JP2008142908A - 液滴乾燥装置、プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】素早く液滴を乾燥させることができる液滴乾燥装置及び印刷品質が良好で高速印刷が可能なプリンタを提供することである。
【解決手段】液滴乾燥装置500は、被乾燥体としての紙10の上に配置される液滴を乾燥する液滴乾燥装置500であって、マイクロ波100aを放射するマイクロ波発生部100と、マイクロ波100aを増幅する増幅部としてのアンプ120と、紙10にマイクロ波100aを照射するマイクロ波照射部としてのマイクロ波ヘッド50と、マイクロ波ヘッド50がLC共振子を構成していることを特徴とし、マイクロ波ヘッド50が紙10の加熱と誘電率を検出する機能をもつことを特徴とし、誘電率から水分量を算出し、その結果に基づいてアンプ120を制御する制御部36とを、備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、液滴を乾燥する液滴乾燥装置及び当該液滴乾燥装置を備えたプリンタに関する。
従来、プリンタは、文字情報や画像情報などを紙に印刷する装置として用いられており、職場や家庭などの各方面で広く利用されている。また、このようなプリンタは、設置面積をなるたけ少なくするために小型化されているものが多い。使用するエネルギのエネルギ効率の面からは、例えば電子レンジのようなマイクロ波による加熱は、物質に直接エネルギを与えることができるため、熱の伝達による加熱に比べ、効率が高い。マグネトロンなどによるマイクロ波発信源では電力利用効率が低いといわれている。
例えば特許文献1に開示されているように、マイクロ波を用いて印刷用紙に付着したインクを加熱して乾燥させる方法が提案されている。
特表2003−534164号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、紙に含まれる水分量を検知することなくインクを加熱乾燥させる方法なので、水分の量によっては乾燥時間が長くかかることがあり、効率的であるとはいえず、高速印刷をすることが困難であった。また、紙に含まれる水分量が多いと、紙の種類によっては、紙の裏側までインクが浸透してしまうことがあり、インクのにじみが発生することがあった。このインクのにじみが発生すると、裏面を綺麗に印刷することが困難となり、両面印刷のような印刷の場合、好ましいとはいえない。しかも、マイクロ波を発生させるためのマイクロ波発信源にマグネトロンを用いると、装置が巨大化することになり、職場や家庭で用いられるような小型化の要求が高いプリンタには適した構造とはいえない。
本発明の目的は、素早く液滴を乾燥させることができる液滴乾燥装置及び印刷品質が良好で高速印刷が可能なプリンタを提供することである。
本発明の液滴乾燥装置は、被乾燥体上に配置される液滴を乾燥する液滴乾燥装置であって、マイクロ波を放射するマイクロ波発生部と、前記マイクロ波を増幅する増幅部と、前記被乾燥体に前記マイクロ波を照射するマイクロ波照射部と、前記マイクロ波照射部がLC共振子を構成していることを特徴とし、前記マイクロ波照射部が被乾燥体の加熱と誘電率を検出する機能をもつことを特徴とし、前記誘電率から水分量を算出し、その結果に基づいて前記増幅部を制御する制御部とを、備えていることを特徴とする。
この発明によれば、被乾燥体にマイクロ波を照射するマイクロ波照射部を備えているから、被乾燥体にマイクロ波を照射することで被乾燥体に含まれる水分量の検知と、被乾燥体上に配置される液滴の乾燥とを、ほぼ同時に実施することができ、にじみの少ない印刷を実現可能な液滴乾燥装置を提供できる。しかも、マイクロ波照射部にLC共振子を備えているから、加熱用アンテナとしての機能と、検出素子としての機能とを、兼用させることができ、装置構成を簡単にすることができる。
