JP2008143777A - 水素化ホウ素のフッ素化プロセス - Google Patents

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Abstract

【課題】HFおよび超酸を含む媒体を用意することを含む、水素化ホウ素塩をフッ素化する方法の提供。
【解決手段】水素化ホウ素塩化合物を前記媒体に加える。フッ素化された水素化ホウ素塩を生成する条件下でこの水素化ホウ素塩を前記反応媒体と反応させる。また、このHF、超酸添加物、および水素化ホウ素を反応させるために反応容器が備えられてもよく、それは超酸化合物に耐性を示す材料から組み立てられる。
【選択図】なし

Description

本発明は水素化ホウ素をフッ素化する方法を対象とする。
フッ素化された水素化ホウ素アニオンは、弱配位アニオンであり、特に金属カチオンの触媒活性を向上させるために電解質及び触媒成分として使用され、さまざまな反応においてその使用を見出している。
ポリヘドラルクロソボランおよびクロソカルボランを含む水素化ホウ素をフッ素で様々な程度に置換することは、多数の方法を使用することによって既に可能である。例えば、これらの典型的な水素化ホウ素をフッ素分子(F)で直接フッ素化することが報告されており、そして容易に高フッ素化されたものおよび部分的にフッ素化された製品の混合物を提供する。N−Fフッ素化剤も、部分的にフッ素化された製品の混合物を得るために使用されている。N−Fフッ素化剤は、その溶媒の混入および望ましくない置換によって生成する不純物に関係する問題がしばしば付随するという欠点に苦しむ。この上に記載した全てのフッ素化方法は、部分的にフッ素化された製品を提供可能である一方で、それらが概して様々な異性体を伴う混合物を製造し、およびフッ素化の程度の幅が比較的広いという欠点に苦しむ。
HFもフッ素化された水素化ホウ素に利用されている。HFを伴ってB1212 2−塩とモノカルボランとを反応させると概してフッ素化の程度の幅が狭く製品を増加させる点で有利である。フッ素化の程度は選択的で定評のある立体化学を通じて進展し、および主に反応温度を制御されてもよく、その結果B1212 2−が150〜210℃で6つのフッ素原子だけの置換が提供されることが報告され、およびモノカルボランが同じ温度範囲で3〜4つのフッ素原子だけの置換が提供されることが報告されている。追加的なフッ素原子が置換可能であるが、かなり強制的な条件下においてである。HFの臨界温度が188℃であるため、これらの条件は工業プロセスには望ましくない。このような高温のHFは装置に損傷を与え、および操作が危険である。
ホウ素化合物をフッ素化する別の方法に米国特許第3,551,120号明細書(特許文献1)が含まれるが、そこでは化学式Ma(B1212-yyb、式中、Mが1〜4価のカチオン、(B1212-yy)が水溶液中で2価のアニオンを形成する基である、ホウ素化合物を開示している。Mという語は、水素、アンモニウム、及び金属カチオン(例えば、I、II、VIII、IIIb族など)を表す。Xは、ハロゲン(F、Cl、Br及びI)、カルボキシル、ニトロ、ニトロソ、スルホニルなどを表す。例1では、無水HF中でCsB1211OHをフッ素化して、Cs21275を形成することを示している。このプロセスで使用した温度は、HFの臨界温度を超える温度である点で、望ましくない高温である。
米国特許第6,180,829号明細書(特許文献2)では、化学式M[RaZBbcde(OR")fk、式中、Mが1〜4価のカチオン、例えばアルカリ又はアルカリ土類金属のカチオン、Rが典型的にはハロゲン又はアルキル基、ZがC、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb及びBi、Xがハロゲン化物、並びにR"がポリマー、水素、アルキルなどである、ポリハロゲン化ヘテロボランアニオンの金属化合物を開示している。下付文字は整数を表す。例2では、モノカルボラン水素化物からポリフッ素化されたモノカルボランアニオンを形成することを示しており、CaCB1112が、HFとN2中10%F2の混合物と反応する。CsCB1111Hが白色固体として回収された。かなりのクラスター分解がフッ素化中に起こり、収率はこれらの充填で50〜60%であった。米国特許第6,448,447号(特許文献3)は、米国特許第6,180,829号及びその他の一部継続であり、例11において、HF中のK21212懸濁液にフッ素/窒素ガス相を連続的に添加して、K21212(1g)を形成することを開示している。このプロセスは、フッ素化された製品の分布が望ましくない広がりをするという欠点に苦しむ。また、このプロセスはFのような高価な試薬を使用する。
KnothらのChemistry of Boranes,IX.Fluorination of B1010 -2 and B1212 -2,Inorganic Chemistry,Vol.2,No.2,February 1964(非特許文献1)では、(a)無水HFのみを用いてB1266 2-までの組成にフッ素化すること、及び(b)5wt%B1212 2-のカリウム塩を水の存在下でF2と接触させて直接フッ素化することによる、高度にフッ素化されたデカボレートの調製を開示している(これらの条件下では、HF濃度は10%以下であり、したがって、ハメット酸度H0はフッ素化を通して0よりも大きいままである(Gillespie及びLiang))。反応が水の存在下で実施される場合には、5倍の過剰フッ素を使用することで明らかなように、反応を完了させることは困難であった。最終的に、所望のフッ素置換されたドデカボレートよりむしろ、低収率(32%)のヒドロキシ置換されたフルオロボレート、B1211(OH)2-が得られた。
