JP2008150262A - 速硬性組成物 - Google Patents

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JP2008150262A JP2006341865A JP2006341865A JP2008150262A JP 2008150262 A JP2008150262 A JP 2008150262A JP 2006341865 A JP2006341865 A JP 2006341865A JP 2006341865 A JP2006341865 A JP 2006341865A JP 2008150262 A JP2008150262 A JP 2008150262A
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裕 中島
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Abstract

【課題】 モルタルやコンクリートに配合使用される水和硬化質の速硬性組成物であって、環境調整に配慮された特別な保管設備や手間のかかる保管処理を必要とせずに長期間の大気下での保管にも十分耐え得るような優れた風化抵抗性を有し、混練水注水後は安定して高い短時間強度発現性を呈することができる速硬性組成物を提供する。
【解決手段】 化学成分としてCaOとAl23を含有し、CaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が0.5〜0.85である粒径10μm未満の粒子及びCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が1〜1.5である粒径10μm以上の粒子からなる混合粒子を含有してなる水和反応性の速硬性組成物であって、該混合粒子中のCaOとAl23の合計含有率が85質量%以上(100質量%を含む。)である速硬性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水和反応により高い短時間強度の発現作用を有する速硬性組成物に関する。
モルタルやコンクリートで使用されるセメントやカルシウムアルミネート類のような水和反応活性が高い組成物は、長期間保管すると、大気中の水分や二酸化炭素等と反応して風化が進み、強度発現性等の硬化物理性状が低下し易い。このような風化防止策として、貯蔵サイロ等の保管施設の密閉化や保管容器の密封化が採用されてきたが、何れも大気との接触を抑制する保管環境改善策である。前者は屋内密閉化を強化した上で除湿環境を維持しない限り殆ど効果が無く、そのためには多大な設備投資や管理コストが発生する。また、後者は風化防止効果は高くなるものの、密封化のための手間がかかる上、専用の密封容器が必要となるなど保管コストも増大し易く、さらには対象物が大量の際には不向きである。このような風化防止効果の低い或いは効率の悪い保管環境改善策に対し、セメント等の水和反応性物質に風化抵抗性を付与する方策も提案されている。例えば、セメントにシリコーン、水溶性ポリマー、脂肪酸類などの撥水剤を含有させたり、セメントを撥水剤の蒸気中で処理する方策が知られている。(例えば、特許文献1参照。)この方策では、撥水剤の添加量が少ないと防止効果が乏しく、添加量を高めるに連れ風化防止効果も高まるが、一方で水和が遅延し、その結果短時間強度発現性が低下し易くなる。
特開2005−89230号公報
前述の方策では、水和が遅延化することから、高い短時間強度発現性を特に必要とするようなカルシウムアルミネート類で代表される速硬性又は急結性の水和反応性物質には適していないものであった。そこで、本発明は、水和硬化質の速硬性組成物にできるだけ簡単に風化抵抗性を付与させ、環境調整に配慮された特別な保管設備や手間のかかる保管処理を必要とせずに長期間の大気下での保管にも十分耐え得るようにし、モルタルやコンクリートに使用時の注水後は安定して高い短時間強度発現性を有する速硬性組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、課題解決のため鋭意検討を重ねた結果、化学成分としてCaOとAl23を一定以上含有する水和硬化質組成物の特定の粒径を境に、表面エネルギーが高く(従って表面活性が高く)風化が進み易い小粒径のものについては反応活性が低い低CaO含有比の組成物粒とし、表面エネルギーが低い大粒径のものについては反応活性が高い高CaO含有比の組成物粒とし、これら二種類の粒子群から構成される混合粒子を有効成分とする速硬性組成物にすることによって、大気中の水分や二酸化炭素等との過敏な反応活性を抑制し、長期間に於ける性状安定性を確保できると共に、モルタルやコンクリート等に使用する段階での混練水との水和によって速硬性を十分発現できる組成を安定して維持することができるという知見から、本発明を完成させた。
