JP2008149529A - 成形ドラム及び空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

成形ドラム及び空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インナーライナー部材の巻付け終端側においてインナーライナー部材とカーカス部材との間に生ずる隙間を小さくすることができ、しかもユニフォーミティーの向上を図ることのできる成形ドラム及び空気入りタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】外周面11の周方向所定範囲αにインナーライナー部材ILの厚さ分だけ凹状に形成された第1凹状部12が設けられ、第1凹状部12が設けられた周方向所定範囲α内にインナーライナー部材ILの巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるように、インナーライナー部材ILが成形ドラム10に巻付けられる。筒状に成形されたインナーライナー部材ILのスプライス部が第1凹状部12内に配置され、スプライス部の外径がインナーライナー部材ILの他の部分の外径と同等になる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば自動車用空気入りタイヤの製造に用いる成形ドラム及び自動車用空気入りタイヤの製造方法に関するものである。
一般に、この種の空気入りタイヤの製造方法としては、図8に示すように、成形ドラム100の外周面にインナーライナー部材IL、カーカス部材CC等の複数のシート状部材を巻付けて筒状部材を成形する工程を備え、筒状部材を成形する際に、成形ドラム100にインナーライナー部材ILを巻付けるとともに、インナーライナー部材ILの巻付け始端側と巻付け終端側とを重ね合わせてスプライス部を形成し、インナーライナー部材ILが巻付けられた成形ドラム100にカーカス部材CCを巻付けるとともに、カーカス部材CCの巻付け始端側と巻付け終端側とを重ね合わせてスプライス部を形成するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1の図4参照。)。
また、他の空気入りタイヤの製造方法としては、図9に示すように、前記製造方法においてインナーライナー部材ILが巻付けられた成形ドラム100にカーカス部材CCを巻付ける際に、カーカス部材CCの巻付け始端とインナーライナー部材ILの巻付け終端とを重ね合わせることなく接合するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1の図1参照。)。
特開2003−145643号公報
ところで、前者の空気入りタイヤの製造方法では、インナーライナー部材ILが成形ドラム100の外周面に巻付けられると、インナーライナー部材ILのスプライス部がインナーライナー部材ILの他の部分よりも径方向外側に突出するので、インナーライナー部材ILの外周面にカーカス部材CCが巻付けられた際に、インナーライナー部材ILの巻付け終端側においてインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に大きな隙間Aが生じ、隙間Aに空気が封じ込められるという問題点があった。
これに対し、図10に示すように、インナーライナー部材ILの巻付け終端を厚さ寸法が徐々に小さくなるように形成し、インナーライナー部材ILの巻付け終端側においてインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に生ずる隙間を小さくすることもできるが、インナーライナー部材ILの巻付け終端の切断精度によってはインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に大きな隙間が生ずるという問題点があった。
一方、後者の空気入りタイヤの製造方法では、インナーライナー部材ILの巻付け終端とカーカス部材CCの巻付け始端とを重ね合わせることなく接合するようにしているので、インナーライナー部材ILの巻付け終端側においてインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に生ずる隙間が小さくなるが、インナーライナー部材ILのスプライス部の位置とカーカス部材CCのスプライス部の位置が成形ドラムの周方向に一致するので、成形された空気入りタイヤのユニフォーミティーの向上を図る上で好ましくないという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インナーライナー部材の巻付け終端側においてインナーライナー部材とカーカス部材との間に生ずる隙間を小さくすることができ、しかもユニフォーミティーの向上を図ることのできる成形ドラム及び空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、インナーライナー部材、カーカス部材等の複数のタイヤ成形用部材を外周面に巻付けて筒状部材を形成する成形ドラムにおいて、前記外周面の周方向所定範囲に軸方向に延びるように設けられるとともに、インナーライナー部材の厚さ分だけ外周面よりも凹状に形成された凹状部を備えている。
