JP2008135478A - 端子電極形成方法及び電子部品の製造方法 - Google Patents

端子電極形成方法及び電子部品の製造方法 Download PDF

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宏郁 角田
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Abstract

【課題】 端子電極形成時、及びその後の大気中での焼成工程等において、内部電極層の酸化を抑え、信頼性の高い端子電極を形成可能とする。
【解決手段】 卑金属を含む内部電極層22とセラミック絶縁層21とを有するセラミック積層体(積層セラミックコンデンサ2)を形成する工程と、セラミック積層体にPd含有導電材料を含む導電ペーストにより端子電極前駆体層を形成する工程と、酸素を含む雰囲気中で端子電極前駆体層に含まれる有機材料を分解除去する脱バインダ工程と、還元雰囲気中で還元処理を行う還元処理工程と、端子電極前駆体層を焼成して端子電極層3とする焼成工程とを有する。還元処理工程においては、Pd含有導電材料が水素を吸蔵し得ない温度に到達してから水素(還元性ガス)の導入を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、卑金属内部電極層を有するセラック積層体への端子電極形成方法及びこれを応用した電子部品の製造方法に関するものであり、特に、Pdを含む端子電極の形成方法の改良に関する。
例えばDC−DCコンバータやスイッチング電源等の2次側回路では、平滑回路の等価直列抵抗(ESR)が帰還ループの位相特性に大きな影響を与え、特にESRが極端に低くなると問題が生ずることがある。すなわち、平滑コンデンサとしてESRの低い積層セラミックコンデンサを使用すると、2次側平滑回路が等価的にLとC成分のみで構成されてしまい、回路内に存在する位相成分が±90°及び0°のみとなり、位相の余裕がなくなり容易に発振してしまう。同様な現象は3端子レギュレータを用いた電源回路においても負荷変動時の発振現象として現れる。
あるいは、CR回路等においても、低電流化に伴って周波数によってインピーダンスが変化し、電圧変動が生ずることが課題となっている。例えば、近年のCPUのデュアルコア化等に伴い、数kHz〜100MHzの周期で電流変動が生じ、電源のインピーダンスによって電圧変動が生じている。そこで、これらの不都合に対処するために、積層セラミックコンデンサの端子電極に抵抗層を形成し、これを抵抗として機能させることによりESRをある程度高めるようにしたCR複合部品等の電子部品が提案されている(例えば特許文献1等を参照)。
特許文献1には、内部電極が形成された積層セラミックコンデンサ素体と、該コンデンサ素体の内部電極が表出する端面に、該内部電極と導通するように設けられた下地電極層と、該下地電極層上に設けられた抵抗層と、該抵抗層上に設けられ、該下地電極層に対して非接触となっている端子電極層とを備えてなるCR素子が開示されている。このようなCR素子を用い、抵抗層の抵抗値を適正に制御することで、周波数に関わらず電圧変動を抑えることが可能である。
特開平10−303066号公報
ところで、前述のCR素子等においては、積層セラミックコンデンサの製造コストの低減等を目的に、内部電極の卑金属化が進められており、これに対応した電極形成が求められている。積層セラミックコンデンサ等のセラミック積層体の内部電極層が卑金属により形成されている場合、前記下地電極層等の端子電極層の形成の際に大気中での焼成を行うと、内部電極層が酸化されてしまうという問題が生ずる。
前述の特許文献1には、Ag、Pd、Pt、Au、Ag/Pd等の貴金属又はNi、Cu等の卑金属粉末を含む導電ペーストを、積層セラミックコンデンサ素体の一方の端面に表出した内部電極に覆うように所定の領域に塗布すると共に、他方の端面に導電性ペーストを塗布した後、600℃〜850℃程度で焼き付けて下地電極層及び外部電極層を形成することが記載されているが、前記内部電極層が卑金属により形成されている場合の対処については、何ら言及されていない。
以上のように、セラミック積層体の内部電極層が卑金属により形成されている場合、端子電極層を形成する際に内部電極層が酸化されないような対策を施す必要がある。また、CR素子等においては、例えば端子電極形成後にも大気中での焼成工程が必要になることがあり、このような焼成工程によっても内部電極層が酸化されないような対策を施す必要がある。