即ち、本発明は次の(1)〜(3)で表される速硬性組成物である。(1)化学成分としてCaOとAl23を含有し、CaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が0.5〜0.85である粒径10μm未満の粒子及びCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が1〜1.5である粒径10μm以上の粒子からなる混合粒子を含有してなる速硬性組成物であって、該混合粒子中のCaOとAl23の合計含有率が85質量%以上(100質量%を含む。)である速硬性組成物。(2)混合粒子中の粒径10μm未満の粒子含有率が20〜80質量%であることを特徴とする前記(1)の速硬性組成物。(3)混合粒子の最大粒径が、250μm以下である前記(1)又は(2)の速硬性組成物。
本発明によれば、例えば、一般の袋詰セメントで使用されているような紙製袋に梱包されたものでも、様々な条件の環境調整を施さずに大気中で数ヶ月放置しても、速硬性が実質低下しないような風化抵抗性に非常に優れた速硬性組成物を得ることができる。しかも、本発明で提供される速硬性組成物は、従来のモルタルやコンクリートに使用される速硬性組成物と比べ、原料や製造等のコスト面でも大差ないものである。
本発明の速硬性組成物は、化学成分としてCaOとAl23を必須含有する水和硬化質の組成物粒子を有効成分として含有するものであり、該組成物粒子の化学成分としてのCaOとAl23の合計含有量が85質量%以上(100質量%を含む。)のものである。85質量%未満であると速硬作用が低下するので好ましくない。残部成分としては、速硬作用を実質喪失させない限り特に限定されず、例えば、化学成分として、Fe23、CaSO4、MgO等を挙げることができる。また、該組成物粒子の存在相は、結晶質化合物、固溶体又はガラス等の何れでも良く、これらの2種以上が共存するものであっても良い。
本発明の速硬性組成物で有効成分とする水和硬化質の組成物粒子は、粒径によって含有されるCaOとAl23のモル比が異なる組成物を用い、CaOとAl23のモル比が異なる組成物からなる粒子の混合粒である。この混合粒は、一方がCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が0.5〜0.85の組成物からなる粒径10μm未満の粒子とし、もう一方をCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が1〜1.5の組成物からなる粒径10μm以上の粒子とする。CaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が0.5〜0.85の粒子の具体的な化学組成としては、CaO・2Al23等を例示できるがこれに限定されるものではない。また、CaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が1〜1.5の粒子の具体的な化学組成としては、CaO・Al23、3CaO・3Al23・CaSO4等を例示できるがこれらに限定されるものではない。粒径10μm未満の粒子のCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が0.5未満では組成物自体の反応活性が低くなり過ぎて、速硬性能が得難くなるので好ましくない。粒径10μm未満の粒子のCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が0.85を超えると粒子の反応活性が高くなり過ぎて風化抵抗が低下し易いので好ましくない。また、粒径10μm以上の粒子のCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が1未満では粒子の反応活性が低く、所望の短時間強度発現性が得られ無いことがあるので好ましくなく、粒径10μm以上の粒子のCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が1.5を超えると組成物自体の反応活性が高くなり過ぎて風化が進み易いので好ましくない。
このような粒子を得る方法は特に限定されるものではないが、好適な一例を示すと、CaOとAl23の含有比率が所望のモル比となるよう配合したCaOとAl23の混合粉末或いは熱分解により少なくともCaOやAl23を生成するような例えばCaCO3やAl(OH)3等の原料の配合物を、必要に応じてFe23やCaSO4等を加え、加熱焼成又は溶融し、これを粉砕・分級することで得ることができる。また、このように製造された化学成分としてCaOとAl23を含む加熱焼成物の粉末に、更にCaO又はAl23の粉末を混合させて、CaOとAl23の含有モル比を所望の比となるよう調整したものでも良い。
