JP2008154358A - ステータコアへの絶縁体挿入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、絶縁体の挿入対象であるステータコアが多品種少量であっても、絶縁体のスロット挿入作業の効率低下を抑制することができるステータコアへの絶縁体挿入方法の提供にある。
【解決手段】ステータコア1の種類毎に異なるスロット形状に適合し、かつプレス前の未プレス絶縁紙4を種類毎に夫々形成し、未プレス絶縁紙4の種類毎に紙貯留容器19へ未プレス絶縁紙4を貯留し、予め未プレス絶縁紙4が貯留された複数の紙貯留容器19から、絶縁紙5の挿入対象となるステータコア1のスロット形状に適合する未プレス絶縁体4が貯留された紙貯留容器19を選択する。選択された紙貯留容器19から未プレス絶縁体4を取り出して、プレス手段30により未プレス絶縁紙4を絶縁紙5に整形し、絶縁紙挿入手段40により挿入対象のステータコア1におけるスロット2に絶縁紙を挿入する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、ステータコアへの絶縁体挿入方法に関する。
通常、電動機(モータ)や発電機のような回転電機は、円筒状のステータコアとステータコア内に収容されるロータを有する。
ステータコアには磁界発生のためのコイルが巻き付けられる場合がある。
この場合、ステータコアとコイルとの間の絶縁を図るため、絶縁紙等の絶縁体を両者の間に挿入して介在させることがある。
例えば、図4に示すステータコア1では、その内周側に多数のスロット2が形成されており、絶縁紙5は各スロット2に挿入される。
絶縁紙5は絶縁紙材料3を加工することにより得られるが、スロット2に沿うように中心部が湾曲され、両端に折り返された折り返し部6を有する。
図5(a)及び図5(b)により絶縁紙5を形成する手順を説明する。
シート状の絶縁紙材料3がローラ部53の回転により繰り出され、絶縁紙材料3の両側付近が折り曲げガイド部52により内側に折り曲げられる。
折り目が付けられた絶縁紙材料3は、固定刃及び可動刃を有する切断部54により切断され、未プレス絶縁紙4が得られる。
さらに、未プレス絶縁紙4がプレス手段55によりプレスされ、スロット2に挿入可能な絶縁紙5が得られ、次いで、絶縁紙5は挿入ロッド56によりスロット2に挿入される。
従来では、絶縁紙材料3から絶縁紙5を形成し、形成された絶縁紙5をスロット2へ挿入するまでの工程は自動化された連続工程となっていることがある。
なお、関連する技術として、例えば、特許文献1にはコイル絶縁紙を形成するコイル絶縁紙形成装置が開示され、特許文献2には絶縁紙をスロットに挿入するための絶縁紙挿入装置が記載されている。
特開2005−73414号公報 特開2005−73413号公報
従来のステータコアへの絶縁体挿入方法では、絶縁体材料から絶縁体を形成し、形成された絶縁体をスロットへ挿入する工程は自動化された連続工程となっている。
ところが、種類の異なるステータコアのスロットに絶縁体を挿入する場合、一連の工程において変更後のステータコアのスロット形状に適合する絶縁体を形成する必要がある。
そのため、変更後のスロットに適合する絶縁体を形成する設備への段取り替えが強いられる。
絶縁体の形成から挿入までの連続工程であることから、段取り替えの間はステータコアへの絶縁体をスロットに挿入する作業が実施できず必然的に絶縁体のスロットへの挿入作業の効率が低下する。
このように、従来のステータコアへの絶縁体挿入方法では、絶縁体の挿入対象であるステータコアが多品種少量の場合、頻繁な段取り替えに要する時間が累積することにより絶縁体のスロット挿入作業の効率が著しく低下するおそれがある。
