JP2008134113A - 赤外線センサおよび赤外線センサの製造方法 - Google Patents

赤外線センサおよび赤外線センサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】センサ特性が良好で、しかも低コストで製造し得る赤外線センサを提供する。
【解決手段】支持体(シリコン基板11および絶縁層12)の上に熱電対2が配設されると共に熱電対2における温接点2hの下方に空隙Sが形成されたサーモパイル型のイメージセンサ1(赤外線センサ)であって、支持体上における空隙Sの非形成領域A2に絶縁層14が形成されると共に絶縁層14および空隙Sの上にダイヤフラム層15が形成されてダイヤフラム層15の上に熱電対2が形成され、かつ、支持体における空隙Sを構成する部位(絶縁層12)、絶縁層14およびダイヤフラム層15がエッチング用の気体または液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱起電力効果を利用して赤外線を検出するサーモパイル型の赤外線センサ、およびその製造方法に関するものである。
この種の赤外線センサとして、シリコン基板をエッチング液に浸して熱電対の下方に空洞(熱電対の応答性を向上させるために熱伝導を抑えるための空隙)を形成した赤外線センサが特開平2−205729号公報に開示されている。この赤外線センサの製造に際しては、まず、シリコン基板の表面を窒化処理して窒化膜を形成し、その上に金属パターン(熱電対を構成する電極)、絶縁膜、および赤外線の吸収層をこの順で形成する。次いで、吸収層、絶縁層および窒化膜を貫通してシリコン基板の表面に達する深さの孔(エッチングホール)を形成した後に、この状態のシリコン基板を異方性エッチング液に浸漬する。この際には、上記の孔から侵入したエッチング液によってシリコン基板の厚み方向における窒化膜側の一部がエッチングされて除去される。これにより、金属パターン(熱電対における温接点)の下方に空隙が形成されて赤外線センサが完成する。
一方、特開平6−283766号公報には、熱電対の形成面の裏面側から基材をエッチングして熱電対の下方に空隙を形成した赤外線センサが開示されている。この赤外線センサの製造に際しては、まず、半導体基板(基材)を酸化処理して上面絶縁薄膜および下面絶縁薄膜を形成する。次いで、下面絶縁薄膜における中央部の領域(後に空隙を形成する領域)をエッチングによって除去する。続いて、下部電極、焦電体薄膜および上部電極をこの順で積層することで焦電素子部を上面絶縁薄膜の上に形成すると共に、熱電材料甲および熱電材料乙を上面絶縁薄膜の上に配設して複数のサーモパイル部を上面絶縁薄膜の上に形成する。次いで、中央部領域が除去された下面絶縁薄膜をマスクとして用いて半導体基板をエッチングする。この際には、下面絶縁薄膜(マスク)から露出している領域(中央部の領域)がエッチングによって除去されて、サーモパイル部における温接点および焦電素子部の下方に空洞域(空隙)が形成される。これにより、赤外線センサが完成する。
特開平2−205729号公報(第2−3頁、第1−2図) 特開平6−283766号公報(第2−6頁、第1−5図)
ところが、従来の赤外線センサおよびその製造方法には、以下の問題点が存在する。すなわち、特許文献1に開示されている赤外線センサでは、熱電対における温接点の下方に所望の広さの空隙を形成するために、異方性エッチング液を使用してシリコン基板をエッチングする製造方法を採用することで、シリコン基板の平面方向に沿って空隙が過剰に拡がって形成される事態を回避しようとしている。この場合、従来の赤外線センサの製造方法では、熱電対の形成面側(窒化膜の形成面側)からシリコン基板をエッチングして空隙を形成するため、熱電対の応答性を十分に向上させ得る程度に十分な高さの空隙を形成するには、シリコン基板を十分に長い時間だけエッチング液に浸漬した状態を維持する必要がある。このため、異方性エッチング液を使用しているにも拘わらず、長時間に亘ってエッチング液にシリコン基板を浸漬した状態を維持することに起因して、シリコン基板に形成される空隙がその平面方向に沿って過剰に拡がるおそれがある。
この場合、サーモパイル型の赤外線センサでは、温接点および冷接点の温度差に伴う熱起電力効果を利用して赤外線を検出する構成が採用されている。したがって、上記のようにしてシリコン基板の平面方向に沿って空隙が過剰に拡がることで、温接点の下方のみならず冷接点の下方にまで空隙が拡がって形成された状態では、温接点および冷接点の間に温度差が生じ難くなり、赤外線を精度よく検出するのが困難となるおそれがある。このように、この従来の赤外線センサおよびその製造方法では、熱電対における温接点の下方に所望の広さの空隙を形成するのが困難であることに起因して、センサ特性が悪化しているという問題点がある。