本発明の液滴乾燥方法は、被乾燥体上に配置される液滴を乾燥する液滴乾燥方法であって、マイクロ波発生部からマイクロ波を放射する工程と、前記マイクロ波を増幅する工程と、前記被乾燥体に前記マイクロ波を照射する工程と、前記マイクロ波放射部を構成するLC共振回路を発振させて前記被乾燥体の誘電率を検出する工程と、前記誘電率から水分量を算出し、その結果に基づいて前記増幅部を制御する制御部とを、備えていることを特徴とする。
この発明によれば、被乾燥体にマイクロ波を照射する工程を備えているから、被乾燥体にマイクロ波を照射することで被乾燥体に含まれる水分量の検知と、被乾燥体上に配置される液滴の乾燥とを、ほぼ同時に実施することができるので、短時間で液滴を乾燥することができ、効率的である。しかも、にじみが少なくて、綺麗に乾燥することができる。
本発明の液滴乾燥方法は、前記マイクロ波を照射する工程では、前記被乾燥体が、紙であり、前記紙を乾燥することが望ましい。
この発明によれば、被乾燥体が紙であるから、使用頻度の高い紙の種類ごとに水分量と誘電率との対応データをあらかじめ用意しておけば、紙質が変わったとしても、紙の上に配置される液滴を乾燥するときの条件を素早く選択できるので、より早く乾燥させることができ、高速印刷を実現することができる。
本発明のプリンタは、前述に記載の液滴乾燥装置と、前記紙の上に液滴を配置する液滴吐出ヘッドとを、備えていることを特徴とする。
この発明によれば、上述したように、紙に含まれる水分量を検知して、紙の上に配置される液滴を乾燥することができる液滴乾燥装置を搭載しているので、紙の表面と裏面とに印刷するような両面印刷の場合であっても、にじみが少なく、綺麗な印刷をすることができる。しかも、紙に含まれる水分量の検知と、液滴の乾燥とを、ほぼ同時に実施することができるので、高速印刷を実現可能なプリンタを提供することができる。
(実施形態)
以下、本発明の液滴乾燥装置及びプリンタについて実施形態を挙げ、添付図面に沿って詳細に説明する。
プリンタの構成について説明する。プリンタとしては、インクジェット式プリンタを例に挙げて説明する。なお、インクジェット式プリンタを用いたが、その他の印刷装置でもかまわない。
図1は、本実施形態に係る液滴乾燥装置を搭載したプリンタの構成を示す斜視図である。
図1に示すように、プリンタ1は、記録ヘッド2と、マイクロ波ヘッド50と、キャリッジ4と、ガイド部材5と、紙送りローラ21と、筐体40と、で概略構成されている。記録ヘッド2は、被乾燥体としての紙(記録紙)10に印刷をする機能を有している。マイクロ波ヘッド50は、紙10に含まれる水分量を検知して乾燥させることができる機能を有している。キャリッジ4は、インクカートリッジ11を搭載することができる。このキャリッジ4は、駆動プーリ6と遊動プーリ7との間に掛け渡したタイミングベルト8に接続されている。駆動プーリ6は、パルスモータ9の回転軸に接合されており、キャリッジ4はパルスモータ9の駆動によって紙10をその幅方向である主走査方向に移動することができる。また、キャリッジ4における紙10との対向面に取り付けられている記録ヘッド2は、液体のインクを噴射する噴射ヘッドの一種である。なお、キャリッジ4には、インクカートリッジ11が搭載されている。ガイド部材5は、このキャリッジ4とマイクロ波ヘッド50とを移動させることができる機能を有している。紙送りローラ21は、紙10を所定の方向に送ることができる機能を有している。さらに、紙送りローラ21を回転させて紙10を主走査方向に送る紙送りモータ39が、プリンタ1に備えられている。
図2は、プリンタの構成を示す概略図である。なお、同図は、図1の矢印の方向から見た状態を示している。
図2に示すように、紙10を挟み込むようにマイクロ波照射部としてのマイクロ波ヘッド50が配置されている。このマイクロ波ヘッド50は、紙10の上側に配置された上ヘッド51と、紙10の下側に配置された下ヘッド52とで構成されており、上ヘッド51と下ヘッド52との間に紙10が配置されている。そして、マイクロ波ヘッド50は、記録ヘッド2の横に配置されており、記録ヘッド2と、マイクロ波ヘッド50とが、同時に移動(この場合、左右方向)するように構成されている。
図3は、液滴乾燥装置の電気的構成を示すブロック図である。
