JP2008135172A - ヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法およびディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電気によるヘッドの損傷を防止し歩留まりの向上を図ることが可能なヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法およびディスク装置を提供することにある。
【解決手段】 ディスク装置のヘッドアクチュエータアッセンブリは、ヘッド33を支持したサスペンション32と、サスペンションを支持しているとともに軸受部により回動自在に支持されたアーム30と、サスペンションおよびアーム上を延びているとともにヘッドに電気的に接続された信号配線40と、基板ユニット21と、を備えている。製造時、サスペンションおよびアーム上に信号配線を取り付け、サスペンション、アーム、および軸受を含まない状態のスリーブを組み立ててアッセンブリとし、組み立て後のアッセンブリおよび基板ユニットを洗浄し、洗浄後、アッセンブリのスリーブに軸受を装着するとともに、サスペンション上にヘッドを実装接続する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、ディスク装置に用いるヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法、およびディスク装置に関する。
近年、コンピュータの外部記録装置や画像記録装置として磁気ディスク装置、光ディスク装置などのディスク装置が広く用いられている。ディスク装置として、例えば、磁気ディスク装置は、ケース内に配設された磁気ディスク、磁気ディスクを支持および回転駆動するスピンドルモータ、磁気ディスクに対して情報のリード/ライトを行う磁気ヘッド、および磁気ヘッドを磁気ディスクに対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータアッセンブリを備えている。
通常、ヘッドアクチュエータアッセンブリは、磁気ヘッドが形成されたスライダと、このスライダを支持したサスペンションと、サスペンションを支持したアームと、を有している。サスペンションおよびアーム上には配線パターンが固定され、スライダはこの配線パターン上に固定され、磁気ヘッドは配線パターンに電気的に接続されている。
また、ヘッドアクチュエータアッセンブリのアームは軸受組立体によって回動自在に支持されているとともに、アームの他端には、ボイスコイルモータを構成するボイスコイルが取り付けられている。そして、ボイスコイルモータによってヘッドアクチュエータアッセンブリを回動させることにより、磁気ヘッドは磁気ディスク上の任意の位置に移動することができる。
上記のような磁気ディスク装置において、磁気ヘッドは磁気ディスク表面に対し極低浮上高で浮上した状態で情報の記録再生を行う。そのため、装置内への極小な異物の混入を排除することが必要であり、高性能なクリーンルーム内で磁気ディスク装置の組み立てを行うことが必要である。従って、ヘッドアクチュエータアッセンブリもクリーンルーム内で組立てられるのが一般的である。また、近年一般的に使用される磁気ヘッドは超薄膜構造のため静電気耐力が非常に小さく、極度に静電気対策を行った環境で組立てることが要求される。
通常、磁気ヘッドは、サスペンションに取り付けられたヘッドジンバルアッセンブリ(以下、HGAと称する)として、一旦固有部品として組立てられ、その後に検査が行われる(例えば、特許文献1)。また、組み立て工程において、HGAは、軸受組立体により支持されたアームに取り付けられ、アームを含む機構部分にボイスコイルが取り付けられる。更に、制御回路を有するフレキシブル基板を電気的に接続することにより、ヘッドアクチュエータアッセンブリが組立てられる。
このような組み立ては全てクリーンルームの中で行われる。なお、サスペンションとアームが一体をなすものや、予めサスペンションを個々のアームに固定しておいて、これを積み重ねることでヘッドスタックを構成する構造も提案されている。
特開2002−269714号公報
上記のように、ヘッドアクチュエータアッセンブリの組み立てを全てクリーンルーム内で行う場合、クリーンルームが大掛かりになるとともに組み立て条件も厳しいものとなる。また、サスペンションアッセンブリの組み立て時、磁気ヘッドからサスペンション上を通って延びた信号線は、制御回路を有するフレキシブル回路板に半田付けなどによって接続されるが、接続までの組み立て作業中や、接続時に微少な静電気によって磁気ヘッドが静電破壊を起こすことが懸念される。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、静電気によるヘッドの損傷を防止し歩留まりの向上を図ることが可能なヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法およびディスク装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の態様に係るヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法は、ディスク状の記録媒体に対して情報処理を行うヘッドと、前記ヘッドを支持したサスペンションと、スリーブとスリーブ内に装着された軸受とを有する軸受部と、前記サスペンションを支持しているとともに前記軸受部により回動自在に支持されたアームと、前記サスペンションおよびアーム上を延びているとともに前記ヘッドに電気的に接続された信号配線と、前記ヘッドの情報処理を制御する制御部、および前記信号配線に接続された接続端部を有した基板ユニットと、を備えたヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法において、
前記サスペンションおよびアーム上に前記信号配線を取り付け、前記サスペンション、アーム、および軸受を含まない状態のスリーブを組み立ててアッセンブリとし、前記サスペンションおよびアーム上に取り付けられた信号配線に前記基板ユニットの接続端部を接続した後、前記組み立て後のアッセンブリおよび基板ユニットを洗浄し、洗浄後、前記アッセンブリのスリーブに軸受を装着するとともに、前記サスペンション上にヘッドを実装し前記信号配線に電気的に接続することを特徴としている。