これにより、外周面の周方向所定範囲にインナーライナー部材の厚さ分だけ凹状に形成された凹状部が設けられていることから、凹状部が設けられた周方向所定範囲内にインナーライナー部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるように、インナーライナー部材を巻付けると、筒状に成形されたインナーライナー部材のスプライス部が凹状部内に配置され、スプライス部の外径がインナーライナー部材の他の部分の外径と同等になる。さらに、成形ドラムの外周面と凹状部との段差によってインナーライナー部材の巻付け始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材の巻付け終端が近接または接触するように、インナーライナー部材を巻付けると、インナーライナー部材の巻付け終端と巻付け始端側との間に生ずる凹状の部分が小さくなる。
また、本発明は、請求項1、2または3記載の成形ドラムにインナーライナー部材、カーカス部材等の複数のタイヤ成形用部材を巻付けて筒状部材を成形する工程を含む空気入りタイヤの製造方法において、前記凹状部が設けられた前記周方向所定範囲内にインナーライナー部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるとともに、成形ドラムの外周面と凹状部との段差によってインナーライナー部材の巻付け始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材の巻付け終端が近接または接触するように、インナーライナー部材を成形ドラムに巻付けるようにしている。
これにより、成形ドラムの外周面の周方向所定範囲にインナーライナー部材の厚さ分だけ凹状に形成された凹状部が設けられ、凹状部が設けられた周方向所定範囲内にインナーライナー部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるように、インナーライナー部材が巻付けられることから、筒状に成形されたインナーライナー部材のスプライス部が凹状部内に配置され、スプライス部の外径がインナーライナー部材の他の部分の外径と同等になる。さらに、成形ドラムの外周面と凹状部との段差によってインナーライナー部材の巻付け始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材の巻付け終端が近接または接触することから、インナーライナー部材の巻付け終端と巻付け始端側との間に生ずる凹状の部分が小さくなる。
また、本発明は、請求項2または3記載の成形ドラムにインナーライナー部材、カーカス部材等の複数のタイヤ成形用部材を巻付けて筒状部材を成形する工程を含む空気入りタイヤの製造方法において、前記凹状部が設けられた前記周方向所定範囲内にインナーライナー部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるとともに、成形ドラムの外周面と凹状部との段差によってインナーライナー部材の巻付け始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材の巻付け終端が近接または接触するように、インナーライナー部材を成形ドラムに巻付けた後、他の凹状部が設けられた前記他の周方向所定範囲内にカーカス部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるとともに、成形ドラムの外周面と他の凹状部との段差によってインナーライナー部材に生ずる段差部にカーカス部材の巻付け始端が近接または接触するように、インナーライナーが巻付けられた成形ドラムにカーカス部材を巻付けるようにしている。
これにより、成形ドラムの外周面の周方向所定範囲にインナーライナー部材の厚さ分だけ凹状に形成された凹状部が設けられ、凹状部が設けられた周方向所定範囲内にインナーライナー部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるように、インナーライナー部材が巻付けられることから、筒状に成形されたインナーライナー部材のスプライス部が凹状部内に配置され、スプライス部の外径がインナーライナー部材の他の部分の外径と同等になる。さらに、成形ドラムの外周面と凹状部との段差によってインナーライナー部材の巻付け始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材の巻付け終端が近接または接触することから、インナーライナー部材の巻付け終端と巻付け始端側との間に生ずる凹状の部分が小さくなる。
本発明によれば、筒状に成形されたインナーライナー部材のスプライス部が凹状部内に配置されるので、スプライス部の外径をインナーライナー部材の他の部分の外径と同等にすることができ、また、インナーライナー部材の巻付け終端と巻付け始端側との間に生ずる凹状の部分も小さくすることができるので、インナーライナー部材の外周面にカーカス部材が巻付けられた際に、インナーライナー部材の巻付け終端側においてインナーライナー部材とカーカス部材との間に生ずる隙間を小さくすることができ、タイヤ品質の向上を図る上で極めて有利である。また、前記隙間を小さくするために、インナーライナー部材の巻付け終端とカーカス部材の巻付け始端とを接続する必要がないので、インナーライナー部材のスプライス部の位置とカーカス部材のスプライス部の位置とを周方向にずらすことができ、成形されたタイヤのユニフォーミティーの向上を図る上で極めて有利である。
