JP2001301131A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2001301131A
JP2001301131A JP2000117978A JP2000117978A JP2001301131A JP 2001301131 A JP2001301131 A JP 2001301131A JP 2000117978 A JP2000117978 A JP 2000117978A JP 2000117978 A JP2000117978 A JP 2000117978A JP 2001301131 A JP2001301131 A JP 2001301131A
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frequency heating
ink
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ink jet
heating means
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JP2000117978A
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Yoshikazu Fujiwara
義和 藤原
Shigeaki Tasaka
滋章 田坂
Hideo Matsuda
英男 松田
Hideo Yamasa
英雄 山佐
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体上に吐出されたインクを効率よく乾
燥させること。 【解決手段】 印字情報に基づいて記録媒体上にインク
を吐出して印字を行うインク記録ヘッド部と、そのイン
クを乾燥させる高周波加熱手段を備えたインクジェット
記録装置において、印字情報に基づいて、高周波加熱手
段の出力を制御する制御手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェット
記録装置に関し、特に、用紙等の記録媒体上に吐出され
たインクを、高周波を発振する加熱装置により乾燥させ
るようにしたインクジェット方式の記録装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、インク記録ヘッドを搭載したプリ
ンタ又は複写機等の記録装置において、インク記録ヘッ
ドから用紙等の記録媒体(以下用紙という)上にインク
が印字(吐出)された後、用紙はそのまま排紙トレイに
排出され、用紙に印字されたインクは自然乾燥によって
乾かされていた。しかしながら、自然乾燥によってイン
クが乾燥される場合、インクの乾きがかなり遅いことか
ら、例えば排紙トレイに記録用紙が排出された後すぐに
印字部分に手を触れると、インクが充分乾ききっていな
いので、手にインクが付着したり、また印字箇所と排紙
ローラとの摩擦によっても汚れや印字品質が低下すると
いった問題点があった。
【0003】また使用される記録用紙が、耐水処理を施
してある専用紙においては用紙へのインクのにじみは無
いが、耐水処理を施してない用紙(例えば普通紙)では
インク記録ヘッドから記録用紙に印字された直後からイ
ンクが記録用紙に染み込んでしまい、インクのにじみが
生じたり、充分な画像濃度が得られないという問題があ
った。従って、このような問題点を解決するために、印
字部近傍にヒータを設置する加熱乾燥方法が提案されて
いるが、加熱温度が40〜70℃前後であることから、
インクをある程度乾かすことは可能であるものの、急速
に乾燥させることは困難であり、耐水処理をしていない
用紙へのインクのにじみは依然として解決できなかっ
た。
【0004】また、ヒータとして熱陰管を使用すること
も提案されているが、熱陰管を使用する場合、予熱する
必要があるので消費電力が増大したり、応答性に問題が
あった。これに対して、インクジェット記録ヘッド部の
近傍にマグネトロンのような高周波加熱手段を設けてイ
ンク吐出後のインク乾燥を速やかに行う方法が提案され
ている(例えば、特開平11−207941号公報参
照)。また、この方法は普通紙が用いられたときでも記
録紙の印字箇所を急速に乾燥させて擦れによる印字品質
低下を防止することができるという点でも有効なもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マグネ
トロンを用いた高周波加熱手段により、インクを素早く
乾燥させる従来の方法では、印字中はほとんどフルパワ
ーで加熱を行っており、省エネルギーの観点からは、全
く考慮されていない。
【0006】この発明は、このような事情を考慮してな
されたもので、耐水処理されていない記録媒体を使用し
て印字を行った場合に、急速にインクを乾燥させると共
に、省エネルギー効果を高めることが可能なインクジェ
ット記録装置を提供するものである。またインクの吐出
量に応じて高周波加熱手段を制御し印字スピードを変え
ることなく印字及び乾燥ができるインクジェット記録装
置を提供するものである。
【0007】さらに、用紙の含水率を測定したうえで、
含水率に見合った加熱条件を設定してやることにより、
適切な加熱条件で用紙を乾燥することが可能となり、含
水率の大小に関係なく、印字速度も落とすことなく印字
が可能となるインクジェット記録装置を提供するもので
ある。さらに言えば、高周波加熱手段をインク記録ヘッ
ドの搬送路下流側に設置した場合において、省エネルギ
ー効果の高い最適な加熱制御を行うものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、印字情報に
基づいて記録媒体上にインクを吐出して印字を行うイン
ク記録ヘッド部と、そのインクを乾燥させる高周波加熱
手段を備えたインクジェット記録装置において、印字情