また、この発明の他の態様に係るヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法は、それぞれディスク状の記録媒体に対して情報処理を行う複数のヘッドと、それぞれ前記ヘッドを支持した複数のサスペンションと、スリーブとスリーブ内に装着された軸受とを有する軸受部と、それぞれ前記サスペンションを支持しているとともに前記軸受部により回動自在に支持された複数のアームと、各サスペンションおよびアーム上を延びているとともに前記ヘッドに電気的に接続された信号配線と、前記ヘッドの情報処理を制御する制御部、および前記各信号配線に接続された接続端部を有した基板ユニットと、を備えたヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法において、
前記各サスペンションおよびアーム上に前記信号配線を取り付け、前記サスペンション、アーム、および軸受を含まない状態のスリーブを組み立てアッセンブリとし、前記サスペンションおよびアーム上に取り付けられた各信号配線に前記基板ユニットの接続端部を接続した後、前記組み立て後のアッセンブリおよび前記基板ユニットを洗浄し、洗浄後、前記アッセンブリのスリーブに軸受を装着するとともに、前記各サスペンション上にヘッドを実装し前記信号配線に電気的に接続することを特徴としている。
本発明によれば、信号配線と基板ユニットの接続端部とを接続した後、ヘッドをサスペンション上に実装することにより、静電気によるヘッドの損傷を防止し歩留まりの向上を図ることが可能なヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法およびディスク装置を提供することができる。
以下図面を参照しながら、この発明の第1の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法について説明する。始めに、ヘッドアクチュエータアッセンブリを備えたディスク装置として、ハードディスクドライブ(以下、HDDと称する)について説明する。
図1に示すように、HDDは、上面の開口した矩形箱状のケース12と、複数のねじによりケースにねじ止めされケースの上端開口を閉塞する図示しないトップカバーと、を備えている。
ケース12内には、記録媒体としての磁気ディスク16、磁気ディスクを支持および回転させる駆動部としてのスピンドルモータ18、磁気ディスクに対して情報の書き込み、読み出しを行なう磁気ヘッド、磁気ヘッドを磁気ディスク16に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリ22、キャリッジアッセンブリを回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)24、磁気ヘッドが磁気ディスクの最外周に移動した際、磁気ヘッドを磁気ディスクから離間した退避位置に保持するランプロード機構29、および記録再生信号の制御回路であるリードライトアンプ等が実装されたフレキシブルプリント回路基板ユニット(以下、FPCユニットと称する)21等が収納されている。ケース12の底壁外面には、FPCユニット21を介してスピンドルモータ18、VCM24、および磁気ヘッドの動作を制御する図示しないプリント回路基板がねじ止めされている。そして、キャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21によりヘッドアクチュエータアッセンブリを構成している。
磁気ディスク16は、表面に形成された磁気記録層を有している。磁気ディスク16は、スピンドルモータ18の図示しないハブの外周に嵌合されているとともに、クランプばね17によってハブ上に固定支持されている。スピンドルモータ18を駆動することにより、磁気ディスク16は所定の速度、例えば、4200rpmで矢印B方向に回転される。
図1ないし図4に示すように、キャリッジアッセンブリ22は、ケース12の底壁上に固定された軸受組立体26、軸受組立体に支持された2つのヘッドジンバルアッセンブリ(以下、HGAと称する)35、35b、およびスペーサリング34を備えている。軸受部として機能する軸受組立体26は、円筒形状のスリーブ27およびこのスリーブ内に同軸的に嵌合された軸受ユニット25を備えている。軸受ユニット25はケース12の底壁に立設された枢軸23に装着されている。これにより、スリーブ27は、軸受ユニット25を介して枢軸23に回転自在に支持されている。
スリーブ27の上端には環状のフランジ28が形成され、下端部外周にはねじ部29が形成されている。軸受ユニット25は、保持シリンダ41と、この保持シリンダ内に嵌合され、互いに所定の隙間を置いて対向した一対の軸受43と、保持シリンダ内で一対の軸受間に配置されたスペーサリング47と、を有している。
HGA35は、スリーブ27に取り付けられたアーム30、アームから延出したサスペンション32、およびサスペンションの延出端にジンバル部39を介して支持された磁気ヘッド33を備えている。アーム30は、例えば、SUS304等のステンレス系の材料により、板厚200μm程度の薄い平板状に形成され、その一端、つまり、基端部には円形の透孔31が形成されている。アーム30の基端部には、位置決めねじ37を挿通する位置決め孔38が形成されている。
サスペンション32は、板厚20〜100μmの細長い板ばねにより構成され、その基端がスポット溶接あるいは接着によりアーム30の先端に固定され、アームから延出している。なお、サスペンション32およびアーム30は、同一材料で一体的に成形してもよい。
磁気ヘッド33は、ほぼ矩形状のスライダとこのスライダに形成された記録再生用のMR(磁気抵抗)ヘッドとを有し、サスペンション32の先端部に形成されたジンバル部に固定されている。また、磁気ヘッド33は、図示しない複数の電極を有している。
