JP5537226B2 - 放射線撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転計測における回転角度の変動、回転軸に垂直な方向への回転中心位置の変動、および回転軸に平行な方向への回転中心位置の変動を補正することにより、高画質の3次元再構成像の取得が可能な放射線撮像装置に関するものである。
X線源と2次元X線検出器を対向するように設置したX線撮像装置がある。また、支柱の両端にX線源と2次元X線検出器を対向するように設置したX線撮像装置がある。支柱の形状としてはC字形、U字形、コ字形などがあり、支柱を天井から吊るす形状や、支柱を床から支える形状や、支柱を床に立てた別の支柱に取り付ける形状などがある。また、ガントリ上にX線源と2次元X線検出器を対向するように設置したX線撮像装置がある。これらの装置において、X線源と2次元X線検出器と被検体を固定あるいは移動させながら、X線による被検体の静止画像や動画像を得ることが可能である。また、支柱あるいはガントリを移動させることにより、X線源と2次元X線検出器の対を被検体の周囲で回転させながらX線計測を行うことが可能である。あるいは、X線源と検出器を固定し、被検体を回転させながらX線計測を行うことが可能である。これらの回転計測により得られた一連の計測像に対して再構成演算処理を行い、再構成像を得るコーンビームCT計測が可能である。
回転計測を行う際に、計測像を取得する検出角度において、回転の角度や回転中心の位置が想定した値から外れると、得られる再構成像ではアーチファクトやぼけが生じ、画質が劣化してしまう。特に支柱を用いたX線撮像装置では、X線源や検出器の重さで支柱がたわみ易く、また、振動を生じ易いため、回転角度や回転中心位置がずれる。
この改善策として、回転中心の位置を補正することにより、画質を向上する手法がある。例えば、特許文献1には、回転軸に垂直な平面上におけるワイヤの再構成像において最もコントラストの大きい点を基準点とし、検出角度毎に基準点の理想座標を求め、理想座標と実測座標の差を回転軸と垂直な方向の回転中心位置の補正量として求める手法が述べられている。しかしながらこの方法では、実際には回転角度と回転中心位置の両方がずれているにも関わらず、全てのずれを回転中心位置のずれと仮定し、補正量を求めている。そのため、正確な補正量を求めることができない。
WO2006−028085号
解決しようとする問題点は、回転計測時に、検出角度において回転角度および回転中心位置が想定した値から外れる場合に、回転角度と回転中心位置に対してそれぞれ補正量を求めることができない点である。
本発明は、回転角度に対する重みと回転中心位置に対する重みを設定し、重みを変更しながら再構成演算処理を繰り返し、各検出角度における回転角度に関する補正量と回転中心位置に関する補正量を算出することを最も主要な特徴とする。
本発明の放射線撮像装置は、回転角度と回転中心位置に対してそれぞれ補正量を求めることができるため、補正の精度が向上し、再構成像のアーチファクトおよびぼけを低減できるという利点がある。
本発明の実施例の処理の手順を示すフローチャートある。 本発明の実施例を適用するX線撮像装置の側面図である。 本発明の実施例の処理の概要を示す説明図である。 本発明の実施例の処理の手順を示す説明図である。 本発明の実施例の処理の手順を示す説明図である。 本発明の実施例の処理の手順を示す説明図である。 本発明の実施例の処理の手順を示す説明図である。 本発明の実施例の模擬被写体を示す説明図である。 本発明の実施例の抽出対象を示す説明図である。
以下、本発明の実施例を説明する。
図2は具体的に述べる実施例が適用されるX線撮像装置の側面図である。X線管200内のX線源201と検出器202とは支柱203の両端に設置され、X線源201と検出器202の検出面が対向するよう配置される。図2の例では支柱203はC字型のアームであるが、その他にU字型のアームや、コ字型のアームや、ガントリ等が用いられる。さらに、支柱203を天井から吊るす形態や、支柱203を床から支える形態もある。支柱203は回転装置204に取り付けられている。これにより、支柱203に設置されたX線源201および検出器202が、回転軸207を中心として被検体保持装置205上の被検体208の周囲を回転する。被検体保持装置205には、椅子や寝台が用いられる。図2では、被検体保持装置205が寝台であり、回転軸207が床に対して平行であり、支柱203に設置されたX線源201および検出器202が寝台に横になった被検体208の周囲を回転する例を示す。U字型のアームを床で支え、椅子に座った被検体208の周囲を床面に平行な面内で回転させる形態もある。U字型のアームを床で支えた別の支柱から吊るし、X線源201および検出器202を椅子に座った被検体208の周囲を床面に平行な面内で回転させることも可能である。また、支柱203と被検体保持装置205の両方あるいは片方を移動させることにより、回転軸207を被検体208の軸に対して斜めに設定することも可能である。
