JP2008133162A - チタン酸バリウム粉末およびその製法、ならびに誘電体磁器 - Google Patents

チタン酸バリウム粉末およびその製法、ならびに誘電体磁器 Download PDF

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Abstract

【課題】微粒であっても、正方晶を主体とする結晶構造を有するチタン酸バリウム粉末とその製法、ならびに誘電体磁器を提供する。
【解決手段】バリウムおよびチタンを含む溶液に超音波を与えて、前記バリウムおよびチタンを含む溶液を霧状体にする工程と、該霧状体を高温雰囲気中に導入して、チタン酸バリウム粉末の前駆体を調製する工程と、該チタン酸バリウム粉末の前駆体を900〜1200℃の温度で瞬時に加熱する加熱工程と、瞬時に冷却する冷却工程とを有する製法により、純度が99%以上、平均粒径が20〜100nm、粒径のばらつきを標準偏差/平均粒径×100(%)として表したときに、前記標準偏差/平均粒径×100(%)で表される粒径の変動係数が40%以下、チタン酸バリウムのX線回折パターンにおける(200)面の回折強度を100としたときに、前記チタン酸バリウムのX線回折パターンにおける(002)面の回折強度が30%以上であるチタン酸バリウム粉末を得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、チタン酸バリウム粉末およびその製法、ならびに誘電体磁器に関し、特に、平均粒径が100nm以下のチタン酸バリウム粉末とその製法、ならびに、このチタン酸バリウム粉末を用いて形成される誘電体磁器に関する。
近年のセラミック電子部品は、電子機器の小型化に対応するため、小型高性能化が急速に進んでいる。積層セラミックコンデンサもまた同様であり、誘電体材料の高性能化と共に、誘電体層の薄層化、高積層化が進められている。これらの目標に対するアプローチとして、誘電体層を構成する原料粉末の配合、成形、焼成など種々の要素技術の開発が行われている。
ところで、積層セラミックコンデンサは誘電体層と内部電極層とが交互に積層された構造を有し、その誘電体層は、通常、主成分であるチタン酸バリウムなどの主原料粉末と、この主原料粉末の誘電特性を制御するための希土類元素の酸化物等、各種の副原料粉末が添加された混合粉末の焼結体で構成される。
このため、誘電体層の薄層化に対応すべく、チタン酸バリウム粉末は微粒化が図られている(例えば、特許文献1、2参照)。
例えば、上記特許文献1では、バリウム源として水酸化バリウムを、一方、チタン源としてチタンアルコキシドを用い、これらの水溶液を加水分解する方法によって、平均粒径0.2μm以下のチタン酸バリウム粉末を得る方法が開示されている。
また、引用文献2によれば、加熱したアルコールまたはグリコールエーテル中において、原料であるチタンアルコキシドを水酸化バリウムの水和物と反応させることにより、平均粒径が10nm未満の極めて微粒のチタン酸バリウム粉末を得る方法が開示されている。
特開2000−281338号公報 特開2004−131364号公報
しかしながら、上述の特許文献1および2に開示された製法を基にして、平均粒径100nm以下のチタン酸バリウム粉末を得ようとしても、得られるチタン酸バリウム粉末は結晶構造が立方晶を主体としたものであるために高誘電率のチタン酸バリウム粉末が得られないという問題があった。
しかも、上記特許文献1および2に開示されたチタン酸バリウム粉末の製法は、一旦、調製したチタン酸バリウム粉末を850〜1000℃の温度で仮焼を行う必要があるため、結果的に、最終的に得られるチタン酸バリウム粉末は平均粒径が大きくなり、しかも粒径のばらつきが大きくなるという問題があった。
従って本発明は、微粒であっても、正方晶を主体とする結晶構造を有するチタン酸バリウム粉末とその製法、ならびに誘電体磁器を提供することを目的とする。
