JP2008133836A - エンドキャップ及びそれを備えた直動案内装置 - Google Patents

エンドキャップ及びそれを備えた直動案内装置 Download PDF

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Abstract

【課題】作動性及び耐久性を向上させることが可能なエンドキャップ及びそれを備えた直動案内装置を提供する。
【解決手段】直動案内装置に備えられるエンドキャップ1を、エンドキャップ本体2を備えた構成とし、エンドキャップ本体2を、方向転換路6と、給油孔8と、凹部10とを有する構成とし、給油孔8と方向転換路6を連通する管状部材20を配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、直線運動する物体を案内する機械要素部品として、工作機械や半導体製造装置、搬送装置等で用いられるエンドキャップ及びそれを備えた直動案内装置に関する。
従来から、工作機械等で使用されている直動案内装置としては、例えば、図5に示すようなものがある。
図5は、従来例の直動案内装置36を示す図である。
図5中に示すように、この直動案内装置36は、軸方向に延びるレール側転動体転動溝38を外面に有する案内レール40と、案内レール40に相対移動可能に跨架されるスライダ42を備えている。
スライダ42は、スライダ本体44と、スライダ本体44の、スライダ42の移動方向両端面に、それぞれ接合されているエンドキャップ1とから構成されている。
スライダ本体44は、両袖部に、それぞれ、レール側転動体転動溝38と対向するスライダ側転動体転動溝(図示せず)を有するとともに、両袖部の肉厚部分をスライダ42の移動方向に貫通する転動体戻り路(図示せず)を有している。レール側転動体転動溝38とスライダ側転動体転動溝との間には、負荷転動路が形成されている。
エンドキャップ1は、断面略コ字形に形成されており、負荷転動路と転動体戻り路とを連通させる方向転換路(図示せず)を有している。そして、負荷転動路、転動体戻り路及び方向転換路によって、転動体転動路が形成されている。転動体転動路内には、多数の転動体(図示せず)が装填されているとともに、潤滑剤(図示せず)が配置されている。
このような構成の直動案内装置36では、転動体転動路内へ潤滑剤を供給するために、エンドキャップ1が、エンドキャップ1のスライダ本体44との接合面以外の外周面に形成された給油孔と、この給油孔と方向転換路とを連通する油路とを有している。そして、給油孔から油路を経由して方向転換路内へ潤滑剤を供給することにより、転動体転動路内へ潤滑剤を供給している。
また、油路を有するエンドキャップの構成としては、上述した構成を有するエンドキャップの他に、エンドキャップを、エンドキャップ本体と油路ユニットとから構成したものがある。
エンドキャップ本体には、エンドキャップ本体のスライダ本体との接合面に対して、油路ユニットが挿入可能であるとともに給油孔と連通する凹部と、凹部と方向転換路とを連通する第一の油路が形成されている。油路ユニットには、油路ユニットのスライダ本体と対向する表面に、第一の油路と連通する第二の油路が形成されており、油路ユニットが凹部へ挿入されると、第一の油路と第二の油路が連通し、給油孔と方向転換路とを連通する油路が形成される。
上述したような構成の直動案内装置は、適用範囲が拡大するにつれて、例えば、案内レールが設置される設置面が、鉛直方向に延在する側壁面である場合や、傾斜方向に延在する傾斜面である場合等、横向き状態や傾斜状態で使用される場合が増えている。しかしながら、このような構成の直動案内装置では、給油孔から油路を経由して方向転換路内へ潤滑剤を供給する際に、大部分の潤滑剤が下方に位置する方向転換路に供給され、上方に位置する方向転換路に供給される潤滑剤の量が減少してしまうおそれがある。方向転換路に供給される潤滑剤の量が減少すると、転動体転動路内へ配置される潤滑剤の量が減少してしまうため、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が困難となり、直動案内装置の作動性及び耐久性が低下してしまうという問題が発生するおそれがある。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1に記載されているような直動案内装置がある。この直動案内装置は、図6に示すように、エンドキャップ1に形成された油路を、給油孔8側に配置される給油孔側通路46と、両袖部に形成された二本の方向転換路6とそれぞれ連通する二本の分岐通路48a,48bと、給油孔側通路46と各分岐通路48a,48bとを連通させる連絡通路50とから構成している。そして、各分岐通路48a,48b内に、それぞれ、例えば、流量調節弁によって形成された通路開閉手段52が設けられている。なお、図6は、エンドキャップ1のスライダ本体と対向する面を示している。また、図6中では、説明のために、案内レール40及び設置面54を破断した状態を記載している。
このような構成の直動案内装置36であれば、通路開閉手段52を操作することにより、下方に位置する方向転換路に潤滑剤を供給した後に、上方に位置する方向転換路に潤滑剤を供給することが可能となるため、二本の方向転換路へ均等に潤滑剤を供給することが可能となる。
実開平6−43345号公報(図1)
しかしながら、エンドキャップ本体と油路ユニットとから構成したエンドキャップを備えた直動案内装置では、エンドキャップ本体と油路ユニットが樹脂材料を用いて形成されていることが多い。そのため、成形時に生じる「ひけ」や収縮によって、外周面を平坦化することが困難である。
したがって、スライダ本体の移動方向端面を平坦化しても、エンドキャップとスライダ本体とを隙間無く接合させることは困難である。同様に、エンドキャップ本体と油路ユニットとを隙間無く接合させることも困難である。
そのため、潤滑剤として、特に、液体の潤滑剤等、流動性の高い潤滑剤を用いた場合には、給油孔から油路へ流れた潤滑剤が、エンドキャップ本体と油路ユニットとの間に形成される隙間や、エンドキャップとスライダ本体との間に形成される隙間から漏出してしまい、方向転換路へ供給されないという問題が生じるおそれがある。また、部材間同士の間に形成される隙間から漏出した潤滑剤が、毛細管現象によって本来の油路以外の場所へ流れ、方向転換路へ供給されないという問題が生じるおそれがある。
