JP2008143819A - 酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤 - Google Patents

酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤 Download PDF

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Abstract

【課題】酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤の提供。
【解決手段】式(I)
Figure 2008143819

〔式中、
Rは、炭素鎖中に1以上の1,2−シクロプロピレンを有していてもよい、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよいアルキル又はアルケニルであり、1,2−シクロプロピレンは、3位の炭素原子に適切な置換基を有してもよく、
Xは、単結合又はアルキレンであり、
炭素の総数からシクロプロパン環の数を引くと10〜25である。〕
で表される、1以上のシクロプロパン環を有するカルボン酸化合物又はその塩を含む、酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤、並びにその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤及びその製造方法を提供する。
酸化ストレスによる細胞死(アポトーシス)は、脳硬塞による神経細胞死、アルツハイマー病等の神経変性疾患、心筋梗塞による心筋細胞死の主要な要因となっている。例えば、これらの疾患のうち、脳梗塞は、脳血管に血栓が詰まり、又は何らかの原因により脳血管の血流が極端に低下し、その脳血管の血流の先に存在する神経細胞が死滅することにより生じる疾患である。脳梗塞の症状としては、片側の手足の動作不全、片目が見えなくなる、狭視野、言語障害、突発的なふらつき・めまい、意識喪失が挙げられる。脳梗塞は、患者数が日本国内において約100万人を超え、また、脳梗塞を原因として、年間約8万人もの人々が死亡する。脳梗塞の危険因子としては、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙が挙げられ、また、その他の危険因子としては、肥満、運動不足、加齢がある(これらはまた、心筋梗塞の危険因子であり得る)。従って、脳梗塞の予防・治療は、我が国における重要な課題である。また、心筋梗塞及び神経変性疾患の予防・治療も切望されている。
ところで、本発明者は、体内での代謝の遅延を可能とし、且つシナプス伝達の安定なLTP(long-term potentiation)様増強を持続できる、シナプス伝達効率の長期増強作用を有する化合物として、8−(2−(2−ペンチル−シクロプロピルメチル)−シクロプロピル)−オクタン酸(DCP−LA)を見出している(特許文献1)。LTPは、例えばアルツハイマー病などの種々の神経及び精神疾患の発症に関与すると考えられている。従って、LTP発現を誘導する物質は、認知症を含むこれらの神経及び精神疾患の治療薬又は予防薬となる可能性を有する。
DCP−LAについてはまた、幾つかの報告がなされている。例えば、DCP−LAが選択的かつ直接的にPKC−εを活性化すること(非特許文献1)、DCP−LAが老化促進マウスの認知機能障害を改善すること(非特許文献2)、DCP−LAが海馬神経細胞からのγアミノ酪酸の放出を増加させること(非特許文献3)、DCP−LAがアミロイドβペプチドあるいはスコポラミン処理ラットの認知機能障害を改善すること(非特許文献4)、DCP−LAがグルタミン酸作動性シナプス前細胞に発現するα7ニコチン性アセチルコリン受容体を標的として海馬シナプス伝達を促進させること(非特許文献5)が報告されている。しかしながら、DCP−LAが酸化ストレスにより引き起こされ得る細胞死の抑制作用を有することは知られていない。
国際公開第02/50013号 Kanno Tら,J Lipid Res.,2006,47(6):1146-56 Yaguchi Tら,Neuroreport,2006,23;17(1):105-8. Kanno Tら,J Neurochem.,2005,95(3):695-702. Nagataら T, Psychogeriatrics, 2005, 5:122-126. Yamamotoら, Neuroscience 2005,130(1):207-213.
本発明は、酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、下記式(I)で表される化合物又はその塩が、酸化ストレス誘導細胞死の抑制に有用であり得ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕式(I)
Figure 2008143819
〔式中、
Rは、炭素鎖中に1以上の1,2−シクロプロピレンを有していてもよい、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよいアルキル又はアルケニルであり、1,2−シクロプロピレンは、3位の炭素原子に適切な置換基を有してもよく、
Xは、単結合又はアルキレンであり、
炭素の総数からシクロプロパン環の数を引くと10〜25である。〕
で表される、1以上のシクロプロパン環を有するカルボン酸化合物又はその塩を含む、酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤。
〔2〕Rが、炭素鎖中に1以上の1,2−シクロプロピレンを有していてもよい、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよいアルキル又はアルケニルである、上記〔1〕の剤。
〔3〕Rが
Figure 2008143819
〔式中、
R’は、水素又はアルキルであり、
Yは、単結合又はアルキレンであり、
Aは、1,2−シクロプロピレン又はビニレンであり、
mは、0〜5の整数であり、
但し、mが2〜5のとき、Aは、同一又は異なっている。〕
である、上記〔2〕の剤。
〔4〕Rが
Figure 2008143819
