布1週間後生存幼虫数とした。下記の計算式から、薬液散布1週間後の死虫率を算出し、算出された死虫率に基づき4段階(A:安定した効力あり(死虫率80%以上)、B:効力あり(死虫率60%以上80%未満)、C:効力不十分(死虫率40%以上60%未満)D:効力なし(死虫率40%未満))で害虫防除効果を評価した。結果を表4に示す。
薬液散布1週間後の死虫率(%)=(薬液散布前幼虫数−薬液散布1週間後生存幼虫数)÷(薬液散布前幼虫数)×100
Figure 2008156332
参考例1 (ペーシロマイセス属に属する農薬活性微生物の単離)
体が硬化し、体からキノコ状のものが生えている死亡虫を野外から採取する。当該死亡虫に形成されている分生子を白金耳で触れ、SDY培地に線を引くように擦りつける。25℃で培養し、数日後に生えてきた菌の独立したコロニーを切り取り、新しいSDY培地に移植し、さらに25℃で培養する。
得られた菌株のうち、以下のア)〜ク)に記載された性質をもつ菌株を、ペーシロマイセス属に属する糸状菌として選抜する。
ア)栄養菌糸が隔壁を持つ
イ)有性生殖が認められない。
ウ)分生子は分生子殻と呼ばれる壺上の器官の中に作られるのではなく、外生する。
エ)分生子はフィアライド頂端にフィアロ型に形成され、乾燥し連鎖状をなす。
オ)分生子柄は先端に小のうを持たない。
カ)フィアライドは分生子柄束上に柵状に配列されない。
キ)分生子の連鎖は束をなさない。
ク)フィアライドは頸部が明瞭、不規則あるいは緩く輪生である。
選抜されたペーシロマイセス属に属する糸状菌をSDY培地で25℃で培養し、形成された分生子を1×10CFU/mlとなるように滅菌水に懸濁し、分離源となった死亡虫と同種の昆虫10頭を懸濁液に30秒間浸漬する。浸漬した昆虫を25℃、湿度100%の条件下で飼育し、接種後6日後に死亡虫が観察されるものを、ペーシロマイセス属に属する農薬活性微生物として選抜する。
参考例2 (農薬活性微生物の調製:その1)
500ml容フラスコに入れた100mlのポテトデキストロース培地(Difco Laboratories製)に予めポテトデキストロース寒天培地(Difco Laboratories製)で培養されたペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1菌株の菌体を接種し、25℃で3日間振とう培養することにより、培養液を得た。滅菌水160mlが添加された滅菌済みフスマ80gに、前記培養液20mlを接種し、25℃、湿度90%の条件下で、光(2000〜3000ルクス)を間欠照射(明条件:連続14時間/日、暗条件:連続10時間/日)しながら14日間培養した。培養後、菌体(分生子を多く含む)が形成されたフスマを乾燥させ、乾燥後のフスマ及び直径20mmの瑪瑙ボール5個を日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:60メッシュのふるいを使用)に入れ、これを日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:100、200メッシュのふるいを使用)と重ねて、自動ふるい振とう機(FRITSCH社)で10分間振とうすることにより、200メッシュ以下の画分に前記菌株の菌体粉末2.0gを得た。
参考例3 (農薬活性微生物の調製:その2)
500ml容フラスコに入れた100mlのポテトデキストロース培地(Difco Laboratories製)に予めポテトデキストロース寒天培地(Difco Laboratories製)で培養されたペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1株の菌体を接種し、25℃で3日間振とう培養することにより、培養液を得た。次に、大麦皮付圧ぺん麦(松景精麦社製)80gをハンドクラッシャーHC−1(大阪ケミカル社製)で粒径が1〜5mm程度になるように粗粉砕し、オートクレーブで滅菌した。これを、滅菌されたPET製透明トレー(縦310mm、横220mm、高さ80mm)に移し、次いで前記培養液20gと滅菌水100gとを加えて混合した。当該トレーに滅菌された布をかぶせて、温度25℃、湿度90%RHの人工気象器で照度6000ルクスの光を連続照射しながら17日間培養した。培養後、菌体(分生子を多く含む)が形成された大麦皮付圧ぺん麦を乾燥させ、乾燥後の大麦皮付圧ぺん麦及び直径20mmの瑪瑙ボール5個を日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:60メッシュのふるいを使用)に入れ、これを日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:100、200メッシュのふるいを使用)と重ねて、自動ふるい振とう機(FRITSCH社製)で10分間振とうすることにより、200メッシュ以下の画分に前記菌株の1×1011CFU/gのT1株菌体粉末を2g得た。
参考例4 (農薬活性微生物の調製:その3)
500ml容フラスコに入れた100mlのポテトデキストロース培地(Difco Laboratories製)に予めポテトデキストロース寒天培地(Difco Laboratories製)で培養されたフザリウム属に属する病害防除性糸状菌の菌体を接種し、25℃で3日間振とう培養することにより、培養液を得る。次に、オートクレーブ滅菌したフスマ(増田製粉所社製)100gを、滅菌されたPET製透明トレー(縦310mm、横220mm、高さ80mm)に移し、次いで前記培養液20gと滅菌水100gとを加えて混合した。当該トレーに滅菌された布をかぶせて、温度25℃、湿度90%RHの人工気象器で照度6000ルクスの光を連続照射しながら14日間培養する。培養後、菌体(分生子を多く含む)が形成されたフスマを乾燥させ、乾燥後のフスマ及び直径20mmの瑪瑙ボール5個を日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:60メッシュのふるいを使用)に入れ、これを日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:100、200メッシュのふるいを使用)と重ねて、自動ふるい振とう機(FRITSCH社製)で10分間振とうすることにより、200メッシュ以下の画分に前記菌株の1×10CFU/gの前記病害防除性糸状菌の菌体粉末を2g得る。
本発明によれば、安定した病害虫防除効果を有し、植物に対する薬害のない、高い生存安定性が付与された農薬活性微生物製剤等を提供することができる。

Claims (15)

  1. 下記のエステル化合物群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物、当該エステル化合物の乳化に適する界面活性剤及び農薬活性微生物を含有することを特徴とする農薬活性微生物製剤。
    <エステル化合物群>
    (1)一般式 化1
    Figure 2008156332
    [式中、R及びRは、同じ又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、m及びnは、同じ又は異なって、1又は2を表す。但し、R及びRが同時に水素原子ではない。]
