JP2008136308A - 電源装置およびこれを搭載する車両並びに電源装置の制御方法 - Google Patents

電源装置およびこれを搭載する車両並びに電源装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電源装置に含まれる電動機を回転数や出力トルクの急変を伴う動作等の所定の駆動動作で駆動しているときの当該電源装置におけるエネルギ効率を向上させる
【解決手段】旋回時の姿勢の保持や車輪の空転によるスリップの抑制等のための車両運動統合制御が実行されておりトルク制限値Tlimによる出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動する場合や(S210)、車両運動統合制御が実行されないときに駆動輪のスリップが生じている場合(S260)、昇圧後電圧VHが上記出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動する要求がなされていることを示すトルク制限値Tlimの入力直前に設定された昇圧電圧指令VH*である前回昇圧電圧指令以上の電圧になるよう昇圧コンバータ55を制御する。
【選択図】図7

Description

本発明は、電源装置およびこれを搭載する車両並びに電源装置の制御方法に関し、詳しくは、電動機の電力源として用いられる電源装置およびこうした電源装置とこの電源装置を電力源として車軸に動力を出力する電動機とを搭載する車両並びにこうした車両に搭載された電源装置の制御方法に関する。
従来、この種の電源装置としては、車両の駆動輪に動力を出力するモータの回転数と車両に要求されるトルク指令とに基づいてモータを駆動するインバータに作用させる電圧指令値を算出し、直流電源としてのバッテリからの電圧を昇圧する昇圧コンバータの昇圧側の電圧が算出した電圧指令値となるよう昇圧コンバータを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、駆動輪が空転することによりモータの回転数が急増し、これに伴って電圧指令値の時間変化率が所定値に達したときに空転を判定したときには、モータへの駆動電圧を低減することにより、駆動輪の空転に対処している。
特開2006−14404号公報
しかしながら、上述の電源装置では、駆動輪が空転し、その後、その空転が抑制されたときには、空転に基づいて電圧指令値を算出したりモータの駆動電力を低減するために電圧指令値を調整したりすることから、電圧指令値が小さくなったり大きくなったりして、短時間のうちにバッテリを充放電する場合が生じる。こうした短時間におけるバッテリの充放電は、充放電効率やバッテリの内部抵抗を考えれば、無用なエネルギ損失を生じさせてしまうことになる。
本発明の電源装置およびこれを搭載する車両並びに電源装置の制御方法は、電動機を回転数や出力トルクの急変を伴う動作等の所定の駆動動作で駆動しているときの電源装置におけるエネルギ効率を向上させることを目的とする。
本発明の電源装置およびこれを搭載する車両並びに電源装置の制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の電源装置は、
電動機の電力源として用いられる電源装置であって、
充放電可能な直流電源と、
前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段と、
前記電動機側の電圧を検出する電動機側電圧検出手段と、
前記電動機を所定の駆動動作で駆動しないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動するときには前記電動機側の電圧が前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動する要求がなされる直前に設定された目標電圧である直前電圧以上の電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する電圧制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の電源装置では、電動機を所定の駆動動作で駆動しないときには、電圧調整手段の電動機側の電圧が電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう電圧調整手段を制御する。これにより、電動機の駆動状態に応じた適切な電圧を電動機に供給することができる。また、電動機を所定の駆動動作で駆動するときには、電圧調整手段の電動機側の電圧が電動機を所定の駆動動作で駆動する要求がなされる直前に設定された目標電圧である直前電圧以上の電圧になるよう電圧調整手段を制御する。これにより、電動機を所定の駆動動作で駆動することによって目標電圧が小さくなったり大きくなったりすることによる短時間の間の直流電源の充放電を抑制することができ、電動機を所定の駆動動作するよう駆動しているときの電源装置におけるエネルギ効率を向上させることができる。
こうした本発明の第1の電源装置において、前記電圧制御手段は、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動するときには前記電動機側の電圧が前記直前電圧に保持されるよう前記電圧調整手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、電動機を所定の駆動動作で駆動するときの電動機側の電圧を安定させることができる。
また、本発明の第1の電源装置において、前記電圧制御手段は、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動する際に前記直前電圧より高い電圧が前記目標電圧として設定されたときには前記電動機側の電圧が該設定された目標電圧となるよう前記電圧調整手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば電動機を所定の駆動動作で駆動するときでも、電動機側の電圧をより適正な電圧とすることができる。
本発明の第2の電源装置は、
電動機の電力源として用いられる電源装置であって、
充放電可能な直流電源と、
前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段と、
前記電動機側の電圧を検出する電動機側電圧検出手段と、