本発明は、前述の従来の実情に鑑みて提案されたものであり、端子電極形成時は勿論、その後大気中での焼成工程等が必要な場合においても、内部電極層の酸化を抑えることができ、信頼性の高い端子電極を形成することが可能な端子電極形成方法及び電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の端子電極形成方法は、卑金属を含む内部電極層とセラミック絶縁層とを有するセラミック積層体を形成する工程と、前記セラミック積層体にPd含有導電材料を含む導電ペーストにより端子電極前駆体層を形成する工程と、酸素を含む雰囲気中で前記端子電極前駆体層に含まれる有機材料を分解除去する脱バインダ工程と、還元雰囲気中で還元処理を行う還元処理工程と、前記端子電極前駆体層を焼成して端子電極層とする焼成工程とを有することを特徴とする。また、本発明の電子部品の製造方法は、前述の端子電極形成方法により端子電極を形成することを特徴とする。
内部電極層が卑金属で形成されているセラミック積層体において、端子電極の形成を酸素を含む雰囲気中(例えば大気中)で行うと、内部電極層が酸化され電極として機能しなくなる。したがって、前記端子電極の形成は、還元焼成で行う必要がある。したがって、例えば端子電極形成のための導電材料としてNiやCu等の卑金属を用い、これを還元焼成することにより端子電極を形成することも考えられるが、端子電極を卑金属で形成すると、その後の工程として大気中での焼成工程等が必要な場合、端子電極が酸化され、さらには内部電極層までもが酸化されてしまうという不都合が生ずる。
例えば、前述のCR素子においては、端子電極上に抵抗体を形成する必要がある。ここで、抵抗体ペーストを用いて形成する抵抗体としては、カーボンと樹脂からなる樹脂抵抗体や、導電フィラーとガラスからなるメタルグレーズ等を挙げることができるが、前者は湿度等の影響により経時変化を生じ易く、これを抑制するための特別な工夫が必要になる。一方、後者は、湿度等の影響を受け難く、CR素子の抵抗体として好ましい。前記メタルグレーズペーストには、導電材料としてRuOやPbRu等のRu酸化物が用いられており、抵抗体の形成に際しては、ガラス成分とともに大気中で焼成することが前提となる。Ru酸化物は、還元雰囲気にて熱処理を施すと金属Ruが析出し、所定の抵抗値を維持することが難しくなるからである。
本発明者らは、端子電極時の内部電極層の酸化防止のみならず、その後の焼成工程等における内部電極層の酸化防止も考慮して、最適な端子電極形成方法について様々な検討を重ねてきた。その結果、Pd含有導電材料を還元焼成することが有効であることを見出すに至った。Pd含有導電材料は、端子電極の導電材料として特許文献1等にも開示されているが、これを還元焼成することで端子電極とすることについては、全く記載されていない。
本発明においては、先ず、Pd含有導電材料を含む導電ペーストを還元焼成することで端子電極を形成しており、これにより端子電極形成時の内部電極層の酸化が防止される。また、前記還元焼成により形成される端子電極は、酸素透過防止膜として機能し、その後の大気焼成時等における内部電極層への酸素の侵入を阻止する。したがって、例えば端子電極形成後に端子電極上にRu系酸化物メタルグレーズを形成し、大気中焼成を行った場合にも、内部電極層が酸化されることはなく、且つRu系酸化物が還元されることもないのでメタルグレーズが所定の抵抗値を有する抵抗体として機能する。
前述の酸素透過防止膜としての機能は、Auを導電材料として還元焼成した場合にも得ることができる。ただし、Auを導電材料として用いた場合、製造コストの大幅な上昇を招き、また端子電極上に形成される抵抗体等との密着性が不十分となる可能性もあることから、前記Pd含有導電材料の使用が有利である。
ただし、前記Pd含有導電材料を含む導電ペーストを用い、これを還元焼成して端子電極を形成した場合、水素吸蔵により端子電極が剥離するおそれがある。Pd含有導電材料により端子電極を形成する場合、通常の大気中焼成で焼き付けを行った場合には電極剥離の問題が生ずることはないが、卑金属(内部電極層)の酸化を防止するために還元雰囲気で焼き付けを行うと、Pd含有導電材料が焼き付け時に水素を吸蔵し、端子電極がセラミック積層体から剥離することがある。
この水素吸蔵による端子電極の剥離の問題をも解消することを目的に案出されたのが本願の請求項2記載の発明、請求項3記載の発明、及び請求項5記載の発明である。すなわち、前記還元処理工程後、降温してから焼成工程を行う場合において、前記還元処理工程の昇温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素放出温度に到達するまでは還元性ガス(水素ガスやCHガス等。なお、Nガスを還元性ガスとして取り扱う場合もあるが、ここで言う還元性ガスには含まれないこととする。以下同じ。)を含まない雰囲気とし、前記Pd含有導電材料の水素放出温度以上の温度に到達してから還元雰囲気として所定の温度で還元処理を行い、前記還元処理工程の降温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素吸蔵温度に到達する前に不活性ガス雰囲気とすることを特徴とする。
