JP2008139750A - クリーニング装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】確実に騒音を低減できる構成を備えたクリーニング装置あるいはプロセスカートリッジ、およびこれらのいずれかを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体ドラム1に付着する不要なトナーをクリーニングするブレード部材11aとブレード部材11aを保持するホルダ11によって構成されたクリーニングブレード11を備えるクリーニング装置8である。感光体ドラム1とブレード部材11aとの摺擦によって生じる振動を検知する振動検知部60、振動に対して逆位相の振動を与える振動加振部61、その検知内容により振動加振部61を制御する制御部62とを備え、振動検知部60及び振動加振部61は、クリーニングブレード11固有の振動モードの腹の位置で固定する構成とする。振動状態から逆位相の振動を与える制御により、ブレード部材11aの振動を低減させる。
【選択図】図4
【解決手段】感光体ドラム1に付着する不要なトナーをクリーニングするブレード部材11aとブレード部材11aを保持するホルダ11によって構成されたクリーニングブレード11を備えるクリーニング装置8である。感光体ドラム1とブレード部材11aとの摺擦によって生じる振動を検知する振動検知部60、振動に対して逆位相の振動を与える振動加振部61、その検知内容により振動加振部61を制御する制御部62とを備え、振動検知部60及び振動加振部61は、クリーニングブレード11固有の振動モードの腹の位置で固定する構成とする。振動状態から逆位相の振動を与える制御により、ブレード部材11aの振動を低減させる。
【選択図】図4
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。そのうち特に感光体上に形成したトナー画像を直接または中間転写体を介して間接的に転写して、シート・OHPフィルム等の記録媒体に画像を記録する電子写真式の画像形成装置に関する。および、そのような画像形成装置などにおいて、トナーを搬送するトナー搬送装置に関する。さらに、そのようなトナー搬送装置を備えて、感光体とともに少なくともクリーニング装置を一体化して画像形成装置本体に対して一括して着脱自在とするプロセスカートリッジに関する。
画像形成装置において、像担持体とクリーニングブレードの摺擦によってブレードに振動が生じ、その振動が加振源となって感光体から高音の騒音を発生させ、また振動がクリーニングブレードからユニット筐体に伝播して不快な騒音を発生する問題がある。
従来、騒音を低減させる手段としては防音材や吸振材や遮音材を使用する方法がある。これらは受動的な対策であり、発生している振動と対策品の振動周波数は一致すれば効果はあるが、少しでも周波数がずれてしまうと効果は無くなってしまうので、対策効果としては十分ではない。代わりに能動的騒音制御方法としては、音に対して、スピーカなどを用い逆位相の音を出すことによって干渉させて音を打ち消す方法があり、自動車などに応用した例が記載されている(特許文献1)。さらに特許文献2には、能動的騒音制御方法を複写機に応用した例が記載されている。
このようにOA機器等が発する騒音の機器外部への漏れを遮断するために、受動的騒音制御方法の消音装置や能動的騒音制御方法の消音装置が効果的に利用されている。また、帯電騒音の低減として、感光体内部に振動吸収剤としてゴムを内包したものや、被加振体である感光体ドラムにダイナミックダンパを設けることによりドラムの振動を低減させ、結果として生じる騒音を低減させる(特許文献3)というものが記載されている。
しかし特許文献1、2に記載の方法は密閉された空間でなければ効果は発揮できないため、開口部が少なくともある場合には充分効果が発揮されない。また、感光体ドラム内部にダンパを設ける方法は振動を無くすというより、振動の大きさを全体的に低減するだけなので、ある程度大きい振動に対しては効果が発揮されない。元の音のレベルが大きい場合低減しても音が聞こえるレベルまでしか小さくならない。
本発明は、上記従来の諸問題点にかんがみ、確実に騒音を低減できる構成を備えたクリーニング装置あるいはプロセスカートリッジ、およびこれらのいずれかを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係るクリーニング装置は、トナーからなる画像を形成する画像形成装置の像担持体に付着する不要なトナーをクリーニングするブレード部材と該ブレード部材を保持するホルダによって構成されたクリーニングブレードを備えるクリーニング装置において、前記像担持体と前記ブレード部材との摺擦によって生じる振動を検知する振動検知手段と、該振動検知手段が検知した振動に対して逆位相の振動を与える振動加振手段と、該振動加振手段を制御する制御手段とを備え、前記振動検知手段及び前記振動加振手段を、前記クリーニングブレード固有の振動モードの腹の位置に固定してなることを特徴とする。
同請求項2に係るものは、請求項1に記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段と前記振動加振手段を前記ブレード部材の長手方向に対して同じ位置に備えたことを特徴とする。
同請求項3に係るものは、請求項1または2記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段を、1個以上有することを特徴とする。
同請求項4に係るものは、請求項1から3のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段を、同一または異なる平面上に複数個備えたことを特徴とする。
同請求項5に係るものは、請求項1から4のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段が、前記像担持体と前記ブレード部材との接触によって生じる振動を検知する圧電素子であることを特徴とする。
同請求項6に係るものは、請求項1または2記載のクリーニング装置において、前記振動加振手段を、1個以上有することを特徴とする。
同請求項7に係るものは、請求項1、2、6のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段を、同一または異なる平面上に複数個備えたことを特徴とする。
同請求項8に係るものは、請求項1、2、6、7のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記振動加振手段は、前記像担持体と前記ブレード部材との接触によって生じる振動を検知する圧電素子であることを特徴とする。
同請求項9に係るものは、請求項1記載のクリーニング装置において、前記制御手段は、前記振動検知手段によって検知された振動の振動周波数及び振幅量を演算する演算手段と、前記演算手段によって得られた振動周波数及び振幅量から、逆位相の振動をフィードバックとして前記振動発振手段を可動させるフィードバック処理手段とを有することを特徴とする。
