JP2008153421A - 半導体発光装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の半導体発光装置は、所定の基板3aの表面に形成された絶縁膜3bと、該絶縁膜3b上に形成された金属層5と、半導体発光素子4とを有し、前記金属層5には、前記絶縁膜3bとの密着性を図るための密着層3cと、該密着層3cの上方において反射層3eとが設けられ、前記反射層3eは、前記半導体発光素子4から出射された光に対する反射面としての機能を有しており、前記密着層3cは、Ti−Ni合金で形成されている。
【選択図】 図2
Description
該絶縁膜上に形成された金属層と、
半導体発光素子とを有し、
前記金属層には、前記絶縁膜との密着性を図るための密着層と、該密着層の上方において反射層とが設けられ、
前記反射層は、前記半導体発光素子から出射された光に対する反射面としての機能を有しており、
前記密着層は、Ti−Ni合金で形成されていることを特徴とする半導体発光装置である。
(b)前記絶縁膜上に、Ti−Ni合金を材料とした密着層を形成する工程と、
(c)前記密着層上に、NiまたはPtまたはPdを材料としたバリアメタル層を形成する工程と、
(d)前記バリアメタル層上に、AgまたはAlまたはAg合金を材料とした反射層を形成する工程と、
(e)前記反射層に半導体発光素子を電気的に接続する工程と、
を有していることを特徴とする半導体発光装置の製造方法である。
(a−1)シリコン基板に異方性エッチングを行うことにより、(100)面の底面と4つの(111)面の傾斜側面からなるホーンを形成する工程と、
(a−2)前記ホーンが形成されたシリコン基板表面に絶縁膜を形成する工程と、
を有していることを特徴としている。
(a)所定の基板(例えばシリコン基板)3aの表面に絶縁膜(例えば酸化シリコン膜)3bを形成する工程と、
(b)前記絶縁膜3b上にTi−Ni合金を材料とした密着層3cを形成する工程と、
(c)前記密着層3c上にNiまたはPtまたはPdを材料としたバリアメタル層3dを形成する工程と、
(d)前記バリアメタル層3d上にAgまたはAlまたはAg合金を材料とした反射層3eを形成する工程と、
(e)前記反射層3eに半導体発光素子4を電気的に接続する工程と、
によって作製することができる。
(a−1)シリコン基板3aに異方性エッチングを行うことにより、(100)面の底面と4つの(111)面の傾斜側面からなるホーンを形成する工程と、
(a−2)前記ホーンが形成されたシリコン基板3aの表面に絶縁膜3bを形成する工程と、
を含むものにすることができる。
(a−1)シリコン基板3aに異方性エッチングを行うことにより、(100)面の底面と4つの(111)面の傾斜側面からなるホーンを形成する工程と、
(a−2)前記ホーンの傾斜側面を等方性エッチングして該ホーンの角度に丸みを持たせる工程と、
(a−3)前記ホーンが形成されたシリコン基板3aの表面に絶縁膜3bを形成する工程と、
を含むものにすることができる。
(1)金属膜の密着層3cとしてTi膜の代わりにTi−Ni合金膜を用いることで、絶縁膜(具体的には、例えば酸化シリコン膜)3bとの密着性が向上する。Ti−Ni合金膜のTi濃度は25at.%〜70at.%の範囲が望ましく、膜厚は15nm乃至2000nmの範囲のものが望ましい。
(2)金属膜の従来構造に用いるTi,Niを使用して密着層3cを形成するので、新たな設備導入の必要が無く、新たなターゲット及び蒸着材を導入する必要が無い(合金スパッタリング法を採用した場合は、新たに合金ターゲットが必要となる)。結果として、従来よりも工程を追加することなく密着性を著しく向上させることが出来る。
サンプルB Ag−Bi−Nd 合金膜 (Bi原子%=0.14)
サンプルC Ti/Ag−Bi−Nd 合金膜 (Bi原子%=0.14、Ti膜厚:0.05μm)
サンプルD Ti/Ag−Bi−Nd 合金膜 (Bi原子%=0.22、Ti膜厚:0.05μm)
サンプルE Ti/Ag−Bi−Nd 合金膜 (Bi原子%=0.24、Ti膜厚:0.05μm)
上記5種類をそれぞれ成膜したサンプルの初期垂直反射率をn&kアナライザを用いて測定した。
Ti(厚さ0.1μm)/Ni(厚さ0.5μm)/Ag−Bi−Nd(厚さ0.1μm)
そして上記の膜の上にAg−Sn−Cuの鉛フリーハンダをポッティングした後、リフロー炉を用いて鉛フリーハンダを溶かし、この時、鉛フリーハンダがバリア層であるNiに対してどのくらいの深さまで拡散したかを二次イオン質量分析計(SIMS)によって観察した。