あるいは、前記還元処理工程の後、そのまま昇温して焼成工程を行う場合において、前記還元処理工程の昇温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素放出温度に到達するまでは還元性ガスを含まない雰囲気とし、前記Pd含有導電材料の水素放出温度以上の温度に到達してから還元雰囲気として所定の温度で還元処理を行い、前記還元処理工程後の昇温過程では、少なくとも前記セラミック絶縁層の還元温度に到達する前に不活性ガス雰囲気とすることを特徴とする。
さらには、脱バインダ工程の後、還元処理温度まで降温して還元処理工程を行い、還元処理工程の後、そのまま昇温して焼成工程を行う場合において、前記還元処理温度に到達してから還元雰囲気として所定の温度で還元処理を行い、前記還元処理工程後の昇温過程では、少なくとも前記セラミック絶縁層の還元温度に到達する前に不活性ガス雰囲気とすることを特徴とする。
前述の各請求項記載の発明における基本的な考えは、Pd含有導電材料が還元性ガス(水素)を吸蔵し得る温度では雰囲気中に還元性ガス(水素)を導入しないという点にある。Pd含有導電材料は、水素吸蔵性を有しており、水素放出温度以下(あるいは水素吸蔵温度以下)の温度領域では雰囲気中に水素が存在するとこれを吸蔵してしまい、端子電極がセラミック積層体から剥離するおそれがある。前記各請求項記載の発明では、Pd含有導電材料が水素を吸蔵し得る温度域において雰囲気中に水素を導入していないので、還元処理に際して端子電極を構成するPd含有導電材料が水素を吸蔵することがなく、水素吸蔵による端子電極の剥離が解消される。
本発明の端子電極形成方法及び電子部品の製造方法によれば、端子電極形成時、及びその後大気中での焼成工程時に内部電極層の酸化を抑えることができ、信頼性の高い端子電極を形成することが可能である。また、Pd含有導電材料が還元性ガス(水素)を吸蔵し得る温度域で雰囲気中に還元性ガス(水素)を導入しないことで、端子電極のセラミック積層体からの剥離を抑えることができ、この点においても信頼性の高い端子電極を形成することが可能である。
以下、本発明を適用した端子電極形成方法及び電子部品の製造方法ついて、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、積層セラミックコンデンサに端子電極を形成したCR複合部品における端子電極の形成を例にして説明するが、本発明がこれに限られるものでないことは言うまでもなく、例えば卑金属内部電極層と接続される端子電極を有する電子部品全般に適用可能である。
図1は、製造対象となるCR複合部品の一例を示すものである。CR複合部品1は、セラミック積層体である積層セラミックコンデンサ2を素子本体とし、その側面に端子電極層3及び抵抗体層4、さらには外部電極層5を形成することにより構成されている。
前記積層セラミックコンデンサ2においては、複数の誘電体セラミック層21と内部電極層22とが交互に積層されている。そして、内部電極層22は、素子本体の対向する2端面に各側端面が交互に露出するように積層されており、素子本体の両側端部には一対の端子電極3がこれら内部電極層22と電気的に導通されるように形成されている。素子本体の形状は特に制限されるものではないが、通常は直方体形状である。その寸法も特に制限はなく、用途に応じて適当な寸法に設定すればよい。
積層セラミックコンデンサ2を構成する前記誘電体セラミック層21は、誘電体磁器組成物により構成され、誘電体磁器組成物の粉末(セラミック粉末)を焼結することにより形成される。前記誘電体磁器組成物は、例えば組成式ABO(式中、Aサイトは、Sr、Ca及びBaから選ばれる少なくとも1種の元素で構成される。Bサイトは、Ti及びZrから選ばれる少なくとも1種の元素で構成される。)で表されるペロブスカイト型結晶構造を持つ誘電体酸化物を主成分として含有するもの等を挙げることができる。前記誘電体酸化物の中でも、Aサイト元素をBaとし、Bサイト元素をTiとしたチタン酸バリウム等が好ましい。
誘電体磁器組成物中には、主成分の他、各種副成分が含まれていてもよい。副成分としては、Sr、Zr、Y、Gd、Tb、Dy、V、Mo、Zn、Cd、Ti、Sn、W、Ba、Ca、Mn、Mg、Cr、Si及びPの酸化物から選ばれる少なくとも1種が例示される。副成分を添加することにより、例えば主成分の誘電特性を劣化させることなく低温焼成が可能となる。また、誘電体セラミック層21を薄層化した場合の不良の発生が低減され、長寿命化が可能となる。