X線源201から発生されたX線は被検体208を透過し、検出器202によりX線強度に応じた電気信号に変換され、制御処理装置206に計測像として入力される。制御処理装置206は、X線源201におけるX線発生、検出器202における計測像の取得、回転装置204における支柱203の回転を制御する。これにより、X線撮像装置は、支柱203を回転しながらX線の発生と計測像の取得を行う回転計測が可能である。制御処理装置206は、計測像に対して補正を施す補正処理、また、回転計測による一連の計測像から3次元再構成像を得る再構成演算処理を実行する。特に、制御処理装置206は、X線源201と検出器202の回転角度および回転中心位置の変動を修正する本発明に特徴的な変動補正処理を実施する。
検出器202には2次元検出器を用いる。1次元検出器を並べて多列化したものも2次元検出器に含める。2次元検出器としては、平面型X線検出器、X線イメージインテンシファイアとCCDカメラの組み合わせ、イメージングプレート、CCD検出器、固体検出器等がある。平面型X線検出器としては、アモルファスシリコンフォトダイオードとTFTを一対としてこれを正方マトリックス上に配置し、これと蛍光板を直接組み合わせたもの等がある。
制御処理装置206は内部に記憶手段209を有する。記憶手段209は、回転角度および回転中心位置の変動補正処理の実施の有無の選択、実施例に示す補正処理モードの選択、処理に必要な関数やパラメータ、変動量や補正量等を記憶する。また、被検体撮影時における事前計測の実施の有無の選択、キャリブレーション時やメンテナンス時における事前計測の実施の有無の選択、補正処理モードの選択、等を記憶する。これらの入力手段としては、キーボードからのキー入力、ファイルからの読み込み、記憶チップの交換が考えられる。あるいは、付属のモニタ等の画面上でこれらを選択する。
図1に、本発明の第1の実施例における変動補正処理の手順を示す。まずステップ101にて、回転計測を行い、各検出角度において計測像102を得る。ステップ103において、各計測像102に対して前処理を行い、投影像104を得る。前処理では、検出器の感度とオフセットを補正し、対数変換を行い-1を乗算する。検出器の各画素における感度値は、被写体を置かずに検出器でX線強度を計測することにより取得できる。また検出器の各画素におけるオフセット値は、X線を完全に遮断するか、もしくはX線管を非点燈状態として検出器の出力を記録することにより取得できる。計測像の各画素の値からオフセット値を減算した後に、感度値からオフセット値を減算した値で除算することにより、感度とオフセットは補正される。
ステップ105において、投影像104を再構成処理し、再構成像106を得る。ステップ107において、再構成像106をしきい値処理し、特徴的な対象を抽出した対象抽出像108を得る。ステップ109において、対象抽出像108を再投影処理し、抽出した対象の投影像110を得る。ステップ111において、元の投影像104と抽出対象の投影像110の差分をとり、ずれ像112を得る。ステップ113において、ずれ像112から回転角度および回転中心位置の変動量を算出し、補正量114を求める。ステップ115において、補正量114を用いて回転角度および回転中心位置の変動を補正する。ステップ116において、補正された回転角度および回転中心位置を用いて再構成処理を行い、再構成像117を得る。このようにして、補正された回転角度および回転中心位置を用いて得られた再構成像は、アーチファクトやぼけの低減された良好な画質を有する。
