JP2008154753A - コーンビーム放射線撮影画像処理装置 - Google Patents

コーンビーム放射線撮影画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、コーンビーム放射線撮影画像処理装置において、被写体の回転中心軸の傾きを検出することを目的とする。
【解決手段】 複数の放射線撮影画像に、放射線撮影装置に対して相対的に回転した被写体の回転方向に平行な第一のライン領域と第二のライン領域とを設定する領域設定手段と、前記第一のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から前記被写体の回転中心の第一のずれ量を算出し、前記第二のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から前記被写体の回転中心の第二のずれ量を算出するずれ量算出手段と、前記第一のずれ量と前記第二のずれ量とから、前記被写体の回転中心軸の傾きを算出する傾き算出手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、被写体を撮影することにより得られた複数の放射線撮影画像を画像処理するコーンビーム放射線撮影画像処理装置に関する。
放射線撮影装置のうち、比較的使用されることが多いファンビームを用いたX線CT装置の場合の回転中心のずれの検出について説明する。ファンビームとは、図1のX線発生器から発せられている2次元扇型ビームのことである。ファンビームを用いたX線CT装置は図1に示すように被写体を挟んでX線発生器101と1列に並んだ検出器102が対向して配置されており、被写体内の1点を中心にX線発生器101と検出器102、もしくは被写体を回転させる。回転中に、ファンビームX線CT装置は、順次X線発生器101より発せられたX線を検出器102にて検出していく。検出されたX線から生成した画像データを再構成処理することにより、被写体の断層画像を得る。
このとき、X線発生器101と検出器102の中心つまり画像データの座標原点とを結ぶ直線は回転の中心点を通っている前提で再構成処理していた。
しかしながら、機械的なミスアライメントや被写体の動き等によってこの直線と被写体の回転の中心軸がずれてしまう場合がある。このような場合には図2に示すようにX線検出器102の中心軸上の理想的な回転中心と被写体の回転中心との位置ずれによって投影データ座標の原点がシフトしてしまう。
このように座標系がシフトしてしまった投影データをシフトされていないものとしてそのまま再構成してしまうと、画像の歪みが発生したり、画質の著しい劣化が起きたりしてしまう。上記課題を解決するために、投影データからサイノグラムを作成して、実際の回転中心と理想的な回転中心のずれ量を検出する方法が特許文献1に開示されている。ここで、サイノグラムとは、横軸をファン角度とし、縦軸を投影角度としたX線の投影データの関係を示したものである。ファン角度とは、X線発生器101から照射されるX線の水平方向の広がりを示す。投影角度とは、ある角度を基準としたX線撮影部(X線発生器101とX線検出器102)の被写体に対する回転角度を示す。
特開2006−000225号公報
ファンビームを用いたX線CT装置の場合には特許文献1のサイノグラムを用いた方法で実際の回転中心と理想的な回転中心のずれ量を検出することができる。しかし、近年においては、平面型のX線検出器を用いたX線CT装置が実用化されつつある。このような平面型のX線検出器に対応して3次元的なX線コーンビームを照射するX線発生器が用いられている。このようなX線コーンビームを用いたX線CT装置の場合には、ファンビームでは回転中心点のずれであったものが、図3に示すように実際の回転中心軸と理想的な回転中心軸の傾きのずれで現われてくる可能性がある。
本発明は、上記課題を考慮し、コーンビーム放射線撮影画像処理装置において、被写体の回転中心軸の傾きを検出することを目的とする。
放射線撮影装置に対して相対的に回転した被写体を撮影することにより得られた複数の放射線撮影画像を画像処理するコーンビーム放射線撮影画像処理装置において、前記複数の放射線撮影画像に、前記被写体の回転方向に平行な第一のライン領域と第二のライン領域とを設定する領域設定手段と、前記第一のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から前記被写体の回転中心の第一のずれ量を算出し、前記第二のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から前記被写体の回転中心の第二のずれ量を算出するずれ量算出手段と、前記第一のずれ量と前記第二のずれ量とから、前記被写体の回転中心軸の傾きを算出する傾き算出手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、コーンビーム放射線撮影画像処理装置において、被写体の回転中心軸の傾きを検出することが出来る。
