JP2008150335A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】充分な泡立ちがあるとともに、口腔粘膜に対して低刺激性であり、且つ高温保存及び低温保存条件においても、経時安定性の良好な歯磨剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)フッ素化合物と、(B)ラウリル硫酸ナトリウムと、(C)トリメチルグリシンとを含む歯磨剤組成物において、さらに(D)エリスリトールを含み、(C)と(D)の配合質量比[(D)/(C)]が0.1以上である歯磨剤組成物。
(C)トリメチルグリシンと、(D)エリスリトールとの配合質量比[(D)/(C)]は、1〜80であることが好適である。
(D)エリスリトールの配合量は、組成物全体に対して、1〜50質量%であることが好適である。
(C)トリメチルグリシンの配合量は、組成物全体に対して、0.5〜20質量%であることが好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、歯磨剤組成物、特にフッ素化合物とラウリル硫酸ナトリウムとを含む歯磨剤組成物に関する。
従来、歯磨剤をはじめとする口腔用組成物には、う蝕予防効果の目的でフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、及びフッ化スズ等のフッ素化合物が用いられてきた。
一方で、歯磨剤組成物には、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤等の界面活性剤が一般に配合されている。特にアニオン界面活性剤は、優れた泡立ちを示すため好まれており、中でもラウリル硫酸ナトリウムが繁用されている。
しかしながら、消費者ニーズが多様化する現在では、歯磨剤に対して、泡立ちの良い使用感を求める声もある一方で、マイルドな低刺激性の使用感を求める声もある。ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤は、高起泡性という利点を有するものの、多量に配合した場合等には若干の刺激性が生じることがあるため、口腔粘膜が過敏な人や幼児・子供等にとっては、刺激が強いと感じられるという問題があった。
このようなラウリル硫酸ナトリウムによる刺激性を緩和するために、従来、様々な検討がなされており、トリメチルグリシンが有効であることが報告されている。例えば、Acta Odontol Scan(2002)、60(5)、p.306−310では、トリメチルグリシンの口腔内粘膜に対する活性剤の刺激抑制効果が報告されている。また、特表2001−508423号公報、及びJ Contemp Dent Pract(2003)、4(2)、p.11−23では、口腔内粘膜の保湿効果が報告されている。
しかしながら、う蝕予防効果の目的でフッ素化合物を配合し、泡立ちを良くする目的や口腔内の清浄力を高める目的でラウリル硫酸ナトリウムを配合した歯磨剤組成物に、刺激性を緩和する目的でトリメチルグリシンを配合した場合、この3成分の組み合わせにより、高温保存後に液分離が発生する、あるいは低温保存後に練り肌が劣化する等、経時安定性が悪くなるという新たな問題が生じることが確認されている。そこで、これらの諸問題を解決した歯磨剤組成物を実現させることが求められていた。
特開2001−508423号公報 Acta Odontol Scan(2002)、60(5)、p.306−310 J Contemp Dent Pract(2003)、4(2)、p.11−23
本発明は、従来技術における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、充分な泡立ちがあるとともに、口腔粘膜に対して低刺激性であり、且つ高温保存及び低温保存条件においても、経時安定性の良好な歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者がこうした事情に鑑み、前記課題の解決に向けて鋭意検討を行った結果、エリスリトールをトリメチルグリシンに対して0.1以上の比率で配合することにより、高温保存における経時の液分離、及び低温保存における経時の練り肌劣化が改善された、保存安定性の優れた歯磨剤組成物が得られることが見出された。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)フッ素化合物と、(B)ラウリル硫酸ナトリウムと、(C)トリメチルグリシンとを含む歯磨剤組成物において、さらに(D)エリスリトールを含み、(C)と(D)の配合質量比[(D)/(C)]が0.1以上である歯磨剤組成物である。
<2> (C)トリメチルグリシンと、(D)エリスリトールとの配合質量比[(D)/(C)]が1〜80である前記<1>に記載の歯磨剤組成物である。
<3> (D)エリスリトールの配合量が、組成物全体に対して、1〜50質量%である前記<1>又は<2>に記載の歯磨剤組成物である。
<4> (C)トリメチルグリシンの配合量が、組成物全体に対して、0.5〜20質量%である前記<1>〜<3>のいずれかに記載の歯磨剤組成物である。
本発明によれば、従来技術における前記諸問題を解決することができ、エリスリトールをトリメチルグリシンに対して0.1以上の比率で配合することにより、充分な泡立ちがあるとともに、口腔粘膜に対して低刺激性であり、且つ高温保存後の液分離や、低温保存後の練り肌の劣化等のない、経時安定性の良好な歯磨剤組成物を提供することができる。
本発明の歯磨剤組成物は、う蝕予防効果の目的でフッ素化合物を配合し、泡立ちを良くする目的や口腔内の清浄力を高める目的でラウリル硫酸ナトリウムを配合した歯磨剤組成物に、刺激性を緩和する目的でトリメチルグリシンを配合した場合に、この3成分の組み合わせに起因して発生する、高温保存後の液分離、及び低温保存後の練り肌の劣化等、経時安定性に関する課題を解決するために、エリスリトールをトリメチルグリシンに対して一定比率以上で配合した歯磨剤組成物である。