前記誘電体セラミック層21の積層数や厚み等の諸条件は、要求される特性や用途等に応じ適宜決定すればよい。誘電体セラミック層21の厚みについては、1μm〜50μm程度であり、通常は5μm〜20μm程度であるが、5μm以下とすることも可能である。例えば、積層セラミックコンデンサ2の小型化、大容量化を図る観点では、誘電体セラミック層21の厚さは3μm以下とすることが好ましい。誘電体セラミック層2の積層数は、2層〜300層程度であるが、特性を考慮すると150層以上とすることが好ましい。
本実施形態において製造対象とするCR複合部品1では、内部電極層22にはNi、Cu、Ni合金又はCu合金等の卑金属を用いる。内部電極層22にこれら卑金属を用いることで、貴金属を用いた場合に比べて製造コストを削減することが可能である。内部電極層22の厚みは、用途等に応じて適宜決定すればよく、例えば0.5μm〜5μm程度であり、好ましくは1.5μm以下である。
一方、積層セラミックコンデンサ2の側面に形成される端子電極層3は、下地電極層として機能するものであり、前記積層セラミックコンデンサ2の内部電極層22と電気的に接続される。本実施形態においては、前記端子電極層3はPd含有導電材料を含む導電ペーストを還元焼成することにより形成されており、前記内部電極層22の酸化を防止する機能を有する。還元焼成されたPd含有導電材料層(端子電極層3)は、酸素透過防止膜として機能し、内部電極層22への酸素の侵入を阻止する。Pd含有導電材料としては、Pdを含有するものであれば如何なるものであってもよく、例えばPd、AgPd合金等を挙げることができる。
前記端子電極層3上には、抵抗体層4が形成されており、その結果、コンデンサC(積層セラミックコンデンサ2)と抵抗R(抵抗体層4)とが直列に接続され、CR複合部品としての機能が付与される。
前記抵抗体層4に用いられる抵抗材料は任意であり、例えばガラス成分とRuOやPbRu等のRu酸化物との混合物(いわゆるメタルグレーズ)を用いることが好ましい。ガラス成分は任意である。導電材料としてRu酸化物を含むメタルグレーズは、湿度等の影響を受け難く、適正な等価直列抵抗(ESR)を実現することが可能である。また、Ru酸化物を導電材料として抵抗体層4を形成する場合、大気中での焼成が必要になるが、前記Pd含有導電材料を還元焼成することにより形成した端子電極層3が形成されているので、当該大気中焼成の際に内部電極層22中に酸素が侵入することがなく、内部電極層22が酸化されて電極としての機能が損なわれることがない。
さらに、抵抗体層4上には、最も外側の電極層(外部電極層5)が形成されている。外部電極層5は、CR複合部品1の外部端子としての機能を果たすものであり、リード線の取り付けや実装時のはんだ付け等を考慮すると、抵抗値が小さく、はんだ濡れ性が良好であることが好ましい。したがって、例えばAgペースト等を焼成して焼結金属層5aを形成し、さらにNiやSn、スズ−鉛合金はんだ等をメッキすることでメッキ膜5bを形成し、これら焼結金属層5aとメッキ膜5bを外部電極層5とすればよい。また、メッキ膜5bについては、例えば内側をNiメッキ膜、外側をスズ−鉛合金はんだメッキ膜とすることも可能である。メッキ膜5bの膜厚としては、例えば0.1μm〜20μm程度である。
次に、前述のCR複合部品1の製造方法、特にCR複合部品1における端子電極の形成方法について説明する。
図2は、CR複合部品1の製造において端子電極層3から外部電極層5までの形成プロセスを示すものである。前記形成プロセスは、端子電極前駆体層形成工程(S1)、脱バインダ工程(S2)、還元処理工程(S3)、焼き付け工程(S4)、抵抗体前駆体層形成工程(S5)、焼成工程(S6)、外部電極前駆体層形成工程(S7)、焼成工程(S8)から構成されている。
前記CR複合部品1において、積層セラミックコンデンサ2に端子電極層3を形成するには、先ず、端子電極前駆体層形成工程S1において、セラミック積層体である積層セラミックコンデンサ2の側面に端子電極前駆体層を形成する。端子電極前駆体層は、前述のPd含有導電材料を含む導電ペーストをディッピングや印刷法等の手法を用いて積層セラミックコンデンサ2の端面に塗布することにより形成することができる。
次に、前記端子電極前駆体層を還元焼成して端子電極層3とするが、有機ビヒクル等の有機物を含有しているので、当該還元焼成に際しては、先ず端子電極前駆体層に含まれる有機物を分解除去する脱バインダ工程S2を行う。脱バインダ工程S2は、大気中、例えば400℃程度の温度で行えばよい。
