JP2008135469A - プリント配線板および電子機器 - Google Patents

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大悟 鈴木
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玄 深谷
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Abstract

【課題】プリント配線板の亀裂を防止することができるプリント配線板および当該プリント配線板を含む電子機器を提供する。
【解決手段】プリント配線板1Aは、斜め折り目プリプレグ10Aから形成された斜め折り目コア層100Cとプリプレグ10Bから形成されたコア層101Cとからなるコア10Cと、コア10Cの両面に形成された金属膜である銅箔10dとから形成される。斜め折り目コア層100Cとコア層101Cとを重ねてコア10Cを形成したため、各方向の曲げに起因する亀裂を生じにくくすることができ、生じた場合にも亀裂の拡大を防ぐことができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、プリント配線板および電子機器に関し、特にプリント配線板に生じる亀裂を防止することができるプリント配線板および当該プリント配線板を含む電子機器に関する。
従来の技術として、ガラスクロスのメッシュのほぼ対角線方向を外形辺とたプリント配線板がある(例えば、特許文献1参照)。
このプリント配線板は、可どう性があり、ガラスクロスを基材として樹脂が含浸されたコンポジッド板からなり、少なくとも外形辺の近傍に位置するガラスクロスの経糸および緯糸がなすメッシュの対角線方向と、プリント配線板の外形辺を一致させて形成している。そのため、このプリント配線板は、外形辺に対して垂直な方向にプリント配線板を曲げた場合、プリント配線板の曲げ方向、および曲げ方向に垂直な方向と、経糸および緯糸の方向が一致しないため、プリント配線板を曲げたときに、通常経糸または緯糸方向に生じやすい亀裂を生じにくくすることができる。
特開平6−209146号公報
しかし、従来のプリント配線板によると、外形辺に対して垂直でない方向にプリント配線板を曲げた場合には、プリント配線板に生じる亀裂を確実に防止することができない。
従って、本発明の目的は、プリント配線板に生じる亀裂を防止することができるプリント配線板および当該プリント配線板を含む電子機器を提供することにある。
(1)本発明は上記目的を達成するため、経糸および緯糸が交わることにより形成される第1の布と、経糸および緯糸が交わることにより形成される第2の布と、前記第1の布の経糸または緯糸に対し、前記第2の布の経糸または緯糸が同一方向と異なる角度において、前記第1の布と前記第2の布を重ね合わせたものに含浸させて硬化した樹脂材と、前記第1の布または前記第2の布の表面上に金属膜を形成してなる配線とを有することを特徴とするプリント配線板を提供する。
このような構成によれば、第1の布と第2の布の織り目の方向を異なる向きで重ね合わせたため、織り目に起因するプリント配線板の亀裂の発生を防ぐことができる。
(2)また、本発明は上記目的を達成するため、経糸および緯糸が交わることにより形成される第1の布と、経糸および緯糸が交わることにより形成される第2の布と、前記第1の布の経糸または緯糸に対し、前記第2の布の経糸または緯糸が同一方向と異なる角度において、前記第1の布と前記第2の布を重ね合わせたものに含浸させて硬化した樹脂材と、前記第1の布または前記第2の布の表面上に金属膜を形成してなる配線と、前記第1の布または前記第2の布の表面上に、前記第1の布または前記第2の布の外形辺の近傍に沿って配置されてなる帯状の金属膜とを有することを特徴とするプリント配線板を提供する。
このような構成によれば、プリント配線板の端に帯状の金属膜を形成したため、端より亀裂が生じた場合に亀裂の拡大を防止することができる。
(3)また、本発明は上記目的を達成するため、経糸および緯糸が交わることにより形成される第1の布と、経糸および緯糸が交わることにより形成される第2の布と、前記第1の布の経糸または緯糸に対し、前記第2の布の経糸または緯糸が同一方向と異なる角度において、前記第1の布と前記第2の布を重ね合わせたものに含浸させて硬化した樹脂材と、前記第1の布または前記第2の布のいずれかの表面上に金属膜を形成してなる配線とを有するプリント配線板と、