本発明の請求項10に係るプロセスカートリッジは、請求項1から9のいずれかに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項11に係る画像形成装置は、請求項1から10のいずれかに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とする。
同請求項12に係るものは、請求項11に記載の画像形成装置において、前記プロセスカートリッジを少なくとも2つ以上備えたことを特徴とする。
本発明の請求項13に係るプロセスカートリッジは、請求項10に記載のプロセスカートリッジにおいて、現像剤として重合トナーを用いたことを特徴とする。
本発明の請求項14に係る画像形成装置は、請求項11または12に記載の画像形成装置において、現像剤として重合トナーを用いたことを特徴とする
本発明は、残留トナーを除去するために、クリーニング装置は必要不可欠なため、これらの騒音の低減が望まれ、この騒音は、感光体(像担持体)の共振周波数とクリーニングブレードの共振により増幅される場合が多く、これらの振動を出来るだけ低減させることが必要である点に着目してなしたもので、像担持体とクリーニングブレードの摺擦による振動を消滅もしくは低減するために、振動を直接検知し、その振動に対して逆位相の振動を加振して、振動低減を図っている能動的(直接的)な対策手段のため、振動の周波数のずれや異常振動にも対応でき、十分な効果が得ることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を説明する。
まず、本発明に係る帯電装置を用いた画像形成装置の構成を説明する。図1は画像形成装置の一例の概念的断面図、図2は同要部の拡大断面図であり、図中20は画像読み取り部、30は作像部、40は給紙部、50は自動原稿給紙部(ADF)である。
像担持体である感光体ドラム1の周囲に近接あるいは接触して、感光体ドラム1上に一様な電荷を帯電させる帯電ロ−ラ2、感光体ドラム1上に静電潜像を形成するための露光手段である露光装置3、静電潜像を顕像化してトナー像とする現像装置4、トナー像を転写紙に転写する転写ベルト6、感光体ドラム1上をクリーニングするクリーニングブレード11、クリーニングされたトナーを回収するトナー回収羽根13、そのトナーを搬送するトナー回収コイル14、感光体ドラム1上の残電荷を除電する除電ランプ9、帯電ローラ印加電圧及び現像のトナー濃度を制御するための光センサ10が配置されている。また、この現像装置4にはここには図示していないトナー補給装置よりトナー補給口を介してトナーが補給される。図中7は転写紙に転写されたトナー像を定着させる定着装置、8は転写されなかったトナーを感光体ドラム1上から除去するためのクリーニング装置である。
クリーニング装置8は、トナーからなる画像を形成する感光体ドラム1に付着する不要なトナーをクリーニングするブレード部材11aとこのブレード部材11aを保持するホルダ11bによって構成されたクリーニングブレード11を備える。
作像動作は次のように行われる。
感光体ドラム1は図中反時計回転方向に回転する。感光体ドラム1は除電ランプ9からの除電光9Lにより除電され、表面電位が0〜−150Vの基準電位に平均化される。次に帯電ロ−ラ2により帯電され、表面電位が−1000V前後となる。次に露光装置3で露光され、光が照射された部分(画像部)は表面電位が0〜−200Vとなる。現像装置4によりスリーブ上のトナーが上記画像部分に付着する。図中2aはクリーニングパッドである。
感光体ドラム1は図中反時計回転方向に回転する。感光体ドラム1は除電ランプ9からの除電光9Lにより除電され、表面電位が0〜−150Vの基準電位に平均化される。次に帯電ロ−ラ2により帯電され、表面電位が−1000V前後となる。次に露光装置3で露光され、光が照射された部分(画像部)は表面電位が0〜−200Vとなる。現像装置4によりスリーブ上のトナーが上記画像部分に付着する。図中2aはクリーニングパッドである。
トナー像が作られた感光体ドラム1はさらに回転移動し、レジストローラ5によりタイミングを取られて用紙先端部と画像先端部とが転写ベルト6で一致するようなタイミングで転写紙が送られ、転写ベルト6で感光体ドラム1表面のトナー像が転写紙に転写される。その後転写紙は定着装置7へ送られ、熱と圧力によりトナーが転写紙に融着されてコピーとして排出される。図中5aは転写入り口ガイドである。
感光体ドラム1上に残った残留トナーは、既述のようにクリーニングブレード11により掻き落とされ、その後感光体ドラム1は除電光9Lにより残留電荷が除電されてトナーの無い初期状態となり、再び次の作像工程へ移る。
本発明の第1の実施例おける検知部、演算部、加振部およびブレード部の構成を図4に示す。この例の構成をとしては、トナーからなる画像を形成する画像形成装置の像担持体である感光体ドラム1に付着する不要なトナーをクリーニングするブレード部材11aとブレード部材11aを保持するホルダ11によって構成されたクリーニングブレード11を備えるクリーニング装置8において、感光体ドラム1とブレード部材11aとの摺擦によって生じる振動を検知する振動検知部60と、振動に対して逆位相の振動を与える振動加振部61と、振動検知部60の検知内容により振動加振部61を制御する制御部62とを備え、振動検知部60及び振動加振部61は、クリーニングブレード11固有の振動モードの腹の位置で固定する構成とする。この装置は、ブレード部材11aの振動状態を検知可能な振動検知部60と、振動状態から逆位相の振動を与えられる振動加振部61とそれを制御できる制御部62を設けることにより、ブレード部材11aの振動を低減させ、像担持体である感光体ドラム1とクリーニングブレード11の摺擦による騒音を低減させ、更に振動検知及び加振を発生する振動モードの腹の位置に固定することで、確実に振動を検知し加振させる。
制御部62は、振動検知部60とのI/Oとして振動検知I/O部60a、振動加振部61に接続するフィードバック制御部63、FFT処理を行う演算部64、そして振動検知I/O部60aから取り入れたデータをA/D変換するA/D変換部65からなる。振動検知部60で検知された振動が、振動検知部60で電圧データとして得られ、このデータを振動検知I/O部60aを介してA/D変換部65へ送り、A/D変換により離散化した後、演算部64で、周波数及び振幅、位相データを算出する。さらに同データを用いて、ブレード部材11aの振動が目標となる状態になるように制御アルゴリズムにより逆位相振動をフィードバックとして振動加振手段(例えば圧電素子:後述する)を駆動させる。この動作を、繰り返し行うことにより、ブレード部材11aの振動を低減することが可能である。また、フィードバック制御アルゴリズムにロバスト性を持たせることにより、個体差、温度などの環境条件に対応した振動低減が可能となる。これにより、制御系がフィードバック制御系であり、ブレード部材11aまたはホルダ11bの振動周波数及び振幅量を演算する演算部64と、所定の振幅量となるようにフィードバックゲインを振動加振手段を駆動するための処理部からなることにより、振動状態に応じた制御がフィードバックにより可能となり、さらに演算部64と振動加振手段の処理部の構成から、適切な逆位相振動を生成可能となり低騒音となる。