一方、特許文献2に開示されている赤外線センサでは、下面絶縁薄膜をマスクとして用いて半導体基板をエッチングする製造方法を採用したことにより、サーモパイル部(熱電対)における温接点の下方に所望の広さの空隙が形成されている。この場合、熱電対のセンサ特性を向上させるには、空隙の形成時において、半導体基板における温接点の下方の領域をエッチングによって完全に除去して上面絶縁薄膜を露出させるのが好ましい。しかしながら、半導体基板が厚い(下面絶縁薄膜および上面絶縁薄膜の間の距離が長い)ため、この厚手の半導体基板をエッチングによって完全に除去するには非常に長い時間を要する。したがって、この従来の赤外線センサおよびその製造方法には、空隙の形成に要する時間が長いことに起因して製造コストの低減が困難となっているという問題点がある。また、特許文献1に開示されている赤外線センサと同様にして、長時間に亘って半導体基板に対するエッチングを継続して実行することに起因して、半導体基板の平面方向に沿って空隙が過剰に拡がって形成されるおそれがあるという問題点も存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、センサ特性が良好で、しかも低コストで製造し得る赤外線センサ、およびその製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の赤外線センサは、支持体の上に熱電対が配設されると共に当該熱電対における温接点の下方に空隙が形成されたサーモパイル型の赤外線センサであって、前記支持体上における前記空隙の非形成領域に絶縁性支持層が形成されると共に当該絶縁性支持層および当該空隙の上にダイヤフラム層が形成されて当該ダイヤフラム層の上に前記熱電対が形成され、かつ、前記支持体、前記絶縁性支持層および前記ダイヤフラム層における少なくとも前記空隙を構成する部位がエッチング用の気体または液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成されている。なお、本発明は、支持体、絶縁性支持層およびダイヤフラム層における少なくとも空隙を構成する各部位を互いに相違する種類の耐エッチング材料で形成した構成のみならず、各部位のうちのいずれか2つ、または、各部位のすべてを同一種類の耐エッチング材料で形成した構成を採用することができる。
また、請求項2記載の赤外線センサは、請求項1記載の赤外線センサにおいて、前記熱電対を覆うようにして絶縁性保護層が形成されている。
さらに、請求項3記載の赤外線センサは、請求項1または2記載の赤外線センサにおいて、前記熱電対における温接点の上に赤外線吸収層が形成されている。
また、請求項4記載の赤外線センサは、請求項1から3のいずれかに記載の赤外線センサにおいて、前記支持体が、エッチング用の前記気体または前記液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成された絶縁層がシリコン層の上に形成されて構成され、前記絶縁性支持層および前記ダイヤフラム層が、エッチング用の前記気体または前記液体に対して耐性を有する耐エッチング材料でその全体が形成されている。
また、請求項5記載の赤外線センサの製造方法は、支持体の上に熱電対が配設されると共に当該熱電対における温接点の下方に空隙が形成されたサーモパイル型の赤外線センサを製造する際に、少なくとも前記空隙を構成する部位がエッチング用の気体または液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成された前記支持体を用いて当該支持体上における前記空隙の形成領域に被エッチング層を形成する被エッチング層形成処理と、エッチング用の前記気体または前記液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で前記支持体上における前記空隙の非形成領域に絶縁性支持層を形成する支持層形成処理と、エッチング用の前記気体または前記液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で前記被エッチング層および前記絶縁性支持層の上にダイヤフラム層を形成するダイヤフラム層形成処理と、前記ダイヤフラム層の上に前記熱電対を形成する熱電対形成処理と、前記被エッチング層の表面に到達する深さのエッチングホールを形成するエッチングホール形成処理と、前記エッチングホールからエッチング用の前記気体または前記液体を導入して前記被エッチング層を選択的にエッチングして前記空隙を形成する空隙形成処理とをこの順で実行する。なお、本発明は、支持体における少なくとも空隙を構成する部位、絶縁性支持層およびダイヤフラム層の3つを互いに相違する種類の耐エッチング材料で形成する方法のみならず、3つのうちのいずれか2つ、または、3つのすべてを同一種類の耐エッチング材料で形成する方法を採用することができる。
さらに、請求項6記載の赤外線センサの製造方法は、請求項5記載の赤外線センサの製造方法において、前記熱電対を覆うようにして絶縁性保護層を形成する保護層形成処理を前記空隙形成処理に先立って実行する。
また、請求項7記載の赤外線センサの製造方法は、請求項5または6記載の赤外線センサの製造方法において、前記熱電対における温接点の上に赤外線吸収層を形成する赤外線吸収層形成処理を実行する。
さらに、請求項8記載の赤外線センサの製造方法は、請求項5から7のいずれかに記載の赤外線センサの製造方法において、第1のシリコン層の上に絶縁層および第2のシリコン層がこの順で形成されたSOI基板を用いると共に当該第1のシリコン層および当該絶縁層を前記支持体として当該第2のシリコン層に対するパターニング処理を実行して前記形成領域に当該第2のシリコン層からなる前記被エッチング層を形成する。