前記プリント配線板の前記配線に電気的に接続される基板とを有することを特徴とする電子機器を提供する。
このような構成によれば、(1)の効果を有する電子機器が可能となる。
本発明によれば、プリント配線板の亀裂を防止することができる。
以下に、本発明のプリント配線板および電子機器の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
(電子機器の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に関する電子機器としての音声再生装置の構成を示す斜視図である。
音声再生装置1000は、本体内部にCPU(Central Processing Unit)やHDD(Hard Disc Drive)等の電子部品を有し、HDDに記憶した音声情報や動画情報を再生する。また、音声再生装置1000は、再生した音声情報の付随情報や動画情報を表示出力する表示部1001と、音声情報や動画情報および各種設定を操作実行するための複数のスイッチよりなる操作部1002と、再生した音声情報や動画情報の音声を出力するイヤホン1003とを有する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に関する音声再生装置の内部構成を示す斜視図である。
音声再生装置1000は、本体内部に複数の電子部品を実装した基板2および基板3と、基板2と基板3を電気的に接続する配線を有したプリント配線板1Aとを有する。
(プリント配線板の構成)
図3(a)および(b)は、本発明の第1の実施の形態に関するプリント配線板の構成を示す斜視図である。
プリント配線板1Aは、図3(a)に示すように複数の配線11fを有する。基板2および基板3は多層基板であり、例えば図3(b)に示すように、プリント配線板1Aは、基板層2Aと基板層2Bに挟まれて形成され、複数の配線11fは図示しない基板2内部の電極と電気的に接続される。
ここで、プリント配線板1Aは、例えば厚さを約100μmとし、配線11fは、例えば約100μmの幅を有するものとする。
(プリント配線板の製造工程)
図4(a)〜(f)は、本発明の第1の実施の形態に関するプリント配線板の製造工程を示す概略図である。
図4(a)に示すように、ガラス繊維を用いた経糸と緯糸よりなるガラス布にエポキシ樹脂を含浸させて半硬化させたプリプレグ基材10を用意する。カット枠10aは、プリプレグ基材10の経糸および緯糸の方向に対して各辺が同一方向にならないようにカットする。本実施の形態では、用意したプリプレグ基材10の経糸と緯糸はそれぞれ垂直に交わっているものとし、カット枠10aの各辺は経糸および緯糸に対して45°をなしているものとする。なお、プリプレグ基材10の厚みは、例えば約40μmのものを用いる。
図4(b)に示すように、図4(a)において切り出されたプリプレグ基材10を斜め折り目プリプレグ10Aとする。また、プリプレグ10Bとして、プリプレグ基材10に対して経糸および緯糸の方向にカット枠の各辺を一致させたものを用意する。斜め折り目プリプレグ10Aとプリプレグ10Bとを半硬化のまま重ね合わせる。
図4(c)に示すように、斜め折り目プリプレグ10Aとプリプレグ10Bとを重ね合わせた後に加熱することにより硬化させて、コア10Cが形成される。
図4(d)に示すように、基材10Dは、金属膜として銅箔10dをコア10Cの両面に形成する。
図4(e)に示すように、銅箔10dにエッチング等を施して配線11fを形成する。配線11fを形成したものをプリント配線板1Aとする。本実施の形態においては、配線11aが形成されたガラス布に平行な面を表面1a、および裏面1cとし、表面1aの外形辺のうち配線11fと平行な辺を含む切断面を側面1bとする。
図4(f)は、プリント配線板1Aの断面図であり、プリント配線板1Aは、斜め折り目プリプレグ10Aから形成された斜め折り目コア層100Cとプリプレグ10Bから形成されたコア層101Cとからなるコア10Cと、表面1aおよび裏面1bに形成された金属膜である配線11fとから形成される。
(第1の実施の形態の効果)