(第一の実施形態)
本実施形態では、X線撮影画像処理装置について説明するが、より一般的な放射線撮影画像処理装置にも適用可能である。図5は本実施形態におけるコーンビームX線撮影画像処理装置の全体構成を示す概略図である。各構成を説明する。X線検出器501は、平面状のX線検出器であり、X線を検出することが出来る蛍光体層とアモルファスシリコンなどから成る。被写体502は、X線撮影対象物である。X線発生器503は、X線を被写体502に対して照射する。X線発生器503は、銅やアルミなどの金属部材と電圧部を有し、金属部材に電圧を印加することにより、X線を発生させる。
画像入力部505は、X線検出器501から検出したX線撮影画像を取得し、取得したX線撮影画像を制御部506に送信するためのインターフェースである。画像入力部505は、USBもしくはIEEE1394などを介し、X線撮影画像を取得する。回転テーブル515は、制御部506からの指示命令を受けて、X線検出器501が様々な角度からX線を検出できるように、被写体202を回転させるためのものである。回転テーブル515は、駆動モータと被写体502を載置するためのテーブルを有し、制御部506の指示により駆動した駆動モータで、回転する。
制御部506は、本実施形態におけるX線撮影装置全体を制御する。制御部506は、CPU、ROM、RAMなどを有する。制御部506は、操作部501から命令を受け、受けた命令に対応する制御プログラムをROMからRAMに読み出す。読み出した制御プログラムをCPUが実行し、制御部506に接続されているX線発生器503および画像処理部507などに対して命令および必要なデータを送信する。
画像処理部507は、制御部506の命令に応じて、取得したX線撮影画像の補正、ログ変換を含めた前処理および再構成処理等の画像処理を行い、断層画像群を作成するプロセッサである。画像保存部508は、画像処理部507によって画像処理されたX線撮影画像を保存する。画像保存部508は、X線撮影画像を保存するためのハードディスクなどの記憶媒体を有する。
診断モニタ509は、液晶ディスプレイもしくはCRTディスプレイなどからなり、画像処理部507によって画像処理されたX線撮影画像を表示する。操作部510は、ユーザーによるX線撮影システムの操作指示を受ける。操作部510は、マウスなどのポインティングデバイスなどによって構成される。
ネットワーク511は、制御部506と、外部機器とが通信するためのものである。本実施形態では、外部機器は、プリンター512、コンピュータ端末としての診断ワークステーション513、画像データベース装置514であり、それぞれネットワーク511を介してX線撮影画像を取得する。プリンター512は、外部機器の一つであり、取得したX線画像を印刷する。診断ワークステーション513は、外部機器の一つであり、取得したX線撮影画像を詳細に診断するために用いられる。診断ワークステーションは、CPU、ROMなどを有し、ROMに記録された診断プログラムをCPUが実行することにより、取得したX線撮影画像を解析する。画像データベース装置514は、外部機器の一つであり、取得したX線撮影画像を保存しておく。画像データベース装置514は、取得したX線画像を保存しておくためのハードディスクなどを有する装置である。
本実施形態において、X線撮影を行う際の主要な動作を説明する。最初に、制御部506は、操作部501からX線撮影に関する指示情報の検出に応じて、X線発生器503にX線発生の指示を送信する。X発生器503は、X線発生の指示情報の受信に応じてX線を発生させる。また、本実施形態では、被写体502を様々な角度から撮影するために、制御部506は、不図示の駆動モータに回転テーブル515を回転させる指示情報を送信する。X線検出器501は、所定角度回転するごとに回転テーブル515により回転する被写体502のX線画像を取得する。所定角度ごとに取得された複数のX線撮影画像は画像入力部505に入力される。
本実施形態では、被写体502をX線撮影する際には、回転テーブル515により被写体502を回転させるものとして説明する。しかしながら、X線発生器503とX線検出器501とが、被写体502を回転中心として回転を行いながら所定の回転角度毎にX線撮影を行ってもよい。つまり、X線撮影部(X線発生器503とX線検出器501)に対して、被写体502が相対的に回転すればよい。そして、所定角度回転する毎に撮影された撮影画像を用いて、画像処理部507が再構成処理を行うことにより、被写体502の断層画像を取得する。