SolntsevらのStereochemical Aspects of the Fluorination of the B1212 -2 Anion,Russian Journal of Coordination of Chemistry,Vol.23,No.6,1997,369−376頁(非特許文献2)では、超臨界のHFをK21212と600℃で反応させることによって、完全にフッ素化されたアニオンが生成されることを開示している。かなりの分解が観測され、これらの条件下では25%の収率しか得られなかった。
化学量論的な酸化性フッ素化剤、ペンタフルオロアンチモン(SbF)が、o−およびm−カルボランを含む水素化ホウ素のフッ素化で使用されている。この以前から知られている水素化ホウ素のフッ素化で使用されるSbFは化学量論的な酸化性フッ素化剤として作用し、このSbFの役割がよく記述される。HF単独は別として、水素化ホウ素のフッ素化の補助に、超酸を使用することは技術的に知られていない。
したがって、求められているものは、工業的に実用的な反応条件下でフッ素化の程度が狭くかつ制御されたフッ素化されたホウ素化合物を高収率で容易に合成する、選択的かつ制御された水素化ホウ素のフッ素化を提供するプロセスである。本発明は他の関連する利点だけでなくこれらの利点も提供する。
前記の米国特許の開示はここで引用により組み込まれる。
米国特許第3,551,120号明細書 米国特許第6,180,829号明細書 米国特許第6,448,447号明細書 KnothらのChemistry of Boranes,IX.Fluorination of B10H10-2 and B12H12-2,Inorganic Chemistry,Vol.2,No.2,February 1964 SolntsevらのStereochemical Aspects of the Fluorination of the B12H12-2 Anion,Russian Journal of Coordination of Chemistry,Vol.23,No.6,1997,369−376頁
本発明は、温度、濃度、超酸添加剤組成物、定評のある超酸HF基準の遵守、および反応器建造材料のような反応条件を変化させることにより、制御されかつ選択的なやり方で、B−H結合の中心をB−F結合の中心に転換することに作用する少なくとも一種の超酸添加剤及び無水フッ化水素(HF)を少なくとも一種の水素化ホウ素塩と反応させる方法を提供する。超酸「SA」は、実質的に純粋なHFに等しいかまたはそれより多い無水HF中で、酸性または活性(例えば、水素化ホウ素の前駆体にFを添加する能力を促進させる)を有することが可能な化合物または化合物を混合したものとして定義される。中でも三フッ化ホウ素(BF)、五フッ化タンタル(TaF)のような比較的非酸化性の超酸添加剤が使用される場合に、本発明は効果的である。必要に応じて、この超酸添加剤はSAを生成することが可能な他の超酸と混合することができ、すなわちHFは少なくとも一種の他の酸と結合可能でありおよび超酸添加剤と結合可能である。
本発明の一態様は、HFおよび少なくとも一種の超酸添加剤を含む反応媒体を用意することを含む、水素化ホウ素塩のフッ素化プロセスを含む。水素化ホウ素塩化合物がこの反応媒体に加えられる。この水素化ホウ素塩は以下の化学式を有する
[R
(ここでMが1〜4価のカチオンであり、Rがハロゲン基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ペルフルオロアルコキシ基、フェニル基およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ZがC、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb、Biおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Bがホウ素であり、Hが水素であり、Fがフッ素であり、aが1又は2であり、bが0〜11の整数であり、cが0または1であり、dが5〜12の整数であり、eが1〜12の整数であり、およびyが0〜11の整数であり、kは1、2または3である)。
以下の化学式
[Re−ny+n
を有するフッ素化された水素化ホウ素塩を生成するための条件下で、この水素化ホウ素塩をこの反応媒体と反応させる(ここでnは1〜eの整数である)。生成したこのフッ素化された水素化ホウ素はまた、フッ素化の程度(すなわち、[y+n])が5以上である場合がある。
本発明の別の一態様は、以下の化学式
[Re−ny+n
を有する化合物を生成するために、超酸組成物に対して耐性のある材料で組み立てた反応容器で、一の超酸添加剤とHFの存在下で、水素化ホウ素塩化合物をフッ素化することを含んでなる、水素化ホウ素塩をフッ素化する方法を含む
(ここでMが1〜4価のカチオンであり、Rがハロゲン基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ペルフルオロアルコキシ基、フェニル基およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ZがC、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb、Biおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Bがホウ素であり、Hが水素であり、Fがフッ素であり、aが1又は2であり、bが0〜11の整数であり、cが0または1であり、dが5〜12の整数であり、eが1〜12の整数であり、およびyが0〜11の整数であり、kは1、2または3であり、ならびにnは1〜eの整数である)。生成したこのフッ素化された水素化ホウ素はまた、フッ素化の程度(すなわち、[y+n])が5以上である場合がある。
さらに別の本発明の態様は、水素、少なくとも一種の超酸添加剤および以下の化学式
[Re−ny+n
を有する化合物を含む混合物、を含んでなるフッ素化された水素化ホウ素含有組成物を含む
