JP2006265226A - 殺虫性糸状菌を含有する殺虫性油系製剤 - Google Patents

殺虫性糸状菌を含有する殺虫性油系製剤 Download PDF

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Abstract

【課題】殺虫性糸状菌の生存安定性を維持しながら水に希釈可能な、殺虫性糸状菌を含有する殺虫性油系製剤等を提供すること。
【解決手段】石油系炭化水素油、当該石油系炭化水素油の乳化に適するノニオン性界面活性剤、乾燥剤及び殺虫性糸状菌を含有することを特徴とする殺虫性油系製剤(以下、本発明油系製剤と記す。)、並びに、本発明油系製剤を、害虫、害虫の生育場所又は害虫から保護するべき植物に施用することを特徴とする殺虫方法等。
【選択図】なし

Description

本発明は、殺虫性糸状菌を含有する殺虫性油系製剤等に関するものである。
化学合成化合物を有効成分として使用しない害虫防除方法のひとつとして殺虫性糸状菌の利用が注目されており、いくつかの殺虫性糸状菌を利用した殺虫性糸状菌製剤が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このような殺虫性糸状菌製剤の殺虫活性を向上させる一つの方法として、殺虫性糸状菌と石油系炭化水素油との混合物を散布することが知られている(例えば、特許文献3、非特許文献1〜3参照)。
米国特許第5730973号 米国特許第6030924号 国際公開第95/10597号パンフレット Pestic.Sci. 46, 299−306(1996) Biocontrol Science and Technology 3, 337−346(1993) Mycol.Res. 103,7 901−907(1999) Florida Entomologist 65,1 116−126(1982) Neotropical Entomology 31,1 91−99(2002)
このような殺虫性糸状菌と石油系炭化水素油とからなる殺虫性糸状菌製剤を、通常の油系製剤と同様に水に希釈して散布するためには、石油系炭化水素油を乳化する能力を有する界面活性剤を製剤中に添加することが必要である。しかしながら、このような界面活性剤の多くは殺虫性糸状菌の生存に悪影響を及ぼすことから、当該界面活性剤を含有する殺虫性糸状菌製剤は生存安定性が低下するという問題が発生した(非特許文献4〜5参照)。
このような状況下において、本発明者らは鋭意検討した結果、殺虫性糸状菌と石油系炭化水素油とからなる殺虫性糸状菌製剤に特定の極性を有する界面活性剤(即ち、前記石油系炭化水素油の乳化に適するノニオン性界面活性剤)と乾燥剤とを添加することによって、水に希釈することができかつ殺虫性糸状菌の生存安定性を維持できる、殺虫性糸状菌を含有する殺虫性油系製剤を見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、
1.石油系炭化水素油、当該石油系炭化水素油の乳化に適するノニオン性界面活性剤、乾燥剤及び殺虫性糸状菌を含有することを特徴とする殺虫性油系製剤(以下、本発明油系製剤と記すことがある。);
2.ノニオン性界面活性剤が、当該石油系炭化水素油の乳化に適する範囲であるHLBを有するノニオン性界面活性剤であることを特徴とする前項1記載の殺虫性油系製剤;
3.石油系炭化水素油が蒸留性状の50%留出温度が350℃以上550℃以下の範囲である石油系炭化水素油であることを特徴とする前項1〜2のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤;
4.石油系炭化水素油が蒸留性状の50%留出温度が400℃以上500℃以下の範囲である石油系炭化水素油であり、かつ、ノニオン性界面活性剤がポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる一種以上のノニオン性界面活性剤であって、当該ノニオン性界面活性剤が当該石油系炭化水素油の乳化に適する範囲であるHLBを有することを特徴とする前項1記載の殺虫性油系製剤;
5.乾燥剤が、酸化ケイ素化合物及びカルシウム化合物から選ばれる一種以上の乾燥剤であることを特徴とする前項1〜4のいずれかの前項記載の殺虫性油系製剤;
6.殺虫性糸状菌が、ペーシロマイセス属、ボーベリア属、メタリジウム属、ノムラエア属、バーティシリウム属、ヒルステラ属、クリシノミセス属、ソロスポレラ属及びトリポクラディウム属からなる群から選択される属に属する一種以上の真菌であることを特徴とする前項1〜5のいずれかの前項記載の殺虫性油系製剤;
7.殺虫性糸状菌が、ペーシロマイセス属の糸状菌であることを特徴とする前項1〜5のいずれかの前項記載の殺虫性油系製剤;
8.殺虫性糸状菌が、ペーシロマイセス・テヌイペスに属する糸状菌であることを特徴とする前項1〜5のいずれかの前項記載の殺虫性油系製剤;
9.殺虫性糸状菌が、ペーシロマイセス・テヌイペス T1株(FERM P−18487)であることを特徴とする前項1〜5のいずれかの前項記載の殺虫性油系製剤;
10.殺虫性糸状菌が、ボーベリア属の糸状菌であることを特徴とする前項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油剤;
11.殺虫性糸状菌が、ボーベリア・バッシアナに属する糸状菌であることを特徴とする前項1〜5のいずれかの前項記載の殺虫性油剤;
12.殺虫性糸状菌が、ボーベリア・バッシアナ F−667株(FERM P−19762)、ボーベリア・バッシアナ F−942株(FERM P−19763)、ボーベリア・バッシアナ F−1134株(FERM P−19764)、ボーベリア・バッシアナ F−1274株(FERM P−19765)及びボーベリア・バッシアナ F−1310株(FERM P−19766)からなる群から選択される一種以上の株であることを特徴とする前項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油剤;
13.前項1〜12のいずれかの前項記載の殺虫性油系製剤を、害虫、害虫の生育場所又は害虫から保護するべき植物に施用することを特徴とする殺虫方法(以下、本発明殺虫方法と記すこともある。);
等を提供するものである。
本発明によれば、殺虫性糸状菌の生存安定性を維持しながら水に希釈可能な、殺虫性糸状菌を含有する殺虫性油系製剤等を提供することができる。
以下、詳細に本発明を説明する。
本発明油系製剤は、石油系炭化水素油、当該石油系炭化水素油の乳化に適するノニオン性界面活性剤、乾燥剤及び殺虫性糸状菌を含有することを特徴とする殺虫性油系製剤であり、好ましくは、例えば、石油系炭化水素油、当該石油系炭化水素油の乳化に適するノニオン性界面活性剤、乾燥剤及び殺虫性糸状菌から実質的になることを特徴とする殺虫性油系製剤を挙げることができる。
本発明油系製剤において用いられる殺虫性糸状菌としては、例えば、ペーシロマイセス(Paecilomyces)属、ボーベリア(Beauveria)属、メタリジウム(Metarhizium)属、ノムラエア(Nomuraea)属、バーティシリウム(Verticillium)属、ヒルステラ(Hirsutella)属、クリシノミセス(Culicinomyces)属、ソロスポレラ(Sorosporella)属及びトリポクラディウム(Tolypocladium)属からなる群から選択されるいずれかの一つ以上の属から構成される一種以上の糸状菌等を挙げることができる。