請求項1記載の赤外線センサによれば、支持体、絶縁性支持層およびダイヤフラム層における少なくとも空隙を構成する部位をエッチング用の気体または液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成したことにより、その製造時において熱電対の下に空隙を形成する際に、支持体、絶縁性支持層およびダイヤフラム層がエッチング用の液体または気体によって浸食されて支持体の平面方向に向かって空隙が過剰に拡がることなく、所望の大きさの空隙を熱電対の下に形成することができる。したがって、熱電対における冷接点の下方まで空隙が拡がって形成されることがないため、センサ特性の良好な赤外線センサを提供することができる。
請求項2記載の赤外線センサによれば、熱電対を覆うようにして絶縁性保護層を形成したことにより、絶縁性保護層の形成によってその機械的強度を十分に高めることができるため、空隙の形成部位においてダイヤフラム層および熱電対等が破損する事態を十分に回避することができる。
請求項3記載の赤外線センサによれば、熱電対における温接点の上に赤外線吸収層を形成したことにより、赤外線吸収層によって赤外線の照射時における温接点と冷接点との温度差を十分に高めることができる結果、その感度を十分に高めることができる。
請求項4記載の赤外線センサによれば、耐エッチング材料で形成された絶縁層をシリコン層の上に形成して支持体を構成すると共に、絶縁性支持層およびダイヤフラム層の全体を耐エッチング材料で形成したことにより、例えば、市場に大量に流通する汎用のSOI基板を利用して支持体を形成することができるため、製造コストを十分に低減することができ、しかも、短時間で製造することができる。また、絶縁性支持層およびダイヤフラム層における空隙を構成する部位のみを耐エッチング材料で形成した構成とは異なり、1種類の材料で絶縁性支持層を形成すると共に、1種類の材料でダイヤフラム層を形成することができるため、その製造コストを十分に低減することができ、しかも、短時間で製造することができる。
請求項5記載の赤外線センサの製造方法によれば、少なくとも空隙を構成する部位がエッチング用の気体または液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成された支持体を用いてその支持体上における空隙の形成領域に被エッチング層を形成する被エッチング層形成処理と、支持体上における空隙の非形成領域に耐エッチング材料で絶縁性支持層を形成する支持層形成処理と、被エッチング層および絶縁性支持層の上に耐エッチング材料でダイヤフラム層を形成するダイヤフラム層形成処理と、ダイヤフラム層の上に熱電対を形成する熱電対形成処理と、被エッチング層の表面に到達する深さのエッチングホールを形成するエッチングホール形成処理と、エッチングホールからエッチング用の気体または液体を導入して被エッチング層を選択的にエッチングして空隙を形成する空隙形成処理とをこの順で実行して赤外線センサを製造することにより、支持体において空隙を構成する部位、ダイヤフラム層および絶縁性支持層で囲われている部位にエッチング用の気体または液体を導入して被エッチング層を除去するだけで熱電対における温接点の下方に所望の広さの空隙を形成することができるため、支持体の平面方向に向かって空隙が過剰に拡がる事態を確実かつ容易に回避することができる。したがって、熱電対における冷接点の下方まで空隙が拡がって形成される事態を回避できるため、センサ特性の良好な赤外線センサを提供することができる。また、薄厚の被エッチング層を除去することで空隙を形成することができるため、厚手の半導体基板を除去する従来の製造方法とは異なり、空隙の形成に要する時間(エッチング処理の時間)を十分に短縮することができる。これにより、赤外線センサの製造コストを十分に低減することができる。
請求項6記載の赤外線センサの製造方法によれば、熱電対を覆うようにして絶縁性保護層を形成する保護層形成処理を空隙形成処理に先立って実行することにより、絶縁性保護層の形成によってその機械的強度を十分に高めた状態の積層体(支持体、絶縁性支持層およびダイヤフラム層の積層体)に対してエッチング処理(空隙形成処理)を実行することができる。したがって、空隙の形成処理時、または、空隙の形成完了後にダイヤフラム層および熱電対等が破損する事態を十分に回避することができる。
請求項7記載の赤外線センサの製造方法によれば、熱電対における温接点の上に赤外線吸収層を形成する赤外線吸収層形成処理を実行することにより、形成した赤外線吸収層によって赤外線の照射時における温接点と冷接点との温度差を十分に高めることができる結果、高感度の赤外線センサを提供することができる。
請求項8記載の赤外線センサの製造方法によれば、SOI基板における第1のシリコン層および絶縁層を支持体として第2のシリコン層に対するパターニング処理を実行して形成領域に第2のシリコン層からなる被エッチング層を形成することにより、市場に大量に流通する汎用のSOI基板を利用して赤外線センサの製造コストを十分に低減することができ、しかも、短時間で製造することができる。