前記脱バインダ工程S2の後、還元処理工程S3において端子電極前駆体層を還元処理する。還元処理は、水素等の還元性ガスを含む雰囲気中で所定の還元温度まで加熱することにより行う。通常、前記還元処理工程S3において、水素還元処理を施す場合、室温にて試料を雰囲気焼成可能な反応炉にセットし、密封する。炉内の雰囲気を水素含有雰囲気、例えば95%N−5%H混合ガス(N−5%H)に置換し、所定温度まで昇温し、一定時間経た後、降温する。水素濃度としては、0.1%〜10%程度に設定すればよい。先の脱バインダ工程S2により卑金属により形成された内部電極層22が酸化されるが、この還元処理工程S3を行うことにより還元され、内部電極層22本来の機能を回復する。
なお、前記還元処理工程S3における還元温度は、250℃〜500℃とすることが好ましい。前記還元温度が250℃未満であると、十分に内部電極層22の還元が進まなくなるおそれがある。逆に、還元温度が500℃を越えると、積層セラミックコンデンサ2を構成する誘電体セラミック層21が還元されて特性が劣化するおそれがある。
前記還元処理工程S3の後、焼き付け工程S4を行う。この焼き付け工程S4は、前記端子電極前駆体層を積層セラミックコンデンサ2に焼き付け、端子電極層3とするための工程である。焼き付け工程S4は、窒素雰囲気やArガス雰囲気等、不活性ガス雰囲気中で行う。また、その温度は、焼き付けに必要な温度とすればよく、例えば950℃程度に設定すればよい。
端子電極層3形成のための還元焼成工程は、以上の脱バインダ工程S2、還元処理工程S3、及び焼き付け工程S4の3つの工程により構成され、これら工程の後、抵抗体層4や外部電極層5の形成を行う。
すなわち、抵抗体前駆体層形成工程S5において、抵抗体ペーストを印刷して抵抗体前駆体層を形成し、これを焼成工程S6において焼成することで抵抗体層4を形成する。例えばRu酸化物を含むメタルグレーズを抵抗材料とする場合、Ru酸化物の還元を防ぐため、大気中、850℃程度の温度で焼成を行う。この時、前記還元焼成工程により形成された端子電極層3(Pd含有導電材料により形成された端子電極層3)が酸素透過防止膜として機能するため、大気中の酸素が内部電極層22に侵入してこれを酸化することはない。
前記抵抗体層4の形成の後、外部電極前駆体層形成工程S7においてAgペースト等の導電ペーストをディッピング等の手法により塗布し、これを焼成工程S8において焼成することで外部電極層5を形成する。焼成工程S8は、例えば大気中、750℃程度の温度で行えばよい。また、外部電極層5の外側には、メッキ膜を形成してもよい。メッキ膜の形成は、湿式メッキや蒸着、スパッタ等の手法により行えばよい。
ところで、本実施形態においては、酸素を内部電極層22に透過させないために端子電極層3にPd含有導電材料(例えばAgPd合金等)を使用しているが、Pdは水素吸蔵合金であり、水素含有雰囲気に曝すことで水素を吸蔵し、膨張する。前記還元処理工程S3の時点では、AgPd合金等からなる端子電極前駆体層は積層セラミックコンデンサ2に焼き付いているわけではなく、膨張することで容易に剥離するという問題点がある。
ここで、水素吸蔵合金は、一般に温度が上昇すると水素を吸蔵し難くなることが知られている。したがって、温度が低い状態(例えば室温やその後の昇温中)で水素を導入すると、Pd含有導電材料は水素を吸蔵することで剥離してしまうが、ある程度高温まで昇温した後、水素含有雰囲気に切り替えることで、Pd含有導電材料が水素を吸蔵することなく酸化された卑金属内部電極層22の還元を行うことができるものと考えられる。また、内部電極層22の還元が十分進行した後、窒素雰囲気に切り替えてから降温することで、Pd含有導電材料の水素吸蔵を防止でき、端子電極層3が積層セラミックコンデンサ2から剥離しなくなるものと考えられる。
そこで、前述の端子電極層3形成のための還元焼成工程においては、Pd含有導電材料が水素吸蔵し得る温度域では雰囲気中に水素(還元性ガス)を導入せず、水素吸蔵し得ない温度域でのみ雰囲気中に水素を導入することが好ましい。この場合、水素を導入するタイミングは、脱バインダ工程S2から焼き付け工程S4までの温度プロファイルに応じて設定する必要がある。
例えば、図3は、脱バインダ工程S2、還元処理工程S3、焼き付け工程S4を独立した温度プロファイルとした例を示すものである。本例では、例えばバッチ炉による還元焼成が可能である。このような場合、脱バインダ工程S2は大気中、所定の温度T1で熱処理を行えばよく、焼き付け工程S4も窒素雰囲気中等の非酸化雰囲気中で所定の温度T3で熱処理(焼成)を行えばよい。一方、還元処理工程S3においては、昇温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素放出温度Aに到達するまでは還元性ガスを含まない雰囲気(窒素雰囲気等の不活性ガス雰囲気)とする。そして、前記Pd含有導電材料の水素放出温度A以上の温度に到達してから還元雰囲気として所定の温度T2で還元処理を行う。前記還元処理工程S3の降温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素吸蔵温度Bに到達する前に不活性ガス雰囲気とする。ここで、還元処理工程S3における水素導入は水素放出温度Aに到達した時点に限定されるものではなく、水素放出温度Aを超えていれば昇温中、あるいは還元温度に到達した後でも構わない。また、還元処理後、再度不活性ガスへの切り替えも水素吸蔵温度Bに到達した時点に限られるものではなく、降温開始時、あるいは降温中であっても水素吸蔵温度Bまでに水素が排気されれば構わない。