本発明のチタン酸バリウム粉末は、純度が99%以上、平均粒径が35〜100nmであり、粒径の変動係数を標準偏差/平均粒径×100(%)として表したときに前記変動係数が40%以下であって、チタン酸バリウムのX線回折パターンにおける(200)面の回折強度を100としたときに、前記チタン酸バリウムのX線回折パターンにおける(002)面の回折強度が30以上であることを特徴とする。
また、上記チタン酸バリウム粉末では、平均粒径が35〜48nmであることが望ましい。
次に、本発明のチタン酸バリウム粉末の製法は、純度99%以上のバリウムおよび純度99%以上のチタンを含む溶液に超音波を与えて、前記溶液を霧状にする工程と、霧状にした前記溶液を高温雰囲気中に導入して、チタン酸バリウム粉末の前駆体を調製する工程と、該チタン酸バリウム粉末の前駆体を気体中で分散した状態で900〜1200℃の温度で瞬時に加熱する加熱工程と、瞬時に冷却する冷却工程とを有することを特徴とする。
また、上記チタン酸バリウム粉末の製法では、前記加熱工程として、前記複合粒子を、温度が上昇する方向に変化する温度勾配を有し最高温度が1000℃以上に設定された空間を、前記複合粒子の周囲の温度が1000℃/sec以上で変化するように通過させること、前記冷却工程として、前記複合粒子を、前記最高温度が1000℃以上に設定された空間から温度が低下する方向に変化する温度勾配を有する空間を、前記複合粒子の周囲の温度が1000℃/sec以上で変化するように通過させること、前記被膜成分として、希土類元素の酸化物粉末を用いること、前記被膜成分として、平均粒子径が10〜20nmの粒子を用いることが望ましい。
次に、本発明の誘電体磁器は、上記のチタン酸バリウム粉末を成形し、焼成して得られることを特徴とする。
本発明のチタン酸バリウム粉末は、上述のように、純度が高く、微粒かつ、粒径のばらつきが小さく、X線回折パターンにおいて正方晶性の高いチタン酸バリウム粉末である。このようなチタン酸バリウム粉末によれば、平均粒径が100nm以下の微粒であっても高誘電率を得ることができる。
また本発明のチタン酸バリウム粉末の製法はバリウムおよびチタンを含む溶液に超音波を与えて霧状体とし、この霧状体を高温雰囲気中に導入してチタン酸バリウム粉末の前駆体を調製する製法であるため、得られるチタン酸バリウム粉末の粒子サイズが、大気中で浮遊するほどの微細な大きさとなり、微粒のチタン酸バリウム粉末を容易に得ることができる。
次に、本発明の製法では微粒の状態で得られたチタン酸バリウム粉末の前駆体を、気体中で分散した状態で瞬時に加熱し冷却する工程を通過させて加熱するため、加熱されたチタン酸バリウム粉末は結晶性が高まり、微粒であっても正方晶性の高いものとなる。
しかも、本発明の製法は気体中で分散した状態で瞬時に加熱し冷却する工程であるために、チタン酸バリウム粉末同士が固まりの状態で加熱されることがないため粒成長が抑制され微粒化が容易となる。
そして、このような製法により得られたチタン酸バリウム粉末は粒子の正方晶性が高いことから、高誘電率の誘電体磁器を容易に得ることが可能となり、高容量かつ高絶縁性の積層セラミックコンデンサに好適なものとなる。
本発明のチタン酸バリウム粉末は純度が99%以上であることを特徴とするものであり、特に、99.1%以上の純度を有することが望ましいものである。ここでの純度はバリウムとチタンを酸化物として表したときの含有量である。
チタン酸バリウム粉末の純度が99%以上であれば、不純物量が少なくチタン酸バリウムへの固溶量が低減されるために、ペロブスカイト型結晶構造の立方晶化が抑制され、正方晶が維持されやすいという利点がある。
一方、純度が99%より低い場合にはチタン酸バリウム粉末の正方晶性が低下する。
次に、本発明のチタン酸バリウム粉末は、平均粒径が35〜100nmであり、粒径の変動係数を標準偏差/平均粒径として表したときに、前記粒径の変動係数が40%以下であることを特徴とする。
チタン酸バリウム粉末の平均粒径が35nm以上であると、このチタン酸バリウム粉末がコアシェル構造となる場合にコア部の割合が大きくなり、正方晶を示す割合が増すことから微粒であっても高い比誘電率を得ることが可能となる。
一方、平均粒径が100nm以下であると、例えば、積層セラミックコンデンサの誘電体層として薄層化に好適なものとなり、誘電体層中において厚み方向に多くの粒界を形成できるため高絶縁性となる。