から選択される基であり、
Xが−(CH2n−である
〔式中、n、p、q、rは各々整数であり、pとnの合計は6〜21であり、q、r、nの合計は4〜19である。〕、
上記〔3〕の剤。
〔5〕Rが
Figure 2008143819
から選択される基であり、
Xが−(CH2n−である
〔式中、s、nは各々整数であり、その合計は3〜18である。〕、
上記〔4〕の剤。
〔6〕sが4であり、nが7である、上記〔5〕の剤。
〔7〕該カルボン酸化合物又はその塩が、8−[2−(2−ペンチル−シクロプロピルメチル)−シクロプロピル]−オクタン酸又はその塩である、上記〔1〕の剤。
〔8〕酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤が、脳梗塞又は心筋梗塞を予防又は治療するための医薬である、上記〔1〕の剤。
〔9〕酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤が、神経変性疾患を予防又は治療するための医薬である、上記〔1〕の剤。
〔10〕酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分をさらに含む、上記〔1〕の剤。
〔11〕酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分が、動脈硬化の予防又は改善作用を有する成分、抗酸化作用を有する成分、血管炎症の予防又は改善作用を有する成分、ホモシステインの血中濃度の低下作用を有する成分、抗血小板作用を有する成分、血栓溶解作用を有する成分、及びアポトーシスの抑制作用を有する成分から選ばれる1以上の成分である、上記〔10〕の剤。
〔12〕酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分が、ポリフェノール、コエンザイムQ1、β−シトステロール、イソフラボン、メビニン酸、ビタミンC、ビタミンE、フラボノイド類、テルペン類、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、セスキルペンラクトン、ウロキナーゼ、ナットウキナーゼ、ジリノレオイルホスファチジルエタノールアミン、硫化プロピル、リンゴペクチン、酢酸、EPA、及びDHAから選ばれる1以上の成分である、上記〔10〕の剤。
〔13〕酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤が、脳梗塞、心筋梗塞又は神経変性疾患から哺乳動物を予防又は保護するための食品である、上記〔10〕〜〔12〕のいずれかの剤。
〔14〕式(I)
Figure 2008143819
〔式中、
Rは、炭素鎖中に1以上の1,2−シクロプロピレンを有していてもよい、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよいアルキル又はアルケニルであり、1,2−シクロプロピレンは、3位の炭素原子に適切な置換基を有してもよく、
Xは、単結合又はアルキレンであり、
炭素の総数からシクロプロパン環の数を引くと10〜25である。〕
で表される、1以上のシクロプロパン環を有するカルボン酸化合物又はその塩を、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分と組合せて、該カルボン酸化合物又はその塩及び該別の成分を含む酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤を得ることを含む、酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤の製造方法。
〔15〕酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤が食品又は医薬である、上記〔14〕の製造方法。
本発明の剤は、酸化ストレス誘導細胞死の抑制に有用であり得る。本発明の剤はまた、類縁化合物よりも生体内で代謝され難く安定であり得る化合物を有効成分として含むため、長期にわたる作用が期待できるという利点を有する。
本明細書中で用いられる場合、Rにおけるアルキルは直鎖又は分岐鎖であり、当該アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコサニル、ドコサニルなどが挙げられる。アルキルは、炭素鎖中に1,2−シクロプロピレンを、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよい。アルキルがn−ペンチルの場合に1,2−シクロプロピレンが炭素鎖中に存在すると、例えば、1,2−シクロプロピレンがn−ペンチルの2位と3位の炭素原子の間に存在している場合には2−(2−プロピルシクロプロパン−1−イル)エチルを意味する。2以上の1,2−シクロプロピレンが存在していてもよい。アルキルがn−ペンチルの場合にシクロプロピレンが鎖末端に存在すると、シクロプロピルがn−ペンチルの末端炭素原子(5位の炭素原子)に存在する場合には5−シクロプロピルペンタン−1−イルを意味する。本発明におけるアルキルは、炭素鎖中に1,2−シクロプロピレンを、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有するアルキル(例えば、2−(2−(3−シクロプロピルプロピル)−シクロプロパン−1−イル)エチル)を包含する。炭素鎖中に1,2−シクロプロピレンを、鎖末端にシクロプロピルを有するRでのアルキルの例としては、好ましくは、オクチル、(2−ペンチルシクロプロパン−1−イル)メチル、(2−((2−エチル−シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロパン−1−イル)メチル、(2−((2−((2−ペンチル−シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロパン−1−イル)メチル)−シクロプロパン−1−イル)メチル、(2−((2−ペンチル−シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロパン−1−イル)メチルが挙げられ、オクチル、(2−ペンチルシクロプロパン−1−イル)メチルが特に好ましい。
