JP2008137570A - 燃料電池を搭載した車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両は、床下部に、燃料電池を収納したケース100を備える。そして、このケース100は、ケース100の底部に、ケース100内に貯留された水を外部に排水するための排水機構を備える。この排水機構は、ケース100の底部に形成された複数の排水口100hと、排水口100hに設けられ、少なくとも車両の走行時に作用する自然力(重力や負圧)によって開弁する排水バルブ(アンブレラバルブ110)と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明の第1の車両は、燃料電池を搭載した車両であって、前記車両の床下部に、前記燃料電池を収納したケースを備え、前記ケースは、該ケースの底部に、前記ケース内に貯留された水を排水するための排水機構を備えており、前記排水機構は、前記ケースの底部に形成された排水口と、該排水口に設けられ、少なくとも前記車両の走行時に作用する自然力によって開弁する排水バルブと、を備えることを要旨とする。
前記供給配管から前記第2の排水口に供給される前記排出ガス、または、前記酸化剤ガスの圧力が所定値以上であり、前記弁体に対して下から上に作用する力が、前記弁体に対して上から下に作用する力より大きいときに、前記弁体が上方に押し上げられ、前記第2の排水口を開弁して、前記貯水室内に貯水されていた水の排水を行うとともに、前記弁体が前記貯水室内の上面に当接して、前記排水口を閉弁するようにしてもよい。
A.車両の構成:
図1は、本発明の一実施例としての車両10の概略構成を示す説明図である。この車両10は、燃料電池によって発電される電力や、バッテリから出力される電力によって、モータを駆動し、その動力によって、車輪を回転させて走行する、いわゆる電気自動車である。
図2は、第1実施例の排水機構の概略構造、および、排水動作を示す説明図である。図2(a)に、車両10の停止時の排水機構の状態(断面図)を示し、図2(b)に、車両10の走行時(排水時)の排水機構の状態を示した。なお、図示した左側が、車両10の前方であり、右側が、車両10の後方である。
図3は、第2実施例の排水機構の概略構造、および、排水動作を示す説明図である。図3(a)に、車両10の停止時、低加速時、定速走行時の排水機構の状態(断面図)を示し、図3(b)に、車両10の停止時、低加速時、定速走行時の排水機構を上から見た平面図を示した。また、図3(c)に、車両10の加速時(排水時)の排水機構の状態を示し、図3(d)に、車両10の減速時(排水時)の排水機構の状態を示した。なお、図示した左側が、車両10の前方であり、右側が、車両10の後方である。
図4は、第3実施例の排水機構の概略構造、および、排水動作を示す説明図である。図4(a)に、燃料電池の停止時の排水機構の状態(断面図)を示し、図4(b)に、燃料電池の運転時(排水時)の排水機構の状態を示した。
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
図5は、第2実施例の変形例としての排水機構の概略構造、および、排水動作を示す説明図である。図5(a)に、車両10の停止時、低加速時、定速走行時の排水機構の状態(断面図)を示した。また、図3(b)に、車両10の加速時(排水時)の排水機構の状態を示し、図3(c)に、車両10の減速時(排水時)の排水機構の状態を示した。なお、図示した左側が、車両10の前方であり、右側が、車両10の後方である。
図6は、第3実施例の第1の変形例としての排水機構の概略構造、および、排水動作を示す説明図である。本変形例の排水機構は、供給配管150に、供給配管150の連通状態を切り換える切換バルブ152が配設されていること以外は、第3実施例の排水機構と同じである。
図7は、第3実施例の第2の変形例としての排水機構の概略構造、および、排水動作を示す説明図である。本変形例の排水機構は、供給配管150にカソードオフガスを供給する代わりに、圧縮空気を供給すること以外は、第3実施例の排水機構と同じである。なお、この圧縮空気は、図示しないエアコンプレッサによって圧縮された酸化剤ガスとしての空気を、燃料電池のカソードに供給するための配管から分岐した配管によって供給される。この場合、分岐部に、圧縮空気を供給配管150に供給するか否かを切り換える切換バルブを配設するようにしてもよい。