ペーシロマイセス属に属する殺虫性糸状菌としては、例えば、ペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)に属する糸状菌、ペーシロマイセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)に属する糸状菌、ペーシロマイセス・ファリノーサス(Paecilomyces farinosus)に属する糸状菌等を挙げることができる。具体的には、ペーシロマイセス・テヌイペス T1株、ペーシロマイセス・テヌイペス ATCC44818、ペーシロマイセス・フモソロセウス IFO8555、ペーシロマイセス・フモソロセウス IFO7072等を挙げることができる。ボーベリア属に属する殺虫性糸状菌としては、例えば、ボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)、ボーベリア・ブロングニアティー(Beauveria brongniartii)に属する糸状菌等を挙げることができる。具体的には、ボーベリア・バッシアナ F−667株、ボーベリア・バッシアナ F−942株、ボーベリア・バッシアナ F−1134株、ボーベリア・バッシアナ F−1274株、ボーベリア・バッシアナ F−1310株等を挙げることができる。メタリジウム属に属する殺虫性糸状菌としては、例えば、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)、メタリジウム・フラボビリデ(Metarhizium flavoviride)、メタリジウム・シリンドロスポラエ(Metarhizium cylindrosporae)に属する糸状菌等を挙げることができる。ノムラエア属に属する殺虫性糸状菌としては、例えば、ノムラエ有りレイ(Nomuraea rileyi)に属する糸状菌等を挙げることができる。バーティシリウム属に属する殺虫性糸状菌としては、例えば、バーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)に属する糸状菌等を挙げることができる。
これらの殺虫性糸状菌の中で、例えば、下記のいずれかの糸状菌であることが好ましい。
(1)ペーシロマイセス属の糸状菌
(2)核の5.8SリボゾームRNAをコードするDNAが配列番号1で示される塩基配列を有し、かつ、核の28SリボゾームRNAをコードするDNAが配列番号2で示される塩基配列を有する糸状菌
(3)ペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)に属する糸状菌
(4)独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号FERM BP−7861として寄託されているペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1菌株である糸状菌
尚、これらは天然から分離してもよいし、菌株保存機関等から購入してもよい。
(5)ボーベリア属の糸状菌
(6)ボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)に属する糸状菌
(7)独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号FERM P−19762として寄託されているボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−667菌株、FERM P−19763として寄託されているボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−942菌株、FERM P−19764として寄託されているボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−1134菌株、FERM P−19765として寄託されているボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−1274菌株、FERM P−19766として寄託されているボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−1310菌株である糸状菌
尚、これらは天然から分離してもよいし、菌株保存機関等から購入してもよい。
天然から分離する場合には、まず、体が硬化し、体からキノコ状のものが生えている死亡虫を野外から採取する。当該死亡虫に形成されている分生子を白金耳で触れ、SDY培地(組成:ペプトン 1%(W/V)、酵母エキス 1%(W/V)、ブドウ糖 2%(W/V)、寒天 1.5%(W/V))やCzapek培地(組成:NaNO3 0.3%(W/V)、K2HPO4 0.1%(W/V)、MgSO4・7H2O 0.05%(W/V)、KCl 0.05%(W/V)、FeSO4・7H2O 0.001%(W/V)、ショ糖 3%(W/V)、寒天 1.5%(W/V))等の固体培地に線を引くように擦りつける。25℃で培養し、数日後に生えてきた菌の独立したコロニーを切り取り、新しいSDY培地やCzapek培地等の固体培地に移植し、さらに25℃で培養する。生育してきた菌について、植物防疫特別増刊号No.2天敵微生物の研究手法(社団法人日本植物防疫協会発行)記載の方法等に従って、属の同定(例えば、ペーシロマイセス属に属する糸状菌であるか同定、ボーベリア属に属する糸状菌であるかの同定)を行い、糸状菌を選抜すればよい。
つぎに、選抜された糸状菌の殺虫活性の有無を確認する。選抜された糸状菌(例えば、ペーシロマイセス属に属する糸状菌またはボーベリア属に属する糸状菌)をSDY培地やCzapek培地等の固体培地で25℃で培養し、形成された分生子を1×10CFU/mlとなるように滅菌水に懸濁し、分離源となった死亡虫と同種の昆虫10頭を懸濁液に30秒間浸漬する。浸漬した昆虫を25℃、湿度100%の条件下で飼育し、接種後6日後に死亡虫が観察される菌株を、殺虫性糸状菌(例えば、ペーシロマイセス属に属する殺虫性糸状菌またはボーベリア属に属する糸状菌)として選抜することができる。
尚、ペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1菌株は、特開2003-95834号公報に記載されている公知の菌株であり、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託され、FERM BP−7861(旧FERM P18487)の寄託番号が付与されている。菌学的性状は次のとおり。
(1)生育速度(25℃、7日間)
集落の直径:25〜30mm(2%マルトエキス寒天平板培地)、25〜30mm(オートミール寒天平板培地)
(2)集落表面の色調
白色(2%マルトエキス寒天平板培地)、白色(オートミール寒天平板培地)
(3)集落裏面の色調
白色(2%マルトエキス寒天平板培地)、白色〜明るい黄色(オートミール寒天平板培地)
(4)集落表面の組織
羊毛状〜綿毛状
(5)分生子柄
