JP2008133871A

JP2008133871A - ベアリングローラチェーン

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Publication number: JP2008133871A
Application number: JP2006319354A
Authority: JP
Inventors: Makoto Fujiwara; 誠藤原; Makoto Tanimura; 誠谷村; Tetsuo Imamoto; 哲雄今元
Original assignee: Tsubakimoto Chain Co
Current assignee: Tsubakimoto Chain Co
Priority date: 2006-11-27
Filing date: 2006-11-27
Publication date: 2008-06-12
Anticipated expiration: 2026-11-27
Also published as: TW200823388A; KR20080047970A; TWI340213B; KR101148371B1; US20080124015A1; CN101191527A; JP4260181B2

Abstract

【課題】シール機構のシール性能が充分で、外部からの異物侵入防止、外部への潤滑油漏出防止等の向上を図ることができ、ベアリングローラの耐摩耗寿命の向上、ローラの回転不良抑制を図ることができベアリングローラチェーンを提供すること。
【解決手段】ベアリングローラチェーン１の内リンクプレート５とベアリングローラ６との間にシール機構９が設けられ、ベアリングローラ６は、ローラ１０とブシュ７との間に複数のコロ１１が配置されて構成される。シール機構９は、ローラ１０の外側面１０ｂに密接する環状リップ部１４ｂを有するシールリング１４と環状の金属製シール部材１５とからなる。金属製シール部材１５は、外周部に設けたフランジ１５ｄがローラ１０の外側面に形成された環状の凹溝１０ｃに入り込んでラビリンス構造を形成する。シール機構９は、シールリング１４と環状の金属製シール部材１５とで２重シール構造となる。
【選択図】図３

Description

本発明は、動力を伝達する伝動チェーン、コンベヤチェーン等に用いるベアリングローラチェーンに関し、特に、ベアリングローラと内リンクプレートとの間に、シールリングと環状の金属製シール部材とからなる２重シール構造のシール機構を設けることにより、粉塵雰囲気中、水がかかる雰囲気中等さまざまな使用環境においても、ベアリングローラ内部への粉塵、水等の異物侵入を防止することができるようにし、ベアリングローラの耐摩耗寿命を向上させたベアリングローラチェーンに関する。

ベアリングローラチェーンは、動力を伝達する場合の高速化、高負荷に順応していることから、高速伝動チェーン、コンベヤチェーンとして広く使用され、粉塵雰囲気中、水がかかる雰囲気中等での使用に際し、ベアリングローラとブシュとの間への異物侵入防止、ベアリングローラとブシュとの間に封入した潤滑油（グリース、オイル）の飛散防止等を図るため、チェーンの内リンクプレートとベアリングローラとの間にシール機構が設けられ、このようなシール機構には、従来よりさまざまなものが提案されている。

図６に、従来のベアリングローラチェーンの一例を拡大して示す。このベアリングローラチェーン２１は、ローラ２２の両側に内向きのフランジ２２ａを設け、このローラ２２の内面とブシュ２３との間に多数のコロ２４を配置し、ローラ２２と内リンクプレート２５との間に、シール機構としての低摩擦性、耐摩耗性の合成樹脂、含油燒結金属からなるスラストリング２７を設け、スラストリング２７の内側に潤滑油充填空間２８を設けたものである。なお、図６における符号２６は外リンクプレート、２９は連結ピンである。（特許文献１参照。）
特公平４−７８５２３号公報

前記従来のベアリングローラチェーンは、シール機構がローラ２２と内リンクプレート２５との間に設けられたスラストリング２７からなる１重シール構造であるため、シール性能が充分でなく、スラストリング２７がローラ２２や内リンクプレート２５との密接性が低いと、ローラ２２の端面とスラストリング２７との隙間から潤滑油が外部に漏れ出すことがあり、また、その隙間から粉塵、水分等の異物が侵入して潤滑油に混入し、ローラ２２、ブシュ２３、コロ２４等の摩耗が促進され、摩耗によりローラ回転の不良が生じ、チェーンの寿命が短くなる、という問題がある。この場合、スラストリング２７とローラ２２や内リンクプレート２５との間に隙間ができないように密着性を高めると、チェーンの走行抵抗が増大し所要動力が増大する、という問題がある。