報に基づいて、高周波加熱手段の出力を制御する制御手
段を備えることを特徴とするインクジェット記録装置を
提供するものである。
【0009】また、この発明は、印字情報に基づいて記
録媒体上にインクを吐出して印字を行うインク記録ヘッ
ド部と、そのインクを乾燥させる高周波加熱手段を備え
たインクジェット記録装置において、複数の高周波加熱
手段と、各高周波加熱手段の出力を制御する制御手段を
備えることを特徴とするインクジェット記録装置を提供
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明のインクジェット記録装
置は、ラインインクジェットプリンタやシリアルインク
ジェットプリンタなどを含む。印字情報つまり印字デー
タは、記録媒体上に文字や画像を印字するためのドット
データのような情報であり、外部のパーソナルコンピュ
ータやワードプロセッサなどから通信ケーブルやフロッ
ピーを介してこの発明の記録装置に与えることができ
る。
【0011】記録媒体としては、各種サイズの市販の用
紙やOHP用のフィルムシートなどを挙げることができ
る。また、インク記録ヘッド部には、例えば複数色のイ
ンクタンクを搭載し各タンクに対応するノズルを備え、
ピエゾ振動子によってインクを吐出させるようにしたも
のを用いることができる。この発明の高周波加熱手段
は、マグネトロンと導波管を組合せて構成できる。ま
た、高周波加熱手段の出力を制御する制御手段は、CP
U,ROM,RAMからなるマイクロコンピュータを用
いて構成することができる。
【0012】この発明のインクジェット記録装置におい
ては、印字情報に基づいて、高周波加熱手段の出力が制
御されるので、印字された直後にインクが用紙に染み込
む間もなく、マイクロ波による誘導加熱でインクを乾燥
することができ、滲みや汚れが発生しないという効果が
ある上、受信した印字情報により最適加熱制御が可能と
なり、従来のフルパワーで与えていた加熱するためのエ
ネルギーに比べ、省エネルギー効果をより高めることが
可能となる。
【0013】印字情報に基づいて高周波加熱手段の出力
を制御するこの発明の装置では、記録媒体へのインクの
吐出密度を印字情報から予め計測する計測部と、計測さ
れた値から高周波加熱手段の出力値を算出する演算部を
備えることが好ましい。それは、従来フルパワーで与え
ていた加熱するためのエネルギーを効率よく使うことが
可能となり、省エネルギー効果をより高めることが可能
となるからである。また、インク吐出量の多い領域は加
熱エネルギーを多く与え、インク吐出量の少ない領域は
加熱エネルギーを押さえることにより、適正なエネルギ
ーで乾燥させることができ、エネルギー消費が少なくな
る。
【0014】ライン単位の印字情報に基づいて、高周波
加熱手段の出力を制御するようにしてもよい。それは、
高周波加熱手段にとって制御できる最小単位である一ラ
イン単位で精密な出力制御を行うので、適正なエネルギ
ーで乾燥させることができ、トータルのエネルギー消費
が少なくなるからである。
【0015】また、複数ライン分の印字情報に基づい
て、高周波加熱手段の出力を制御するようにしてもよ
い。シリアルヘッドの場合、一回の走査で記録するライ
ン数分の単位で、用紙は間欠搬送される。従って、一回
分の用紙送り量の印字情報に基づいて、情報量の多い領
域は加熱エネルギーを多く与え、情報量の少ない領域は
加熱エネルギーを抑制することにより、適正なエネルギ
ーで乾燥させることができ、トータルのエネルギー消費
が少なくなる。
【0016】この発明は、記録媒体の種類を入力する入
力手段もしくは種類を感知するセンサー手段をさらに備
え、記録媒体の種類に応じて高周波加熱手段の出力を制
御するようにしてもよい。それによって、記録媒体の種
類に応じた最適な乾燥条件の下に印字後の記録媒体を乾
燥させることが可能となり、エネルギー消費が少なくな
る。
【0017】高周波加熱手段はマグネトロンを備え、そ
のマグネトロンは、電子放出部を有する冷陰極と、空洞
共振器を形成する分割陽極と、該冷陰極と分割陽極間の
電解に直交する磁界を与えるように配置されたマグネッ
トから構成されてもよい。このマグネトロンは、従来の
ように熱陰極を熱する必要がないため、消費電力を低減
することができ、さらに駆動電圧印加後、時間遅れを生
じることなく即時の動作も可能になる。また、得られる
電流密度が非常に大きいため、マグネトロンの形状を小
さくすることが可能になる。
【0018】この発明の装置は、記録媒体の含水率を測
定する手段をさらに備え、測定された含水率に応じて高
周波加熱手段の出力を制御するようにしてもよい。それ
によって、適正なエネルギーで乾燥させることができ、
エネルギー消費が少なくなる。また、温湿度を測定する
手段をさらに備え、測定された温湿度に応じて上記高周
波加熱手段の出力を制御するようにしてもよい。それに
よって、温度または湿度が変動しても適正なエネルギー
で乾燥させることができる。
【0019】この発明では、印字情報の無い領域におい
ても、周辺の印字情報に基づいて高周波加熱手段の出力
の制御を行うことができる。印字部分のみを加熱するだ
けでは、用紙先端部や行間や用紙後端部に近い印字部分
は十分乾燥させることができない場合がある。このよう
に制御することにより、周辺の印字データに基づいて記
録されていない領域をも適当に加熱するので、確実に印
字部を乾燥させることが可能となる。
【0020】この発明において、インク記録ヘッドによ
りインクの吐出が開始され、記録媒体上の印字開始位置
が高周波加熱手段の位置にくる前に、該高周波加熱手段
の出力を開始するようにしてもよい。印字部分のみを加
熱するだけでは、印字先端部分に近い印字部分は十分乾
燥させることができない場合があるので、印字開始位置
が高周波加熱手段の位置にくる前に高周波加熱手段の出
力を開始し用紙の印字領域よりも前の領域をも加熱すれ
ば、確実に印字部を乾燥させることが可能となる。