すなわち、ブレード部材11aの振動状態を検知可能な振動検知部60と、振動状態から逆位相の振動を与えられる振動加振部61とそれを制御できる制御装置62を設けることにより、ブレード部材11aの振動を低減させ、感光体ドラム1とブレード部材11aの摺擦による騒音を低減させ、更に振動検知及び加振手段を発生する振動モードの腹の位置(図3参照)に固定することで、確実に振動を検知し加振できるようになっている。
すなわち、クリーニング装置8のクリーニングブレード11で発生する振動は、単純な曲げ振動(1次)の場合は、ブレード部材11aの長手方向のどこに固定してもその位置は振動しているので振動を検知でき制御することができるが、複雑な振動状態を示しているときに固定位置が振動の節の位置にあたると、実際は振動しているのに振動を検知できないために制御できなくなってしまう(図7参照:なお図7の矢印⇒で示す部位に振動検知部60と振動加振部61を設けても振動を検出するという意味では効果がない。)。そこで、検知手段を腹の位置に固定させることで、確実に検知することが可能となり、適切な振動低減のための制御振動を加振させることが可能となる。
図5は本発明の第2実施例を示す斜視図である。この例は、振動検知部60と振動加振部61を、ブレード部材11aの長手方向に対し同じ位置でホルダ11bに備えた構成としている。ブレード部材11aの長手方向に対し、同じ位置に備えることで確実に振動を低減させるためであり、ブレード部材11の長手方向に対し、同じ位置に備えることで確実に振動を低減できる。振動検知部60と振動加振部61がブレード部材11の長手方向に対し同じ位置に備えられていないと、振動検知部60と振動加振部61それぞれの位置の振動状態が異なるために、逆位相の振動をかけた時の振動の低減効果が得られなくなる場合がある。同じ位置に備えることで、確実に逆位相の振動を加振でき、ブレード部材11aの振動及び騒音を低減することができる。
図6は本発明の第3の実施例を示す斜視図である。この例は、振動検知手段を1つまたは複数個有する。図示の例では、図5と同様に、振動検知部60と振動加振部61を、ブレード部材11aの長手方向に対し同じ位置でホルダ11bに2組備えている。もちろん、それ以上の組数で設けても良い。振動検知部60と振動加振部61を複数組有することで、複雑な振動が発生した場合でも確実に検知できる。すなわち、クリーニングブレード11で発生する振動は、単純な曲げ振動(1次)以外に、ブレード部材11aの長手方向に対して、複雑な振動状態を示すことがある。このような場合、振動検知手段が1つしかないとその位置での振動しか検知できずクリーニングブレード11全体の振動を制御できない場合もある。そこで、振動検知部60を複数個有することで、例えばブレード部材11aの長手方向で発生し、異なる振動状態を検知することが可能となり、適切な振動低減のための制御振動を発生させることが可能となる。
本発明の第4の実施形態としては、振動検知手段を、同一または異なる平面上に複数個備える構成とするものである(上述の各実施例においては同一平面上に設けているが、異なる平面に備えることでもよい)。複雑な振動(振動方向が2方向以上)になった場合でも確実に検知させるためである。クリーニングブレード11で発生する振動は、単純な曲げ振動(1次元)から3次元的に複雑な動き(振動方向が2方向以上)を示す場合がある。3次元的に複雑な振動状態を示しているときに、検知手段がある1平面(1方向)にしか対応していないと、その方向での振動しか検知できずクリーニングブレード11全体の振動を制御できない場合もある。そこで、振動検知手段を異なる平面に固定することで、3次元的に複雑な振動状態においても、確実に検知することが可能となり、適切な振動低減のための制御振動を発生させることが可能となる。
本発明の第5の実施形態としては、振動検知手段に、像担持体とブレード部材との接触によって生じる振動を検知する圧電素子を用いることである。圧電素子を使用することで、振動を容易に確実に検知させる。圧電素子は、圧電体に加えられた力を電圧に変換する、あるいは逆に電圧を力に変換する特性を有する、圧電効果を利用した受動素子の一つである。外部から与えられた振動を圧電効果により電圧に変換することで、振動を電気的に検出できるため、振動検出手段として圧電素子を用いることで、容易にクリーニングブレード11で発生している振動状態を計測することが可能である。また、圧電素子のほかに加速度センサやレーザを用いた振動検出でも可能である。
本発明の第6の実施形態としては、振動加振手段を、1つまたは複数個有する構成とすることである。振動加振手段を複数個有することで、複雑な振動が発生した場合でも確実に加振させ得る。クリーニングブレードで発生する振動は、単純な曲げ振動(1次)以外に、ブレードの長手方向に対して、複雑な振動状態を示すことがある。このような場合、振動加振手段が1つしかないとその位置でしか加振できずブレード全体の振動を制御できない場合もある。そこで、振動加振手段を複数設けることにより、それぞれの位置で振動が低減するように加振することで、ブレード全体の振動が低減して、低騒音化が可能となる。
本発明の第7の実施形態としては、振動検知手段を、同一平面または異なる平面に備えることである。この構成とすることで、複雑な振動(振動方向が2方向以上)になった場合でも確実に加振させ得るようにするものである。クリーニングブレードで発生する振動は、単純な曲げ振動(1次元)から3次元的に複雑な動き(振動方向が2方向以上)を示す場合がある。3次元的に複雑な振動状態を示しているときに、加振手段がある1平面(1方向)にしか対応していないと、その方向でしか加振できずブレード全体の振動を制御できない場合もある。そこで、振動加振手段を異なる平面に固定することで、3次元的に複雑な振動状態においても、確実に加振することが可能となり、適切な振動低減のための制御振動を発生させることが可能となる。
本発明の第8の実施形態としては、振動加振手段を圧電素子とすることである。圧電素子を使用することで、振動を確実に加振させ得るようにしている。圧電素子は、圧電体に加えられた力を電圧に変換する、あるいは逆に電圧を力に変換する特性を有する、圧電効果を利用した受動素子の一つである。外部から与えられた電圧を圧電効果により力に変換することができるため、振動加振手段として圧電素子を用いることで、容易に逆位相の振動をブレード加振することが可能である。