前記電動機を所定の駆動動作で駆動しないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動するときには前記電動機側の電圧が該電動機を前記所定の駆動動作で駆動する要求がなかったとしたときの前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する電圧制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の電源装置では、電動機を所定の駆動動作で駆動しないときには、電圧調整手段の電動機側の電圧が電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう電圧調整手段を制御する。これにより、電動機の駆動状態に応じた適切な電圧を電動機に供給することができる。また、電動機を所定の駆動動作で駆動するときには、電圧調整手段の電動機側の電圧が電動機を所定の駆動動作で駆動する要求がなかったとしたときの電動機の駆動状態に基づいて設定される電圧になるよう電圧調整手段を制御する。これにより、電動機を所定の駆動動作で駆動するときでも電圧調整手段の電動機側の電圧の変動の幅を小さくすることができ、短時間の間の直流電源の充放電を抑制することができる。この結果、電動機が所定の駆動動作するよう駆動するときの電源装置におけるエネルギ効率を向上させることができる。
これら上述したいずれかの態様の本発明の第1の電源装置や第2の電源装置において、前記所定の駆動動作は、前記電動機の回転数の急変を伴う動作であるものとすることもできる。また、前記所定の駆動動作は、前記電動機の出力トルクの急変を伴う動作であるものとすることもできる。
本発明の車両は、上述したいずれかの態様の本発明の第1の電源装置や第2の電源装置、即ち、基本的には、電動機の電力源として用いられる電源装置であって、充放電可能な直流電源と、前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段と、前記電動機側の電圧を検出する電動機側電圧検出手段と、前記電動機を所定の駆動動作で駆動しないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動するときには前記電動機側の電圧が前記電動機が前記所定の駆動動作で駆動する直前に設定された目標電圧である直前電圧以上の電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する電圧制御手段と、を備えることを要旨とする本発明の第1の電源装置や、電動機の電力源として用いられる電源装置であって、充放電可能な直流電源と、前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段と、前記電動機側の電圧を検出する電動機側電圧検出手段と、前記電動機を所定の駆動動作で駆動していないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動しているときには前記電動機側の電圧が該電動機を前記所定の駆動動作で駆動する要求がなかったとしたときの前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する電圧制御手段と、を備えることを要旨とする本発明の第2の電源装置と、こうした電源装置を電力源として車軸に動力を出力する電動機とを搭載することを要旨とする。
この本発明の車両では、上述したいずれかの態様の本発明の第1の電源装置や第2の電源装置を搭載するから、本発明の第1の電源装置や第2の電源装置が奏する効果、例えば、電動機が所定の駆動動作するよう駆動しているときの電源装置におけるエネルギ効率を向上させることができるという効果と同様な効果を奏することができる。
こうした本発明の車両において、旋回時の車両の姿勢の保持や前記車軸に取り付けられた車輪の空転によるスリップの抑制等のために前記電動機の出力トルクを制限する出力トルク制限手段を備え、前記所定の駆動動作は、前記出力トルク制限手段による前記電動機の出力トルクの制限を伴った前記電動機の駆動動作である、ものとすることもできる。こうすれば、旋回時の車両の姿勢の保持や車輪の空転によるスリップの抑制等のために電動機が制御されている最中の短時間に直流電源が充放電されるのを抑制することができる。
本発明の第1の電源装置の制御方法は、
車軸に動力を出力可能な電動機と、充放電可能な直流電源と前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段を有する電源装置と、を搭載する車両における前記電源装置の制御方法であって、
旋回時等の姿勢の乱れと前記車軸に取り付けられた車輪の空転によるスリップとの少なくとも何れかを抑制するために出力トルクの制限を伴って前記電動機が駆動される所定出力制限駆動要求がなされていないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記所定出力制限駆動要求がなされたときには前記電動機側の電圧が該所定出力制限駆動要求がなされる直前に設定された目標電圧である直前電圧以上の電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第1の電源装置の制御方法では、旋回時等の姿勢の乱れと車軸に取り付けられた車輪の空転によるスリップとの少なくとも何れかを抑制するために出力トルクの制限を伴って電動機が駆動される所定出力制限駆動要求がなされていないときには、電圧調整手段の電動機側の電圧が電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう電圧調整手段を制御する。これにより、電動機の駆動状態に応じた適切な電圧を電動機に供給することができる。また、上述した所定出力制限駆動要求がなされたときには、電圧調整手段の電動機側の電圧が所定出力制限駆動要求がなされる直前に設定された目標電圧である直前電圧以上の電圧になるよう電圧調整手段を制御する。これにより、所定出力制限駆動要求がなされたときに目標電圧が小さくなったり大きくなったりすることによる短時間の間の直流電源の充放電を抑制することができ、所定出力制限駆動要求がなされたときの電源装置におけるエネルギ効率を向上させることができる。
本発明の第2の電源装置の制御方法は、
車軸に動力を出力可能な電動機と、充放電可能な直流電源と前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段を有する電源装置と、を搭載する車両における前記電源装置の制御方法であって、