図3に示すように、液滴乾燥装置500は、マイクロ波100aを発振するマイクロ波発生部としての発振器100と、マイクロ波100aを増幅するアンプ120と、反射波100bの反射強度から反射率を求めてアンプ120を制御する制御部36と、検出部としてのパワーモニタ560と、信号の流れる方向に制限をつけるサーキュレータ570と、マイクロ波ヘッド50とで、概略構成されている。この液滴乾燥装置500において、サーキュレータ570に導入されたマイクロ波100aは、マイクロ波ヘッド50に導かれるように構成されている。さらに、紙10から反射した反射波100bは、パワーモニタ560に導かれるように構成されている。そして、パワーモニタ560に導かれた反射波100bは、制御部36に導かれ、反射波100bの反射強度の程度によって制御部36がアンプ120を制御するように構成されている。
発振器100は、固体高周波発振器である弾性表面波(Surface・Acoustic・Wave:SAW)を応用したダイヤモンドSAW発振器である。
アンプ120は、発振器100から出力された信号を増幅させて、2.45GHz帯の高周波信号を出力し、マイクロ波100aを増幅することができる。そして、このアンプ120と、発振器100とが、電気的に接続されている。
検出部としてのパワーモニタ560は、紙10から反射する反射波100bの反射強度を検出することができる機能を有しており、この検出部としてのパワーモニタ560と、サーキュレータ570とが、電気的に接続されている。
サーキュレータ570は、アンプ120で増幅された信号をマイクロ波ヘッド50に供給するとともに、信号の流れる方向に制限をつける機能を有しており、このサーキュレータ570と、マイクロ波ヘッド50とが、電気的に接続されている。
マイクロ波ヘッド50は、上ヘッド51と、下ヘッド52とで構成されている。マイクロ波ヘッド50は、コンデンサであるキャパシタCと、コイルであるインダクタLとを、有しており、これらキャパシタCと、インダクタLとを、配置してLC共振子(この場合、キャパシタCと、インダクタLとを、直列に配置する直列共振回路であり、抵抗成分Rを含んでいてもよい)を構成している。また、キャパシタCの値や、インダクタLの値を任意に選択して設定をすることができ、インクの乾燥の条件を決定することができる。そして、サーキュレータ570とキャパシタCの一方の端子とが電気的に接続されている。キャパシタCの他方の端子と、インダクタLの一方の端子とが電気的に接続されている。インダクタLの他方の端子と、グランドGNDとが、電気的に接続されている。なお、キャパシタCの間に紙10を挿入できるように構成されている。
図4は、プリンタの電気的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、プリンタ1は、プリンタコントローラ31と、プリントエンジン32とで、概略構成されている。そして、プリンタコントローラ31に有する制御部36が、プリンタ1の制御と、液滴乾燥装置500(図3参照)の制御とを、行うことができるように構成されている。
プリンタコントローラ31は、I/F(インターフェース)33と、RAM(Random Access Memory)34と、ROM(Read Only Memory)35と、CPU(中央処理ユニット)等からなる制御部36と、クロック信号を発生する発振回路37と、駆動信号発生回路3と、I/F(インターフェース)38とを、有している。
I/F33は、例えばキャラクタコード、グラフィックコード、イメージデータのいずれか一つのデータまたは複数のデータからなる印刷データをホストコンピュータ(図示省略)等から受信することができる。また、I/F33は、ホストコンピュータに対してビジー信号や、アクノレッジ信号等を出力することができる。