(ここでMが1〜4価のカチオンであり、Rがハロゲン基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ペルフルオロアルコキシ基、フェニル基およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ZがC、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb、Biおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Bがホウ素であり、Hが水素であり、Fがフッ素であり、aが1又は2であり、bが0〜11の整数であり、cが0〜1の整数であり、dが5〜12の整数であり、eが1〜12の整数であり、およびyが0〜11の整数であり、kは1、2または3であり、ならびに、nは1〜eの整数である)。このフッ素化された水素化ホウ素はまた、フッ素化の程度(すなわち、[y+n])が5以上である場合がある。
本発明の別の態様は、前述の水素化ホウ素の配合物と少なくとも一種の超酸を結合することにより得た組成物に関係する。
本発明の利点は、工業的に実用的な反応条件下でフッ素化の程度が狭くかつ制御されたフッ素化されたホウ素化合物を高収率で容易に合成することを伴う、選択的かつ制御された水素化ホウ素のフッ素化を含む。
本発明の別の利点は、この水素化ホウ素アニオンのフッ素化レベルを高くする能力を含む。
本発明のさらに別の利点は、より高い収率と反応効率を得る能力を含む。
本発明のさらに別の利点は、キャリアー中に反応物質を高充填する能力、および副生成物の生成による収率のロスを最小にする能力を含む。
本発明の他の特徴および利点は、本発明の原理を、例示により、説明する添付の図面を併用して、或る態様または実施態様についての以下のより詳細な記載から明らかになる。
本発明は、化学式M[R(I)を有する(B1212 -2 および CB1112 -2の塩の例を含む)水素化ホウ素塩のフッ素化プロセスに関係する。このプロセスは、化学式M[Re−ny+n(II)の製品化合物を製造するために、最小量のnモル当量のHFと、少なくとも一種の超酸添加剤(ここで「SA」として示される)とを接触させることによりフッ素化することを含んでもよく、および以下の式によりまとめられる。
[R+nHF+SA →M[Re−ny+n+H+SA
(I) (II)
ここで、Mが1〜4価のカチオン、例えばプロトン、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属カチオンであり、Rがハロゲン基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ペルフルオロアルコキシ基、フェニル基およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ZがC、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb、Biおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Bがホウ素であり、Hが水素であり、Fがフッ素であり、aが1又は2であり、bが0〜11の整数であり、cが0〜1の整数であり、dが5〜12の整数であり、eが1〜12の整数であり、yが0〜11の整数であり、kは1、2または3であり、aおよびkは、それぞれの値がMの価数で決まり、すなわちこの整数aにMの価数をかけ算したものが整数kまたはその2倍に等しく、ならびに、nは1〜eの整数であり、ここで前記フッ素化された製品化合物IIを生成するための条件下で前記水素化ホウ素塩化合物IはHFおよび超酸と接触させられる。例えば、ドデカヒドロドデカボレート(B1212 -2)の塩が超酸性HFと処理可能であり、これにより連続的なフッ素化に作用してB12x12-x -2の塩を提供し、ここでxは3〜10であってよく、かつフッ素の分布範囲は1〜3であってよい。本発明のこの方法は特にフッ素化の程度が高くフッ素化された製品の分布が狭いフッ素化された化合物を調製するのに好適である。特に、このフッ素化された製品化合物IIは、フッ素化の程度(すなわち、[y+n])が5以上であってもよく、フッ素化の程度が6以上、およびフッ素化の程度が8以上であってもよい。
両方の塩化合物IおよびIIに関して、Mはカチオンを含み、それは酸性、溶解性、反応速度、分離のしやすさ、フッ素化の程度、または他の反応系の特性に作用させるために、対応する[Re−ny+n]アニオン、HF、または超酸添加剤との望ましい反応に基づいて選択されてもよい。Mカチオンの例は、水素、ヒドロニウム(H)、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属、テトラアルキルホスホニウム、および亜鉛、銀、鉄、ニッケル、タンタル、およびセリウムのような遷移金属からなる群から選択される少なくとも一の部材を含む。カチオンが水素、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属である場合に、望ましい結果が得られている。
上述したような水素化ホウ素前駆体化合物Iは多くの組成物で表すことができる。[R]アニオンはB−H結合を有するポリヘドラル(多面体の)ホウ素含有クラスターで表される。上で広く定義されかつ単純な例によって表された、このクラスターの重要要素である、ZおよびB、例えばB1212 2−およびCB1112 は概してペンダント基、R、HおよびFを有するポリヘドラルコア構造であり、それは続くHに対するFの望ましい置換パターンに影響を及ぼすように設計により位置決めができる。
化合物Iの種々の形態をフッ素化する能力はこの[R]アニオンの実際の構成に応じて大きく変化する。したがって、化合物Iの組成物は変化してもよく、というのは、概して本発明はB1212 2−のフッ素化による実施例で示されるとおり超酸のHFの使用を通じてB−H結合をB−F結合により容易に変換することを可能とするからである。