以下、本発明に係る赤外線センサおよび赤外線センサの製造方法の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、本発明に係る赤外線センサの製造方法に従って製造した赤外線イメージセンサ1の構成について、図面を参照して説明する。
図1,2に示す熱型赤外線イメージセンサ1(以下、「イメージセンサ1」ともいう)は、本発明に係るサーモパイル型の赤外線センサの一例であって、絶縁層12、絶縁層14、ダイヤフラム層15、熱電対2、保護層18および赤外線吸収層19がシリコン基板11の上にこの順で積層されて構成されている。なお、両図では、本発明についての理解を容易とするために、イメージセンサ1における1画素分の画素部の構成を図示すると共に、1つの画素部内に1つの熱電対2のみが存在する構成を図示しているが、実際には、イメージセンサ1の画素数分の画素部を備え、かつ、1つの画素部内に予め規定された数の熱電対2が形成されてイメージセンサ1が構成されている。また、本発明についての理解を容易とするために、両図および後に参照する図3〜21では、各層の厚みの比率を実際の比率とは相違させて図示する。
熱電対2は、Bi、BiSb等の導電性金属材料、または、Poly−Si等の半導体材料などで厚み0.1μm〜3.0μm程度に形成された第1電極2aと、Sb、Cr、Al等の導電性金属材料、または、Poly−Si等の半導体材料などで厚み0.1μm〜3.0μm程度に形成された第2電極2bとを備え、温接点(熱接点)2hおよび冷接点(図示せず)の間に生じる温度差に伴う熱起電力効果を利用して赤外線を検出可能に構成されている。シリコン基板11は、絶縁層12と相俟って本発明における支持体を構成し、一例として、図3に示すSOI(Silicon On Insulator)基板10における厚み10μm〜100μm程度の主シリコン層(第1のシリコン層)で構成されている。絶縁層12は、本発明における「支持体における空隙を構成する部位」に相当し、同図に示すように、SOI基板10のシリコン基板11(第1のシリコン層)とシリコン層13(第2のシリコン層)とを相互に絶縁する。この絶縁層12は、SOI基板10の製造に際してシリコン基板11の表面を酸化処理することで形成された厚み1μm程度の酸化膜(SiO:本発明における「耐エッチング材料」の一例)で構成されている。
絶縁層14は、本発明における絶縁性支持層に相当し、SiO、SiN、Al等の絶縁性材料(本発明における「耐エッチング材料」の一例)によって厚み10μm〜100μm程度(一例として、30μm)の薄膜状に形成されている(絶縁性支持層の全体が耐エッチング材料で形成された構成の一例)。この場合、絶縁層14の厚みは、上記のSOI基板10におけるシリコン層13の厚みと同等となっている。また、このイメージセンサ1では、熱電対2の下方における絶縁層14の厚みの範囲内に空隙(キャビティ)Sが形成されている。ダイヤフラム層15は、例えばSiN(本発明における「耐エッチング材料」の一例)で厚み0.1μm〜3.0μm程度の薄膜状に形成されている(ダイヤフラム層の全体が耐エッチング材料で形成された構成の一例)。なお、本発明におけるダイヤフラム層は、上記のダイヤフラム層15のように単一の薄膜で構成された層に限定されず、例えば、SiOの薄膜とAlの薄膜とを積層した複合膜で構成することもできる。この構成を採用する場合においては、最下層(シリコン基板11側の層:ダイヤフラム層における空隙を構成する部位」)を耐エッチング材料で形成するのが好ましい。
保護層18は、ポリイミド樹脂等の絶縁性材料で厚み1.0μm〜5.0μm程度の薄膜状に形成されている。また、保護層18における第1電極2aの上方および第2電極2bの上方には、貫通孔18aが形成されると共にその貫通孔18aにボンディングパッド3が配設されている。この場合、ボンディングパッド3は、Au、Ni、Cr、Alなどの導電性材料で形成されている。赤外線吸収層19は、赤外線吸収色素を含有する樹脂材料等で厚み1.0μm〜5.0μm程度の薄膜状に形成されている。
次に、イメージセンサ1の製造方法について、図面を参照して説明する。
上記のイメージセンサ1の製造に際しては、図3に示すSOI基板10を使用する。このSOI基板10は、同図に示すように、シリコン基板11、絶縁層12およびシリコン層13の積層体であって、前述したようにシリコン基板11および絶縁層12によって本発明における支持体が構成されると共に、本発明における被エッチング層を構成するシリコン層13は、厚み10μm〜100μm程度(一例として、30μm)となっている。
まず、SOI基板10上のシリコン層13に対するパターニング処理を実行して、前述した空隙Sの非形成領域A2(空隙Sを形成しない領域:図1,2参照)のシリコン層13を除去することで、形成領域A1(図1,2参照)のみにシリコン層13を残留させる(本発明における被エッチング層形成処理)。具体的には、まず、SOI基板10におけるシリコン層13の上にフォトレジスト21aを塗布した後に、フォトレジスト21aの層に対する露光処理および現像処理を実行することにより、図4に示すように、形成領域A1にフォトレジスト21aを残留させたレジストパターン21を形成する。次いで、レジストパターン21をマスクとして用いてシリコン層13をエッチング処理することにより、図5に示すように、非形成領域A2において絶縁層12上からシリコン層13を除去する。これにより、形成領域A1のみにシリコン層13が残留して、本発明における被エッチング層が形成される。