RAM34は、各種データの記憶等を行う機能を有しており、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示省略)等として利用される。受信バッファには、I/F33が受信したホストコンピュータからの印刷データが一時的に記憶される。中間バッファには、制御部36によって中間コードに変換された中間コードデータが記憶される。出力バッファには、ドット毎の印字データが展開される。
ROM35は、制御部36によって実行される各種制御ルーチン、フォントデータ及びグラフィック関数、各種手続き等を記憶する機能を有している。
制御部36は、受信バッファ内の印刷データを読み出して中間コードに変換し、この中間コードデータを中間バッファに記憶する。また、制御部36は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM35内のフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して中間コードデータを印字データに展開する機能を有している。この印字データは、例えば2ビットの階調情報で構成されている。この展開された印字データは、出力バッファに記憶されて、記録ヘッド2の1行分に相当する印字データが得られると、この1行分の印字データは、I/F38を介して記録ヘッド2にシリアル伝送される。出力バッファから1行分の印字データが送信されると、中間バッファの内容が消去されて、次の中間コードに対する変換が行われる。また、制御部36は、タイミング信号発生手段の一部を構成している。I/F38を通じて記録ヘッド2にラッチ信号や、チャンネル信号を供給する機能を有している。これらのラッチ信号や、チャンネル信号は、駆動信号を構成する各パルス信号の供給開始のタイミングを規定する機能を有している。しかも、制御部36は、図3に示す液滴乾燥装置500の制御をすることができる機能を有している。
駆動信号発生回路3は、駆動信号生成手段の一種であり、複数の波形要素によって構成された駆動パルスを含む一連の駆動信号を生成し、これら駆動信号を記録ヘッド2へ供給する機能を有している。
I/F(インターフェース)38は、ドットパターンデータに展開された印字データ及び駆動信号等をプリントエンジン32に送信する機能を有している。
プリントエンジン32は、記録ヘッド2の電気駆動系と、キャリッジ4(図1参照)を移動させるパルスモータ9と、紙送りローラ21(図1参照)を回転させる紙送りモータ39等から構成されている。
記録ヘッド2の電気駆動系は、第1シフトレジスタ41及び第2シフトレジスタ42からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッチ回路43と第2ラッチ回路44からなるラッチ回路と、デコーダ45と、制御ロジック46と、レベルシフタ47と、スイッチ回路48と、圧電振動子15とを、備えている。
そして、図1に示すプリンタ1は、本実施形態における液滴乾燥装置500を搭載している。
次に、液滴乾燥装置の動作について説明する。
図5は、本実施形態に係る液滴乾燥装置の動作手順を示すフローチャートである。なお、マイクロ波の進行方向を含めて図3を参照しながらステップごとに説明する。
図5のステップS1では、マイクロ波100aの放射を開始する。マイクロ波発生部としての発振器100は、高周波信号を生成しマイクロ波100aの放射を開始する。
図5のステップS2では、マイクロ波100aを増幅する。マイクロ波100aは、増幅器としてのアンプ120により増幅される。
図5のステップS3では、マイクロ波100aを放射する。アンプ120から出力されたマイクロ波100aは、サーキュレータ570を経由してマイクロ波放射部としてのマイクロ波ヘッド50へ導かれる。マイクロ波ヘッド50へ導かれたマイクロ波100aのうち、インピーダンスの不整合によって反射された反射波100bは、サーキュレータ570のもう一端に伝達され、反射波100bを検出する検出部としてのパワーモニタ560へ導かれる。一般に、反射波100bがアンプ120に戻った場合、増幅回路が破壊される恐れがあるため、保護回路としてサーキュレータ570が挿入されていることが多い。放射されるマイクロ波100aは、略平面波であり、マイクロ波ヘッド50を構成する上ヘッド51から、下ヘッド52に向けて照射される。マイクロ波100aは、上ヘッド51と、下ヘッド52との間に挿入されている紙10の表面から裏面に向けて放射されることになる。