Rにおけるアルケニルは直鎖又は分岐鎖であり、当該アルケニルとしては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル、tert−ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、エイコセニル、ドコセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、オクタジエニル、ノナジエニル、デカジエニル、ウンデカジエニル、ドデカジエニル、トリデカジエニル、テトラデカジエニル、ペンタデカジエニル、ヘキサデカジエニル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル、エイコサジエニル、ドコサジエニル、ヘキサトリエニル、ヘプタトリエニル、オクタトリエニル、ノナトリエニル、デカトリエニル、ウンデカトリエニル、ドデカトリエニル、トリデカトリエニル、テトラデカトリエニル、ペンタデカトリエニル、ヘキサデカトリエニル、ヘプタデカトリエニル、オクタデカトリエニル、エイコサトリエニル、ドコサトリエニル、オクタテトラエニル、ノナテトラエニル、デカテトラエニル、ウンデカテトラエニル、ドデカテトラエニル、トリデカテトラエニル、テトラデカテトラエニル、ペンタデカテトラエニル、ヘキサデカテトラエニル、ヘプタデカテトラエニル、オクタデカテトラエニル、エイコサテトラエニル、ドコサテトラエニルなどが挙げられる。アルケニルは、炭素鎖中に1,2−シクロプロピレンを、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよい。アルケニルが1−ペンテニルの場合に1,2−シクロプロピレンが炭素鎖中に存在すると、例えば、1,2−シクロプロピレンが1−ペンテニルの2位と3位の炭素原子の間に存在する場合には2−(2−プロピルシクロプロパン−1−イル)エテニルを意味する。2以上の1,2−シクロプロピレンが存在していてもよい。アルケニルが1−ペンテニルの場合にシクロプロピルが鎖末端に存在すると、シクロプロピルが1−ペンテニルの末端炭素原子(5位の炭素原子)に存在する場合には5−シクロプロピル−1−ペンテニルを意味する。本発明におけるアルケニルは、炭素鎖中に1,2−シクロプロピレンを、鎖末端にシクロプロピルを有するアルケニル(例えば、2−(2−(3−シクロプロピルプロピル)シクロプロパン−1−イル)エテニル)を包含する。炭素鎖中に1,2−シクロプロピレンを、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有するRでのアルケニルは、好ましくはオクテニルである。
Rにおける1,2−シクロプロピレンは、アルキルなどの適切な置換基を3位の炭素原子に有していてもよい。Rでの1,2−シクロプロピレンの3位の炭素原子でのアルキルの例としては、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、tert−ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
Xにおけるアルキレンは直鎖又は分岐鎖であり、当該アルキレンとしては、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、トリデカメチレン、テトラデカメチレン、ペンタデカメチレン、ヘキサデカメチレン、ヘプタデカメチレン、オクタデカメチレン、ノナデカメチレン、エイコサメチレンなどが挙げられる。ヘプタメチレン、トリメチレン、テトラメチレンが好ましい。
本発明の式(I)の化合物では、炭素の総数からシクロプロパン環の数を引くと、10〜25、好ましくは18〜22であり得る。p、q、r、m、n、sは各々、整数(0を含む)である。
例えば、式(I)の化合物は、以下の構造式を有する8−(2−(2−ペンチル−シクロプロピルメチル)−シクロプロピル)−オクタン酸(本明細書中、必要に応じてDCP−LAと省略)であり得る。
Figure 2008143819
あるいは、式(I)の化合物としては、例えば、8−(2−(2−(Z)−オクテニル)シクロプロピル)オクタン酸、8−((2−オクチル)シクロプロピル)オクタン酸、8−(2−((2−((2−エチル−シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロピル)オクタン酸、8−(2−((2−((2−((2−ペンチル−シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロピル)ブタン酸、8−(2−((2−((2−ペンチル−シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロパン−1−イル)メチル)シクロプロピル)ペンタン酸が挙げられる。
式(I)の化合物は、不斉炭素原子や二重結合に起因する1以上の立体異性体(例えば、光学異性体、幾何異性体)を含んでいてもよいことに注意されるべきであり、このような異性体及びそれらの混合物の全てが本発明の範囲に含まれる。
式(I)の化合物は、例えば、WO02/50013で示される方法によって製造できる。式(I)の化合物はまた、天然物から抽出されたものであってもよい。
式(I)の化合物の塩は、特に限定されないが、医薬又は食品として許容され得る塩が好ましく、例えば無機塩基(例、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属;アルミニウム、アンモニウム)、有機塩基(例、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン)、無機酸(例、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸)、有機酸(例、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸)、塩基性アミノ酸(例、アルギニン、リジン、オルニチン)又は酸性アミノ酸(例、アスパラギン酸、グルタミン酸)との塩などが挙げられる。