一方、チタン酸バリウム粉末の平均粒径が35nmよりも小さい場合には、チタン酸バリウム粉末に含まれる正方晶の割合が少ないために高誘電率を得ることが困難となる。
また、チタン酸バリウム粉末の平均粒径が100nmよりも大きいものは、このチタン酸バリウム粉末を積層セラミックコンデンサに用いる場合に、誘電体層の薄層化が困難となり、また、誘電体層中の厚み方向の結晶粒子の数が少なくなり、そのため誘電体層1層あたりの粒界数が減ることから絶縁性が低下する。
なお、本発明のチタン酸バリウム粉末を用いて作製した焼結体における結晶粒子の平均粒径は20〜60nm、特に、35〜48μmであることが望ましい。
また、本発明のチタン酸バリウム粉末は粉末の粒径の変動係数(標準偏差/平均粒径×100(%))が40%以下であり、粒径ばらつきの小さい粉末である。チタン酸バリウム粉末の粒径の変動係数が40%以下であると、焼結後の誘電体層中の結晶粒子の粒径の変動係数を61%以下とすることが可能となり積層セラミックコンデンサなどに適用した場合に特性の安定化が容易となる。
図1は、本発明のチタン酸バリウム粉末のX線回折パターンの模式図である。図1は2θ=44〜46°におけるX線回折パターンである。2θ=44.9°付近のピークがチタン酸バリウムのX線回折パターンにおける(002)面のピークであり、45.4°付近のピークは(200)のピークである。
本発明のチタン酸バリウム粉末はチタン酸バリウムのX線回折パターンの(200)面を100としたときに、X線回折パターンにおける(002)面が30%以上であることを特徴とする。
つまり、本発明のチタン酸バリウム粉末は、図1から明らかなように、X線回折パターンにおけるピークが(200)面と(002)面の2つのピークに分離しており、しかも上述のように、X線回折パターンの(200)面のピークを100としたときに、X線回折パターンにおける(002)面のピーク強度が30%以上であることから、上記の平均粒径を有し微粒であっても正方晶性が高いものである。この場合、X線回折パターンにおける(200)面の回折強度を100としたときに、X線回折パターンにおける回折強度(002)が50%以上であることがより望ましい。
一方、X線回折パターンにおける(200)面の回折強度を100としたときに、X線回折パターンにおける(002)面の回折強度が30%よりも小さい場合には、正方晶性が低いために高誘電率は得られない。X線回折パターンにおける上記指数面の回折強度はベースラインから各ピークトップまでの垂直方向の高さの比として表される。
また、本発明のチタン酸バリウム粉末は、特に、X線回折パターンにおける(002)面のピークのベースラインに対する低角度側に向けた仰角が35°以上であることが望ましい。特に、X線回折パターンにおける(002)面のピークのベースラインに対する低角度側に向けた仰角が38°以上であるとチタン酸バリウム粉末の平均粒径が60nm以下であっても、焼結後の誘電体磁器の比誘電率を1500以上にできるという利点がある。
また、本発明のチタン酸バリウム粉末は、バリウムとチタンの原子比(Ba/Ti)は0.997〜1.005の範囲であることが望ましい。(Ba/Ti)が0.997〜1.005の範囲であると、正方晶を示すペロブスカイト型構造を有する均質な誘電体粒子を形成できるという利点がある。
次に、本発明の誘電体原料粉末の製法について説明する。図2は、本発明のチタン酸バリウム粉末の前駆体を調製するための装置の模式図である。まず、バリウムおよびチタンを含む溶液を調製する。
バリウム源としては酢酸バリウム、硝酸バリウムおよび塩化バリウムのうちのいずれか1種であれば、水や、水と有機溶媒との混合溶媒などに対して溶解性が高いという点で好ましく、特に、加熱分解時に有毒ガスの発生が無いという理由から酢酸バリウムがより望ましい。
一方、チタン源としては、これも水や、水と有機溶媒との混合溶媒などに対して溶解性が高いという点で、4塩化チタンやチタンのアルコキシドを好適に用いることができる。
この場合、用いる原料は得られるチタン酸バリウム粉末を高純度化するという点で99%以上であることが望ましい。