図5のステップS4では、紙10の水分量を検知して、インクを乾燥する。紙10が濡れていた場合、濡れた紙10がマイクロ波放射部としてのマイクロ波ヘッド50に入っている状態で、LC共振回路のインピーダンスがマイクロ波源の発振周波数においてマイクロ波電源部の出力端のインピーダンスと共役(整合)となるように素子の定数を設定しておく。キャパシタCの間に存在する紙10の水分量が減少(湿度が低いとき)したときには、LC共振回路(この場合、直列共振回路)が共振しにくくなり、反射波100bの反射強度が増える。この反射強度は紙10の誘電率により変化する。紙10が濡れた状態でインピーダンスが整合するようにLC共振回路をあらかじめ設定してあるので、紙10が乾燥され紙10中の水分量が減少するにつれ紙10の誘電率が小さくなる。この反射強度を検出することで紙10の誘電率を求めることができ、求めた誘電率から紙10の水分量を算出することができる。この方法により、紙10の乾燥した時点を検知することができる。そして、紙10の乾燥を検知した時点で加熱終了となり、乾燥不足を低減することができる。逆に、紙10の水分量が増加(湿度が高いとき)したときには、LC共振回路が共振し始めてマイクロ波100aを集中的に照射して効率よく水分を乾燥させることができる。また、紙10や、液滴としてのインクに含まれる水分が乾燥した状態に近づくと、マイクロ波100aの出力を小さくすることで、無駄な電力消費を抑えることができる。とともに、加熱し過ぎによる紙10の焦げや、インクの変質を押さえることもできる。ここで使用されるインクとしては、紙10に印字(印刷を含む)するためのものであって、例えば6色のカラーで印刷するような場合は、シアン、ライトシアン、マゼンダ、ライトマゼンダ、黄色、黒色などの色素を有しているものを用いている。なお、よく使われる紙(印刷紙)10の種類ごとの水分量と誘電率との対応データをあらかじめ準備しておくと、乾燥するための条件を選択するのに好都合である。
図5のステップS5では、反射波100bの反射強度を検出して、アンプ120を制御する。マイクロ波放射部としてのマイクロ波ヘッド50からの反射波100bの強度を検出部としてのパワーモニタ560を用いて検出する。なお、図1に示すプリンタ1の動作時において、反射波100bの強度を検出する検出作業は、常に実施することが望ましい。この検出作業を常に行うことにより、より精度の高い検出結果を得ることができる。ここで、紙10に含まれる水分量が減少すると、コンデンサC間の誘電率が変化し、静電容量の値が変化する。すると、インピーダンスが変化し、反射波100bの強度が増える(この状態を不整合状態という)。そこで、この反射波100bの強度の増減を利用して、紙10の誘電率を求めることができる。そして、紙10の種類ごとの水分量と誘電率との対応データをあらかじめ準備しておけば、求めた誘電率から紙10の水分量を算出できる。この方法により、紙10に含まれる水分量を検知し、それに応じてアンプ120の出力を制御部36が制御する。この制御部36は、反射波100bの強度が低いときにアンプ120の増幅率を高くし、逆に、反射波100bの強度が高くなるにつれてアンプ120の増幅率を小さくすることができる。
図5のステップS6では、インクを乾燥することができ、図1に示す記録ヘッド2からインクの吐出が終了したら、マイクロ波100aの放射を停止する。マイクロ波発生部としての発振器100から発振される高周波信号の発振を停止する。
単一のマイクロ波源を用いることで、紙10に含まれている水分量の検知と、インクの乾燥とを、ほぼ同時に行うことができる。紙10に含まれている水分量の検知は、コンデンサの誘電率変化に伴うインピーダンス変化によって確認でき、反射波100bの反射強度の変化により行うことができる。そして、紙10に含まれている水分量を検知することで、マイクロ波100aの出力強度を適正な値に制御することができ、乾燥時間の短縮や、消費電力を抑えることにつながる。