なお、予め異なる種類の絶縁体を形成し、形成された絶縁体をスロットへ挿入する自動化された連続工程をスロット形状の種類毎に設けることも考えられるが、一連の工程に必要な設備の追加が必要となり、設備費や設置スペースの増大等、別の問題点が生じ好ましくない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、絶縁体の挿入対象であるステータコアが多品種少量であっても、絶縁体のスロット挿入作業の効率低下を抑制することができるステータコアへの絶縁体挿入方法の提供にある。
上記課題を達成するため、本発明は、複数のスロットを有するステータコアのスロット形状に適合する絶縁体を、シート状の絶縁体材料の折り曲げ、切断及びプレスにより形成し、形成された前記絶縁体を絶縁体挿入手段により前記スロットに挿入するステータコアへの絶縁体挿入方法において、前記ステータコアの種類毎に異なるスロット形状に適合し、かつプレス前の未プレス絶縁体を種類毎に夫々形成し、前記未プレス絶縁体の種類毎に絶縁体貯留容器へ前記未プレス絶縁体を貯留し、予め前記未プレス絶縁体が貯留された複数の前記絶縁体貯留容器から、前記絶縁体の挿入対象となる前記ステータコアのスロット形状に適合する前記未プレス絶縁体が貯留された前記絶縁体貯留容器を選択し、選択された前記絶縁体貯留容器から前記未プレス絶縁体を取り出して、プレス手段に臨ませ、前記プレス手段により前記未プレス絶縁体を前記スロットに挿入可能な前記絶縁体に整形し、整形後の前記絶縁体を、前記絶縁体挿入手段により挿入対象の前記ステータコアにおける前記スロットに挿入することを特徴とする。
本発明では、未プレス絶縁体の種類毎に貯留された複数の絶縁体貯留容器が予め用意され、絶縁体の挿入対象であるステータコアのスロット形状に適合する未プレス絶縁体を貯留する絶縁体貯留容器を選択する。
選択された絶縁体貯留容器から未プレス絶縁体を取り出し、プレス手段により未プレス絶縁体をスロットに挿入可能な絶縁体に整形する。
次いで、絶縁体挿入手段より整形された絶縁体をステータコアのスロットへ挿入する。
ステータコアが変更された場合、変更後のステータコアのスロット形状に適合する未プレス絶縁体が貯留された絶縁体貯留容器を選択して前の絶縁体貯留容器と交換する。
本発明によれば、絶縁体材料から絶縁体を形成し、絶縁体をスロットへ挿入するという従来の一連の工程が、絶縁体材料から未プレス絶縁体を形成する工程と、未プレス絶縁体をプレスにより絶縁体を得て、絶縁体をスロットへ挿入するという2つの工程に分割される。
従って、絶縁体の挿入対象であるステータコアが多品種少量であって、挿入対象のステータコアが頻繁に変更される場合でも、絶縁体貯留容器とプレス手段の一部を交換することにより、直ちに未プレス絶縁体から絶縁体を形成し、絶縁体を変更後のステータコアのスロットに挿入することができ、スロット挿入作業の効率低下を従来よりも抑制することができる。
本発明によれば、絶縁体の挿入対象であるステータコアが多品種少量であっても、絶縁体のスロット挿入作業の効率低下を抑制することができるステータコアへの絶縁体挿入方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明の実施形態に係る未プレス絶縁紙形成装置の概要を示す側面図であり、図2は本発明の実施形態に係るプレス手段付きの絶縁紙挿入装置の概要を示す側面図であり、図3はプレス手段の詳細を示す平面図である。
この実施形態では、従来技術と同一の要素については、説明の便宜上、共通の符号を用いる。
図1に示す未プレス絶縁紙形成装置11は、絶縁体材料に相当する絶縁紙材料3から未プレス絶縁紙4を形成する装置である。
未プレス絶縁紙4は、図1におけるローラ部12と折り曲げガイド部15と切断部16により形成される。