そこで、本発明は、前記したような従来の問題点を解決し、シール機構のシール性能が充分で、外部からの異物侵入防止、外部への潤滑油漏出防止等の向上を図ることができ、ベアリングローラの耐摩耗寿命の向上、ローラの回転不良抑制を図ることができ、チェーンの走行抵抗の増大を抑制できるベアリングローラチェーンを提供することを目的とする。

請求項１に係る本発明は、一対の内リンクプレートのブシュ孔に、ベアリングローラが装着されたブシュの両端部を嵌入固定し、該内リンクプレートと該ベアリングローラとの間にシール機構が設けられたベアリングローラチェーンにおいて、前記ベアリングローラは、内周面両側に内向きのフランジを有するローラと、該ローラと前記ブシュとの間に該ブシュの中心軸線と平行に配置された複数のコロとで構成され、前記ベアリングローラの両側には、前記ブシュに内周面側で嵌合すると共に、前記コロの側面及び前記内リンクプレートの内面に密接する側輪がそれぞれ設けられ、前記シール機構は、前記ローラの外側面に密接する環状リップ部を有する樹脂製又はゴム製のシールリングと、該シールリングを覆うようにして前記内リンクプレートと前記ローラの外側面との間に設けられた環状の金属製シール部材とで構成され、前記環状の金属製シール部材は、外周部に前記ローラの外側面に同心円状に形成された環状の凹溝に隙間を形成して入り込むフランジを備えているベアリングローラチェーン、という構成とすることにより前記課題を解決したものである。

請求項２に係る本発明は、前記請求項１に記載のベアリングローラチェーンにおいて、前記環状の金属製シール部材は、前記シールリングを外周面側に嵌合して保持し内周面側で前記側輪に嵌合するリング部と、該リング部の側端から略々垂直に延設され前記内リンクプレートの内面に密接する円板状部と、該円板状部の外周縁から末広に延設された裁頭円錐状筒部と、該裁頭円錐状筒部の先端外周縁から前記ローラの外側面に同心円状に形成された環状の凹溝に向けて延設されたフランジとを備えている、という構成としたものである。

請求項１に係る本発明のベアリングローラチェーンによれば、ブシュに装着されるベアリングローラは、内周面両側に内向きのフランジを有するローラと、該ローラと前記ブシュとの間に該ブシュの中心軸線と平行に配置された複数のコロとで構成され、前記ベアリングローラの両側には、前記ブシュに内周面側で嵌合すると共に、前記コロの側面及び前記内リンクプレートの内面に密接する側輪がそれぞれ設けられているので、一対の内リンクプレート間で位置決めして装着されたベアリングローラの軸方向ずれを防止することができる。

また、シール機構は、ローラの外側面に密接する環状リップ部を有する樹脂製又はゴム製のシールリングと、該シールリングを覆うようにして内リンクプレートとローラの外側面との間に設けられた環状の金属製シール部材とで構成されているので、シール機構がシールリングと環状の金属製シール部材とからなる２重シール構造のものとなるため、充分なシール性能を確保することができ、その結果、粉塵雰囲気中、水がかかる雰囲気中等さまざまな使用環境においても、ベアリングローラ内部への異物侵入を防止することができると共に、潤滑油の外部への漏出防止を図ることができる。また、異物侵入の防止ができるため、ベアリングローラの耐摩耗寿命を向上させることができ、ローラの回転不良抑制を図ることができ、チェーンの走行抵抗の増大を抑制することができる。