旋回時等の姿勢の乱れと前記車軸に取り付けられた車輪の空転によるスリップとの少なくとも何れかを抑制するために出力トルクの制限を伴って前記電動機が駆動される所定出力制限駆動要求がなされていないときには前記電動機側の電圧が該電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記所定出力制限駆動要求がなされたときには前記電動機側の電圧が該所定出力制限駆動要求がなかったとしたときの前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第2の電源装置の制御方法では、旋回時等の姿勢の乱れと車軸に取り付けられた車輪の空転によるスリップとの少なくとも何れかを抑制するために出力トルクの制限を伴って電動機が駆動される所定出力制限駆動要求がなされていないときには、電圧調整手段の電動機側の電圧が電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう電圧調整手段を制御する。これにより、電動機の駆動状態に応じた適切な電圧を電動機に供給することができる。また、所定出力制限駆動要求がなされたときには電圧調整手段の電動機側の電圧が所定出力制限駆動要求がなかったとしたときの電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう電圧調整手段を制御する。これにより、所定出力制限駆動要求がなされたときでも電圧調整手段の電動機側の電圧を一定の電圧に保持することができ、短時間の間の直流電源の充放電を抑制することができる。この結果、所定出力制限駆動要求がなされたときの電源装置におけるエネルギ効率を向上させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例である電源装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2はモータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、直流電流を交流電流に変換してモータMG1,MG2に供給可能なインバータ41,42と、バッテリ50からの電力をその電圧を変換してインバータ41,42に供給可能な昇圧コンバータ55と、ブレーキアクチュエータ67からの油圧により各車輪に対して制動力を独立に付与可能なブレーキユニット69と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリン又は軽油等の炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御、吸入空気量調節制御等の運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60及びデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1及びモータMG2は、いずれも内部に永久磁石が埋め込まれたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機として構成されている。インバータ41,42は、図2に示すように、6つのトランジスタT11〜T16,T21〜T26とトランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26とにより構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれインバータ41,42が電力ライン54として共用する正極母線54aと負極母線54bとに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相、V相、W相)の各々が接続されている。したがって、正極母線54aと負極母線54bとの間に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を制御することにより三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42は、正極母線54aと負極母線54bとを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。正極母線54aと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ57が接続されている。図1に戻ると、モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された第1電圧センサ91からのバッテリ電圧VB、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tb等が入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。このうち、バッテリ電圧VBは、バッテリ50からの電力を昇圧コンバータ55を介してモータMG1,MG2に供給する際や昇圧コンバータ55から降圧された電力をバッテリ50に充電する際等に用いられる。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
昇圧コンバータ55は、図2に示すように、2つのトランジスタT31,T32と、トランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32と、リアクトルLとにより構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれインバータ41,42の正極母線54aと負極母線54bとに接続されており、その接続点にリアクトルLが接続されている。また、リアクトルLと負極母線54bとにはそれぞれバッテリ50の正極端子と負極端子とがシステムメインリレー56を介して接続されている。したがって、トランジスタT31,T32をスイッチング制御することによりバッテリ50の直流電力をその電圧を昇圧してインバータ41,42に供給したり正極母線54aと負極母線54bとに作用している直流電圧を降圧してバッテリ50を充電したりすることができる。また、リアクトルLと負極母線54bとの間には平滑用のコンデンサ59が接続されている。このコンデンサ59の端子間には第2電圧センサ92が設置されており、昇圧コンバータ55の昇圧前電圧VLを検出する。なお、昇圧コンバータ55の昇圧後電圧VHは、コンデンサ57の端子間に設置された第3電圧センサ93(電動機側の電圧を検出する電動機側電圧検出手段)により検出される。つまり、昇圧コンバータ55では、第2電圧センサ92と第3電圧センサ93とにより検出された電圧値を用いることにより、基本的には、バッテリ50と2つのモータMG1,MG2との間で電力のやりとりを円滑に行なうために昇圧後電圧VHが昇圧電圧指令VH*となるよう昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御が行なわれる。
