JP2008138051A - α−ヒドロキシ酸重合体組成物およびそれを用いた成形品の製造方法 - Google Patents
α−ヒドロキシ酸重合体組成物およびそれを用いた成形品の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】α−ヒドロキシ酸重合体と、結晶核剤としてアミノ酸とを含むα−ヒドロキシ酸重合体組成物、およびそれを用いた成形品の製造方法。
【選択図】なし
Description
続いて、本発明の成形品の製造方法を説明する。
本工程では、α−ヒドロキシ酸重合体とアミノ酸とを混合して、α−ヒドロキシ酸重合体組成物を製造する。
本工程では、本発明のα−ヒドロキシ酸重合体組成物を成形して、成形品を製造する。
〈アミノ酸の微粉末の作製〉
下記表1に示すアミノ酸を用いて、0.1質量%のアミノ酸水溶液を調製し、これを液体窒素中に滴下して、急速に凍結させた後、凍結乾燥することで、下記表1に示すような粒径であるアミノ酸の微粉末をそれぞれ得た。ただし、水に溶解し難いL−p−チロシンやL−フェニルアラニンの場合は、沸騰水に溶解させ、同様に処理して微粉末とした。得られたアミノ酸の粒径は、2−プロパノールを分散媒とし、レーザ回折散乱法粒度分布測定装置 LS230(ベックマン・コールター社製)により測定した。
色素として1000ppmのD&C Violet No2を含む、ポリ(p−ジオキサノン)の破砕ペレット(インヘレント粘度:2.4dL/g)、および色素を含まないポリ(p−ジオキサノン)の破砕ペレット(インヘレント粘度:2.3dL/g)をそれぞれヘキサフルオロイソプロパノールに溶解させ、ポリマー濃度が5g/dLである溶液を調製した。また、ポリL乳酸の破砕ペレット(インヘレント粘度:1.9dl/g)をクロロホルムに溶解させ、ポリマー濃度が5g/dLである溶液を調製した。色素を含むポリ(p−ジオキサノン)の溶液およびポリL乳酸溶液に対して、上記で作製した製造例1〜7のアミノ酸微粉末を、ポリマーに対して1質量%となるようにそれぞれ添加した。色素を含まないポリ(p−ジオキサノン)の溶液には、前記製造例1のL−p−チロシン微粉末をポリマーに対して1質量%となるように添加した。超音波をかけて分散させた後、ガラス上にキャストし、溶媒を揮発させた。その後、真空乾燥機を用い、ロータリーポンプで減圧しながら、常温で3時間乾燥させ、α−ヒドロキシ酸重合体組成物の試験片を作製した(実施例1〜15)。同様にアミノ酸を含まないポリマー溶液もキャストして試験片とした(比較例1)。18mm四方のカバーガラスに試験片をはさみ、結晶化速度測定器MK−701(コタキ商事株式会社製)で結晶化速度を計測した。この際の温度条件は、ポリ(p−ジオキサノン)では樹脂溶融温度は150℃で結晶化温度は45℃、また、ポリL乳酸では樹脂溶融温度は190℃で結晶化温度は100℃であった。結晶化速度は、結晶化が充分進んだ状態の脱偏光強度の2分の1の脱偏光強度を示すのに必要な時間(=半結晶化時間)とした。結果を下記表2に示す。
(アミノ酸濃度依存性)
色素として1000ppmのD&C Violet No2を含み、ポリ(p−ジオキサノン)の破砕ペレット(インヘレント粘度2.3dL/g)のヘキサフルオロイソプロパノール溶液(濃度5g/dL)に対して、製造例1、2、および6で作製したL−p−チロシン、L−ロイシン、およびL−フェニルアラニン微粉末を、ポリマーの質量に対する含量を変化させて添加し、前記「アミノ酸添加による結晶化速度への影響」の方法と同様にして試験片を作製した。前記「アミノ酸添加による結晶化速度への影響」の方法と同様にして半結晶化時間を測定し、各アミノ酸の濃度に対する半結晶化時間を測定した。結果を図5に示す。
L−p−チロシンを含む本発明のα−ヒドロキシ酸重合体組成物の成形性を、以下の方法で評価した。