図4は、コーンビームCTの撮影時におけるX線発生器503およびX線検出器501の配置図である。図4を用いて、X線検出器501から取得したX線撮影画像から、被写体502の断層画像群を作成する再構成処理について説明する。再構成処理とは、図4に示すように、回転中心軸401に垂直な再構成面402を設定し、X線検出器501から得られた複数のX線撮影画像から、再構成面402上の断層画像を取得する処理である。再構成処理を行うにあたり、図4の中央ライン上に再構成面402が設定された場合には、厳密な再構成理論を適用することが出来る。すなわち、X線検出器501から得られた複数のX線撮影画像のうち、再構成面402と交わる部分の画素値を集積していくことにより、再構成面402上の断層画像を取得することが出来る。しかしながら、中央ラインを離れたコーン角φのラインでは、厳密な再構成理論を適用することが出来ない。ここで、コーン角とは、被写体502の回転中心軸401方向のX線ビームの広がりを表す。
すなわち、再構成処理を行うにあたり用いることが出来るX線撮影画像は、投影角度θのX線の透過面と、反対側のθ+180°のX線の透過面になる。投影角度が違うとX線の透過する面が異なってしまう。
したがって、コーン角φの再構成に使用される面は、被写体に対して垂直な面ではない。よって、再構成の際に、被写体に対して垂直な再構成面402とは異なった面を使用することになり、厳密な再構成を行うことは不可能になる。このため、コーンビームCTの場合にはFeldkamp法と呼ばれる近似的な再構成法が用いられている。
次に、本実施形態における傾き補正の処理の具体的な処理を説明する。
図3は、X線発生器503がX線をX線検出器501に照射している状態を示す図である。本実施形態では、回転テーブル305上の被写体が回転しながら、X線撮影を行う。軸303は、回転テーブル305の回転中心軸である。軸304は、回転テーブル305の理想回転中心軸であり、回転中心軸の傾きがない場合の回転中心軸である。回転中心軸が理想回転中心軸と一致する場合、回転X線検出器501から傾きのないX線撮影画像を得ることが出来る。しかし、図3に示されているように、機械的なミスアライメントや被写体の動き等により、被写体の回転中心軸303と理想の回転中心軸304との傾きがずれてしまう場合がある。傾きがずれてしまうと、再構成処理して得られた断層画像に、画像の歪みが発生したり、画質の著しい低下が起こることがある。この傾きを検出する処理を、次の3ステップに分けて説明する。
ステップ1は、画像入力部505から取得したX線撮影画像から、画像処理部507がサイノグラムを作成する処理である。最初に、図6に示すように、画像処理部507は、画像入力部505から取得した撮影画像群602に、被写体の回転方向に対して平行な複数のライン601で表される領域を設定する。画像処理部507は、設定されたライン601でそれぞれのX線撮影画像を複数の領域に分割する。そして、画像処理部507は、それぞれのライン601におけるX線撮影画像からサイノグラムを作成する。被写体の回転方向に対して垂直方向に複数の領域に分割することにより、平面型のX線検出器は、複数のライン型のX線検出器を垂直方向に重ね合わせたものとみなすことが出来る。よって、複数の撮影画像群602に設定された一つのラインに対して、ライン型のX線検出器において作成するサイノグラムを一つ作成することが出来る。
サイノグラム702は、図7に示すように、ライン型X線検出器701におけるファン角度と投影角度とに対応するX線撮影データを示すものである。図7において、サイノグラム702の横軸はライン型X線検出器701のファン角度を示し、サイノグラム702の縦軸は、被写体704に対する投影角度を示す。ファン角度は、ライン型X線検出器701上の位置を示す角度である。投影角度は、被写体704に対するX線発生器702およびX線検出器701の回転角度を示す。図7は、ファンビーム型のX線CTを示している。X線発生器702およびX線検出器701が投影角度方向に一周しながら被写体704をX線撮影することにより、サイノグラム702を得ることが出来る。
本実施形態におけるコーンビームCTにおいて、サイノグラム702を作成するラインは投影画像の全ラインであっても良いし、計算時間を短縮するために一定間隔毎のラインであっても良い。また、前述したように、コーン角が大きくなるとデータの信頼度が低くなる。よって、中央に近い位置ほど密に、そして中央から遠いラインほど疎にしてサイノグラムを作成するラインを決めてもよい.また、詳細に診断したい部分のラインを密に設定するなど、ユーザーの指示に基づきラインの粗密を設定してもよい。ユーザーの指示に基づきラインの粗密を設定すれば、よりユーザー好みの撮影画像を得ることが出来る。
