JP2008150552A - 連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体用組成物及びシリコーンゴム発泡体 - Google Patents

連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体用組成物及びシリコーンゴム発泡体 Download PDF

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Abstract

【課題】成形現場で二本ロール等の簡単な設備を用いて連通化剤をコンパウンド中に均一に混合することが可能であり、所望の密度のスポンジを容易に得ることが可能なシリコーンゴム発泡体用組成物を提供する。
【解決手段】 下記(A) 〜(D) からなる組成物であって、(A) と(B) の配合量を変えることによって所望の密度を得ることができる、連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体用組成物。
(A) (A-1) アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン100重量部と(A-2) 充填剤5〜100重量部とからなるベースコンパウンド;1〜99重量部
(B) (B-1) ポリオルガノシロキサン100重量部と(B-2) 充填剤5〜100重量部と(B-3) 非イオン系界面活性剤である連通化剤0.01〜20重量部とからなる連通化剤マスターバッチ;99〜1重量部((A) 成分と(B) 成分の合計は100重量部である)
(C) 熱分解型発泡剤;所定量、
(D) 有機過酸化物加硫剤;所定量
【選択図】 なし

Description

本発明は、連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体に関し、さらに詳しくは、特殊な製造装置、プロセスを用いることなく、連泡率が高く、柔軟性、復元性、寸法安定性に優れた発泡体を効率良く製造することが可能であり、且つ保存安定性にも優れたシリコーンゴム発泡体用組成物に関する。
従来より、シリコーンゴムスポンジ等のシリコーンゴム発泡体は、耐候性・電気特性・圧縮永久歪みなどに優れた材料としてよく知られており、このシリコーンゴムスポンジは、基本的に熱硬化性シリコーンゴム組成物に各種発泡剤と硬化剤とを配合し、加熱により発泡・硬化させて製造されている。
このようにして得られるスポンジは、基本的には単独気泡(気泡同士が独立して存在し、互いに連通していない構造)を有するものであって、柔軟な発泡体になりにくい、復元性に劣る、温度によってセル内の気体の体積が変化して寸法が安定しない、等の問題を有するものである。
よって、用途によっては、シリコーンゴム発泡体として、連続気泡を有する発泡体が求められている。
従来、連続気泡を有する発泡体を製造する技術としては、以下の特許文献1〜7に示すような各種のものが提案されているが、工程が複雑になるという問題、硬化後の物性等において、夫々に問題があった。
かかる問題を解決するため、本発明者は特許文献8にて、非イオン系界面活性剤等を連通化剤として用いた、連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体用組成物を提案した。
特公平7−55540号公報 特開2003−237204号公報 特開平11−140218号公報 特開2003−226774号公報 特開2002−12696号公報 特開2005−75946号公報 特開2002−113734号公報 特開2006−307008号公報
特許文献8の手法によれば、特殊な製造装置、プロセスを用いることなく、連泡率が高く、柔軟性、復元性、寸法安定性に優れた発泡体を効率良く製造することができる。
しかしながら、その後の検討によると、特許文献8のシリコーンゴム発泡体用組成物には以下に述べるような問題があることが判明した。
即ち、非イオン系界面活性剤からなる連通化剤は、通常常温において液状であり、シリコーンゴムコンパウンドとの相溶性に乏しいため、成形現場で二本ロール等の簡単な設備を用いて均一に混合することが困難であり、仮にこれを成形現場で行った場合、添加量のバラツキによって所望のスボンジ密度が得られない等の問題が懸念される。ニーダー等の設備を用い、コンパウンドの製造段階で連通化剤を配合することによって正確な量を配合することは可能であるが、異なった密度のスポンジを製造した場合は多くの種類のコンパウンドを用意しなくてはならず、管理が煩雑となり、また、この方法を用いた場合、長期の保管によって連通化剤の効果が失われることが懸念される。
本発明者らは、成形現場で二本ロール等の簡単な設備を用いて連通化剤をコンパウンド中に均一に混合することが可能であり、所望の密度のスポンジを容易に得ることが可能なシリコーンゴム発泡体用組成物を提供すべく検討を重ねた結果、特定の連通化剤をマスターバッチとして、シリコーンゴムコンパウンドに配合することにより、連泡率が高いシリコーンゴム発泡体を効率良く製造することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