図2および図3に示すように、磁気ヘッド33は、複数の信号配線を有した中継フレキシブルプリント回路基板(以下、中継FPCと称する)40を介して後述するメインFPC42に電気的に接続されている。中継FPC40は、アーム30およびサスペンション32の内面に貼り付けられ、サスペンションの先端からアームの基端部まで延びている。中継FPC40は、全体として細長い帯状に形成され、その先端はボンディングや半田付けにより磁気ヘッド33の電極に電気的に接続されている。中継FPC40の他端部はクランク状に折曲げられ、アーム30の基端部から外側に延出している。中継FPC40の他端部は接続部44を構成している。接続部44には、複数の接続パッド45が形成され長手方向に間隔を置いて並んでいる。接続部44はアーム30の内面と平行に延びている。接続パッド45は、接続部44において、アーム30と反対側の表面に設けられている。
HGA35bはHGA35と同一の構成を有し、互いに対称に形成されている。すなわち、HGA35bは、軸受組立体26のスリーブ27に取り付けられたアーム30、アームから延出したサスペンション32、サスペンションの延出端にジンバル部39を介して支持された磁気ヘッド33を有している。アーム30はその基端部に形成された円形の透孔31、基端部からスリーブ27に対して径方向外方に突出した突出部36、および突出部36の近傍に形成されたねじ孔38bを備えている。中継FPC40がアーム30およびサスペンション32の内面に貼り付けられ、サスペンションの先端からアームの基端部まで延びている。中継FPC40の先端は磁気ヘッド33に電気的に接続されている。中継FPC40の他端部はクランク状に折曲げられ、アーム30の基端部から一端外側に延出している。中継FPC40の他端部は接続部44を構成し、この接続部44には、複数の接続パッド45が形成され長手方向に間隔を置いて並んでいる。
スペーサ部材として機能するスペーサリング34は、スリーブ27が挿通される透孔46、側方へ突出した突出部48、およびアーム30と反対方向へ延出した支持フレーム50を有し、合成樹脂等によって一体に成形されている。支持フレーム50には、VCM24の一部を構成するボイスコイル51が埋め込まれている。また、スペーサリング34は、アーム30の位置決め孔38と対応する位置に形成された位置決め孔51bを有している。
図2および図3に示すように、FPCユニット21は、フレキシブルプリント回路基板をほぼ矩形状に折り曲げて形成されたベース部52と、ベース部から延出した細長い帯状のメインフレキシブルプリント回路基板(以下、メインFPCと称する)42と、を有し、これらは共通のフレキシブルプリント回路基板により一体的に形成されている。ベース部52には、磁気ヘッドの情報処理を制御するヘッドアンプ、コネクタ等の複数の電子部品53が実装されている。ベース部52は、ケース12の底壁上に固定されている。
ベース部52から延出したメインFPC42の延出端部は接続端部54を構成している。
接続端部54は、上方に突出した矩形状の接続部55および下方に突出した矩形状の接続部55bを一体に備えている。接続部55、55bの表面には、それぞれ複数の接続パッド56が設けられ、接続部の長手方向に間隔を置いて並んでいる。これらの接続パッド56は、中継FPC40の接続パッド45に対応した個数および配置に設けられている。接続パッド56はメインFPC42の導体パターンを通してベース部52側に電気的に接続されている。
接続部55、55bを含む接続端部54の裏面には、金属板からなる補強板58が貼り付けられている。接続部55および接続部55bは、接続端部54に対して直角に折曲げられ互い対向している。接続端部54および補強板58には、固定ねじを挿通するための透孔65が形成されている。なお、左右方向、円周方向の位置決めは、位置決めねじを使用せず、治具で調整してもよい。
2組のHGA35、35bおよびスペーサリング34は、互いに積層された状態で軸受組立体26のスリーブ27に取り付けられている。HGA35のアーム30は、透孔31にスリーブ27を挿通することにより、スリーブ27の軸方向に沿ってフランジ28上に積層された状態でスリーブの外周に嵌合されている。スペーサリング34は、透孔46にスリーブ27を挿通することにより、アーム30上に積層された状態でスリーブの外周に嵌合されている。他方のHGA35bのアーム30は、透孔31にスリーブ27を挿通することにより、スペーサリング34上に積層された状態でスリーブ27の外周に嵌合されている。
スリーブ27の外周に嵌合された2本のアーム30およびスペーサリング34は、スリーブ27の下端部に嵌合されたワッシャ66およびスリーブ27のねじ部29に螺合されたナット68とフランジ28との間に挟持され、スリーブ27の外周上に固定保持されている。HGA35のアーム30に設けられた位置決め孔38、およびスペーサリング34に形成された位置決め孔51bには、上方から位置決め用のねじ37が挿通され、HGA35bのアーム30に形成されたねじ孔38bにねじ込まれている。これにより、アーム30、スペーサリング34、および他方のアーム30は、スリーブ27の円周方向に対して、互いに所定位置に位置決めされている。2本のアーム30はスリーブ27から同一方向に延出し、スリーブ27と一体的に回動可能となっている。HGA35および35bの磁気ヘッド33は互いに向かい合って位置している。
メインFPC42の接続端部54はスペーサリング34の突出部48にねじ止め固定されている。一方のアーム30から延出した中継FPC40の接続部44はメインFPC42の一方の接続部55に重ねて配置され、接続部44の接続パッド45は接続部55の接続パッド56に半田付けされ、機械的かつ電気的に接続されている。同様に、他方のアーム30から延出した中継FPC40の接続部44はメインFPC42の他方の接続部55に重ねて配置され、接続部44の接続パッド45は接続部55の接続パッド56に半田付けされ、機械的かつ電気的に接続されている。これにより、各磁気ヘッド33は、中継FPC40およびメインFPC42を介してFPCユニット21と電気的に接続され、ヘッドアクチュエータアッセンブリが形成される。