環状の金属製シール部材は、外周部にローラの外側面に同心円状に形成された環状の凹溝に隙間を形成して入り込むフランジを備えているので、環状の凹溝とフランジとでラビリンス構造が形成され、このラビリンス構造によりシールリング側への異物侵入が抑制されるため、シールリングの耐久性を向上させることができると共に、ローラと金属製シール部材との間に摩擦抵抗が発生しないようにすることができる。

請求項２に係る本発明のベアリングローラチェーンによれば、請求項１に係るベアリングローラチェーンの効果に加えて、前記環状の金属製シール部材は、前記シールリングを外周面側に嵌合して保持し内周面側で前記側輪に嵌合するリング部と、該リング部の側端から略々垂直に延設され前記内リンクプレートの内面に密接する円板状部と、該円板状部の外周縁から末広に延設された裁頭円錐状筒部と、該裁頭円錐状筒部の先端外周縁から前記ローラの外側面に同心円状に形成された環状の凹溝に向けて延設されたフランジとを備えているので、環状の金属製シール部材を一体に形成することが可能となり、この環状の金属製シール部材により外部からの異物侵入を防止することができ、金属製シール部材の内側で前記シールリングを覆うようにして保持することができる。

特に、この金属製シール部材と内側に保持されたシールリングとで２重シール構造とした場合、環状の凹溝とフランジとでラビリンス構造が形成され、このラビリンス構造と、内側に設けられているシールリングとにより、さらなるシール性能の向上を図ることができ、外部からベアリングローラ内部への異物侵入、貯留された潤滑油の外部漏出を防止することができる。

本発明の実施例を図１〜図５を参照して説明する。図１はベアリングローラチェーンの一部平面図、図２はベアリングローラチェーンの一部側面図、図３はベアリングローラチェーンの断面図、図４はシール機構の要部拡大断面図、図５はベアリングローラチェーンの変形例におけるシール機構の要部拡大断面図である。

ベアリングローラチェーン１は、図１、図２に示すように、一対の外リンクプレート２，２のピン孔２ａに連結ピン３の両端部を嵌入固定した外リンク４と、一対の内リンクプレート５，５のブシュ孔５ａに、ベアリングローラ６が装着されたブシュ７の両端部を嵌入固定した内リンク８とが、ブシュ７に連結ピン３が遊嵌されることにより無端状に連結されたもので、図３に示すように、内リンクプレート５とベアリングローラ６との間にシール機構９が設けられたものである。なお、図１、図２における符号２ｂ、５ｂは外リンクプレート２、内リンクプレート５に取り付けられたアタッチメントである。

上記の連結ピン３は、内部に油通路を形成し、連結ピン３の端部に取り付けたニップルから、連結ピン３の外周面とブシュ７の内周面との間に潤滑油（グリース、オイル等）が供給されるようにしてもよく、また、チェーンの組み立て時に予め内部に油供給を行うだけで油供給構造となっていなくても構わない。

ベアリングローラ６は、図３に示すように、内周面両側に内向きのフランジ１０ａを有する外輪となるローラ１０と、内輪となるブシュ７と、ローラ１０とブシュ７との間に、ブシュ７の中心軸線と平行に配置された複数のコロ１１とで構成される。

ベアリングローラ６の両側には、ブシュ７に内周面側で嵌合する側輪１２がそれぞれ設けられ、この側輪１２は、前記コロ１１の側面１１ａ及び前記内リンクプレート５の内面５ａに密接するように設けられ、側輪１２はブシュ７に圧入または遊嵌して嵌合される。この側輪１２がコロ１１の側面１１ａ及び前記内リンクプレート５の内面５ａに密接することにより、コロ１１は、ローラ１０の内向きのフランジ１０ａと側輪１２とで保持されるため、一対の内リンクプレート間で位置決めして装着されたベアリングローラの軸方向（スラスト方向）ずれを防止することが可能である。

