JP2008133173A - 良導電性ダイヤモンド焼結体の製造方法 - Google Patents

良導電性ダイヤモンド焼結体の製造方法 Download PDF

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【課題】良導電性のダイヤモンド焼結体を簡易かつ効率的な工程で製造する方法を提供する。
【解決手段】ダイヤモンド粉末80〜99.4wt%と、ボロン粉末0.5〜15wt%と、結合相成分として、Mg、Ca、Sr、Baの炭酸塩並びにこれらの2種以上の複合炭酸塩のうちの1種または2種以上からなる炭酸塩粉末0.1〜10wt%とを混合した原料粉末を超高圧高温下で焼結し、まず、第1段階としてダイヤモンドにボロンを拡散させ、次に、第2段階として結合相成分を溶融させ、ダイヤモンド粉末粒子間隙に結合相成分を溶浸充填させることによって、良導電性のダイヤモンド焼結体を製造する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、良導電性を有するダイヤモンド焼結体を、簡易な工程で効率的に製造する製造方法に関する。
従来から、ダイヤモンドは、硬度、熱伝導性、耐熱性が高く、化学安定性にすぐれていること等から、耐摩耗材料、電子デバイス・センサ材料、バイオ関連材料、光学関連材料等、幅広い分野に利用されており、そして、ダイヤモンドの製造法としては、各種CVD法による気相合成法、超高圧高温装置を用いた合成法が多く利用されている。
ダイヤモンド自体が非導電性であることは一般に良く知られているが、近年、ダイヤモンドにボロンをドープしたボロンドープダイヤモンドが、その半導体的特性の点から注目を浴びており、そして、その製造方法としては、例えば、ダイヤモンドを合成する際に、反応ガス中に微量のボロン成分を添加する気相合成法、グラファイト粉末とボロン粉末を原料粉末として、これを5〜10GPaかつ1300〜2000℃の条件下で合成する超高圧高温合成法が知られている。
また、ダイヤモンド自体の有する硬度、耐摩耗性等の特性に着目して、ダイヤモンド焼結体が切削工具材料等として用いられているが、通常、ダイヤモンド焼結体は、超高圧高温条件下の焼結で製造され、例えば、ダイヤモンド粉末とCo粉末を原料粉末として、超高圧高温装置内で5.5GPaの圧力下1500℃の条件で焼結することによりダイヤモンド−Co系焼結体を得る方法、ダイヤモンド粉末とTi、Zr、Cr等の粉末からなる原料粉末を、超高圧高温装置内で6.5GPa以上に加圧し1700〜1900℃の条件で焼結し、その後さらに2000℃以上の温度で加熱することにより、ダイヤモンド−セラミックス系焼結体を得る方法、ダイヤモンド粉末と炭酸塩粉末を原料粉末として、超高圧高温装置内で6〜12GPaの圧力下、1700〜2500℃の条件で焼結することにより、ダイヤモンド−炭酸塩系焼結体を得る方法等が知られている。
特開2004−193522号公報 特開平4−312982号公報 特表2006−502955号公報 特開平5−194031号公報 特許第2795738号明細書
ダイヤモンド焼結体は、その特性を生かし幅広い分野に利用されているが、例えば、上記従来技術と示したダイヤモンド−Co系焼結体においては、結合相が金属Coで構成されているために導電性を備え、そのため放電加工等による焼結体の加工が可能であるという利点はあるものの、結合相が金属Coであるが故に耐熱性が低いという弱点があった。一方、上記従来技術と示したダイヤモンド−炭酸塩系焼結体においては、その耐熱性は非常に優れているものの、導電性を有さないために、放電加工を行うことができず、レーザ加工によって加工せざるを得ないという加工上の難点があった。
このように、従来技術においては、良導電性を備えるとともに、ダイヤモンドに匹敵するその他の特性(硬度、熱伝導性、耐熱性、化学安定性等)をも備えたダイヤモンド焼結体を得ることは非常に困難であったため、これがダイヤモンド焼結体の幅広い分野への応用を妨げる一つの要因とされていた。
そこで、この発明では、良導電性を有するとともに、硬度、熱伝導性、耐熱性、化学安定性等についても天然ダイヤモンドに匹敵する特性を備えたダイヤモンド焼結体を、簡易な工程で効率的に製造することを目的とする。
本発明者らは、かかる課題を解決すべく、ダイヤモンド焼結体を製造する際の原料粉末および焼結工程について鋭意研究を行なったところ、