続いて、空隙Sの非形成領域A2に絶縁層14を形成する(本発明における支持層形成処理)。この際には、まず、図6に示すように、非形成領域A2における絶縁層12および形成領域A1におけるシリコン層13を覆うようにしてCVD法またはPVD方等によって絶縁層14を形成する。次いで、図7に示すように、CMP法等によってシリコン層13上の絶縁層14(形成領域A1における絶縁層14)をSOI基板10上から除去してシリコン層13を露出させる。この際には、シリコン層13の上面と絶縁層14の上面とが面一となるように処理を行う。これにより、非形成領域A2のみに絶縁層14が残留し、本発明における絶縁性支持層が絶縁層12の上に形成される。続いて、図8に示すように、シリコン層13および絶縁層14を覆うようにしてLPCVD方等によってダイヤフラム層15を形成する(本発明におけるダイヤフラム層形成処理)。
次いで、本発明における熱電対形成処理を実行してダイヤフラム層15の上に熱電対2を形成する。具体的には、まず、図9に示すように、ダイヤフラム層15を覆うようにしてスパッタリング法等によって第1電極層16を形成する。続いて、第1電極層16の上にフォトレジスト22aを塗布した後に、フォトレジスト22aの層に対する露光処理および現像処理を実行することにより、図10に示すように、熱電対2における第1電極2aの形成領域にフォトレジスト22aを残留させたレジストパターン22を形成する。次いで、レジストパターン22をマスクとして用いて第1電極層16をエッチング処理することにより、図11に示すように、ダイヤフラム層15の上に第1電極層16からなる第1電極2aを形成する。
続いて、第1電極2a上に残留しているフォトレジスト22aを除去した後に、図12に示すように、ダイヤフラム層15および第1電極2aを覆うようにしてスパッタリング法等によって第2電極層17を形成する。次いで、第2電極層17の上にフォトレジスト23aを塗布した後に、フォトレジスト23aの層に対する露光処理および現像処理を実行することにより、図13に示すように、熱電対2における第2電極2bの形成領域にフォトレジスト23aを残留させたレジストパターン23を形成する。続いて、レジストパターン23をマスクとして用いて第2電極層17をエッチング処理することにより、図14に示すように、ダイヤフラム層15の上に第2電極層17からなる第2電極2bを形成する。以上により、熱電対形成処理が完了し、ダイヤフラム層15の上に熱電対2が形成される。
次いで、前述した空隙Sの形成処理に先立ち、熱電対2を覆うようにして保護層18を形成する保護層形成処理を実行する。具体的には、ダイヤフラム層15および熱電対2を覆うようにして、ポリイミド樹脂等の絶縁性材料を塗布して乾燥させる。これにより、図15に示すように、本発明における絶縁性保護層に相当する保護層18が形成される。続いて、保護層18の上にフォトレジスト24aを塗布した後に、フォトレジスト24aの層に対する露光処理および現像処理を実行することにより、図16に示すように、ボンディングパッド3の形成領域において保護層18を露出させたレジストパターン24を形成する。続いて、レジストパターン24をマスクとして用いて保護層18をエッチング処理することにより、図17に示すように、保護層18に貫通孔18aを形成して第1電極2aおよび第2電極2bを部分的に露出させる。
次いで、保護層18上に残留しているフォトレジスト24aを除去した後に、図18に示すように、熱電対2における温接点2hの上に赤外線吸収層19を形成する(本発明における赤外線吸収層形成処理)。この際には、一例として、保護層18を覆うようにして赤外線吸収色素を含有する樹脂材料を塗布して硬化させた後にパターニング処理することで温接点2hの上のみに樹脂材料の層(赤外線吸収層19)を残留させる。続いて、図19に示すように、保護層18に形成した貫通孔18aにボンディングパッド3を形成する。
次いで、シリコン層13を除去する際にエッチングガスを導入するためのエッチング用ホール(スリット)26(図2参照)を形成するエッチングホール形成処理を実行する。具体的には、まず、保護層18、赤外線吸収層19およびボンディングパッド3を覆うようにしてフォトレジスト25aを塗布した後に、フォトレジスト25aの層に対する露光処理および現像処理を実行することにより、図20に示すように、エッチング用ホール26を形成すべき領域において保護層18を露出させたレジストパターン25を形成する。続いて、レジストパターン25をマスクとして用いて保護層18およびダイヤフラム層15をエッチング処理することにより、図21に示すように、シリコン層13の表面に到達する深さのエッチング用ホール26を形成する。なお、図1,21では、イメージセンサ1の製造方法についての理解を容易とするために、保護層18、第1電極2a、第2電極2bおよびダイヤフラム層15を貫通するようにしてエッチング用ホール26が形成された状態を図示しているが、実際には、図2に示すように、エッチング用ホール26は、第1電極2aおよび第2電極2bが形成されていない部位において保護層18およびダイヤフラム層15を貫通するようにして形成される。