また、特許文献1に記載されているような直動案内装置では、エンドキャップの構成が複雑なものとなるため、直動案内装置の製造コストが増加するとともに、直動案内装置の製造効率が低下するという問題が生じるおそれがある。また、直動案内装置の耐久性が低下するという問題が生じるおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、方向転換路へ潤滑剤を確実に供給することが可能な、エンドキャップ及びそれを備えた直動案内装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のうち、請求項1に記載した発明は、案内レールに相対移動可能に跨架されるスライダ本体の移動方向端面に接合され、且つ前記案内レールと前記スライダ本体との間に形成される負荷転動路とスライダ本体が有する転動体戻り路とを連通させる方向転換路を有し、
外周面に形成された給油孔と前記方向転換路とを連通する油路が形成されたエンドキャップであって、
前記油路内に、管状部材を配置したことを特徴とするものである。
本発明によると、給油孔と方向転換路とを連通する油路内に、管状部材を配置したため、潤滑剤を、給油孔から管状部材を介して方向転換路へ供給することが可能となる。
このため、潤滑剤として、例えば、液体の潤滑剤等、流動性の高い潤滑剤を用いた場合であっても、給油孔から給油された潤滑剤を、方向転換路へ確実に供給することが可能となる。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明であって、前記管状部材は、流路抵抗が互いに異なる複数の管体を有していることを特徴とするものである。
本発明によると、管状部材が、流路抵抗が互いに異なる複数の管体を有しているため、各管体の流路抵抗を調節することにより、各管体内を流れる潤滑剤の流量を調節することが可能となる。
次に、請求項3に記載した発明は、請求項2に記載した発明であって、前記給油孔は、前記エンドキャップの両側面間に配置され、
前記複数の管体は、前記給油孔よりも下方に配置される下方側管体と、前記給油孔よりも上方に配置される上方側管体から構成され、
前記下方側管体の流路抵抗は、前記上方側管体の流路抵抗よりも大きいことを特徴とするものである。
本発明によると、給油孔が、エンドキャップの両側面間に配置され、複数の管体を、給油孔よりも下方に配置される下方側管体と、給油孔よりも上方に配置される上方側管体から構成し、下方側管体の流路抵抗を、上方側管体の流路抵抗よりも大きくしている。
このため、上方側管体よりも流路抵抗の大きい下方側管体を流れる潤滑剤の流量を、上方側管体を流れる潤滑剤の流量よりも減少させることが可能となり、上方側管体及び下方側管体の流路抵抗が同一である場合と比較して、上方側管体を流れる潤滑剤の流量を増加させることが可能となる。
次に、請求項4に記載した発明は、請求項1から3のうちいずれか1項に記載した発明であって、前記管状部材の前記方向転換路側の開口端は、前記方向転換路に連通していることを特徴とするものである。
本発明によると、管状部材の方向転換路側の開口端が、方向転換路に連通しているため、給油孔から管状部材に供給され、管状部材を流れる潤滑剤を、方向転換路へ確実に供給することが可能となる。
次に、請求項5に記載した発明は、請求項1から4のうちいずれか1項に記載した発明であって、前記管状部材の前記給油孔側の開口端は、前記給油孔に連通していることを特徴とするものである。
本発明によると、管状部材の給油孔側の開口端が、給油孔に連通しているため、給油孔から油路に供給される潤滑剤を、管状部材へ確実に供給することが可能となる。
次に、請求項6に記載した発明は、請求項1から5のうちいずれか1項に記載したエンドキャップを備えたことを特徴とする直動案内装置である。
本発明によると、管状部材によって、方向転換路へ潤滑剤を確実に供給することが可能となるため、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
本発明によれば、給油孔から供給された潤滑剤を、方向転換路へ確実に供給することが可能となるため、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
次に、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、転動体として円筒ころを用いた直動案内装置に備えられるエンドキャップを例にして説明するが、直動案内装置の構成は、これに限定されるものではなく、例えば、転動体として鋼球を用いた構成としてもよい。また、本実施形態では、左右二列の転動体転動路を備えた直動案内装置に備えられるエンドキャップを例にして説明するが、直動案内装置の構成は、これに限定されるものではなく、例えば、左右一列の転動体転動路を備えた構成としてもよく、左右三列以上の転動体転動路を備えた構成としてもよい。
まず、図1を参照して、本発明の第一実施形態の構成を説明する。なお、上述した従来の直動案内装置が備えるエンドキャップと同様の構成については、同一符号を付して説明する。
図1は、本実施形態の直動案内装置に備えられるエンドキャップ1を示す図であり、エンドキャップ1のスライダ本体との接合面を示す図である。なお、本実施形態では、エンドキャップ1が、水平な面に設置されている直動案内装置に備えられている場合について説明する。
図1中に示すように、エンドキャップ1は、エンドキャップ本体2を備えている。
エンドキャップ本体2は、例えば、エラストマー等の樹脂材料を用いて、断面略コ字形に形成されており、方向転換路6と、給油孔8と、凹部10と、凸部11と、油路12とを有している。
方向転換路6は、両袖部にそれぞれ二組形成されており、案内レールとスライダ本体との間に形成される負荷転動路と転動体戻り路とを連通させている。なお、以下の説明では、図1中の左側に記載されている二組の方向転換路6を、方向転換路6aと記載し、図1中の右側に記載されている二組の方向転換路6を、方向転換路6bと記載する。
給油孔8は、エンドキャップ本体2のスライダ本体との接合面以外の外周面に形成されている。本実施形態では、一つのエンドキャップ本体2に対し、三箇所の給油孔8が形成されている場合について説明する。
三箇所の給油孔8は、エンドキャップ本体2のスライダ本体との接合面と反対側の面に形成された正面給油孔8aと、エンドキャップ本体2の左側面(エンドキャップ本体2の両側面のうち、図1中における左側の面)に形成された左側面給油孔8bと、エンドキャップ本体2の右側面(エンドキャップ本体2の両側面のうち、図1中における右側の面)に形成された右側面給油孔8cとから構成されている。