ローラ部12は相対する方向に回転する一対のローラ13、14を有し、ローラ部12は両ローラ13、14の回転により絶縁紙材料3を一方向へ繰り出す。
なお、シート状の絶縁紙材料3はロール状に巻かれた状態で、回転自在に支持されている。
折り曲げガイド部15は、絶縁紙材料3の両側付近を内側(中心側)に折り曲げるための案内部材であり、絶縁紙材料3は折り曲げガイド部15を通過することにより両側に折り曲げられる。
切断部16は固定刃17と可動刃18を有し、可動刃18が固定刃17へ移動することにより、固定刃17と可動刃18の間を通過中の絶縁紙材料3を切断する。
切断された絶縁紙材料3は両側が内側に折り込まれており、この切断された絶縁紙材料3は未プレス絶縁体としての未プレス絶縁紙4に相当する。
未プレス絶縁紙形成装置11は、他の自動化ライン(例えば、後述する絶縁紙挿入装置20等)とは独立した稼動を行い自動化ラインであり、絶縁体材料に相当する絶縁紙材料3から未プレス絶縁紙4を形成する。
なお、ローラ部12、ガイド部15及び切断部16を交換可能な着脱自在の構造とし、絶縁紙材料3の種類毎に各部の全て又は一部を交換することにより、複数種の絶縁紙5に対応するようにしてもよい。
あるいは、絶縁紙材料3の種類毎の未プレス絶縁紙形成装置11を複数ライン設置してもよい。
未プレス絶縁紙形成装置11により得られた未プレス絶縁紙4は、絶縁体貯留容器としての紙貯留容器19に貯留される。
この実施形態の紙貯留容器19は、箱状の容器でありスロット形状の種類数に応じて複数個用意される。
この実施形態の紙貯留容器19は、紙貯留容器19毎に未プレス絶縁紙4を種類別に水平に貯留するとし、また、1台のステータコア1が有するスロット2の数以上の未プレス絶縁紙4を貯留する貯留空間を備える。
また、紙貯留容器19は、絶縁紙挿入装置20に対して着脱自体となる着脱部(図示せず)を有するほか、底部には未プレス絶縁紙4が脱落しない程度の通孔(図示せず)が形成されている。
なお、紙貯留容器19に未プレス絶縁紙4が貯留される際、図1(a)に示すように、未プレス絶縁紙4における折り返し部6が下となるようにして未プレス絶縁紙4は紙貯留容器19内にて積層される。
図2に示す絶縁紙挿入装置20は、未プレス絶縁紙4をプレスしてスロット2に挿入可能な絶縁体としての絶縁紙5を得、得られた絶縁紙5をステータコア1に挿入するための装置である。
絶縁紙挿入装置20は、容器保持手段22と、紙把持手段26と、プレス手段30と、絶縁紙挿入手段40を有する。
これらの各手段22、26、30は、図2に示すように、絶縁紙挿入装置20が有する機台フレーム21内に備えられている。
容器保持手段22は、紙貯留容器19を保持するための手段であり、この実施形態では受承架台23が容器保持手段22を構成している。
因みに、図2では、3種類の未プレス絶縁紙4(4a、4b、4c)を個別に貯留した3台の紙貯留容器19から、未プレス絶縁紙4bを貯留した紙貯留容器19が受承架台23に装着された状態を示している。
受承架台23の下方には高さ調整ロッド24が昇降自在に設置されており、この高さ調整ロッド24は紙貯留容器19における最上位置の未プレス絶縁紙4の高さを調整する。
高さ調整ロッド24が設けられている理由は、次に説明する紙把持手段26が、紙貯留容器19における最上位置の未プレス絶縁紙4を確実に取り出すためである。
なお、高さ調整ロッド24の駆動源であるモータ25が高さ調整ロッド24の近傍に設置されている。
紙把持手段26は、紙貯留容器19から未プレス絶縁紙4を取り出し、プレス手段へ未プレス絶縁紙4を臨ませるための手段である。
この実施形態の紙把持手段26は、45度に傾斜された回動軸心Pを持つ回動アーム27と、回動アーム27の先端部に設けた負圧吸引式の吸着把持具28と、回動アーム27の駆動用モータ29を有する。