上記した本発明の第1の実施の形態によると、斜め折り目コア層100Cとコア層101Cとを重ねてコア10Cを形成したため、各方向の曲げに起因する亀裂を生じにくくすることができ、亀裂が生じた場合にもその拡大を防ぐことができる。
また、亀裂が生じにくいので、本実施の形態におけるプリント配線板を用いた電子機器の歩留まりが向上する。
また、コア10Cは、流通しているプリプレグを重ねて形成しているため、特殊な材料を必要とせず生産性が良い。
なお、各プリプレグの材質、サイズ、および織り目ピッチや織り目角度は特に限定しない。また、コア10Cを形成するためのプリプレグの枚数、および種類や組み合わせ等も特に限定しない。
〔第2の実施の形態〕
図5(a)〜(e)は、本発明の第2の実施の形態に関するプリント配線板の製造工程を示す概略図である。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一の構成および機能を有する部分については共通の符号を付している。
図5(a)に示すように、ガラス繊維を用いた経糸と緯糸よりなるガラス布に樹脂を含浸させて硬化させたコア基材11を用意する。カット枠11aは、コア基材11の経糸および緯糸の方向に対して各辺が同一方向および垂直方向にならないようにしてカットする。本実施の形態では、用意したコア基材11の経糸と緯糸はそれぞれ垂直に交わっているものとし、カット枠11aの各辺は経糸および緯糸に対して45°をなしているものとする。なお、コア基材11の厚みは、例えば約100μmとする。
図5(b)に示すように、図5(a)において切り出された斜め折り目のコア基材11をコア11Aとする。
図5(c)に示すように、基材11Dは、コア11Aの両面に金属膜として銅箔11dを形成してなる。
図5(d)に示すように、銅箔11dをエッチング等により加工して配線11fおよびガードパターン11eを形成する。配線11fおよびガードパターン11eを形成したものをプリント配線板1Bとする。ここで、配線11fは、例えば100μm幅であり、ガードパターン11eは、例えば200μm幅を有する。ガードパターン11eは、可能な限りプリント配線板1Bの端に設ける。
図5(e)は、プリント配線板1Bの断面図であり、プリント配線板1Bは、斜め折り目のコア11Aと、コア11Aの両面に形成された金属膜である銅箔10dを加工して形成された配線11fとガードパターン11eとからなる。
(プリント配線板の構成)
図6(a)および(b)は、本発明の第2の実施の形態に関するプリント配線板の構成を示す斜視図である。
プリント配線板1Bは、図6(a)に示すように複数の配線11fを有する。基板2および基板3は多層基板であり、例えば基板2においては図6(b)に示すように、プリント配線板1Bは、基板層2Aと基板層2Bに挟まれて形成され、複数の配線11fは図示しない基板2内部の電極と電気的に接続される。
また、プリント配線板1Bは、基板2および基板3との結合する境界付近で、その幅が太くなるように湾曲をつけて形成され、ガードパターン11eもその湾曲に合わせて形成される。
(第2の実施の形態の効果)
上記した本発明の第2の実施の形態によると、プリント配線板1Bの表面1aにガードパターン11eを設けたことにより、経糸または緯糸に沿った亀裂が生じた場合に、ガードパターン11eが亀裂の拡大を防ぐことができる。
なお、本実施の形態では斜め折り目のコア11Aを用いてプリント配線板1Bを作成したが、第1の実施の形態において作成したプリント配線板1Aにガードパターンを設けてプリント配線板を作成してもよい。
本発明の第1の実施の形態に関する電子機器としての音声再生装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に関する音声再生装置の内部構成を示す斜視図である。 (a)および(b)は、本発明の第1の実施の形態に関するプリント配線板の構成を示す斜視図である。 (a)〜(f)は、本発明の第1の実施の形態に関するプリント配線板の製造工程を示す概略図である。 (a)〜(e)は、本発明の第2の実施の形態に関するプリント配線板の製造工程を示す概略図である。 (a)および(b)は、本発明の第2の実施の形態に関するプリント配線板の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1A…プリント配線板、1B…プリント配線板、1a…表面、1b…側面、1c…裏面、2…基板、2A…基板層、2B…基板層、3…基板、10…プリプレグ基材、10A…斜め折り目プリプレグ、10B…プリプレグ、10C…コア、10D…基材、10a…カット枠、10d…銅箔、11…コア基材、11A…コア、11D…基材、11a…カット枠、11d…銅箔、11e…ガードパターン、11f…配線、100C…斜め折り目コア層、101C…コア層、110A…コア層、1000…音声再生装置、1001…表示部、1002…操作部、1003…イヤホン