次に、画像処理部507が、サイノグラムからずれ量を算出するステップ2について説明する。画像処理部507は、作成されたサイノグラムごとにX線検出器501の回転中心軸と理想回転中心軸とのずれ量を算出する。サイノグラムからX線検出器501の回転中心軸と理想の回転中心軸のずれ量を検出する方法は、特許文献1に開示されている。この検出方法は、図8に示すように、1周の投影データには必ずX線の透過経路が同じデータが存在し、すべてのデータが対になっているという原理に基づいている。この原理は、X線検出器の回転中心と理想の回転中心が一致している場合に成り立つ。この原理が成り立つ場合を、サイノグラムで表わすと図9のようになる。この図で、g(α、β)は、ファン角度α、投影角度βの投影データを意味している。投影データg(α、β)と対になっている対向投影データg(−α、β+θ+2α)はX線透過経路が同じであり、同じ値になる。これに対してX線検出器の回転中心点と理想の回転中心点がずれている場合には、図10のようなサイノグラムになる。図10の投影データと対向投影データとの位置関係は、図9の位置関係と異なる。図10では、対向投影データの位置がファン角度方向に2Xだけずれている。図11は、サイノグラムから、X線検出器の回転中心点と理想の回転中心点とのずれ量を算出する手順を示す図である。まず、画像処理部507が、サイノグラム1101から、投影データと対向投影データとの関係図1102を求める。関係図1102において、投影データと対向投影データとの誤差が最小になる位置は、X線検出器の回転中心になる。したがって、画像処理部507が、1103のような誤差分布から、誤差が最小になる位置を検出し、回転中心位置ずれ量を求める。以上のように、サイノグラムを用いれば、投影データから回転中心位置のずれ量を求めることが出来る。
ステップ3では、画像処理部507が、検出した回転中心ずれ量を用いて、回転の傾きを表す傾き直線を算出する。サイノグラムを作成した際の横ラインの投影画像上の位置をy座標として表わし、各横ラインにおいてステップ2で抽出したずれ量をx座標として表わし、傾き直線を算出する。この時、第i番目の横ラインのデータを実測データ(x、y)として、算出する直線の方程式をy=a・x+bとする。傾き直線y=a・x+bと実測データ(x、y)と二乗誤差は、第i番目の横ラインの重みをwとして以下のように表される。前述したように、コーン角が大きくなるとデータの信頼度も小さくなるので、コーン角が大きくなると、重みwは小さくなるように設定する。傾き直線を算出する際に、重みを用いることにより、データの信頼度を考慮した、より信頼性の高いデータを算出することが出来る。第i番目の誤差をEとすると、
=w×{y−(a・x+b)}
よって、i=1〜Nとして全実測データの平均二乗誤差Eは、
Figure 2008154753
となる。この平均二乗誤差Eを最小にするためには
Figure 2008154753
の条件が必要となり、これをa、bの連立方程式として解けば傾き直線y=a・x+bを求めることができる。
ここで、第i番目の横ラインの重みwには例えば第i番目の横ラインのコーン角φを用いてw=sinφとすれば良い。
或いは、形状、CT値などが既知のファントムの投影データで、wを変化させ、傾き直線を作成する。ファントムとは、人間の形状に似せた人形などであり、X線発生器を調整する際に用いられる。そして、この直線を用いたずれ量を使って再構成した画像と、既知のファントムの断層画像との誤差が最小になるようにwを決定する実験的な方法によってwを求めても良い。
以上の方法により、回転中心軸の傾きを表す傾き直線を求めることが出来る。次に、求めた傾きを用いて、生成された断層画像を補正する方法と撮影画像の再構成時に投影データ座標系が傾いているものとして断層画像を生成する方法を説明する。投影画像を補正する方法として、例えば、求めた傾き直線に基づきアフィン変換を用いる方法がある。投影画像を補正すると、断層画像を生成する際に、アーチファクトや劣化を抑えることが出来る。
次に、本実施形態における再構成の方法を説明する。本実施形態では、図12に示すバックプロジェクション法を用いる。バックプロジェクション法では、まず、図12の左図に示すように、再構成する点とX線発生器とを結ぶ直線を算出する。そして、算出された直線と検出器とが交わる投影座標(図ではL)の検出器のチャンネル(図ではnとn+1)を求める。次に、この2つのチャンネルのデータに基づき補間演算を行い、投影座標LのX線データを算出する。算出されたX線データは、再構成する際のX線データに加えられる。以上の処理をすべての投影角度β、再構成点について行う。
ここで、求めた傾き直線と回転中心の位置ずれ量がxであったとすれば、投影座標をxずらしてL+xとすればよい。このL+xに対応する検出器のチャンネル(図ではmとm+1)を求め、この2つのチャンネルのデータを投影座標L+xによって補間してバックプロジェクションデータを求め再構成する点に加えれば回転中心の位置ずれを補正して再構成することができる。