なお、溶液中におけるバリウムおよびチタンの濃度は得ようとするチタン酸バリウム粉末のサイズに応じて適宜調整される。これらの濃度は溶液濃度を低下させて微粒化を図るという理由から0.1モル/L以下が望ましい。なお、溶液濃度が0.01モル/Lより薄い場合には、前駆体5が薄片化してしまい中実球が得にくくなるおそれがある。
次に、バリウムおよびチタンを含む溶液に超音波振動を与えつつ、この溶液にキャリアガスを送り、バリウムおよびチタンを含む溶液を霧状にする。
超音波の出力は得ようとする霧状体のサイズおよび数量に応じて適宜調整される。
次に、霧状にした溶液をバーナーなどで形成された雰囲気である高温雰囲気中に導入して、チタン酸バリウム粉末の前駆体を調製する。この場合、霧状体の入った容器と高温雰囲気発生装置との間の導入管を減圧にし、容器から高温雰囲気発生装置に向けて気流の流れをつくり、これにより霧状にされた溶液が高温雰囲気の発生装置に到達するようにする。
そして、高温雰囲気発生装置の高温雰囲気中に到達した霧状の溶液は瞬時に溶媒が蒸発し、金属酸化物を含む前駆体に変化する。このようにして得られた金属酸化物を含む前駆体がチタン酸バリウム粉末の前駆体(以下、前駆体という。)となる。
次に、前駆体を、瞬時に加熱する加熱工程と、瞬時に冷却する冷却工程をつくることのできる加熱炉に導入する。
図3は、本発明のチタン酸バリウム粉末を作製するための加熱炉の断面模式図である。用いる加熱炉は、炉本体11の上部に原料投入フィーダ13が、一方、炉本体11の下部に粉末回収部15が備えられており、さらに、回収部15には炉心管17内の気流の流れ(層流)をつくるための吸引装置21が備えられている。炉本体11は炉心管17の周囲に加熱部19が設けられている。
そして、加熱炉は原料投入フィーダ13から炉本体11を通じて粉末回収部15に至る経路(矢印)の方向に向けて吸引したガスによって、被加熱粉体である前駆体5を含む気体の流れが形成される。また、炉本体11には前駆体5を含む気体の流れが炉心管17の長さ方向の中央部に、高温に設定された温度領域の空間23が設けられており、本発明においては、上述の前駆体5を瞬時に加熱して反応させる加熱工程と、加熱した前記前駆体を瞬時に固化させる冷却工程とを有することを特徴とする。
そして、本発明における加熱工程は温度を900〜1200℃に設定することを特徴とする。温度が900℃以上であると、チタン酸バリウムの前駆体の分解を高めて高純度のチタン酸バリウム粉末が得られるという利点がある。
一方、加熱工程の温度が1200℃以下であると、合成されるチタン酸バリウム粉末の粒成長を抑制して平均粒径の小さいチタン酸バリウム粉末が得られるという利点がある。
これに対して、加熱工程の温度が900℃よりも低いと、得られるチタン酸バリウム粉末の純度が低くなり、正方晶性の低いチタン酸バリウム粉末しか得られない。
一方、加熱工程の温度が1200℃よりも高いと、合成したチタン酸バリウム粉末の粒径が大きくなる恐れがある。
前駆体5を温度が上昇する方向に変化する温度勾配を有し最高温度が1000℃以上に設定された空間23を、このチタン酸バリウム粉末の前駆体5の周囲の温度が1000℃/sec以上で変化するように通過させることが望ましい。
また、上記の加熱工程に続く冷却工程は前駆体5を最高温度が1000℃以上に設定された空間23から温度が低下する方向に変化する温度勾配を有する空間24を、このチタン酸バリウム粉末の前駆体5の周囲の温度が1000℃/sec以上で変化するように通過させることが望ましい。
本発明では、チタン酸バリウム粉末の平均粒子径のばらつき(CV)を小さくするという点で、特に1100℃以上1250℃以下が好ましい。加熱炉の最高温度が1000℃以上であると、チタン酸バリウム粉末の結晶性が高まり、正方晶性の割合が多くなるという利点がある。また、上述のような瞬時の加熱冷却はチタン酸バリウム粉末の表面の非晶質化を抑制でき、これにより正方晶性を高められる。
上述の加熱工程および冷却工程の条件はチタン酸バリウム粉末の前駆体を含む気体の流れの速度と、加熱炉における炉心管11の上下端の温度と炉心管11の最高温度を示す位置との間の距離とから求められる。