回動軸心が45度に傾斜されていることにより、吸着把持具28が紙貯留容器19において水平状態の未プレス絶縁紙4を把持し、回動アーム27の180度の回動により未プレス絶縁紙4を垂直状態の姿勢に変えて次に説明するプレス手段30の整形型31に臨ませることを可能としている。
プレス手段30は、固定型32と可動型33から構成される整形型31と、可動型33を進退させる進退機構としてのエアシリンダ34とを有する。
固定型32は、可動型33を臨む対向面37が垂直となるように機台フレーム21に固定されている。
固定型32は図3に示すように雌型であり、凹状に形成された整形空間35を有し、整形空間35はステータコア1のスロット2にほぼ対応する形状である。
可動型33は固定型32に対して雄型であり、固定型32の整形空間35に挿入される突部36を有する。
可動型33を水平に進退させるエアシリンダ34は機台フレーム21の上部下面に取り付けられている。
固定型32と可動型33との間に未プレス絶縁紙4を臨ませた状態で可動型33を固定型32へ前進させることによりスロット2に挿入可能な絶縁紙5が形成される。
ところで、図3に示す固定型32には、負圧源(図示せず)に接続される空気圧通路38が形成されている。
空気圧通路38の一端は吸引孔として固定型32における可動型33を臨む対向面37に形成され、他端は負圧源と接続される。
空気圧通路38は整形前に未プレス絶縁紙4を固定型32の対向面37に一旦吸着保持させるための通路である。
さらに、固定型32には整形空間35の両側において上下に形成された一対のガイド溝39を有する。
ガイド溝39は、次に説明する絶縁紙挿入手段40が備える挿入ロッド41を案内する溝である。
挿入ロッド41のガイド溝39内の上昇は、固定型32内の整形済みの絶縁紙5を上方へ移動させる。
絶縁紙挿入手段40は、固定型32の下方に設けられており、主に昇降自在の挿入ロッド41と挿入ロッド41の昇降用シリンダ42から構成されている。
挿入ロッド41の幅は固定型32のガイド溝39に挿入される幅に設定されており、挿入ロッド41がガイド溝39に案内される状態では、挿入ロッド41は整形空間35を横切る状態を保つ。
挿入ロッド41の昇降範囲は、固定型32の上下寸法以上であって、ステータコア1のスロット2内に絶縁紙5が挿入可能な範囲に設定される。
機台フレーム21上には、絶縁紙5の挿入対象のステータコア1が保持される保持位置Hが設定されている。
機台フレーム21には位置決め体45が設けられており、位置決め体45は保持位置Hにステータコア1を所定の姿勢で位置決めする。
具体的には、位置決め体45は保持位置Hにおいてステータコア1の中心軸を上下方向と一致させ、固定型32の整形空間35とスロット2を上下方向において一致させる。
位置決め体45はサイズが異なる複数種のステータコア1に対応可能としている。
さらに、保持位置H付近には、ステータコア1を水平に回転させる回転手段(図示せず)が備えられており、回転手段はステータコア1のスロット2の位置を順次に固定型32の上方に合わせるように中心軸Qを中心に所定の角度だけ回転させる。
次に、この実施形態による絶縁紙5の挿入の手順について説明する。
まず、絶縁紙5の挿入が予定されるステータコア1のスロット2形状に適合する未プレス絶縁紙4を未プレス絶縁紙形成装置11により形成する。
形成された未プレス絶縁紙4を特定の紙貯留容器19に貯留する。
紙貯留容器19には挿入が予定されるスロット2の数に対応した数の未プレス絶縁紙4を貯留することが好ましい。
未プレス絶縁紙4が貯留された紙貯留容器19を絶縁紙挿入装置20の受承架台23に装着した後、絶縁紙挿入装置20を稼動させる。