図14に上記金属膜の反射率を表したグラフを示す。図14に示すように、Niが0.1μmと0.5μmとでは反射率がほとんど変わらないが、2μmの場合反射率が低下することが判った。
図15に上記サンプルの垂直反射率を表したグラフを示す。比較のために、純Agの垂直反射率のデータも示す。図15に示すように、アルゴン圧力が0.2Paの場合、形成された膜は純Agとほぼ同様の反射率であった。また、アルゴン圧力が1Paであっても、400nm以下の反射率は低下するが、波長450nm〜1000nmの範囲であれば反射率が90%以上であり、反射幕として使用可能であることが判る。よって好ましいNi成膜時のアルゴン圧力の範囲は0.2〜1Paである。
Ti(0.05μm)/Ni(0.5μm)/Ag−Bi−Nd(0.1μm)
Ti層成膜時の雰囲気圧力が0.5Paの場合は金属膜に剥離が生じたが、1Paでは剥離しなかった。
3b 絶縁膜
3c 密着層
3d バリアメタル層
3e 反射層
3f Tiコート層
4 半導体発光素子
22 ホーン
Claims (10)
- 所定の基板の表面に形成された絶縁膜と、
該絶縁膜上に形成された金属層と、
半導体発光素子とを有し、
前記金属層には、前記絶縁膜との密着性を図るための密着層と、該密着層の上方において反射層とが設けられ、
前記反射層は、前記半導体発光素子から出射された光に対する反射面としての機能を有しており、
前記密着層は、Ti−Ni合金で形成されていることを特徴とする半導体発光装置。 - 請求項1記載の半導体発光装置において、前記Ti−Ni合金で形成された密着層は、Ti濃度範囲が25〜70at.%となっていることを特徴とする半導体発光装置。
- 請求項1または請求項2に記載の半導体発光装置において、前記反射層は、半導体発光素子から出射される光に対する反射率が前記密着層よりも高い材料からなることを特徴とする半導体発光装置。
- 請求項3記載の半導体発光装置において、前記金属層には、前記密着層上にバリアメタル層が設けられ、該バリアメタル層上に前記反射層が設けられ、該バリアメタル層は、Ni,PtまたはPdにより形成されていることを特徴とする半導体発光装置。
- 請求項4記載の半導体発光装置において、前記Ti−Ni合金で形成された密着層は、厚さが15nm乃至2000nmの範囲のものとなっていることを特徴とする半導体発光装置。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体発光装置において、前記反射層は、AgまたはAlまたはAg合金により形成されていることを特徴とする半導体発光装置。
- 請求項6記載の半導体発光装置において、前記Ag合金は、Bi,Au,Pd,Cu,Pt,Ndの中の少なくとも1種を含有する合金であることを特徴とする半導体発光装置。
- (a)シリコン基板表面に絶縁膜を形成する工程と、
(b)前記絶縁膜上に、Ti−Ni合金を材料とした密着層を形成する工程と、
(c)前記密着層上に、NiまたはPtまたはPdを材料としたバリアメタル層を形成する工程と、
(d)前記バリアメタル層上に、AgまたはAlまたはAg合金を材料とした反射層を形成する工程と、
(e)前記反射層に半導体発光素子を電気的に接続する工程と、
を有していることを特徴とする半導体発光装置の製造方法。 - 請求項8記載の半導体発光装置の製造方法において、前記Ti−Ni合金を材料とした密着層を、Ti−Ni合金ターゲットによるスパッタリング、または、Tiターゲット及びNiターゲットによる二元同時スパッタリング、または、Ti蒸着材及びNi蒸着材による二元同時蒸着、または、スパッタリング,蒸着,CVDのいずれかを用いたTi膜,Ni膜の交互成膜後の熱処理による合金化、のいずれかの手法で形成することを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
- 請求項8記載の半導体発光装置の製造方法において、前記工程(a)は、
(a−1)シリコン基板に異方性エッチングを行うことにより、(100)面の底面と4つの(111)面の傾斜側面からなるホーンを形成する工程と、
(a−2)前記ホーンが形成されたシリコン基板表面に絶縁膜を形成する工程と、
を有していることを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
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