(第二の実施形態)
本実施形態では、X線撮影画像処理装置について説明するが、より一般的な放射線撮影画像処理装置にも適用可能である。本実施形態の概念図を図13に示す。本実施形態では、算出された回転中心軸のずれ量を、制御部506の指示により、第一の実施形態における方法を用いて検出された撮影ごとの回転中心軸のずれ量を画像保存部508に保持しておく。そして、画像処理部507は、撮影時に最も近い既定の回数M回分の位置ずれ量の平均値をその撮影時の位置ずれ量として用いる。このようにして最近のM回分の平均を用いることによって、投影データ依存の位置ずれ検出誤差による、位置ずれ量のばらつきを補正することができる。
通常はこのような補正によって安定した位置ずれ量を求めることができるが、時にはセンサーを動かしたり、或いは回転テーブルに物をぶつけたりするようなことも起こり、実際の位置ずれ量が大きく変わってしまうことがある。このようなときには、前記のように単純に平均値を用いているだけでは大きく変わる前の位置ずれ量も平均値を算出する際に持いられるため、平均値を用いることが逆効果になる。そこで、位置ずれ量の大きく変わった撮影を検知する画像処理部507の処理のフローチャートを図14に示す。ステップ1401では、画像処理部507は、n回目の撮影が行われたものとして、この投影データを用いて位置ずれ量の検出を行う。ステップ1402では、画像処理部507は、検出した位置ずれ量と、n−1回目までのM回分の位置ずれ量の平均値とを比較する。平均値よりも検出した位置ずれ量が小さい場合、ステップ1404の処理を行う。ステップ1404では、画像処理部507は、n回目の撮影時の位置ずれ量を含めたM回分の位置ずれ量の平均値を位置ずれ量とする。
画像処理部507は、平均値よりも検出した位置ずれ量が大きかった場合には、ステップ1403の処理を行う。位置ずれ量に大きな変化があったかどうかを判定する方法としては、例えばn回目の投影データを用いて検出した位置ずれ量を用いて補正し、再構成した断層画像と、n−1回目までのM回分の位置ずれ量の平均値を用いて補正し、再構成した断層画像とで解像度を比較する方法がある。比較した結果、n回目の投影データの断層画像の解像度が高ければ位置ずれの大きな変化があったとし、逆であれば位置ずれの大きな変化はなかったとする。計算時間を短縮する必要がある場合には、再構成する断層画像もしくは投影データを間引きしたり、部分的な再構成を行ってもよい。
以下で、別の判定方法を説明する。すなわち、位置ずれ量の検出を別の方法を用いて検出し、n回目の投影データを用いて検出した位置ずれ量に近ければ位置ずれの大きな変化があったと判定する。そして、n−1回目までのM回分の位置ずれ量の平均値に近ければ位置ずれの大きな変化はなかったと判定する。ここで、位置ずれ量検出の別の方法には、例えば位置ずれ量をランダムに変化させ、変化した位置ずれ量に基づき撮影画像を再構成し、再構成された撮影画像の特徴量の一致度に基づき位置ずれを算出しても良い。
以上の処理により、画像処理部507は、実際の位置ずれに大きな変化があったかどうかの判定を行う。画像処理部507は、実際の位置ずれに大きな変化がなかったと判定された場合にはステップ1404の処理を行う。
画像処理部507は、実際の位置ずれ量に大きな変化があったと判定された場合には、ステップ1405の処理を行う。ステップ1405では、画像処理部507は、n回目の撮影時の位置ずれ量は検出した位置ずれ量のみを用い、それ以前の位置ずれ量のデータはリセットし、平均値の計算にはn回目以降の撮影時の位置ずれ量を用いるようにする。
更には位置ずれの大きな変化があったと判定した場合、それ以降の判定で検証を行えば、より確実な判定を行うことが出来る。
X線CT装置の幾何学的関係を説明する図 理想の回転中心とX線検出器の回転中心との位置ずれを示す図 コーンビームCTにおける回転中心軸の傾きを示す図 コーン角とX線透過面と再構成面の幾何学的関係を示す図 装置構成を示す図 サイノグラムより回転中心の傾きを決定する概念を示す図 サイノグラムを説明する図 投影データが対になることを説明する図 サイノグラム上の対向する投影データを説明する図 回転中心の位置ずれがある場合に、サイノグラム上の対向する投影データを説明する図 サイノグラムより回転中心の位置ずれ量を決定する手順を示す図 バックプロジェクションによる回転中心の位置ずれの補正を示す図 第二の実施形態における処理の概念を示す図 第二の実施形態における処理フローを説明する図

Claims (8)

