JP2008132121A - 移動ラック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セキュリティ機能性に優れた簡易構造の移動ラック装置を提供する。
【解決手段】 レール2上に複数個の移動ラック10が走行自在に装備され、任意の隣接するラック間を拡げることで作業用通路Wを確保しうるようになされた移動ラック装置において、隣接するラック10、11の対向面に、該ラック相互が集積状態に近接されることによって互いに自動的に係合して隣接するラック相互を開離不能に連結するロック装置20を備える。該ロック装置20は、互いに嵌合される雌雄の連結部材30、40の組合せからなり、特定作業者による操作のみによって個別にロックを解除しうるロック解除機構50、60に連動連結されたものとなされる。
【選択図】 図5

Description

本発明は移動ラック装置、更に詳しくは、物品格納庫や資料保管庫等において床面上に敷設されたレール上に複数個の移動ラックを走行自在に装備し、隣接する移動ラックを一端の固定ラックに向けて集積状態とすることによって各ラックの棚面を閉鎖し、必要時に任意の隣接するラック間を拡げることで物品の出し入れのための作業用通路を確保しうるものとなされた省スペース型の移動ラック装置に関する。
この種の移動ラック装置は、殊にハンドル操作によって車輪を回転駆動してラックを走行させる手動式のものにあっては、隣接するラック間を拡げることによって確保された作業用通路内での作業中に、他の作業者が知らずに移動ラックを動かして隣接する移動ラック間に作業者が挾まれる危険を防止するため、開離移動した作業中のラックの移動を阻止するロック装置を装備しているのが普通である。
このような移動ラックのロック装置は、下記の特許文献1〜3に示されるように多くの例を見ることができる。
実開平4−4828号公報 特開平8−2568845号公報 特開2003−19040号公報
しかしながら、これらの従来のロック装置は、あくまでも上記のような危険防止用のものであり、操作方法を知っている作業者の誰でもが自由にロック操作及びロック解除操作を行い得るものであるため、ラックに収納された物品等が機密保持を必要とするようなものを含む場合のセキュリティー目的のためには、全く何の有効性をも保証しうるものではなかった。
このため、近時、セキュリティ機能を必要とする移動ラック装置においては、個々のラックに、その移動を床面との間で完全規制しうるロック装置を装備し、このロック装置を特定人による例えばキー、或いは無接触ICカード等の使用によってのみ、ロック解除操作を行いうるものとしたロック装置を装備せしめるものとすることが考慮されている。
ところが、このようなロック装置は、個々のラックの移動を個別規制するものであるため、例えば一端の固定ラックとこれに隣接する移動ラックとの間に作業用通路を確保したいような場合、すべての移動ラックのロック装置を解除しなければ上記通路に隣接する移動ラックを移動させることができないという不便さがあり、未だ実用化されるに至っていないのが実情である。
一方、電動式の移動ラックを備えたラック装置にあっては、電気的な制御によって各ラックの移動を規制しうるものの、大きな押動力を加えて移動ラックを無理にレール上で滑らせて移動させれば、隣接するラック間を拡げて作業通路を確保することが可能であり、必ずしもセキュリティー面で十分な満足度が得られるものではなかった。
上記のような従来技術の背景下において、本発明は、比較的簡易な構成のロック装置を利用するものでありながら、セキュリティ確保の面でも十分な満足度が得られる新規なロック方式を採用した移動ラック装置を提供しようとするものである。
従ってまた、本発明は、比較的コスト安に優れたセキュリティ機能を有するラック装置の製作提供を可能にしようとするものである。