図1からよくわかるように、上記のように構成されたヘッドアクチュエータアッセンブリはHDDのケース内に配置され、軸受組立体26が枢軸23を介してケース12の底壁上に取り付けられる。FPCユニット21のベース部52はケース12の底壁上にねじ止め固定される。支持フレーム50に固定されたボイスコイル51は、ケース12上に固定された一対のヨーク70間に位置し、これらのヨークおよび一方のヨークに固定された図示しない磁石とともにVCM24を構成している。
HDDの動作時、ボイスコイル51に通電することにより、HGA35、35bが回動し、磁気ヘッド33は磁気ディスクの所望のトラック上に移動および位置決めされる。2組のHGA35、35bの磁気ヘッド33は、磁気ディスクを挟んで対向して位置し、磁気ディスクの両面上をそれぞれ移動される。この場合、磁気ディスクとして、両面に磁気記録層を備えた磁気ディスクが用いられる。
上記構成のヘッドアクチュエータアッセンブリは以下の工程により製造される。まず、図3に示すように、アーム30にサスペンション32を固定し、その後、アームおよびサスペンション上に中継FPC40を貼り付ける。これらアーム30およびサスペンション32を2組形成する。一方、ボイスコイル51が取り付けられたスペーサリング34およびFPCユニット21を予め用意しておく。
続いて、軸受組立体26のスリーブ27に一方のアーム30、スペーサリング34、および他方のアーム30を順に組み付けた後、ワッシャ66を介してナット68を仮締めしスタックアッセンブリを形成する。その後、スペーサリング34の突出部48にメインFPC42の接続端部54をねじ止めし、更に、一対の中継FPC40の接続パッド45を接続端部54上の対応する接続パッド56にそれぞれ半田付けする。これにより、中継FPC40とFPCユニット21とを電気的かつ機械的に接続する。
その後、図5に示すように、スリーブ27に取り付けられた2本のアーム30の内、少なくとも一方をスリーブ27の周りで回動させ、2本のアームがその回動方向に沿って磁気ヘッドの幅以上、互いにずれた状態に位置させ仮止めする。なお、2本のアーム30をスリーブ27に装着する際、予め、上述した位置関係となるように装着してもよい。
次いで、仮組みされたキャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21を仮洗浄する。ここまでの製造工程は、例えば、大気中にて行う。なお、仮洗浄は省略してもよい。
仮洗浄後、キャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21をクリーンルーム内に搬入し、このクリーンルーム内でスリーブ27を含むキャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21を高度洗浄する。続いて、磁気ヘッド33をサスペンション32のジンバル部39上に接着した後、その電極を中継FPC40の図示しないパッドに半田付けして電気的に接続する。この際、2本のアーム30は互いにずれて位置し、磁気ヘッドが実装されるサスペンション32の先端部も互いにずれて位置している。そのため、2つのサスペンション32が相互に邪魔になることがなく、磁気ヘッド33の実装および接続作業を容易に行うことができる。磁気ヘッド33を接続した後、2本のアーム30を互いに整列して対向する位置に位置合わせ、ナット68を本締めしてスリーブに固定する。
磁気ヘッド33の実装後、再び、キャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21を高度洗浄し、ゴミを取り除く。高度洗浄には、例えば、水を媒体とした超音波洗浄を用いる。最後に、クリーンルーム内でスリーブ27に軸受ユニット25を圧入して軸受組立体26を形成する。以上の工程により、ヘッドアクチュエータアッセンブリが完成する。製造されたヘッドアクチュエータアッセンブリは、ケース12内の所定位置に配置される。
以上のように構成されたヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法およびディスク装置によれば、各中継FPC40とFPCユニット21とを電気的に接続した後、磁気ヘッド33をサスペンション上に実装し中継FPCと電気的に接続している。従来では、磁気ヘッドをサスペンションに取り付ける時、および、その後にサスペンションやアームを経由してきた信号配線をFPCユニットに接続する時の、少なくとも2回の接続作業が行われていたが、本実施形態では、磁気ヘッドの信号端子部に静電気が印加される危険性が非常に高い接続作業を、磁気ヘッド実装時の1回だけに限定することができる。そのため、静電気に起因する磁気ヘッドの損傷を確実に防止することができ、製造歩留まりの向上を図ることが可能となる。
また、磁気ヘッド33を除いた状態で他の構成部材を組み立て、組み立て後、これらを十分に洗浄することができる。そのため、高精度を要する複雑な組み立てをクリーンルームの外で行うことができ、製造効率の向上および組み立て条件の緩和を図ることが可能となる。磁気ヘッドの取り付けを除く他の全ての組み立て作業において、磁気ヘッドが存在していない為に、静電気に対する配慮を著しく軽減でき、製造効率向上を図ることができる。
更に、第1の実施形態によれば、複数本のアームをその回動方向に沿って互いにずらして仮止めし、この状態で、磁気ヘッドの実装および接続を行っている。そのため、磁気ヘッドの実装時、他のサスペンション等が邪魔にならず、効率良く磁気ヘッドの実装および接続作業を行うことができる。
次に、この発明の第2の実施形態に係るHDDについて説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。図6ないし図8に示すように、第2の実施形態によれば、ヘッドアクチュエータアッセンブリの軸受部は、スリーブを持たず、軸受ユニット25のみによって構成されている。軸受ユニット25は、保持シリンダ41と、この保持シリンダ内に嵌合され、互いに所定の隙間を置いて対向した一対の軸受43と、保持シリンダ内に一対の軸受間に配置されたスペーサリング47と、を有している。保持シリンダ41の上端には外方へ延出した環状のフランジ41aが一体に形成されている。保持シリンダ41の下端部外周には、ねじ部41bが形成されている。軸受ユニット25は、2本のアーム30の基端部にそれぞれ形成された透孔31に、保持シリンダ41を直接嵌合した状態で、2本のアーム30に取り付けられている。