ブレーキユニット69は、ブレーキペダル85の踏み込みに応じて油圧を発生するブレーキマスタシリンダ68や、駆動輪63a,63bのホイールシリンダ64a,64bや図示しない他の車輪のホイールシリンダに調整した油圧を供給するブレーキアクチュエータ67、ブレーキアクチュエータ67を制御するブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)66等を含む。ブレーキアクチュエータ67は、図示しない油圧発生源としてのポンプやアキュムレータ、ブレーキマスタシリンダ68とホイールシリンダ64a等との連通状態を制御するマスタシリンダカットソレノイドバルブ、ブレーキペダル85の踏み込み量に応じてペダル踏力に対する反力を創出するストロークシミュレータ等を有する。また、ブレーキECU66は、図示しない信号ラインを介して、マスタシリンダ圧を検出する図示しないマスタシリンダ圧センサからのマスタシリンダ圧や、ホイールシリンダ64a等ごとに設けられた図示しないホイールシリンダ圧センサからのホイールシリンダ圧、駆動輪63a,63bに取り付けられた車輪速センサ65a,65bからの駆動輪速Vfl,Vfr、図示しない他の車輪に取り付けられた車輪速センサからの従動輪速Vrl,Vrr,車両前後および横方向の加速度を検出可能なGセンサ94からの車両加速度と,車両重心周りの回転角速度であるヨーレートを検出するヨーレートセンサ95からのヨーレート、図示しない操舵角センサからの操舵角等を入力すると共に、ハイブリッド用電子制御ユニット70、図示しないステアリングユニットを制御する操舵ECU(図示省略)等との間で通信により各種信号のやり取りを行う。そして、ブレーキECU66は、ブレーキペダル85の踏み込み量を示すブレーキペダルポジションBPや車速V等に基づいてハイブリッド自動車20に作用させるべき制動力のうちのブレーキユニット69による分担分に応じた制動用のトルクが駆動輪63a,63b等や図示しない他の車輪に作用するようブレーキアクチュエータ67を制御する。また、ブレーキECU66は、運転者によるブレーキペダル85の踏み込み操作とは無関係に、駆動輪63a,63bや他の車輪に制動用のトルクが作用するようブレーキアクチュエータ67を制御することもできる。更に、ブレーキECU66は、駆動輪の空転や車両が横滑りした際の安定性を確保すべく、各種入力信号に基づいていわゆるアンチロック制御(ABS)や駆動輪63a,63bのいずれかが空転によりスリップするのを抑制するトラクションコントロール(TRC)、旋回走行時に車両の姿勢を安定に保持する車両安定化制御(VSC)等をも実行可能である。ここで、実施例のブレーキECU66は、これらのVSC等を実行するに際して、ブレーキアクチュエータ67等を個別に制御する代わりに、ブレーキアクチュエータ67の制御と駆動力制御とステアリング制御とを統合した車両運動統合制御(VDIM:Vehicle Dynamics Integrated Management)を実行する。ここで、実施例のブレーキECU66には、運転に長けた運転者の中には車両側からの運転支援を好まない者もいることを踏まえて、ブレーキECU66による車両運動統合制御をオン/オフ可能とするVDIMスイッチ90が接続されている。運転者によりVDIMスイッチ90がオフされると、ブレーキECU66は、所定のVDIMスイッチフラグFvsを値0に設定し、この場合、ブレーキECU66は、車両運動統合制御を実行することなく更に車両運動統合制御の実行の有無を示す所定のVDIMフラグFvを値0に設定する。これに対して、運転者によりVDIMスイッチ90がオンされると、ブレーキECU66は、上記VDIMスイッチフラグFvsを値1に設定する。ブレーキECU66は、VDIMスイッチ90がオンされているときに車両運動統合制御を実行すべき場合には、上記VDIMフラグFvを値1に設定すると共に、Gセンサ94やヨーレートセンサ95等からの信号に基づいて目標車両挙動や実際の車両状態量を演算し、演算した目標車両挙動と車両状態量とに基づいてブレーキアクチュエータ67への指令値や、ハイブリッド用電子制御ユニット70への駆動力指令としてのトルク制限値Tlim、操舵ECUへの操舵補正量等を設定する。なお、実施例において、トルク制限値Tlimは、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるトルクを応答性よく変化させることができるようにするために、モータMG2からの出力トルクに対する制限値とされる。また、ブレーキECU66は、運転者によりVDIMスイッチ90がオンされていても車両運動統合制御を実行する必要がないときには、車両運動統合制御を実行することなくVDIMフラグFvを値0に設定する。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポート及び通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速V等が入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、ブレーキECU66、バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40、ブレーキECU66、バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1及びモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部又はその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1及びモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モード等がある。
次にこうして構成された第1の実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図3はハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