なお、前記水素放出温度A及び水素吸蔵温度Bについては、本発明においては下記の通り定義する。
水素放出温度A:水素吸蔵合金(Pd含有導電材料)においては、雰囲気中の水素分圧、合金組成、温度によって水素吸蔵量が決まる。ある組成を持った合金(Pd含有導電材料)が、一定の水素分圧で温度を上昇したとき、合金中の水素吸蔵量が大幅に減少し、ほとんどの水素を放出してしまう温度を水素放出温度とする。
水素吸蔵温度B:同様に、ある組成を持った合金(Pd含有導電材料)が、一定の水素分圧で温度を降下したとき、合金中の水素吸蔵量が急激に増大する温度を水素吸蔵温度とする。
図4に示すように還元処理工程S3の後、そのまま昇温して焼き付け工程S4を行う場合にも、前記還元処理工程S3の昇温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素放出温度Aに到達するまでは還元性ガスを含まない雰囲気(不活性ガス雰囲気)とし、前記Pd含有導電材料の水素放出温度A以上の温度に到達してから還元雰囲気として所定の温度T2で還元処理を行う。次いで、そのまま昇温して焼き付け工程S4を行うが、還元処理工程S3後の昇温過程では、少なくとも前記セラミック絶縁層の還元温度Cに到達する前に不活性ガス雰囲気とする。本例では、還元処理後、降温せずに焼き付けを行うので、量産炉での還元焼成が可能である。本例においても、還元処理工程S3における水素導入は水素放出温度Aに到達した時点に限定されるものではなく、水素放出温度Aを超えていれば昇温中、あるいは還元温度に到達した後でも構わない。また、還元処理温度から焼き付け温度の間の温度域における窒素への切り替えは、内部電極層22の還元が終了していれば還元処理における定温保持中でもよい。若しくは、焼き付けのための昇温段階で窒素に切り替える場合、還元温度Cに達する前に水素が排気されていれば構わない。なお、還元温度Cの定義は下記の通りである。
還元温度C:水素含有雰囲気で温度を上昇すると、ある温度でコンデンサの誘電体セラミック層21に含まれるBaTiO等が還元され半導体化される。コンデンサは絶縁体でなければならないためコンデンサとして機能しなくなる。そのような温度をコンデンサ還元温度と定義する。
さらに、図5に示すように脱バインダ工程S2から焼き付け工程S4までを一連の温度プロファイルで行う場合(脱バインダ工程の後、還元処理温度T2まで降温して還元処理工程S3を行い、還元処理工程S3の後、そのまま昇温して焼成工程S4を行う場合)には、大気中で脱バインダ工程S2を行った後、前記還元処理温度T2に到達してから還元雰囲気として所定の温度で還元処理を行う。なお、図5においては、還元処理温度T2と脱バインダ温度T1が異なる場合を示したが、これら還元処理温度T2と脱バインダ温度T1は同じ温度であってもよい。次いで、前記還元処理工程S3後の昇温過程で、少なくとも前記セラミック絶縁層の還元温度Cに到達する前に不活性ガス雰囲気とする。本例においても、還元処理温度から焼き付け温度の間の温度域における窒素への切り替えは、内部電極層22の還元が終了していれば還元処理における定温保持中でもよい。若しくは、焼き付けのための昇温段階で窒素に切り替える場合、還元温度Cに達する前に水素が排気されていれば構わない。
いずれの場合においても、Pd含有導電材料が水素を吸蔵し得る温度では雰囲気中に水素を導入していないので、Pd含有導電材料の水素吸蔵を防止でき、端子電極層3が積層セラミックコンデンサ2から剥離するのを防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、前述の実施形態では、脱バインダ工程S2を別工程として行っているが、還元処理工程S3の昇温過程を脱バインダ工程として利用することが可能である。具体的には、図3や図4に示す温度プロファイルにおいて、脱バインダ工程S2を省略し、還元処理工程S2の昇温過程において、バインダ分解温度以上の温度まで大気雰囲気とすることで、この間に脱バインダを行うことが可能である。ただし、大気雰囲気とするのは、水素放出温度に到達するまでの任意の期間、あるいは還元温度に到達するまので任意の期間とする必要がある。