本発明は、上記のような課題のもとに、レール上に走行自在に装備された移動ラックを、一端の固定ラックとの関係も含めて、隣接するラック同士で連結するものとするロック装置の採用により、安全で使い勝手の良い、優れたセキュリティ機能付きのラック装置の提供を可能にしたものである。
更に具体的には、前記課題に対する解決手段として、下記の構成を提示するものである。
[1]レール上に複数個の移動ラックが走行自在に装備され、任意の隣接するラック間を拡げることで作業用通路を確保しうるようになされた移動ラック装置において、
隣接するラックの対向面に、該ラック相互が集積状態に近接されることによって互いに自動的に係合して隣接するラック相互を開離不能に連結するロック装置を備え、
かつ、上記の各ロック装置は、特定作業者による操作のみによって個別にロックを解除しうるセキュリティ・ロック解除機構に連動連結されていることを特徴とする移動ラック装置。
[2]前記ロック装置は、隣接するラックの対向面のそれぞれに設けられた雄連結部材と雌連結部材とからなり、
前記雄連結部材は、取付フレームから突出された先端部に、回転制御用の傾斜カム面と該カム面に続く基部側に係止段部とを有する軸線中心に回転自在なロック用フック杆を備え、
前記雌連結部材は、前記ロック用フック杆の進入を許容する短筒状の受容スリーブと、該スリーブの先端部内面に突設されたロックピンとを備え、
隣接するラック同士の近接移動により前記ロック用フック杆の先端部が受容スリーブ内に進入されるに伴って、前記ロックピンが、前記カム面の一側方位置に当接されることにより前記フック杆に軸線中心の回転を生じさせ、続いて前記係止段部に至ることによってフック杆に付勢ばねによるロック位置への復動回転を生じさせて、前記ロックピンを係止段部に係合せしめ得るものとなされていることを特徴とする移動ラック装置。
[3]前記雄連結部材は、ロック用フック杆の周りに囲繞状態に位置した筒状カバー体を備え、
該カバー体は、隣接するラックが集積状態に近接された際に前記受容スリーブの外側に嵌合し、かつ先端面が相手方のラックの外面に当接して、ラック相互の衝接を防止するスペーサーの役目を担うものとなされていることを特徴とする前項[2]に記載の移動ラック装置。
[4]前記筒状カバー体は、合成樹脂製である前項[3]に記載の移動ラック装置。
[5]前記雌連結部材における受容スリーブの中心位置において、雄連結部材のロック用フック杆の先端面に臨んだ進退作動自在な作動子を有するリミットスイッチを具備し、
該リミットスイッチは、隣接するラック同士が開離されたことを検知し、該開離状態が所定時間経過したときに警報装置を作動せしめるものとなされていることを特徴とする前項[2]〜[4]のいずれか1項に記載の移動ラック装置。
[6]セキュリティ・ロック解除機構は、特定の非接触ICカードによって解除操作が可能なものとなされている前項[1]〜[5]のいずれか1項に記載の移動ラック装置。
[7]セキュリティ・ロック解除機構は、特定のキーによって解除操作が可能なものとなされている前項[1]〜[6]のいずれか1項に記載の移動ラック装置。
上記[1]項に記載の移動ラック装置によれば、隣接するラックの対向面に、該ラック相互が集積状態に近接されることによって互いに自動的に係合して隣接するラック相互を開離不能に連結するロック装置備えたものとなされていることにより、移動ラックを一端の固定ラックに向けて集積状態に移動させることにより、作業者が何ら格別のロック操作を行う必要なしに、自動的に、すべてのラックを移動不能にロック状態にすることができる。
そしてまた、上記の各ロック装置は、特定作業者による操作のみによって個別にロックを解除しうるセキュリティ・ロック解除機構に連動連結されたものとなされている。従って、作業者の誰でもがロック解除操作を行えるというものではなく、特定人によってのみ、しかも特定のラックのみ開離移動せしめ得るものであって、極めて高度のセキュリティ機能を有するものとなしうる。更には、特定のロック装置の1つだけを解除することで、他のロック装置は解除することなく、つまり開放しようとするラック以外のロック装置は、解除することなく連結状態を保ったまま、任意の隣接するラック間のみを開いて作業通路を確保することができる。従って、作業上有利であると共に、徒に、所望しないラック間が開かれるおそれもないので、愈々高度のセキュリティ機能を確保しうる。