こうような構成のヘッドアクチュエータアッセンブリを製造する場合、まず、図8に示すように、アーム30にサスペンション32を固定し、その後、アームおよびサスペンション上に中継FPC40を貼り付ける。これらアーム30およびサスペンション32を2組形成する。一方、ボイスコイル51が取り付けられたスペーサリング34およびFPCユニット21を予め用意しておく。これらのアーム30、サスペンション32、支持フレーム50、ボイスコイル51、およびFPCユニット21を、例えば、水を媒体として超音波洗浄する。ここまでの製造工程は、大気中にて行う。
洗浄後、上記組立体およびFPCユニット21をクリーンルーム内に搬入し、このクリーンルーム内で、軸受ユニット25の保持シリンダ41に一方のアーム30、スペーサリング34、および他方のアーム30を順に組み付けた後、ワッシャ66を介してナット68を仮締めしスタックアッセンブリを形成する。
続いて、スペーサリング34の突出部48にメインFPC42の接続端部54をねじ止めし、更に、一対の中継FPC40の接続パッド45を接続端部54上の対応する接続パッド56にそれぞれ半田付けする。これにより、中継FPC40とFPCユニット21とを電気的かつ機械的に接続する。
その後、図9に示すように、保持シリンダ41に取り付けられた2本のアーム30の内、少なくとも一方を保持シリンダ41の周りで回動させ、2本のアームがその回動方向に沿って磁気ヘッドの幅以上、互いにずれた状態に位置させ仮止めする。なお、2本のアーム30をスリーブ27に装着する際、予め、上述した位置関係となるように装着してもよい。
続いて、クリーンルーム内で各サスペンション32の磁気ヘッド実装部のみを洗浄する。次いで、磁気ヘッド33をサスペンション32のジンバル部39上に接着した後、その電極を中継FPC40の図示しないパッドに半田付けして電気的に接続する。この際、2本のアーム30は互いにずれて位置し、磁気ヘッドが実装されるサスペンション32の先端部も互いにずれて位置している。そのため、2つのサスペンション32が相互に邪魔になることがなく、磁気ヘッド33の実装および接続作業を容易に行うことができる。
磁気ヘッド33の実装後、2本のアーム30を互いに整列して対向する位置に位置合わせ、ナット68を本締めして軸受ユニット25に固定する。その後、再び、磁気ヘッド33部分のみを高度洗浄する。以上の工程により、ヘッドアクチュエータアッセンブリが完成する。製造されたヘッドアクチュエータアッセンブリは、ケース12内の所定位置に配置される。
以上のように構成された第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、この発明の第3の実施形態に係るHDDについて説明する。なお、前述した第1および第2の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。図10ないし図13に示すように、第3の実施形態によれば、ヘッドアクチュエータアッセンブリは、1本のHGA35のみを備えているとともに、軸受部は、スリーブを持たず、軸受ユニット25のみによって構成されている。
キャリッジアッセンブリ22は、ケース12の底壁上に固定された軸受組立体26、軸受組立体に支持されたHGA35、およびスペーサリング34を備えている。軸受部として軸受ユニット25は、保持シリンダ41と、この保持シリンダ内に嵌合され、互いに所定の隙間を置いて対向した一対の軸受43と、保持シリンダ内に一対の軸受間に配置されたスペーサリング47と、を有している。保持シリンダ41の上端には外方へ延出した環状のフランジ41aが一体に形成されている。保持シリンダ41の下端部外周には、ねじ部41bが形成されている。
HGA35は、軸受ユニット25に取り付けられたアーム30、アームから延出したサスペンション32、およびサスペンションの延出端にジンバル部39を介して支持された磁気ヘッド33を備えている。アーム30は、例えば、SUS304等のステンレス系の材料により、板厚200μm程度の薄い平板状に形成され、その一端、つまり、基端部には円形の透孔31が形成されている。アーム30の基端部には、位置決めねじ37を挿通する位置決め孔38が形成されている。
サスペンション32は、板厚20〜100μmの細長い板ばねにより構成され、その基端がスポット溶接あるいは接着によりアーム30の先端に固定され、アームから延出している。なお、サスペンション32およびアーム30は、同一材料で一体的に成形してもよい。
磁気ヘッド33は、複数の信号配線を有した中継FPC40を介して後述するメインFPC42に電気的に接続されている。中継FPC40は、アーム30およびサスペンション32の内面に貼り付けられ、サスペンションの先端からアームの基端部まで延びている。中継FPC40は、全体として細長い帯状に形成され、その先端はボンディングや半田付けにより磁気ヘッド33の電極に電気的に接続されている。中継FPC40の他端部はクランク状に折曲げられ、アーム30の基端部から外側に延出している。中継FPC40の他端部は接続部44を構成している。接続部44には、複数の接続パッド45が形成され長手方向に間隔を置いて並んでいる。接続部44はアーム30の内面と平行に延びている。接続パッド45は、接続部44において、アーム30と反対側の表面に設けられている。
スペーサリング34は、軸受ユニット25が挿通される透孔46、側方へ突出した突出部48、およびアーム30と反対方向へ延出した支持フレーム50を有し、合成樹脂等によって一体に成形されている。支持フレーム50には、VCM24の一部を構成するボイスコイル51が埋め込まれている。スペーサリング34は、アーム30の位置決め孔38と対応する位置に形成されたねじ孔51bを有している。
FPCユニット21は、フレキシブルプリント回路基板をほぼ矩形状に折り曲げて形成されたベース部52と、ベース部から延出した細長い帯状のメインFPC42と、を有し、これらは共通のフレキシブルプリント回路基板により一体的に形成されている。ベース部52には、磁気ヘッドの情報処理を制御するヘッドアンプ、コネクタ等の複数の電子部品53が実装されている。ベース部52は、ケース12の底壁上に固定されている。
