JP2008155162A - 反応装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 収納容器内の真空度を良好に維持することが可能な、小型の反応装置を提供すること。
【解決手段】 反応装置1は、反応前の流体を供給する供給管3及び反応後の流体を排出する排出管4を備えた反応器5と、反応器を内部に収納する収納容器2と、収納容器2の内部に配置されたガス吸着剤6と、収納容器2の内面と外面との間に配置され、ガス吸着剤6を加熱するヒータ7とを備え、供給管3及び排出管4は、収納容器2にそれぞれ接合され、ヒータ7は、収納容器2と供給管3との接合部及び収納容器2と排出管4との接合部における各温度が対応する接合部の耐熱温度をそれぞれ超えないように、各接合部から離間して設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 反応装置1は、反応前の流体を供給する供給管3及び反応後の流体を排出する排出管4を備えた反応器5と、反応器を内部に収納する収納容器2と、収納容器2の内部に配置されたガス吸着剤6と、収納容器2の内面と外面との間に配置され、ガス吸着剤6を加熱するヒータ7とを備え、供給管3及び排出管4は、収納容器2にそれぞれ接合され、ヒータ7は、収納容器2と供給管3との接合部及び収納容器2と排出管4との接合部における各温度が対応する接合部の耐熱温度をそれぞれ超えないように、各接合部から離間して設けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、供給された物質を別の物質に変換し出力する機能を有する反応装置に関するものである。
近年、精密加工技術の進歩発展により、マイクロテクノロジーとよばれる新しい概念が登場してきた。すなわち、マイクロな微小空間を活用して、液体や気体を高速、高精度で制御し反応させるマイクロ化学システムは、反応・分析の効率化・高速化のための革新的な技術としてだけでなく、新反応系の場としても注目を集めている。特に、マイクロ化学プラントは従来の工業的物質生産の方式を変革するものとして、化学産業だけでなく関連する医療、製薬、バイオ関連、食品産業などからも大きな期待が寄せられている。
マイクロ化学システムにおいては、最適な温度環境下にて化学反応が生じる反応器から反応器を収納する収納容器への放熱を低減し、システムの小型化と熱効率を向上(電力損失を低減)させた反応装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この反応装置では、収納容器の外壁を2重構造にして真空容器を構成する、あるいは2重構造にした内外壁間に断熱材を充填することにより、反応器の熱が外部へ伝導して反応器の温度が低下するのを防止している。
特開2003−2602号公報
携帯機器などの電子機器内に反応装置を収納するためには、更に小型化、低背化することが求められる。しかしながら、従来のように収納容器の外壁を2重構造にすることは、反応装置全体が複雑化して大型化するため、携帯機器内に収納するのが困難である。そこで、携帯機器用の反応装置については収納容器内部を真空状態にすることにより、少ない電力で化学反応に最適な温度に反応器を保持し、反応器の熱を外部へ伝導するのを遮断し、熱効率を高めた反応装置を提供することが提案されている。
このような反応装置を長期に渡って安定的に使用するためには、収納容器内部の真空状態を、収納容器に反応器を収納し封止した直後だけでなくその後も長期に保つ必要がある。しかし、収納容器内を封止した後に、収納容器の内面や反応器自体の表面など収納容器内の各部品表面に吸着しているガスが、反応時の温度の影響や時間の経過に伴い収納容器内部にアウトガスとして放出される可能性がある。
その場合、収納容器内部の真空度が低下することから、反応器で生じた熱の外部への伝導量が増加することになり、その結果その熱によって収納容器外壁が高温となり、例えば携帯機器内の他の部品に悪影響を与える可能性があった。
また、反応器で生じた熱の外部への伝導量が増加することにより、反応器の温度は低下し、反応温度を維持するためには、反応器内のヒータの発熱量を増加させる必要がある。ヒータの発熱量を増加させると、ヒータ加熱に使用する電力が増えることになり、その結果、反応装置の電力損失が増加するという問題点があった。
本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、収納容器内の真空度を良好に維持することが可能な、小型の反応装置を提供することにある。