また本発明の第9の実施形態としては、制御手段が、振動検知手段によって検知された振動の振動周波数及び振幅量を演算する演算手段と、前記演算手段によって得られた振動周波数及び振幅量から、逆位相の振動をフィードバックとして前記振動発振手段を可動させるフィードバック処理手段とを有する構成としたものである。
本発明は、詳細な図示、説明は省略するが、上述してきたいずれかの実施例のクリーニング装置を備えたプロセスカートリッジや画像形成装置であり、画像形成装置としては、本発明のプロセスカートリッジを少なくとも2つ以上備えた構成とすることができる。なお本発明では、現像剤として重合トナーを用い得る。重合トナーに関しては、周知、公知のものを用い得るし、今後開発されるであろうものであっても用いることが可能であろう。
本発明で、すなわち以上説明してきた実施例で使用するトナーは、結着樹脂に着色剤、及び、その他必要に応じて、帯電制御剤、離型剤等の他の材料を含有させた母体粒子に、さらに、添加剤等を外添させてなる。
トナーに使用される結着樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリオール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリブチラール、シリコーン樹脂等が挙げられ、これらは、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、特に、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂が好ましい。
ここで、ポリエステル樹脂としては、各種のタイプのものが使用できるが、特に、
(1)2価のカルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物のいずれかから選ばれる少なくとも一種、
(2)下記一般式(I)で示されるジオール成分
(式中、R1及びR2は、同一でも異なっていてもよく、炭素数2〜4のアルキレン基であり、またx、yは繰り返し単位の数であり、各々1以上であって、x+y=2〜16である。)
(3)3価以上の多価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物、及び、3価以上の多価アルコールのいずれかから選ばれる少なくとも一種
(4)前記(1)〜(3)とを反応させてなるポリエステル樹脂であることが好ましい。
(1)2価のカルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物のいずれかから選ばれる少なくとも一種、
(2)下記一般式(I)で示されるジオール成分
(式中、R1及びR2は、同一でも異なっていてもよく、炭素数2〜4のアルキレン基であり、またx、yは繰り返し単位の数であり、各々1以上であって、x+y=2〜16である。)
(3)3価以上の多価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物、及び、3価以上の多価アルコールのいずれかから選ばれる少なくとも一種
(4)前記(1)〜(3)とを反応させてなるポリエステル樹脂であることが好ましい。
ここで、(1)の2価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物の一例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸及びこれらのモノメチル、モノエチル、ジメチル及びジエチルエステル、及び無水フタル酸、無水マレイン酸等があり、特にテレフタル酸、イソフタル酸及びこれらのジメチルエステルが耐ブロッキング性及びコストの点で好ましい。これらの2価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物はトナーの定着性や耐ブロッキング性に大きく影響する。すなわち、縮合度にもよるが、芳香族系のテレフタル酸、イソフタル酸等を多く用いると耐ブロッキング性は向上するが、定着性が低下する。逆に、セバシン酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸等を多く用いると定着性は向上するが、耐ブロッキング性が低下する。従って、他のモノマー組成や比率、縮合度に合わせてこれらの2価カルボン酸類が適宜選定され、単独又は組み合わせて使用される。
(2)の前記一般式(I)で示されるジオール成分の一例としては、ポリオキシプロピレン−(n)−ポリオキシエチレン−(n′)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられるが、特に、2.1≦n≦2.5であるポリオキシプロピレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び2.0≦n≦2.5であるポリオキシエチレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。このようなジオール成分は、ガラス転移温度を向上させ、反応を制御し易くするという利点がある。
なお、ジオール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1、2−ブタンジオール、1、3−ブタンジオール、1、4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール等の脂肪族ジオールを使用することも可能である。
(3)の3価以上の多価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物の一例としては、1、2、4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1、3、5−ベンゼントリカルボン酸、1、2、4−シクロヘキサントリカルボン酸、2、5、7−ナフトレントリカルボン酸、1、2、4−ナフタレントリカルボン酸、1、2、4−ブタントリカルボン酸、1、2、5−ヘキサトリカルボン酸、1、3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1、2、7、8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸及びこれらのモノメチル、モノエチル、ジメチルおよびジエチルエステル等が挙げられる。
又、(3)の3価以上の多価アルコールの一例としては、ソルビトール、1、2、3、6−ヘキサンテトロール、1、4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1、2、4−ブタントリオール、1、2、5−ペンタトリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1、2、4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1、3、5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