【0021】また、高周波加熱手段の出力開始タイミン
グを、印字データに基づいて決定するようにしてもよ
い。それによって、適正なエネルギーで確実に乾燥させ
ることができ、トータルのエネルギー消費が少なくな
る。また、高周波加熱手段の出力開始時の出力値を、印
字データに基づいて決定するようにしてもよい。
【0022】印字データに基づいて、インク記録ヘッド
によりインク吐出終了され、記録媒体上の印字終了位置
が、高周波加熱手段の位置を通過した後も、所定時間だ
け高周波加熱手段の出力を続けるようにしてもよい。印
字部分のみを加熱するだけでは、印字終了部分は十分乾
燥させることができない。しかし、このようにすれば、
印字終了位置が、高周波加熱手段の位置を過ぎても高周
波加熱手段の出力を継続し、用紙の印字領域よりも後の
領域をも加熱するので、確実に印字部を乾燥させること
が可能となる。
【0023】高周波加熱手段の出力をオフするタイミン
グを、印字情報に基づいて決定するようにしてもよい。
それによって、適正なエネルギーで確実に乾燥させるこ
とができる。また、印字情報より高周波加熱手段の出力
値を決定し、インク記録ヘッド部と高周波加熱手段との
距離に基づいて高周波加熱手段を出力させるようにして
もよい。それによって、記録位置と加熱位置のずれを考
慮した加熱が行われるので、適正なエネルギーで乾燥さ
せることができる。
【0024】この発明のインクジェット記録装置は、複
数の高周波加熱手段と各高周波加熱手段の出力を制御す
る制御手段を備えてもよい。その場合には、一枚の記録
媒体に印字するデータが記録媒体の例えば片側半分だけ
である場合、他の片側半分は乾燥するための加熱は必要
ないことから、その不要部分での高周波加熱手段の出力
を停止してやれば、エネルギー消費が少なくなり、一層
の省エネルギー効果が得られる。また用紙サイズに応じ
て個々の高周波加熱手段を制御することにより、効率の
良いエネルギー消費が行える。従って、印字情報に基づ
いて、個々の高周波加熱手段の出力を制御することが好
ましい。
【0025】この発明の装置では、記録媒体の搬送方向
に直交して複数の高周波加熱手段が併置されていてもよ
い。それによって、一枚の記録媒体に印字するデータが
記録媒体の例えば右側半分である場合、左側半分は乾燥
するための加熱は必要ないことから、左側部分では高周
波加熱手段の出力を停止してやれば、エネルギー消費が
少なくなり、一層の省エネルギー効果が得られる。
【0026】この発明の装置では、複数の高周波加熱手
段の各加熱領域に対応する印字情報に基づいて、個々の
該高周波加熱手段の出力を制御するようにしてもよい。
【0027】また、記録媒体の搬送方向に複数の高周波
加熱手段が併置されていてもよい。これは、1つの高周
波加熱手段によりフルパワー出力でも乾燥させることが
できないような場合、例えばベタ印字のような場合にお
いても、2個目の高周波加熱手段により乾燥させること
ができ、複数の高周波加熱手段を適正に制御することに
より、効率よいエネルギー消費が得られるからである。
【0028】また、記録媒体のサイズに基づいて、個々
の該高周波加熱手段の出力を制御するようにしてもよ
い。つまり、例えば、はがきサイズの場合は幅方向全域
を加熱する必要は無く、片側半分は乾燥するための加熱
は必要ないことから、その片側部分での高周波加熱手段
の出力を停止してやれば、エネルギー消費が少なくな
る。
【0029】実施例 以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳述す
る。これによってこの発明が限定されるものではない。
【0030】第1実施例 図1は、この発明の第1実施例であるインクジェットプ
リンタの要部を示す斜視図である。このインクジェット
プリンタは、印字ヘッド2が記録媒体(以下、用紙とい
う)3に対して、矢印4および5で示す方向(主走査方
向)に移動可能で、用紙3が図示しない給紙トレイから
矢印7の副走査方向に給送されることにより画像形成を
行う。印字ヘッド2は、主走査方向に平行に延びる送り
シャフト8上を摺動可能に支持されており、送りシャフ
ト8と平行に張設され、駆動手段(図示しない)によっ
て駆動されるタイミングベルト10によって移動する。
印字ヘッド2にはインクタンク11が搭載されている。
さらに、このインクジェットプリンタは、給紙トレイか
ら記録媒体3をインク記録ヘッド部2へ誘導するための
搬送ローラ51、52、印字された記録用紙3を排紙ト
レイ(図示しない)に排出するための搬送ローラ54,
55を備える。
【0031】印字されたインクを乾燥するための高周波
加熱手段は、インク記録ヘッド部2に対し搬送路下流側
に設置され、ラダー状の加熱炉(導波管)57と、その
端部に接続部92を介して接続されるマグネトロン88
とから構成されている。印字ヘッド2は、図2で示すよ
うに、主走査方向に配列される6つのノズル21と、そ
れらに対応する6種類のインクタンク11から構成され
ている。つまり、印字ヘッド2には、C(シアン)・M
(マゼンタ)・Y(イエロー)・K(黒)・LC(ライ
トシアン)・LM(ライトマゼンタ)よりなる6色のイ
ンクタンク11が備えられており、それぞれのインクタ
ンク11に接続するインク吐出用のノズル21が用紙3
に対向するように設けられている。
【0032】図3と図4は、印字ヘッド2の要部断面図
である。図3は非動作時、図4は動作時の状態を示した
ものである。印字ヘッド2の底部には共通インク通路2
5が用紙3と平行となるように形成されており、共通イ
ンク供給路25にはフィルタ26が介在するとともに、
その先端が閉塞されてインク圧力室27が形成されてい
る。インク圧力室27において、用紙3側にノズル21
が形成され、反対側にはピエゾ振動子29が設けられて
いる。
【0033】共通インク供給路25はその内径が数十ミ
クロン程度と極めて細かいことから、通常状態では、毛