また、前記のように、側輪１２がコロ１１の側面１１ａに密接し、ローラ１０の内周面両側に内向きのフランジ１０ａの間にコロ１１が設けられていることにより、図４に示すように、側輪１２と、コロ１１と、ローラ１０のフランジ１０ａとで環状の空間部１３が形成される。この空間部１３は、後記するシールリング１４で密封されて潤滑油貯留空間部（グリース溜まり）となる。

シール機構９は、内リンクプレート５とベアリングローラ６との間に設けられ、ローラ１０の外側面１０ｂに密接する環状リップ部１４ｂを有するシールリング１４と、このシールリング１４を外側から覆うようにして、内リンクプレート５とローラ１０の外側面１０ｂとの間をシールする環状の金属製シール部材１５とからなる。なお、この実施例のローラ１０は、両側の外側面１０ｂが凹溝１０ｃを除いて面一となっている。

このシールリング１４は、金属製シール部材１５のリング部１５ａに外嵌される環状基端部１４ａと、その外周側に形成された環状リップ部１４ｂとを備え、耐油性、耐熱性、耐摩耗性に優れた合成樹脂製又は合成ゴム製（ニトリルゴム、フッ素ゴムが好ましい。）のものである。シールリング１４の環状リップ部１４ｂは、ローラ１０の外側面１０ｂに摺動可能に密接している。

環状の金属製シール部材１５は、図４に示すように、側輪１２に外嵌するリング部１５ａを備え、このリング部１５ａは、外周面側にシールリング１４の環状基端部１４ａを嵌合して保持すると共に、内周面側で側輪１２に圧入又は遊嵌して嵌合される。

金属製シール部材１５のリング部１５ａの側端には、略々垂直に円板状部１５ｂが延設され、円板状部１５ｂは内リンクプレート５の内面５ａに摺動可能に密接する。この円板状部１５ｂの外周縁から末広に裁頭円錐状筒部１５ｃが延設される。裁頭円錐状筒部１５ｃの先端外周縁からはローラ１０の外側面１０ｂに同心円状に形成された環状の凹溝１０ｃに向けてフランジ１５ｄが延設されている。そして、裁頭円錐状筒部１５ｃとフランジ１５ｄとが接合している角部１５ｅは、ローラ１０の外側面１０ｂと略々同じ位置、すなわち略々面一状態の位置にある。図４に示すように、リング部１５ａの側端に起立リング１５ｆを形成して、リング部１５ａと円板状部１５ｂと起立リング１５ｆとで形成された凹部でシールリング１４の環状基端部１４ａを保持するようにしても構わない。

環状の金属製シール部材１５のフランジ１５ｄがローラ１０の外側面１０ｂに同心円状に形成された環状の凹溝１０ｃに隙間を形成して入り込んでラビリンス構造を形成する。また、この環状の金属製シール部材１５は、鋼鉄製、ステンレス製のもので一体に形成されている。

以上、本発明の実施例であるベアリングローラチェーン１の構成について説明したが、以下作用効果を説明する。ベアリングローラチェーン１は、ブシュ７に装着されるベアリングローラ６が、内周面両側に内向きのフランジ１０ａを有するローラ１０と、ローラ１０とブシュ７との間にブシュ７の中心軸線と平行に配置された複数のコロ１１とで構成され、ベアリングローラ６の両側には、ブシュ７に内周面側で嵌合すると共に、コロ１１の側面１１ａ及び内リンクプレート５の内面５ａに密接する側輪１２がそれぞれ設けられているので、ローラ１０に内蔵されたコロ１１が、ローラの内周面両側に内向きに形成されたフランジ１０ａと側輪１２とで保持されるため、一対の内リンクプレート５，５間で位置決めして装着されたベアリングローラ６の軸方向ずれを防止することができる。