(a)焼結体を得るための原料粉末として、ダイヤモンド粉末と、ボロン粉末と、焼結体の結合相を形成する成分として、Mg、Ca、Sr、Baの炭酸塩並びにこれらの2種以上の複合炭酸塩のうちの1種または2種以上の炭酸塩(以下、これらを総称して、単に「アルカリ土類炭酸塩」という)粉末を使用し、各粉末を所定量配合し、それを混合して原料粉末を用意し、原料粉末を超高圧高温条件下で焼結するにあたり、まず第1段階として、所定圧所定温度で混合粉末中のボロンをダイヤモンドへ拡散させる拡散処理を行い、次ぎに、第2段階として、より高圧高温条件下で、結合相成分であるアルカリ土類炭酸塩粉末を溶融させ、ボロンが拡散したダイヤモンド粉末の粒子間隙に溶融した結合相成分を溶浸・充填させると、これによって良導電性を備えたダイヤモンド焼結体が得られること。
(b)即ち、天然ダイヤモンドそれ自体の電気伝導度は、10−5S/cm以下と非常に低いものである。一方、ボロンドープダイヤモンド粉末の電気伝導度は非常に高く、約1.5S/cmである。また、上記従来技術におけるダイヤモンド−炭酸塩系焼結体の電気伝導度も、約10−5S/cm程度と小さい値であるのに対して、上記(a)の製造法によって得られたダイヤモンド焼結体では、約1.0〜10−2S/cmの電気伝導度を有しており、ダイヤモンド−Co系焼結体の電気伝導度約2×10−2S/cmとほぼ同等の良導電性を備えることから、放電加工で焼結体を加工しようとする場合に必要とされる十分な良導電性を備えたものであること。
(c)また、ダイヤモンド−Co系焼結体のように、焼結体中に金属成分の結合相を含有するものでは、700℃程度の耐熱性しか備えていないのに対して、上記(a)の製造法によって得られたダイヤモンド焼結体では、約1200℃であって、非常に優れた耐熱性を有し、さらに、硬度、熱伝導性、化学安定性についても非常に優れた特性値を示すこと。
という上記(a)〜(c)の知見を得たのである。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって、
「ダイヤモンド粉末80〜99.4wt%と、ボロン粉末0.5〜15wt%と、結合相成分として、Mg、Ca、Sr、Baの炭酸塩並びにこれらの2種以上の複合炭酸塩のうちの1種または2種以上からなる炭酸塩粉末0.1〜10wt%とを混合した原料粉末を超高圧高温発生装置に装入し、該超高圧高温発生装置内で、第1段階として、5.0〜8.0GPaの加圧条件下で1300〜1800℃の温度に加熱してダイヤモンド粉末へのボロンの拡散を行い、その後、第2段階として、6.0〜9.0GPaの加圧条件下で1600〜2500℃の温度に加熱して上記結合相成分を溶融させ、ボロンが拡散したダイヤモンド粉末粒子間隙に溶融した結合相成分を溶浸充填させることを特徴とする良導電性ダイヤモンド焼結体の製造方法。」
に特徴を有するものである。
以下に、この発明を、より具体的かつ詳細に説明する。
(1)ダイヤモンド粉末、ボロン粉末
ダイヤモンド粉末としては、気相合成法に限らず、現在既によく知られている方法で製造されたダイヤモンド粉末を使用することができる。
また、ボロン粉末としては、結晶性ボロン粉末あるいは非晶質ボロン粉末が望ましいが、場合によっては、ボロン含有量の高いボロンカーバイド粉末を使用することもできる。
そして、ボロン粉末におけるボロン成分は、超高圧高温条件下の焼結における第1段階、即ち、5.0〜8.0GPaの加圧条件下で1300〜1800℃の温度範囲において、ボロンがダイヤモンド粉末の表面へ拡散する。こうして得られたダイヤモンド粉末は、最終的に得られるダイヤモンド焼結体に導電性を付与する作用を有する。
(2)アルカリ土類炭酸塩粉末
ダイヤモンド粉末とボロン粉末とアルカリ土類炭酸塩粉末とを混合し、これを原料粉末として、超高圧高温条件下で焼結を行う際、第1段階として、5.0〜8.0GPaの加圧条件下で1300〜1800℃の温度範囲での焼結により、ボロン成分のダイヤモンドへの拡散が生じ、次の第2段階、即ち、6.0〜9.0GPaの加圧条件下1600〜2500℃の温度範囲での焼結によって、上記結合相成分が溶融し、溶融した結合相成分が、ボロンがドープしたダイヤモンド粉末粒子間隙に溶浸充填され、焼結体の密度を高める結合相として存在する。
(3)原料粉末の配合割合
