JP2008133513A - 電解銅箔とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】未処理銅箔製造時における硫酸−硫酸銅電解液に添加する水溶性高分子が酵素や熱硫酸などによる分解工程を必要とすることなく、180℃における高い伸び率を維持しながら広い範囲の粗度をもつ電解銅箔とその製造方法を提供するものである。
【解決手段】グリセリンが縮重合したポリグリセリンに於いてその重合度が2〜20量体であって、且つ、該添加剤の添加量が0.1〜20mg/Lの範囲で単独、もしくは分子量が500〜3600であって且つ、該添加剤の添加量が0.1〜15mg/Lの範囲のマルトデキストリンを同時に硫酸−硫酸銅からなる電解液に添加すればよいことを見いだした。
【選択図】なし

Description

本発明は電解銅箔の製造方法に関するものであり、又その方法によって得られた電解銅箔に関するものである。
一般に電解銅箔は次のような方法で製造されるが、その製造技術はめっき技術の応用である。その方法は次の通りである。
硫酸と硫酸銅からなる水溶液を電解液とし、この電解液を陰極である円筒形チタン製ドラムと陽極である不溶性陽極との間に満たし、両極間に直流電流を通ずることによって、陰極表面に銅が析出する。このとき陰極ドラムは一定速度で回転しており、析出した電解銅はドラム表面から引き剥がされて連続的に巻き取られる。このとき剥がし取った銅箔のドラムに接していた面を光沢面と称し、又これとは反対の面を粗面と称する。
この様にして電解銅箔は製造されるが、この電解銅箔は未処理銅箔と呼ばれ、一般にはこの未処理銅箔のまま使用されることはなく、印刷回路用電解銅箔としては、樹脂との接着性を向上させる事を目的にした粗化処理工程や耐熱性、耐薬品性及び防錆力を付与する為の処理工程を含めた表面処理工程を経て製品である表面処理銅箔となる。
電解銅箔の主な用途であるプリント配線板には近年、環境対応や移動体通信機器に代表されるような電子機器の小型、高集積化さらには高周波対応など様々な課題が生じてきている。
プリント配線板の絶縁樹脂基材に多く用いられてきたエポキシ樹脂には難燃剤にハロゲン元素やアンチモンを含む物質が添加されてきたが、これら基材の廃棄燃焼時にはダイオキシン類などを含んだ有害物質の発生することが明らかになっている。従って環境負荷低減の観点から、これまで難燃剤として使用されていたこれら元素を含む物質を使用しないハロゲンフリー基材が用いられてきている。
又一方では電子機材の小型化に伴う高密度実装及び高発熱部品の搭載により基板材料には高温時の剛性が求められ、高Tg材と呼ばれる樹脂のガラス転位温度の高い材料が用いられて来ている。また高周波対応としては電子機器の小型化という観点だけにとどまらず、高周波化に影響を及ぼす分布容量成分や浮遊インダクタンスを低減するためにも小型化、高密度実装は必須となる。また材料面からの高周波対応として低誘電正接材が存在するなど、銅箔と貼り合わせる絶縁樹脂材料は多様を極めてきている。
これまでに電解銅箔は主として一般的なエポキシ基材であるFR−4材に対応して来た経緯があり、昨今のハロゲンフリー材や高Tg材に対しては銅箔との接着強度が出にくいと言う傾向を持っており、このような材料に対応した電解銅箔への改善が求められてきている。又加えてこれら基材は殆どの場合に多層板で使用される。そこで電解銅箔にはスルホールへの接続信頼性や成型時の樹脂フローへの追随が要求されるため、180℃での伸び率の高い高温時高伸び銅箔と称される電解銅箔であることも前提となる。又一方で導体を流れる電流は周波数が高くなると一様には流れず、表面にだけ流れるという所謂、表皮効果の問題が生じてくる。
