JP2008150243A - 炭化珪素導電化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】純度を低下させることなく化学気相成長法により形成された炭化珪素を、炭化珪素層の抵抗を低くして炭化珪素層を導電化させることができる炭化珪素導電化方法の提供。
【解決手段】化学気相成長法により炭化珪素焼結体表面に炭化珪素層を形成する工程と、表面に炭化珪素層が形成された炭化珪素焼結体を窒素雰囲気下で加圧処理することにより、炭化珪素層の抵抗を低下させて、当該炭化珪素層を導電化する工程を有する事を特徴とする炭化珪素導電化方法により得られる。
【選択図】図1
【解決手段】化学気相成長法により炭化珪素焼結体表面に炭化珪素層を形成する工程と、表面に炭化珪素層が形成された炭化珪素焼結体を窒素雰囲気下で加圧処理することにより、炭化珪素層の抵抗を低下させて、当該炭化珪素層を導電化する工程を有する事を特徴とする炭化珪素導電化方法により得られる。
【選択図】図1
Description
本発明は、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法により形成された炭化珪素を導電化するための炭化珪素導電化方法に関する。
一般に、化学気相成長法により形成された炭化珪素の密度は理論密度を呈するために、炭化珪素内に窒素を導入することにより炭化珪素の導電化を図ることはできない。このため、従来までは、炭化珪素の表面に金属等の導電性物質をコーティングすることにより、炭化珪素の導電化が図られていた。
特開2004−75493号公報
しかしながら、炭化珪素の表面に金属等の導電性物質をコーティングすることにより炭化珪素の導電化を図る場合、炭化珪素層の純度が低下するために、高純度が要求される半導体ヒーター等の半導体製造装置に適用することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、純度を低下させることなく化学気相成長法により形成された炭化珪素を導電化可能な炭化珪素導電化方法を提供することにある。
本願発明の発明者は、鋭意研究を重ねてきた結果、化学気相成長法により炭化珪素焼結体表面に炭化珪素層を形成し、表面に炭化珪素層が形成された炭化珪素焼結体を窒素雰囲気下で加圧処理することにより、炭化珪素層の抵抗を低下させて炭化珪素層を導電化できることを知見した。さらに、本願発明の発明者は、加圧処理の際の温度を1800〜2100[℃]の範囲内、圧力を0.2〜1.0[MPa]の範囲内とすることにより、炭化珪素層の抵抗をより低下できることを知見した。現段階では、上記方法により炭化珪素層が導電化するメカニズムは明らかになっていないが、本願発明の発明者は窒素雰囲気で加圧処理することにより炭化珪素層中に窒素が固溶するためであると推測している。なお、炭化珪素の室温抵抗は以下の数式1で表され、窒素の固溶量により決まる。
(数式1)
R=1/(e・n・μ)
eは電子の電荷量,nは窒素の固溶量,μ:電子の移動度を示す。
R=1/(e・n・μ)
eは電子の電荷量,nは窒素の固溶量,μ:電子の移動度を示す。
以下、本発明に係る炭化珪素導電化方法を実施例に基づきより具体的に説明する。
〔実施例1〕
実施例1では、始めに、化学気相成長法により炭化珪素焼結体表面に炭化珪素層を50〜60[μm]コーティングし、Φ30[mm]×1.5tの炭化珪素焼結体を形成した。次に、この炭化珪素焼結体をカーボン製の坩堝に入れ、坩堝を真空炉に導入した後、1650[℃],0.05[MPa]の窒素雰囲気下で3時間、炭化珪素焼結体に対し加圧処理を施した。そして加圧処理終了後、室温まで自然冷却することにより、実施例1の炭化珪素を得た。
実施例1では、始めに、化学気相成長法により炭化珪素焼結体表面に炭化珪素層を50〜60[μm]コーティングし、Φ30[mm]×1.5tの炭化珪素焼結体を形成した。次に、この炭化珪素焼結体をカーボン製の坩堝に入れ、坩堝を真空炉に導入した後、1650[℃],0.05[MPa]の窒素雰囲気下で3時間、炭化珪素焼結体に対し加圧処理を施した。そして加圧処理終了後、室温まで自然冷却することにより、実施例1の炭化珪素を得た。
〔実施例2〕
実施例2では、1900[℃],0.05[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例2の炭化珪素を得た。
実施例2では、1900[℃],0.05[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例2の炭化珪素を得た。
〔実施例3〕
実施例3では、2100[℃],0.05[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例3の炭化珪素を得た。
実施例3では、2100[℃],0.05[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例3の炭化珪素を得た。
〔実施例4〕
実施例4では、1650[℃],0.5[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例4の炭化珪素を得た。
実施例4では、1650[℃],0.5[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例4の炭化珪素を得た。
〔実施例5〕
実施例5では、1900[℃],0.5[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例5の炭化珪素を得た。
実施例5では、1900[℃],0.5[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例5の炭化珪素を得た。
〔実施例6〕
実施例6では、2100[℃],0.5[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例6の炭化珪素を得た。
実施例6では、2100[℃],0.5[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行った以外は実施例1と同じ処理を行うことにより、実施例6の炭化珪素を得た。
〔評価〕
ロレスター抵抗測定装置(4端子,4探針)を用いて上記実施例1〜6の炭化珪素の抵抗値を測定した。また、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて加圧処理前後の上記実施例1〜6の炭化珪素の表面組織の変化を観察した。抵抗値の測定結果を以下の表1に示す。
ロレスター抵抗測定装置(4端子,4探針)を用いて上記実施例1〜6の炭化珪素の抵抗値を測定した。また、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて加圧処理前後の上記実施例1〜6の炭化珪素の表面組織の変化を観察した。抵抗値の測定結果を以下の表1に示す。
表1に示すように、1900[℃]以上、0.5[MPa]の窒素雰囲気下で加圧処理を行う(実施例5,6に対応)ことにより、炭化珪素層の抵抗値が減少し、炭化珪素層が導電化することが明らかになった。また図1(a),(b),(c)に示すSEM写真はそれぞれ、加圧処理前の炭化珪素層表面,加圧処理後の実施例5の炭化珪素表面,及び加圧処理後の実施例6の炭化珪素表面を示すが、実施例6の炭化珪素表面では加圧処理前後で組織変化が生じていることが明らかになった。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
Claims (1)
- 化学気相成長法により炭化珪素焼結体表面に炭化珪素層を形成する工程と、
表面に炭化珪素層が形成された炭化珪素焼結体を窒素雰囲気下で加圧処理することにより当該炭化珪素層を導電化する工程と
を有することを特徴とする炭化珪素導電化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006339903A JP2008150243A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | 炭化珪素導電化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006339903A JP2008150243A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | 炭化珪素導電化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008150243A true JP2008150243A (ja) | 2008-07-03 |
Family
ID=39652837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006339903A Pending JP2008150243A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | 炭化珪素導電化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008150243A (ja) |
-
2006
- 2006-12-18 JP JP2006339903A patent/JP2008150243A/ja active Pending
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