滑面、分岐して不規則な輪生となる。
(6)分生胞子
滑面、楕円形〜円筒形、連鎖する、約4μm×約2μm
(7)厚膜胞子
形成せず(25℃、9日間)
(8)核の5.8SリボソームRNAをコードするDNAの塩基配列及び核の28SリボゾームRNAをコードするDNAの塩基配列
核の5.8SリボゾームRNAをコードするDNAの塩基配列を配列番号1に、核の28SリボゾームRNAをコードするDNAの塩基配列を配列番号2に示す。
また、ボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−667菌株、ボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−942菌株、ボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−1134菌株、ボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−1274菌株、ボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−1310菌株は、特開2005-304421号公報に記載されている公知の菌株であり、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託され、それぞれ、FERM P−19762、FERM P−19763、FERM P−19764、FERM P−19765、FERMP−19766の寄託番号が付与されている。菌学的性状は次のとおり。
Figure 2006265226
(※1)グルコース30g/L、ペプトン10g/L、酵母エキス10g/Lからなる液体培地にて25℃、3日間培養した後の観察結果
(※2)25℃で生育させた際のコロニー径(7日間培養時)を1とした場合の相対値
本発明油系製剤に用いられる殺虫性糸状菌は、液体培地又は固体培地を用いて培養することにより調製することができる。
当該菌の培養に用いられる液体培地又は固体培地は、当該菌が増殖するものであれば特に限定されるものではなく、微生物培養に通常使用される炭素源、窒素源、有機塩及び無機塩等を適宜含む培地が用いられる。
液体培地は、通常水に炭素源、窒素源、有機塩、無機塩、ビタミン類等を適宜混合することにより調製できる。
液体培地に用いられる炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、シュークロース等の糖類、グリセロール等の糖アルコール類、フマル酸、クエン酸、ピルビン酸等の有機酸、動植物油及び糖蜜等が挙げられる。培地に含まれる炭素源の量は、通常0.1〜20%(w/v)である。
液体培地に用いられる窒素源としては、例えば、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーン・スティープ・リカー(Corn Steep Liquor)、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸等の天然有機窒素源、硝酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、リン酸アンモニウム等の無機酸のアンモニウム塩や硝酸塩、フマル酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム等の有機酸のアンモニウム塩、尿素及びアミノ酸類が挙げられる。培地に含まれる窒素源の量は、通常0.1〜30%(w/v)である。
液体培地に用いられる有機塩や無機塩としては、例えば、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の塩化物、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩、リン酸塩が挙げられ、具体的には例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、硫酸銅、酢酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸一水素カリウム及びリン酸ニ水素カリウムが挙げられる。培地に含まれる無機塩や有機塩の量は、通常0.0001〜5%(w/v)である。
ビタミン類としては、チアミン等が挙げられる。
固体培地としては、例えば、米類、麦類等の主穀類、トウモロコシ、栗、稗、コーリャン、蕎麦等の雑穀類、オガ粉、バガス、籾殻、フスマ、莢、藁、コ−ンコブ、綿実粕、オカラ、寒天、ゼラチン等を挙げることができる。また、これらの2種以上を混合して使用することもでき、さらに、前記液体培地に使用される炭素源、窒素源、有機塩、無機塩、ビタミン等を適宜混合したものが挙げられる。
殺虫性糸状菌の培養に用いられる培地の具体的例としては、液体培地として、2%マルトエキス液体培地、オートミール液体培地、ポテトデキストロース液体培地、サブロー液体培地及びL−broth液体培地等が挙げられ、固体培地として、米、大麦、フスマ、寒天培地(2%マルトエキス寒天培地、オートミール寒天培地、ポテトデキストロース寒天培地、サブロー寒天培地及びL−broth寒天培地等)等が挙げられる。
当該菌の培養は、微生物の培養に通常使用される方法を用いて行うことができる。
即ち、液体培地を用いて培養する方法としては、例えば、試験管振盪式培養、往復式振盪培養、ジャーファーメンター培養及びタンク培養が挙げられ、固体培地を用いて培養する方法としては、例えば、静置培養が挙げられ、必要に応じ切り返しを加えてもよい。
培養温度は、当該菌が生育可能な範囲で適宜変更することができるが、通常10℃〜35℃の範囲、好ましくは15℃〜35℃の範囲で有り、培地のpHは通常約4〜11の範囲、好ましくは約5〜7である。培養時間は培養条件により異なるが、通常約1日間〜約2ヶ月間の範囲である。
当該菌は、当該菌を培養した培養液を遠心分離する方法、当該菌を培養した固体培地上に蒸留水等を加えて表面から菌体をかきとる方法や、固体培地を乾燥させ粉砕した後、篩により分画する方法等により得ることができる。
本発明油系製剤に含まれる殺虫性糸状菌の配合量は、施用した場合に必要な効力が得られるように調製する限り特に限定されないが、本発明油系製剤1gあたり当該菌を通常103〜1013 CFU(CFU:コロニー形成単位)含有させればよい。
本発明油系製剤に含まれる殺虫性糸状菌の製剤中での配合量としては、例えば、本発明油系製剤の全重量に対して、通常、0.05〜20重量%程度、好ましくは0.1〜20重量%程度、より好ましくは1〜20重量%程度、特に好ましくは1〜10重量%程度等を挙げることができる。
本発明油系製剤において用いられる石油系炭化水素油とは、石油から誘導される炭化水素油で有り、好ましくは蒸留性状の50%留出温度が350℃以上550℃以下の範囲である石油系炭化水素油で有り、好ましくは蒸留性状の50%留出温度が400℃以上500℃以下の範囲である石油系炭化水素油である。また、より好ましい本石油系炭化水素油としては、石油系炭化水素油が、その成分配合量のうち50〜100重量%(例えば、n-d-M分析、20℃)がパラフィン炭化水素である石油系炭化水素油等を挙げることができる。特に好ましい本石油系炭化水素油としては、その成分配合量のうち60〜90重量%(例えば、n-d-M分析、20℃)がパラフィン炭化水素で有り、かつ、3重量%以下(例えば、n-d-M分析、20℃)が芳香族炭化水素である石油系炭化水素油等が挙げられる。