本実施例では、ステップ108以降を繰り返し実施する。その場合、ステップ118において、第一の対象抽出像108を、前の対象抽出像119として保存する。ステップ120において、再構成像117をしきい値処理し、特徴的な対象を抽出した第二の対象抽出像121を得る。ステップ122において、前の対象抽出像119と第二の対象抽出像121の差分をとり、差分値123を求める。ステップ124において、差分値が想定値より大きい場合には、ステップ125において、第二の対象抽出像121を第一の対象抽出像108として格納し、ステップ109以降を実施する。ステップ124において、差分値が想定値以下になるまで、ステップ109からステップ125を繰り返す。ステップ124において、差分値が想定値以下となった場合には、ステップ126において処理を終了する。このように再構成処理を繰り返すことにより、回転角度の補正量および回転中心位置の補正量の最適値を求めることができる。また、自動処理で、回転角度の補正量および回転中心位置の補正量を求めることができる。
図1では、ステップ124において差分値が想定値以下となった場合に、繰り返しを終了するように設定したが、繰り返しの終了の判定法はこれに限らない。例えば、想定値以下になる前でも、所定の回数の繰り返しを行ったら終了するように設定することもできる。その場合、演算時間が所定の範囲内に収まり、膨大になることを防ぐことができる。また、無限に繰り返しを行う危険を避けることができる。あるいは、繰り返しの過程で算出される差分値を記憶しておき、横軸に繰り返し回数、横軸に差分値をプロットし、近似式を算出し、最小値あるいは極小値を求め、その繰り返し回数あるいは最近傍の繰り返し回数における回転角度の補正量および回転中心位置の補正量を最適値として用いることも可能である。その場合、精度よく最適値を求めることができる。あるいは、所定の回数の繰り返しで得られた差分値を用いて、最適な繰り返しの回数を推定し、その繰り返し回数における回転角度の補正量および回転中心位置の補正量を初期値として繰り返しを行うことも可能である。その場合、最適値に到達するまでに要する繰り返しの回数が低減でき、演算時間が短縮できる。
差分値123は、ステップ122により得られる差分像において、各画素の2乗値を求め、その最大値とする。ワイヤや造影血管のように、抽出対象の再構成像の画素値が非常に高く、形状が小さい場合には、差分像に最大値が明瞭に現れる。そのため、最大値を用いると、少ない回数の繰り返しで、高速に、最適値を求めることができる。あるいは、差分値123は、ステップ122により得られる差分像において、各画素の2乗値を求め、その平均値とする。矩形のように抽出対象に角がある場合や、金属のように抽出対象が急峻なエッジを持つ場合には、アーチファクトが現れ易い。最大値はアーチファクトである可能性が高いため、平均値を用いることにより、アーチファクトのある画像にも適用することができる。
しきい値処理107および120は、しきい値が1個の場合には、処理が簡潔であり、高速に実施できる。ワイヤや造影血管のように、抽出対象の画素値が非常に高い場合に適する。アーチファクトなど、抽出したい対象よりも画素値の高いものが存在する場合には、しきい値を2個、設定することにより、希望の対象が抽出可能となる。しきい値を複数個、設定すると、処理に時間を要するが、抽出する対象を限定することが可能となり、抽出の精度向上が可能となる。
ステップ122において、前の対象抽出像119と第二の対象抽出像121の差分をとることにより、再構成像の差分像が得られる。この差分像を評価することにより、目的とする再構成像の画質が補正によってどれだけ良くなるかを判定することができる。この評価は、例えば、差分像において差分値123を用いることにより実現できる。即ち、再構成像が理想形に近付いているか否かを判定するために、また、再構成像がどれだけ理想形に近付いているかを判定するために、また、図1のフローにおける処理の繰り返しを終了するか否かを判定するために、再構成像の差分処理122が必要である。