色素として1000ppmのD&C Violet No2を含み、ポリ(p−ジオキサノン)粉砕品(インヘレント粘度2.2〜2.4dL/g)と、製造例1で作製したL−p−チロシン微粉末0.2gをドライブレンドした後、バンバリーミキサー(東洋精機株式会社製ラボプラストミル75C100にバンバリーミキサーB250を装着したもの)で120℃、約20分間溶融混練した。回収した樹脂を120℃でプレスし、厚さ約0.5mmのシート状にした後、シートを2mm×6mmの大きさに裁断し、80℃のオーブンで1晩以上乾燥させ、成形用α−ヒドロキシ酸重合体組成物を得た。作製した成形用α−ヒドロキシ酸重合体組成物の粘度は、2.1〜2.4dL/gの範囲であった。また、前記「アミノ酸添加による結晶化速度への影響」と同様の方法で半結晶化時間を計測すると、0.4分であった。
20t射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、スクリュー径19mm、最大射出容量18ml/ショット、最大射出圧力1990kg/cm2、最大射出速度36cm2/秒、最大型締力20t)を用いて、上記で作製した成形用α−ヒドロキシ酸重合体組成物の成形を行った。成形品の形状は、図3に示すパンタグラフ状のものであり、この評価用成形物の容積は0.05mlであった。成形機の射出条件は、シリンダー温度が120℃または140℃、金型温度が45℃であり、所望の形状で安定して取り出せる冷却時間を求めた。
L−p−チロシンを添加しなかったこと以外は、実施例17と同様に、成形用α−ヒドロキシ酸重合体組成物の作製および射出成形を行った。結果を下記表3に示す。
20 原料供給装置、
30 シリンダー、
40 型締め装置、
50 金型、
60 射出動力部、
70 成形品取り出し部、
100 生体内組織閉鎖装置、
110 本体部、
120 クリップ(生体内組織閉鎖具)、
125 クリップ本体、
130 糸。
Claims (11)
- α−ヒドロキシ酸重合体と、
アミノ酸と、
を含むα−ヒドロキシ酸重合体組成物。 - 前記アミノ酸の含量が、前記α−ヒドロキシ酸重合体組成物100質量%に対して、0.01〜10質量%である、請求項1に記載のα−ヒドロキシ酸重合体組成物。
- 前記アミノ酸がチロシンである、請求項1または2に記載のα−ヒドロキシ酸重合体組成物。
- 前記チロシンがp−チロシンである、請求項3に記載のα−ヒドロキシ酸重合体組成物。
- 前記チロシンの含量が、前記α−ヒドロキシ酸重合体組成物100質量%に対して、0.01〜2質量%である、請求項3または4に記載のα−ヒドロキシ酸重合体組成物。
- 前記α−ヒドロキシ酸重合体が、ポリ(p−ジオキサノン)である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のα−ヒドロキシ酸重合体組成物。
- 前記α−ヒドロキシ酸重合体がポリ乳酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のα−ヒドロキシ酸重合体組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のα−ヒドロキシ酸重合体組成物を用いた、生体内埋込用デバイス。
- α−ヒドロキシ酸重合体とアミノ酸とを混合してα−ヒドロキシ酸重合体組成物を製造する段階と、
前記α−ヒドロキシ酸重合体組成物を成形する段階と、
を含む、成形品の製造方法。 - 前記α−ヒドロキシ酸重合体組成物を製造する段階は、前記α−ヒドロキシ酸重合体と前記アミノ酸とを溶融混練して製造することを特徴とする、請求項9に記載の製造方法。
- 前記α−ヒドロキシ酸重合体組成物を成形する段階は、射出成形機のシリンダー温度が120〜140℃、射出成形機の金型温度が40〜50℃、および射出成形機の金型における冷却時間が5〜40秒の条件で射出成形を行うことを特徴とする、請求項9または10に記載の製造方法。
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