細管現象によって図3に示すように共通インク供給路2
5はインクが充填された状態で静止している。これに対
して、ピエゾ振動子29に画像信号に応じた電圧が印加
されると、図4に示すようにピエゾ振動子29はインク
圧力室27側にたわんでインク圧力室27の体積を減少
させる。その結果、フィルタ26とインク圧力室27と
の流路断面積の違いから、ノズル21からインク30が
吐出される。電圧印加が終了するとインク圧力室27の
湾曲が戻り、その復元した体積分のインクが共通インク
共通路25から供給され、初期の状態に戻る。上記の動
作を繰り返すことにより、画像信号に応じた画像が記録
媒体上に形成される。
【0034】次に高周波加熱手段100について説明す
る(詳細は特開平11−207941号公報を参照)。
高周波加熱手段100のマイクロ波供給源として用いる
マグネトロンは、通常の電子レンジ用のマグネトロンと
は異なり、熱陰極の代わりとしての電子放出部を有する
冷陰極と、電子放出部に平行に対向設置された空洞共振
器を形成する分割陽極と、冷極管と分割陽極管間に印加
電界に直交する磁界を与えるマグネットからなるマグネ
トロンであり、図5にその断面図を示し、図6にその斜
視図を示している。このマグネトロン88は、平面状の
基板77の内側に冷陰極からなる電子放出部78が形成
され、この内面から一定の距離をおいて電子放出部78
に高電界を与える加速陽極79が配置されている。
【0035】電子放出部78は電界放出型アレイからな
っており、多数の微小突起がエミッタ(電子源)として
形成されている。また、分割陽極80が加速陽極79に
隣接して基板77の内面から一定の距離をおいて配置さ
れており、分割陽極80の右端手前の位置には電子を外
部に放出するための出力部75が形成されている。さら
にマグネット76が電子空間全体を覆うように配置され
ており、基板77の外面には放熱板74が配置され、又
分割陽極80の上部にも放熱板93が備えられている。
【0036】動作原理について説明すると、電子放出部
78から放出された電子はマグネット76から受ける磁
界によって図5の右方向に曲げられ、分割陽極80のあ
る空洞共振部の作用空間81中で電界と磁界との作用に
より集群効果を与えられ、高周波エネルギーを放出しな
がら右方向に進行する。そして印加によって与えられた
ポテンシャルエネルギーを高周波エネルギーとして出力
部75から放出し、そのエネルギーは加熱炉57(図
1)に導かれる。図7はラダー状の加熱炉(導波管)5
7へ接続部92を介してマグネトロン88が接続されて
いるようすを示す斜視図である。導電体の材料(銅等)
で作られる接続部92にはマグネトロン88から出力部
69を通して出た高周波が、リッジ71上に効率良く導
かれるように斜面板96が設けられている。
【0037】また、加熱炉57は高周波加熱炉として用
いるラダー回路の一般的な形を示したもので、導電体の
材料(銅等)で作られる加熱炉57の下部に、高さによ
って電界強度を調節するためのリッジ71を設け(リッ
ジ71の凸部の面とラダー部95との距離によって電界
が変化する)、このリッジ71に対向した面に、導波管
57の長手方向に直交する複数のスロット72が一定の
間隔で形成されている。マグネトロン88から出力部6
9を介して出た高周波は、接続部92の中を通り斜面板
96により、リッジ71とラダー95との間に導かれる
ため、ラダー95と下面の距離が縮まることにより高周
波電力は強められる。
【0038】さらに、図8に示すようにラダー95aと
95bの間のスロット72によって電界73がスロット
72近傍に集中して伝送され、スロット72の幅によっ
て電界の強度及び電界の届く範囲が調整される。仮に、
スロット72がない場合は外に電界は飛ばないし、スロ
ット72がラダー状でなく一面の広い面であった場合、
電界は非常に弱くかつ広い範囲に広がってしまうことか
らラダー状のスロット72が必要である。
【0039】従って、シート状の被加熱物をスロット7
2に近接させて通過させると、容易に効率のよい加熱が
できる。このような高周波加熱手段100は、一般的
に、インクの成分中に半分以上を占める水分を誘導加熱
により加熱し、すばやく蒸発させる。
【0040】従って、搬送ローラ54,55によって排
紙トレイに用紙3が排出されるが、マグネトロン88に
よってインクが素早く乾燥されたため、得られた画像に
はインクのにじみが少なく、すぐに手で触れてもインク
によって汚れることはない。なお、加熱炉57は図1に
示すように印字ヘッド2に対し、用紙3の搬送路を介し
て略対向位置に配設されているが、加熱炉57は用紙3
の搬送路の下流側に設置してもよい。この場合、インク
や用紙の特性によって滲みを発生する懸念はあるが、用
紙の搬送路下部の空間が少なくて済むこととなり、装置
を薄型化できる。
【0041】次に、この高周波加熱手段100を制御す
る方法について説明する。従来の高周波加熱手段による
加熱方法では、乾燥させるに十分な一定の条件をあらか
じめ決めておいてその条件に基づいて用紙を加熱し、乾
燥を行っているが、この発明では、インクジェット記録
装置が印字情報つまり印字データ(画像データ)を受信
し、その印字データ(画像データ)を基にして用紙に印
字されるインクの量を計算する。
【0042】この印字されるインクの量の多少に基づい
て加熱出力の大小を判定してやり、加熱出力を変更し、
印字データに基づいた加熱エネルギーで用紙を加熱乾燥
する。このような制御を行うことにより、従来、同一の
加熱出力で加熱していたものが、適切な加熱出力で加熱
する為、省エネルギー効果を得ることができる。例え
ば、1ライン、フルに印字する場合の加熱出力を100
%とし、印字する割合に応じて出力を下げる制御を行
う。
【0043】フルに印字した場合に1ラインに4500
ドットで構成されている印字ドットデータに対して50
0ドットの印字ドットデータの場合、印字比率α=(5