HFは化合物I前駆体のフッ素化に影響を与える反応物質として用意される。HFの存在量の範囲は、化学量論的または限定的な試薬からHFが全反応物質の質量の約99質量%以上となる極めて希釈化する液系までの範囲であってもよい。HFの量は概して全反応物質の総質量の約60質量%〜約95質量%であり、溶媒および液体移送媒体として働き、ここでより高い濃度のHFがフッ素化の程度を最大にするのに有用である。HFはまた溶媒または移送媒体としての第二の液体、例えばSOClF、SO、KRYTOX(登録商標)やFOMBLIN(登録商標)流体のようなペルフルオル化された液、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボンおよびヒドロフルオロカーボンを含むがこれらに限定はされない代替液、の存在下で使用されてもよい。KRYTOX(登録商標)はデラウェア州、ウィルミントンのE.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY CORPORARTIONのペルフルオル化された液体に対する連邦政府によって登録された商標である。FOMBLIN(登録商標)はイタリア、ミラノのAUSIMONT S.P.A. COMPANYの過フッ素化液体に対する連邦政府によって登録された商標である。
基本的なフッ素化物を複合化することにより、外来の水分または他の基本的な材料例えばアルコールおよびアミンと複合化または反応させることにより、および/またはアニオン[R]に関連するM、その中間体、およびプロトンのような副生物、の濃度を増やすまたは最大にする平衡に影響を与えると考えられるやり方で酸性を調整することによって、反応系の酸性を高めるために、超酸(SA)は選択されてもよい。SAは、実質的に純粋なHFに等しいかまたはそれより多い無水HFにおいて酸性または活性(例えば水素化ホウ素前駆体にFを加える能力を増進すること)を有することのできる化合物または化合物を混合したものとして定義される。
SAとして好適な化合物の例は、AlCl、AlF、BCl、BF、GaF、VF、NbF、TaF、PCl、PF、AsF、SbCl、SbF、BiF、OsF、ReF、MoF、WFおよびWOFのようなルイス酸;AlCl3―xのような混合ハロゲン超酸(ここでxは0〜3であってもよい);FSOOH、FCSOOH、SO、FCSOOSOCF、および酸性のNAFION(登録商標)樹脂のようなスルホン超酸と無水物;H1212−xおよびHCB1112−xの各組成物のようなフッ素化されたポリヘドラルボランおよびカルボランの酸形態を含むプロトン酸;SbCl、BCl、PClまたはAlClを含むHFまたは別のフッ素化剤とのin situの反応によって生じた超酸;ならびにこれらの混合物および他の超酸および酸性金属、を含むがこれらに限定はされない。NAFION(登録商標)はデラウェア州、ウィルミントンのE.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY CORPORARTIONの樹脂組成物に対する連邦政府によって登録された商標である。超酸の選択は前駆体化合物I、望まれるフッ素化の程度、あらゆる安全に対する配慮、および副反応を避けるまたは収率を向上させるあらゆる要求、によって決まる。例えば、この超酸はアニオン[R]およびその副生物に対して非酸化性であってもよい。この超酸は、化学量論的な試薬として、または前駆体Iに対して過剰な量で、触媒として存在してもよい。
本発明により生成可能な化合物の例は、以下の化学式のリチウムフルオロドデカボレートからなる群から選択される少なくとも一の部材を含み、
Li1212−x
ここで、xは4または5以上(平均ベース)であり、概して少なくとも8であり、かつ或る場合には少なくとも10であるが、12以下であり、およびZはH、ClおよびBrを表す。リチウムベースのフッ素化されたドデカボレートは具体的な例は、Li12、Li12、Li12、Li12、Li12、Li1210、Li1211H、Li1212およびxが変化する塩の混合物を含むことがあり、平均xは5以上、または9もしくは10以上、またはxが10もしくは11の、Li12Cl12−xおよびLi12Br12−xとなる。
この反応物質は望ましいフッ素化化学に影響を与えるように任意の順番および任意の速度で組み合わせてもよい、しかしながらある場合には化学的およびエンジニアリング的に良好な実践であっても、安全およびまたはプロセス制御因子に影響を与えるために、HFまたは他の溶剤で希釈したSAと前駆体化合物Iの一方または両方を用意するのが有用である場合がある。
当業者にとって明らかなように、この反応器の建造材料は、古典的に定義された超酸の使用に関係するので、本発明の効果においてある役割を果たす。銅、金、アルミニウム、ニッケル、銀、白金、パラジウム、炭素、テフロン(登録商標)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン(例えばKEL−F(登録商標))樹脂、熱可塑性炭化水素、サファイア、炭化ホウ素、窒化タンタル、鉄合金、MONEL(登録商標)合金、ハステロイ(登録商標)合金、および他の類似する材料から選択される構成要素から組み立てた反応器は、本発明において述べられた一般的な利点を観察するのに適している。ハステロイ(登録商標)はインディアナ州、ココモのHAYNES INTERNATIONAL、INC.の合金組成物に対する連邦政府によって登録された商標である。MONEL(登録商標)はウェストバージニア州、ハンチングトンのHUNTINGTON ALLOYS CORPOLATIONの連邦政府によって登録された商標である。或る場合には、より高いフッ素化の程度を可能にするために、且つ、より強い超酸を使用するときおよび特により高い温度のときにエッチングから反応器の構成要素を保護するために、反応器の接触表面がテフロン(登録商標)、KEL−F(登録商標)、サファイア、窒化タンタル、MONEL(登録商標)合金400、MONEL(登録商標)合金200、またはハステロイ(登録商標)C合金276の形態から構成されてもよい。KEL−F(登録商標)はミネソタ州、セントポールのMINESOTA MINING AND MANUFACTURING COMPANY CORPORATIONのポリクロロトリフルオロエチレン樹脂に対する連邦政府によって登録された商標である。テフロン(登録商標)はデラウェア州、ウィルミントンのE.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY CORPORARTIONのポリテトラフルオロエチレン製品に対する連邦政府によって登録された商標である。