    で示される多価アルコールと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
    (2)ジグリセリンと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
    (3)アジピン酸と1価アルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
  2. 一般式 化1で示される多価アルコールが、ペンタエリスリトール、トリメチロールアルカン又はネオペンチルグリコールであることを特徴とする請求項1記載の農薬活性微生物製剤。
  3. 1価脂肪酸が2−エチルヘキサン酸、n−オクタデカン酸の異性体又はカプリン酸であることを特徴とする請求項1又は2記載の農薬活性微生物製剤。
  4. 1価アルコールが2−ヘプチルウンデシルアルコールであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の農薬活性微生物製剤。
  5. エステル化合物が、
    (a)ペンタエリスリトールと2−エチルヘキサン酸とが反応してなる25℃で液体であるテトラエステル化合物
    (b)トリメチロールプロパンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるトリエステル化合物
    (c)ネオペンチルグリコールとカプリン酸とが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
    (d)ジグリセリンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるテトラエステル化合物
    (e)ジグリセリンとn−オクタデカン酸の異性体とが反応してなる25℃で液体であるトリエステル化合物、及び、
    (f)アジピン酸と2−ヘプチルウンデシルアルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
    の中から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物であることを特徴とする請求項1記載の農薬活性微生物製剤。
  6. 界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずかの請求項記載の農薬活性微生物製剤。
  7. 界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種以上のノニオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の農薬活性微生物製剤。
  8. 界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種以上のノニオン性界面活性剤であって、当該界面活性剤のHLBが7〜12の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の農薬活性微生物製剤。
  9. 農薬活性微生物が、ペーシロマイセス属、ボーベリア属、メタリジウム属、ノムラエア属、バーティシリウム属、ヒルステラ属、クリシノミセス属、ソロスポレラ属、トリポクラディウム属、フザリウム属、トリコデルマ属及びエキセロハイラム属からなる群から選択されるいずれか一つ以上の属から構成される一種以上の微生物であることを特徴とする請求項1〜8記載のいずれかの請求項記載の農薬活性微生物製剤。
  10. 農薬活性微生物が病害虫防除性糸状菌であることを特徴とする請求項1〜8記載のいずれかの請求項記載の農薬活性微生物製剤。
  11. 農薬活性微生物が下記のいずれかの害虫防除性糸状菌であることを特徴とする請求項1〜8記載のいずれかの請求項記載の農薬活性微生物製剤。
    (1)ペーシロマイセス属の糸状菌
    (2)核の5.8SリボゾームRNAをコードするDNAが配列番号1で示される塩基配列を有し、かつ、核の28SリボゾームRNAをコードするDNAが配列番号2で示される塩基配列を有する糸状菌
    (3)ペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)に属する糸状菌
    (4)独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号FERM BP−7861として寄託されているペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1菌株である糸状菌
  12. 請求項1〜11記載のいずれかの請求項記載の農薬活性微生物製剤を、病害虫、病害虫の生育場所又は病害虫から保護するべき植物に施用することを特徴とする病害虫防除方法。
  13. 請求項1〜12記載のいずれかの請求項記載の農薬活性微生物製剤を、農園芸用作物病害虫、農園芸用作物病害虫の生育場所又は農園芸用作物病害虫から保護するべき農園芸用作物に施用することを特徴とする病害虫防除方法。
  14. 下記のエステル化合物群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物、当該エステル化合物の乳化に適する界面活性剤及び農薬活性微生物を混合する工程を有することを特徴とする農薬活性微生物製剤の製造方法。
    <エステル化合物群>
    (1)一般式 化2
    Figure 2008156332
    [式中、R及びRは、同じ又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、m及びnは、同じ又は異なって、1又は2を表す。但し、R及びRが同時に水素原子ではない。]
    で示される多価アルコールと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
    (2)ジグリセリンと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
    (3)アジピン酸と1価アルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
  15. 下記のエステル化合物群から選ばれる少なくとも一種以上のエステル化合物の、農薬活性微生物製剤を製造するための媒体としての使用。
    <エステル化合物群>
    (1)一般式 化3
    Figure 2008156332
    [式中、R及びRは、同じ又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、m及びnは、同じ又は異なって、1又は2を表す。但し、R及びRが同時に水素原子ではない。]
    で示される多価アルコールと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
    (2)ジグリセリンと1価脂肪酸とが反応してなる25℃で液体であるエステル化合物
    (3)アジピン酸と1価アルコールとが反応してなる25℃で液体であるジエステル化合物
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