具体的には例えば、
(1)蒸留性状の50%留出温度が419℃付近である石油系炭化水素油であって、その成分配合量のうちパラフィン炭化水素含量80重量%(n-d-M分析、20℃)かつ芳香族炭化水素含量0重量%(n-d-M分析、20℃)のもの
(2)蒸留性状の50%留出温度が472℃付近である石油系炭化水素油であって、その成分配合量のうちパラフィン炭化水素含量74重量%(n-d-M分析、20℃)かつ芳香族炭化水素含量1.3重量%(n-d-M分析、20℃)のもの
等を挙げることができる。これらの石油系炭化水素油は、例えば、日米礦油株式会社等から一般市販品(例えば、農薬オイル、農薬マシン油P等)として購入することもできる。
因みに、蒸留性状の50%留出温度の分析方法及び石油系炭化水素油組成の分析方法は、下記の公定法により決定すればよい。
(1)蒸留性状の50%留出温度の分析方法:JIS K2254(37-44頁)、「石油製品−蒸留試験方法、ガスクロマトグラフ法蒸留試験方法」
(2)石油系炭化水素油組成の分析方法(n-d-M分析):ASTM D3238-95(1-3頁)、「Standard test method for calculation of carbon distribution and structural group analysis of petroleum oils by the n-d-M」
本発明油系製剤に含まれる本石油系炭化水素油の製剤中での配合量としては、例えば、本発明油系製剤の全重量に対して、通常、30〜99重量%程度、好ましくは50〜98重量%程度、より好ましくは50〜97重量%程度、さらにより好ましくは70〜97重量%程度、特に好ましくは70〜95重量%程度等を挙げることができる。
本発明油系製剤において用いられるノニオン性界面活性剤とは、前記の石油系炭化水素油の乳化に適するノニオン性界面活性剤である。勿論、当該界面活性剤は、本発明油系製剤に含有される殺虫性糸状菌及び散布対象植物等に対して悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、具体的には例えば、ジアルキルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、多価アルコールエステル、糖アルコール誘導体、シリコーン系界面活性剤等のノニオン性界面活性剤があげられる。具体的には例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルとしてはペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製)等が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしてはペグノールO−4(東邦化学工業株式会社製)、ペグノールST−3(東邦化学工業株式会社製)等が、ソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシアルキレンアルキルエーテルの混合物としてはソルポール4274があげられる。好ましくは、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等があげられる。これらのノニオン性界面活性剤は1種類のものを単独で使用してもよく、2種類以上のノニオン性界面活性剤混合物を使用してもよい。
前記の石油系炭化水素油の乳化に適するノニオン性界面活性剤もしくはノニオン性界面活性剤混合物の本発明により好ましく適したHLBとしては、組み合わせて用いられる石油系炭化水素油の種類や配合量によって決定されるが、一般的には例えば、7〜10の範囲を挙げることができる。
因みに、石油系炭化水素油が蒸留性状の50%留出温度が350℃以上550℃以下の範囲である石油系炭化水素油で有り、かつ、その成分配合量のうち50〜100重量%がパラフィン炭化水素である石油系炭化水素油との組み合わせで用いられるノニオン性界面活性剤もしくはノニオン性界面活性剤混合物が有する、乳化に適したHLBの好ましい範囲としては、7〜10、より好ましくは7〜9を挙げることができる。
本発明油系製剤に含まれるノニオン性界面活性剤もしくはノニオン性界面活性剤混合物の製剤中での配合量としては、例えば、本発明油系製剤の全重量に対して、通常、0.1〜50重量%程度、好ましくは1〜20重量%程度、より好ましくは1〜10重量%程度、特に好ましくは3〜10重量%程度等を挙げることができる。
本発明油系製剤において用いられる乾燥剤は、水分を吸収する能力を有し、かつ殺虫性糸状菌に対して悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、好ましくはシリカゲル、ゼオライト、モレキュラーシーブス等の酸化ケイ素化合物もしくは塩化カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム化合物を挙げることができる。また、乾燥剤は1種類のものを単独で使用してもよく、2種類以上の乾燥剤を混合して使用してもよい。
本発明油系製剤に含まれる乾燥剤の製剤中での配合量としては、例えば、本発明油系製剤の全重量に対して、通常、0.05〜20重量%程度、好ましくは0.5〜10重量%程度、より好ましくは1〜10重量%程度等を挙げることができる。
本発明油系製剤において用いられる乾燥剤はどのような方法で本発明油系製剤中に添加されていてもよく、本発明油系製剤中に混ぜ合わせる方法、本発明油系製剤の保存容器内に設置する方法等が挙げられる。
本発明油系製剤に含まれる各成分の製剤中での配合重量割合(重量部)としては、例えば、本石油系炭化水素油:ノニオン性界面活性剤もしくはノニオン性界面活性剤混合物:乾燥剤:殺虫性糸状菌が、30〜99重量部:0.1〜50重量部:0.05〜20重量部:0.05〜20重量部を挙げることができ、好ましくは、50〜98重量部:1〜20重量部:0.5〜10重量部:0.1〜20重量部、より好ましくは、50〜97重量部:1〜20重量部:1〜10重量部:1〜20重量部、さらにより好ましくは、70〜97重量部:1〜10重量部:1〜10重量部:1〜10重量部、特に好ましくは、70〜95重量部:3〜10重量部:1〜10重量部:1〜10重量部が挙げられる。
本発明油系製剤は、上記構成成分のほかに、さらに必要に応じて他構成成分若しくは残部として、本発明で用いられる殺虫性糸状菌の殺虫活性及び製剤特性を喪失させない範囲において、通常農薬に使用される副資材、例えば、固体担体、液体担体、液性調整剤(pH調整剤等)、拡展剤、展着剤、湿潤剤、安定化剤(防腐剤、凍結防止剤、固結防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤)、ドリフト防止剤等を添加することができる。
これらの副資材を添加する場合、その添加量は合計で、本発明油系製剤の全重量に対して、通常0.1重量%以上50重量%以下、好ましくは0.5重量%以上20重量%以下である。