凹部10は、エンドキャップ本体2のスライダ本体との接合面に形成されている。また、凹部10は、各給油孔8a〜8cと、凹部10と各給油孔8a〜8cとの間に形成されるエンドキャップ本体2の薄肉部14を挟んで対向しており、薄肉部14が取り除かれた状態で、各給油孔8a〜8cと連通する。本実施形態では、各給油孔8a〜8cのうち、正面給油孔8aのみ、すなわち、エンドキャップ本体2の両側面間に配置されている給油孔8のみが、凹部10と連通している場合について説明する。
凸部11は、凹部10の中央に位置しており、その両側には、それぞれ、後述する管状部材20が嵌め込まれる二箇所の接続口(図示せず)が設けられている。各接続口は、共に給油孔8aと連通している。
油路12は、両袖部にそれぞれ形成され、エンドキャップ本体2のスライダ本体との接合面に形成された凹状溝であり、凹部10と、両袖部にそれぞれ形成された方向転換路6a,6bとを連通している。なお、以下の説明では、凹部10と方向転換路6aとを連通する油路12を、油路12aと記載し、凹部10と方向転換路6bとを連通する油路12を、油路12bと記載する。
本実施形態では、凸部11から方向転換路6a,6bの近傍にかけて、管状部材20が配置されている。なお、図1中では、管状部材20を塗りつぶして示している。
管状部材20は、例えば、エラストマー等の樹脂材料を用いて形成されたチューブによって形成されている。ここで用いる樹脂材料としては、伸縮性、柔軟性及び耐油性に富むものが好ましい。なお、以下の説明では、図1中で左側に配置されている管状部材20を、管状部材20aと記載し、図1中で右側に配置されている管状部材20を、管状部材20bと記載する。
管状部材20aの方向転換路6a側の端部は、油路12aに嵌め込まれ、その開口端22aは、方向転換路6aに連通しており、管状部材20aの正面給油孔8a側の開口端24aは、凸部11の図1中で左側の接続口に取付けられることにより、正面給油孔8aに連通している。同様に、管状部材20bの方向転換路6b側の端部は、油路12bに嵌め込まれ、その開口端22bは、方向転換路6bに連通しており、管状部材20bの正面給油孔8a側の開口端24bは、凸部11の図1中で右側の接続口に取付けられることにより、正面給油孔8aに連通している。
したがって、管状部材20aは、凹部10及び油路12a内に配置された状態で、正面給油孔8aと方向転換路6aとを連通している。同様に、管状部材20bは、凹部10及び油路12b内に配置された状態で、正面給油孔8aと方向転換路6bとを連通している。
また、管状部材20a,20bは、共に同一の長さ及び同一の内径に形成されており、管状部材20a及び管状部材20bの流路抵抗は、同一となっている。
次に、図1を参照して、本実施形態の作用・効果について説明する。
正面給油孔8aには、配管継手(図示せず)を介して、図示しない給油装置により潤滑剤が供給される。
転動体転動路内に潤滑剤を供給する場合、まず、正面給油孔8aを介して、潤滑剤を供給する。本実施形態では、潤滑剤として、流動性の高い液体の潤滑剤を用いた場合を説明する。
このとき、管状部材20aの正面給油孔8a側の開口端24aは、柔軟性に富んだ管状部材20aの端部が凸部11の接続口に嵌め込まれることにより、正面給油孔8aに連通しているため、正面給油孔8aから供給される潤滑剤は、漏れることなく管状部材20aへ確実に供給される。同様に、管状部材20bの正面給油孔8a側の開口端24bは、柔軟性に富んだ管状部材20bの端部が凸部11の接続口に嵌め込まれることにより、正面給油孔8aに連通しているため、正面給油孔8aから供給される潤滑剤は、漏れることなく管状部材20bへ確実に供給される。
管状部材20aへ供給される潤滑剤は、管状部材20a内を流れ、方向転換路6aの近傍へ流れる。同様に、管状部材20bへ供給される潤滑剤は、管状部材20b内を流れ、方向転換路6bの近傍へ流れる。なお、図1中では、潤滑剤が流れる方向を、矢印によって示している。
このとき、管状部材20aの方向転換路6a側の開口端22aは、方向転換路6aに連通しているため、管状部材20a内を流れ、方向転換路6aへ流れる潤滑剤は、方向転換路6aへ確実に供給される。同様に、管状部材20bの方向転換路6b側の開口端22bは、方向転換路6bに連通しているため、管状部材20b内を流れ、方向転換路6bへ流れる潤滑剤は、方向転換路6bへ確実に供給される。
そして、方向転換路6a及び方向転換路6bへ供給される潤滑剤は、方向転換路6a及び方向転換路6bを介して、それぞれが一部を構成している転動体転動路内へ確実に供給される。
したがって、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、正面給油孔8aと方向転換路6a,6bとを連通するように、それぞれ、管状部材20a,20bを配置したため、潤滑剤を、正面給油孔8aから管状部材20a,20bを介して方向転換路6a,6bへ、途中で漏らすことなく供給することが可能となる。
このため、潤滑剤として、例えば、液体の潤滑剤等、流動性の高い潤滑剤を用いた場合であっても、正面給油孔8aから給油された潤滑剤を、方向転換路6a,6bへ確実に供給することが可能となる。
その結果、管状部材20a,20bによって、方向転換路6a,6bへ潤滑剤を確実に供給することが可能となるため、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、管状部材20a,20bを、樹脂材料を用いて形成されたチューブとし、このチューブを凹部10及び油路12内に配置することによって、潤滑剤を方向転換路6a,6bへ確実に供給することが可能となる。
このため、エンドキャップ1内に弁等の部材を配置する構成等の複雑な構成を必要とせず、比較的簡易な構成によって、潤滑剤を方向転換路6a,6bへ確実に供給することが可能となり、直動案内装置の製造コストが増加することを防止することが可能となる。
なお、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、エンドキャップ本体2が凹部10を有する構成としたが、これに限定されるものではなく、エンドキャップ本体2が、凹部10を有していない構成としてもよい。この場合、エンドキャップ本体2に凹部10を形成せず、エンドキャップ本体2のスライダ本体との接合面に、正面給油孔8aに連通する二箇所の接続口と方向転換路6a,6bとを連通する凹溝状の油路を形成し、一端が正面給油孔8aに連通する接続口に取り付けられ、他端が方向転換路6a,6bの近傍に至る管状部材20a,20bを、この凹溝状の油路に嵌め込むような構成としてもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、管状部材20aの正面給油孔8a側の開口端24aが、凹部10内において、正面給油孔8aに連通しており、管状部材20bの正面給油孔8a側の開口端24bが、凹部10内において、正面給油孔8aに連通しているが、これに限定されるものではない。すなわち、管状部材20aの正面給油孔8a側の開口端24aが、凹部10内において、正面給油孔8aに到達してなくともよい。同様に、管状部材20bの正面給油孔8a側の開口端24bが、凹部10内において、正面給油孔8aに到達してなくともよい。もっとも、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置のように、管状部材20aの正面給油孔8a側の開口端24aが、正面給油孔8aに連通しており、管状部材20bの正面給油孔8a側の開口端24bが、正面給油孔8aに連通していることが、正面給油孔8aから供給された潤滑剤が、管状部材20a,20bへ確実に供給されるため、好適である。