本発明の反応装置は、反応前の流体を供給する供給管及び反応後の流体を排出する排出管を備えた反応器と、反応器を内部に収納する収納容器と、収納容器の内部に配置されたガス吸着剤と、収納容器の内面と外面との間に配置され、ガス吸着剤を加熱するヒータとを備え、供給管及び排出管は、収納容器にそれぞれ接合され、ヒータは、収納容器と供給管との接合部及び収納容器と排出管との接合部における各温度が対応する接合部の耐熱温度をそれぞれ超えないように、各接合部から離間して設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の反応装置は好ましくは、収納容器は、その外周に沿った経路におけるヒータと各接合部との間において、収納容器の内面と外面との間の距離が他の部位よりも小さい部位をそれぞれ有することを特徴とするものである。
また、本発明の反応装置は好ましくは、収納容器は、その外周に沿った経路におけるヒータと各接合部との間において、収納容器の内面と外面との間における中空部分をそれぞれ有することを特徴とするものである。
また、本発明の反応装置は好ましくは、ガス吸着剤は、収納容器の内面に接するように配置され、ヒータの少なくとも一部は、収納容器の内面におけるガス吸着剤が接する部位と部位に対向する収納容器の外面との間に配置されることを特徴とするものである。
また、本発明の反応装置は好ましくは、ガス吸着剤は、収納容器の内面において、供給管及び排出管の少なくとも一方が接続された部位と同一平面上に設けられ、平面視して、ガス吸着剤と同一平面上に接合された供給管及び排出管の少なくとも一方は、収納容器の中央部に接合され、ガス吸着剤及びヒータは、収納容器の外周部に配置されていることを特徴とするものである。
また、本発明の反応装置は好ましくは、ガス吸着剤は、収納容器の内面において、供給管及び排出管の少なくとも一方が接続された平面に対向する平面上に設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の反応装置は好ましくは、平面視して、収納容器の形状は四角形であり、
供給管及び排出管は、四角形の対向する2辺のうち少なくとも一方から延在し、ヒータは、四角形の中央部に配置されていることを特徴とするものである。
供給管及び排出管は、四角形の対向する2辺のうち少なくとも一方から延在し、ヒータは、四角形の中央部に配置されていることを特徴とするものである。
また、本発明の反応装置は好ましくは、収納容器は、複数のセラミック層を積層して成る基体と基体を覆う蓋体とを有し、ヒータは複数のセラミック層の間に設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の燃料電池システムは好ましくは、上記いずれかに記載の反応装置と、反応装置から排出された流体を燃料とする燃料電池とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の電子機器は好ましくは、上記に記載の燃料電池システムを備えることを特徴とするものである。
本発明の反応装置は、反応前の流体を供給する供給管及び反応後の流体を排出する排出管を備えた反応器と、反応器を内部に収納する収納容器と、収納容器の内部に配置されたガス吸着剤と、収納容器の内面と外面との間に配置され、ガス吸着剤を加熱するヒータとを備え、供給管及び排出管は、収納容器にそれぞれ接合され、ヒータは、収納容器と供給管との接合部及び収納容器と排出管との接合部における各温度が対応する接合部の耐熱温度をそれぞれ超えないように、各接合部から離間して設けられていることから、反応器を収納容器内に封止した後に、収納容器の内面や反応器自体の表面など収納容器内の各部品表面に吸着しているガスが、反応時の温度の影響や時間の経過に伴い収納容器内部にアウトガスとして放出されたとしても、このガスをガス吸着剤によって良好に吸着させることができるため、収納容器内部の真空状態を、収納容器に反応器を収納し封止した直後だけでなくその後も長期に保つことができる。また、ガス吸着剤を加熱するヒータは、収納容器と供給管との接合部及び収納容器と排出管との接合部における各温度が対応する接合部の耐熱温度をそれぞれ超えないように、各接合部から離間して設けられていることから、ヒータ加熱時の温度上昇により、収納容器と供給管との接合部及び収納容器と排出管との接合部が劣化することなく、ガス吸着剤の温度を高温に維持できる。そのため、ヒータの加熱温度をガス吸着剤が活性化する温度に設定することで、封止直後のアウトガスを短時間に効率よく吸着させ、収納容器内部の真空状態を高真空にすることが出来る。その結果、反応器内で反応を行う際に発生する熱の外部への伝導量が低減し、収納容器が高温になることが抑制されるため、携帯機器内の他の部品に影響を与えない。また、反応器の温度が低下しないため、反応温度を維持するためのヒータ発熱量が増加することがなく、ヒータ加熱に使用する電力が少なくできる。