ここで、3価以上の多価単量体の配合割合は、単量体組成物全体の1〜30モル%程度が適当である。1モル%以下の時には、トナーの耐オフセット性が低下し、また、耐久性も悪化しやすい。一方、30モル%以上の時には、トナーの定着性が悪化しやすい。
これらの3価以上の多価単量体のうち、特にベンゼントリカルボン酸、これらの酸の無水物又はエステル等のベンゼントリカルボン酸類が好ましい。すなわち、ベンゼントリカルボン酸類を用いることにより、定着性と耐オフセット性の両立を図ることができる。
また、ポリオール樹脂としては、各種のタイプのものが使用できるが、特に、(1)エポキシ樹脂と、(2)2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルと、(3)エポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、(4)エポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるポリオール樹脂を用いることが好ましい。
ここで、(1)のエポキシ樹脂は、好ましくはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとエピクロロヒドリンを結合して得られたものである。特に、エポキシ樹脂が安定した定着特性や光沢を得るために数平均分子量の相違する少なくとも2種以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂で、低分子量成分の数平均分子量が360〜2000であり、高分子量成分の数平均分子量が3000〜10000であることが好ましい。さらに低分子量成分が20〜50重量%、高分子量成分が5〜40重量%であることが好ましい。低分子量成分が多すぎたり、分子量が360よりさらに低分子の場合は、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性がある。また、高分子量成分が多すぎたり、分子量10000よりさらに高分子の場合は、光沢が不足したり、さらには定着性の悪化の可能性がある。
又、(2)の化合物としての、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物としては、以下のものが例示される。即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びこれらの混合物とビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとの反応生成物が挙げられる。得られた付加物をエピクロロヒドリンやβ−メチルエピクロロヒドリン等でグリシジル化して用いてもよい。特に下記(II)式で表わされるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテルが好ましい。
(式中、Rは−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−又は−CH2−CH2−CH2−基であり、またn、mは繰り返し単位の数であり、各々1以上であって、n+m=2〜6である。)
また、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルが、ポリオール樹脂に対して10〜40重量%含まれていることが好ましい。ここで量が少ないとカールが増すなどの不具合が生じ、また、n+mが7以上であったり量が多すぎると、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性がある。
また、(3)のエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物としては、1価フェノール類、2級アミン類、カルボン酸類がある。1価フェノール類としては以下のものが例示される。即ち、フェノール、クレゾール、イソプロピルフェノール、アミノフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、キシレノール、p−クミルフェノール等が挙げられる。2級アミン類としては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチル(エチル)ピペラジン、ピペリジン等が挙げられる。また、カルボン酸類としては、プロピオン酸、カプロン酸等が挙げられる。
また、(4)のエポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物としては、2価フェノール類、多価フェノール類、多価カルボン酸類が挙げられる。2価フェノール類としてはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールが挙げられる。また、多価フェノール類としてはオルソクレゾールノボラック類、フェノールノボラック類、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−〔α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンが例示される。多価カルボン酸類としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸が例示される。
また、これらのポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、高い架橋密度を持たせると、透明性や光沢度が得られにくくなるため、好ましくは、非架橋もしくは弱い架橋(THF不溶分が5%以下)であることが好ましい。
また、これらの結着樹脂の製造法は、特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等のいずれも用いることが出来る。