一例として1GHzの信号を伝送する場合には表面から、およそ2μmの深さの所に電流の60%位が流れることになる。この為、一般的な電解銅箔に存在する粗面側の山谷形状や続く表面処理工程での粗化粒子によって信号遅延を引き起こすとされている。従って、このような問題に対して電解銅箔には表面粗さの低減が求められてきている。
先述のとおり電解銅箔は樹脂との接着性を向上させる観点から粗面と称する電着終了点側に山谷形状を形成させ、さらには続く表面処理工程で粗面化処理等を行ってきた。特に未処理銅箔の製造工程では粗面の山谷形状を先鋭化させるために電解液に塩素イオンと微量のにかわ又はゼラチンを加えてきた。その一方でにかわ又はゼラチンは添加量の増減によって先述の多層基板で要求される高温時伸び率をも同時に調整してきた。
一般に、にかわ又はゼラチンはその濃度を低くすれば高温時伸び率は増加するが粗面形状は平坦化し先鋭な山谷形状が得られず、逆に濃度を高めれば高温時伸び率は低下する反面、山谷形状は先鋭化すると言う、二律背反の状態にあった。このような状態の中、ハロゲンフリー材や高Tg材に対しては先鋭で比較的大きな山谷形状であることが接着力を向上させる観点からは有利であるとの知見を得てきた。ところがにかわ又はゼラチンを使ってこのような粗面の高温時高伸び銅箔を得ようとするとき、粗面形状を優先させれば高温時伸び率が確保できなくなる場合が生じてきた。
このように硫酸−硫酸銅からなる電解液に極微量のゼラチンを添加する方法で製造した未処理電解銅箔を用いたプリント配線板用電解銅箔では先述のハロゲンフリー基材や高Tg基材では十分に高い接着強度を得ることが出来なかった。
又一方では高周波対応としては表皮効果による信号遅延の影響を軽減するには導体表面は出来る限り平滑であることが望ましいが、樹脂との接着力を維持するためには表面粗さが粗いことが有利に働くことは言うまでもない。このようにここでは接着量、換言すれば表面粗さと表皮効果への対応が二律背反の状態にあると言える。
そこでハロゲンフリー基材や高Tg材への電解銅箔の接着強度の問題を解決する手段として、電解液中に平均分子量が500〜70,000である水溶性多糖類を存在させることを特徴とした未処理銅箔の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法によれば前述のハロゲンフリー基材や高Tg基材で十分な高温時伸び率を確保した上で良好な接着強度の得られることが開示されている。
しかしながらこの方法では添加する水溶性高分子を酵素や加熱硫酸を使って低分子化する必要があり、分子量の制御を含めた添加剤の作成に煩雑さを伴っていた。また作業安全面からも加熱濃硫酸による分解工程は好ましいものではない。従って、特に危険な加熱硫酸による分解をする必要のない代替添加剤が求められる。また作業効率面や安全面だけでなく、この方法による電解銅箔は室温における引張り強さが従来方法による電解銅箔に比較して低いという問題が生じていた。このような引張り強さの低下が引き起こす問題として、例えば薄箔にした時のハンドリング性の低下が上げられ、折れやシワなどの原因となる。また加えて高周波対応を勘案すれば粗面粗さを低減する必要があるが、この添加剤系では高温時伸び率を一定に保ったまま粗さを広範に渡って変化させることの出来る自由度の小ささが問題点であった。
特開2006-70361号公報
従って本発明は、未処理銅箔製造時における硫酸−硫酸銅電解液に添加する水溶性高分子が酵素や熱硫酸などによる分解工程を必要とすることなく、高温時高伸び率を維持しながら広い範囲の粗度をもつ電解銅箔を製造するための方法を提供するものである。