さらに、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、管状部材20aの方向転換路6a側の開口端22aが、油路12a内において、方向転換路6aに連通しており、管状部材20bの方向転換路6b側の開口端22bが、油路12b内において、方向転換路6bに連通しているが、これに限定されるものではない。すなわち、管状部材20aの方向転換路6a側の開口端22aが、油路12a内において、方向転換路6aに到達してなくともよい。同様に、管状部材20bの方向転換路6b側の開口端22bが、油路12b内において、方向転換路6bに到達してなくともよい。もっとも、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置のように、管状部材20aの方向転換路6a側の開口端22aが、油路12a内において、方向転換路6aのできるだけ近傍に位置しており、管状部材20bの方向転換路6b側の開口端22bが、油路12b内において、方向転換路6bのできるだけ近傍に位置していることが、管状部材20a,20b内を流れ、方向転換路6a,6bへ流れる潤滑剤が、方向転換路6a,6bへ確実に供給されるため、好適である。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、管状部材20aの正面給油孔8a側の開口端24aが、正面給油孔8aに連通しているが、これに限定されるものではなく、管状部材20aの正面給油孔8a側の開口端24aが、左側面給油孔8bまたは右側面給油孔8cに連通している構成であってもよい。同様に、管状部材20bの正面給油孔8a側の開口端24bが、左側面給油孔8bまたは右側面給油孔8cに連通している構成であってもよい。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、潤滑剤として、流動性の高い液体の潤滑剤を用いているが、これに限定されるものではなく、潤滑剤として、流動性の低い潤滑剤を用いてもよい。もっとも、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置は、潤滑剤として、流動性の高い液体の潤滑剤を用いた場合に、好適である。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、管状部材の構成を、管状部材20aと管状部材20bを有している構成、すなわち、二本の管体を有している構成としたが、管状部材の構成は、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、エンドキャップ1が、転動体転動路が片側三列以上の直動案内装置に備えられる場合等には、管状部材の構成を、三本以上の管体を有している構成としてもよい。
また、一本の管体の途中から、さらに他の管体が分岐している構成であってもよい。
次に、本発明の第二実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、図2を参照して、本発明の第二実施形態の構成を説明する。なお、上述した第一実施形態の直動案内装置が備えるエンドキャップと同様の構成については、同一符号を付して説明する。
図2は、本実施形態の直動案内装置に備えられるエンドキャップ1を示す図であり、エンドキャップ1のスライダ本体との接合面を示す図である。なお、本実施形態では、エンドキャップ1が、垂直な壁面に設置されている直動案内装置に備えられている場合について説明する。また、図2中では、説明のために、下方に記載されている方向転換路6を、方向転換路6aと記載し、上方に記載されている方向転換路6を、方向転換路6bと記載する。また、油路12に関しては、上述した第一実施形態と同様に、油路12a,12bと記載する。
図2中に示すように、本実施形態の直動案内装置に備えられるエンドキャップ1は、管状部材の構成を除き、上述した第一実施形態のものと同様の構成を有している。
管状部材は、二つの管体26を有している。本実施形態では、二つの管体26のうち、正面給油孔8aよりも下方に配置される管体26を、下方側管体26aと記載し、正面給油孔8aよりも上方に配置される管体26を、上方側管体26bと記載して説明する。なお、図2中では、下方側管体26aを塗りつぶして示し、上方側管体26bをハッチングによって示している。
下方側管体26aは、凹部10及び油路12a内に配置されている。
下方側管体26aの方向転換路6a側の開口端22aは、方向転換路6aに連通しており、下方側管体26aの正面給油孔8a側の開口端24aは、凸部11の図2中で下方に開口した接続口(図示せず)に取り付けられ、正面給油孔8aに連通している。したがって、下方側管体26aは、正面給油孔8aと方向転換路6aとを連通している。
上方側管体26bは、凹部10及び油路12b内に配置されている。
上方側管体26bの方向転換路6b側の開口端22bは、方向転換路6bに連通しており、上方側管体26bの正面給油孔8a側の開口端24bは、凸部11の図2中で上方に開口した接続口(図示せず)に取り付けられ、正面給油孔8aに連通している。したがって、上方側管体26bは、正面給油孔8aと方向転換路6bとを連通している。
下方側管体26aと上方側管体26bは、それぞれ、互いに異なる内径に形成されており、流路抵抗が互いに異なっている。具体的には、下方側管体26aは、その内径が、上方側管体26bの内径よりも小さくなるように形成されているため、下方側管体26aの流路抵抗は、上方側管体26bの流路抵抗よりも大きくなっている。なお、本実施形態では、下方側管体26aの内径を、上方側管体26bの内径に対し、転動体転動路内に潤滑剤を供給する際に、下方側管体26aへ供給される潤滑剤の流量と、上方側管体26bへ供給される潤滑剤の流量が、同一となるように形成している。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様である。