次に、トナーに用いられる着色剤としては、従来公知の染料及び顔料が使用できる。黄色系着色剤としては、例えば、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー、(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、ベンズイミダゾロンイエロー、イソインドリノンイエロー等が挙げられる。赤色系着色剤としては、例えば、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイヤーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッド(F5R、FBB)、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パ−マネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ等が挙げられる。青色系着色剤としては、例えば、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン等が挙げられる。黒色系着色剤としては、例えば、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネル ブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等が挙げられる。その他の着色剤としては、チタニア、亜鉛華、リトボン、ニグロシン染料、鉄黒等が挙げられる。これらの着色剤は、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常1〜30重量部、好ましくは3〜20重量部である。
また、本発明に用いられるトナーには、必要に応じて、帯電制御剤、離型剤等の他の材料を添加することが出来る。ここで、帯電制御剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、ニグロシン染料、含クロム錯体、第4級アンモニウム塩等が挙げられ、これらはトナー粒子の極性により使い分ける。特に、カラートナーの場合、トナーの色調に影響を与えない無色又は淡色のものが好ましく、例えば、サリチル酸金属塩又はサリチル酸誘導体の金属塩(ボントロンE84、オリエント社製)等が挙げられる。これらの帯電制御剤は、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常0.5〜8重量部、好ましくは1〜5重量部である。
また、定着時における定着部材からのトナーの離型性を向上させ、またトナーの定着性を向上させるために、離型剤をトナー中に含有させることも可能である。ここで、離型剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックス、密ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド等及びこれらの各種変性ワックス等が挙げられる。これらの離型剤は、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができるが、特にカルナウバワックスを使用することにより良好な離型性を得ることができる。また、離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常1〜15重量部、好ましくは、2〜10重量部である。1重量部以下ではオフセット防止効果等が不十分であり、15重量部以上では転写性、耐久性等が低下する。
さらに、本発明に用いられるトナーは、磁性体を含有させ、磁性トナーとして用いることもできる。具体的な磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、コバルト、ニッケルのような金属、あるいはこれら金属とアルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金およびその混合物等が挙げられる。これらの磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが好ましく、含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常20〜200重量部、好ましくは40〜150重量部である。
次に、本発明に用いられるトナーの製造例の一例を以下に述べる。
(1)前述した結着樹脂、着色剤、又は必要に応じて帯電制御剤、離型剤、磁性体等をヘンシェルミキサーの如き混合機により十分に混合する。
(2)バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機を用いて構成材料を十分に混練する。
(3)混練物を冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級し、母体粒子を得る。
(1)前述した結着樹脂、着色剤、又は必要に応じて帯電制御剤、離型剤、磁性体等をヘンシェルミキサーの如き混合機により十分に混合する。
(2)バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機を用いて構成材料を十分に混練する。
(3)混練物を冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級し、母体粒子を得る。
また、その他の製造法として、重合法、カプセル法等を用いることも可能である。これらの製造法の概略を以下に述べる。
(重合法)
(1) 重合性モノマー、必要に応じて重合開始剤、着色剤等を水性分散媒中で造粒する。
(2) 造粒されたモノマー組成物粒子を適当な粒子径に分級する。
(3) 前記分級により得た規定内粒径のモノマー組成物粒子を重合させる。
(4) 適当な処理をして分散剤を取り除いた後、前記により得た重合生成物をろ過、水洗、乾燥して母体粒子を得る。
(1) 重合性モノマー、必要に応じて重合開始剤、着色剤等を水性分散媒中で造粒する。
(2) 造粒されたモノマー組成物粒子を適当な粒子径に分級する。
(3) 前記分級により得た規定内粒径のモノマー組成物粒子を重合させる。
(4) 適当な処理をして分散剤を取り除いた後、前記により得た重合生成物をろ過、水洗、乾燥して母体粒子を得る。
(カプセル法)
(1) 樹脂、必要に応じて着色剤等を混練機等で混練し、溶融状態のトナー芯材を得る。
(2) トナー芯材を水中に入れて強く撹拌し、微粒子状の芯材を作成する。
(3) シェル材溶液中に前記芯材微粒子を入れ、撹拌しながら、貧溶媒を滴下し、芯材表面をシェル材で覆うことによりカプセル化する。
(4) 前記により得たカプセルをろ過後、乾燥して母体粒子を得る。
(1) 樹脂、必要に応じて着色剤等を混練機等で混練し、溶融状態のトナー芯材を得る。
(2) トナー芯材を水中に入れて強く撹拌し、微粒子状の芯材を作成する。
(3) シェル材溶液中に前記芯材微粒子を入れ、撹拌しながら、貧溶媒を滴下し、芯材表面をシェル材で覆うことによりカプセル化する。
(4) 前記により得たカプセルをろ過後、乾燥して母体粒子を得る。
ついで、該母体粒子と添加剤をヘンシェルミキサー(三井三池社製)、メカノフュージョンシステム(細川ミクロン社製)、メカノミル(岡田精工社製)等の混合機により十分混合し、必要に応じて、150μm程度以下の目開きの篩を通過させ、凝集物や粗大粒子等の除去を行う。