以下の例は本発明の或る態様を説明するために提供されるが、添付した特許請求の範囲を限定するものではない。以下で参照される反応生成物を検出するために通常の方法にしたがってマスバランス、マススペクトルおよびNMRを使用した。
水素化ホウ素のフッ素化のための反応混合物を調製した。BFおよびHFがAir Products & Chemicals社(アレンタウン、ペンシルバニア州)より供給された。TaFおよびSbFはSigma-Aldrich社(ミルウォーキー、ウィスコンシン州)から得て、そしてFとNガスの混合物(AirpPak Air Products & Chemicals)で処理して、水分および/または酸素処理された物質を除去した。カリウム ドデカヒドロドデカボレート メタノレート(K2B12H12-MeOH, Callery Chemical Co.、ピッツバーグ、ペンシルバニア州)を処理してメタノールを除去した。本例における水は他に指示がない限り脱イオン水であった。反応器を使用する前に洗浄して混入物を除去しその後真空乾燥しそしてF不動態化を行った。−78℃でHFおよびBFを反応容器に移した。この装填された反応器を放置して大気温度(例えば20〜25℃)まで暖め、その後所望の時間の間、所望の温度まで加熱した。各反応に続いて、この反応器内容物を室温まで冷却し、揮発成分を抜き出し、および粗製品を水でこの反応器からすすぎ落とした。すすいだものをpH12〜13に中和し、および濾過した。全てのケースにおいて、透明な無色の溶液を濾過したものとして得て、これに過剰な水性テトラエチルアンモニウム(TEA)臭化物を加えて、製品を微細粉として沈殿させ、これを濾過して捕らえた。フィルターケーキを温水ですすいで、濾過されたもののpHが実質的に中和するまで不純物を除去した。この固体製品をその後真空乾燥した。
比較例1:ステンレス鋼における20℃でのHFとK1212との反応
−78℃で100ml SS Parr反応器に1.00gのK1212(220.02g/mol、4.5mmol)、続いて20gのHFを装填した。この反応器を20℃まで暖め、および16時間攪拌したままにした。真空下でHFを除去後、この製品を精製しおよび上述のように分析をして、1.89g(約91%収率)の(テトラエチルアンモニウム(TEA))12(MWave=456.30g/mol)をもたらした。特にことわりのないかぎり、百分率は質量ベースに基づく。
比較例2:テフロン(登録商標)ライニングされた容器における20℃でのHFとK1212との反応
ステンレス鋼反応器の代わりにテフロン(登録商標)ライナーを伴うハステロイC−276Parr反応器を使用したことを除いて、比較例1を繰り返した。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=3のものが93mol%(すなわちモルベースに基づく百分率)とx=4のものが7mol%の製品(MWave=474.29g/mol)1.91g(約92%収率)からなる。
例1:ステンレス鋼における20℃でのHFおよびBFとK1212との反応
−78℃で100ml SS Parr反応器に1.00gのK1212と(220.02g/mol、4.5mmol)、続いて20gのHFを装填した。この反応器を20℃まで暖め、および16時間攪拌したままにした。HF添加に続けて、この反応器にBF(約18mmol、K1212に対して4当量)を添加した。この製品をその後分離し、(TEA)1212−xのx=4のものが84mol%とx=5のものが16mol%の製品(MWave=492.28g/mol)1.95g(約90%収率)を得た。
例2:ステンレス鋼における20℃でのHFおよび過剰BFとK1212との反応
HF添加に続けて、この反応器に18mmolのBFではなく約45mmolの過剰なBF(K1212に対して約10当量)を添加したことを除いて、例1を繰り返した。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=4のものが29mol%、x=5のものが70mol%、およびx=6のものが約1mol%の製品(MWave=510.27g/mol)1.95g(約88%収率)からなる。
例3:ステンレス鋼における60℃でのHFおよびBFとK1212との反応
反応温度が20℃ではなく60℃であることを除いて、例1を繰り返した。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=5ものが3mol%、x=6のものが95mol%、およびx=7のものが2mol%の製品(MWave=528.26g/mol)2.09g(約90%収率)からなる。
例4:ステンレス鋼における120℃でのHFおよびBFとK1212との反応
反応温度が20℃ではなく120℃であることを除いて、例1を繰り返した。反応器から分離した粗性材料はかなり色がついており、これは鉄および/またはクロムの浸出を示唆している。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=6ものが3mol%、x=7のものが94mol%、およびx=8のものが3mol%の製品(MWave=546.25g/mol)1.94g(約81%収率)からなる。