ベース部52から延出したメインFPC42の延出端部は接続端部54を構成している。接続端部54は上方に突出した矩形状の接続部55を一体に備えている。接続部55の表面には複数の接続パッド56が設けられ、接続部の長手方向に間隔を置いて並んでいる。これらの接続パッド56は、中継FPC40の接続パッド45に対応した個数および配置に設けられている。接続パッド56はメインFPC42の導体パターンを通してベース部52側に電気的に接続されている。接続部55を含む接続端部54の裏面には、金属板で形成された補強板58が固定されている。この補強板58は接続部55の境界に沿ってほぼ直角に折り曲げられている。接続端部54および補強板58には、固定ねじを挿通するための透孔65が形成されている。
このように構成されたアーム30、スペーサリング34は、互いに積層された状態で軸受ユニット25の保持シリンダ41に取り付けられている。図12に示すように、サスペンション32、および中継FPC40が取り付けられたアーム30は、透孔31に保持シリンダ41を挿通することにより保持シリンダの外周に嵌合され、保持シリンダ41の軸方向に沿ってフランジ41a上に積層されている。スペーサリング34は、透孔46に保持シリンダ41を挿通することにより、アーム30上に積層された状態で軸受ユニット25の外周に嵌合されている。
アーム30およびスペーサリング34は、保持シリンダ41の下端部に嵌合されたワッシャ66、および保持シリンダ41のねじ部41bに螺合されたナット68とフランジ41aとの間に挟持され、保持シリンダ41の外周上に固定保持されている。また、アーム30に設けられた位置決め孔38には、上方から位置決め用のねじ37が挿通され、スペーサリング34のねじ孔51bにねじ込まれている。これにより、アーム30、およびスペーサリング34は、スリーブ27の円周方向に対して、互いに所定位置に位置決めされている。なお、左右方向、円周方向の位置決めは、位置決めねじを使用せず、治具で調整してもよい。
アーム30は保持シリンダ41から円周方向外方へ延出し、保持シリンダと一体的に回動可能となっている。メインFPC42の接続端部54はスペーサリング34の突出部48にねじ止め固定されている。中継FPC40の接続部44はメインFPC42の接続部55に重ねて配置され、接続部44に設けられた接続パッド45は接続部55に設けられた接続パッド56に半田付けされ、機械的かつ電気的に接続されている。これにより、磁気ヘッド33は、中継FPC40およびメインFPC42を介してFPCユニット21と電気的に接続され、ヘッドアクチュエータアッセンブリが形成される。
キャリッジアッセンブリ22はケース12内に配置され、ケースの底壁上に立設された枢軸に軸受ユニット25を嵌合することにより、所定位置に配置されている。FPCユニット21のベース部52はケース12の底壁上にねじ止め固定されている。
支持フレーム50に固定されたボイスコイル51は、ケース12上に固定された一対のヨーク間に位置し、これらのヨークおよび一方のヨークに固定された図示しない磁石とともにVCM24を構成している。HDDの動作時、ボイスコイル51に通電することにより、キャリッジアッセンブリ22が回動し、磁気ヘッド33は磁気ディスク16の所望のトラック上に移動および位置決めされる。
こうような構成のヘッドアクチュエータアッセンブリを製造する場合、まず、図12に示すように、アーム30にサスペンション32を固定し、その後、アームおよびサスペンション上に中継FPC40を貼り付ける。ボイスコイル51が取り付けられたスペーサリング34およびFPCユニット21を予め用意しておく。これらのアーム30、サスペンション32、支持フレーム50、ボイスコイル51、およびFPCユニット21を、例えば、水を媒体として超音波洗浄する。ここまでの製造工程は、大気中にて行う。
洗浄後、上記各構成部品およびFPCユニット21をクリーンルーム内に搬入する。このクリーンルーム内で、スペーサリング34の突出部48にメインFPC42の接続端部54をねじ止めし、中継FPC40の接続パッド45を接続端部54上の対応する接続パッド56にそれぞれ半田付けする。これにより、中継FPC40とFPCユニット21とを電気的かつ機械的に接続する。その後、クリーンルーム内でサスペンション32の磁気ヘッド実装部のみを洗浄する。次いで、磁気ヘッド33をサスペンション32のジンバル部39上に接着した後、その電極を中継FPC40の図示しないパッドに半田付けして電気的に接続する。磁気ヘッド33の実装後、再び、磁気ヘッド33部分のみを高度洗浄する。
その後、クリーンルーム内で、軸受ユニット25の保持シリンダ41にアーム30およびスペーサリング34を順に組み付けた後、ワッシャ66を介してナット68を締め込み、アームおよびスペーサリング34を軸受ユニット25に固定する。以上の工程により、ヘッドアクチュエータアッセンブリが完成する。製造されたヘッドアクチュエータアッセンブリは、ケース12内の所定位置に配置される。
以上のように構成された第3の実施形態においても、中継FPC40とFPCユニット21とを電気的に接続した後、磁気ヘッド33をサスペンション上に実装し中継FPCと電気的に接続している。そのため、磁気ヘッドの信号端子部に静電気が印加される危険性が非常に高い接続作業を、磁気ヘッド実装時の1回だけに限定することができる。従って、静電気に起因する磁気ヘッドの損傷を確実に防止することができ、製造歩留まりの向上を図ることが可能となる。磁気ヘッドの取り付けを除く他の全ての組み立て作業において、磁気ヘッドが存在していない為に、静電気に対する配慮を著しく軽減でき、製造効率向上を図ることができる。
次に、この発明の第4の実施形態に係るHDDについて説明する。なお、前述した第1ないし第3の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。図14ないし図16に示すように、第4の実施形態によれば、ヘッドアクチュエータアッセンブリは、1本のHGA35のみを備えているとともに、軸受部は、スリーブ27および軸受ユニット25を備えている。