絶縁紙挿入装置20の保持位置Hには、位置決めされた絶縁紙挿入対象のステータコア1が待機する状態にある。
絶縁紙挿入装置20の稼動により、吸着把持具28が未プレス絶縁紙4を把持し、次いで、駆動用モータ29の作動により未プレス絶縁紙4は固定型32を臨む位置に変位する。
固定型32の空気圧通路38が負圧状態にあることから、吸着把持具28による把持を解除すると未プレス絶縁紙4は固定型32の対向面37に吸着される。
次に、エアシリンダ34を作動させて可動型33を固定型32へ向けて前進させる。
可動型33の前進により未プレス絶縁紙4は突部36の押圧を受けて整形空間35に押し込まれ、可動型33の前進が止まった時点でスロット2に挿入可能に整形された絶縁紙5を得る。
可動型33がエアシリンダ34の復帰動作により後退した後、ガイド溝39に挿入ロッド41を通して挿入ロッド41を上昇させることにより、整形された絶縁紙5が上昇する挿入ロッド41により押し上げられる。
挿入ロッド41の最大に上昇させると、絶縁紙5は固定型32から抜け、固定型32の上方に位置するスロット2内に挿入される。
スロット2に絶縁紙5が挿入されると、ステータコア1を回転させて絶縁紙5が挿入されたスロット2の隣のスロット2を絶縁紙5の挿入が可能な位置へ設定する。
次の未プレス絶縁紙4を紙貯留容器19から取り出し、スロット2に挿入可能な絶縁紙5を整形し、整形された絶縁紙5をスロット2に挿入する。
ステータコア1の全てのスロット2に絶縁紙5が絶縁紙挿入手段40により挿入されたとき、次のステータコア1を絶縁紙挿入装置20にセットする。
ステータの種類が単一である場合は以上の手順によって絶縁紙5のスロット2への挿入が実施される。
次に、絶縁紙挿入対象のステータコア1が多品種少量である場合について説明する。
ここではステータコア1の種類毎にスロット形状が異なることを前提とする。
未プレス絶縁紙形成装置11により、ステータコア1の種類毎に未プレス絶縁紙4を種類毎に夫々形成し、未プレス絶縁紙4の種類毎に紙貯留容器19へ未プレス絶縁紙4を貯留する。
このため、未プレス絶縁紙4の種類数と同じ数の紙貯留容器19が用意されることになる。
未プレス絶縁紙4は複数の未プレス絶縁紙形成装置11を用いて形成してもよいし、単独の未プレス絶縁紙形成装置11を用いて未プレス絶縁紙4を得るようにしてもよい。
単独の未プレス絶縁紙形成装置11を用いる場合、この装置11の各部を種類に応じて変更すればよい。
なお、絶縁紙挿入装置20が別の絶縁紙5を挿入するために稼動している間、各部の変更作業や変更後の未プレス絶縁紙4を形成すれば時間の浪費を抑制するために好ましい。
未プレス絶縁紙4が貯留され、未プレス絶縁紙4の種類別の紙貯留容器19が用意されると、未プレス絶縁紙4が貯留された複数の紙貯留容器19から、最初に挿入対象となるステータコア1のスロット形状に適合する未プレス絶縁紙4が貯留された紙貯留容器19を選択して絶縁紙挿入装置20へ装着する。
装着された紙貯留容器19の未プレス絶縁紙4が絶縁紙5に整形され、スロット2への挿入が終了すると、次に、挿入対象となるステータコア1のスロット2形状に適合する未プレス絶縁紙4が貯留された紙貯留容器19を選択して絶縁紙挿入装置20へ装着し、スロット2への絶縁紙5の挿入を実施する。
なお、挿入対象のステータコア1の種類が変更される毎に、必要に応じて整形型31を交換することが好ましい。
このように、この実施形態では、絶縁紙材料3から絶縁紙5を形成し、絶縁体をスロット2へ挿入するという従来の一連の工程が、未プレス絶縁紙形成装置11によって絶縁紙材料3から未プレス絶縁紙4を得る工程と、絶縁紙挿入装置20によって未プレス絶縁紙4をプレスにより絶縁紙5を得て、絶縁紙5をステータコア1のスロット2へ挿入するという2つの工程に分割されている。