この発明では、ダイヤモンド焼結体が、ダイヤモンドが本来有する硬度、熱伝導性、化学安定性というすぐれた特性を失わないで、かつ、良導電性をも保持するという観点から、原料粉末中のダイヤモンド粉末の配合割合を80〜99.4wt%と定め、また、ボロン粉末の配合割合を0.5〜15wt%と定め、一方、ダイヤモンド焼結体に良導電性を付与させつつ、耐熱性を高め、さらに、所定の焼結体密度を保持するという観点から、アルカリ土類炭酸塩粉末の配合割合を0.1〜10wt%と定めた。
つまり、ダイヤモンド粉末の配合割合が80wt%未満、ボロン粉末の配合割合が0.5wt%未満、あるいは、アルカリ土類炭酸塩粉末の配合割合が10wt%を超えた場合には、ダイヤモンド焼結体に所定の良導電性を付与できないばかりか、焼結体としての硬度、熱伝導性、化学安定性、緻密度が低下し、一方、アルカリ土類炭酸塩粉末の配合割合が0.1wt%未満、あるいは、ダイヤモンド粉末の配合割合が99.4wt%を超えた場合またボロン粉末の配合割合が15wt%を超えた場合には、結合相成分の減少による焼結性の低下、焼結体強度の低下とともに耐熱性が低下するようになるからである。
なお、原料粉末の配合にあたり、ダイヤモンド粉末、ボロン粉末、アルカリ土類炭酸塩粉末の各粉末を直接配合するのではなく、先行技術として示した方法により製造した(予めボロンをドープした)ボロンドープダイヤモンドをアルカリ土類炭酸塩粉末と配合し、これを原料粉末として焼結を行うことも考えられるが、ボロンドープダイヤモンドのダイヤモンド粒子内には、合成時に使用した金属触媒等の一部が不純物として残留していることがあり、この場合には焼結体の特性(例えば、耐熱性)に悪影響を及ぼし、また、合成で得られたボロンドープダイヤモンドは塊状であるため、これを破砕し、化学処理により金属不純物等の除去を行い、その後分級を行う必要があり、後工程での手間がかかる。それ故、原料粉末としては、ダイヤモンド粉末、ボロン粉末およびアルカリ土類炭酸塩粉末を、それぞれ所定割合で配合したものを使用することが必要である。そして、ダイヤモンド粉末、ボロン粉末、アルカリ土類炭酸塩粉末をそれぞれ所定割合で配合したものを原料粉末とすれば、ダイヤモンド粒子内への不純物の混入を防止できるばかりか、ボロンドープダイヤモンド合成後の後工程も不要になり、さらに、焼結体中のダイヤモンドとボロンの含有割合を、配合比の調整により的確かつ容易に設定することができる。
(4)超高圧高温装置における焼結条件
超高圧高温装置による焼結において、その第1段階として5.0〜8.0GPaの加圧条件下で1300〜1800℃の温度範囲において、ダイヤモンド粉末へのボロンの拡散が生じ、これによって、焼結体に導電性を付与することができるが、加圧条件、加熱温度条件が上記範囲未満であると、ボロンの拡散が不十分になり、焼結体に満足できる導電性を付与することができず、また、加圧条件、加熱温度条件が上記範囲を超えると、炭酸塩が溶融しはじめてボロン拡散相が十分に形成されないままダイヤモンドが焼結されることから、焼結第1段階における加圧条件、加熱温度を、それぞれ、5.0〜8.0GPa、1300〜1800℃と定めた。
また、第2段階の焼結において、加圧圧力が6.0GPa未満では十分な緻密化が図れず、また、その効果は9.0GPa以下で十分であり、それを超えると装置コストが高くなるので、加圧圧力は6.0〜9.0GPaと定めた。さらに、加熱温度が1600℃未満では、アルカリ土類炭酸塩の溶融、溶浸、充填が不十分になるとともに焼結反応も不十分であるため焼結体の緻密化を図れず、一方、加熱温度が2500℃を超えると過焼結状態となり、ダイヤモンド粒子がグラファイト化する現象が生じることから、加熱温度を1600〜2500℃と定めた。
なお、原料粉末を超高圧高温発生装置に装入するにあたり、この発明では、ダイヤモンド粉末、ボロン粉末およびアルカリ土類炭酸塩粉末を混合し、この混合粉末を原料粉末として超高圧高温発生装置内へ装入するとしたが、原料粉末を混合粉末とせずに、ダイヤモンド粉末、ボロン粉末、アルカリ土類炭酸塩粉末のそれぞれが粉末層を形成し、この粉末層が積層された状態の原料粉末を、超高圧高温発生装置内に装入した状態で焼結を行うことも勿論可能である。
この発明のダイヤモンド焼結体の製造方法によれば、ダイヤモンド粉末、ボロン粉末と、焼結体の結合相を形成するアルカリ土類炭酸塩粉末とを、超高圧高温条件下、その第1段階として、ボロンをダイヤモンドへ拡散させ導電性を付与し、そして、その第2段階として、結合相成分を溶融させて粒子間隙に溶浸充填させるという簡易かつ効率的な2段階の工程で良導電性を有するダイヤモンド焼結体を得ることができる。