(A)フッ素化合物
本発明において(A)成分のフッ素化合物としては、う蝕予防のために通常使用されているものを使用することができ、例えばフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一スズ、フッ化アンモニウム、フッ化ストロンチウム等を挙げることができる。特に、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムが工業的に安価に入手できることから好適に使用できる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を組合せて使用してもよい。
本発明の歯磨剤組成物における(A)成分のフッ素化合物の配合量は、組成物全体に対して、フッ化ナトリウムの場合、0.1〜0.3質量%、モノフルオロリン酸ナトリウムの場合、0.3〜1.0質量%であり、通常、日本ではフッ素として1000ppm前後が配合される。
(B)ラウリル硫酸ナトリウム
ラウリル硫酸ナトリウムは、別名ドデシル硫酸ナトリウムとも呼ばれる、白色−淡黄色の結晶又は粉末である。
本発明の歯磨剤組成物における(B)成分のラウリル硫酸ナトリウムの配合量は、組成物全体に対して、0.5〜2.5質量%であり、特に0.7〜2質量%であることが好ましい。0.5質量%未満では、十分な泡立ちが得られない場合があり、2.5質量%を超えると、粘膜への刺激が強くなる場合がある。
(C)トリメチルグリシン
トリメチルグリシンは、別名グリシンベタインあるいはベタインとも呼ばれており、アクアデュウTM(味の素(株)製)や、アミノコートTM(旭化成ケミカルズ(株)製)として市販されている。
本発明の歯磨剤組成物における(C)成分のトリメチルグリシンの配合量は、組成物全体に対して、0.5〜20質量%であり、特に2〜10質量%であることが好ましい。0.5質量%未満では、ラウリル硫酸ナトリウム由来の粘膜への刺激感を抑える効果が充分発揮されない場合があり、20質量%を超えると、泡立ちが悪くなる場合がある。
(D)エリスリトール
エリスリトールは、糖アルコールの一種で、果実やキノコ類の他、ワイン・清酒・醤油・味噌等の発酵食品に含まれている天然の糖質である。ブドウ糖を原料として酵母の発酵で生成され、三菱化学フーズ株式会社やセレスター社より市販されている。
本発明の歯磨剤組成物における(D)成分のエリスリトールの配合量は、組成物全体に対して、1〜50質量%であり、特に5〜50質量%であることが好ましい。1質量%未満では、高温保存における経時の液分離、及び低温保存における経時の練り肌の劣化を改善する効果が充分発揮されない場合があり、50質量%を超えると、泡立ちが悪くなる場合がある。
また、本発明の歯磨剤組成物における(C)トリメチルグリシンと(D)エリスリトールとの配合質量比[(D)/(C)]は、高温保存における経時の液分離、及び低温保存における経時の練り肌の劣化を改善効果の点から、0.1以上であり、特に1〜80であることが好ましい。比率が0.1未満の場合、高温保存における経時の液分離、及び低温保存における経時の練り肌の劣化を改善する効果が充分発揮されない場合がある。
本発明の歯磨剤組成物は、上記必須成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、研磨剤、粘調剤、粘結剤、他の界面活性剤、甘味剤、防腐剤、各種有効成分、着色剤、香料等の任意成分を配合でき、これら成分と水とを混合し製造できる。
研磨剤としては、沈降性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第2リン酸カルシウム2水和物、第2リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム等のリン酸系研磨剤、水酸化アルミニウム、アルミナ、2酸化チタン、結晶性ジルコニウムシリケート、ポリメチルメタアクリレート、不溶性メタリン酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、第3リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、第8リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられるが、これらに限定されない。この中でも、刷掃実感等の使用感の点等から、シリカ系研磨剤やリン酸系研磨剤が好んで用いられる。特にシリカ系研磨剤が好ましい。配合量は、通常、組成物全体に対して7〜60質量%であり、シリカ系研磨剤では、一般に7〜30質量%、リン酸系研磨剤では、一般に15〜50質量%の範囲で用いられる。研磨剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
粘稠剤としては、グリセリン、ソルビット、プロピレングリコール、分子量200〜6000のポリエチレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、還元でんぷん糖化物等の多価アルコール等が挙げられるが、これらに限定されない。配合量は、通常、組成物全体に対して5〜70質量%である。粘稠剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース系粘結剤、キサンタンガム、カラギーナン、グアガム、アルギン酸ナトリウム、カチオン化セルロース、モンモリロナイト、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。配合量は、通常、組成物全体に対して0.1〜5質量%である。粘結剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