本発明は上記課題を解決するために硫酸−硫酸銅からなる電解液に水溶性高分子、即ち、グリセリンの縮合重合体であるポリグリセリン単独又はポリグリセリンとデンプンの加水分解物であるマルトデキストリンを添加することで高い高温時伸び率を維持したまま、広範に渡って粗面粗さを制御する方法を見いだした。具体的な添加剤の構成として、グリセリンが縮重合したポリグリセリンに於いてその重合度が2〜20量体であって、且つ、該添加剤の添加量が0.1〜20mg/Lの範囲で単独、もしくは分子量が500〜3600であって且つ、該添加剤の添加量が0.1〜15mg/Lの範囲のマルトデキストリンを同時に硫酸−硫酸銅からなる電解液に添加すればよいことを見いだした。
本発明は、以上の知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)硫酸−硫酸銅水溶液を電解液とし、陽極に白金属元素又はその酸化物元素で被覆 したチタン又は鉛の不溶性陽極と、又これに対向する陰極にはチタンドラムと を用いて、両極間に直流電流を通ずることによって電解銅箔を製造する方法にお いて、電解液にグリセリン縮合重合体を添加することを特徴とする電解銅箔の製 造方法。
(2)(1)に記載の電解銅箔の製造方法に於いて、電解液にデンプンの加水分解物を添 加することを特徴とする電解銅箔の製造方法。
(3)前記グリセリン縮合重合体が2〜20量体の重合度を持つポリグリセリンであっ て、且つ、0.1〜20mg/Lの濃度で電解液にこれを添加する事を特徴とする (1)又は(2)に記載の電解銅箔の製造方法。
(4)前記デンプンの加水分解物が平均分子量500〜3600のマルトデキストリンで あって、且つ、0.1〜15mg/Lの濃度で電解液にこれを添加する事を特徴と する(2)に記載の電解銅箔の製造方法。
(5)(2)、(3)、(4)の方法によって得られた電解銅箔の粗面粗さRzが
3〜15μmで180℃における伸び率が8〜20%であることを特徴とする電解 銅箔。
(6)(1)に記載のプリント配線板用電解銅箔製造へのポリグリセリンの使用。
本発明によれば180℃における高い伸び率を維持したまま粗面側粗度をRz3〜15μmの広範に渡って制御できる。従って180℃高温時伸び率を必要とする多層板に於いて、従来のFR−4基材に比較して銅箔の引きはがし強さの出にくいハロゲンフリー材や高Tgに対しては先鋭で且つ均一な粗面を、また、高周波対応としては低粗度で均一な粗面をそれぞれ、ポリグリセリンもしくはポリグリセリンとマルトデキストリンを硫酸−硫酸銅電解液へ添加することで制御出来る。従ってそれぞれの用途に応じて添加剤系を変更する必要がなく、添加剤であるポリグリセリンの存在下とマルトデキストリンの添加量を調整するだけで高温時伸び率を維持したまま粗面側粗度を制御できる。
以下本発明について詳述する。
本発明で電解液中に添加する2種の添加剤の内、一方の添加剤であるグリセリンの縮重合物であるが、これらは工業的によく制御されて安定的に得られるもので、ポリグリセリンとして上市されている。ここで好適とする電解銅箔の状態、即ち高い高温時伸び率を維持しながら先鋭で均一な山谷形状を示す為には、ポリグリセリンの重合度が2〜20量体の範囲から選択されることが望ましい、更に好ましくは4〜20量体の範囲である。またその添加濃度は0.1〜18mg/Lの範囲で添加されることが望ましい、更に好ましい添加量は1.0〜8.0mg/Lである。尚、ポリグリセリンの重合度と添加濃度が形成する好適とする電解銅箔の製造領域はポリグリセリン重合度が小さい即ち、低分子量ほど、その効果を示し始める濃度が低く、またその有効濃度領域も狭い。また高重合度では低重合度がその効果を発現する濃度よりも高濃度側へ移動し、また最適領域の濃度範囲も低重合度に比較して広いと言う傾向を持つ。
尚、ポリグリセリンの重合度が2未満、即ちグリセリン単体では好適とされる電解銅箔は得られず、明確な山谷形状を示さず不均一な粗面形状を示す。また上限については20量体を超える場合でもその効果に違いは無いと推測できるが、一般に重合度が上昇すれば高粘度となり取り扱いの上での支障を来す。