そして、この発明により製造したダイヤモンド焼結体は、良導電性ばかりか、すぐれた耐熱性を備え、さらに、硬度、熱伝導性、化学安定性については天然ダイヤモンドに匹敵する特性を備えるものであることから、放電加工で容易に加工できるという優れた加工特性を生かし、多方面への応用が期待されることから、実用上の効果は非常に大きい。
表1に、この発明の実施例で使用したダイヤモンド粉末、ボロン粉末、アルカリ土類炭酸塩粉末の具体例を示す。
表1に示される各種のダイヤモンド粉末、ボロン粉末およびアルカリ土類炭酸塩粉末を、表2に示される配合割合で混合し、原料粉末1〜15を用意した。これらの原料粉末1〜15を、通常のベルト型超高圧高温装置に装入し、本発明法1〜15として、表3に示される条件で第一段階、第二段階の焼結を行い、表4に示されるダイヤモンド焼結体1〜15(以下、本発明焼結体1〜15という)を製造した。本発明法1〜15により製造した本発明焼結体1〜15の諸特性(電気伝導度(電気抵抗値)、耐熱性、硬度、熱伝導度、化学安定性等)を測定し、その測定値を表4に示す。
比較例
比較の目的で、原料粉末1、5、10を使用して、比較法1、5、10として表5に示される条件で焼結を行い、比較焼結体1、5、10を製造した。その諸特性を表6に示す。
また、参考のため、従来法1(特表2006−502955号公報記載の方法)により製造したボロンドープダイヤモンド焼結体(従来焼結体1という)、および従来法2(特許第2795738号明細書)により製造したダイヤモンド−炭酸塩系焼結体(従来焼結体2という)についても、その諸特性を同じく表6に示す。
なお、上記実施例、比較例において、電気伝導度(電気抵抗値)、耐熱性及び化学安定性の評価は次のようにして行った。
電気伝導度評価試験;4端子法により電気抵抗を測定した。
耐熱性評価試験;真空炉にて、温度800℃と1200℃でそれぞれ保持時間30分間の条件で熱処理する耐熱試験を行い、その後、XRD(X線)分析により、熱処理後のグラファイト化(ダイヤモンドの逆変換)の有無を確認した。
化学安定性評価試験;焼結体を150℃の熱フッ酸に2時間浸漬し、焼結体の形状変化の有無を調べた。
Figure 2008133173
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表4、表6に示される本発明焼結体1〜15と、比較焼結体1、5、10および従来焼結体1、2の特性比較からも明らかなように、本発明法1〜15で製造した本発明焼結体1〜15は、良導電性とすぐれた耐熱性とを兼ね備え、さらに、硬度、熱伝導性、化学安定性についても天然ダイヤモンドに匹敵する特性を備えるのに対して、製造条件が本発明法から外れる比較法1、5、10で製造した比較焼結体1、5、10あるいは従来法1、2で製造した従来焼結体1、2は、導電性、熱伝導性、耐熱性、硬度、化学安定性の何れかが本発明焼結体1〜15より劣っている。
以上の通り、本発明によれば、良導電性を有するダイヤモンド焼結体を簡易な工程で効率的に製造することができ、しかも、本発明の製造法により得たダイヤモンド焼結体は、放電加工による加工が十分可能である導電性を備えているので、ダイヤモンド焼結体の応用分野が広がり、実用上の効果はきわめて大である。

Claims (1)

  1. ダイヤモンド粉末80〜99.4wt%と、ボロン粉末0.5〜15wt%と、結合相成分として、Mg、Ca、Sr、Baの炭酸塩並びにこれらの2種以上の複合炭酸塩のうちの1種または2種以上からなる炭酸塩粉末0.1〜10wt%とを混合した原料粉末を超高圧高温発生装置に装入し、該超高圧高温発生装置内で、第1段階として、5.0〜8.0GPaの加圧条件下で1300〜1800℃の温度に加熱してダイヤモンド粉末へのボロンの拡散を行い、その後、第2段階として、6.0〜9.0GPaの加圧条件下で1600〜2500℃の温度に加熱して上記結合相成分を溶融させ、ボロンが拡散したダイヤモンド粉末粒子間隙に溶融した結合相成分を溶浸充填させることを特徴とする良導電性ダイヤモンド焼結体の製造方法。
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