また、本発明の速硬性組成物は、前記混合粒で粒径10μm未満の粒子の混合粒中含有率が20〜80質量%であることが好ましい。20質量%未満では、表面活性の低い粗大粒の含有割合が多くなり過ぎて、全体の反応活性が低下し、短時間強度発現性が低下することがあり、また80質量%を超えると表面活性の高い微細粒の含有割合が多くなり過ぎて、風化抑制が困難になることがあるので適当ではない。
また、本発明の速硬性組成物は、混合粒の最大粒径が250μm以下であることがより好ましい。250μmを超える粒径の粒子は、一般に反応活性の高い高CaO含有モル比の組成にしても、速硬作用が殆ど得られないことがあるので適当でない。
また、本発明の速硬性組成物は、本発明の効果を喪失させない範囲で、前記混合粒以外の成分を含むものであっても良い。このような成分として、例えば、何れもモルタルやコンクリートに使用できる非液体状の凝結調整剤、ポゾラン反応性物質等を挙げることができる。また、本発明の速硬性組成物の保管方法は特に限定されるものではなく、例えば、一般の袋詰セメントで使用されているような紙製袋に梱包し、これを外気遮蔽した密封収納庫等に入れなくとも、大気中で保管することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に詳しく説明する。
次に表すA1〜Cから選定される材料を用い、表1で表される配合量となるようレーディゲミキサを用いて混合した混合粒子を作製した。
A1;アルミナセメントクリンカ(化学成分としてCaOとAl23の含有量90質量%、モル比(CaO/Al23)=1.3)を粉砕分級した粉末(平均粒径8μm、最大粒径75μm)
A2;アルミナセメントクリンカ(化学成分としてCaOとAl23の含有量90質量%、モル比(CaO/Al23)=1.3)を粉砕分級した粉末(平均粒径28μm、最大粒径150μm)
B;アルミナセメントクリンカ(化学成分としてCaOとAl23の含有量90質量%、モル比(CaO/Al23)=1.3)とα−Al23(純度99.9%の市販試薬)を等質量で配合した混合物を電気炉で約1800℃焼成して得た焼成物を粉砕分級した粉末(平均粒径8μm、最大粒径75μm)
C;α−Al23(純度99.9%の市販試薬)の分級品(平均粒径5μm、最大粒径20μm)
Figure 2008150262
作製した混合粒は直ちに、市販のポルトランドセメントに使用されている25Kg用紙製袋に詰め、外気と接触可能な屋内に静置保管した。作製直後、保管期間6ヶ月及び保管期間1年の混合粒に対し、これを用いたモルタル試験体を作製し、それぞれ短時間強度を測定した。モルタル試験体は、混合粒520g、細骨材(豊浦標準砂)1040g及び混練水312gをホバートミキサを用いて混合・混練し、混練物を内寸4×4×16cmの直方体の型枠に充填し、常温大気中24時間経過後に脱型して得た。また、モルタル試験体の短時間強度の測定は、材齢1日の圧縮強度をJIS R2521に準拠した方法で測定した。結果を表2に表す。
Figure 2008150262
表2から、本発明品は通常の保管方法で1年間保管しても、これを使用したモルタルは保管期間の無い作製直後のものを使用したモルタルと比べて短時間強度の低下は著しく低いものとなり、速硬性が維持され、十分な風化抵抗性を有していることがわかる。これに対し、本発明外の参考品は何れも通常の保管方法で半年間も保管すると、これを使用したモルタルは保管期間の無い作製直後のものを使用したモルタルと比べ、著しく短期強度発現性が低下しており、速硬性が実質喪失したものとなった。

Claims (3)

  1. 化学成分としてCaOとAl23を含有し、CaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が0.5〜0.85である粒径10μm未満の粒子及びCaOとAl23の含有モル比(CaO/Al23)が1〜1.5である粒径10μm以上の粒子からなる混合粒子を含有してなる速硬性組成物であって、該混合粒子中のCaOとAl23の合計含有率が85質量%以上(100質量%を含む。)である速硬性組成物。
  2. 混合粒子中の粒径10μm未満の粒子含有率が20〜80質量%であることを特徴とする請求項1記載の速硬性組成物。
  3. 混合粒子の最大粒径が、250μm以下である請求項1又は2記載の速硬性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014205592A (ja) * 2013-04-12 2014-10-30 太平洋マテリアル株式会社 急結剤

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