続いて、残留しているフォトレジスト25aを除去した後に、XeF等のエッチングガス(「エッチング用の気体」の一例)をエッチング用ホール26からシリコン層13に向けて導入することにより、絶縁層12およびダイヤフラム層15の間からシリコン層13を完全に除去する(本発明における空隙形成処理)。この際に、絶縁層12(支持体における空隙を構成する部位)、絶縁層14、およびダイヤフラム層15が本発明における耐エッチング材料(エッチングガスに対して耐性を有する材料)で形成されているため、エッチング用ホール26から導入したエッチングガスによってシリコン層13のみが選択的に除去される。これにより、図1に示すように、熱電対2における温接点2hの下方においてシリコン層13が形成されていた部位、すなわち、形成領域A1に空隙Sが形成されてイメージセンサ1が完成する。
このように、この熱型赤外線イメージセンサ1によれば、絶縁層12(支持体における空隙を構成する部位)、絶縁層14、およびダイヤフラム層15をエッチングガス(エッチング用の気体)に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成したことにより、その製造時において熱電対2の下に空隙Sを形成する際に、シリコン基板11、絶縁層14およびダイヤフラム層15がエッチングガスによって浸食されてシリコン基板11の平面方向に向かって空隙Sが過剰に拡がることなく、所望の大きさの空隙Sを熱電対2の下に形成することができる。したがって、熱電対2における冷接点の下方まで空隙Sが拡がって形成されることがないため、センサ特性の良好な熱型赤外線イメージセンサ1を提供することができる。
また、この熱型赤外線イメージセンサ1によれば、熱電対2を覆うようにして保護層18を形成したことにより、保護層18の形成によってその機械的強度を十分に高めることができるため、空隙Sの形成部位においてダイヤフラム層15および熱電対2等が破損する事態を十分に回避することができる。
さらに、この熱型赤外線イメージセンサ1によれば、熱電対2における温接点2hの上に赤外線吸収層19を形成したことにより、赤外線吸収層19によって赤外線の照射時における温接点2hと冷接点との温度差を十分に高めることができる結果、その感度を十分に高めることができる。
また、この熱型赤外線イメージセンサ1によれば、耐エッチング材料で形成された絶縁層をシリコン層の上に形成して支持体を構成すると共に、絶縁性支持層およびダイヤフラム層の全体を耐エッチング材料で形成したことにより、例えば、市場に大量に流通する汎用のSOI基板を利用して本発明における支持体を形成することができるため、製造コストを十分に低減することができ、しかも、短時間で製造することができる。また、絶縁層14およびダイヤフラム層15における空隙Sを構成する部位のみを耐エッチング材料で形成した構成とは異なり、1種類の材料で本発明における絶縁性支持層(絶縁層14)を形成すると共に、1種類の材料でダイヤフラム層15を形成することができるため、その製造コストを十分に低減することができ、しかも、短時間で製造することができる。
また、この熱型赤外線イメージセンサ1の製造方法によれば、本発明における耐エッチング材料で絶縁層12が形成されたシリコン基板11上における空隙Sの形成領域A1にシリコン層13を形成する(非形成領域A2のシリコン層13を除去する)処理(被エッチング層形成処理)と、シリコン基板11上における空隙Sの非形成領域A2に耐エッチング材料で絶縁層14を形成する処理(支持層形成処理)と、シリコン層13および絶縁層14の上に耐エッチング材料でダイヤフラム層15を形成する処理(ダイヤフラム層形成処理)と、ダイヤフラム層15の上に熱電対2を形成する処理(熱電対形成処理)と、シリコン層13の表面に到達する深さのエッチング用ホール26を形成する処理(エッチングホール形成処理)と、エッチング用ホール26からエッチング用の気体を導入してシリコン層13を選択的にエッチングして空隙Sを形成する処理(空隙形成処理)とをこの順で実行して熱型赤外線イメージセンサ1を製造することにより、絶縁層12、ダイヤフラム層15および絶縁層14で囲われている部位にエッチングガス(エッチング用の気体)を導入してシリコン層13を除去するだけで熱電対2における温接点2hの下方に所望の広さの空隙Sを形成することができるため、シリコン基板11の平面方向に向かって空隙Sが過剰に拡がる事態を確実かつ容易に回避することができる。したがって、熱電対2における冷接点の下方まで空隙Sが拡がって形成される事態を回避できるため、センサ特性の良好な熱型赤外線イメージセンサ1を提供することができる。また、厚み10μm〜100μm程度の薄厚のシリコン層13を除去することで空隙Sを形成することができるため、厚手の半導体基板を除去する従来の製造方法とは異なり、空隙Sの形成に要する時間(エッチング処理の時間)を十分に短縮することができる。これにより、熱型赤外線イメージセンサ1の製造コストを十分に低減することができる。