従って、収納容器内の真空度を良好に維持することが可能な、小型の反応装置を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下に詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による反応装置の構成例を示す断面図である。1は反応装置、2は収納容器、3は供給管、4は排出管、5は反応器、6はガス吸着剤、7はヒータである。図1に示されるように、本実施の形態による反応装置1は、反応器5、反応器5を収容する収納容器2、ガス吸着剤6、及びガス吸着剤6を加熱するヒータ7を備える。
図1は本発明の実施の形態1による反応装置の構成例を示す断面図である。1は反応装置、2は収納容器、3は供給管、4は排出管、5は反応器、6はガス吸着剤、7はヒータである。図1に示されるように、本実施の形態による反応装置1は、反応器5、反応器5を収容する収納容器2、ガス吸着剤6、及びガス吸着剤6を加熱するヒータ7を備える。
反応器5には、反応前の流体を供給する供給管3と反応後の流体を排出する排出管4がそれぞれ取り付けられている。収納容器2は、ベース板と凹形状の蓋体とから成り、反応器5下面と収納容器2のベース板上面とを供給管3及び排出管4を介して接続し、さらに凹形状の蓋体を用いて反応器5を封止することによって、反応器5を収納容器2内に気密に封止した反応装置1が形成される。なお、ヒータ7は、収納容器2のベース板に埋め込まれるようにして配置される。
ガス吸着剤6は、収納容器2の内部に配置される。ガス吸着剤6は、化学的に活性なZr、Fe、V等を主成分とする金属粉であり、気体の吸着作用を利用して真空排気を行う。ガス吸着剤6を収納容器2の内部に中空に浮かす場合は、10〜500μm程度の厚みを持つNi−Cr等から成る金属板の片面あるいは両面に担持させ、リード端子(図示せず)にスポット溶接法等によって取り付けられ、収納容器内2の内面から離間した状態で固定させる。一方、ガス吸着剤6を収納容器2の内面に接するように配置する場合は、ガス吸着剤6を、収納容器2の内面に直接蒸着や印刷等で形成してもよい。その際のガス吸着剤6の厚みは、例えば、10μm〜1mmである。ガス吸着剤6を収納容器2の内面に形成する場合は、供給管3、排出管4と反応器5のサイズや配置に制限されず、形成範囲の自由度が高いため、収納容器2及び反応装置1を更に小型化することが可能である。
なお、ガス吸着剤6の金属粉の表面は、通常酸化膜で覆われているためそのままではガス吸着作用は現さない。ガス吸着剤6の金属粉はヒータ7で加熱処理を行い、表面の酸化膜がガス吸着剤内部へ拡散し表面に新しい活性面が現れることによってガス吸着作用が発動する。
収納容器2内の断熱性を高めるためには、収納容器2内を真空にすることが必要となり、反応器5を封止する際、真空炉でのロウ材による封止や真空チャンバー内でのシームウェルド法などで行うと良い。
その後、ヒータ7を通電させ、ガス吸着剤6を加熱することによってガス吸着剤6の金属粉の活性化を行う。
ガス吸着剤6の活性条件は、使用する金属粉の種類によって異なるが、ガス吸着剤6を350〜900℃程度の加熱を行うことにより、活性状態が得られる。
ヒータ7は、収納容器2の内面と外面との間に、収容容器2に埋め込まれるようにして配置される。また、ヒータ7は、収納容器2の内面におけるガス吸着剤6が接する部位と該部位に対向する収納容器2の外面との間に配置される。よって、収納容器2の内面に形成されたガス吸着剤6を効率よく加熱することが可能である。
また、ヒータ7は、収納容器2と供給管3との接合部及び収納容器2と排出管4との接合部における各温度が対応する接合部の耐熱温度をそれぞれ超えないように、各接合部から離間して設けられている。この離間距離は、ガス吸着剤6の活性温度や収納容器2の厚み、熱伝導率に応じて設定される。図1に示された反応装置1では、平面視して、供給管3及び排出管4を収納容器2の中央部に位置し、ヒータ7を収納容器2の外周部に位置することにより、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部と、ヒータ7とを十分に離間させて熱伝導距離を長くしている。