ステップ111において、元の投影像104と抽出対象の投影像110の差分をとることにより、投影像のずれ像112が得られる。このずれ像を評価することにより、図1のフローにおける処理の繰り返しの過程において、現在の投影像が元の投影像からどれだけずれているかが分かり、その結果、回転角度と回転中心位置が、最初の再構成処理105における値(初期値)からどれだけずれているかを判定することができる。この評価は例えば、投影像においてしきい値処理を行い、ワイヤや造影血管など、X線の吸収が大きく投影像の画素値が非常に大きくなる特徴的な対象を抽出し、次に、この対象抽出像上で輪郭追跡処理を行い、対象のエッジ位置を抽出し、元の投影像104上のエッジ位置と抽出対象の投影像110上のエッジ位置の距離を求め、この投影像上の距離を図4〜6に示す幾何学系に変換し、回転角度の変動と回転中心位置の変動を算出することにより実現できる。あるいは、元の投影像104、あるいは元の投影像104の対象抽出像、あるいは元の投影像104のエッジ抽出像をテンプレートとして、抽出対象の投影像110、あるいは投影像110の対象抽出像、あるいは投影像110のエッジ抽出像に対してテンプレートマッチング処理を行うことにより、両者の画像のずれ量を求め、この投影像上のずれ量を図4〜6に示す幾何学系に変換し、回転角度の変動と回転中心位置の変動を算出することにより実現できる。
図1では、ステップ111において、元の投影像104と抽出対象の投影像110の差分をとっているが、ずれ像の算出法はこれに限らない。一つ前の繰り返し回数における抽出対象の投影像を格納しておき、それと現在の繰り返し回数における抽出対象の投影像110の差分をとってもよい。その場合、一つ前の繰り返し回数における回転角度の補正量と回転中心位置の補正量を格納しておき、それらに現在の繰り返し回数における回転角度の補正量と回転中心位置の補正量を加えることにより、最初の再構成処理105における値(初期値)からの補正量を算出することができる。その場合、繰り返し毎に変動を格納しているので、繰り返しの過程における補正量の変化の様子が確認できる。従って、補正量が想定値以下になったところで、繰り返しを終了することもできる。あるいは、横軸に繰り返し回数、縦軸に補正量をプロットし、近似式を算出し、最小値あるいは極小値を求め、その繰り返し回数あるいは最近傍の繰り返し回数における回転角度の補正量および回転中心位置の補正量を最適値として用いることも可能である。その場合、精度よく最適値を求めることができる。あるいは、所定の回数の繰り返しで得られた補正量を用いて、最適な繰り返しの回数を推定し、その繰り返し回数における回転角度の補正量および回転中心位置の補正量を初期値として繰り返しを行うことも可能である。その場合、最適値に到達するまでに要する繰り返しの回数が低減でき、演算時間が短縮できる。これらの方法をステップ124における再構成像による判定と組み合わせることで、最適化の判定の精度を向上することができる。あるいは、ステップ124の判定の代わりに用いることで、演算処理を簡潔化することができる。なお、これらの処理において、抽出対象の投影像ではなく、対象の抽出を行わない通常の投影像を用いてもよい。
図1のフローでは、目的とする再構成像の画質の良否を最適化の判定基準とするために、再構成像による判定が必要である。これにより、精度良く最適化の判定を行うことができる。また、図1のフローでは、一つ前の繰り返し回数における抽出対象の投影像を格納する必要がないため、格納処理に要する演算時間と演算器メモリが軽減できる。
図3に、図1の処理の概要を示す。ワイヤ、造影血管などを想定し、抽出対象を回転軸に平行な方向に細長い円柱と仮定する。抽出対象は、任意の検出角度における投影像104上では、実測のプロファイル301となる。ステップ105の再構成処理によって得られる再構成像106上では、回転角度および回転中心位置の変動により、抽出対象は変形した像302となる。ステップ107のしきい値処理によって得られる対象抽出像108上では、抽出対象は像303となる。ステップ109の再投影処理によって得られる対象の投影像110上では、抽出対象は仮想のプロファイル304となる。ステップ111の差分処理によって得られるずれ像112上では、抽出対象の実測プロファイル301と仮想プロファイル304の差として、変動量305が求められる。この変動量305は、回転角度の変動と回転中心位置の変動を合わせたものである。
図4に、変動量305を回転角度の変動と回転中心位置の変動に分離する手法を示す。図4は、回転軸に垂直な方向のXY平面である。理想的には、X線源201は、回転中心401を中心とする円軌道402の上を移動し、等間隔の検出角度において計測像を取得する。任意の回転角度403において、X線源は位置404にある。実際には、回転中心位置の変動405により、回転中心は位置401から位置406に移動する。また、回転角度の変動407により、回転角度は403から408に変化する。その結果、X線源は位置404から、回転中心406を中心とする変形された軌道409上の位置410に移動する。