本明細書中で用いられる場合、被験体は哺乳動物であり得る。このような哺乳動物としては、例えば、霊長類(例、ヒト、サル、チンパンジー)、げっ歯類(例、マウス、ラット、モルモット)、ペット(例、イヌ、ネコ、ウサギ)、使役動物又は家畜(例、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ)が挙げられるが、ヒトが好ましい。
式(I)の化合物及びその塩は、カスパーゼ9及びカスパーゼ3の活性化を抑制することからも明らかであるように、酸化ストレス誘導細胞死の抑制作用を有する。従って、このような化合物又はその塩を含む本発明の剤は、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患を発症している、又は発症する危険性が高い、あるいは発症しないことを切望する被験体に好適に使用され得る。酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患は、酸化ストレスにより誘導され得る細胞死に起因し得る疾患である限り特に限定されないが、例えば、脳梗塞(例、ラクナ梗塞、アテローム血栓性梗塞等の脳血栓、及び脳塞栓を含む)、心筋梗塞及び神経変性疾患が挙げられる。酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患のなかでも、脳梗塞又は心筋梗塞等の疾患を発症する危険性が高い被験体としては、例えば、高血圧、糖尿病又は高脂血症を患う被験体、喫煙の習慣を有する被験体、あるいは肥満、運動不足又は高齢(例えば約40歳以上、好ましくは約50歳以上、より好ましくは約60歳以上)の被験体が挙げられる。上記疾患を発症する危険性が高い被験体は、上述した脳梗塞の危険因子のうち2以上(例えば2、3、4、5、6又は7)を有していてもよい。
本発明の剤は、例えば、医薬として用いられる場合、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は治療に有用であり得る。本発明の剤は、食品として用いられる場合、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患を発症する危険性が高い被験体又は当該疾患を発症しないことを切望する被験体が定期的に摂食することで、このような被験体における当該疾患の発症リスクを低減し得る。本発明の剤はまた、類縁化合物よりも生体内で代謝され難く安定であり得る化合物を有効成分として含むため、長期にわたる作用が期待できるという利点を有する(例、WO02/50013参照)。
本明細書中で用いられる場合、酸化ストレス誘導細胞死の「抑制」とは、酸化ストレスに起因し得る細胞死(例、神経細胞、心筋細胞等の細胞の死)を少なくとも低減させることを意味する。
本明細書中で用いられる場合、脳梗塞の「予防」とは、脳梗塞の症状を示さない被験体において、血栓による脳動脈の閉塞、又は脳動脈における血流の低下により引き起こされ得る、酸化ストレスに起因し得る神経細胞死を少なくとも低減させることにより、脳梗塞の症状が顕在化するのを防ぐことを意味する。心筋梗塞の「予防」とは、心筋梗塞の症状を示さない被験体において、冠動脈の閉塞、又は冠動脈における血流の低下により引き起こされ得る、酸化ストレスに起因し得る心筋細胞死を少なくとも低減させることにより、心筋梗塞の症状が顕在化するのを防ぐことを意味する。神経変性疾患の「予防」とは、神経変性疾患の症状を示さない被験体において、酸化ストレスに起因し得る神経細胞死(アポトーシス)を少なくとも低減させることにより、神経変性疾患の症状が顕在化するのを防ぐことを意味する。
本明細書中で用いられる場合、脳梗塞の「保護」又は「治療」とは、脳梗塞の症状を示す被験体において、血栓による脳動脈の閉塞、又は脳動脈における血流の低下により引き起こされ得る、酸化ストレスに起因し得る神経細胞死を少なくとも低減させることにより、脳梗塞の症状を軽減すること、あるいは該症状の悪化を防ぐこと又は遅延させることを意味する。心筋梗塞の「保護」又は「治療」とは、心筋梗塞の症状を示す被験体において、冠動脈の閉塞、又は冠動脈における血流の低下により引き起こされ得る、酸化ストレスに起因し得る心筋細胞死を少なくとも低減させることにより、心筋梗塞の症状を軽減すること、あるいは該症状の悪化を防ぐこと又は遅延させることを意味する。神経変性疾患の「保護」又は「治療」とは、神経変性疾患の症状を示す被験体において、酸化ストレスに起因し得る神経細胞死(アポトーシス)を少なくとも低減させることにより、神経変性疾患の症状を軽減すること、あるいは該症状の悪化を防ぐこと又は遅延させることを意味する。「保護」は食品用途を特に意図した場合に、「治療」は医薬用途を特に意図した場合に、それぞれ好適に用いられ得るが、必ずしもそれに限定されるわけではない。
本発明の剤は、式(I)の化合物又はその塩に加え、任意の担体、例えば医薬又は食品として許容され得る担体を含み得る。このような担体としては、例えば、ショ糖、デンプン、マンニット、ソルビット、乳糖、グルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の賦形剤、セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、ショ糖、デンプン等の結合剤、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ナトリウム−グリコール−スターチ、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、クエン酸カルシウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、エアロジル、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム等の滑剤、クエン酸、メントール、グリシルリシン・アンモニウム塩、グリシン、オレンジ粉等の芳香剤、安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン等の保存剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸等の安定剤、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸アルミニウム等の懸濁剤、界面活性剤等の分散剤、水、生理食塩水、オレンジジュース等の希釈剤、カカオ脂、ポリエチレングリコール、白灯油等のベースワックスなどが挙げられるが、それらに限定されるものではない。