本発明の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
必要な種類の未プレス絶縁紙4は、未プレス絶縁紙形成装置11によって絶縁紙挿入装置20の稼動状況に関わらず形成できる。
また、形成後の未プレス絶縁紙4はプレスにより整形された絶縁紙5となり、絶縁紙5は絶縁紙挿入装置20によって未プレス絶縁紙形成装置11の稼動状況に関わらずステータコア1のスロット2に挿入することができる
従って、絶縁紙5の挿入対象であるステータコア1が多品種少量であって、挿入対象のステータコア1が頻繁に変更される場合でも、紙貯留容器19とプレス手段30の一部を交換することにより、直ちに未プレス絶縁紙4から絶縁紙5を得て、絶縁紙5を変更後のステータコア1のスロット2に挿入することができ、スロット2への絶縁紙5の挿入作業の効率低下を従来よりも抑制することができる。
未プレス絶縁紙形成装置11と絶縁紙挿入装置20が互いに独立して稼動する自動化ラインを構成するから、両者を互い接続する必要はなく、必ずしも相互に近傍に設置する必要がないため、設置スペース面での自由度が高くなる。
また、多品種少量のステータコア1のスロット2に対する絶縁紙5の挿入だけでなく、ステータコア1が少品種大量の場合にも絶縁紙5の挿入を実施することができる。
さらに、ステータコア1のスロット形状の種類に応じて紙貯留容器19を用意すればよく、紙貯留容器19の構造も簡単である。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の実施形態に係る未プレス絶縁紙形成装置の概要を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る絶縁紙挿入装置の概要を示す側面図である。 絶縁紙挿入装置のプレス手段の詳細を示す平面図である。 ステータコアの要部と絶縁紙挿入を説明する斜視図である。 従来の絶縁紙挿入方法及びその装置を説明する説明図である。
符号の説明
1 ステータコア
2 スロット
3 絶縁紙材料
4 未プレス絶縁紙
5 絶縁紙
11 未プレス絶縁紙形成装置
12、53 ローラ部
15、52 折り曲げガイド部
16、54 切断部
19 紙貯留容器
20 絶縁紙挿入装置
22 容器保持手段
23 受承架台
26 紙把持手段
30、55 プレス手段
31 整形型
32 固定型
33 可動型
40 絶縁紙挿入手段
41、56 挿入ロッド
H 保持位置
P 回動軸心
Q 中心軸

Claims (1)

  1. 複数のスロットを有するステータコアのスロット形状に適合する絶縁体を、シート状の絶縁体材料の折り曲げ、切断及びプレスにより形成し、形成された前記絶縁体を絶縁体挿入手段により前記スロットに挿入するステータコアへの絶縁体挿入方法において、
    前記ステータコアの種類毎に異なるスロット形状に適合し、かつプレス前の未プレス絶縁体を種類毎に夫々形成し、
    前記未プレス絶縁体の種類毎に絶縁体貯留容器へ前記未プレス絶縁体を貯留し、
    予め前記未プレス絶縁体が貯留された複数の前記絶縁体貯留容器から、前記絶縁体の挿入対象となる前記ステータコアのスロット形状に適合する前記未プレス絶縁体が貯留された前記絶縁体貯留容器を選択し、
    選択された前記絶縁体貯留容器から前記未プレス絶縁体を取り出して、プレス手段に臨ませ、
    前記プレス手段により前記未プレス絶縁体を前記スロットに挿入可能な前記絶縁体に整形し、
    整形後の前記絶縁体を、前記絶縁体挿入手段により挿入対象の前記ステータコアにおける前記スロットに挿入することを特徴とするステータコアへの絶縁体挿入方法。
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