例5:ステンレス鋼における120℃でのHFおよび過剰BFとK1212との反応
反応温度が20℃ではなく120℃であることを除いて、例2を繰り返した。反応器から分離した粗性材料はかなり色がついており、これは鉄および/またはクロムの浸出を示唆している。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=6ものが8mol%、x=7のものが91mol%、およびx=8のものが約1mol%の製品(MWave=546.25g/mol)1.84g(約77%収率)からなる。
例6:テフロン(登録商標)ライニングされた容器における120℃でのHFおよびBFとK1212との反応
ステンレス鋼反応器の代わりにテフロン(登録商標)ライナーを伴うハステロイC−276Parr反応器を使用したことを除いて、例5を繰り返した。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=7のものが38mol%とx=8のものが62mol%の製品2.18g(約89%収率)からなる。
例7:テフロン(登録商標)ライニングされた容器における120℃でのHFおよび触媒BFとK1212との反応
HF添加に続けて、この反応器に18mmolのBFではなく2.5mmolのBF(K1212に対して約0.6当量)を添加したことを除いて、例6を繰り返した。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=7のものが58mol%とx=8のものが42mol%の製品2.19g(約90%収率)からなる。
例8:テフロン(登録商標)ライニングされた容器における120℃でのHFおよび触媒BFとK1212との規模を拡大させた反応
−78℃でテフロン(登録商標)ライナーを伴う300mlハステロイC−276Parr反応器に5.00gのK1212(23mmol)、続いて100gのHFおよびBF(約13.8mmol、K1212に対して約0.6当量)を装填した。この反応器を20℃まで暖め、その後16時間120℃に保持した。真空下でHFを除去後、この製品を精製しおよび上述のように分析をして、(TEA)1212−xのx=7のものが45mol%とx=8のものが55mol%の製品10.52g(約86%収率)をもたらした。
例9:フッ素化されたエチレンプロピレン(FEP)管における20℃でのHFおよびTaFとK1212との反応
1つのT字型のテフロン(登録商標)を1つのバルブおよび2つのFEP反応管に取り付けた。0.20gのK1212(0.9mmol)を一方のFEP管に装填し、および1.00gのTaF(275.94g/mol、3.6mmol、K1212に対して4当量)を他方のFEP管に詰めた。−78℃でK1212を含む管に4gのHFを添加し、および室温でTaFをHF蒸気で潮解するままにした。この反応器を放置して20℃まで暖め、その間にHガスの発生を観察した。2時間後、このガスの発生は停止し、およびTaF−HF溶液をゆっくりとホウ酸塩を含む管に注ぎ、これは急速かつ活発なHの追加発生をもたらした。この反応器の内容物を16時間そのままにし、その間ずっと透明かつ無色の溶液を維持しており、これはTaFが還元されなかったことを示唆している。真空下でHFを除去後、この製品を精製しおよび上述のように分析をして、(TEA)1212−xのx=5のものが10mol%とx=6のものが90mol%の製品0.43g(約86%収率)をもたらした。
比較例3::ステンレス鋼における60℃でのHFおよびTaFとK1212との反応
−78℃で100ml ステンレス鋼 Parr反応器に注意深く1.00gのK1212(4.5mmol)および4.92gのTaF(18mmol、K1212に対して4当量)を、続いて20gのHFを装填した。この反応器を20℃まで暖めその後16時間攪拌しながら60℃まで加熱した。真空下でHFを除去後、この製品を精製しおよび上述のように分析をして、(TEA)1212−xのx=5のものが45mol%、x=6のものが54mol%、およびx=7のものが約1mol%の製品1.58g(約69%収率)をもたらした。反応器から分離した粗製品は濃い緑色がついており、これは鉄および/またはクロムの存在を示唆しており、およびこの反応器の表面に孔が空いていることを観察した。
比較例4::ステンレス鋼における120℃でのHFおよびTaFとK1212との反応
反応温度が60℃ではなく120℃であることを除いて、比較例3を繰り返した。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=6ものが89mol%、x=7のものが11mol%の製品1.21g(約52%収率)からなる。この粗製品は黒に見える濃い色がついており、この反応器の表面に孔を空けて修理不能なまでに反応器に損傷を与えた。
例10:テフロン(登録商標)ライニングされた容器における120℃でのHFおよびTaFとK1212との反応
ステンレス鋼反応器の代わりにテフロン(登録商標)ライナーを伴うハステロイC−276Parr反応器を使用したことを除いて、比較例4を繰り返した。この分離した製品は、(TEA)1212−xのx=8ものが80mol%、x=9のものが20mol%の製品(MWave=564.24g/mol)2.17g(約87%収率)からなる。この粗製品は少量の黒い固体を含み、これは極少量のTaFが還元された可能性があることを示す。
比較例5:FEP管における20℃でのHFおよびSbFとK1212との反応