00/4500)×100=11%となる。この時、例
えば出力の段階を10段階、つまり1〜10%、11〜
20%、21〜30%、……91〜100%としておく
と、印字比率αは第2段階つまり11〜20%の段階に
対応することになり、この段階に対して定められた加熱
出力を与えてやればよいことになる。これをライン毎に
繰り返してやれば、印字状態に対応した乾燥加熱を与え
ることが可能となり、従来の加熱条件を変えないで一定
のパワーで加熱乾燥させていた状態に比較して、省エネ
ルギー効果が得られることになる。この出力の段階は、
さらに細かくしてもよく、また粗くしてもよい。
【0044】図9はこの発明のインクジェット記録装置
の制御装置を示すブロック図である。同図において、高
周波加熱手段100は加熱制御部105から加熱電力が
供給され、印字ヘッド2はドライバー106により駆動
され、搬送ローラ51,52,54,55の駆動は搬送
制御部107により制御される。記憶手段101は受信
する印字情報を一時記憶し、ドット計測部103は印字
情報のドットデータを計測し、用紙情報部108は用紙
検知センサー110の出力を処理し、環境情報部109
は用紙の含水率検知センサー111、および周囲温度と
湿度を検出する温湿度センサー112の各出力を処理す
る。演算部104はドット計測部103、用紙情報部1
08および環境情報部109からの出力を受けて所定の
演算を行う。記録制御部102は、記憶手段101から
の印字情報と演算部104からの処理情報を受けて、加
熱制御部105、ドライバー106および搬送制御部1
07を制御するようになっている。
【0045】インクジェット記録装置が受信した印字情
報(印字データや画像データ)は、記憶手段101を介
して記録制御部102に送られると共にドット計測部1
03にも送られ、ライン毎の印字ドットデータ値が求め
られ、演算部104で加熱出力の出力段階が決定され
る。決定された加熱出力の段階値は記録制御部102に
送られ、これに基づいて加熱制御部105は高周波加熱
手段100(つまりマグネトロン88)の出力をコント
ロールする。
【0046】高周波加熱手段100が、図1に示す印字
ヘッド2の位置に対向して設置されていない場合におい
ては、印字ヘッド2からインクが吐出された後、用紙3
にインクが付着したライン位置が高周波加熱手段の位置
に搬送されてきた時に、そのラインの印字ドットデータ
に基づいて演算された加熱出力を行う必要がある。
【0047】例えば、印字ヘッド2から高周波加熱手段
100の中心までの用紙送り方向の距離を20mm、紙
送り速度を10mm/秒とすると、印字された部分が高
周波加熱手段100の中心まで到達するのには2秒必要
となり、高周波加熱手段100の出力開始には、印字か
ら2秒の遅延時間が必要となる。つまり印字から2秒の
遅延時間を考慮して、該高周波加熱手段100の出力を
制御させる。すなわち、ライン毎の印字ドットデータ値
により決定された加熱出力値は、印字ヘッドと高周波加
熱手段との距離に基づいて求められた所要時間だけ遅延
させて記録制御部で出力制御のタイミングがコントロー
ルされる。このように適切な乾燥が行われることにな
り、無駄な加熱エネルギーを使うことなく乾燥ができる
ため省エネルギー効果が期待できる。
【0048】ところで、上述の方法ではインク記録のあ
るラインのみ加熱し、インク記録の無い部分(用紙先端
部、行間、用紙後端部など)は加熱しないため、用紙先
端部や行間や用紙後端部に近い印字部分は十分乾燥させ
ることができない場合がある。そこで、例えば、50ラ
イン以内に次の印字データがある場合は、印字データが
無い領域に対しても高周波加熱手段の10段階出力中、
最低の加熱出力つまり第1段階の出力を与える制御を行
う。
【0049】このような制御を行えば、数十ライン分の
行間(印字データが無い領域)や用紙の先端部分に近い
印字部分を十分乾燥させることができる。また50ライ
ン以内に前の印字データがある場合も、印字データが無
い領域であっても高周波加熱手段100の出力の段階を
10段階中、最低の加熱出力を与える制御を行うように
すれば、用紙の後端部分に近い印字部分を十分乾燥させ
ることができる。
【0050】また、例えば、被印字位置より20mm前
の位置(所定位置)より高周波加熱手段100の出力を
例えば第1段階から開始し、印字位置において印字デー
タに基づいた加熱温度になるように徐々に加熱制御を行
うようにしてもよい。この場合、加熱出力の制御量は、
受信した印字データに基づいて演算される。例えば、画
像データのようにインクの付着量が多い(印字密度が高
い)データの場合は、出力開始時より印字部分と同等の
加熱量を加える。また、テキストデータのようにインク
付着量の少ない画像に関しては、小さい加熱量を設定し
て制御するようにする。
【0051】また、加熱出力の開始位置を、受信した印
字データより計算してもよい。例えば、印字データより
インクドットの多少を判断し、多い場合には加熱出力開
始時間を早くし、少ない場合には遅くするように加熱出
力開始のタイミングを制御する。同様に、用紙後端部分
においても、その用紙上の最終印字位置が高周波加熱手
段を通過した後も引き続き、一定距離若しくは一定時間
加熱を続ける。例えば、被印字通過後、10mmとか2
秒間の値で加熱を継続する。こうすることにより、印字
終了位置での乾燥をより確実に行うことが可能となる。
【0052】さらに、この加熱継続距離、若しくは加熱
継続時間を、受信した印字データにより演算し決定して
もよい。例えば、画像データなどのようにインク付着量
の多いデータの場合は、加熱継続距離、若しくは加熱継
続時間を長く取る。テキストデータの場合は短くする。
こうすることにより、確実にインクを乾燥させるととも
に用紙の最終部分まで加熱していた従来技術に比較して
トータルのエネルギー消費が少なくなり、省エネルギー
効果が得られる。