さらに、この熱型赤外線イメージセンサ1の製造方法によれば、熱電対2を覆うようにして保護層18を形成する処理(保護層形成処理)を本発明における空隙形成処理に先立って実行することにより、保護層18の形成によってその機械的強度を十分に高めた状態のSOI基板10に対してエッチング処理(空隙形成処理)を実行することができる。したがって、空隙Sの形成処理時、または、空隙Sの形成完了後にダイヤフラム層15および熱電対2等が破損する事態を十分に回避することができる。
また、この熱型赤外線イメージセンサ1の製造方法によれば、熱電対2における温接点2hの上に赤外線吸収層19を形成する処理(赤外線吸収層形成処理)を実行することにより、形成した赤外線吸収層19によって赤外線の照射時における温接点2hと冷接点との温度差を十分に高めることができる結果、高感度の熱型赤外線イメージセンサ1を提供することができる。
さらに、この熱型赤外線イメージセンサ1の製造方法によれば、SOI基板10におけるシリコン基板11(第1のシリコン層)および絶縁層12を本発明における支持体としてシリコン層13に対するパターニング処理を実行して本発明における被エッチング層を形成領域A1に形成することにより、市場に大量に流通する汎用のSOI基板10を利用して熱型赤外線イメージセンサ1の製造コストを十分に低減することができ、しかも、短時間で製造することができる。
なお、本発明は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、本発明における空隙形成処理に際してエッチング用ホール26からXeF等のエッチングガス(エッチング用の気体)を導入して空隙Sを形成(シリコン層13を除去)する方法について説明したが、本発明はこれに限定されず、エッチング用の気体に代えて、シリコン層13を除去し得る各種のエッチング液(エッチング用の液体)を導入して空隙Sを形成する方法を採用することもできる。この方法を採用する場合、支持体、絶縁性支持層およびダイヤフラム層における少なくとも空隙を構成する部位をエッチング用の液体(エッチング液)に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成することで、上記の熱型赤外線イメージセンサ1と同様にして、熱電対2における冷接点の下方まで空隙Sが拡がって形成される事態を回避できる。
また、シリコン基板11および絶縁層12によって本発明における支持体を構成した例(支持体における空隙を構成する部位のみを耐エッチング材料で構成した例)について説明したが、本発明における支持体の全体を耐エッチング材料で形成して赤外線センサを構成することもできる。さらに、本発明における絶縁性支持層およびダイヤフラム層の全体を耐エッチング材料で形成した例について説明したが、絶縁性支持層における空隙を構成する部位のみ、または、ダイヤフラム層における空隙を構成する部位のみを耐エッチング材料で構成することもできる。
また、複数の画素部を有する熱型赤外線イメージセンサ1の製造方法について説明したが、単一の画素部を有する赤外線センサの製造方法に本発明を適用することもできる。さらに、SOI基板10を用いて熱型赤外線イメージセンサ1を製造する方法について説明したが、本発明における赤外線センサの製造方法はこれに限定されず、例えば、シリコン基板11の表面を酸化処理して絶縁層12を形成し、その絶縁層12の上にLPCVD法等によって本発明における被エッチング層に相当するシリコンの層(シリコン層13)を形成する方法を採用することもできる。
熱型赤外線イメージセンサ1の構造を示す断面図である。 熱型赤外線イメージセンサ1の構造を示す平面図である。 SOI基板10の層構造を示す断面図である。 シリコン層13の上にレジストパターン21を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 エッチング処理によって形成領域A1以外(非形成領域A2)のシリコン層13を除去した状態のSOI基板10の断面図である。 絶縁層14を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 平坦化処理によって形成領域A1の絶縁層14を除去した状態のSOI基板10の断面図である。 シリコン層13および絶縁層14の上にダイヤフラム層15を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 ダイヤフラム層15の上に第1電極層16を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 第1電極層16の上にレジストパターン22を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 第1電極層16をエッチングして第1電極2aを形成した状態のSOI基板10の断面図である。 ダイヤフラム層15および第1電極2aの上に第2電極層17を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 第2電極層17の上にレジストパターン23を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 第2電極層17をエッチングして第2電極2bを形成した状態のSOI基板10の断面図である。 