収納容器2は、反応器5を収納する容器としての役割を有する。それらは、例えば、SUS,Fe−Ni−Co合金,Fe−Ni合金等のFe系合金や、無酸素銅等の金属材料、酸化アルミニウム(Al2O3)質焼結体,ムライト(3Al2O3・2SiO2)質焼結体,炭化珪素(SiC)質焼結体,窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,窒化珪素(Si3N4)質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミック材料、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料等で形成されている。
なお、収納容器2に適用可能なガラスセラミックスは、ガラス成分とフィラー成分とから成る。そのガラス成分としては、例えばSiO2−B2O3系,SiO2−B2O3−Al2O3系,SiO2−B2O3−Al2O3−MO系(但し、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO2−Al2O3−M1O−M2O系(但し、M1およびM2は同一または異なってCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO2−B2O3−Al2O3−M1O−M2O系(但し、M1およびM2は前記と同じである),SiO2−B2O3−M3 2O系(但し、M3はLi,NaまたはKを示す),SiO2−B2O3−Al2O3−M3 2O系(但し、M3は前記と同じである),Pb系ガラス,Bi系ガラス等が挙げられる。
また、フィラー成分としては、例えばAl2O3,SiO2,ZrO2とアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、TiO2とアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、Al2O3およびSiO2から選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等が挙げられる。
一方、収納容器2が、例えば相対密度が95%以上の緻密質の酸化アルミニウム質焼結体で形成されている場合は、例えば、まず酸化アルミニウム粉末に希土類酸化物粉末や酸化アルミニウム粉末等の焼結助剤を添加,混合して、酸化アルミニウム質焼結体の原料粉末を調製する。次いで、この原料粉末に有機バインダおよび分散媒を添加,混合してペースト化し、このペーストをドクターブレード法によって、あるいは原料粉末に有機バインダを加え、プレス成形,圧延成形等によって、所定の厚みのグリーンシートを作製する。その後、所定枚数のシート状成形体を位置合わせして積層圧着した後、この積層体を、例えば非酸化性雰囲気中、焼成最高温度が1200〜1500℃の温度で焼成して、目的とするセラミック製の収納容器2を得る。なお、収納容器2の成形は粉末成形プレス法であっても良い。
他方、収納容器2が金属材料から成る場合は、切削法,プレス法,MIM(Metal Injection Mold)法等により所定の形状に形成される。
また、収納容器2が金属材料から成る場合には、腐食を防止するためにその表面は、例えばAu,Niのめっき処理や、ポリイミド等の樹脂コーティング等の被覆コーティング処理が行なわれることが望ましい。例えばAuめっき処理の場合であれば、その厚さは0.1〜5μm程度であることが望ましい。
また、収容容器2の少なくとも内側表面をAuやAlのめっき処理膜で覆うことにより、収容された反応器5で発生する輻射熱を効率良く防ぐことができ、反応装置1の昇温を抑制することが可能となる。
以上のような収納容器2は、反応装置1の小型化,低背化を可能とするためには厚さを薄くすべきであるが、機械的強度である曲げ強度は200MPa以上であることが好ましい。
さらには、収納容器2は、上記に述べた異種の材料の組合せでもよく、部分的に異なる材料を組合せて用いてもよい。