また、前述の実施形態では、CR複合部品を例にして端子電極の形成について説明したが、対象となる電子部品がCR複合部品に限られるものではない。例えば、圧電セラミック電子部品や、通常の積層セラミックコンデンサ等の端子電極の形成に適用することが可能である。
以下、本発明の具体的な実施例について、実験結果に基づいて説明する。
実験1
卑金属であるNi内部電極を有するチップコンデンサ(容量1μF±20%)の端子電極形成部分にAgPdぺーストを印刷し、大気中350℃で脱バインダ行った。さらに、320℃で水素還元処理を行い、窒素中、950℃で焼き付けを行って端子電極層を形成した。次いで、RuO系メタルグレーズペーストをAgPd合金電極(端子電極層)上に印刷し、大気中、850℃で焼成した。これを実施例1とした。
一方、同様のNi内部電極を有するチップコンデンサにAgPd合金電極(端子電極)を形成することなく、直接RuO系メタルグレーズペーストを印刷し、大気中で焼成した。これを比較例1とした。
AgPd合金電極(端子電極層)を形成した場合(実施例1)、許容誤差内(1μF±20%)の容量が得られたのに対して、AgPd合金電極(端子電極層)を形成しない場合(比較例1)、容量が測定できなかった。このことから、還元焼成で形成したAgPd合金電極が酸素透過防止膜として機能しており、Ru酸化物系メタルグレーズ抵抗体を形成する場合にはAgPd合金電極(端子電極層)が必要であることがわかった。
実験2
実施例2では、図6に示す温度・雰囲気プロファイルで還元処理工程及び焼き付け工程を行った。すなわち、Ni内部電極を有するチップコンデンサ(容量1μF±20%)の端子電極形成部分にAgPdペースト(AgPdの水素放出温度は100℃、水素吸蔵温度は80℃である。)を印刷した。これを大気中、350℃で熱処理し、脱バインダを行った。次いで、図6に示す温度・雰囲気プロファイルにより、窒素雰囲気中で室温から320℃まで昇温した後、N−5%H雰囲気に切り替え、酸化されたNi内部電極を還元した。引き続き320℃のままN雰囲気に置換し、完全に水素を除去した後、降温した。さらに、前記還元処理の後、窒素雰囲気中で950℃にてAgPd合金電極(端子電極層)を焼き付けた。得られたサンプルについて外観検査を行ったところ、AgPd合金電極の電極剥離は認められなかった。
比較例2では、図7に示す温度・雰囲気プロファイルで還元処理工程及び焼き付け工程を行った。すなわち、Ni内部電極を有するチップコンデンサ(容量1μF±20%)の端子電極形成部分にAgPdペーストを印刷した。これを大気中、350℃で熱処理し、脱バインダを行った。次いで、図7に示す温度・雰囲気プロファイルにより、室温にてN−5%H雰囲気に置換した後、320℃まで昇温し、1時間保持した。引き続き、N−5%H雰囲気で室温まで降温した。さらに、前記還元処理の後、窒素雰囲気中で950℃にてAgPd合金電極(端子電極層)を焼き付けた。得られたサンプルについて外観検査を行ったところ、AgPd合金電極の電極剥離が観察された。
実験3
本実験例は、還元処理工程と焼き付け工程を連続した温度プロファイルで行った例である。実施例3では、図8に示す温度・雰囲気プロファイルで還元処理工程及び焼き付け工程を行った。すなわち、Ni内部電極を有するチップコンデンサ(容量1μF±20%)の端子電極形成部分に実施例2と同様のAgPdペーストを印刷した。これを大気中、350℃で熱処理し、脱バインダを行った。次いで、図8に示す温度・雰囲気プロファイルにより、窒素雰囲気中で室温から320℃まで昇温した後、N−5%H雰囲気に切り替え、酸化されたNi内部電極を還元した。
還元処理工程の終了後、焼き付け工程のための昇温開始と同時にN雰囲気に切り替え、降温することなく950℃まで昇温し、AgPd合金電極を焼き付けた。なお、チップコンデンサを構成する誘電体セラミックスの還元温度Cは500℃である。得られたサンプルについて外観検査を行ったところ、AgPd合金電極の電極剥離は認められなかった。
実験4
本実験例は、脱バインダから焼き付けまでの工程を連続した温度プロファイルで行った例である。実施例4では、図9に示す温度・雰囲気プロファイルで脱バインダ工程から焼き付け工程までを行った。
すなわち、Ni内部電極を有するチップコンデンサ(容量1μF±20%)の端子電極形成部分に実施例2と同様のAgPdペーストを印刷した。次いで、大気中350℃で脱バインダを施し、脱バインダ終了後、350℃で窒素雰囲気に切り替え、320℃(還元処理温度)に到達する前に酸素を除去した。酸素除去完了後、N−5%H雰囲気に切り替え、酸化されたNi内部電極を還元した。還元処理工程の終了後、焼き付け工程のための昇温開始と同時にN雰囲気に切り替え、降温することなく950℃まで昇温し、AgPd合金電極を焼き付けた。得られたサンプルについて外観検査を行ったところ、AgPd合金電極の電極剥離は認められなかった。