図1乃至図6は本発明の一実施形態を示すもので、図1は成形ドラムの側面断面図、図2はインナーライナー部材が巻付けられた状態の成形ドラムの側面断面図、図3はインナーライナー部材及びカーカス部材が巻付けられた状態の成形ドラムの側面断面図、図4及び図5はインナーライナー部材及びカーカス部材が巻付けられた状態の成形ドラムの要部側面断面図、図6はエア入り発生頻度を示す表である。
本実施形態の成形ドラム10は、図1乃至図5に示すように、インナーライナー部材IL、カーカス部材CC等の複数のタイヤ成形用部材を巻付け可能な外周面11を有する。成形ドラム10は図示しない支持装置によって回転自在に支持されている。
外周面11の周方向所定範囲αには第1凹状部12が設けられ、第1凹状部12は成形ドラム10の軸方向に延びるように設けられている。また、第1凹状部12は成形ドラム10の軸方向の全幅に亘って設けられ、第1凹状部12はインナーライナー部材ILの厚さ分だけ外周面11よりも凹状に形成されている。即ち、第1凹状部12の底面12aと外周面11との段差寸法t1はインナーライナー部材ILの厚さ寸法と略等しい。第1凹状部12の周方向一端には周方向一端面12bが設けられ、周方向一端面12bは底面12aの周方向一端側と外周面11との間に設けられている。また、周方向一端面12bは成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって成形ドラム10の周方向一方に傾斜している(図1参照)。第1凹状部12の周方向他端には周方向他端面12cが設けられ、周方向他端面12cは底面12aの周方向他端側と外周面11との間に設けられている。また、周方向他端面12cは成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって成形ドラム10の周方向他方に傾斜している(図1参照)。
外周面11の他の周方向所定範囲βには第2凹状部13が設けられ、第2凹状部13は成形ドラム10の軸方向に延びるように設けられている。第1凹状部12と第2凹状部13とは互いに成形ドラム10の周方向に略180°ずれた位置に設けられている。また、第2凹状部13は成形ドラム10の軸方向の全幅に亘って設けられ、第2凹状部13はカーカス部材CCの厚さ分だけ外周面11よりも凹状に形成されている。即ち、第2凹状部13の底面13aと外周面11との段差寸法t2はカーカス部材CCの厚さ寸法と略等しい。第2凹状部13の周方向一端には周方向一端面13bが設けられ、周方向一端面13bは底面13aの周方向一端側と外周面11との間に設けられている。また、周方向一端面13bは成形ドラム10の径方向に延びるように設けられている(図1参照)。第2凹状部13の周方向他端には周方向他端面13cが設けられ、周方向他端面13cは底面13aの周方向他端側と外周面11との間に設けられている。また、周方向他端面13cは成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって成形ドラム10の周方向他方に傾斜している(図1参照)。
以上のように構成された成形ドラム10を用いて筒状部材を成形する場合は、先ず、成形ドラム10の外周面11にインナーライナー部材ILを巻付ける。
ここで、インナーライナー部材ILは成形ドラム10の周方向一方から他方に向かって巻付けられる。また、インナーライナー部材ILは、巻付け始端が成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向一方に傾斜するように切断され、巻付終端が成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向他方に傾斜するように切断されている。即ち、インナーライナー部材ILの周方向の両端は成形ドラム10の周方向に向かって厚さ寸法が徐々に小さくなるように斜めに形成されている。
また、インナーライナー部材ILの巻付け始端側が周方向所定範囲α内に配置されるとともに、インナーライナー部材ILの巻付け始端が第1凹状部12の周方向一端面12bに近接または接触するように、インナーライナー部材ILが成形ドラム10に巻付けられる。また、インナーライナー部材ILの巻付け始端側が第1凹状部12の底面12a及び周方向他端面12cに沿うとともに、インナーライナー部材ILの巻付け方向の略中央部が第2凹状部13の底面13a、周方向一端面13b及び周方向他端面13cに沿うように、インナーライナー部材ILが成形ドラム10に巻付けられる。また、第1凹状部12の底面12aと外周面11との段差によってインナーライナー部材ILの始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材ILの巻付け終端が近接または接触するとともに、インナーライナー部材ILの巻付け始端側と巻付け終端側とがスプライスされるように、インナーライナー部材ILが成形ドラム10に巻付けられる。前記段差部は底面12aの周方向他端側と外周面11の段差によってインナーライナー部材ILが傾斜している部分である。