投影像上の抽出対象の変動量305は、回転角度の変動407と回転中心位置の変動405の両方に起因する。従って、合計1.0となる重みを、各変動に設定する。例えば、回転角度の変動に対する重みをk、回転中心位置の変動に対する重みを1-kとする。
図5に、k=0.0の場合を示す。回転角度の変動の重みが0.0、回転中心位置の変動の重みが1.0となり、変動量305は回転中心位置の変動のみに起因するものとなる。投影像上の抽出対象の変動量305は、回転中心が位置401から位置501に移動した結果と見積もられ、変動量305から回転中心位置の変動量502が幾何学的に一意に決まる。
図6に、k=1.0の場合を示す。回転角度の変動の重みが1.0、回転中心位置の変動の重みが0.0となり、変動量305は回転角度の変動のみに起因するものとなる。投影像上の抽出対象の変動量305は、回転角度が403から601に変化した結果と見積もられ、変動量305から回転角度の変動量602が幾何学的に一意に決まる。
同様に、k=0.5の場合には、投影像上の抽出対象の変動量305の半分が、回転角度が403から変化した結果と見積もられ、変動量305から回転角度の変動量が幾何学的に一意に決まる。また、変動量305の残りの半分は、回転中心が位置401から移動した結果と見積もられ、変動量305から回転中心位置の変動量が幾何学的に一意に決まる。
同様に、重みkの場合には、投影像上の抽出対象の変動量305のk倍の値が、回転角度が403から変化した結果と見積もられ、変動量305から回転角度の変動量が幾何学的に一意に決まる。また、変動量305の1-k倍の値は、回転中心が位置401から移動した結果と見積もられ、変動量305から回転中心位置の変動量が幾何学的に一意に決まる。
即ち、重みkが決まれば、投影像上の抽出対象の変動量305から、回転角度の変動407と回転中心位置の変動405の両方を求めることができる。
重みkの値は、図1の処理において、重みkを変数として繰り返しを行うことにより、求めることができる。例えば、繰り返しの際に、逐次近似再構成の手法を用い、重みkの最適値を求める。
図7に、回転軸に平行な方向の回転中心位置の補正量を求める手法を示す。図7は、回転軸をZ方向とするXZ平面である。理想的には、X線源201は、回転中心701を中心とする軌道上を移動する。任意の回転角度において、X線源は位置702にある。実際には、回転中心位置の変動703により、回転中心は位置701から位置704に移動する。その結果、X線源は位置702から、回転中心704を中心とする軌道上の位置705に移動する。
投影像上の抽出対象の変動量は、回転角度の変動と回転中心位置のXY面上の変動とZ方向の変動の全てに起因する。ただし、投影像上のZ方向の変動は、回転中心位置のZ方向の変動のみに起因する。従って、投影像上の抽出対象のZ方向の変動量から、回転中心位置の回転軸に平行な方向の補正量706が幾何学的に一意に求まる。
具体的には、図1のステップ105において、再構成処理によって得られた再構成像106に対し、ステップ107において、特徴的な対象108を抽出する。ステップ109において、再投影処理によって各検出角度における抽出対象の投影像110を算出する。ステップ111において、元の投影像104と抽出対象の投影像110の差分をとり、ずれ像112を得る。ずれ像112において、抽出対象の回転軸方向の回転中心位置の変動量を算出し、回転軸方向の回転中心位置の補正量を求める。
図4から図7では、X線源201が移動するものとして記載したが、検出器202が移動する場合も同様である。また、X線源201と検出器202の両方が移動する場合も同様であり、上記の手順で補正量を算出することができる。
回転角度および回転中心位置の変動量を計測するために、特徴的な対象として、模擬被写体を用いる。模擬被写体を用いることにより、事前に、計測像を取得する各検出角度において変動量を求め、補正量を算出することができる。事前に補正量を求めておくことにより、被検体計測時には、高速処理が可能となる。回転撮影中の回転角度および回転中心位置の変動に、再現性がある場合に適する。