本発明油系製剤の製造方法には、通常の農薬製剤の製造方法を適用することができる。例えば、前述の方法により得られた殺虫性糸状菌の菌体と、石油系炭化水素油、ノニオン性界面活性剤及び乾燥剤とを、さらに必要に応じて他構成成分若しくは残部として副資材を混合することにより製造することができる。混合の際には、乳鉢・乳棒、薬さじ等を用いて混合することもできるし、例えば、リボンミキサー、ナウタミキサー等の混合機を用いて混合することもできる。
本発明油系製剤が殺虫性効力を有する害虫としては、例えば、以下の害虫が挙げられる。
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis pserudobrassicae)等のアブラムシ類、カメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等。
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)等のイエカ類、ヤブカ類、ハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ハナバエ類、タマバエ類、ハモグリバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、アブ類、ブユ類、サシバエ類等。
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilalis)、シバツトガ(Parapediasia teterrella)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、トリコプルシア属(Trichoplusia spp.)、ヘリオティス属(Heliothis spp.)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)等のヘリコベルパ属(Helicoverpa spp.)、エ有りアス属(Earias spp.)、タマナギンウワバ(Autographa nigrisigna)等のオートグラファ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)等のシロチョウ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ドクガ(Euproctis taiwana)、マイマイガ(Lymantria dispar)、モンシロドクガ(Euproctis similis)等のドクガ類、ヒメクロイラガ(Scopelodes contracus)等のイラガ類、マツカレハ(Dendrolimus spectabilis)等のカレハガ類、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyesorana fasciata)、無しヒメシンクイ(Grapholitamolesta)、コドリングモス(Cydia pomonella)等のハマキガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)等のチビガ類、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)等のホソガ類、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)等のコハモグリガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ピンクボールワーム(Pectinophora gossypiella)等のキバガ類、ヒトリガ類、ヒロズコガ類等。
鞘翅目害虫:ハムシ類、コガネムシ類、ゾウムシ類、オトシブミ類、テントウムシ類、カミキリムシ類、ゴミムシダマシ類等。
アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)等のスリップス属、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)等のフランクリニエラ属、チャノキイロアザミウマ(Sciltothrips dorsalis)等のシルトスリップス属等のアザミウマ類、クダアザミウマ類等。
網翅目害虫:ゴキブリ類、チャバネゴキブリ類等直翅目害虫:バッタ類、ケラ類等。
隠翅目害虫:ヒトノミ、ネコノミ等。
シラミ目害虫:ヒトジラミ等。
シロ有り目害虫:ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)等。
本発明油系製剤は、通常、害虫、害虫の生息場所又は害虫から保護すべき植物等に施用することにより使用される。害虫から保護すべき植物に施用する場合には、通常、本発明油系製剤を水で希釈した後、当該希釈液を当該植物の茎葉等に対して散布処理することにより使用することがよい。
本発明油系製剤を害虫、害虫の生息場所又は害虫から保護すべき植物等に施用する際には、その施用量は、通常1000m2当たり本発明油系製剤で用いられる殺虫性糸状菌株の菌体の量として、105〜1019CFU、好ましくは107〜1017CFUである。
以下、実施例及び試験例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 (ペーシロマイセス属に属する殺虫性糸状菌の単離)
体が硬化し、体からキノコ状のものが生えている死亡虫を野外から採取する。当該死亡虫に形成されている分生子を白金耳で触れ、SDY培地に線を引くように擦りつける。25℃で培養し、数日後に生えてきた菌の独立したコロニーを切り取り、新しいSDY培地に移植し、さらに25℃で培養する。
得られた菌株のうち、以下のア)〜ク)に記載された性質をもつ菌株を、ペーシロマイセス属に属する糸状菌として選抜する。
ア)栄養菌糸が隔壁を持つ
イ)有性生殖が認められない。
ウ)分生子は分生子殻と呼ばれる壺上の器官の中に作られるのではなく、外生する。
エ)分生子はフィアライド頂端にフィアロ型に形成され、乾燥し連鎖状をなす。
オ)分生子柄は先端に小のうを持たない。
カ)フィアライドは分生子柄束上に柵状に配列されない。
キ)分生子の連鎖は束をなさない。
ク)フィアライドは頸部が明瞭、不規則あるいは緩く輪生である。
選抜されたペーシロマイセス属に属する糸状菌をSDY培地で25℃で培養し、形成された分生子を1×10CFU/mlとなるように滅菌水に懸濁し、分離源となった死亡虫と同種の昆虫10頭を懸濁液に30秒間浸漬する。浸漬した昆虫を25℃、湿度100%の条件下で飼育し、接種後6日後に死亡虫が観察されるものを、ペーシロマイセス属に属する殺虫性糸状菌として選抜する。
実施例2 (ボーベリア属に属する殺虫性糸状菌の単離)
体が硬化し、体からキノコ状のものが生えている死亡虫を野外から採取する。当該死亡虫に形成されている分生子を白金耳で触れ、SDY培地に線を引くように擦りつける。25℃で培養し、数日後に生えてきた菌の独立したコロニーを切り取り、新しいSDY培地に移植し、さらに25℃で培養する。
得られた菌株のうち、以下のア)〜キ)に記載された性質をもつ菌株を、ボーベリア属に属する糸状菌として選抜する。
ア)栄養菌糸が隔壁を持つ
イ)有性生殖が認められない。
ウ)分生子は分生子殻と呼ばれる壺上の器官の中に作られるのではなく、外生する。