図3の駆動制御ルーチンの開始に際して、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2、エンジン22の回転数Ne、バッテリ50の入出力制限Win,Wout、ブレーキECU66からのVDIMフラグFvやトルク制限値Tlimといった制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図5に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS130)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図6に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) …(1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt …(2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS140)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS150)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS160)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図6の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(5)
こうしてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定したならば、ステップS100にて入力したVDIMフラグFvが値1であるか否かを判定する(ステップS170)。VDIMフラグFvが値1であるときには、ブレーキECU66による車両運動統合制御が実行されており、ブレーキECU66からトルク制限値Tlimが送信されていることから、この場合、モータMG2のトルク指令Tm2*を入力したトルク制限値Tlimで制限した値、すなわちトルク指令Tm2*とトルク制限値Tlimとのより小さい方の値に再設定する(ステップS180)。これに対して、VDIMフラグFvが値0であるときには、VDIMスイッチ90がオフされているか、またはブレーキECU66による車両運動統合制御が実行されていないことになり、この場合には、トルク指令Tm2*を再設定することなく、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*をエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS190)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようエンジン22における燃料噴射制御や点火制御等の制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。例えば、モータMG2を制御する際、モータECU40は、以下に説明するようにモータMG2へのトルク指令Tm2*等に基づいて昇圧電圧指令VH*等を設定すると共に、昇圧電圧指令VH*に応じた昇圧電圧VHを用いてトルク指令Tm2*に応じたトルクが得られるようシステムメインリレー56への駆動信号や昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号等を出力する。
図7は、上述の駆動制御ルーチンを経て設定されたモータMG2へのトルク指令Tm2*に基づいて昇圧電圧指令VH*を設定する昇圧電圧指令設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。図7の昇圧電圧指令設定ルーチンは、モータECU40により実行されるものである。本ルーチンの開始に際し、モータECU40の図示しないCPUは、まず、ハイブリッド用電子制御ユニット70からのモータMG2のトルク指令Tm2*や、モータECU40からのモータMG2の回転数Nm2、ブレーキECU66からのVDIMスイッチフラグFvsといった制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS200)。
こうして必要なデータを入力したならば、VDIMスイッチフラグFvsが値0であるか値1であるかを判定し(ステップS210)、VDIMスイッチフラグFvsが値1であってブレーキECU66により車両運動統合制御が実行される可能性があるときにはモータMG2に印加すべき電圧すなわち昇圧後電圧VHの仮の値である仮昇圧電圧VHtmpを設定する(ステップS220)。仮昇圧電圧VHtmpは、実施例では、モータ回転数Nm2とモータMG2のトルク指令Tm2*と仮昇圧電圧VHtmpとの関係を予め定めて仮昇圧電圧設定用マップとしてROM74に記憶しておき、モータ回転数Nm2とモータ目標トルクTm2*とが与えられると記憶したマップから対応する仮昇圧電圧VHtmpを導出して設定するものとした。図8に仮昇圧電圧設定用マップの一例を示す。続いて、設定した仮昇圧電圧VHtmpが本ルーチンの前回実行時の昇圧電圧指令VH*(以下「前回昇圧電圧指令」という)未満であるか否かを判定する(ステップS230)。仮昇圧電圧VHtmpが前回昇圧電圧指令未満であるときには前回昇圧電圧指令を今回の昇圧電圧指令VH*として設定し(ステップS240)、本ルーチンを終了する。すなわち、ブレーキECU66により車両運動統合制御が実行されてトルク制限値Tlimが設定されると共に、図3の駆動制御ルーチンのステップS180にてモータMG2に対するトルク指令Tm2*がトルク制限値Tlimにより制限されて車両運動統合制御が実行されなかったとしたときの値よりも小さな値に設定されたような場合、トルク指令Tm2*等に基づく仮昇圧電圧VHtmpが前回値未満となり、それにより、ステップS230にて肯定判断がなされてステップS240にて昇圧電圧指令VH*が前回昇圧電圧指令に保持されることになる。一方、仮昇圧電圧VHtmpが前回昇圧電圧指令以上であるときには、ステップS220にて設定した仮昇圧電圧VHtmpを今回の昇圧電圧指令VH*として設定し(ステップS250)、本ルーチンを終了する。すなわち、VDIMスイッチフラグFvsが値1であってブレーキECU66により車両運動統合制御が実行される可能性があるときには、トルク制限値Tlimを用いた制限の有無に拘わらず、トルク指令Tm2*等に基づく仮昇圧電圧VHtmpが前回値以上であれば、ステップS230にて否定判断がなされて仮昇圧電圧VHtmpが昇圧電圧指令VH*として設定されることになる。