これにより、第1凹状部12が設けられた周方向所定範囲α内に筒状に成形されたインナーライナー部材ILのスプライス部が配置され、筒状に成形されたインナーライナー部材ILのスプライス部の外径が他の部分の外径と同等になる。さらに、第1凹状部12の底面12aと外周面11との段差によってインナーライナー部材ILの始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材ILの巻付け終端が近接または接触することから、インナーライナー部材ILの巻付け終端と巻付け始端側との間に生ずる凹状の部分が小さくなる。
また、第1凹状部12の周方向一端面12bは前述のように傾斜しているので、インナーライナー部材ILの巻付け始端を周方向一端面12bに沿うように斜めに切断すると、周方向一端面12bにインナーライナー部材ILの巻付け始端が接触するとともに、巻付けられたインナーライナー部材ILの巻付け始端側の外径と外周面11の外径とが同等になる。
続いて、前述にようにインナーライナー部材ILが巻付けられた成形ドラム10にカーカス部材CCを巻付ける。
ここで、カーカス部材CCは成形ドラム10の周方向一方から他方に向かって巻付けられる。また、成形ドラム10の外周面11と第2凹状部13の底面13aとの段差によってインナーライナー部材ILに生ずる段差部にカーカス部材CCの巻付け始端が近接または接触するとともに、カーカス部材CCの巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が第2凹状部13を設けた前記他の周方向所定範囲β内に配置されるように、カーカス部材CCが成形ドラム10に巻付けられる。これにより、カーカス部材の巻付け始端側においてインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に生ずる隙間を小さくすることができる。前記段差部は底面13aの周方向一端側と外周面11との段差によってインナーライナー部材ILが傾斜している部分である。
続いて、サイドウォール部材等の他のタイヤ成形用部材を成形ドラム10に巻付けることにより、筒状部材が成形される。
このように、本実施形態によれば、成形ドラム10は外周面11の周方向所定範囲αにインナーライナー部材ILの厚さ分だけ凹状に形成された第1凹状部12が設けられ、第1凹状部12が設けられた周方向所定範囲α内にインナーライナー部材ILの巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるように、インナーライナー部材ILが成形ドラム10に巻付けられることから、筒状に成形されたインナーライナー部材ILのスプライス部が第1凹状部12内に配置され、スプライス部の外径がインナーライナー部材ILの他の部分の外径と同等になる。さらに、成形ドラム10の外周面11と第1凹状部12の底面12aとの段差によってインナーライナー部材ILの巻付け始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材ILの巻付け終端が近接または接触するように、インナーライナー部材ILが成形ドラム10に巻付けられることから、インナーライナー部材ILの巻付け終端と巻付け始端側との間に生ずる凹状の部分が小さくなる。即ち、インナーライナー部材ILの外周面にカーカス部材CCが巻付けられた際に、インナーライナー部材ILの巻付け終端側においてインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に生ずる隙間を小さくすることができるので、インナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に空気が封じ込められ難く、タイヤ品質の向上を図る上で極めて有利である。また、前記隙間を小さくするために、インナーライナー部材ILの巻付け終端とカーカス部材CCの巻付け始端とを接続する必要がないので、インナーライナー部材ILのスプライス部の位置とカーカス部材CCのスプライス部の位置とを周方向にずらすことができ、成形されたタイヤのユニフォーミティーの向上を図る上で極めて有利である。
また、前述のように成形ドラム10にインナーライナー部材ILを巻付けた後、第2凹状部13が設けられた他の周方向所定範囲β内にカーカス部材CCの巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるとともに、成形ドラム10の外周面11と第2凹状部13の底面13aとの段差によってインナーライナー部材ILに生ずる段差部にカーカス部材CCの巻付け始端が近接または接触するように、カーカス部材CCが成形ドラム10に巻付けられることから、カーカス部材の巻付け始端側においてインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に生ずる隙間を小さくすることができ、タイヤ品質の向上を図る上で極めて有利である。