他の界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤としては、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルフォン酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、アルキルグルコシド、ラウリン酸デカグリセリル等が挙げられるが、これらに限定されない。この中でも、泡立ちの点からポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグリコシドが好適である。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインや、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられるが、これらに限定されない。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、アスパラテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等が挙げられるが、これらに限定されない。甘味料は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
防腐剤としては、ブチルパラベン、エチルパラベン等のパラベン類、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。防腐剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
各種有効成分としては、フッ素化合物以外にも、正リン酸のカリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性リン酸化合物、トラネキサム酸、イプシロン−アミノカプロン酸、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、ヒノキチオ−ル、アスコルビン酸、塩化ナトリウム、酢酸dl−トコフェロール、ジヒドロコレステロール、α−ビサボロール、クロルヘキシジン塩類、アズレン、グリチルレチン、グリチルレチン酸、銅クロロフィリンナトリウム、クロロフィル、グリセロホスフェ−ト等のキレート性リン酸化合物、グルコン酸銅等の銅化合物、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム、硝酸カリウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸及びその誘導体、トリポリリン酸ナトリウム、ゼオライト、メトキシエチレン、無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、エピジヒドロコレステリン、塩化セチルピリジウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ナトリウム、ジヒドロコレステロール、トリクロロカルバニリド、クエン酸亜鉛、トウキ軟エキス、オウバクエキス、カミツレ、チョウジ、ローズマリー、オウゴン、ベニバナ等の抽出物、等が挙げられるが、これらに限定されない。各種有効成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料及び、これら天然香料を加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液−液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−l−メントキシプロパン−1.2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等が挙げられるが、これらに限定されず、通常、歯磨剤組成物に用いられる公知の香料素材を使用することができる。
香料の配合量は、特に限定されないが、上記香料素材1種類につき、製剤組成中に0.000001〜1.0質量%使用することが好ましい。また、上記香料素材を調合して作製された賦香用香料としては、製剤組成中に0.1〜2.0質量%使用することが好ましい。
着色剤としては青色1号、青色4号、緑色3号等が例示されるが、これらに限定されない。着色剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液状歯磨、粉歯磨等のいずれの形態の歯磨類としても調製できる。
本発明の歯磨剤組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常、口腔用組成物に使用される容器を使用できる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器等が使用できる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。配合量については特に断りのない限り質量%を示す。
初めに、本実施例にて用いられた歯磨剤組成物の製造方法を示す。
(製造法)
(1) 精製水中に水溶成分(カルボキシメチルセルロースナトリウム、プロピレングリコールを除く)を常温で混合溶解させる。
(2) プロピレングリコール中にカルボキシメチルセルロースナトリウムを常温で分散させる。
(3) (1)を攪拌しながら、(2)を添加混合する。
(4) (3)中に、残りの成分を、1.5Lニーダー(石山工作所製)を用いて常温で混合し、減圧(2666Pa)による脱泡を行い、歯磨剤組成物を得る。
次に、本実施例にて用いられた歯磨剤組成物の評価方法を示す。
<泡立ち>