エ)分生子は分生子形成細胞からシンポジオ型に形成され、分生子形成細胞はジグザグ状あるいは歯牙状となる。
オ)分生子形成細胞は、膜状層中にできない。
カ)分生子柄は小のうをもたない。
キ)分生子形成細胞はフラスコ形、基部が膨れ、先端はジグザグ状である。
選抜されたボーベリア属に属する糸状菌をSDY培地で25℃で培養し、形成された分生子を1×10CFU/mlとなるように滅菌水に懸濁し、分離源となった死亡虫と同種の昆虫10頭を懸濁液に30秒間浸漬する。浸漬した昆虫を25℃、湿度100%の条件下で飼育し、接種後6日後に死亡虫が観察されるものを、ボーベリア属に属する殺虫性糸状菌として選抜する。
実施例3 (殺虫性糸状菌の調製:その1)
500ml容フラスコに入れた100mlのポテトデキストロース培地(Difco Laboratories製)に予めポテトデキストロース寒天培地(Difco Laboratories製)で培養されたペーシロマイセス・テヌイペス(Paecilomyces tenuipes)T1株の菌体を接種し、25℃で3日間振とう培養することにより、培養液を得た。次に、大麦皮付圧ぺん麦(松景精麦社製)80gをハンドクラッシャーHC−1(大阪ケミカル社製)で粒径が1〜5mm程度になるように粗粉砕し、オートクレーブで滅菌した。これを、滅菌されたPET製透明トレー(縦310mm、横220mm、高さ80mm)に移し、次いで前記培養液20gと滅菌水100gとを加えて混合した。当該トレーに滅菌された布をかぶせて、温度25℃、湿度90%RHの人工気象器で照度6000の光を連続照射しながら17日間培養した。培養後、菌体(分生子を多く含む)が形成された大麦皮付圧ぺん麦を乾燥させ、乾燥後の大麦皮付圧ぺん麦及び直径20mmの瑪瑙ボール5個を日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:60メッシュのふるいを使用)に入れ、これを日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:100、200メッシュのふるいを使用)と重ねて、自動ふるい振とう機(FRITSCH社製)で10分間振とうすることにより、200メッシュ以下の画分に前記菌株の1×1011CFU/gのT1株菌体粉末を2〜3g得た。
実施例4 (殺虫性糸状菌の調製:その2)
500ml容フラスコに入れた100mlのポテトデキストロース培地(Difco Laboratories製)に予めポテトデキストロース寒天培地(Difco Laboratories製)で培養されたボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)F−667菌株を接種し、25℃で3日間振とう培養することにより、培養液を得た。次に、大麦皮付圧ぺん麦(松景精麦社製)80gをハンドクラッシャーHC−1(大阪ケミカル社製)で粒径が1〜5mm程度になるように粗粉砕し、オートクレーブで滅菌した。これを、滅菌されたPET製透明トレー(縦310mm、横220mm、高さ80mm)に移し、次いで前記培養液20gと滅菌水100gとを加えて混合した。当該トレーに滅菌された布をかぶせて、温度25℃、湿度90%RHの人工気象器で照度6000ルクスの光を連続照射しながら17日間培養した。培養後、菌体(分生子を多く含む)が形成された大麦皮付圧ぺん麦を乾燥させ、乾燥後の大麦皮付圧ぺん麦及び直径20mmの瑪瑙ボール5個を日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:60メッシュのふるいを使用)に入れ、これを日本工業規格標準ふるい(JIS Z 8801:100、200メッシュのふるいを使用)と重ねて、自動ふるい振とう機(FRITSCH社製)で10分間振とうすることにより、200メッシュ以下の画分に前記菌株の1×1011CFU/gの菌体粉末を4〜5g得た。
実施例5 (本発明油系製剤の調製:その1)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)88.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、乳鉢で粉砕した塩化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)2.0重量%を混和することにより、本発明油系製剤(1)を得た。
実施例6(本発明油系製剤の調製:その2)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)90.0重量%及びペグノールST−3(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%の粒状シリカゲル(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(2)を得た。
実施例7(本発明油系製剤の調製:その3)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)90.0重量%及びペグノールST−3(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(3)を得た。
実施例8(本発明油系製剤の調製:その4)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(4)を得た。
実施例9(本発明油系製剤の調製:その5)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びペグノールO−4(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(5)を得た。
実施例10(本発明油系製剤の調製:その6)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びペグノールST−3(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(6)を得た。
実施例11(本発明油系製剤の調製:その7)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びソルポール4274(東邦化学工業株式会社製、ソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシアルキレンアルキルエーテルの混合物であるノニオン性界面活性剤、HLB8.2)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(7)を得た。
実施例12 (本発明油系製剤の調製:その8)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)90.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(8)を得た。
実施例13 (本発明油系製剤の調製:その9)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)90.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%の粒状シリカゲル(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(9)を得た。