また、第1凹状部12と第2凹状部13とを互いに成形ドラム10の外周面11の周方向に略180°ずれた位置に設けたので、インナーライナー部材ILのスプライス部とカーカス部材CCのスプライス部とが互いに周方向に略180°ずれた位置に配置され、ユニフォーミティーの向上を図る上で極めて有利である。
また、インナーライナー部材ILの巻付け終端を成形ドラム10の周方向に向かって徐々に厚さ寸法が小さくなるように形成した。このため、インナーライナー部材ILの巻付け始端側が第1凹状部12から外周面11に向かって巻付けられると、インナーライナー部材ILの巻付け始端側に生ずる段差部が成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向他方に傾斜するが、インナーライナー部材ILの巻付け終端が周方向に向かって徐々に厚さ寸法が小さくなっているので、インナーライナー部材ILの前記段差部に生ずる傾斜にインナーライナー部材ILの巻付け終端を沿わせることができ、インナーライナー部材ILの巻付け始端側とインナーライナー部材ILの巻付け終端との間に生ずる隙間をより小さくすることができる。また、インナーライナー部材ILの巻付け始端側とインナーライナー部材ILの巻付け終端との間に段差が生じないので、インナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に生ずる隙間を小さくする上で有利である。
また、第1凹状部12の周方向一端面12bを径方向内側から外側に向かって周方向一方に傾斜させるとともに、インナーライナー部材ILの巻付け始端を周方向一端面12bに沿うように傾斜させると、周方向一端面12bにインナーライナー部材ILの巻付け始端が接触するとともに、巻付けられたインナーライナー部材ILの巻付け始端側の外径と外周面11の外径とが同等になるので、筒状に成形されたインナーライナー部材ILのスプライス部の外径をインナーライナー部材ILの他の部分の外径と同等にする上で有利である。
図6は筒状部材をトロイダル状に成形するとともに加硫することにより製造された空気入りタイヤに発生するエア入りの発生頻度を示す。比較例は成形ドラム10の外周面11に各凹状部12,13が設けられておらず、且つ、インナーライナー部材ILの巻付け終端を厚さ寸法が変化しないように形成した状態において、筒状部材を成形した場合の結果である。また、実施例3は本実施形態のように筒状部材を成形した場合の結果である。表に示すエア入り発生数指数は比較例の場合を100として所定の数式を用いて算出され、数値が低い方がエア入り発生頻度が低い。実施例2は本実施形態において第2凹状部13を設けなかった場合の結果である。即ち、実施例2は成形ドラム10に第1凹状部12のみを設けるとともに、インナーライナー部材ILの巻付け終端を成形ドラム10の周方向に向かって厚さ寸法が徐々に小さく成るように形成したものである。この場合でも、前述のようにインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に生ずる隙間を小さくすることができるので、比較例と比べてエア入り発生数指数が小さくなる。実施例1は本実施形態において第2凹状部13を設けず、且つインナーライナー部材ILの巻付け終端を厚さ寸法が変化しないように形成したものである。この場合でも、前述のようにインナーライナー部材ILとカーカス部材CCとの間に生ずる隙間を小さくすることができるので、比較例と比べてエア入り発生数指数が小さくなる。
尚、本実施形態では、第1凹状部12の周方向他端面12cを成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向他方に傾斜するように形成し、インナーライナー部材ILの巻付け始端側に生ずる段差部が成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向他方に確実に傾斜するようにした。これに対し、図7に示す変形例ように、第1凹状部12の周方向他端面12cを成形ドラム10の径方向に延びるように形成することも可能である。この場合でも、インナーライナー部材ILの巻付け始端側に生ずる段差部は成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向他方に傾斜する傾向があるので、インナーライナー部材ILの巻付け終端を前述のように形成することはインナーライナー部材ILの巻付け終端と前記段差部との隙間を小さくする上で有利である。
また、本実施形態では、インナーライナー部材ILの巻付け終端を成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向他方に傾斜するように切断したものを示したが、図7に示す変形例のように、インナーライナー部材ILの巻付け終端を成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向一方に傾斜するように切断することにより、巻付け終端を周方向に向かって厚さ寸法が徐々に小さくなるように形成することも可能である。この場合でも、インナーライナー部材ILは未加硫ゴム材料から形成されているので、インナーライナー部材ILの巻付け終端がインナーライナー部材ILの巻付け始端側の段差部形状に沿って変形し、巻付け終端を成形ドラム10の径方向内側から外側に向かって周方向他方に傾斜するように切断した場合と同様の効果を得ることができる。