収納容器2を例えばベース板と凹形状の蓋体とした場合、反応器5下面と収納容器2のベース板上面を供給管3および排出管4を介して接続し、さらに凹形状の蓋体を用いて反応器5を封止することによって、反応器5を収納容器2内に気密に封止した反応装置1が形成される。封止方法としては、ベース板に、Au合金,Ag合金,Al合金等の金属ロウ材やガラス材による接合やシームウェルド法等、または抵抗溶接、レーザー溶接、電子ビーム溶接等により蓋体を取着する方法が考えられる。
次に、供給管3および排出管4は、それぞれ反応前の流体を供給する供給路および反応後の流体を排出する排出路である。これらは、例えば、Fe−Ni合金,Fe−Ni−Co合金,SUS等の金属材料、Al2O3質焼結体,3Al2O3・2SiO2質焼結体,SiC質焼結体,AlN質焼結体,Si3N4質焼結体,ガラスセラミック焼結体等のセラミック材料、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料、または、ガラスで形成されている。
供給管3および排出管4は、収納容器2の熱膨張係数と同一または近似した金属が用いられるのがよく、例えば、収納容器2でセラミック材料を用いている箇所に接続する場合、Fe−Ni合金,Fe−Ni−Co合金よりなるものが、実用時の温度変化に対して熱歪の発生を防止できるので好ましい。その場合、供給管3および排出管4と収納容器2および反応器5をAu−Sn合金,Au−Si合金,Au−Ge合金,Ag−Cu合金等の各種ロウ材で接合すると、良好な封着性が得られるとともに、良好な接続強度が得られる。
収納容器2に収納される反応器5は、触媒等が担持された微細流路あるいは空隙を有しており、触媒等を用いて燃料を変性、転化、分解、混合し、別の物質に変換するための化学反応部として作用する。
反応器5の形状は様々であり、例えば微小ケミカルデバイスとして、半導体製造技術等を適用して、例えば、シリコン等の半導体,石英,ガラス,金属、セラミックス等の無機材料の基材に、切削法,エッチング法,ブラスト法等により細い溝を形成することによって液体流路が作製され、操作中の液体の蒸発防止等を目的として、ガラス板、金属等のカバーを陽極接合、ロウ付け、溶接等により表面に密着させて使用される、例えば略四角形状のものが挙げられる。また、石英,ガラス,金属、セラミックス等の無機材料から成る管状であり、その内面に触媒が担持されているものでもよい。反応器5内には、温度調節機構、例えば、抵抗層等から成る薄膜ヒータ(不図示)や厚膜ヒータ(不図示)を形成し、表面にはこのヒータへ電力を供給する電極端子(不図示)が形成される。この温度調節機構により、各用途の反応に最適な100〜800℃程度の温度条件に調整することで、供給管3が接続された燃料供給口から供給される燃料とその他反応に必要な燃料とを触媒等を介して反応させて、燃料排出口に接続された排出管4から別の物質を発生させる化学反応を良好に促進することができる。
このようなヒータは、反応器5における触媒が担持された流路内や空隙内、あるいはその近傍に配置される。これにより、ヒータから発生する熱を効率的に各種化学反応に用いることができる。
また、反応器5は、反応器5上の電極端子がボンディングワイヤやリード端子(不図示)を介して収納容器2に電気的に接続される。これにより、電極端子を通じて反応器5の表面や内部に形成されたヒータを加熱することができる。その結果、反応器5において反応温度の維持が可能となり燃料の化学反応を安定させることができる。
本実施の形態1による反応装置1によれば、収容容器2の内部にガス吸着剤6が配置されているため、反応器5を収納容器2内に封止した後に、収納容器2の内面や反応器5自体の表面等、収納容器2内の各部品表面に吸着しているガスが、反応器5による反応時の温度の影響や時間の経過に伴い収納容器2内部にアウトガスとして放出されたとしても、このガスをガス吸着剤6によって良好に吸着させることができるため、収納容器2内部の真空状態を、収納容器2に反応器5を収納し封止した直後だけでなくその後も長期に保つことができる。
また、ガス吸着剤6をヒータ7で加熱するという単純な構成で収容容器2の内部を真空にすることができるため、収容容器の外壁を2重構造にするということもなく、小型の反応装置を実現することができる。