ここで、添加剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、Si、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物等が挙げられ、特にSi、Ti、Alの酸化物であるシリカ、チタニア、アルミナが好適に用いられる。また、このときの添加剤の添加量は、母体粒子100重量部に対して、0.6〜4.0重量部であることが好ましく、特に好ましくは、1.0〜3.6重量部である。
添加剤の添加量が、0.6重量部未満であると、トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られず、また、転写性や耐熱保存性も不十分となり、また、地汚れやトナー飛散の原因にもなりやすい。
また4.0重量部より多いと、流動性は向上するものの、ビビリ、ブレードめくれ等の感光体クリーニング不良や、トナーから遊離した添加剤による感光体等へのフィルミングが生じやすくなり、クリーニングブレードや感光体等の耐久性が低下し、定着性も悪化する。
ここで、添加剤の含有量の測定には種々の方法があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。すなわち、添加剤の含有量既知のトナーについて、蛍光X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いて、添加剤の含有量を求めることができる。
さらに、添加剤は、必要に応じ、疎水化、流動性向上、帯電性制御等の目的で、表面処理を施されていることが好ましい。
ここで、表面処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化合物等が好ましく、例えば、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等が挙げられる。
また、処理方法としては、有機シラン化合物を含有する溶液中に添加剤を浸積し乾燥させる方法、添加剤に有機シラン化合物を含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法等があるが、本発明においては、いずれの方法も好適に用いることができる。
さらに、母体粒子に添加される添加剤の粒径は、流動性付与等の点から、平均一次粒子径で0.002〜0.2μmであることが好ましく、特に好ましくは、0.005〜0.05μmである。平均一次粒子径が0.002μmより小さい添加剤は、母体粒子表面に添加剤が埋め込まれやすくなるため、凝集を生じやすく、又、流動性も十分に得られない。さらに、感光体等へのフィルミングも発生しやすくなり、これらの傾向は特に高温高湿下において顕著である。加えて、平均一次粒子径が0.002μmより小さいと、どうしても添加剤同士の凝集が生じやすくなるため、これによっても、十分な流動性が得られにくくなる。また、平均一次粒子径が0.2μmより大きい添加剤は、トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られず、地汚れやトナー飛散の原因になりやすい。又、平均一次粒子径が0.1μmより大きい添加剤は、感光体表面を傷つけやすく、フィルミング等の原因にもなりやすい。なお、添加剤の粒径は、透過型電子顕微鏡により測定して求めることが出来る。
本発明に用いられるトナーには、前記の添加剤の他に、さらに他の添加剤を添加させることもできる。このような添加剤としては、例えば、滑剤として、テフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛及びポリ弗化ビニリデン等が、研磨剤として、酸化セリウム、炭化ケイ素及びチタン酸ストロンチウム等が、導電性付与材として、酸化亜鉛、酸化アンチモン及び酸化スズ等が、それぞれ挙げられる。
また、本発明に用いられるトナーの粒径は、重量平均径で4〜9μmであることが好ましく、特に好ましくは、5〜8μmである。ここで、4μmよりも小粒径の場合には、現像時に地汚れやトナー飛散等が生じたり、流動性を悪化させトナーの補給やクリーニング性等を阻害する場合がある。また、8μmよりも大粒径の場合には、画像中のチリや、解像性の悪化等が問題となる場合があり、特に、カラー画像の場合においては、その影響が大きい。
本発明に用いられるトナーは、一成分トナー及び二成分トナーの双方に適用可能である。二成分トナーの場合にはキャリアと混合されて二成分現像剤として使用される。
ここで、キャリアとしては、従来公知のものが使用でき、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、及び、ガラスビーズ等が挙げられ、特に、これらの表面を樹脂等で被覆することが好ましい。この場合、使用される樹脂としては、ポリフッ化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
又、この樹脂層の形成法としては、従来と同様、キャリアの表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布すればよい。なお、樹脂の使用量としては、通常キャリア100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。
又、この樹脂層の形成法としては、従来と同様、キャリアの表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布すればよい。なお、樹脂の使用量としては、通常キャリア100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。
また、樹脂の膜厚としては、0.02〜2μmであることが好ましく、特に好ましくは0.05〜1μm、更に好ましくは、0.1〜0.6μmであり、膜厚が厚いとキャリア及び現像剤の流動性が低下する傾向にあり、膜厚が薄いと経時での膜削れ等の影響を受けやすい傾向にある。ここで、これらのキャリアの平均粒径は通常10〜100μm、好ましくは30〜60μmである。さらに、トナーとキャリアとの混合割合は、一般にキャリア100重量部に対しトナー0.5〜7.0重量部程度が適当である。
<実験例>
上述のようにして取り付けたクリーニング装置を用いて評価を行った。この評価は、騒音発生時に上記振動低減手段(検知部/加振部/制御部)を取り付け、そのときのホルダの振動を測定したものである。 結果:前記振動低減手段を取り付けることで振動のレベルは下がり、音は発生しなくなった。
使用機械:株式会社リコー製、商品名Imagio Neo 452の改造機
環境:実験室環境
評価結果
振動低減手段無し:判定 ×(騒音発生有)
振動低減手段有り:判定 ○(騒音発生無)
なお図8はこの実験例の結果について示す。
上述のようにして取り付けたクリーニング装置を用いて評価を行った。この評価は、騒音発生時に上記振動低減手段(検知部/加振部/制御部)を取り付け、そのときのホルダの振動を測定したものである。 結果:前記振動低減手段を取り付けることで振動のレベルは下がり、音は発生しなくなった。