次に、図2を参照して、本実施形態の作用・効果について説明する。
転動体転動路内に潤滑剤を供給する場合、まず、上述した第一実施形態と同様、図示しない給油装置により、正面給油孔8aを介して、潤滑剤を供給する。本実施形態では、上述した第一実施形態と同様、潤滑剤として、流動性の高い液体の潤滑剤を用いた場合を説明する。
このとき、下方側管体26aの正面給油孔8a側の開口端24aは、正面給油孔8aに連通しているため、正面給油孔8aから供給される潤滑剤は、下方側管体26aへ確実に供給される。同様に、上方側管体26bの正面給油孔8a側の開口端24bは、正面給油孔8aに連通しているため、正面給油孔8aから供給される潤滑剤は、上方側管体26bへ確実に供給される。
ここで、下方側管体26aは、その内径が、上方側管体26bの内径よりも小さくなるように形成されており、下方側管体26aの流路抵抗は、上方側管体26bの流路抵抗よりも大きくなっている。
このため、仮に下方側管体26aと上方側管体26bの内径が同径であれば、重力の影響で下方の方向転換路6aへの潤滑剤の供給量が相対的に多くなるところ、下方側管体26aの内径を上方側管体26bの内径よりも小さくすることにより、両管体26a,26bの内径が同径の場合よりも、正面給油孔8aから下方側管体26aへ供給される潤滑剤の流量が制限されることとなる。特に、下方側管体26aの内径が、上方側管体26bの内径に対して、下方側管体26aへ供給される潤滑剤の流量と、上方側管体26bへ供給される潤滑剤の流量が、同一となるように形成することにより、下方側管体26aへ供給される潤滑剤の流量と、上方側管体26bへ供給される潤滑剤の流量を均等とすることが可能となる。
下方側管体26aへ供給される潤滑剤は、下方側管体26a内を流れ、方向転換路6aへ流れる。同様に、上方側管体26bへ供給される潤滑剤は、上方側管体26b内を流れ、方向転換路6bへ流れる。なお、図2中では、図1と同様、潤滑剤が流れる方向を、矢印によって示している。
このとき、下方側管体26aの方向転換路6a側の開口端22aは、方向転換路6aに連通しているため、下方側管体26a内を流れ、方向転換路6aへ流れる潤滑剤は、方向転換路6aへ確実に供給される。同様に、上方側管体26bの方向転換路6b側の開口端22bは、方向転換路6bに連通しているため、上方側管体26b内を流れ、方向転換路6bへ流れる潤滑剤は、方向転換路6bへ確実に供給される。
そして、方向転換路6a及び方向転換路6bへ供給される潤滑剤は、方向転換路6a及び方向転換路6bを介して、それぞれが一部を構成している転動体転動路内へ確実に供給される。
したがって、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、管状部材を、正面給油孔8aよりも下方に配置される下方側管体26aと、正面給油孔8aよりも上方に配置される上方側管体26bから構成し、下方側管体26aの流路抵抗を、上方側管体26bの流路抵抗よりも大きくしている。
このため、下方側管体26aを流れる潤滑剤の流量と、上方側管体26bを流れる潤滑剤の流量との均等化を図ることが可能となる。そして、下方側管体26aの流路抵抗と、上方側管体26bの流路抵抗が同一であり、重力によって、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量が、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量よりも多い場合と比較して、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量よりも、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量を増加させることが可能となる。
その結果、上下の方向転換路6a,6bへの潤滑剤の供給量の均等化が図れるので、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、下方側管体26aの内径を、上方側管体26bの内径に対し、転動体転動路内に潤滑剤を供給する際に、下方側管体26aへ供給される潤滑剤の流量と、上方側管体26bへ供給される潤滑剤の流量が、同一となるように形成している。
このため、上方側管体26bを流れる潤滑剤の流量を均等化することが可能となり、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量と、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量を均等にすることが可能となる。
その結果、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
さらに、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、管状部材が、流路抵抗が互いに異なる下方側管体26aと上方側管体26bを有している。
このため、下方側管体26aと上方側管体26bの流路抵抗を調節することにより、下方側管体26a及び上方側管体26b内を流れる潤滑剤の流量を調節することが可能となる。
その結果、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量と、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量を調節することが可能となるため、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、下方側管体26aと上方側管体26bを、それぞれ、互いに異なる内径に形成することにより、下方側管体26aと上方側管体26bの流路抵抗が互いに異なっている構成としたが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、下方側管体26aと上方側管体26bを、それぞれ、互いに異なる内面加工を施すことにより、下方側管体26aと上方側管体26bの流路抵抗が互いに異なっている構成としてもよい。もっとも、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置のように、下方側管体26aと上方側管体26bを、それぞれ、互いに異なる内径に形成することにより、下方側管体26aと上方側管体26bの流路抵抗が互いに異なっている構成とすることが、直動案内装置の製造コスト増加を抑制することが可能となるため、好適である。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、下方側管体26aの内径を、上方側管体26bの内径に対し、転動体転動路内に潤滑剤を供給する際に、下方側管体26aへ供給される潤滑剤の流量と、上方側管体26bへ供給される潤滑剤の流量が、同一となるように形成しているが、これに限定されるものではない。すなわち、任意の転動体転動への潤滑剤の供給量を増加させたい場合等には、下方側管体26a及び上方側管体26bの内径を、任意の値に調節することにより、各方向転換路6a,6bへ流れる潤滑剤の流量を、任意の値に調節してもよい。