本発明の剤はまた、有効成分として、式(I)の化合物又はその塩が2種以上組み合わされた、又は使用に際して組み合わされ得る、あるいはこのような化合物又はその塩と、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な1以上の別の成分とが組み合わされた併用剤であり得る。このような併用剤は、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患を相加的又は相乗的に予防又は保護し得る。式(I)の化合物又はその塩が酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患(例、脳梗塞、心筋梗塞及び神経変性疾患)の予防又は保護作用を有することを見出した本発明者らの知見なしには、式(I)の化合物又はその塩を、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分と組合せる動機付けはない。
酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な成分としては、例えば、アミノ酸又はペプチド(例、オリゴペプチド、ポリペプチド)、糖質(例、単糖、二糖、オリゴ糖)、脂質(例、不飽和脂肪酸)、核酸関連物質(例、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド)、ビタミン、低分子化合物、無機塩又はイオン、並びに微生物、動植物、海洋生物等由来の天然成分が挙げられる。このような別の成分は、単離又は精製されたものであっても、単離又は精製されていなくてもよい。
より詳細には、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な成分としては、例えば、1)動脈硬化の予防又は改善作用を有する成分、2)抗酸化作用を有する成分、3)血管炎症の予防又は改善作用を有する成分、4)ホモシステイン(血中ホモシステイン濃度が上昇すると血液の粘度が増す)の血中濃度の低下作用を有する成分、5)抗血小板作用を有する成分、6)血栓溶解作用を有する成分、7)アポトーシスの抑制作用を有する成分、8)その他の成分が挙げられる。
以下、本発明の剤が含み得る、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な成分、特に、本発明の剤が食品である場合に好適であり得る別の成分を詳述する。なお、後述する各成分は便宜上以下の通り分類したが、その分類された作用以外にも、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用なさらなる作用を有する場合がある。
動脈硬化の予防又は改善作用を有する成分としては、例えば、ポリフェノール、コエンザイムQ1、β−シトステロール、イソフラボン、メビニン酸が知られている。また、動脈硬化の予防又は改善作用を有する食品としては、例えば、チョコレート、赤ワイン、ウーロン茶、紅茶、緑茶等のお茶、バナナ、ソバ、コーヒー、玉ねぎ、茄子、小豆、大豆、ベニコウジ又はその加工品が挙げられる。
抗酸化作用を有する成分(フリーラジカルスカベンジャー)としては、例えば、ビタミンC、ビタミンEが知られている。また、抗酸化作用を有する成分を有する食品としては、多量のビタミンCを含有する食品(例、ピーマン、ブロッコリー、ほうれん草、春菊、トマト、チンゲン菜、レモン、イチゴ、オレンジ、アセロラ、グレープフルーツ)、多量のビタミンEを含有する食品(例、アーモンド、ピーナツ、トウガラシ、ひまわり油、カボチャ、さつまいも、アスパラガス、ほうれん草、うなぎ、ブリ、マグロ、鮭、すじこ、キウイ、ブルーベリー、プルーン、玄米)又はその加工品が知られている。
血管炎症の予防又は改善作用を有する成分としては、例えば、フラボノイド類(ケルセチン、ピノセンブリン、ピノバンクシン、ガランギン)、テルペン類が知られている。また、血管炎症の予防又は改善作用を有する食品(上記成分の含有物を含む)としては、干しブドウ、プロポリス又はその加工品が知られている。
ホモシステインの血中濃度の低下作用を有する成分としては、例えば、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12が知られている。また、ホモシステインの血中濃度の低下作用を有する食品(上記成分の含有物を含む)としては、シイタケ、うずら豆、アスパラガス、ほうれん草、ブロッコリー、バナナ、アボガド、鶏肉、ビール酵母、卵、玄米、あさり、カキ、たらばがに、にしん、鮭、まぐろ又はその加工品が知られている。
抗血小板作用を有する成分としては、例えば、セスキルペンラクトンが知られている。また、抗血小板作用を有する食品(上記成分の含有物を含む)としてはフィーバーフュー又はその加工品が知られている。
血栓溶解作用を有する成分としては、例えば、ウロキナーゼ、ナットウキナーゼが知られている。また、血栓溶解作用を有する食品(上記成分の含有物を含む)としては、納豆又はその加工品が知られている。
アポトーシスの抑制作用を有する成分としては、例えば、ジリノレオイルホスファチジルエタノールアミン(例、特開2005−247728参照)が知られている。また、アポトーシスの抑制作用を有する食品としては、例えば、ヤマブシダケ(例、特開2003−212790参照)又はその加工品が知られている。
さらに、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な他の成分としては、例えば、硫化プロピル、リンゴペクチン、酢酸、EPA(エイコサペンタエン酸)/DHA(ドコサヘキサエン酸)が知られている。また、脳梗塞の予防又は保護に有用な他の食品(上記成分の含有物を含む)としては、納豆、たまねぎ、リンゴ、黒酢、青魚、グレープフルーツ、ココア、ウーロン茶又はその加工品が知られている。