1つのT字型のテフロン(登録商標)を1つのバルブおよび2つのFEP反応管に取り付けた。−78℃で0.20gのK1212(0.9mmol)を、続けて4gのHFを一方のFEP管に装填した。この反応器内容物を放置して20℃まで暖め、2時間の間にHガスを発生させた。HFの除去後、0.90gのSbF(216.75g/mol、4.2mmol、K1212に対して4.5当量)を空のFEP管に詰めた。−78℃でホウ酸塩を含む管に4gのHFを加え、および室温でSbFがHF蒸気を吸収した。この反応器を20℃まで暖め、およびSbF−HF溶液をゆっくりとホウ酸塩溶液を含む管に注ぎ、これは注いでいる間ずっと急速に無色の固体の沈殿物を生じたが、Hガスの発生はなかった。この反応器は16時間そのままにした。真空下でHFを除去後、この製品を精製しおよび上述のように分析をして、(TEA)1212−xのx=7のものが8mol%、x=8のものが32mol%、x=9のものが55mol%、およびx=10のものが5mol%の製品(MWave=582.23g/mol)0.40g(約80%収率)をもたらした。本例におけるフッ素化された製品および反応沈殿物のカスケード(段階的)配分は、SbFが超酸よりもむしろ主に酸化性フッ素化剤として作用していることを示す。
或る態様または実施態様を参照して本発明が説明される一方で、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変化が可能であり且つ均等物がその要素の代用となり得ることが当業者に理解される。また、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく特定の状況または物質を本発明の教示に適合するように多くの改良が可能である。したがって、本発明は本発明を実施することを考慮した最良の形態として開示された特定の実施態様に限定されないが、本発明は添付した特許請求の範囲に含まれる全ての実施態様を含むことを意図する。
本発明の主題は米国特許出願10/655476号(2003年9月4日出願)、10/924293号(2004年8月23日出願)、11/372907号(2006年3月10日出願)、および11/197478号(2005年8月5日出願)に関係する。この上記特許出願の開示はここで引用により組み込まれる。

Claims (25)

  1. HFおよび少なくとも一種の超酸添加剤を含む反応媒体を用意し;
    以下の化学式
    [R
    を有する水素化ホウ素塩化合物を該反応媒体に提供し;および
    以下の化学式
    [Re−ny+n
    を有するフッ素化された水素化ホウ素塩を生成するための条件下で該水素化ホウ素塩を該反応媒体と反応させる
    ことを含んでなる、水素化ホウ素塩をフッ素化する方法であって、
    ここでMが1〜4価のカチオンであり、Rがハロゲン基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ペルフルオロアルコキシ基、フェニル基およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ZがC、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb、Biおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Bがホウ素であり、Hが水素であり、Fがフッ素であり、aが1又は2であり、bが0〜11の整数であり、cが0〜1の整数であり、dが5〜12の整数であり、eが1〜12の整数であり、およびyが0〜11の整数であり、kは1、2または3であり、ならびに、
    nは1〜eの整数でありかつy+nは5以上である、方法。
  2. 前記Mカチオンが、水素、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記Mカチオンが、水素、ヒドロニウム(H)、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属、テトラアルキルホスホニウム、および亜鉛、銀、鉄、ニッケル、タンタル、およびセリウムのような遷移金属からなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項1に記載の方法。
  4. b及びcが0である、請求項1に記載の方法。
  5. dが10および12からなる群から選択される整数である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記超酸添加剤が、AlCl、AlF、BCl、BF、GaF、VF、NbF、TaF、PCl、PF、AsF、SbCl、SbF、BiF、OsF、ReF、MoF、WF、WOF、混合ハロゲン超酸、スルホン超酸と無水物、プロトン酸、HFまたは別のフッ素化剤とSbCl、BCl、PClまたはAlClとの超酸反応生成物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記反応媒体がさらに移送媒体を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記移送媒体が、SOClF、SO、ペルフルオロ化した液体、クロロフルオロカーボン、およびヒドロフルオロカーボンからなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項8に記載の方法。
  9. 前記反応ステップが約120℃未満の温度で生じる、請求項1に記載の方法。
  10. 以下の化学式
    [Re−ny+n
    を有する化合物を生成するために、超酸組成物に対して耐性のある材料で組み立てた反応容器で、少なくとも一種の超酸添加剤とHFの存在下で、水素化ホウ素塩化合物をフッ素化する、
    ことを含んでなる、水素化ホウ素塩をフッ素化する方法であって、