以上のような実施形態における液滴乾燥装置及びプリンタの構成によれば、以下の効果が得られる。
(1)紙10にマイクロ波100aを照射するマイクロ波ヘッド50を備えているから、紙10にマイクロ波100aを照射することで、紙10に含まれる水分量の検知と、紙10の上に配置される液滴としてのインクの乾燥とを、ほぼ同時に実施することが可能な液滴乾燥装置500を提供できる。しかも、マイクロ波ヘッド50にLC共振子(この場合、直列共振回路)を構成しているから、加熱用アンテナとしての機能と、検出素子としての機能とを、兼用させることができ、装置構成を簡単にすることができる。特に、マイクロ波ヘッド50が水分量検出用のセンサの役割を兼ねるため、記録ヘッド2に付加する部品が最小限ですむ。このため、ヘッド部の設計の制約条件が少なくなる。また、水分量検出用に別途センサを設けるような場合に比べて、センシング部への配線が少なくなるため、構成を簡略化できる。
(2)紙10にマイクロ波100aを照射する工程を備えているから、紙10にマイクロ波100aを照射することで、紙10に含まれる水分量の検知と、紙10の上に配置される液滴としてのインクの乾燥とを、ほぼ同時に実施することができるので、にじみが少なくて、綺麗に乾燥することができる。しかも、短時間で乾燥することができるので、効率的である。さらに、検出素子としての機能と、加熱用アンテナとしての機能とを、兼用しているLC共振子を発振させれば、紙10に含まれる水分量の検知と、紙10の上に配置される液滴としてのインクの乾燥とを、略同時に実施することができるので、効率的である。
(3)被乾燥体が紙10であるから、使用頻度の高い順に水分量と誘電率との対応データをあらかじめ用意しておけば、紙10の品質が変わったとしても、紙10の上に配置される液滴を乾燥するときの条件を素早く選択できるので、より早く乾燥させることができ、高速印刷を実現することができる。
(4)紙10に含まれる水分量を検知して、紙10の上に配置される液滴としてのインクを乾燥することができる液滴乾燥装置500を搭載しているので、紙10の表面と裏面とに印刷するような両面印刷の場合であっても、にじみが少なく、綺麗な印刷をすることができる。しかも、紙10に含まれる水分量の検知と、液滴としてのインクの乾燥とを、ほぼ同時に実施することができるので、高速印刷を実現可能なプリンタ1を提供することができる。さらに、ダイヤモンドSAW発振器のような固体発振源によるマイクロ波電源を発振器100として用いているから、省電力、高効率励起が可能となるので、エネルギ消費量を抑制することができる。エネルギ消費量を抑制することができれば、環境負荷の低減にも貢献できる。
以上、好ましい実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形をも含み、本発明の目的を達成できる範囲で、他のいずれの具体的な構造及び形状に設定できる。
(変形例1)
前述の実施形態では、プリンタ1は、記録ヘッド2の横にマイクロ波ヘッド50を配置する構成にしたが、これに限らない。例えば図6及び図7に示すプリンタ101のように、記録ヘッド2の手前側にマイクロ波ヘッド50を配置する構成にしてもよい。このようにしても、マイクロ波ヘッド50を構成する上ヘッド51と、下ヘッド52とが、紙10を挟むように構成されているので、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例2)
前述の実施形態では、プリンタ1は、記録ヘッド2の横にマイクロ波ヘッド50を配置する構成にしたが、これに限らない。例えば図8に示すプリンタ102のように、下ヘッド520が筐体40に固定されていて、上ヘッド51が移動(この場合、左右方向)する構成にしてもよい。このようにしても、マイクロ波ヘッド5000を構成する上ヘッド51と、下ヘッド520とが、紙10を挟むように構成されているので、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例3)