また、シール機構９は、ローラ１０の外側面１０ｂに密接する環状リップ部１４ｂを有する樹脂製又はゴム製のシールリング１４と、シールリング１４を覆うようにして内リンクプレート５とローラ１０の外側面１０ｂとの間に設けられた環状の金属製シール部材１５とで構成されているので、シール機構９がシールリング１４と環状の金属製シール部材１５とからなる２重シール構造のものとなるため、充分なシール性能を確保することができ、その結果、粉塵雰囲気中、水がかかる雰囲気中等さまざまな使用環境においても、外部からベアリングローラ６内部への粉塵、水等異物の侵入を防止することができると共に、外部への潤滑油漏出防止を図ることができる。また、異物侵入の防止ができるため、ベアリングローラ６の耐摩耗寿命を向上させることができ、ローラ１０の回転不良抑制を図ることができ、チェーンの走行抵抗を抑制することができる。

環状の金属製シール部材１５は、ローラ１０の外側面１０ｂに同心円状に形成された環状の凹溝１０ｃに隙間を形成して入り込むフランジ１５ｄを備えているので、環状の凹溝１０ｃとフランジ１５ｄとでラビリンス構造が形成され、このラビリンス構造により内側にあるシールリング１４側への異物侵入が抑制される。この場合、裁頭円錐状筒部１５ｃとフランジ１５ｄとが接合している角部１５ｅが、ローラ１０の外側面１０ｂと略々同じ位置、すなわち略々面一状態の位置にあるので、外部からの異物は。フランジ１５ｄが入り込んでいる凹溝１０ｃへの侵入が阻止される。その結果、シールリング１４の耐久性を向上させることができると共に、ローラ１０と金属製シール部材１５との間に摩擦抵抗が発生しないようにすることができる。

環状の金属製シール部材１５は、シールリング１４を外周面側に嵌合して保持し内周面側で側輪１２に嵌合するリング部１５ａと、リング部１５ａの側端から略々垂直に延設され内リンクプレート５の内面５ａに密接する円板状部１５ｂと、円板状部１５ｂの外周縁から末広に延設された裁頭円錐状筒部１５ｃと、裁頭円錐状筒部１５ｃの先端外周縁からローラ１０の外側面１０ｂに同心円状に形成された環状の凹溝１０ｃに向けて延設されたフランジ１５ｄとを備えているので、環状の金属製シール部材１５を一体に形成することが可能となり、この環状の金属製シール部材１５だけでも外部からの異物侵入を防止することができる一方、金属製シール部材１５の内側でシールリング１４を覆うようにして保持することができる。

特に、この金属製シール部材１５と内側に保持されたシールリング１４とで２重シール構造とした場合、環状の凹溝１０ｃとフランジ１５ｄとでラビリンス構造が形成され、このラビリンス構造と、内側に設けられているシールリング１４とにより、さらなるシール性能の向上を図ることができ、外部からベアリングローラ６内部への異物侵入、貯留された潤滑油の外部漏出を防止することができる。

シール機構９には、側輪１２と、コロ１１と、ローラ１０のフランジ１０ａと、シールリング１４とで環状空間部１３が形成されているので、この環状空間部１３を潤滑油の油溜まり（グリース溜まり）とすることができ、ベアリングローラ６の潤滑性能を長期に亘り維持することができ、チェーンの長寿命化を図ることができる。

次に、ベアリングローラチェーンの変形例を図５に基づいて説明する。前記実施例のベアリングローラチェーン１は、ローラ１０の外側面１０ｂが凹溝１０ｃを除いて面一となっているものであるが、この変形例のベアリングローラチェーンのローラ１０は、凹溝１０ｃより内側部分が後退した後退外側面１０ｂ’となっている。シール機構、リンクプレートなど前記実施例と共通する部材には同一の符号を付して以下説明する。