上記第1実施例では、排水機構は、保護トレイ120を備えるものとしたが、これを備えないものとしてもよい。この場合、アンブレラバルブ110に貯留された水Wの重量によって、アンブレラバルブ110に作用する力が、アンブレラバルブ110が複数の排水口100hを閉塞する弾性力よりも大きくなったときに、アンブレラバルブ110の周縁部が、ケース100の底面から離れ、アンブレラバルブ110が開弁して、アンブレラバルブ110に貯留されていた水Wが排水されるようにし、排水によって、アンブレラバルブ110に貯留されていた水Wの重量が減少して、アンブレラバルブ110に貯留された水Wの重量によって、アンブレラバルブ110に作用する力が、アンブレラバルブ110が複数の排水口100hを閉塞する弾性力よりも小さくなったときに、アンブレラバルブ110が閉弁して、再び、複数の排水口100hが閉塞されるようにすればよい。
上記第2実施例では、ケース100の底部に形成された排水口100hを円形形状とし、弁体として、球体106を用いるものとしたが、本発明は、これに限らない。排水機構は、ケース100の底部に形成された排水口と、排水バルブを構成し、少なくとも自重によって排水口を閉塞する弁体とを備えるようにし、車両10の加速時、または、減速時に、弁体にかかる加速度が所定値以上であるときに、排水バルブが開弁して、排水を行い、車両10の走行時、または、停止時に、弁体にかかる加速度が所定値未満であるときに、排水バルブが閉弁して、排水口を閉塞するようにすればよい。
上記第1実施例では、ケース100内に貯留された水を排水するための排水機構として、車両10の走行時に、保護トレイ120内に生じた負圧等によって開弁するアンブレラバルブ110を用い、また、上記第2実施例、および、第2実施例の変形例では、車両10の加速時、および、減速時に、球体106にかかる加速度によって開弁する排水機構を用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。一般に、車両10の少なくとも走行時に作用する自然力によって開弁する排水バルブを備える排水機構を適用すればよい。
上記第3実施例、および、第3実施例の変形例では、ケース100内に貯留された水を排水するための排水機構として、弁箱として機能する貯水室140や、弁体130を用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。一般に、燃料電池の運転時に、燃料電池から排出される排出ガス、または、燃料電池に供給される酸化剤ガスの圧力によって開弁する排水バルブを備える排水機構を適用すればよい。
100,100A...ケース
100h...排水口
102...案内溝
102A...底部
102h,102Ah...排水口
104...規制板
106...球体(弁体)
110...アンブレラバルブ
120...保護トレイ
122i...導入口
122o...排出口
130...弁体
132...弁棒
140...貯水室
140h...第2の排水口
150...供給配管
152...切換バルブ
Claims (8)
- 燃料電池を搭載した車両であって、
前記車両の床下部に、前記燃料電池を収納したケースを備え、
前記ケースは、該ケースの底部に、前記ケース内に貯留された水を排水するための排水機構を備えており、
前記排水機構は、前記ケースの底部に形成された排水口と、該排水口に設けられ、少なくとも前記車両の走行時に作用する自然力によって開弁する排水バルブと、を備える車両。 - 請求項1記載の車両であって、
前記自然力は、重力、圧力、弾性力、慣性力、磁力のうちの少なくとも1つを含む、車両。 - 請求項1または2記載の車両であって、
前記排水機構は、
所定の弾性力を有する弾性部材からなり、前記ケースの底部に配設された、前記排水バルブとしてのアンブレラバルブであって、該アンブレラバルブの周縁部が、前記ケースの底面に当接したときの前記弾性力によって、前記排水口を閉塞するとともに、前記排水口から落下した水を貯留する機能を有するアンブレラバルブを備え、