さらに、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置では、エンドキャップ1が、垂直な壁面に設置されている直動案内装置に備えられている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、エンドキャップ1が、斜面に設置されている直動案内装置に備えられている場合に適用してもよい。
その他の作用・効果は、上述した第一実施形態と同様である。
次に、本発明の第三実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、図3を参照して、本発明の第三実施形態の構成を説明する。なお、上述した第一実施形態の直動案内装置が備えるエンドキャップと同様の構成については、同一符号を付し、その説明は省略する。
図3は、本実施形態の直動案内装置に備えられるエンドキャップ1を示す図であり、エンドキャップ1のスライダ本体との接合面を示す図である。なお、図3中では、説明のために、方向転換路6及び油路12に関して、上述した第一実施形態と同様に、それぞれ、方向転換路6a,6b及び油路12a,12bと記載する。
図3中に示すように、本実施形態の直動案内装置に備えられるエンドキャップ1は、管状部材の構成を除き、上述した第一実施形態のものと同様の構成を有している。なお、本実施形態では、三箇所の給油孔8のうち、右側面給油孔8cのみが凹部10と連通している場合について説明する。
右側面給油孔8cと方向転換路6a,6bとを連通する油路としての管状部材は、凹部10及び油路12a内に配置される左側面管体26aと、凹部10及び油路12b内に配置される右側面管体26bと、凹部10内に配置される連結管体26cを有している。なお、図3中では、右側面管体26bを塗りつぶして示し、左側面管体26a及び連結管体26cをハッチングによって示している。
左側面管体26aは、凹部10及び油路12a内に配置されている。
左側面管体26aの方向転換路6a側の開口端22aは、方向転換路6aに連通しており、左側面管体26aの左側面給油孔8b側の開口端24aは、閉塞されている左側面給油孔8bに連通している。
右側面管体26bは、凹部10及び油路12b内に配置されている。
右側面管体26bの方向転換路6b側の開口端22bは、方向転換路6bに連通しており、右側面管体26bの右側面給油孔8c側の開口端24bは、開口している右側面給油孔8cに連通している。したがって、右側面管体26bは、右側面給油孔8cと方向転換路6bとを連通している。
連結管体26cは、凹部10内に配置されている。
連結管体26cの左側面管体26a側の開口端28は、左側面管体26aと連通しており、連結管体26cの右側面給油孔8c側の開口端30は、右側面給油孔8cと連通している。したがって、連結管体26cは、左側面管体26aを介して、右側面給油孔8cと方向転換路6aとを連通している。
左側面管体26aと連結管体26cは、それぞれ、同一の内径に形成されており、流路抵抗が同一となっている。
左側面管体26a及び連結管体26cと右側面管体26bは、それぞれ、互いに異なる内径に形成されており、流路抵抗が互いに異なっている。具体的には、右側面管体26bは、その内径が、左側面管体26a及び連結管体26cの内径よりも小さくなるように形成されているため、右側面管体26bの流路抵抗は、左側面管体26a及び連結管体26cの流路抵抗よりも大きくなっている。なお、本実施形態では、右側面管体26bの内径が、左側面管体26a及び連結管体26cの内径に対し、転動体転動路内に潤滑剤を供給する際に、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、連結管体26c内へ流れる潤滑剤の流量が、同一となるように形成されていると好ましい。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様である。
次に、図3を参照して、本実施形態の作用・効果について説明する。
転動体転動路内に潤滑剤を供給する場合、まず、上述した第一実施形態と同様、図示しない給油装置により、右側面給油孔8cを介して、潤滑剤を供給する。本実施形態では、上述した第一実施形態と同様、潤滑剤として、流動性の高い液体の潤滑剤を用いた場合を説明する。
このとき、右側面管体26bの右側面給油孔8c側の開口端24bは、右側面給油孔8cに連通しているため、右側面給油孔8cから供給される潤滑剤は、右側面管体26bへ確実に供給される。
ここで、右側面管体26bは、その内径が、左側面管体26a及び連結管体26cの内径よりも小さくなるように形成されており、右側面管体26bの流路抵抗は、左側面管体26a及び連結管体26cの流路抵抗よりも大きくなっている。
このため、右側面給油孔8cから右側面管体26bへ供給され、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、右側面管体26b内において連結管体26c内へ流れる潤滑剤の流量が均等となる。
方向転換路6b側へ流れる潤滑剤は、方向転換路6bへ流れる。また、連結管体26c内へ流れる潤滑剤は、左側面管体26a内を流れ、方向転換路6aへ流れる。なお、図3中では、図1と同様、潤滑剤が流れる方向を、矢印によって示している。
このとき、左側面管体26aの方向転換路6a側の開口端22aは、方向転換路6aに連通しているため、左側面管体26a内を流れ、方向転換路6aへ流れる潤滑剤は、方向転換路6aへ確実に供給される。同様に、右側面管体26bの方向転換路6b側の開口端22bは、方向転換路6bに連通しているため、右側面管体26b内を流れ、方向転換路6bへ流れる潤滑剤は、方向転換路6bへ確実に供給される。
そして、方向転換路6a及び方向転換路6bへ供給される潤滑剤は、方向転換路6a及び方向転換路6bを介して、それぞれが一部を構成している転動体転動路内へ確実に供給される。