本発明の食品は、上記成分との組合せにおいて、あるいは上記食品又はその加工品に添加された形態において、あるいは酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な成分を含む、当該食品に由来する画分に添加された形態において提供され得る。
本発明の剤が食品として使用される場合、食品としては、例えば、一般食品(例えば、パン、乳製品(例、牛乳、ヨーグルト)、菓子、キャンデー、飴、チョコレート、ケーキ、プリン、ゼリー、清涼飲料水、麺類)、健康食品、ダイエタリーサプリメント、並びに厚生労働省の保健機能食品制度に規定される特定保健用食品及び栄養機能食品が挙げられる。
本発明の食品は、液状物(水溶性、不溶性)、粉末、顆粒、錠剤、カプセル等の固形物、ゼリー状等の半固形物などの任意の形態であり得る。本発明の剤は水又は所定の水溶液に溶解して用いることができる。このような場合、本発明の剤は溶解補助物(例、リノール酸)、安定化剤を含んでいてもよい。
本発明の食品の摂取量は、用いる形態(例、液状物、固形物、半固形物)、式(I)の化合物又はその塩の含有濃度、並びに酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な成分の有無、種類及び量等によって異なり一概に云えないが、通常、式(I)の化合物又はその塩の単位摂取量(1回又は1日あたりの摂取量)としては、約5mg〜約500mgを挙げることができる。
本発明の食品は、式(I)の化合物又はその塩を、単位摂取量又はその分割量で含むものであり得る。式(I)の化合物又はその塩を単位摂取量で含む食品は、式(I)の化合物又はその塩の単位摂取量を含む、単一の液状物、固形物又は半固形物であり得る。式(I)の化合物又はその塩を単位摂取量の分割量で含む食品は、1回又は1日あたり、複数個(例えば2、3、4、5、6、7、8、9又は10個)の摂取が推奨される固形物(例、錠剤、カプセル)又は半固形物であり得る。
本発明の食品はまた、式(I)の化合物又はその塩の単位摂取量又はその分割量が個別に包装又は充填されたもの、あるいは式(I)の化合物又はその塩の多数の単位摂取量又はその分割量が包括的に包装又は充填されたものであり得る。式(I)の化合物又はその塩の単位摂取量又はその分割量が個別に包装又は充填された食品としては、例えば、式(I)の化合物又はその塩の単位摂取量又はその分割量を、通常の包装物(例えば、PTP(press through packing)シート、紙容器、フィルム(例、プラスチックフィルム)容器、ガラス容器、プラスチック容器)中に別々に包装又は充填したものが挙げられる。このように個別に包装又は充填された食品は、さらに組み合わされて、1つの容器(例えば、紙容器、フィルム(例、プラスチックフィルム)容器、ガラス容器、プラスチック容器)中に一緒に包装又は充填されていてもよい。式(I)の化合物又はその塩の多数の単位摂取量又はその分割量が包括的に包装又は充填された食品としては、例えば、多数の錠剤又はカプセル剤が区分されることなく1つの容器(例えば、紙容器、フィルム(例、プラスチックフィルム)容器、ガラス容器、プラスチック容器)中に包装又は充填されたものが挙げられる。本発明の食品はまた、式(I)の化合物又はその塩の単位摂取量又はその分割量を、長期間(例えば3日以上、好ましくは7日、10日、14日又は21日以上あるいは1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月以上)の摂取に十分な数で含み得る。
本発明の剤が医薬として用いられる場合、経口投与に好適な医薬は、水、生理食塩水のような希釈液に有効量の物質を溶解させた液剤、有効量の物質を固体や顆粒として含んでいるカプセル剤、サッシェ剤又は錠剤、適当な分散媒中に有効量の物質を懸濁させた懸濁液剤、有効量の物質を溶解させた溶液を適当な分散媒中に分散させ乳化させた乳剤、あるいは散剤、顆粒剤等である。
非経口的な投与(例、静脈内注射、皮下注射、筋肉注射、局所注入など)に好適な医薬としては、水性及び非水性の等張な無菌の注射液剤があり、これには抗酸化剤、緩衝液、制菌剤、等張化剤等が含まれていてもよい。また、水性及び非水性の無菌の懸濁液剤が挙げられ、これには懸濁剤、可溶化剤、増粘剤、安定化剤、防腐剤等が含まれていてもよい。当該医薬は、アンプルやバイアルのように単位投与量あるいは複数回投与量ずつ容器に封入することができる。また、有効成分及び医薬上許容され得る担体を凍結乾燥し、使用直前に適当な無菌のビヒクルに溶解又は懸濁すればよい状態で保存することもできる。
本発明の医薬の投与量は、有効成分の活性や種類、投与様式(例、経口、非経口)、病気の重篤度、投与対象となる動物種、投与対象の薬物受容性、体重、年齢等によって異なり一概に云えないが、通常、成人1日あたりの式(I)の化合物又はその塩の有効量としては、約5mg〜約500mgを挙げることができる。
本発明はまた、本発明の剤(例、医薬、食品)の製造方法を提供する。本発明の製造方法は、式(I)の化合物又はその塩を酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な成分と組合せて、本発明の剤を得ることを含み得る。
例えば、本発明の剤が食品である場合、式(I)の化合物又はその塩を酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な成分と組み合わることは、例えば、1)式(I)の化合物又はその塩を、当該疾患の予防又は保護に有用な成分を含む食品材料に添加すること、2)当該疾患の予防又は保護に有用な成分を、式(I)の化合物又はその塩を含む食品材料に添加すること、3)式(I)の化合物又はその塩を含む食品材料を、当該疾患の予防又は保護に有用な成分を含む食品材料と混合すること、あるいは4)式(I)の化合物又はその塩を当該疾患の予防又は保護に有用な別の成分と混合することにより、必要に応じて該混合物を食品材料に添加することにより達成できる。食品材料は、さらなる1以上の成分が添加又は混合される任意の食用可能な材料(即ち、最終製品ではない)である限り特に限定されない。このような食品材料は、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な成分を含んでいないものであっても、もともと含むもの(例、上述の食品又はその加工品)であってもよい。