つまり、加熱炉の炉心管17の上端部と、その長さ方向の中央部の位置における最高温度との間、および中央部付近の位置における最高温度と炉心管17の下端部との間を通過する加熱された気体の速度から見積もられる。
なお、本発明の製法においては加熱炉の炉心管17の下端部側から吸引して層流を形成しているために炉心管17を境に上端部側と下端部側とはチタン酸バリウム粉末の前駆体5を通過させる周囲の温度変化はほぼ同じになる。
さらに、加熱された前駆体5の凝集を抑制し、得られるチタン酸バリウム粉末の粒径の変動係数を低減するという理由から、本発明では以下のような温度変化を有する環境に設定することが望ましい。
つまり、本発明では前駆体5を構成しているバリウムの酸化物およびチタンの酸化物を瞬時に溶融させる加熱工程において、前駆体5を通過させる周囲の温度変化が1000℃/sec以上、特に、1100℃/sec以上が好ましい。
また、上記の加熱工程の後の前駆体5を瞬時に固化させる冷却工程においても、加熱工程と同様に、前駆体5を通過させる周囲の温度変化が1000℃/sec以上、特に、1100℃/sec以上が好ましい。前駆体5を通過させる周囲の温度変化が1100℃/sec以上であると、チタン酸バリウム粉末が結晶化しやすいという利点がある。
一方、加熱工程および冷却工程において、前駆体5を通過させる条件(温度変化)が2600℃/sec以下ではチタン酸バリウム粉末の非晶質化を抑制できる。
なお、本発明では炉心管17の下端部側から空気を吸引する方法であるために加熱工程および冷却工程においてチタン酸バリウム粉末の前駆体を通過させる条件(温度変化)は同じである。
これに対して、自然落下のように吸引操作を行わずにチタン酸バリウム粉末を加熱および冷却した場合にはチタン酸バリウム粉末が加熱炉の炉心管11の中で落下中に凝集して粗大な粒子が形成されてしまう。
なお、加熱工程および冷却工程において、前駆体5を通過させる条件(温度勾配)を上記のように設定でき、本発明のように、チタン酸バリウム粉末の結晶性を高めるという点で、炉心管17の長さは3m以上、特に、4m以上が好ましい。
なお、本発明の製法はチタン酸バリウム粉末以外の金属酸化物や複合酸化物のセラミック粉末を形成する手法として適用できることはいうまでもなく、例えば、チタンジルコン酸鉛、アルミナ、ジルコニア、コーディエライト、ムライト、スピネル等のセラミック粉末や種々のガラス粉末等にも適用可能である。
本発明の製法は、従来より公知の製法である、チタン酸バリウム粉末の前駆体5(例えば、シュウ酸塩や共沈法)を焼成炉を用いて、セラミックス製の容器の中で仮焼する方法に比較して、前駆体5が気体中で分散した状態で加熱されるために、凝集が少なく、このため微粒の粉末が得られやすい。
つまり、上記シュウ酸塩や共沈法などから得られる従来のチタン酸バリウム粉末の前駆体を、焼成炉を用いて、セラミックス製の容器の中で仮焼する方法では、粉末自体の凝集や加熱時の拡散により、チタン酸バリウム粉末の粒成長が起こりやすく、微粒かつ結晶性の高いチタン酸バリウム粉末は得られない。
また、上記本発明の製法に比較して、最高温度が、例えば、1000℃よりも低温、特に、500℃程度の温度で処理を行う仮焼の方法では、チタン酸バリウムの前駆体の分解反応を促進し、かつチタン酸バリウム粉末の結晶化度を高められない。
次に、本発明のチタン酸バリウム粉末を用いて得られる誘電体磁器、ならびに、この誘電体磁器によって形成される積層セラミックコンデンサについて説明する。
本発明のチタン酸バリウム粉末を用いて得られる誘電体磁器は、上記のチタン酸バリウム粉末を成形し、焼成して得られることを特徴とする。そして、本発明の積層セラミックコンデンサは、誘電体層と電極層とが積層されており、この誘電体層が、本発明のチタン酸バリウム系粉末の焼結体である。この積層セラミックコンデンサは、例えば、以下のように製造することができる。