模擬被写体として、回転軸に平行に張った細いワイヤを用いる場合、理想的な像が点になるため、変形の判定が容易である。球体に細いワイヤを通して空中に配置したものを用いる場合、理想像が円になるため、変形の判定が容易である。また、投影数が少ない場合でも、アーチファクトが発生し難い。また、回転軸に垂直な方向と平行な方向のずれを一度に計測することができる。回転軸に平行に置いたある程度の厚さを持つ中空のパイプを用いる場合、理想像が同心円のドーナツ形になるため、変形の判定が容易である。また、ドーナツ形状の幅の変化で変形の大きさと方向を判定することができる。また、投影数が少ない場合でもアーチファクトが発生し難い。また、広い範囲を一度に計測でき、全体の画質調整を同時に実施できる。
図8に、中空のパイプ801と球体802を組み合わせた模擬被写体を示す。上記の中空パイプの特長と球の特長を兼ね備えている。
図9に、回転角度および回転中心位置の変動量を計測するために、特徴的な対象として、被検体内の高吸収体を用いる場合を示す。例えば、頭部高吸収体として、例えば、造影血管901、歯902、骨903、等である。再構成像上の画素値として、造影血管は2000HU以上、歯は約1800HU、骨は約1500HUを持っており、特徴的な対象として抽出が容易である。被検体内に存在するものを用いることにより、被検体の計測像から補正量を求めることが可能となり、回転撮影毎に、補正量を算出することができる。回転撮影毎に、回転角度および回転中心位置の変動が変化する場合に対応が可能であり、変動に再現性がない場合に適する。
変動補正処理は、実施するモードと、実施しないモード、がある。また、事前に求めた補正量を使用して補正処理を行うモードと、回転計測毎に計測像から補正量を求めて補正処理を行うモード、がある。また、図1のステップ108以降を繰り返し実施するモードと、1回のみ行うモード、がある。また、回転角度の変動と回転中心位置のXY面上の変動とZ方向の変動の全てを補正するモードと、いずれかを選択的に補正するモード、がある。これらのモードは、制御処理装置206は内部の記憶手段209に記憶される。
上記の変動補正処理は、確認用の模擬被写体を用いて、動作を確認する。確認用の模擬被写体として、例えば、回転軸に垂直な面内における回転運動と、回転軸に垂直な方向の往復運動を同時に実施可能な球体を用いる。本実施例では、回転角度の変動と回転中心位置の変動の両方を補正可能であるため、確認用模擬被写体の回転運動と往復運動の両方を補正することができる。
200 X線管
X線源
検出器
支柱
回転装置
被検体保持装置
制御処理装置
回転軸
被検体
記憶装置

Claims (2)

  1. 被写体に放射線を照射する放射線源と、放射線を検出する検出器と、前記放射線源と前記検出器とを被写体に対して相対的に回転させる制御手段と、前記検出器で取得された像に対して再構成処理演算を実施する処理手段と、を備え、
    前記処理手段は、予め定められた初期値を用いた再構成処理演算によって得られた第一の再構成像に対し、特徴的な対象を抽出し作成した第一の対象抽出像から各検出角度における第一の投影像を算出し、実測された投影像との差から第一の回転角度および回転中心位置に関する補正量を算出し、前記補正量から算出される補正された前記第一の回転角度及び回転中心位置を用いて、第二の再構成像を得て、
    前記第二の再構成像に対し第二の投影像を算出し、
    前記第一の投影像と前記第二の投影像から得られる値の差、または前記第二の投影像と実測された投影像との差が、予め定められた値よりも小さい場合に、
    前記第一の回転角度及び回転中心位置を、回転中心の変動量とすることを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記第一の投影像と前記第二の投影像から得られる値の差、または前記第二の投影像と実測された投影像との差が、予め定められた値よりも大きい場合には、
    更に、前記第一の投影像と前記第二の投影像から得られる値の差、または前記第二の投影像と実測された投影像との差を用いて、更に第二の回転角度と回転中心位置、及び第三の再構成像と第三の投影像を算出し、
    前記第二の投影像と前記第三の投影像から得られる値の差、または前記第三の投影像と実測された投影像との差が、予め定められた値よりも小さい場合に、
    前記第二の回転角度及び回転中心位置を、回転中心の変動量とすることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
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