本明細書中で挙げられた特許及び特許出願明細書を含む全ての刊行物に記載された内容は、本明細書での引用により、その全てが明示されたと同程度に本明細書に組み込まれるものである。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記実施例等に何ら制約されるものではない。
実施例1:酸化ストレス誘導神経細胞死に対するDCP−LAの保護効果
ウィスターラット(胎生17〜18日齢)から大脳皮質を分離し、大脳皮質神経細胞をニューロベーサル培地(Neurobasal medium)で1週間培養した。培養神経細胞をDCP−LA非処理/ニトロプルシドナトリウム(sodium nitroprusside: SNP)非処理(コントロール群)、DCP−LA非処理/SNP(1mM)48時間処理(SNP群)、DCP−LA(100nM)2時間前処理/DCP−LA(100nM)プラスSNP(1mM)48時間処理(SNP+DCP−LA群)の3群に分け、細胞生存率を、3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウム・ブロミド(MTT)アッセイ法にて定量した(N=4)。SNPは酸化ストレスのためのNOドナーとして用いられた。
その結果、培養神経細胞の細胞生存率は、DCP−LAにより有意に改善した(図1:P=0.0035)。
以上より、DCP−LAが酸化ストレス誘導神経細胞死(酸化ストレスは脳硬塞による神経細胞死の中心的要因)に対して保護作用を有することが示された。
実施例2:酸化ストレス誘導カスパーゼ9に対するDCP−LAの効果
ウィスターラット(胎生17〜18日齢)から大脳皮質を分離し、大脳皮質神経細胞をニューロベーサルメディウムで1週間培養した。培養神経細胞をDCP−LA非処理/SNP非処理(コントロール群)、DCP−LA非処理/SNP(1mM)48時間処理(SNP群)、DCP−LA(100nM)2時間前処理/DCP−LA(100nM)プラスSNP(1mM)48時間処理(SNP+DCP−LA群)の3群に分けた。それぞれの細胞を40μlの0.2% Triton−X100/PBSで溶解後、遠心(15,000rpm)して、その上清液をカスパーゼ活性測定サンプルとして使用した。カスパーゼ9活性測定は5μlの1M Tris−HCl(pH7.5)、10μlの10mM DTT、1mlのカスパーゼ9基質(Ac−LEHD−MCA)に5μgのサンプルを混合し、水を加えて全容量を100μlにした。37℃で20分間反応後、カスパーゼ9活性を励起光380nM及び波長460nmで蛍光測定した(N=4)。
その結果、培養神経細胞におけるカスパーゼ9活性化は、DCP−LAにより有意に抑制された(図2:P<0.001)。
実施例3:酸化ストレス誘導カスパーゼ3に対するDCP−LAの効果
ウィスターラット(胎生17〜18日齢)から大脳皮質を分離し、大脳皮質神経細胞をニューロベーサルメディウムで1週間培養した。培養神経細胞をDCP−LA非処理/SNP非処理(コントロール群)、DCP−LA非処理/SNP(1mM)48時間処理(SNP群)、DCP−LA(100nM)2時間前処理/DCP−LA(100nM)プラスSNP(1mM)48時間処理(SNP+DCP−LA群)の3群に分けた。それぞれの細胞を40μlの0.2% Triton−X100/PBSで溶解後、遠心(15,000rpm)してその上清液をカスパーゼ活性測定サンプルとして使用した。カスパーゼ3活性測定は5μlの1M Tris−HCl(pH7.5)、10μlの10mM DTT、1mlのカスパーゼ3基質(Ac−DEVD−MCA)に5μgのサンプルを混合し、水を加えて全容量を100μlにした。37℃で20分間反応後、カスパーゼ3活性を励起光380nM及び波長460nmで蛍光測定した(N=4)。
その結果、培養神経細胞におけるカスパーゼ3活性化は、DCP−LAにより有意に抑制された(図3:P<0.001)。
以上の実施例2及び3の結果より、DCP−LAがカスパーゼ9媒介アポトーシス(先ず、酸化ストレスによりカスパーゼ9が活性化され、次いで、カスパーゼ9のエフェクターカスパーゼであるカスパーゼ3が活性化されることにより引き起こされるアポトーシス)を抑制することが示された。
実施例4:脳硬塞に対するDCP−LAの保護作用
5〜8週齢CB−17マウスの雄から脳梗塞モデルを作製してアッセイを行った(Matsushita K et al., Neuroscience. 1998, 83(2):439-448)。詳細には、1%のハローセン麻酔下に左外眼角と左外耳孔の中点で約1cmの縦切開をおき、側頭筋を剥離し、頬骨弓を中1/3を除去し、頭蓋骨を露出させた。頭蓋骨の外より左中大脳動脈、嗅覚路を透視し、嗅覚路と左中大脳動脈の交叉部に直径2mmの穴を設けた。硬膜、クモ膜を切開して左中大脳動脈を露出させ、嗅覚路との交叉部直下で凝固切断した。ポリエチレングリコールで溶解したDCP−LA(1日1回、1mg/kg)は手術前1日から術後6日まで計7回投与した。DCP−LAの対照として同容量のポリエチレングリコールのみが7日間投与された。脳梗塞モデル作製後28日目に麻酔下で脳を除去し、4%パラホルムアルデヒドで固定後、クライオスタットにて18μmの厚さで冠状断連続切片を作製した。それぞれの切片を抗MAP2抗体にて免疫染色した。解析は側脳室前角から200μmの間隔で作製された8枚の切片(No.1、2、3、4、5、6、7、8)で行われ、脳硬塞からの救出面積率[救出面積率=脳硬塞側における脳硬塞からの救出面積総和(No.1からNo.8)/健側面積総和(No.1からNo.8)×100]を計測した[N=6(コントロール)、7(DCP−LA)]。
その結果、脳梗塞からの救出面積率は、DCP−LAにより有意に向上した(図4:P=0.0021)。
以上より、DCP−LAが脳硬塞の予防及び保護作用を有することが示された。