まず、本発明のチタン酸バリウム粉末をMg、希土類元素およびMnなどの各種金属酸化物粉末や焼結助剤であるガラス成分とともに樹脂および必要に応じて溶媒と混合してスラリを調製する。焼結助剤としては、例えば、SiO−CaO−B系ガラスが好適である。樹脂はポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどを使用することができ、溶媒としては、例えば、水、アルコール、酢酸ブチル、酢酸エチルなどを使用することができる。
続いて、前記スラリをシート状に成形し誘電体グリーンシートを作製する。成形方法は特に限定するものではないが、例えば、ドクターブレード法などを採用することができる。次に、誘電体グリーンシートと電極パターンとを積層して積層体を得る。電極パターンとしては、例えば、銅、ニッケルまたはコバルトなどの卑金属粉末に、樹脂および溶媒を混合してなる導体ペーストを用いることができる。なお、誘電体グリーンシートおよび電極パターンの積層数は、特に限定するものではなく、所望の静電容量などに応じて適宜設定することができる。
次に、必要に応じて脱バインダ処理などを実施した後、この積層体を焼成し、さらに、焼成した積層体に外部電極などが適宜形成されて積層セラミックコンデンサが得られる。
焼成温度は、焼結助剤の種類および添加量、ならびに用いる誘電体原料粉末の粒子径に応じて適宜設定することができるが、例えば1100〜1300℃、好ましくは1100〜1250℃である。また、焼成雰囲気は、電極層の酸化を抑制するため、非酸化性雰囲気とすることが好ましい。
まず、表1に示すバリウムおよびチタンの混合溶液を準備した。用いた原料はいずれも純度99.2%であった。次に、この混合溶液を図1に示した高温雰囲気発生装置を用いてチタン酸バリウム粉末の前駆体を調製した。
次に、図2の加熱炉を用いて、表1の条件(温度、吸引力(層流)、昇温速度)にて熱処理を行い、チタン酸バリウム粉末を調製した。温度は加熱炉の長さ方向中央部の炉内の温度とした。昇温速度は以下のように求めた。つまり、本発明のチタン酸バリウム粉末の製法において調製される層流は吸引ポンプを用いて大気を排出することによって調製した。この場合、炉心管の直径は75mm、長さは5m、長さ方向の中央部が最高温度の領域であり、炉心管の上端は50℃であった。複合粒子を通過させる周囲の温度変化は炉心管の上端の位置から中央部までの2.5mの位置に達する気流の時間から求めた。炉心管中央部付近の最高温度が1250℃であると、その温度差は1200℃、吸引量10L/minの場合の落下速度が5mあたり2秒であるので、加熱工程および冷却工程におけるチタン酸バリウム粉末の前駆体を通過させる周囲の温度変化は1200/1=1200℃/secとなる。この場合、炉心管の下端部側から空気を吸引する方法であるために加熱工程および冷却工程におけるチタン酸バリウム粉末の前駆体を通過させる周囲の温度変化は同じとした。炉心管の最高温度が800℃未満では層流中の複合粒子の落下速度は3sec、800℃以上では2秒である。なお、吸引しないで自然落下させた場合、高さ5mの炉心管の上端から回収部までの到達時間は10秒であったが、この場合、複合粒子が凝集し、焼結して直径が10μm以上の大きさの凝集体となった。
次に、得られたチタン酸バリウム粉末をイオン交換水を用いて洗浄した。次に、その洗浄後のチタン酸バリウム粉末について平均粒径と粒径の変動係数(標準偏差/平均粒径×100(%))を求めた。また、同チタン酸バリウム粉末について結晶構造をX線回折により評価した。
また、同チタン酸バリウム粉末を用いて直径12mm、厚み1mmのペレット状の成形体を作製し、1100℃、2時間の条件にて焼成を行った。次に、得られた焼結体の各試料について結晶粒子の平均粒径と粒径の変動係数を測定した。また、この焼結体試料の両主面にIn−Gaの金属を塗布して、静電容量を測定し、試料の厚みと表面積から比誘電率を求めた。試料数は各10個とした。
チタン酸バリウム粉末の平均粒径および粒径の変動係数は得られたチタン酸バリウム粉末を走査型電子顕微鏡により写真撮影し、この写真に映し出されたチタン酸バリウム粉末の輪郭を画像処理し、各粒子を円と見立ててその直径を求め、平均化して求め、また粒径の変動係数を求めた。