    ここでMが1〜4価のカチオンであり、Rがハロゲン基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ペルフルオロアルコキシ基、フェニル基およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ZがC、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb、Biおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Bがホウ素であり、Hが水素であり、Fがフッ素であり、aが1又は2であり、bが0〜11の整数であり、cが0〜1の整数であり、dが5〜12の整数であり、eが1〜12の整数であり、およびyが0〜11の整数であり、kは1、2または3であり、ならびに、
    nは1〜eの整数でありかつy+nは5以上である、方法。
  11. 前記反応容器が、銅、金、アルミニウム、ニッケル、銀、白金、パラジウム、炭素、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、熱可塑性炭化水素、サファイア、炭化ホウ素、窒化タンタル、鉄合金、超合金、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一種の材料から組み立てられる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記Mカチオンが、水素、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記Mカチオンが、水素、ヒドロニウム(H)、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属、テトラアルキルホスホニウム、および亜鉛、銀、鉄、ニッケル、タンタル、およびセリウムのような遷移金属からなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項10に記載の方法。
  14. b及びcが0である、請求項10に記載の方法。
  15. dが10および12からなる群から選択される整数である、請求項10に記載の方法。
  16. 前記超酸添加剤が、AlCl、AlF、BCl、BF、GaF、VF、NbF、TaF、PCl、PF、AsF、SbCl、SbF、BiF、OsF、ReF、MoF、WF、WOF、混合ハロゲン超酸、スルホン超酸と無水物、プロトン酸、HFまたは別のフッ素化剤とSbCl、BCl、PClまたはAlClとの超酸反応生成物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項10に記載の方法。
  17. 前記反応ステップが約120℃未満の温度で生じる、請求項10に記載の方法。
  18. 前記化合物が、Li1212−xを含み、
    ここでxが12以下であり、かつzがH、ClおよびBrを表す、請求項10に記載の方法。
  19. 以下の化学式
    [Re−ny+n
    を有する化合物、少なくとも一種の超酸添加剤、水素を含む混合物を含んでなるフッ素化された水素化ホウ素含有組成物であって、
    ここでMが1〜4価のカチオンであり、Rがハロゲン基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ペルフルオロアルコキシ基、フェニル基およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ZがC、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb、Biおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Bがホウ素であり、Hが水素であり、Fがフッ素であり、aが1又は2であり、bが0〜11の整数であり、cが0〜1の整数であり、dが5〜12の整数であり、eが1〜12の整数であり、およびyが0〜11の整数であり、kは1、2または3であり、ならびに、
    nは1〜eの整数でありかつy+nは5以上である、組成物。
  20. 銅、金、アルミニウム、ニッケル、銀、白金、パラジウム、炭素、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、熱可塑性炭化水素、サファイア、炭化ホウ素、窒化タンタル、鉄合金、超合金、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一の部材を含む材料から組み立てられる反応容器内に存在する、請求項19に記載の組成物。
  21. 前記Mカチオンが、水素、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項19に記載の組成物。
  22. 前記Mカチオンが、水素、ヒドロニウム(H)、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属、テトラアルキルホスホニウム、および亜鉛、銀、鉄、ニッケル、タンタル、およびセリウムのような遷移金属からなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項19に記載の組成物。
  23. b及びcが0である、請求項19に記載の組成物。
  24. dが10および12からなる群から選択される整数である、請求項19に記載の組成物。
  25. 前記超酸添加剤が、AlCl、AlF、BCl、BF、GaF、VF、NbF、TaF、PCl、PF、AsF、SbCl、SbF、BiF、OsF、ReF、MoF、WF、WOF、混合ハロゲン超酸、スルホン超酸と無水物、プロトン酸、HFまたは別のフッ素化剤とSbCl、BCl、PClまたはAlClとの超酸反応生成物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一の部材を含む、請求項19に記載の組成物。
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