尚、本実施形態では、第1凹状部12と第2凹状部13とを互いに成形ドラム10の外周面11の周方向に略180°ずれた位置に設けたものを示したが、第1凹状部12と第2凹状部13とが互いに外周面11の周方向に60°以上ずれた位置に設けられていれば、ユニフォーミティーの向上を図る上で有利である。
本発明における一実施形態を示す成形ドラムの側面断面図 インナーライナー部材が巻付けられた成形ドラムの側面断面図 インナーライナー部材及びカーカス部材が巻付けられた成形ドラムの側面断面図 インナーライナー部材及びカーカス部材が巻付けられた成形ドラムの要部側面断面図 インナーライナー部材及びカーカス部材が巻付けられた成形ドラムの要部側面断面図 エア入り発生頻度を示す表 本実施形態の変形例を示す成形ドラムの要部側面断面図 従来の成形ドラムの要部側面断面図 従来の成形ドラムの要部側面断面図 従来の成形ドラムの要部側面断面図
符号の説明
10…成形ドラム、11…外周面、12…第1凹状部、12a…底面、12b…周方向一端面、12c…周方向他端面、13…第2凹状部、13a…底面、13b…周方向一端面、13c…周方向他端面、IL…インナーライナー部材、CC…カーカス部材、t1…段差寸法、t2…段差寸法。

Claims (6)

  1. インナーライナー部材、カーカス部材等の複数のタイヤ成形用部材を外周面に巻付けて筒状部材を成形する成形ドラムにおいて、
    前記外周面の周方向所定範囲に軸方向に延びるように設けられるとともに、インナーライナー部材の厚さ分だけ外周面よりも凹状に形成された凹状部を備えた
    ことを特徴とする成形ドラム。
  2. 前記外周面の他の周方向所定範囲に軸方向に延びるように設けられるとともに、カーカス部材の厚さ分だけ外周面よりも凹状に形成された他の凹状部を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の成形ドラム。
  3. 前記凹状部と他の凹状部とを互いに外周面の周方向に60°以上ずれた位置に設けた
    ことを特徴とする請求項2記載の成形ドラム。
  4. 請求項1、2または3記載の成形ドラムにインナーライナー部材、カーカス部材等の複数のタイヤ成形用部材を巻付けて筒状部材を成形する工程を含む空気入りタイヤの製造方法において、
    前記凹状部が設けられた前記周方向所定範囲内にインナーライナー部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるとともに、成形ドラムの外周面と凹状部との段差によってインナーライナー部材の巻付け始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材の巻付け終端が近接または接触するように、インナーライナー部材を成形ドラムに巻付ける
    ことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  5. 請求項2または3記載の成形ドラムにインナーライナー部材、カーカス部材等の複数のタイヤ成形用部材を巻付けて筒状部材を成形する工程を含む空気入りタイヤの製造方法において、
    前記凹状部が設けられた前記周方向所定範囲内にインナーライナー部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるとともに、成形ドラムの外周面と凹状部との段差によってインナーライナー部材の巻付け始端側に生ずる段差部にインナーライナー部材の巻付け終端が近接または接触するように、インナーライナー部材を成形ドラムに巻付けた後、
    他の凹状部が設けられた前記他の周方向所定範囲内にカーカス部材の巻付け始端側と巻付け終端側とのスプライス部が配置されるとともに、成形ドラムの外周面と他の凹状部との段差によってインナーライナー部材に生ずる段差部にカーカス部材の巻付け始端が近接または接触するように、インナーライナー部材が巻付けられた成形ドラムにカーカス部材を巻付ける
    ことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記インナーライナー部材の巻付け終端を成形ドラムの周方向に向かって厚さ寸法が徐々に小さくなるように斜めに形成した
    ことを特徴とする請求項4または5記載の空気入りタイヤの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011037209A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Bridgestone Corp 空気入りタイヤの成型方法及びそれに用いられるバンド成型機
JP2013215988A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ成形方法

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