実施例14 (本発明油系製剤の調製:その10)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例4で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、本発明油系製剤(10)を得た。
比較例1(比較油系製剤の調製:その1)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)90.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加え、さらに混和することにより、比較油系製剤(1)を得た。
比較例2(比較油系製剤の調製:その2)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)90.0重量%及びペグノールST−3(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)5.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加え、さらに混和することにより、比較油系製剤(2)を得た。
比較例3(比較製剤の調製:その3)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びソルポール5060(東邦化学工業株式会社製、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムであるアニオン性界面活性剤)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混和した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、比較油系製剤(3)を得た。
比較例4(比較油系製剤の調製:その4)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びソプロフォール4D384(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル硫酸であるアニオン性界面活性剤)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混和した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、比較油系製剤(4)を得た。
比較例5(比較油系製剤の調製:その5)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びソプロフォール3D33(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルリン酸であるアニオン性界面活性剤)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混和した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、比較油系製剤(5)を得た。
比較例6(比較油系製剤の調製:その6)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びカチナールLTC−35A(東邦化学工業株式会社製、塩化ラウリルトリメチルアンモニウムであるカチオン性界面活性剤)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例3で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混和した。さらに、当該混合物100重量%に対して5重量%のモレキュラーシーブス4A 1/16(和光純薬工業株式会社製)を混和することにより、比較油系製剤(6)を得た。
比較例7(比較油系製剤の調製:その7)
ガラス瓶に、石油系炭化水素油(日米礦油株式会社製、蒸留性状の50%留出温度が472℃、成分配合量:パラフィン炭化水素74重量%、芳香族炭化水素1.3重量%)85.0重量%及びペグノール24−O(東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルであるノニオン性界面活性剤、HLB7.9)10.0重量%を入れ、これをよく混和した後、実施例4で得られた菌体粉末5.0重量%を加えて混合することにより、比較油系製剤(7)を得た。
試験例1(本発明油系製剤における殺虫性糸状菌の生存安定性:その1)
本発明油系製剤(1)(2)(3)(8)(9)および比較油系製剤(1)(2)をそれぞれ20mg計り取り、これに20mlの滅菌希釈水を加えて懸濁した。この懸濁液を滅菌希釈水により適当な濃度に希釈して、得られた希釈液をポテトデキストロース寒天培地に100μl滴下し塗り広げ、25℃で2日間培養した。培養後、生育したコロニー数を計測することにより、当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数を求めた。一方、本発明油系製剤(1)(2)(3)(8)(9)および比較油系製剤(1)(2)をそれぞれねじ口の付いたガラス瓶に入れ密栓した後、25℃暗所で12週間保存した。保存された本発明油系製剤1〜3および比較油系製剤1〜2を20mg計り取り、これに20mlの滅菌希釈水を加えて懸濁した。この懸濁液を滅菌希釈水により適当な濃度に希釈して得られた希釈液をポテトデキストロース寒天培地に100μl滴下し塗り広げ、25℃で2日間培養した。培養後、生育したコロニー数を計測することにより、保存後の当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数を求めた。このようにして求めた保存の前後における当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数の比を保存12週間後の殺虫性糸状菌の生存率として算出した。滅菌希釈水としては0.85%(w/v)塩化ナトリウム水溶液に新リノー(日本農薬株式会社製、展着剤)及びSilwet L−77(日本ユニカ製、界面活性剤)をそれぞれ0.1%(w/v)濃度で添加し、滅菌したものを使用した。
保存12週間後の本発明油系製剤(1)(2)(3)(8)(9)および比較油系製剤(1)(2)の殺虫性糸状菌の生存率を表1に示す。
Figure 2006265226
試験例2.(本発明油系製剤における殺虫性糸状菌の生存安定性:その2)