【0053】ドライバー106で、印字ヘッド2のイン
クの吐出回数をカウントし、演算部104において出力
の段階値を決定することも可能である。演算部104で
決定された出力段階値は記録制御部102に送られ、加
熱制御部105で高周波加熱手段100の出力がコント
ロールされる。この出力制御を行うことにより、用紙3
全体を端から端までフルパワーで乾燥を行う時よりはる
かに乾燥効率が向上し、省エネルギー効果が認められ
る。また、用紙の速度に対する乾燥のスピードを同一に
することが可能となる。このため、印字するスピードを
変更することなく用紙3を乾燥することが可能となる。
【0054】次に用紙の種類によって、高周波加熱手段
100の出力をさらに最適化する方法について説明す
る。図9のブロック図において用紙情報が用紙情報部1
08に直接又は用紙検知センサー110を介して入力さ
れると、演算部104にてあらかじめ登録されている用
紙3の種類に応じた加熱条件が、既に印字データ(画像
データ)に基づいて決定された加熱条件に付加される。
つまり、用紙3が普通紙の場合は、通常の条件により加
熱するが、タイプAの用紙の場合は、その用紙に適応す
るようにA条件を付加する。また、タイプBの用紙に関
しては、その用紙に適応するようにB条件を付加する。
【0055】例えば、高周波加熱手段100の出力値を
印字データ(画像データ)に基づいて演算した結果、1
0段階中の第2段階、11〜20%の結果が得られたと
する。この時の用紙の種別が厚紙の場合、あらかじめ定
められた付加条件が一段階アップという条件であれば、
演算部104では第3段階、21〜30%の結果を出
し、加熱制御部105はこの値に対して定められた加熱
出力を行う。この場合、インクジェット記録装置に用紙
選択スイッチを設けてオペレータがそのスイッチで用紙
情報を用紙情報部108へ入力するようにしてもよい。
【0056】次に用紙自身の含水率を測定し、高周波加
熱装置の出力をさらに最適化する方法について説明す
る。インクの乾燥度合いはインクジェット装置の環境
(湿度)によって大きく影響を受ける。さらに言えば、
用紙の含水率によって大きく影響を受けるので、図9に
示すようにこの用紙の含水率を用紙検知センサー110
で測定し、高周波加熱手段100の加熱制御にフィード
バックする。
【0057】ここで測定された用紙の含水率と加熱条件
との関係を定義しておく。例えば、含水率0〜5%は付
加条件なし、含水率5〜10%は付加条件として加熱出
力を1段階アップ、含水率10〜15%は2段階アップ
とあらかじめ設定しておく。例えば、測定された用紙の
含水率が6%であったとすると5〜10%で定義してお
いた付加条件1段階アップが演算部104で処理され
る。すなわち印字データ(画像データ)に基づいて演算
した結果が、加熱出力10段階中の第2段階であったと
すれば、一段階アップされ第3段階の加熱出力で加熱が
行われる。
【0058】含水率検知センサー111を用いずに温湿
度センサー112を利用することもできる。この場合に
は、温湿度センサー112により得られた湿度情報に応
じて高湿度,普通湿度,低湿度の3段階に分け、それぞ
れ付加条件があらかじめ設定されている。
【0059】高湿度の場合は付加条件として加熱出力2
段階アップ、普通湿度の場合は付加条件なし、低湿度の
場合は付加条件として1段階ダウン等の設定が考えられ
る。さらに湿度の段階を細かく、さらに精密な制御を行
ってもよい。また特開平7−234556号に記載され
ているように、湿度検知センサと、用紙までの距離およ
び厚さを測定するセンサーとを用いて含水率を求める方
法をこの発明に利用することも可能である。
【0060】上記の各方法はインクジェットプリンタが
ラインインクジェットプリンタの場合に好適であるが、
次にシリアルインクジェットプリンタの場合に好適な方
法を説明する。シリアルインクジェットプリンタの場
合、印字ヘッド2は例えば、48個の黒色用ノズルと2
40個のカラー用ノズル(48×5色)を主走査方向に
一列に備え、288ドットで一回の走査を行う。この場
合、用紙3は記録印字幅に応じて副走査方向に間欠的に
搬送される(印字ヘッド2が主走査中は用紙搬送を停
止)。
【0061】従って、加熱出力も用紙3の間欠駆動に同
期させて制御すれば効率が良い。1回の走査分に当たる
ドット総数を、288×4500=1,296,000ドットとし、これ
を100%とする。この一回の走査分の吐出回数を250,
000ドットとすると(250,000/1,296,000)×100=19%
となり、前述の10段階の出力制御を行うと11〜20
%の値に対して定められた加熱出力を行うことになる。
トータルで考えるとエネルギー消費が少なくなり省エネ
ルギー効果が得られる。
【0062】例えば、印字部分から高周波加熱手段の中
心までの距離を20mm、用紙が5mmづつ送られると
すると、印字されて高周波加熱手段100の中心まで印
字された部分が到達するのには4回の間欠送りが必要と
なり、高周波加熱手段100の制御には、印字から4回
目の間欠送りのタイミングで該高周波加熱手段100を
制御する。すなわち上記の1回の走査分に当たるドット
総数より決定された加熱出力値は、印字ヘッドと高周波
加熱手段との距離と、一回の間欠送りで搬送される距離
に基づいて求められたタイミングあるいは所定時間だけ
遅延させて記録制御部で出力コントロールされる。
【0063】上述したように印字ドットデータ値より決
定された加熱出力値は、印字ヘッド2と高周波加熱手段
100との距離に基づいて求められた時間あるいは所定
のタイミングだけ遅延させて記録制御部102で出力コ
ントロールするが、この遅延時間に対して高周波加熱手
段100の応答時間を考慮して遅延時間を若干短くして
いる。
【0064】例えば、印字部分から高周波加熱手段10
0の中心までの距離を20mm,紙送り速度を10mm
/秒とすると、印字されて高周波加熱手段100の中心