Claims (10)

  1. 経糸および緯糸が交わることにより形成される第1の布と、
    経糸および緯糸が交わることにより形成される第2の布と、
    前記第1の布の経糸または緯糸に対し、前記第2の布の経糸または緯糸が同一方向と異なる角度において、前記第1の布と前記第2の布を重ね合わせたものに含浸させて硬化した樹脂材と、
    前記第1の布または前記第2の布の表面上に金属膜を形成してなる配線とを有することを特徴とするプリント配線板。
  2. 経糸および緯糸が交わることにより形成される第1の布と、
    経糸および緯糸が交わることにより形成される第2の布と、
    前記第1の布の経糸または緯糸に対し、前記第2の布の経糸または緯糸が同一方向と異なる角度において、前記第1の布と前記第2の布を重ね合わせたものに含浸させて硬化した樹脂材と、
    前記第1の布または前記第2の布の表面上に金属膜を形成してなる配線と、
    前記第1の布または前記第2の布の表面上に、前記第1の布または前記第2の布の外形辺の近傍に沿って配置されてなる帯状の金属膜とを有することを特徴とするプリント配線板。
  3. 前記第1の布および前記第2の布は、それぞれの外形が同一であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント配線板。
  4. 前記第1の布および前記第2の布は、ガラス布であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント配線板。
  5. 経糸および緯糸の方向と異なる方向に外形辺を有する布と、
    前記布の表面に形成され、前記外形辺の近傍に配置されてなる帯状の金属膜とを有することを特徴とするプリント配線板。
  6. 前記金属膜は、プリント配線板の曲げ方向に対して垂直となる外形辺の近傍に配置されてなることを特徴とする請求項2または5に記載のプリント配線板。
  7. 前記金属膜は、プリント配線板の曲げ方向に対して垂直となる外形辺の近傍に配置され、前記プリント配線板の曲げ方向に対して垂直となる外形辺の全てを覆うことを特徴とする請求項2または5に記載のプリント配線板。
  8. 前記金属膜は、プリント配線板の曲げ方向に対して平行とならない外形辺の近傍に配置され、前記プリント配線板の曲げ方向に対して平行とならない外形辺の全てを覆うことを特徴とする請求項2または5に記載のプリント配線板。
  9. 経糸および緯糸が交わることにより形成される第1の布と、経糸および緯糸が交わることにより形成される第2の布と、前記第1の布の経糸または緯糸に対し、前記第2の布の経糸または緯糸が同一方向と異なる角度において、前記第1の布と前記第2の布を重ね合わせたものに含浸させて硬化した樹脂材と、前記第1の布または前記第2の布のいずれかの表面上に金属膜を形成してなる配線とを有するプリント配線板と、
    前記プリント配線板の前記配線に電気的に接続される基板とを有することを特徴とする電子機器。
  10. 前記プリント配線板は、前記第1の布または前記第2の布の表面上に、前記第1の布または前記第2の布の外形辺の近傍に沿って帯状の金属膜を配置することを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016086143A (ja) * 2014-10-29 2016-05-19 京セラサーキットソリューションズ株式会社 配線基板およびその製造方法
JP2017056621A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 セーレン株式会社 導電性部材

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