CR複合部品の一例を示す要部概略断面図である。 端子電極層から外部電極層までの形成プロセスを示す図である。 還元焼成工程における温度・雰囲気プロファイルの一例を示す図である。 還元焼成工程における温度・雰囲気プロファイルの他の例を示す図である。 還元焼成工程における温度・雰囲気プロファイルのさらに他の例を示す図である。 実施例2における温度・雰囲気プロファイルの一例を示す図である。 比較例2における温度・雰囲気プロファイルの一例を示す図である。 実施例3における温度・雰囲気プロファイルの一例を示す図である。 実施例4における温度・雰囲気プロファイルの一例を示す図である。
符号の説明
1 CR複合部品、2 積層セラミックコンデンサ、3 端子電極層、4 抵抗体層、5 外部電極層、21 誘電体セラミック層、22 内部電極層

Claims (9)

  1. 卑金属を含む内部電極層とセラミック絶縁層とを有するセラミック積層体を形成する工程と、
    前記セラミック積層体にPd含有導電材料を含む導電ペーストにより端子電極前駆体層を形成する工程と、
    酸素を含む雰囲気中で前記端子電極前駆体層に含まれる有機材料を分解除去する脱バインダ工程と、
    還元雰囲気中で還元処理を行う還元処理工程と、
    前記端子電極前駆体層を焼成して端子電極層とする焼成工程と
    を有することを特徴とする端子電極形成方法。
  2. 前記還元処理工程後、降温してから焼成工程を行う場合において、
    前記還元処理工程の昇温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素放出温度に到達するまでは還元性ガスを含まない雰囲気とし、
    前記Pd含有導電材料の水素放出温度以上の温度に到達してから還元雰囲気として所定の温度で還元処理を行い、
    前記還元処理工程の降温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素吸蔵温度に到達する前に不活性ガス雰囲気とすることを特徴とする請求項1記載の端子電極形成方法。
  3. 前記還元処理工程の後、そのまま昇温して焼成工程を行う場合において、
    前記還元処理工程の昇温過程では、少なくとも前記Pd含有導電材料の水素放出温度に到達するまでは還元性ガスを含まない雰囲気とし、
    前記Pd含有導電材料の水素放出温度以上の温度に到達してから還元雰囲気として所定の温度で還元処理を行い、
    前記還元処理工程後の昇温過程では、少なくとも前記セラミック絶縁層の還元温度に到達する前に不活性ガス雰囲気とすることを特徴とする請求項1記載の端子電極形成方法。
  4. 前記還元処理工程の昇温過程において、少なくともバインダ分解温度以上までは酸素を含む雰囲気とし、当該昇温過程を前記脱バインダ工程とすることを特徴とする請求項2または3記載の端子電極形成方法。
  5. 脱バインダ工程の後、還元処理温度まで降温して還元処理工程を行い、還元処理工程の後、そのまま昇温して焼成工程を行う場合において、
    前記還元処理温度に到達してから還元雰囲気として所定の温度で還元処理を行い、
    前記還元処理工程後の昇温過程では、少なくとも前記セラミック絶縁層の還元温度に到達する前に不活性ガス雰囲気とすることを特徴とする請求項1記載の端子電極形成方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の端子電極形成方法により端子電極を形成することを特徴とする電子部品の製造方法。
  7. 前記セラミック積層体が積層セラミックコンデンサであり、前記電子部品が積層セラミックコンデンサの端子電極部分に抵抗体層を設けたCR複合部品であることを特徴とする請求項6記載の電子部品の製造方法。
  8. 前記端子電極の形成の後、端子電極上に抵抗ペーストにより抵抗体前駆体層を形成し、酸素を含む雰囲気中で焼成することにより前記抵抗体前駆体層を抵抗体層とすることを特徴とする請求項7記載の電子部品の製造方法。
  9. 前記抵抗ペーストはRu系酸化物を導電材料として含むことを特徴とする請求項8記載の電子部品の製造方法。
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JP2017168746A (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 株式会社村田製作所 電子部品及び電子部品の製造方法

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