下記(A) 〜(D) からなる組成物であって、(A) と(B) の配合量を変えることによって所望の密度を得ることができる、連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体用組成物である。
(A) (A-1) アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン100重量部と(A-2) 充填剤5〜100重量部とからなるベースコンパウンド;1〜99重量部
(B) (B-1) ポリオルガノシロキサン100重量部と(B-2) 充填剤5〜100重量部と(B-3) 非イオン系界面活性剤である連通化剤0.01〜20重量部とからなる連通化剤マスターバッチ;99〜1重量部((A) 成分と(B) 成分の合計は100重量部である)
(C) 熱分解型発泡剤;(A) 成分と(B) 成分の合計100重量部に対し0.1〜10重量部
(D) 有機過酸化物加硫剤;ゴムを硬化させるのに必要な量であって、且つ(C) 熱分解型発泡剤と(B-3) 連通化剤を配合しない状態での熱分解型発泡剤の分解温度におけるスコーチタイム(初期加硫時間)が10分以上となる量
本発明の(A) 成分は、(A-1) アルケニル基含有ポリオルガノシロキサンと(A-2) 充填剤とからなるベースコンパウンドである。
本発明に用いられる(A-1) のオルガノポリシロキサンは本発明の組成物のベースポリマーとなるものであり、一般式:R1 aR2 bSiO(4-a-b)/2(式中、R1はアルケニル基を表し、R2は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非置換の一価の炭化水素基を表す。a は1又は2を表し、b は 0、1又は2を表し、かつ a+b は1、2又は3である。)で示される構成単位を1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンである。R1はアルケニル基で、ビニル、アリル、1−ブテニル、1−ヘキセニルなどを挙げることができるが、合成の容易さや熱安定性などの点からビニル基が最も有利である。R2はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ドデシルなどのアルキル;フェニルのようなアリール基;β−フェニルエチル、β−フェニルプロピルのようなアラルキル基を挙げることができ、更に、クロロメチル、3,3,3−トリフルオロプロピルなどの置換炭化水素基を挙げることができる。これらのうち、合成が容易で、しかも硬化後に良好な物理的性質を保持する上で必要な重合度を与え、かつ硬化前においては低い粘性を与えるという点から、メチル基が最も好ましい。成分(A-1) のオルガノポリシロキサンは直鎖状もしくは分岐状又はこれらの混合物のいずれも用いることができるが、実質的には直鎖状が望ましい。また、このものは重合度に特に限定はないが、作業性および得られる硬化物の機械的強度の点から平均重合度は、3,000 〜10,000であることが望ましい。
本発明で用いる(A-2) の充填剤としては、煙霧質シリカ、沈澱シリカ、溶融シリカなどの補強性充填用シリカや石英微粉末、けいそう土、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カーボンブラックなどを挙げることができ、これらは1種以上用いることができる。また、これらの充填剤は、必要に応じてその表面をポリジメチルシロキサンやオクタメチルシクロテトラシロキサンなどのポリオルガノシロキサン類;ヘキサメチルジシラザンや1,1,3,3 −テトラメチル−1,3 −ジビニルジシラザンなどのシラザン類:又はビニルトリエトキシシランなどのオルガノシラン類;などの有機ケイ素化合物で処理したものを用いることができる。
これらの中でも好ましく煙霧質シリカであり、特に比表面積が50m2/g以上のもの、更に上記表面処理の施されたものが最も望ましい。
また、成分(A-2) の配合量は(A-1) 成分 100重量部に対して5〜100 重量部、好ましくは20〜70重量部である。配合量が5重量部より少ないと十分な機械的強度が得られず、また、100重量部より多く加えるとシリコーン組成物が硬くなり、良好な性質を有するスポンジが得られにくくなるからである。
尚、コンパウンドの調製に際しては、低分子量のフェニル基含有シリコーンオイルや末端が水酸基やアルコキシ基で封鎖された低分子量ポリオルガノシロキサンを加工助剤として用いる方法や、これに、さらにテトラメチルメチルアンモニウムシラノレート等の熱分解性触媒を加えて熱分解性触媒の分解温度以上の温度で処理する方法によって充填剤の分散性を向上させることは好ましい方法である。
次に、本発明の(B) 成分は(B-1) ポリオルガノシロキサンと(B-2) 充填剤と(B-3) 非イオン系界面活性剤である連通化剤0.01〜20重量部とからなる連通化剤マスターバッチである。