また、本実施の形態1による反応装置1によれば、ガス吸着剤6を加熱するヒータ7が、収納容器2の内面と外面との間に、収容容器2に埋め込まれるようにして配置されることから、収納容器2の内部や外部に別途ヒータ7を設ける必要はなく、反応装置1をより小型にすることができる。さらに、ガス吸着剤6を収納容器2の内面に接するように配置した場合は、ガス吸着剤6を非常に近い位置で加熱することができるため、ガス吸着剤6を簡単に設置することができると同時に、そのガス吸着剤6を短時間に効率良く加熱することができる。なお、収容容器2においてヒータ7を設ける部分をセラミックを用いて作製する場合は、表面にヒータ7となる金属ペーストが形成されたセラミックグリーンシートを他のセラミックグリーンシートと積層して同時焼成することにより、ヒータ7が埋め込まれた収容容器2を容易に得ることができる。そして、ヒータ7が複数のセラミック層の間に設けられているため、ヒータ配線の自由度が上がり、ガス吸着剤の温度を高精度に制御可能となる。また、ヒータ7がセラミック層の間にあるため、ヒータ材料による不要なガス放出がないため、収納容器2内部の真空状態を容易に高真空に出来る。
また、ガス吸着剤6を加熱するヒータ7が、収納容器2と供給管3との接合部及び収納容器2と排出管4との接合部における各温度が対応する接合部の耐熱温度をそれぞれ超えないように、各接合部から離間して設けられていることから、ヒータ加熱時の温度上昇により、収納容器2と供給管との接合部及び収納容器と排出管との接合部における温度上昇が抑制され、上記各接合部が劣化することなく、ガス吸着剤6の温度を高温に維持することができる。そのため、ヒータ7の加熱温度をガス吸着剤6が活性化する温度に設定することにより、封止直後のアウトガスを短時間に効率よく吸着させ、収納容器2内部の真空状態を高真空にすることが出来る。その結果、反応器内で反応を行う際に発生する熱の外部への伝導量が低減し、収納容器2が高温になることが抑制されるため、例えば携帯機器内の他の部品に悪影響を与えることがなくなる。また、反応器5の温度の低下を抑制できるため、反応温度を維持するためのヒータ発熱量が増加することがなく、ヒータ加熱に使用する電力が少なくできる。
以上から、収納容器2内の真空度を良好に維持することが可能な小型の反応装置1を提供することができる。
なお、本実施の形態1による反応装置1では、ガス吸着剤6は、収納容器2の内面において、供給管3及び排出管が接続された部位と同一平面上に配置され、平面視して、供給管3及び排出管4を収納容器2の中央部に配置し、ガス吸着剤6及びヒータ7を収納容器2の外周部にそれぞれ配置したが、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部における温度が耐熱温度を超えないように、ヒータ7が各接合部から離間して設けられていれば、供給管3、排出管4、及びヒータ7の配置は任意であってよい。図2及び図3は、図1の反応装置1と供給管3、排出管4、及びヒータ7の配置が異なる他の反応装置の構成例を示す断面図である。なお、図2,図3において図1と同一の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。図2の反応装置11では、ガス吸着剤6及びヒータ7が蓋体にそれぞれ取り付けられ、供給管3及び排出管4がベース板にそれぞれ取り付けられている。このように、ガス吸着剤6が、収納容器2の内面において供給管3及び排出管4が接続された平面に対向する平面上に設けられ、ヒータ7が、ガス吸着剤6と隣接するように、収納容器2の内面におけるガス吸着剤6が接する部位と該部位に対向する収納容器2の外面との間に設けられた場合は、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部と、ヒータ7とを熱的に十分離間させることが可能になる。
また、ガス吸着剤6を、収納容器2の内面において、供給管3及び排出管4が接続された部位と同一平面上に配置する場合であっても、図3に示された反応装置21のように、平面視して、供給管3及び排出管4を収納容器2の一方の端部に配置し、ガス吸着剤6及びヒータ7を収納容器2の他方の端部に配置すれば、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部と、ヒータ7とを熱的に十分離間させることが可能になる。
上述の場合以外でも、例えば、収納容器2の形状を立方体とし、供給管3及び排出管4を収納容器2の側面に接続するとともに、収納容器2の主面に吸着剤6を配置する場合、すなわち、平面視して、収納容器2の形状が四角形状であり、供給管3及び排出管4は、該四角形の対向する2辺のうち少なくとも一方から延在し、ヒータ7が、その四角形の中央部に配置されている場合等でも、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部と、ヒータ7とを熱的に十分離間させることが可能である。