酸化ストレス誘導神経細胞死に対するDCP−LAの保護効果を示す図である。 棒グラフの値はコントロールの細胞生存率に対するパーセント(±標準偏差)を表している(N=4)。統計はunpaired t-testを用いて行われた。 酸化ストレス誘導カスパーゼ9に対するDCP−LAの効果を示す図である。 棒グラフの値はコントロールのカスパーゼ9活性化に対するパーセント(±標準偏差)を表している(N=4)。統計はunpaired t-testを用いて行われた。 酸化ストレス誘導カスパーゼ3に対するDCP−LAの効果を示す図である。 棒グラフの値はコントロールのカスパーゼ3活性化に対するパーセント(±標準偏差)を表している(N=4)。統計はunpaired t-testを用いて行われた。 脳硬塞に対するDCP−LAの保護作用を示す図である。 棒グラフの値は平均±標準偏差を表している[N=6(コントロール)、7(DCP−LA)]。統計はunpaired t-testを用いて行われた。

Claims (15)

  1. 式(I)
    Figure 2008143819

    〔式中、
    Rは、炭素鎖中に1以上の1,2−シクロプロピレンを有していてもよい、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよいアルキル又はアルケニルであり、1,2−シクロプロピレンは、3位の炭素原子に適切な置換基を有してもよく、
    Xは、単結合又はアルキレンであり、
    炭素の総数からシクロプロパン環の数を引くと10〜25である。〕
    で表される、1以上のシクロプロパン環を有するカルボン酸化合物又はその塩を含む、酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤。
  2. Rが、炭素鎖中に1以上の1,2−シクロプロピレンを有していてもよい、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよいアルキル又はアルケニルである、請求項1記載の剤。
  3. Rが
    Figure 2008143819

    〔式中、
    R’は、水素又はアルキルであり、
    Yは、単結合又はアルキレンであり、
    Aは、1,2−シクロプロピレン又はビニレンであり、
    mは、0〜5の整数であり、
    但し、mが2〜5のとき、Aは、同一又は異なっている。〕
    である、請求項2記載の剤。
  4. Rが
    Figure 2008143819

    から選択される基であり、
    Xが−(CH2n−である
    〔式中、n、p、q、rは各々整数であり、pとnの合計は6〜21であり、q、r、nの合計は4〜19である。〕、
    請求項3記載の剤。
  5. Rが
    Figure 2008143819

    から選択される基であり、
    Xが−(CH2n−である
    〔式中、s、nは各々整数であり、その合計は3〜18である。〕、
    請求項4記載の剤。
  6. sが4であり、nが7である、請求項5記載の剤。
  7. 該カルボン酸化合物又はその塩が、8−[2−(2−ペンチル−シクロプロピルメチル)−シクロプロピル]−オクタン酸又はその塩である、請求項1記載の剤。
  8. 酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤が、脳梗塞又は心筋梗塞を予防又は治療するための医薬である、請求項1記載の剤。
  9. 酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤が、神経変性疾患を予防又は治療するための医薬である、請求項1記載の剤。
  10. 酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分をさらに含む、請求項1記載の剤。
  11. 酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分が、動脈硬化の予防又は改善作用を有する成分、抗酸化作用を有する成分、血管炎症の予防又は改善作用を有する成分、ホモシステインの血中濃度の低下作用を有する成分、抗血小板作用を有する成分、血栓溶解作用を有する成分、及びアポトーシスの抑制作用を有する成分から選ばれる1以上の成分である、請求項10記載の剤。
  12. 酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分が、ポリフェノール、コエンザイムQ1、β−シトステロール、イソフラボン、メビニン酸、ビタミンC、ビタミンE、フラボノイド類、テルペン類、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、セスキルペンラクトン、ウロキナーゼ、ナットウキナーゼ、ジリノレオイルホスファチジルエタノールアミン、硫化プロピル、リンゴペクチン、酢酸、EPA、及びDHAから選ばれる1以上の成分である、請求項10記載の剤。
  13. 酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤が、脳梗塞、心筋梗塞又は神経変性疾患から哺乳動物を予防又は保護するための食品である、請求項10〜12のいずれか1項記載の剤。
  14. 式(I)
    Figure 2008143819

    〔式中、
    Rは、炭素鎖中に1以上の1,2−シクロプロピレンを有していてもよい、且つ/又は鎖末端にシクロプロピルを有していてもよいアルキル又はアルケニルであり、1,2−シクロプロピレンは、3位の炭素原子に適切な置換基を有してもよく、
    Xは、単結合又はアルキレンであり、
    炭素の総数からシクロプロパン環の数を引くと10〜25である。〕
    で表される、1以上のシクロプロパン環を有するカルボン酸化合物又はその塩を、酸化ストレス誘導細胞死により引き起こされる疾患の予防又は保護に有用な別の成分と組合せて、該カルボン酸化合物又はその塩及び該別の成分を含む酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤を得ることを含む、酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤の製造方法。
  15. 酸化ストレス誘導細胞死の抑制剤が食品又は医薬である、請求項14記載の製造方法。
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