ダイヤフラム層15、第1電極2aおよび第2電極2bの上に保護層18を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 保護層18の上にレジストパターン24を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 保護層18をエッチングして貫通孔18aを形成した状態のSOI基板10の断面図である。 保護層18における温接点2hの上方に赤外線吸収層19を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 ボンディングパッド3を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 保護層18および赤外線吸収層19の上にレジストパターン25を形成した状態のSOI基板10の断面図である。 シリコン層13の表面に達する深さのエッチング用ホール26を形成した状態のSOI基板10の断面図である。
符号の説明
1 熱型赤外線イメージセンサ
2 熱電対
2a 第1電極
2b 第2電極
2h 温接点
10 SOI基板
11 シリコン基板
12 絶縁層
13 シリコン層
14 絶縁層
15 ダイヤフラム層
18 保護層
18a 貫通孔
19 赤外線吸収層
26 エッチング用ホール
A1 形成領域
A2 非形成領域
S 空隙

Claims (8)

  1. 支持体の上に熱電対が配設されると共に当該熱電対における温接点の下方に空隙が形成されたサーモパイル型の赤外線センサであって、
    前記支持体上における前記空隙の非形成領域に絶縁性支持層が形成されると共に当該絶縁性支持層および当該空隙の上にダイヤフラム層が形成されて当該ダイヤフラム層の上に前記熱電対が形成され、かつ、前記支持体、前記絶縁性支持層および前記ダイヤフラム層における少なくとも前記空隙を構成する部位がエッチング用の気体または液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成されている赤外線センサ。
  2. 前記熱電対を覆うようにして絶縁性保護層が形成されている請求項1記載の赤外線センサ。
  3. 前記熱電対における温接点の上に赤外線吸収層が形成されている請求項1または2記載の赤外線センサ。
  4. 前記支持体は、エッチング用の前記気体または前記液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成された絶縁層がシリコン層の上に形成されて構成され、
    前記絶縁性支持層および前記ダイヤフラム層は、エッチング用の前記気体または前記液体に対して耐性を有する耐エッチング材料でその全体が形成されている請求項1から3のいずれかに記載の赤外線センサ。
  5. 支持体の上に熱電対が配設されると共に当該熱電対における温接点の下方に空隙が形成されたサーモパイル型の赤外線センサを製造する際に、
    少なくとも前記空隙を構成する部位がエッチング用の気体または液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で形成された前記支持体を用いて当該支持体上における前記空隙の形成領域に被エッチング層を形成する被エッチング層形成処理と、
    エッチング用の前記気体または前記液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で前記支持体上における前記空隙の非形成領域に絶縁性支持層を形成する支持層形成処理と、
    エッチング用の前記気体または前記液体に対して耐性を有する耐エッチング材料で前記被エッチング層および前記絶縁性支持層の上にダイヤフラム層を形成するダイヤフラム層形成処理と、
    前記ダイヤフラム層の上に前記熱電対を形成する熱電対形成処理と、
    前記被エッチング層の表面に到達する深さのエッチングホールを形成するエッチングホール形成処理と、
    前記エッチングホールからエッチング用の前記気体または前記液体を導入して前記被エッチング層を選択的にエッチングして前記空隙を形成する空隙形成処理とをこの順で実行する赤外線センサの製造方法。
  6. 前記熱電対を覆うようにして絶縁性保護層を形成する保護層形成処理を前記空隙形成処理に先立って実行する請求項5記載の赤外線センサの製造方法。
  7. 前記熱電対における温接点の上に赤外線吸収層を形成する赤外線吸収層形成処理を実行する請求項5または6記載の赤外線センサの製造方法。
  8. 第1のシリコン層の上に絶縁層および第2のシリコン層がこの順で形成されたSOI基板を用いると共に当該第1のシリコン層および当該絶縁層を前記支持体として当該第2のシリコン層に対するパターニング処理を実行して前記形成領域に当該第2のシリコン層からなる前記被エッチング層を形成する請求項5から7のいずれかに記載の赤外線センサの製造方法。
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