使用機械:株式会社リコー製、商品名Imagio Neo 452の改造機
環境:実験室環境
評価結果
振動低減手段無し:判定 ×(騒音発生有)
振動低減手段有り:判定 ○(騒音発生無)
なお図8はこの実験例の結果について示す。
1 感光体ドラム
2 帯電ロ−ラ
2a クリーニングパッド
3 露光装置
4 現像装置
5 レジストローラ
5a 転写入り口ガイド
6 転写ベルト
7 定着装置
8 クリーニング装置
9 除電ランプ
9L 除電光
10 光センサ
11 クリーニングブレード
11a ブレード部材
11b ホルダ
13 トナー回収羽根
14 トナー回収コイル
20 画像読み取り部
20 振動検知部
20a 振動検知I/O部
21 振動加振部
22 制御部
23 フィードバック制御部
24 演算部
25 A/D変換部
30 作像部
40 給紙部
50 自動原稿給紙部(ADF)
2 帯電ロ−ラ
2a クリーニングパッド
3 露光装置
4 現像装置
5 レジストローラ
5a 転写入り口ガイド
6 転写ベルト
7 定着装置
8 クリーニング装置
9 除電ランプ
9L 除電光
10 光センサ
11 クリーニングブレード
11a ブレード部材
11b ホルダ
13 トナー回収羽根
14 トナー回収コイル
20 画像読み取り部
20 振動検知部
20a 振動検知I/O部
21 振動加振部
22 制御部
23 フィードバック制御部
24 演算部
25 A/D変換部
30 作像部
40 給紙部
50 自動原稿給紙部(ADF)
Claims (14)
- トナーからなる画像を形成する画像形成装置の像担持体に付着する不要なトナーをクリーニングするブレード部材と該ブレード部材を保持するホルダによって構成されたクリーニングブレードを備えるクリーニング装置において、前記像担持体と前記ブレード部材との摺擦によって生じる振動を検知する振動検知手段と、該振動検知手段が検知した振動に対して逆位相の振動を与える振動加振手段と、該振動加振手段を制御する制御手段とを備え、前記振動検知及手段び前記振動加振手段を、前記クリーニングブレード固有の振動モードの腹の位置に固定してなることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1に記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段と前記振動加振手段を前記ブレード部材の長手方向に対して同じ位置に備えたことを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1または2記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段を、1個以上有することを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段を、同一または異なる平面上に複数個備えたことを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段が、前記像担持体と前記ブレード部材との接触によって生じる振動を検知する圧電素子であることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1または2記載のクリーニング装置において、前記振動加振手段を、1個以上有することを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1、2、6のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記振動検知手段を、同一または異なる平面上に複数個備えたことを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1、2、6、7のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記振動加振手段は、前記像担持体と前記ブレード部材との接触によって生じる振動を検知する圧電素子であることを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1記載のクリーニング装置において、前記制御手段は、前記振動検知手段によって検知された振動の振動周波数及び振幅量を演算する演算手段と、前記演算手段によって得られた振動周波数及び振幅量から、逆位相の振動をフィードバックとして前記振動発振手段を可動させるフィードバック処理手段とを有することを特徴とするクリーニング装置。
- 請求項1から9のいずれかに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1から10のいずれかに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項11に記載の画像形成装置において、前記プロセスカートリッジを少なくとも2つ以上備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10に記載のプロセスカートリッジにおいて、現像剤として重合トナーを用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項11または12に記載の画像形成装置において、現像剤として重合トナーを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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JP2006328051A JP2008139750A (ja) | 2006-12-05 | 2006-12-05 | クリーニング装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010151900A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Ricoh Co Ltd | クリーニング装置、並びにこれを備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
US8306470B2 (en) | 2009-03-26 | 2012-11-06 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Cleaning device and image forming apparatus using the same |
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2006
- 2006-12-05 JP JP2006328051A patent/JP2008139750A/ja active Pending
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