ところで、ステップS210でVDIMスイッチフラグFvsが値0であると判断された場合、VDIMスイッチ90がオフされており、ブレーキECU66による車両運動統合制御が実行されないことになる。ただし、このようにVDIMスイッチ90がオフされているときに何らかの要因によりハイブリッド自動車20の駆動輪63a,63bの何れかの空転によるスリップを生じてしまうこともあり、このような場合、トルク指令Tm2*とモータMG2の回転数Nm2とに基づいて昇圧電圧指令VH*を設定すると、モータMG2の回転数Nm2の高まりに起因して昇圧電圧指令VH*が大きくなり、短時間のうちにバッテリ50が充放電されて無用のエネルギ損失を招くおそれもある。このため、ステップS210にてVDIMスイッチフラグFvsが値0であると判断した場合には、所定のスリップ判定処理を実行する(ステップS260)。なお、ステップS260のスリップ判定処理は、例えばモータMG2の回転数Nm2に基づいて計算される回転角加速度を所定の閾値と比較するものとされ、当該回転角加速度が閾値を超える場合に駆動輪63a,63bの少なくとも何れかにスリップが発生したものと判断される。そして、駆動輪63a,63bのスリップが発生していないと判断した場合には(ステップS270)、上述のステップS220以降の処理を実行する。これに対して、スリップ判定処理を経て駆動輪63,63bの少なくとも何れかのスリップが発生してると判断した場合には、ステップS240にて前回昇圧電圧指令を今回の昇圧電圧指令VH*として設定し、本ルーチンを終了する。
以上説明した第1の実施例のハイブリッド自動車20では、ブレーキECU66により旋回時の姿勢の保持や車輪の空転によるスリップの抑制等のための車両運動統合制御が実行されておらず、トルク制限値Tlimによる出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動しない場合、モータMG2の駆動状態を示すトルク指令Tm2*および回転数Nm2に基づいて設定される仮昇圧電圧VHtmpが昇圧電圧指令VH*として設定され、昇圧コンバータ55のモータMG2側の電圧である昇圧後電圧VHが昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55が制御される。これにより、モータMG2の駆動状態に応じた適切な電圧をモータMG2に供給することが可能となる。また、ブレーキECU66により車両運動統合制御が実行されており、トルク制限値Tlimによる出力トルクの制限(出力トルクの急変)を伴う駆動動作でモータMG2を駆動する場合、昇圧後電圧VHが上記出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動する要求がなされていることを示すトルク制限値Tlimの入力直前に設定された昇圧電圧指令VH*である前回昇圧電圧指令以上の電圧になるよう昇圧コンバータ55が制御される。更に、実施例のハイブリッド自動車20では、VDIMスイッチ90がオフされてブレーキECU66により車両運動統合制御が実行されない場合であっても、駆動輪63a,63bのスリップが生じてモータMG2の回転数Nm2が急変しているときには、昇圧電圧指令VH*が前回昇圧電圧指令に保持されて昇圧後電圧VHが前回昇圧電圧指令になるよう昇圧コンバータ55が制御される。これにより、モータMG2を車両運動統合制御に基づく出力制限を伴う駆動動作やスリップに起因した回転数Nm2の急変を伴う駆動動作で駆動することによって昇圧電圧指令VH*が小さくなったり大きくなったりすることによる短時間の間のバッテリ50の充放電を抑制することが可能となり、バッテリ50等からなる電源装置におけるエネルギ効率を向上させることができる。そして、上記実施例のように、モータMG2を車両運動統合制御に基づく出力制限を伴う駆動動作やスリップに起因した回転数Nm2の急変を伴う駆動動作で駆動する際に、昇圧電圧指令VH*を前回昇圧電圧指令に保持して昇圧後電圧VHが昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55を制御すれば、車両運動統合制御の実行時や駆動輪63a等のスリップ発生時に昇圧後電圧VHを安定させることができる。また、モータMG2を車両運動統合制御に基づく出力制限を伴う駆動動作やスリップに起因した回転数Nm2の急変を伴う駆動動作で駆動する際に、トルク指令Tm2*および回転数Nm2に基づいて設定される仮昇圧電圧VHtmpが上昇して前回昇圧電圧指令以上となる場合、運転者により要求されている要求トルクTr*がその後も継続してある程度大きくなり、モータMG2から出力すべきトルクもある程度大きくなると考えられる。したがって、このような場合には、当該仮昇圧電圧VHtmpを昇圧電圧指令VH*として設定し、昇圧後電圧VHが昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55を制御すれば、モータMG2から要求トルクTr*に応じたトルクが出力されるように昇圧後電圧VHをより適正な電圧とすることができる。
図9は、第2の実施例に係る駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンも上述のハイブリッド自動車20において実行され得るものであり、上記ハイブリッド自動車20に適用された場合、上記ハイブリッド用電子制御ユニット70により所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。図9の駆動制御ルーチンが採用された場合、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、図3のステップS100〜S150と同様の処理であるステップS300〜S350までの処理を実行し、ステップS350の処理の後、ブレーキECU66による車両運動統合制御の実行の有無に拘わらず、図3のステップS360と同様の演算を行って車両運動統合制御が実行されたなかったとしたときのモータMG2に対するトルク指令に相当する目標モータトルクTm2*′を設定する(ステップS360)。続いて、ステップS300にて入力したVDIMフラグが値1であるか否かを判定し(ステップS370)、VDIMフラグが値1であるときには、図3のステップS170と同様にしてモータMG2のトルク指令Tm2*を目標モータトルクTm2*′とステップS300にて入力したトルク制限値Tlimとのより小さい方の値に設定する(ステップS380)。また、VDIMフラグが値1でないときには、ステップS360にて設定した目標モータトルクTm2*’をモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する(ステップS390)。こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG2の目標トルクTm2*′、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定したならば、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とをエンジンECU24に、目標モータトルクTm2*’、トルク指令Tm1*およびTm2*をモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS400)、駆動制御ルーチンを終了する。この場合、目標モータトルクTm2*′やトルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なうが、昇圧電圧指令VH*を設定する際には、モータ回転数Nm2とモータMG2の目標モータトルクTm2*′と昇圧電圧指令VH*との関係を予め定めた図8のマップに類似した昇圧電圧設定用マップを用いて昇圧電圧指令VH*を設定する。