  1. 放射線撮影装置に対して相対的に回転した被写体を撮影することにより得られた複数の放射線撮影画像を画像処理するコーンビーム放射線撮影画像処理装置において、
    前記複数の放射線撮影画像に、前記被写体の回転方向に平行な第一のライン領域と第二のライン領域とを設定する領域設定手段と、
    前記第一のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から前記被写体の回転中心の第一のずれ量を算出し、前記第二のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から前記被写体の回転中心の第二のずれ量を算出するずれ量算出手段と、
    前記第一のずれ量と前記第二のずれ量とから、前記被写体の回転中心軸の傾きを算出する傾き算出手段とを有することを特徴とするコーンビーム放射線撮影画像処理装置。
  2. 更に、前記傾き算出手段により算出された前記回転中心軸の傾きと、前記複数の放射線撮影画像とを用いて、前記被写体の断層画像を算出する断層画像算出手段を有することを特徴とする請求項1に記載のコーンビーム放射線撮影画処理装置。
  3. 前記ずれ量算出手段は、
    前記第一のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から第一のサイノグラムを算出し、前記第二のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から第二のサイノグラムを算出し、
    前記第一のサイノグラムから前記被写体の回転中心の第一のずれ量を算出し、
    前記第二のサイノグラムから前記被写体の回転中心の第二のずれ量を算出することを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のコーンビーム放射線撮影画像処理装置。
  4. 前記傾き算出手段は、前記第一のずれ量と前記第二のずれ量とに、コーンビーム放射線のコーン角に応じた重み付けを行い、
    該重み付けされた第一のずれ量と第二のずれ量から、前記被写体の回転中心軸の傾きを算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコーンビーム放射線撮影画像処理装置。
  5. 更に、前記被写体の第一の回転の傾きを保持する保持手段を有し、
    前記傾き算出手段は、前記被写体の第一の回転の傾きと、前第一のずれ量と第二のずれ量とから、前記被写体の第二の回転の傾きを算出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のコーンビーム放射線撮影画像処理装置。
  6. 前記傾き算出手段は、前記第一のずれ量と前記第二のずれ量とから、前記被写体の第二の回転の傾きを算出し、
    該第二の回転の傾きと前記保持手段に保持された第一の傾きとの差があらかじめ設定されたしきい値よりも小さい場合、前記被写体の第二の回転の傾きと、前第一のずれ量と第二のずれ量とから、前記被写体の第三の回転の傾きを算出することを特徴とする請求項5に記載のコーンビーム放射線撮影画像処理装置。
  7. 放射線撮影装置に対して相対的に回転した被写体を撮影することにより得られた複数のX線撮影画像を画像処理するコーンビーム放射線撮影画像処理方法において、
    前記複数の放射線撮影画像に、前記被写体の回転方向に平行な第一のライン領域と第二のライン領域とを設定する領域設定工程と、
    前記第一のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から前記被写体の回転中心の第一のずれ量を算出し、前記第二のライン領域における前記複数の放射線撮影画像から前記被写体の回転中心の第二のずれ量を算出するずれ量算出工程と、
    前記第一のずれ量と前記第二のずれ量とから、前記被写体の回転中心軸の傾きを算出する傾き算出工程とを有することを特徴とするコーンビーム放射線撮影画像処理方法。
  8. 前記請求項7に記載のコーンビームX線撮影画像処理方法をコンピュータで実現するためのプログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011212036A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Hitachi Medical Corp 放射線撮像装置
JP2015518765A (ja) * 2012-06-05 2015-07-06 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ X線ctイメージの動き層分解較正

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