(B-1) ポリオルガノシロキサンとしては、一般式:R3 cSiO(4-c)/2(式中、R3は置換又は非置換の一価の炭化水素基を表す。c はは1、2又は3である。)で示される構成単位を1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンである。(B-1) ポリオルガノシロキサンは、R3の一部がアルケニル基である(A-1) アルケニル基含有ポリオルガノシロキサンと同種のものであってもよく、アルケニル基を含まないものでもよい。R3としては、(A-1) におけるR2と同様なものが挙げられる。(B-1) のオルガノポリシロキサンは直鎖状もしくは分岐状又はこれらの混合物のいずれも用いることができるが、実質的には直鎖状が望ましい。また、このものは重合度に特に限定はないが、作業性および得られる硬化物の機械的強度の点から平均重合度は、3,000 〜10,000であることが望ましい。
(B-2) 充填剤としては(A-2) と同様なものが用いられる。
(B-3) の連通化剤は、非イオン系界面活性剤であり、単独気泡を連通させ連続気泡を有する発泡体へと変化させる作用を有する。
ここで用いられる非イオン系界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ならびにポリシロキサン・ポリオキシエチレングラフト共重合体のようなシリコーン系の界面活性剤等が挙げられ、1種または2種以上の混合物として用いられる。
(B) 成分の連通化剤マスターバッチにおいて、(B-2) 充填剤の配合量は(B-1) ポリオルガノシロキサン100重量部に対し5〜100重量部、好ましくは20〜70重量部である。配合量が5重量部より少ないと(B-3)連通化剤を安定して分散させることができず、また、100重量部より多く加えるとコンパウンドの可塑度が高くなりすぎて(A)成分との混合分散性が悪化し、良好な性質を有するスポンジが得られにくくなるからである。
また、(B-3) 非イオン系界面活性剤である連通化剤の配合量は、(B-1) ポリオルガノシロキサン100重量部に対し0.01〜20重量部である。
尚、(B) 成分の連通化剤マスターバッチの調製に際しては、一旦、(B-1) ポリオルガノシロキサンと(B-2) 充填剤とを均一に混合後、これに(B-3) 連通化剤を加え、均一に混合することが好ましく、その際、(B-3)連通化剤をコンパウンドに食い込ませる目的で、(B-2)充填剤の一部を同時に配合・混合してもよい。
3成分を同時に混合しても良いが、その場合、(B-3)連通化剤が熱によって変質する恐れがあるために、加熱混練が行えないなどプロセスが制限される。
また、(A) 成分のベースコンパウンドと(B) 成分の連通化剤マスターバッチとの配合比率は、合計100重量部中、(A) 1〜99重量部、(B) 99〜1重量部である。
(B)が1重量部に満たない場合、十分な連通化の効果を得ることができず、99重量部を超えると良好なスポンジ特性を得ることができない。好ましくは、(A)50〜99重量部、(B)1〜50重量部であり、この範囲だと、最も特性に優れたスポンジが得られる。
次に、本発明で用いる(C) 熱分解型発泡剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスアセトキシフェニルエタン、アゾジカルボンアミド、N,N'-ジニトロソペンタメチレン、4,4'-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、炭酸水素ナトリウム、ヒドラゾジカルボンアミド等が挙げられる。
(C) 熱分解型発泡剤の配合量は、(A) 成分と(B) 成分の合計100重量部に対し0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。配合量が過少では所望する発泡体が得られず、過大だと発泡体の機械的強度等に問題が生じる。
次に、本発明で用いる(D) 有機過酸化物加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、p-メチルベンゾイルパーオキサイドなどのアシル系パーオキサイド。t-パーブチルベンゾエート、2,5-ジメチル-2,5-ジベンゾイルパーオキシへキサンなどのエステル系パーオキサイド、1,1-ビス-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス-t-ブチルパーオキシブタン、n-ブチル-4,4-ビス-t-ブチルパーオキシブタン、n-ブチル-4,4-ビス-t-ブチルパーオキシバレレートなどケタール系パーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-パーオキシへキサン等が挙げられる。
これらの有機過酸化物加硫剤は、1種または2種以上の混合物として用いられる。硬化剤である有機過酸化物加硫剤の配合量は、ゴムを硬化させるのに必要な量であって、一般的には(A) 成分と(B) の合計100重量部に対し、0.05〜15重量部程度の範囲である。
また、(D) 有機過酸化物加硫剤の配合量は、(C) 熱分解型発泡剤と(B-3) 連通化剤を配合しない状態、即ち(A) 成分と(B) 成分((B-3) 連通化剤を含まない状態)と(D) 成分のみを配合した場合の熱分解型発泡剤の分解温度におけるスコーチタイム(初期加硫時間)が10分以上となる量であることが必要である。