ここで規定したポリグリセリンの濃度範囲(0.2〜20mg/L)であるが下限値未満では粗面に先鋭でしかも均一な山谷形状が形成されず粗度の低い不均一な山となる。また上限値を超えると高温時伸び率には変化は無いものの、明確な山谷形状が消失し平坦化する。
ポリグリセリンの作用は高い高温時伸び率を維持しつつ高粗面が得られることで、同水準の高温時伸びを従来のにかわゼラチンを添加剤とした電解銅箔の製造方法で得ようとしたとき、その粗面は著しく不均一で先鋭な山谷形状を形成することが出来ず、なだらかな山谷形状を示すことになる。
更にもう一方の水溶性高分子であるデンプンの加水分解物であるマルトデキストリンは工業的に加水分解、精製されたものを用いる。また、ここで規定したマルトデキストリンの分子量(500〜3600)の下限未満では室温における引張り強さの上昇が期待できない。また3600を超える分子量では水に対する相溶性が低下する。熱水で長時間をかけて溶解したとしてもその状態は糊化状態にあり添加剤の効力よりもむしろ取り扱いの観点から適当では無い。マルトデキストリンの最適濃度範囲の下限未満では室温における引っ張り強さの向上もなく、さらには粗面粗さを抑制することが出来ず非常に粗い粗面となる。また上限濃度はこの濃度を超えてマルトデキストリンを添加して続けても粗面形状、室温引っ張り強さ共に変化しなくなる濃度を示している。またここに示したマルトデキストリン以外にデンプンの加水分解物である一般にデキストリンと呼ばれるものも使用できるが、デンプンの分解過程で得られる種々のデキストリンの内でも、水溶性の観点からも室温でヨウ素デンプン反応による呈色が起こらないものが好ましい。
以下に本発明の好ましい実施形態について実施例と比較例に基づいて説明する。
以下の実施例と比較例は硫酸銅五水和物(CuSO4・5H2O):280g/L、硫酸(H2SO4):100g/L、塩素イオン(Cl):35mg/Lに調整した基本電解液に添加剤を添加したものである。
実施例1〜14では前記、基本電解液に表1に示した重合度のポリグリセリンと同表に示した分子量のマルトデキストリンを添加した。次いで、この添加剤を含む電解液を陽極である白金属酸化物被覆チタン板と陰極であるチタン製ドラムとの間に流入させ、電解電流密度:45A/dm2、電解液温40℃で電析して35μmの未処理電解銅箔を得た。
比較例1は前記、基本電解液に表1に示したマルトデキストリンを単独で添加したこと以外は実施例と同様の方法で未処理電解銅箔を得た。
比較例2と3は基本電解液に表1に示した濃度で従来用いられてきた添加剤である、ゼラチンを添加したこと以外は実施例に示したのと同様の方法で未処理電解銅箔を得た。
実施例および比較例で得られた電解銅箔の室温及び180℃での引張り強さ(MPa)及び伸び率をIPC-TM-650に基づき、インテスコ社製、2001型引張試験機を用いて測定した。又表面粗さの測定はJIS B 0601 に基づき小坂研究所製、サーフコーダー SE1700αを用いて測定した。
また粗面の山谷形状については40°に傾斜させた試料を倍率1000倍で走査電子顕微鏡により観察した。このようにして観察した粗面画像について(1)個々の山の先端角が鋭角的であるか鈍角的であるかで先鋭さを、(2)個々の山の大きさのバラツキで均一性を、それぞれ評価した。
表1の結果について説明すれば、実施例1と2はポリグリセリンを単独で電解液に添加した例で室温における抗張力は低いが先鋭で均一な高粗面が得られる。図1は実施例1の条件で得られた銅箔の粗面側を斜め40°から撮影した電子顕微鏡写真である。
実施例3〜7に示すポリグリセリンの重合度とその濃度範囲内では何れも高い高温時伸び率を示しながら良好な粗面形状が得られている。
実施例8〜11はポリグリセリンの一定濃度下でマルトデキストリン濃度を変化させることで、室温時引張り強さと高温時伸び率をほぼ一定に保った状態で粗面粗さを変化させることが出来ることを示している。