したがって、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、管状部材を、凹部10及び油路12a内に配置される左側面管体26aと、凹部10及び油路12b内に配置される右側面管体26bと、凹部10内に配置される連結管体26cから構成している。また、右側面管体26bの流路抵抗を、左側面管体26a及び連結管体26cの流路抵抗よりも大きくしている。
このため、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量と、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量との均等化を図ることが可能となる。
その結果、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、右側面管体26bの内径を、左側面管体26a及び連結管体26cの内径に対し、転動体転動路内に潤滑剤を供給する際に、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、連結管体26c内へ流れる潤滑剤の流量が、同一となるように形成していると好ましい。
この場合、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、連結管体26c内へ流れる潤滑剤の流量とを均等化することが可能となり、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量と、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量を均等にすることが可能となる。
その結果、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
その他の作用・効果は、上述した第一実施形態と同様である。
なお、本実施形態では、右側面給油孔8cのみを給油孔として使用したが、左側面給油孔8bのみを給油孔として使用する場合は、右側面管体26bと連結管体26cの内径を同径とし、左側面管体26aの内径を、右側面管体26bと連結管体26cの内径よりも小さくすればよい。
次に、本発明の第四実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、図4を参照して、本発明の第四実施形態の構成を説明する。なお、上述した第一実施形態の直動案内装置が備えるエンドキャップと同様の構成については、同一符号を付し、その説明は省略する。
図4は、本実施形態の直動案内装置に備えられるエンドキャップ1を示す図であり、エンドキャップ1のスライダ本体との接合面を示す図である。なお、本実施形態では、上述した第二実施形態と同様、エンドキャップ1が、垂直な壁面に設置されている直動案内装置に備えられている場合について説明する。また、図4中では、説明のために、方向転換路6及び油路12に関して、上述した第二実施形態と同様に、それぞれ、方向転換路6a,6b及び油路12a,12bと記載する。
図4中に示すように、本実施形態の直動案内装置に備えられるエンドキャップ1は、管状部材の構成を除き、上述した第三実施形態のものと同様の構成を有している。なお、本実施形態では、上述した第三実施形態と同様、三箇所の給油孔8のうち、右側面給油孔8cのみが凹部10と連通している場合について説明する。
管状部材は、凹部10及び油路12a内に配置される下方側管体26aと、凹部10及び油路12b内に配置される上方側管体26bと、凹部10内に配置される連結管体26cを有している。なお、図4中では、上方側管体26b及び下方側管体26aをハッチングによって示し、連結管体26cを塗りつぶして示している。
下方側管体26aの方向転換路6a側の開口端22aは、方向転換路6aに連通しており、下方側管体26aの左側面給油孔8b側の開口端24aは、閉塞されている左側面給油孔8bに連通している。
上方側管体26bの方向転換路6b側の開口端22bは、方向転換路6bに連通しており、上方側管体26bの右側面給油孔8c側の開口端24bは、開口している右側面給油孔8cに連通している。したがって、上方側管体26bは、凹部10及び油路12b内に配置された状態で、右側面給油孔8cと方向転換路6bとを連通している。
連結管体26cの下方側管体26a側の開口端32は、下方側管体26aと連通しており、連結管体26cの上方側管体26b側の開口端34は、上方側管体26bと連通している。したがって、連結管体26cは、凹部10内に配置された状態で、下方側管体26aを介して、右側面給油孔8cと方向転換路6aとを連通している。
下方側管体26aと上方側管体26bは、それぞれ、同一の内径に形成されており、流路抵抗が同一となっている。
連結管体26cは、その内径が、下方側管体26a及び上方側管体26bの内径よりも小さくなるように形成されている。このため、連結管体26cの流路抵抗は、下方側管体26a及び上方側管体26bの流路抵抗よりも大きくなっている。なお、本実施形態では、連結管体26cの内径が、下方側管体26a及び上方側管体26bの内径に対し、転動体転動路内に潤滑剤を供給する際に、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、下方側管体26a内へ流れる潤滑剤の流量が、同一となるように形成されている。
その他の構成は、上述した第三実施形態と同様である。
次に、図4を参照して、本実施形態の作用・効果について説明する。
転動体転動路内に潤滑剤を供給する場合、まず、上述した第一実施形態と同様、図示しない給油装置により、右側面給油孔8cを介して、潤滑剤を供給する。本実施形態では、上述した第一実施形態と同様、潤滑剤として、流動性の高い液体の潤滑剤を用いた場合を説明する。
このとき、上方側管体26bの右側面給油孔8c側の開口端24bは、右側面給油孔8cに連通しているため、右側面給油孔8cから供給される潤滑剤は、上方側管体26bへ確実に供給される。
上方側管体26bへ供給された潤滑剤は、上方側管体26b内を流れ、方向転換路6b側と、連結管体26cへ流れる。
ここで、連結管体26cは、その内径が、下方側管体26a及び上方側管体26bの内径よりも小さくなるように形成されており、連結管体26cの流路抵抗は、下方側管体26a及び上方側管体26bの流路抵抗よりも大きくなっている。