10名の被験者に、各サンプル適量を歯刷子にとり、約3分間ブラッシングしてもらった。歯磨後、各被験者に泡立ちについて以下の基準で官能評価してもらい、平均値を求めた。
なお、対照サンプルとしては、下記試験例1のサンプルを使用した。
(評点)
4点:対照サンプルと比較して泡立ちが同等かそれ以上
3点:対照サンプルと比較して泡立ちがわずかに劣る
2点:対照サンプルと比較して泡立ちがやや劣る
1点:対照サンプルと比較して泡立ちが劣る
(評価基準)
◎:泡立ち平均点 3.5点以上
○:泡立ち平均点 3.0点以上3.5点未満
△:泡立ち平均点 2.0点以上3.0点未満
×:泡立ち平均点 2.0点未満
<口腔内の刺激のなさ>
口腔粘膜が過敏な10名の被験者に、各サンプル適量を歯刷子にとり、約3分間ブラッシングしてもらった。歯磨後、各被験者に口腔内の刺激の程度について以下の基準で官能評価してもらい、平均値を求めた。
なお、対照サンプルとしては、下記試験例1のサンプルを使用した。
(評点)
4点:全く刺激を感じない
3点:対照サンプルと比較して刺激が弱い
2点:対照サンプルと比較して刺激がやや弱い
1点:対照サンプルと比較して刺激が同等、または刺激が強い
(評価基準)
◎:口腔内の刺激平均点 3.5点以上
○:口腔内の刺激平均点 3.0点以上3.5点未満
△:口腔内の刺激平均点 2.0点以上3.0点未満
×:口腔内の刺激平均点 2.0点未満
<高温保存後の液分離>
各サンプルを口径8mmのラミネートチューブに充填し、40℃の恒温槽に3ヶ月保存後、チューブから紙の上に押し出したときの液の分離状態を評価した。
(評価基準)
◎:液分離は認められない
○:液分離は認められないが、表面に分離の兆候である艶が認められる
△:やや液分離が認められる
×:液分離が認められる
<低温保存後の練り肌>
各サンプルを口径8mmのラミネートチューブに充填し、−5℃の恒温槽に3ヶ月保存後、チューブから押し出したときの練りの外観を評価した。
(評価基準)
◎:表面にしわがなく、つやがある
○:表面にしわがないが、つやがわずかに劣化している
△:表面にややしわが認められ、つやが劣る
×:表面にしわが認められ、つやがない
初めに、下記表1の歯磨剤組成物について、評価を行った。なお、表1中の配合量を表す数値はいずれも質量%である。
(表1)
試験例1及び2のように、フッ素化合物とラウリル硫酸ナトリウムとを配合した歯磨剤組成物は、泡立ちが良好であるものの、口腔内に刺激が感じられるものであった。しかしながら、ラウリル硫酸ナトリウムの代わりに、非イオン性界面活性剤であるショ糖脂肪酸エステルを使用した場合(試験例3)や、両性界面活性剤であるヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインを使用した場合(試験例4)や、カチオン性界面活性剤であるベヘニルトリメチルアンモニウムを使用した場合(試験例5)には、泡立ちが劣ってしまう。そこで、試験例1の歯磨剤組成物にトリメチルグリシンを配合したところ、口腔内の刺激は改善されたが、高温保存時及び低温保存時の経時安定性が悪化してしまった(試験例6)。
次に、下記表2の歯磨剤組成物について、評価を行った。なお、表2中の配合量を表す数値はいずれも質量%である。
(表2)
フッ素化合物とラウリル硫酸ナトリウムとトリメチルグリシンとを配合した試験例7の歯磨剤組成物にエリスリトールを配合したところ、高温保存後の液分離や低温保存後の練り肌の劣化が著しく改善されるという、予期せぬ効果が発揮された。
エリスリトールは、カロリーゼロで、血糖値・インシュリンの分泌に影響せず、ショ糖に近い甘みを有する、清涼感がある、吸湿性が低い等のことから、飲食物等に従来利用されているが、高温保存時及び低温保存時の経時安定性を改善することについては、これまで報告されていない。
なお、エリスリトール以外の糖アルコールを使用した場合には、高温保存時及び低温保存時の経時安定性は改善されなかった(試験例9,10,11)。
また、トリメチルグリシンを配合しない場合には、口腔内に刺激が感じられるだけでなく、高温保存時に液分離が生じてしまうことから(試験例12,13)、エリスリトールによる上記作用は、トリメチルグリシンとの組み合わせにおいて、十分に発揮されるものであることがわかった。
そこで、エリスリトールとトリメチルグリシンとの好適な配合比について検討するために、下記表3の歯磨剤組成物について、評価を行った。なお、表3中の配合量を表す数値はいずれも質量%である。
(表3)
表3から、(C)トリメチルグリシンと、(D)エリスリトールとの質量比[(D)/(C)]が0.1以上であるとき、泡立ちを確保し、刺激が少ない上に、高温保存後の液分離及び低温保存後の練り肌の劣化が改善することがわかった。特に、(D)/(C)が1〜80であるとき、高温保存時及び低温保存時の経時安定性の改善が著しいことが確認された。
なお、本実施例で使用した原料の製造メーカー及び商品名は、以下の通りである。

Claims (4)

  1. (A)フッ素化合物と、(B)ラウリル硫酸ナトリウムと、(C)トリメチルグリシンとを含む歯磨剤組成物において、さらに(D)エリスリトールを含み、(C)と(D)の配合質量比[(D)/(C)]が0.1以上である歯磨剤組成物。
  2. (C)トリメチルグリシンと、(D)エリスリトールとの配合質量比[(D)/(C)]が1〜80である請求項1に記載の歯磨剤組成物。
  3. (D)エリスリトールの配合量が、組成物全体に対して、1〜50質量%である請求項1又は2に記載の歯磨剤組成物。
  4. (C)トリメチルグリシンの配合量が、組成物全体に対して、0.5〜20質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の歯磨剤組成物。
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