前述の実施形態では、キャパシタCと、インダクタLとを、直列に配置した直列共振回路を液滴乾燥装置500に採用する構成にしたが、これに限らない。例えば図9に示す液滴乾燥装置501のように、キャパシタCと、インダクタLとを、並列に配置する並列共振回路(抵抗成分Rを含んでいてもよい)を採用した構成にしてもよい。このようにしても、マイクロ波ヘッド50を構成する上ヘッド51と、下ヘッド52とが、紙10を挟むように構成されているので、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例4)
前述の実施形態では、プリンタ1にマイクロ波ヘッド50を一つ搭載する構成にしたが、これに限らない。例えばマイクロ波ヘッド50を複数搭載する構成にしてもよい。このようにすれば、プリンタ1にマイクロ波ヘッド50がたくさん搭載されることになれば、水分量を検知してインクを乾燥させるまでの時間をより速く実施することを期待できる。
(変形例5)
前述の実施形態では、マイクロ波ヘッド50を搭載した液滴乾燥装置500をプリンタ1に採用したが、これに限らない。例えばプリンタ1以外の印刷装置や、紙10を乾燥させるのに必要なその他の各種装置に採用してもよい。このようにすれば、色々な分野で使用することができるので、その用途を広げることができる。
本実施形態に係る液滴乾燥装置を搭載したプリンタの構成を示す斜視図。 プリンタの構成を示す概略図。 液滴乾燥装置の電気的構成を示すブロック図。 プリンタの電気的構成を示すブロック図。 液滴乾燥装置の動作手順を示すフローチャート。 変形例1に係る液滴乾燥装置を搭載したプリンタの構成を示す斜視図。 プリンタの構成を示す概略図。 変形例2に係るプリンタの構成を示す概略図。 変形例3に係る液滴乾燥装置の電気的構成を示すブロック図。
符号の説明
1…プリンタ、2…液滴吐出ヘッドとしての記録ヘッド、10…被乾燥体としての紙、36…制御部、50…マイクロ波照射部としてのマイクロ波ヘッド、51…上ヘッド、52…下ヘッド、100…マイクロ波発生部としての発振器、100a…マイクロ波、100b…反射波、101…プリンタ、102…プリンタ、120…アンプ、500…液滴乾燥装置、501…液滴乾燥装置、560…検出部としてのパワーモニタ、570…サーキュレータ。

Claims (4)

  1. 被乾燥体上に配置される液滴を乾燥する液滴乾燥装置であって、
    マイクロ波を放射するマイクロ波発生部と、
    前記マイクロ波を増幅する増幅部と、
    前記被乾燥体に前記マイクロ波を照射するマイクロ波照射部と、
    前記マイクロ波照射部がLC共振子を構成していることを特徴とし、
    前記マイクロ波照射部が被乾燥体の加熱と誘電率を検出する機能をもつことを特徴とし、
    前記誘電率から水分量を算出し、その結果に基づいて前記増幅部を制御する制御部とを、
    備えていることを特徴とする液滴乾燥装置。
  2. 被乾燥体上に配置される液滴を乾燥する液滴乾燥方法であって、
    マイクロ波発生部からマイクロ波を放射する工程と、
    前記マイクロ波を増幅する工程と、
    前記被乾燥体に前記マイクロ波を照射する工程と、
    前記マイクロ波放射部を構成するLC共振回路を発振させて前記被乾燥体の誘電率を検出する工程と、
    前記誘電率から水分量を算出し、その結果に基づいて前記増幅部を制御する制御部とを、
    備えていることを特徴とする液滴乾燥方法。
  3. 請求項2に記載の液滴乾燥方法において、
    前記マイクロ波を照射する工程では、
    前記被乾燥体が、紙であり、前記紙を乾燥することを特徴とする液滴乾燥方法。
  4. 請求項1に記載の液滴乾燥装置と、
    前記紙の上に液滴を配置する液滴吐出ヘッドとを、
    備えていることを特徴とするプリンタ。
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