図2は実施例9を図3は実施例11をそれぞれの条件で得られた銅箔の粗面側を斜め40°から撮影した電子顕微鏡写真である。 図2では均一で先鋭な粗面形状が得られ、図3では低粗面が得られていることが分かる。
実施例12と13はポリグリセリン一定濃度のもとでマルトデキストリン分子量を変化させた例である。マルトデキストリンの分子量変化が室温における引張り強さと高温時伸び率に影響を与えていないことが分かる一方で、高分子量の方が粗面側粗度の抑制効果が大きいことを示している。
実施例14では高重合度ポリグリセリンと高分子量マルトデキストリンを添加した例で、この場合でも室温における引張り強さと高温時伸び率に影響を与えないことが分かる。その一方で粗面側粗度が低下し図3に示したのと同様の微細粗面となる。
比較例1はマルトデキストリンを単独で基本電解浴に添加した場合で、この場合粗面に先鋭な山谷形状が生ぜず、平滑な粗面を示す。
また比較例2は従来法であるゼラチンを添加した例である。図5は比較例2の条件で得られた銅箔の粗面側を斜め40°から撮影した電子顕微鏡写真である。粗面粗度は実施例9と同程度であるが図2と図5の比較から明らかなように比較例2の粗面形状の方が山が丸みを帯びており、大きさも不揃いであることが分かる。また室温引張り強さや、熱時伸び率も実施例9に比べて低い。
比較例3では従来法であるゼラチンを表面形状を優先させる観点から高濃度添加した例である。粗面形状は良好であるが、高温時伸び率が低下するため、IPC−4562規格1.2.4.1に規定されるGrade3を満足することが出来ない。
本発明による電解銅箔の製造方法によれば、環境対応基材や高周波対応基材など種々の樹脂材料に対して180℃高温時伸び率を維持したままで広範な粗面粗さを持つ電解銅箔を提供することが出来る。
実施例1で得られた電解銅箔の粗面の電子顕微鏡写真である。 実施例9で得られた電解銅箔の粗面の電子顕微鏡写真である。 実施例11で得られた電解銅箔の粗面の電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られた電解銅箔の粗面の電子顕微鏡写真である。 比較例2で得られた電解銅箔の粗面の電子顕微鏡写真である。

Claims (6)

  1. 硫酸−硫酸銅水溶液を電解液とし、陽極に白金属元素又はその酸化物元素で被覆したチタン又は鉛の不溶性陽極と、又これに対向する陰極にはチタンドラムとを用いて、両極間に直流電流を通ずることによって電解銅箔を製造する方法において、電解液にグリセリン縮合重合体を添加することを特徴とする電解銅箔の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電解銅箔の製造方法に於いて、電解液にデンプンの加水分解物を添加することを特徴とする電解銅箔の製造方法。
  3. 前記グリセリン縮合重合体が2〜20量体の重合度を持つポリグリセリンであって、且つ、0.1〜20mg/Lの濃度で電解液にこれを添加する事を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電解銅箔の製造方法。
  4. 前記デンプンの加水分解物が平均分子量500〜3600のマルトデキストリンであって、且つ、0.1〜15mg/Lの濃度で電解液にこれを添加する事を特徴とする請求項2に記載の電解銅箔の製造方法。
  5. 請求項2、請求項3、請求項4の方法によって得られた電解銅箔の粗面粗さRzが3〜15μmで180℃における伸び率が8〜20%であることを特徴とする電解銅箔。
  6. 請求項1に記載のプリント配線板用電解銅箔製造へのポリグリセリンの使用。
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