キャリッジアッセンブリ22は、HDDのケース底壁上に固定された軸受組立体26、軸受組立体に支持されたHGA35、およびスペーサリング34を備えている。軸受部として機能する軸受組立体26は、円筒形状のスリーブ27およびこのスリーブ内に同軸的に嵌合された軸受ユニット25を備えている。軸受ユニット25はケースの底壁に立設された枢軸23に装着されている。これにより、スリーブ27は、軸受ユニット25を介して枢軸23に回転自在に支持されている。
スリーブ27の上端には環状のフランジ28が形成され、下端部外周にはねじ部29が形成されている。軸受ユニット25は、保持シリンダ41と、この保持シリンダ内に嵌合され、互いに所定の隙間を置いて対向した一対の軸受43と、保持シリンダ内で一対の軸受間に配置されたスペーサリング47と、を有している。
HGA35は、スリーブ27に取り付けられたアーム30、アームから延出したサスペンション32、およびサスペンションの延出端にジンバル部39を介して支持された磁気ヘッド33を備えている。アーム30の基端部には円形の透孔31がおよび位置決めねじ37を挿通する位置決め孔38が形成されている。
アーム30、スペーサリング34は、互いに積層された状態で軸受組立体26のスリーブ27に取り付けられている。サスペンション32、および中継FPC40が取り付けられたアーム30は、透孔31にスリーブ27を挿通することによりスリーブの外周に嵌合され、スリーブ27の軸方向に沿ってフランジ28上に積層されている。スペーサリング34は、透孔46にスリーブ27を挿通することにより、アーム30上に積層された状態でスリーブの外周に嵌合されている。
スリーブ27の外周に嵌合されたアーム30、およびスペーサリング34は、スリーブ27の下端部に嵌合されたワッシャ66、およびスリーブ27のねじ部29に螺合されたナット68とフランジ28との間に挟持され、スリーブ27の外周上に固定保持されている。また、アーム30に設けられた位置決め孔38には、上方から位置決め用のねじ37が挿通され、スペーサリング34のねじ孔51bにねじ込まれている。これにより、アーム30、およびスペーサリング34は、スリーブ27の円周方向に対して、互いに所定位置に位置決めされている。
アーム30はスリーブ27から円周方向外方へ延出し、スリーブ27と一体的に回動可能となっている。メインFPC42の接続端部54はスペーサリング34の突出部48にねじ止め固定されている。そして、中継FPC40の接続部44はメインFPC42の接続部55に重ねて配置され、接続部44に設けられた接続パッド45は接続部55に設けられた接続パッド56に半田付けされ、機械的かつ電気的に接続されている。これにより、磁気ヘッド33は、中継FPC40およびメインFPC42を介してFPCユニット21と電気的に接続され、ヘッドアクチュエータアッセンブリが形成される。
上記構成のヘッドアクチュエータアッセンブリは以下の工程により製造される。まず、図16に示すように、アーム30にサスペンション32を固定し、その後、アームおよびサスペンション上に中継FPC40を貼り付ける。また、ボイスコイル51が取り付けられたスペーサリング34およびFPCユニット21を予め用意しておく。
続いて、軸受組立体26のスリーブ27にアーム30およびスペーサリング34を順に組み付けた後、ワッシャ66を介してナット68を仮締めし、スタックアッセンブリを形成する。その後、スペーサリング34の突出部48にメインFPC42の接続端部54をねじ止めし、更に、中継FPC40の接続パッド45を接続端部54上の対応する接続パッド56にそれぞれ半田付けする。これにより、中継FPC40とFPCユニット21とを電気的かつ機械的に接続する。
次いで、仮組みされたキャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21を仮洗浄する。ここまでの製造工程は、例えば、大気中にて行う。なお、仮洗浄は省略してもよい。
仮洗浄後、キャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21をクリーンルーム内に搬入し、このクリーンルーム内でスリーブ27を含むキャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21を高度洗浄する。続いて、磁気ヘッド33をサスペンション32のジンバル部39上に接着した後、その電極を中継FPC40の図示しないパッドに半田付けして電気的に接続する。
磁気ヘッド33の実装後、再び、キャリッジアッセンブリ22およびFPCユニット21を高度洗浄し、ゴミを取り除く。高度洗浄には、例えば、水を媒体とした超音波洗浄を用いる。次に、クリーンルーム内でスリーブ27に軸受ユニット25を圧入して軸受組立体26を形成する。以上の工程により、ヘッドアクチュエータアッセンブリが完成する。製造されたヘッドアクチュエータアッセンブリは、ケース12内の所定位置に配置される。
以上のように構成された第4の実施形態においても、前述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
前述した実施形態では、軸受および磁気ヘッドを除く構成部材を全て大気中で組立てた後、洗浄し、軸受および磁気ヘッドをクリーンルーム内で装着する構成としたが、これに限らず、中継FPCとメインFPCとの接続等、他の組立て作業をクリーンルーム内で行う構成としてもよい。洗浄方法は、超音波を用いた方法に限らず、他の洗浄方法を用いてもよい。
また、この発明に係るヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法およびディスク装置は、2枚以上の磁気ディスクを備えたHDDのヘッドアクチュエータアッセンブリ、および3本以上のHGAを備えたヘッドアクチュエータアッセンブリにも適用できる。また、この発明は、磁気ディスク装置に限らず、光ディスク装置のような他のディスク装置のヘッドアクチュエータアッセンブリにも適用することができる。