前記アンブレラバルブに貯留された水の重量によって、前記アンブレラバルブに作用する力が、前記アンブレラバルブが前記排水口を閉塞する前記弾性力よりも大きいときに、前記アンブレラバルブが開弁して、前記排水を行い、
前記アンブレラバルブに貯留された水の重量によって、前記アンブレラバルブに作用する力が、前記アンブレラバルブが前記排水口を閉塞する前記弾性力よりも小さいときに、前記アンブレラバルブが閉弁して、前記排水口を閉塞する、車両。 - 請求項3記載の車両であって、
前記排水機構は、さらに、
前記車両の走行時に走行風が通過する一対の通風口を有し、前記アンブレラバルブを覆うとともに、前記走行風が前記通風口を通過することによって負圧となる負圧室を備え、
前記アンブレラバルブに貯留された水の重量によって、前記アンブレラバルブに作用する力と、前記車両の走行時に、前記負圧室に生じた負圧によって、前記アンブレラバルブに作用する力との和が、前記アンブレラバルブが前記排水口を閉塞する前記弾性力よりも大きいときに、前記アンブレラバルブが開弁して、前記排水を行い、
前記アンブレラバルブに貯留された水の重量によって、前記アンブレラバルブに作用する力と、前記車両の走行時に、前記負圧室に生じた負圧によって、前記アンブレラバルブに作用するとの和が、前記アンブレラバルブが前記排水口を閉塞する前記弾性力よりも小さいときに、前記アンブレラバルブが閉弁して、前記排水口を閉塞する、車両。 - 請求項1または2記載の車両であって、
前記排水機構は、
前記排水バルブを構成し、少なくとも自重によって、前記排水口を閉塞する弁体を備え、
前記車両の加速時、または、減速時に、前記弁体にかかる加速度が所定値以上であるときに、前記排水バルブが開弁して、前記排水を行い、
前記車両の走行時、または、停止時に、前記弁体にかかる加速度が所定値未満であるときに、前記排水バルブが閉弁して、前記排水口を閉塞する、車両。 - 燃料電池を搭載した車両であって、
前記車両の床下部に、前記燃料電池を収納したケースを備え、
前記ケースは、該ケースの底部に、前記ケース内に貯留された水を排水する排水機構を備えており、
前記排水機構は、前記ケースの底部に形成された排水口と、前記排水口に設けられ、前記燃料電池の運転時に、前記燃料電池から排出される排出ガス、または、前記燃料電池に供給される酸化剤ガスの圧力によって開弁する排水バルブと、を備える車両。 - 請求項6記載の車両であって、
前記排水バルブは、
前記排水口の下部に設けられ、前記排水バルブの弁箱を構成するとともに、前記排水口から落下した水を貯水する貯水室であって、該貯水室の底部に第2の排水口を備える貯水室と、
前記貯水室の内部に設けられ、前記貯水室の内部で上下方向に摺動可能な弁体であって、少なくとも前記弁体の自重によって、前記第2の排水口を閉塞する弁体と、を備え、
前記排水機構は、さらに、
前記第2の排水口に、前記排出ガス、または、前記酸化剤ガスを供給するための供給配管を備え、
前記供給配管から前記第2の排水口に供給される前記排出ガス、または、前記酸化剤ガスの圧力が所定値未満であり、前記弁体に対して下から上に作用する力が、前記弁体に対して上から下に作用する力より小さいときに、前記弁体が前記貯水室内の底面に当接して、前記第2の排水口を閉弁するとともに、前記排水口を開弁して、前記貯水室内に水を貯水し、
前記供給配管から前記第2の排水口に供給される前記排出ガス、または、前記酸化剤ガスの圧力が所定値以上であり、前記弁体に対して下から上に作用する力が、前記弁体に対して上から下に作用する力より大きいときに、前記弁体が上方に押し上げられ、前記第2の排水口を開弁して、前記貯水室内に貯水されていた水の排水を行うとともに、前記弁体が前記貯水室内の上面に当接して、前記排水口を閉弁する、車両。 - 請求項7記載の車両であって、
前記供給配管は、該供給配管の連通状態を切り換える切換バルブを備える、車両。
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