なお、上述の説明では、収納容器2と供給管3及び収納容器2と排出管4を収納容器2の内面における同一平面上でそれぞれ接続したが、供給管3及び排出管4は、収納容器2の内面と異なる平面上でそれぞれ接続されてもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図4は、本発明の実施の形態2による反応装置の構成例を示す断面図である。なお、図4において図1と同一の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。図4に示された反応装置31が図1に示された反応装置1と異なる点は、収納容器2の外周に沿った経路における、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部と、ヒータ7との間において、収納容器2の厚みが薄い部分、すなわち収納容器2の内面と外面との間の距離が他の部位よりも小さい部位32をそれぞれ有する点である。これにより、ヒータ7から上記各接合部への伝熱量が効果的に抑制され、各接合部の温度上昇による接合強度劣化や気密不良が有効に防止できる。また、これにより、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部とヒータ7との離間距離を短くすることが可能になり、反応装置をより小型化できる。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図4は、本発明の実施の形態2による反応装置の構成例を示す断面図である。なお、図4において図1と同一の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。図4に示された反応装置31が図1に示された反応装置1と異なる点は、収納容器2の外周に沿った経路における、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部と、ヒータ7との間において、収納容器2の厚みが薄い部分、すなわち収納容器2の内面と外面との間の距離が他の部位よりも小さい部位32をそれぞれ有する点である。これにより、ヒータ7から上記各接合部への伝熱量が効果的に抑制され、各接合部の温度上昇による接合強度劣化や気密不良が有効に防止できる。また、これにより、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部とヒータ7との離間距離を短くすることが可能になり、反応装置をより小型化できる。
なお、上記部位32の代わりに、収納容器2の外周に沿った経路におけるヒータ7と上記各接合部との間において、収納容器2の内面と外面との間における中空部分をそれぞれ有してもよい。図5は、そのような場合の反応装置41の構成例を示す断面図である。なお、図5において図1と同一の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。図5に示された反応装置41では、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部と、ヒータ7との間において、収納容器2の内面と外面との間に、中空部分42をそれぞれ有する。この場合でも、ヒータ7から上記各接合部への伝熱量が効果的に抑制され、各接合部の温度上昇による接合強度劣化や気密不良が有効に防止できる。また、これにより、供給管3,排出管4と収納容器2との各接合部とヒータ7との離間距離を短くすることが可能になり、反応装置をより小型化できる。なお、上記部位32と、中空部分42とを一緒に設けてもよい。
なお、上述の反応装置1,11,21,31,41は、メタノール等の燃料を反応させて水素ガスを生成する燃料改質器として用いることができ、その場合には、反応装置から排出された水素ガスを燃料とする燃料電池と組み合わせることにより、燃料電池システムを構成することができる。上述の反応装置1,11,21,31,41を用いた燃料電池システムでは、パッケージの外部から反応器への流体の供給及び反応器からパッケージの外部への流体の排出を円滑に行なうことができるため、発電を効率よく安定して行なうことができる燃料電池システムを実現することができる。