このため、仮に連結管体26cと下方側管体26a及び上方側管体26bとの内径が同径の場合である場合、重力の影響で図4中の下方に位置する方向転換路6aへの潤滑剤の供給量が、図4中の上方に位置する方向転換路6bへの潤滑剤の供給量よりも多くなることころ、連結管体26cの内径を、下方側管体26a及び上方側管体26bの内径よりも小さく形成したことにより、右側面給油孔8cから上方側管体26bへ供給され、連結管体26c内へ流れる潤滑剤の流量と、右側面給油孔8cから上方側管体26bへ供給され、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量との均等化を図ることが可能となる。
連結管体26cの内径は、下方側管体26a及び上方側管体26bの内径に対して、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、下方側管体26a内へ流れる潤滑剤の流量が、同一となるように形成されていると好ましい。この場合、上方側管体26b内において、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、連結管体26c内へ流れて下方側管体26a内へ流れる潤滑剤の流量が均等となる。
方向転換路6b側へ流れる潤滑剤は、方向転換路6bへ流れる。また、連結管体26c内へ流れる潤滑剤は、下方側管体26a内を流れ、方向転換路6aへ流れる。なお、図4中では、図1と同様、潤滑剤が流れる方向を、矢印によって示している。
このとき、下方側管体26aの方向転換路6a側の開口端22aは、方向転換路6aに連通しているため、下方側管体26a内を流れ、方向転換路6aへ流れる潤滑剤は、方向転換路6aへ確実に供給される。同様に、上方側管体26bの方向転換路6b側の開口端22bは、方向転換路6bに連通しているため、上方側管体26b内を流れ、方向転換路6bへ流れる潤滑剤は、方向転換路6bへ確実に供給される。
そして、方向転換路6a及び方向転換路6bへ供給される潤滑剤は、方向転換路6a及び方向転換路6bを介して、それぞれが一部を構成している転動体転動路内へ確実に供給される。
したがって、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、連結管体26cの流路抵抗を、下方側管体26a及び上方側管体26bの流路抵抗よりも大きくしている。
このため、連結管体26cの流路抵抗と、下方側管体26a及び上方側管体26bの流路抵抗が同一であり、重力によって、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量が、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量よりも多い場合と比較して、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量と、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量を均等化することが可能となる。
その結果、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のエンドキャップ1を備えた直動案内装置であれば、連結管体26cの内径を、下方側管体26a及び上方側管体26bの内径に対し、転動体転動路内に潤滑剤を供給する際に、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、下方側管体26a内へ流れる潤滑剤の流量が、同一となるように形成していると好ましい。
この場合、方向転換路6b側へ流れる潤滑剤の流量と、下方側管体26a内へ流れる潤滑剤の流量とを均等化することが可能となり、方向転換路6aへ供給される潤滑剤の流量と、方向転換路6bへ供給される潤滑剤の流量を均等にすることが可能となる。
その結果、転動体転動路内における円滑な転動体の循環が可能となり、直動案内装置の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
その他の作用・効果は、上述した第一実施形態と同様である。
本発明の第一実施形態のエンドキャップを示す図である。 本発明の第二実施形態のエンドキャップを示す図である。 本発明の第三実施形態のエンドキャップを示す図である。 本発明の第四実施形態のエンドキャップを示す図である。 従来の直動案内装置を示す図である。 従来の直動案内装置に備えられるエンドキャップを示す図である。
符号の説明
1 エンドキャップ
2 エンドキャップ本体
6 方向転換路
8 給油孔
10 凹部
11 凸部
12 油路
14 薄肉部
20 管状部材
22 管状部材の方向転換路側の開口端
24 管状部材の給油孔側の開口端
26 管体
28 連結管体の左側面管体側の開口端
30 連結管体の右側面給油孔側の開口端
32 連結管体の下方側管体側の開口端
34 連結管体の上方側管体側の開口端
36 直動案内装置
38 レール側転動体転動溝
40 案内レール
42 スライダ
44 スライダ本体
46 給油孔側通路
48 分岐通路
50 連絡通路
52 通路開閉手段
54 設置面

Claims (6)

  1. 案内レールに相対移動可能に跨架されるスライダ本体の移動方向端面に接合され、且つ前記案内レールと前記スライダ本体との間に形成される負荷転動路とスライダ本体が有する転動体戻り路とを連通させる方向転換路を有し、
    外周面に形成された給油孔と前記方向転換路とを連通する油路が形成されたエンドキャップであって、
    前記油路内に、管状部材を配置したことを特徴とするエンドキャップ。
  2. 前記管状部材は、流路抵抗が互いに異なる複数の管体を有していることを特徴とする請求項1に記載したエンドキャップ。
  3. 前記給油孔は、前記エンドキャップの両側面間に配置され、
    前記複数の管体は、前記給油孔よりも下方に配置される下方側管体と、前記給油孔よりも上方に配置される上方側管体から構成され、
    前記下方側管体の流路抵抗は、前記上方側管体の流路抵抗よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載したエンドキャップ。
  4. 前記管状部材の前記方向転換路側の開口端は、前記方向転換路に連通していることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載したエンドキャップ。
  5. 前記管状部材の前記給油孔側の開口端は、前記給油孔に連通していることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載したエンドキャップ。
  6. 請求項1から5のうちいずれか1項に記載したエンドキャップを備えたことを特徴とする直動案内装置。
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