本発明油系製剤(10)および比較油系製剤(7)をそれぞれ20mg計り取り、これに20mlの滅菌希釈水を加えて懸濁した。この懸濁液を滅菌希釈水により適当な濃度に希釈して、得られた希釈液をポテトデキストロース寒天培地に100μl滴下し塗り広げ、25℃で2日間培養した。培養後、生育したコロニー数を計測することにより、当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数を求めた。一方、本発明油系製剤(10)および比較油系製剤(7)をそれぞれねじ口の付いたガラス瓶に入れ密栓した後、25℃暗所で半年保存した。保存された本発明油系製剤(10)および比較油系製剤(7)を20mg計り取り、これに20mlの滅菌希釈水を加えて懸濁した。この懸濁液を滅菌希釈水により適当な濃度に希釈して得られた希釈液をポテトデキストロース寒天培地に100μl滴下し塗り広げ、25℃で2日間培養した。培養後、生育したコロニー数を計測することにより、保存後の当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数を求めた。このようにして求めた保存の前後における当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数の比を半年後の殺虫性糸状菌の生存率として算出した。滅菌希釈水としては0.85%(w/v)塩化ナトリウム水溶液に新リノー(日本農薬株式会社製、展着剤)及びSilwet L−77(日本ユニカ製、界面活性剤)をそれぞれ0.1%(w/v)濃度で添加し、滅菌したものを使用した。保存1年後の本発明油系製剤(10)および比較油系製剤(7)の殺虫性糸状菌の生存率を比較した結果、比較油系製剤(7)に対して、本発明油系製剤(10)は高い生存率を示した。
試験例3(本発明油系製剤における殺虫性糸状菌の生存安定性:その3)
本発明油系製剤(4)〜(7)および比較油系製剤(3)〜(6)をそれぞれ20mg計り取り、これに20mlの滅菌希釈水を加えて懸濁した。この懸濁液を滅菌希釈水により適当な濃度に希釈して、得られた希釈液をポテトデキストロース寒天培地に100μl滴下し塗り広げ、25℃で2日間培養した。培養後、生育したコロニー数を計測することにより、当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数を求めた。一方、本発明油系製剤(4)〜(7)および比較油系製剤(3)〜(6)をそれぞれねじ口の付いたガラス瓶に入れ密栓した後、40℃暗所で2週間保存した。保存された本発明油系製剤4〜7および比較油系製剤3〜6を20mg計り取り、これに20mlの滅菌希釈水を加えて懸濁した。この懸濁液を滅菌希釈水により適当な濃度に希釈して得られた希釈液をポテトデキストロース寒天培地に100μl滴下し塗り広げ、25℃で2日間培養した。培養後、生育したコロニー数を計測することにより、保存後の当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数を求めた。このようにして求めた保存の前後における当該製剤中の殺虫性糸状菌の生菌数の比を保存12週間後の殺虫性糸状菌の生存率として算出した。滅菌希釈水としては0.85%(w/v)塩化ナトリウム水溶液に新リノー(日本農薬株式会社製、展着剤)及びSilwet L−77(日本ユニカ製、界面活性剤)をそれぞれ0.1%(w/v)濃度で添加し、滅菌したものを使用した。
40℃保存2週間後の本発明油系製剤(4)〜(7)および比較油系製剤(3)〜(6)の殺虫性糸状菌の生存率を表2に示す。
Figure 2006265226
試験例4(本発明油系製剤の乳化試験)
250mL共栓付シリンダーに硬度3度水を230ml入れた。共栓をした後、当該シリンダーを20℃恒温水槽中で30分以上静置した。これに本発明油系製剤(1)〜(10)をそれぞれ250mg滴下し、さらに20℃の硬度3度水により250mLにメスアップした。共栓をした後、当該シリンダーを20秒間に10回転倒し、乳化状態を観察した。その結果を表3に示す。
Figure 2006265226
本発明によれば、殺虫性糸状菌の生存安定性を維持したままで、良好な希釈性能を有する、殺虫性糸状菌を含有する殺虫性油系製剤等を提供することができる。

Claims (13)

  1. 石油系炭化水素油、当該石油系炭化水素油の乳化に適するノニオン性界面活性剤、乾燥剤及び殺虫性糸状菌を含有することを特徴とする殺虫性油系製剤。
  2. ノニオン性界面活性剤が、当該石油系炭化水素油の乳化に適する範囲であるHLBを有するノニオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1記載の殺虫性油系製剤。
  3. 石油系炭化水素油が蒸留性状の50%留出温度が350℃以上550℃以下の範囲である石油系炭化水素油であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  4. 石油系炭化水素油が蒸留性状の50%留出温度が400℃以上500℃以下の範囲である石油系炭化水素油であり、かつ、ノニオン性界面活性剤がポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選ばれる一種以上のノニオン性界面活性剤であって、当該ノニオン性界面活性剤が当該石油系炭化水素油の乳化に適する範囲であるHLBを有することを特徴とする請求項1記載の殺虫性油系製剤。
  5. 乾燥剤が、酸化ケイ素化合物及びカルシウム化合物から選ばれる一種以上の乾燥剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  6. 殺虫性糸状菌が、ペーシロマイセス属、ボーベリア属、メタリジウム属、ノムラエア属、バーティシリウム属、ヒルステラ属、クリシノミセス属、ソロスポレラ属及びトリポクラディウム属からなる群から選択される属に属する一種以上の真菌であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  7. 殺虫性糸状菌が、ペーシロマイセス属の糸状菌であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  8. 殺虫性糸状菌が、ペーシロマイセス・テヌイペスに属する糸状菌であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  9. 殺虫性糸状菌が、ペーシロマイセス・テヌイペス T1株(FERM P−18487)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  10. 殺虫性糸状菌が、ボーベリア属の糸状菌であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  11. 殺虫性糸状菌が、ボーベリア・バッシアナに属する糸状菌であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  12. 殺虫性糸状菌が、ボーベリア・バッシアナ F−667株(FERM P−19762)、ボーベリア・バッシアナ F−942株(FERM P−19763)、ボーベリア・バッシアナ F−1134株(FERM P−19764)、ボーベリア・バッシアナ F−1274株(FERM P−19765)及びボーベリア・バッシアナ F−1310株(FERM P−19766)からなる群から選択される一種以上の株であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項記載の殺虫性油系製剤。
  13. 請求項1〜12のいずれかの請求項記載の殺虫性油剤を、害虫、害虫の生育場所又は害虫から保護するべき植物に施用することを特徴とする殺虫方法。
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