また、上述の反応装置1,11,21,31,41を用いた燃料電池システムは、収納容器内の真空度が低下した場合、ヒータ制御によりガス吸着剤の追加活性を行う事で収納容器内の真空度を回復し、反応装置の機能を保持することが可能であるため、長期に安定かつ安全であり、また高効率な燃料電池システムを達成することができる。また、このような燃料電池システムを備える電子機器は、長期に安定かつ安全に駆動電力を得ることができる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
1、11、21、31、41 反応装置
2 収納容器
3 供給管
4 排出管
5 反応器
6 ガス吸着剤
7 ヒータ
2 収納容器
3 供給管
4 排出管
5 反応器
6 ガス吸着剤
7 ヒータ
Claims (8)
- 反応前の流体を供給する供給管及び反応後の流体を排出する排出管を備えた反応器と、前記反応器を内部に収納する収納容器と、前記収納容器の内部に配置されたガス吸着剤と、前記収納容器の内面と外面との間に配置され、前記ガス吸着剤を加熱するヒータとを備える反応装置であって、前記供給管及び排出管は、前記収納容器にそれぞれ接合され、前記ヒータは、前記収納容器と前記供給管との接合部及び該収納容器と前記排出管との接合部における各温度が対応する該接合部の耐熱温度をそれぞれ超えないように、前記各接合部から離間して設けられていることを特徴とする反応装置。
- 前記収納容器は、その外周に沿った経路における前記ヒータと前記各接合部との間において、前記収納容器の内面と外面との間の距離が他の部位よりも小さい部位をそれぞれ有することを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
- 前記収納容器は、その外周に沿った経路における前記ヒータと前記各接合部との間において、前記収納容器の内面と外面との間における中空部分をそれぞれ有することを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
- 前記ガス吸着剤は、前記収納容器の内面に接するように配置され、前記ヒータの少なくとも一部は、前記収納容器の内面における前記ガス吸着剤が接する部位と該部位に対向する前記収納容器の外面との間に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の反応装置。
- 前記ガス吸着剤は、前記収納容器の内面において、前記供給管及び前記排出管の少なくとも一方が接続された部位と同一平面上に設けられ、平面視して、前記ガス吸着剤と同一平面上に接合された前記供給管及び前記排出管の少なくとも一方は、前記収納容器の中央部に接合され、前記ガス吸着剤及びヒータは、前記収納容器の外周部に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の反応装置。
- 前記ガス吸着剤は、前記収納容器の内面において、前記供給管及び前記排出管の少なくとも一方が接続された平面に対向する平面上に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の反応装置。
- 平面視して、前記収納容器の形状は四角形であり、前記供給管及び前記排出管は、該四角形の対向する2辺のうち少なくとも一方から延在し、前記ヒータは、前記四角形の中央部に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の反応装置。
- 前記収納容器は、複数のセラミック層を積層して成る基体と該基体を覆う蓋体とを有し、前記ヒータは該複数のセラミック層の間に設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の反応装置。
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JP2006348934A JP2008155162A (ja) | 2006-12-26 | 2006-12-26 | 反応装置 |
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2006
- 2006-12-26 JP JP2006348934A patent/JP2008155162A/ja active Pending
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