まで印字された部分が到達するのには2秒必要となり、
高周波加熱手段の制御には、印字から2秒の遅延時間が
必要となる。高周波加熱手段100の応答時間が0.5
秒とすると2秒−0.5秒=1.5秒の遅延時間を取
り、高周波加熱手段100を制御する。
【0065】第2実施例 従来の高周波加熱手段による加熱方法では、用紙の幅方
向全体にほぼ均一に加熱する方法がとられていたが、こ
れは加熱手段を幅方向に分割することが困難なためであ
る。この実施例では高周波加熱手段の導波管の長さ、形
状が自由に選択できるようにしている。
【0066】このため、図10に示すように高周波加熱
手段として用紙3の幅方向の両側から導波管57が半分
のサイズのもの100a,100bを設置し、その各々
に対しての加熱制御を行う。この2つの高周波加熱手段
100a,100bは、受信した印字情報に基づき、演
算部104(図9)により演算した結果を利用して各々
の高周波加熱手段100を制御する。つまり、用紙の幅
方向で考えると用紙3の右半分がベタ画像で、左半分が
テキストデータとすると、右側の高周波加熱手段100
bをフルパワーの加熱出力とし、左側の高周波加熱手段
100aを20%程度の加熱出力とすることにより、両
者均等の時間で確実な乾燥が可能となり、従来、全体を
均一に加熱していたものより、省エネルギー効果が得ら
れる。
【0067】また用紙サイズがはがきサイズのように小
サイズの場合は、右側の高周波加熱手段100bを使用
し、左側の高周波加熱手段100aを停止するという制
御が可能となり、省エネルギー効果が得られる。用紙サ
イズについてはパーソナルコンピュータ等から印字情報
をプリンタに送る際に付加される用紙情報に基づき、は
がき、B5,B4,A4,A5等の用紙サイズの違いを
判断することができる。また、さらに2個以上の高周波
加熱手段を用紙3の幅方向に並べ、これを各々個別に制
御することも可能である。
【0068】また、図11に示すように、用紙3の進行
方向に2つの高周波加熱手段100e,100fを配置
することによりインクジェットプリンタのインクの高速
乾燥が可能になる。例えば、第1実施例の高周波加熱手
段100をフルパワーにしても、用紙3が高速で搬送さ
れると、用紙3に与えられる熱エネルギーが不足し、印
字量が多い部分は十分乾燥させることができない場合が
発生する。そのために図11のように用紙3の進行方向
に2つの高周波加熱手段100e,100fを設けるこ
とにより、上記の問題を解決することができる。
【0069】第1実施例と同様に印字データおよび環境
データに応じてそれぞれの高周波加熱手段100e,1
00fの出力をコントロールすることで、用紙搬送速度
を落とすことなく、しかも無駄な加熱エネルギーを使う
ことなく乾燥ができるため省エネルギー効果が期待でき
る。さらに図12のように用紙3の進行方向と幅方向に
それぞれ2個づつ高周波加熱手段100a〜100dを
設置することにより、さらに精密な制御を行うことも可
能である。
【0070】
【発明の効果】この発明によれば、高周波加熱手段の加
熱出力が、記録媒体の上の印字状況に応じて制御され、
加熱エネルギーが必要かつ十分な量だけ与えられるの
で、エネルギーを節約した効率のよいインク乾燥を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のインクジェットプリン
タの要部構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施例の印字ヘッドを示す斜視図である。
【図3】印字ヘッドの要部構造を示す断面図である。
【図4】印字ヘッドの要部構造を示す断面図である。
【図5】第1実施例のマグネトロンの構成を示す断面図
である。
【図6】第1実施例のマグネトロンの構成を示す斜視図
である。
【図7】第1実施例の高周波加熱手段を示す斜視図であ
る。
【図8】第1実施例の高周波加熱手段の要部構成説明図
である。
【図9】第1実施例の制御部を示すブロック図である。
【図10】この発明の第2実施例を示す上面図である。
【図11】この発明の第2実施例の変形例を示す上面図
である。
【図12】この発明の第2実施例の他の変形例を示す上
面図である。
【符号の説明】
2 印字ヘッド 3 用紙 4 矢印 5 矢印 7 矢印 8 送りシャフト 11 インクタンク 15 キャリジ 51 搬送ローラ 52 搬送ローラ 54 搬送ローラ 55 搬送ローラ 57 加熱炉 88 マグネトロン 92 接続部 100 高周波加熱手段
フロントページの続き (72)発明者 松田 英男 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ 株式会社内 (72)発明者 山佐 英雄 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EB13 EB29 EB45 EB58 EC14 EC28 EC37 HA46

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字情報に基づいて記録媒体上にインク
    を吐出して印字を行うインク記録ヘッド部と、そのイン
    クを乾燥させる高周波加熱手段を備えたインクジェット
    記録装置において、印字情報に基づいて、高周波加熱手
    段の出力を制御する制御手段を備えることを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 制御手段が、記録媒体へのインクの吐出
    密度を印字情報から予め計測する計測部と、計測された
    値から高周波加熱手段の出力値を算出する演算部を備え
    たことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記
    録装置。
  3. 【請求項3】 制御手段が、ライン単位の印字情報に基