以上説明した第2の実施例によれば、ブレーキECU66による車両運動統合制御の実行の有無に拘わらず、図9のステップS360にて設定される目標モータトルクTm2*′とモータMG2の回転数Nm2とに基づいて昇圧電圧指令VH*が設定され、昇圧後電圧VHが昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55が制御される。ここで、ブレーキECU66により車両運動統合制御が実行されておらず、トルク制限値Tlimによる出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動しない場合、図9のステップS360にて設定される目標モータトルクTm2*′とトルク指令Tm2*とが同一の値となる。従って、この場合には、モータMG2の駆動状態を示すトルク指令Tm2*および回転数Nm2に基づいて昇圧電圧指令VH*が設定されることになり、昇圧後電圧VHが昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55が制御される。これにより、モータMG2の駆動状態に応じた適切な電圧をモータMG2に供給することが可能となる。また、ブレーキECU66により車両運動統合制御が実行されており、トルク制限値Tlimによる出力トルクの制限(出力トルクの急変)を伴う駆動動作でモータMG2を駆動する場合、昇圧後電圧VHが上記出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動する要求としてのトルク制限値Tlimが設定されなった場合のモータMG2の駆動状態を示す目標モータトルクTm2*′および回転数Nm2に基づいて昇圧電圧指令VH*が設定されることになり、昇圧後電圧VHが昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55が制御される。これにより、モータMG2を車両運動統合制御に基づく出力制限を伴う駆動動作で駆動する場合であっても、昇圧後電圧VHの変動の幅を小さくすることが可能となり、短時間の間のバッテリ50の充放電を抑制することができる。この結果、第2の実施例においても、バッテリ50等からなる電源装置におけるエネルギ効率を向上させることができる。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータMG1とモータMG2とが「電動機」に相当し、バッテリ50が「直流電源」に相当し、昇圧コンバータ55が「電圧調整手段」に相当し、昇圧コンバータ55の昇圧後電圧VHを検出する第3電圧センサ93が「電動機側電圧検出手段」に相当し、トルク制限値Tlimによる出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動しないときには昇圧後電圧VHがモータMG2の駆動状態を示すトルク指令Tm2*および回転数Nm2に基づいて設定される仮昇圧電圧VHtmpに一致する昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55を制御し、トルク制限値Tlimによる出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動するときには昇圧後電圧VHが上記出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動する要求がなされていることを示すトルク制限値Tlimの入力直前に設定された昇圧電圧指令VH*である前回昇圧電圧指令以上の電圧になるよう昇圧コンバータ55を制御するモータECU40等が「電圧制御手段」に相当する。また、トルク制限値Tlimによる出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動しないときには昇圧後電圧VHがモータMG2の駆動状態を示すトルク指令Tm2*に一致する目標モータトルクTm2*′および回転数Nm2に基づいて設定される昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55を制御し、トルク制限値Tlimによる出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動するときには昇圧後電圧VHが上記出力トルクの制限を伴う駆動動作でモータMG2を駆動する要求としてのトルク制限値Tlimが設定されなった場合のモータMG2の駆動状態を示す目標モータトルクTm2*′および回転数Nm2に基づいて設定される昇圧電圧指令VH*になるよう昇圧コンバータ55を制御するモータECU40等もされる「電圧制御手段」に相当する。更に、旋回時等の姿勢の乱れと駆動輪63a等の空転によるスリップとの少なくともいずれかを抑制するためにモータMG2の出力トルクに対するトルク制限値Tlimを設定するブレーキECU66が「出力トルク制限手段」に相当する。ただし、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
なお、実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪63c,63dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業等に利用可能である。
ハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を含む電気駆動系の構成の概略を示す構成図である。 第1の実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 通常時要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 第1の実施例のモータ用電子制御ユニット40により実行される昇圧電圧指令設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 仮昇圧電圧設定用マップの一例を示す説明図である。 第2の実施例に係る駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、54a 正極母線、54b 負極母線、55 昇圧コンバータ、56 システムメインリレー、57,59 コンデンサ、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、63c,63d 車輪、64a,64b ブレーキホイルシリンダ、65a,65b 車輪速センサ、66 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、67 ブレーキアクチュエータ、68 ブレーキマスタシリンダ、69 ブレーキユニット、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 VDIMスイッチ、91 第1電圧センサ、92 第2電圧センサ、93 第3電圧センサ、94 Gセンサ、95 ヨーレートセンサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ、T11〜T16,T21〜26,T31,T32 トランジスタ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード。

Claims (10)

  1. 電動機の電力源として用いられる電源装置であって、
    充放電可能な直流電源と、
    前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段と、
    前記電動機側の電圧を検出する電動機側電圧検出手段と、
    前記電動機を所定の駆動動作で駆動しないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動するときには前記電動機側の電圧が前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動する要求がなされる直前に設定された目標電圧である直前電圧以上の電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する電圧制御手段と、
    を備える電源装置。
  2. 前記電圧制御手段は、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動するときには前記電動機側の電圧が前記直前電圧に保持されるよう前記電圧調整手段を制御する手段である請求項1記載の電源装置。
  3. 前記電圧制御手段は、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動する際に前記直前電圧より高い電圧が前記目標電圧として設定されたときには前記電動機側の電圧が該設定された目標電圧となるよう前記電圧調整手段を制御する手段である請求項1記載の電源装置。
  4. 電動機の電力源として用いられる電源装置であって、
    充放電可能な直流電源と、
    前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し、前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段と、
    前記電動機側の電圧を検出する電動機側電圧検出手段と、
    前記電動機を所定の駆動動作で駆動しないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記電動機を前記所定の駆動動作で駆動するときには前記電動機側の電圧が該電動機を前記所定の駆動動作で駆動する要求がなかったとしたときの前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する電圧制御手段と、
    を備える電源装置。
  5. 前記所定の駆動動作は、前記電動機の回転数の急変を伴う駆動動作である請求項1ないし4いずれか記載の電源装置。
  6. 前記所定の駆動動作は、前記電動機の出力トルクの急変を伴う駆動動作である請求項1ないし4いずれか記載の電源装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の電源装置と該電源装置を電力源として車軸に動力を出力する電動機とを搭載する車両。
  8. 請求項7記載の車両であって、
    旋回時等の姿勢の乱れと前記車軸に取り付けられた車輪の空転によるスリップとの少なくともいずれかを抑制するために前記電動機の出力トルクを制限する出力トルク制限手段を備え、
    前記所定の駆動動作は、前記出力トルク制限手段による前記電動機の出力トルクの制限を伴った前記電動機の駆動動作である、
    車両。
  9. 車軸に動力を出力可能な電動機と、充放電可能な直流電源と前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段を有する電源装置と、を搭載する車両における前記電源装置の制御方法であって、
    旋回時等の姿勢の乱れと前記車軸に取り付けられた車輪の空転によるスリップとの少なくとも何れかを抑制するために出力トルクの制限を伴って前記電動機が駆動される所定出力制限駆動要求がなされていないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記所定出力制限駆動要求がなされたときには前記電動機側の電圧が該所定出力制限駆動要求がなされる直前に設定された目標電圧である直前電圧以上の電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する、
    ことを特徴とする電源装置の制御方法。
  10. 車軸に動力を出力可能な電動機と、充放電可能な直流電源と前記直流電源と前記電動機との電力のやりとりに介在し前記直流電源側の電圧に対して前記電動機側の電圧を調整可能な電圧調整手段を有する電源装置と、を搭載する車両における前記電源装置の制御方法であって、
    旋回時等の姿勢の乱れと前記車軸に取り付けられた車輪の空転によるスリップとの少なくとも何れかを抑制するために出力トルクの制限を伴って前記電動機が駆動される所定出力制限駆動要求がなされていないときには前記電動機側の電圧が前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御し、前記所定出力制限駆動要求がなされたときには前記電動機側の電圧が該所定出力制限駆動要求がなかったとしたときの前記電動機の駆動状態に基づいて設定される目標電圧になるよう前記電圧調整手段を制御する、
    ことを特徴とする電源装置の制御方法。
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