ベアリングローラ６のローラ１０は、内向きのフランジ１０ａを有し、外側面１０ｂには環状の凹溝１０ｃが形成され、凹溝１０ｃより内側部分、すなわちブシュ７に近い部分が後退した後退外側面１０ｂ’となっている。シール機構９は、シールリング１４と環状の金属製シール部材１５とで構成され、シールリング１４は、環状基端部１４ａと環状リップ部１４ｂとを有する。また、環状の金属製シール部材１５は、リング部１５ａ、円板状部１５ｂ、裁頭円錐状筒部１５ｃ、フランジ１５ｄ等を備えている。前記実施例と同じように、ローラ１０の外側面１０ｂに形成された環状の凹溝１０ｃに環状の金属製シール部材１５のフランジ１５ｄが隙間を残して入り込んでラビリンス構造が形成され、このラビリンス構造によりシール性能が維持される。この場合、裁頭円錐状筒部１５ｃとフランジ１５ｄとが接合している角部１５ｅが、ローラ１０の凹溝１０ｃより外側の外側面１０ｂと略々同じ位置、すなわち略々面一状態の位置にあるので、外部からの異物は。フランジ１５ｄが入り込んでいる凹溝１０ｃへの侵入が阻止される。なお、外部からの異物は、前記実施例のものも同じであるが、矢印Ｍで示すように、環状の金属製シール部材１５の裁頭円錐状筒部１５ｃ外表面に沿って流動するのでベアリングローラ６の内部には入らない。なお、図４では、矢印Ｍの図示を省略している。

本発明実施例のベアリングローラチェーンの一部平面図である。ベアリングローラチェーンの一部側面図である。ベアリングローラチェーンの断面図である。シール機構の要部拡大断面図である。ベアリングローラチェーンの変形例であるローラ外側面の説明図である。従来のベアリングローラチェーンの説明図である。

符号の説明

１ベアリングローラチェーン２外リンクプレート
２ａピン孔２ｂアタッチメント
３連結ピン４外リンク
５内リンクプレート５ａ内リンクプレートの内面
５ｂアタッチメント６ベアリングローラ
７ブシュ８内リンク
９シール機構１０ローラ
１０ａ内向きのフランジ１０ｂ外側面
１０ｂ’後退外側面１０ｃ環状の凹溝
１１コロ１１ａコロの側面
１２側輪１３環状の空間部
１４シールリング１４ａ環状基端部
１４ｂ環状リップ部１５金属製シール部材
１５ａリング部１５ｂ円板状部
１５ｃ裁頭円錐状筒部１５ｄフランジ
１５ｅ角部１５ｆ起立リング

Claims

一対の内リンクプレートのブシュ孔に、ベアリングローラが装着されたブシュの両端部を嵌入固定し、該内リンクプレートと該ベアリングローラとの間にシール機構が設けられたベアリングローラチェーンにおいて、
前記ベアリングローラは、内周面両側に内向きのフランジを有するローラと、該ローラと前記ブシュとの間に該ブシュの中心軸線と平行に配置された複数のコロとで構成され、
前記ベアリングローラの両側には、前記ブシュに内周面側で嵌合すると共に、前記コロの側面及び前記内リンクプレートの内面に密接する側輪がそれぞれ設けられ、
前記シール機構は、前記ローラの外側面に密接する環状リップ部を有する樹脂製又はゴム製のシールリングと、該シールリングを覆うようにして前記内リンクプレートと前記ローラの側面との間に設けられた環状の金属製シール部材とで構成され、
前記環状の金属製シール部材は、外周部に前記ローラの外側面に同心円状に形成された環状の凹溝に隙間を形成して入り込むフランジを備えていることを特徴とするベアリングローラチェーン。
前記環状の金属製シール部材は、前記シールリングを外周面側に嵌合して保持し内周面側で前記側輪に嵌合するリング部と、該リング部の側端から略々垂直に延設され前記内リンクプレートの内面に密接する円板状部と、該円板状部の外周縁から末広に延設された裁頭円錐状筒部と、該裁頭円錐状筒部の先端外周縁から前記ローラの外側面に同心円状に形成された環状の凹溝に向けて延設されたフランジとを備えていることを特徴とする請求項１記載のベアリングローラチェーン。