    づいて、高周波加熱手段の出力を制御することを特徴と
    する請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 制御手段が、複数ライン分の印字情報に
    基づいて、高周波加熱手段の出力を制御することを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 記録媒体の種類を入力する入力手段もし
    くは種類を感知するセンサー手段をさらに備え、制御手
    段は、印字情報と、記録媒体の種類とに応じて高周波加
    熱手段の出力を制御することを特徴とする請求項1記載
    のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 高周波加熱手段はマグネトロンを備え、
    そのマグネトロンは、電子放出部を有する冷陰極と、空
    洞共振器を形成する分割陽極と、該冷陰極と分割陽極間
    の電界に直交する磁界を与えるように配置されたマグネ
    ットから構成されることを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 記録媒体の含水率を測定する手段をさら
    に備え、制御部は、印字情報と、測定された含水率に応
    じて高周波加熱手段の出力を制御することを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 周囲温湿度を測定する手段をさらに備
    え、制御手段は、印字情報と、測定された温湿度とに応
    じて高周波加熱手段の出力を制御することを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 制御手段は、印字されない記録媒体領域
    に対し、印字情報に基づいて高周波加熱手段の出力制御
    を行うことを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
  10. 【請求項10】 制御手段は、インク記録ヘッドにより
    インクの吐出が開始され、記録媒体の印字開始位置が、
    高周波加熱手段の位置にくる前に、高周波加熱手段の出
    力を開始することを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット記録装置。
  11. 【請求項11】 制御手段は、高周波加熱手段の出力開
    始タイミングを、印字情報に基づいて決定することを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 制御手段は、高周波加熱手段の出力開
    始時の出力値を、印字情報に基づいて決定することを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 制御手段は、印字情報に基づいて印字
    終了位置を検出し、記録媒体上の印字終了位置が高周波
    加熱手段の位置を通過した後も、所定時間だけ高周波加
    熱手段に出力を続けさせることを特徴とする請求項1記
    載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 制御手段は、高周波加熱手段の出力を
    オフするタイミングを印字情報に基づいて決定すること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装
    置。
  15. 【請求項15】 制御手段は、印字情報より高周波加熱
    手段の出力値を決定し、該インク記録ヘッド部と高周波
    加熱手段との距離に基づいて高周波加熱手段を出力させ
    ることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録
    装置。
  16. 【請求項16】 印字情報に基づいて記録媒体上にイン
    クを吐出して印字を行うインク記録ヘッド部と、そのイ
    ンクを乾燥させる高周波加熱手段を備えたインクジェッ
    ト記録装置において、複数の高周波加熱手段と、各高周
    波加熱手段の出力を制御する制御手段を備えることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 制御部は、印字情報に基づいて、高周
    波加熱手段の出力を制御することを特徴とする請求項1
    6に記載のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 記録媒体をインク記録ヘッド部へ搬送
    する搬送手段をさらに備え、複数の高周波加熱手段が記
    録媒体の搬送方向に直交して併置されていることを特徴
    とする請求項16または17に記載のインクジェット記
    録装置。
  19. 【請求項19】 制御手段は、複数の高周波加熱手段の
    位置に対応する領域の印字情報に基づいて、各高周波加
    熱手段の出力を制御することを特徴とする請求項18に
    記載のインクジェット記録装置。
  20. 【請求項20】 記録媒体をインク記録ヘッド部へ搬送
    する搬送手段をさらに備え、複数の高周波加熱手段が記
    録媒体の搬送方向に併置されていることを特徴とする請
    求項16または17に記載のインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 記録媒体のサイズを入力又は検知する
    手段をさらに備え、制御手段は、記録媒体のサイズに基
    づいて、各高周波加熱手段の出力を制御することを特徴
    とする請求項16に記載のインクジェット記録装置。
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