発泡剤の分解温度でゴムが速く硬化すると連通化しなくなる。本発明では、(C) 熱分解型発泡剤と(B-3) 連通化剤を併用配合すると共に、(D) 有機過酸化物加硫剤の配合量をスコーチタイム(初期加硫時間)が10分以上となる量に規制することで、良好な連通状態を得るものである。
ここで、スコーチタイム(初期加硫時間)とは、「JIS K6300 振動式加硫試験機による加硫試験 ダイ加硫試験A法」によって、トルク値がML+0.4kgfcmになるまでの時間である。
本発明の組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じてシリコーンゴムに通常使用されている各種充填剤、添加剤を配合することができる。
また、低熱伝導率化、低密度化の目的で無機質中空フィラーを配合することもできる。
本発明の発泡体は、本発明の発泡材を成形する工程を含む製造方法により、硬化および発泡させて製造される。成形としては、射出成形、トランスファー成形、プレス成形、押出成形(他材料との多軸押出を含む)、注型のような型成形など、発泡材の性状や目的物の形状に応じて、任意の方法を選択することができる。成形の方法としては、量産が容易なことから、押出成形が好ましい。
組成物の硬化方法としては、(C) 熱分解型発泡剤の分解温度よりも高い温度で加熱硬化させれば良い。シリコーンポリマーが熱劣化を起こさない範囲内で硬化温度を増加させて生産性を高めることができる。
このようにして得られた本発明の発泡体は、容易に連泡率50%以上の発泡体とすることが可能である。
ここで、連泡率とは、以下の方法により測定したものである。
[連泡率の測定方法]
(測定手順)
1.スポンジの密度、ベースゴムの密度、スポンジの乾燥重量を測定する。
2.試験体として一辺1〜2cmのサイコロ状に切り出したものを用い、試験温度は23℃とする。
3.水中に試験体を沈めて約30mmHgまで減圧し、3分間放置する。常圧に戻して試験体を水中に沈めたまま3分間放置後、取り出して表面の水分を拭き取り、吸水後のスポンジの重量を測定する。
(計算)
スポンジの乾燥重量をWdry(g)、
スポンジの吸水後の重量をWwet(g)、
スポンジの密度をDsponge(g/cm3)、
ベースゴムの密度をDsolid(g/cm3
とした場合、セルの総体積Aは、
セルの総体積A=スポンジの体積−ベースゴムの体積
=(Wdry/Dsponge)−(Wdry/Dsolid)となる。
また、連泡化したセルの体積Bは、
連泡化したセルの体積B=Wwet−Wdry
となる(水の密度を1g/cm3とした場合)。
すると連泡率(%)は、
連泡率(%)=100×(連泡化したセルの体積÷セルの総体積)
=100×(B÷A)
となる。
このような連泡率50%以上の発泡体は、ロール、断熱材、クッション材、等として有用であり、特に複写機、プリンター用の各種ロール(例えば定着ロール、クリーニングロール、カーボンブラックを配合した導電性の帯電ロール、現像ロール、トナー供給ロール、静電除去ロールなど)として好適に用いられる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の部は重量部を表す。
調製例1(ベースコンパウンドの調製)
.ベースコンパウンド0の調製
ポリジメチルシロキサン(両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、メチルビニルシロキサン単位0.2モル%含有。平均重合度6000)(A-1) 100部に補強用充填剤(トクヤマ製表面未処理ヒュームドシリカ、レオロシールQS−10)40部を加え、ニーダーで均一に混合後、さらに150℃で2時間加熱混練してベースコンパウンド0を調製した。
.ベースコンパウンド1の調製
ポリジメチルシロキサン(A-1) 100部に補強用充填剤(トクヤマ製表面処理ヒュームドシリカ、レオロシールDM−10)40部を加え、ニーダーで均一に混合後、さらに150℃で2時間加熱混練してベースコンパウンド1を調製した。
.ベースコンパウンド2の調製
ポリジメチルシロキサン(A-1) 100部に補強用充填剤(トクヤマ製表面処理ヒュームドシリカ、レオロシールDM−10)40部、加工助剤として、末端がメトキシ基で封鎖された重合度6のフェニル基含有ポリオルガノシロキサン2部と末端がシラノール基で封鎖された重合度50のポリオルガノシロキサン2部を加えてニーダーで均一に混合後、さらに150℃で2時間加熱混練してベースコンパウンド2を調製した。
.ベースコンパウンド3の調製
ポリジメチルシロキサン(A-1) 100部に補強用充填剤(トクヤマ製表面処理ヒュームドシリカ、レオロシールDM−10)40部、加工助剤として、末端がメトキシ基で封鎖された重合度20のポリオルガノシロキサン2部と末端がシラノール基で封鎖された重合度50のポリオルガノシロキサン2部を加えて均一に混合後、150℃で2時間加熱混練してベースコンパウンド3を調製した。
.ベースコンパウンド4の調製