また、焼結体中における結晶粒子の平均粒径と粒径の変動係数は得られた焼結体の破断面を研磨した後、これも走査型電子顕微鏡を用いて内部組織の写真を撮り、次いで、これらの写真に映し出されている結晶粒子の輪郭を画像処理し、各粒子を円と見立ててその直径を求め、平均化して求め、またその粒径の変動係数を求めた。この場合、焼結体中の結晶粒子の断面は最大径のところの断面ではない場合が多いために原料粉末である誘電体粒子の平均粒子径よりも小さくなる場合がある。
X線回折パターンにおける各指数面の回折強度はベースラインから各ピークトップまでの垂直方向の高さの比として表した。X線回折パターンのベースラインに対する角度は図1に示すθの角度を測定して求めた。
得られたチタン酸バリウム粉末の純度はICP分析によりBaとTiについて定量分析を行い求めた。この場合、定量分析にはBaおよびTiの1000ppmの標準液を用いた。
Figure 2008133162
Figure 2008133162
表1、2の結果から明らかなように、本発明の製法により作製した試料は、平均粒径が35〜100nmであっても、正方晶性が高く、純度が99%以上であった。
特に、バリウムおよびチタンの溶液濃度をいずれも当モルとし、その濃度の範囲を0.01〜0.08mol%とし、加熱工程の温度を1000〜1150℃とし、その温度勾配を1000〜1050℃/secとした試料No.12〜14では、得られたチタン酸バリウム粉末の平均粒径が35〜48nm、正方晶性を示すX線回折の(002)/(200)比が32〜38%であり、これらのチタン酸バリウム粉末を用いて作製した誘電体磁器は結晶粒子の平均粒径が70〜88nmであり、比誘電率が1510〜1590であり、優れた誘電特性を示した。
これに対して、加熱工程の温度条件を700℃とし、温度勾配を500℃/secとした試料No.1では99%以上のチタン酸バリウム粉末は得られなかった。
本発明のチタン酸バリウム粉末のX線回折ピークの模式図である。 本発明のチタン酸バリウム粉末の前駆体を調製するための装置の模式図である。 本発明のチタン酸バリウム粉末を作製するための加熱炉の断面模式図である。
符号の説明
11 炉本体
13 原料投入フィーダ
15 粉末回収部
17 炉心管
19 加熱部
23 空間

Claims (6)

  1. 純度が99%以上、平均粒径が35〜100nmであり、粒径の変動係数を標準偏差/平均粒径×100(%)として表したときに前記変動係数が40%以下であって、チタン酸バリウムのX線回折パターンにおける(200)面の回折強度を100としたときに、前記チタン酸バリウムのX線回折パターンにおける(002)面の回折強度が30以上であることを特徴とするチタン酸バリウム粉末。
  2. 平均粒径が35〜48nmである請求項1に記載のチタン酸バリウム粉末。
  3. 純度99%以上のバリウムおよび純度99%以上のチタンを含む溶液に超音波を与えて、前記溶液を霧状にする工程と、霧状にした前記溶液を高温雰囲気中に導入して、チタン酸バリウム粉末の前駆体を調製する工程と、該チタン酸バリウム粉末の前駆体を気体中で分散した状態で900〜1200℃の温度で瞬時に加熱する加熱工程と、瞬時に冷却する冷却工程とを有することを特徴とするチタン酸バリウム粉末の製法。
  4. 前記加熱工程として、前記チタン酸バリウム粉末の前駆体を、温度が上昇する方向に変化する温度勾配を有し温度が1000℃以上に設定された空間を、前記チタン酸バリウム粉末の前駆体の周囲の温度が1000℃/sec以上で変化するように通過させる請求項3に記載のチタン酸バリウム粉末の製法。
  5. 前記冷却工程として、前記チタン酸バリウム粉末の前駆体を、前記最高温度が1000℃以上に設定された空間から温度が低下する方向に変化する温度勾配を有する空間を、前記チタン酸バリウム粉末の前駆体の周囲の温度が1000℃/sec以上で変化するように通過させる請求項3に記載のチタン酸バリウム粉末の製法。
  6. 請求項1または2に記載のチタン酸バリウム粉末を成形し、焼成して得られることを特徴とする誘電体磁器。

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