この発明の第1の実施形態に係るHDDの内部を示す平面図。 上記HDDに設けられたヘッドアクチュエータアッセンブリを示す斜視図。 前記ヘッドアクチュエータアッセンブリを示す分解斜視図。 前記ヘッドアクチュエータアッセンブリの軸受組立体を示す断面図。 前記ヘッドアクチュエータアッセンブリの製造工程を示す平面図。 この発明の第2の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリを示す斜視図。 前記第2の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリの軸受組立体を示す断面図。 前記第2の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリを示す分解斜視図。 前記第2の実施形態におけるヘッドアクチュエータアッセンブリの製造工程を示す平面図。 この発明の第3の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリを示す斜視図。 前記第3の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリのHGAを示す斜視図。 前記第3の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリを示す分解斜視図。 前記第3の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリの軸受組立体を示す断面図。 この発明の第4の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリを示す斜視図。 前記第4の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリの軸受組立体を示す断面図。 前記第4の実施形態に係るヘッドアクチュエータアッセンブリを示す分解斜視図。
符号の説明
16…磁気ディスク、 21…FPCユニット、
22…キャリッジアッセンブリ、 24…ボイスコイルモータ、
25…軸受ユニット、 26…軸受組立体、 27…スリーブ、 30…アーム、
32…サスペンション、 34…スペーサリング、 33…磁気ヘッド、
40…中継FPC、 41…保持シリンダ、 42…メインFPC

Claims (5)

  1. ディスク状の記録媒体に対して情報処理を行うヘッドと、前記ヘッドを支持したサスペンションと、スリーブとスリーブ内に装着された軸受とを有する軸受部と、前記サスペンションを支持しているとともに前記軸受部により回動自在に支持されたアームと、前記サスペンションおよびアーム上を延びているとともに前記ヘッドに電気的に接続された信号配線と、前記ヘッドの情報処理を制御する制御部、および前記信号配線に接続された接続端部を有した基板ユニットと、を備えたヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法において、
    前記サスペンションおよびアーム上に前記信号配線を取り付け、
    前記サスペンション、アーム、および軸受を含まない状態のスリーブを組み立ててアッセンブリとし、
    前記サスペンションおよびアーム上に取り付けられた信号配線に前記基板ユニットの接続端部を接続した後、
    前記組み立て後のアッセンブリおよび基板ユニットを洗浄し、
    洗浄後、前記アッセンブリのスリーブに軸受を装着するとともに、前記サスペンション上にヘッドを実装し前記信号配線に電気的に接続することを特徴とするヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法。
  2. 前記アッセンブリの組み立て、および基板ユニットの接続部の接続を第1の環境で行った後、前記第1の環境よりもクリーン度の高い第2の環境で、前記軸受の装着、ヘッドの実装を行うことを特徴とする請求項1に記載のヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法。
  3. それぞれディスク状の記録媒体に対して情報処理を行う複数のヘッドと、それぞれ前記ヘッドを支持した複数のサスペンションと、スリーブとスリーブ内に装着された軸受とを有する軸受部と、それぞれ前記サスペンションを支持しているとともに前記軸受部により回動自在に支持された複数のアームと、各サスペンションおよびアーム上を延びているとともに前記ヘッドに電気的に接続された信号配線と、前記ヘッドの情報処理を制御する制御部、および前記各信号配線に接続された接続端部を有した基板ユニットと、を備えたヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法において、
    前記各サスペンションおよびアーム上に前記信号配線を取り付け、
    前記サスペンション、アーム、および軸受を含まない状態のスリーブを組み立てアッセンブリとし、
    前記サスペンションおよびアーム上に取り付けられた各信号配線に前記基板ユニットの接続端部を接続した後、
    前記組み立て後のアッセンブリおよび前記基板ユニットを洗浄し、
    洗浄後、前記アッセンブリのスリーブに軸受を装着するとともに、前記各サスペンション上にヘッドを実装し前記信号配線に電気的に接続することを特徴とするヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法。
  4. 前記アッセンブリの組み立て、および基板ユニットの接続部の接続を、クリーンルームよりもクリーン度の低い環境で行った後、クリーンルーム内で、前記軸受の装着、ヘッドの実装を行うことを特徴とする請求項3に記載のヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法。
  5. ケースと、ケース内に配設されたディスク状の記録媒体と、前記記録媒体を支持および駆動する駆動部と、磁気ディスクと、ヘッドアクチュエータアッセンブリと、を備えたディスク装置であって、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載のヘッドアクチュエータアッセンブリの製造方法により製造されたヘッドアクチュエータアッセンブリが前記ケース内の所定位置に配置されていることを特徴とするディスク装置。
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