ポリジメチルシロキサン(A-1) 100部に補強用充填剤(トクヤマ製表面処理ヒュームドシリカ、レオロシールDM−10)40部、加工助剤として、末端がメトキシ基で封鎖された重合度20のポリオルガノシロキサン2部と末端がシラノール基で封鎖された重合度50のポリオルガノシロキサン2部を加えてコンパウンド温度が60℃を超えないようにニーダーで均一に混合後、熱分解性触媒としてテトラメチルアンモニウムシラノレートを0.05部加えて100℃を維持して1時間混練後、150℃で2時間加熱混練してベースコンパウンド4を調製した。
調製例2(連通化剤マスターバッチの調製)
ポリジメチルシロキサン(両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、メチルビニルシロキサン単位0.2モル%含有。平均重合度6000)(B-1) 100部に補強用充填剤(トクヤマ製表面処理ヒュームドシリカ、レオロシールDM−10)36部を加え、ニーダーで均一に混合後、さらに150℃で2時間加熱混練した後、冷却した。冷却後、これに連通化剤(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート;花王製、レオドールTWS-120V)4部と補強用充填剤(トクヤマ製表面処理ヒュームドシリカ、レオロシールDM−10)4部を加え、コンパウンド温度80℃以下を維持して均一に混合することによって、連通化剤マスターバッチを調製した。
調製例3(コンパウンドの調製)
.コンパウンド1〜4の調製
ニーダーを用いて、ベースコンパウンド1〜4の100重量部に上記連通化剤0.4部を加え、コンパウンド温度80℃以下を維持して均一に混合することによって、コンパウンド1〜4を調製した。
実施例1〜6、比較例1〜9
表1〜2に示す組成に、熱分解型発泡剤(アゾビスイソブチロニトリル)1.5重量部と有機過酸化物加硫剤(2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-パーオキシへキサン)0.75重量部を、二本ロールを用いて均一に配合し、5mm厚に分出しし、未加硫のコンパウンドを200℃の熱風循環式オーブンで4時間加熱して発泡硬化させ発泡体を得た。
この発泡体のスポンジ見かけ密度、連泡率を下記の方法により評価した。また、ベースコンパウンド0〜4、コンパウンド1〜4を70℃で2週間エージングした後、同様にして発泡体を得て評価した。結果を表1〜2に示す。
(スポンジの見かけ密度(g/cm3))
JIS K6429に準じて測定した。
(連泡率(%))
前述の方法により測定した。
(発泡、作業性、コンパウンド安定性)
下記基準により評価した。
・発泡
○:初期の評価で目視で均一なスポンジになっており、かつ、連泡率が50%以上。
×:初期の評価で目視で均一なスポンジになっていないもの
・作業性
○:ロール作業で容易に混合できたもの
×:ロール作業が困難だったもの
・コンパウンド安定性
×:保管後(70℃で2週間エージングした後)の連泡率が50%未満に低下した場合と、ロールで可塑化できないほどの顕著な可塑化戻りが生じたもの
△:保管後(70℃で2週間エージングした後)の連泡率が50%以上を維持しているものの、初期に比べて密度の低下が見られたもの
○:保管後(70℃で2週間エージングした後)、密度、連泡率共に変化が無かったもの
Figure 2008150552
Figure 2008150552

Claims (3)

  1. 下記(A) 〜(D) からなる組成物であって、(A) と(B) の配合量を変えることによって所望の密度を得ることができる、連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体用組成物。
    (A) (A-1) アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン100重量部と(A-2) 充填剤5〜100重量部とからなるベースコンパウンド;1〜99重量部
    (B) (B-1) ポリオルガノシロキサン100重量部と(B-2) 充填剤5〜100重量部と(B-3) 非イオン系界面活性剤である連通化剤0.01〜20重量部とからなる連通化剤マスターバッチ;99〜1重量部((A) 成分と(B) 成分の合計は100重量部である)
    (C) 熱分解型発泡剤;(A) 成分と(B) 成分の合計100重量部に対し0.1〜10重量部
    (D) 有機過酸化物加硫剤;ゴムを硬化させるのに必要な量であって、且つ(C) 熱分解型発泡剤と(B-3) 連通化剤を配合しない状態での熱分解型発泡剤の分解温度におけるスコーチタイム(初期加硫時間)が10分以上となる量
  2. 請求項1記載のシリコーンゴム発泡体用組成物を、加熱、硬化させてなる連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体。
  3. 連泡率が50%以上である請求項2記載の連続気泡を有するシリコーンゴム発泡体。
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