また、前記[2]項に記載したように、前記ロック装置を、隣接するラックの対向面にそれぞれ設けられた、軸線中心に回転自在なロック用フック杆を備えた雄連結部材と、上記ロック用フック杆に回転作動を与えて係合するロックピンを備えた雌連結部材とを備えた構成によるものとすることにより、自動ロック機能を有するものでありながら比較的簡単な構造で故障のおそれの少ないものとすることができる。特に、ロック用のフック杆が、上下あるいは左右に弾力的に揺動してロックピンと係合する構成のロック装置を採用する場合に較べ、ロック用フック杆の所定角度範囲内での回転作動のみにより、ロックとロック解除が行えるので、その作動のための所要空間領域が小さくて済み、ロック装置のコンパクト化をはかり得ると共に、他の異物の挾み込み等によって作動不良を生じるおそれも少なく、円滑で確かな作動状態を長期に亘って確実に保持せしめることができる。そして又、受容スリーブを備えて、ロック状態時にはロックのためのロックピンとフック杆との係合部分がこのスリーブ内に収まった状態になるので、係合部分を外部から保護し、特定人以外の第三者によって不慮に係合状態が外され、あるいはロックが破壊的に解除されるのを効果的に防止できる。従って、愈々高度のセキュリティ機能を確保しうる。
また、前記[3]項に記載のように、雄連結部材のロック用フック杆の周りに、囲繞状態に位置した筒状カバー体を備えたものとするときは、上記の係合部分の防護機能を一層強化しうると共に、隣接するラック同士が近接移動してきたときの雌雄両連結部材の相対位置の位置決め作用を果たしてラック同士の自動連結作動を一層確実に行いうるものとなしうる。加えて、当該カバー体が隣接するラック同士の近接位置の間隔規制のためのスペーサの役目を果たし、ラック同士が強く衝突するのを防ぎ、ひいてはラック内に収容された物品に衝撃による悪影響が及ぶのを防止しうる。
また、前記[4]項に記載のように、該筒状カバー体を、ナイロン(ポリアミド樹脂)等の強靱な合成樹脂製のものとすることにより、それ自体に保有する若干の弾力性を利用して、上記緩衝効果を一層良好に達成しうる。
また、前記[5]項に記載のように、前記雌連結部材における受容スリーブの中心位置において、雄連結部材のロック用フック杆の先端面に臨んだ進退作動自在な作動子を有するリミットスイッチが具備され、該リミットスイッチによって隣接するラック同士が開離されたことを検知し、該開離状態が所定時間経過したときに警報装置を作動せしめるものとなされているときは、移動ラックの閉め忘れの防止用のセンサー機能をロック装置に合理的に組込んだものとすることができ有利である。
更にまた、前記[6]項あるいは[7]項に記載のように、セキュリティ・ロック解除機構が、特定の非接触ICカードによって、あるいは特定のキーによって解除操作が可能なものとなされることにより、セキュリティ面を考慮した最も簡便で安価なロック解除機構を装備したものとすることができると共に、両者によるロック解除機構を併有したものとすることにより、万一の停電時にキーを用いてロック解除操作を行うことが可能なものとすることができ有利である。
本発明の好ましい実施形態の1つを、添附図面に基いて以下説明する。
図1〜4は、いずれも本発明による移動ラック装置の全体を示すものであり、図1及び図3はラック集積状態を、図2及び図4は一端側の1つの作業用通路を開いたときの状態を示している。
これらの図に示すように、移動ラック装置(1)は、設置面としての床面上に、1対のレール(2)が敷設されており、このレール(2)の一端に固定状態に取付けられた固定ラック(11)と、レールに沿って走行自在に設けられた複数個の移動ラック(10)とを装備している。
これらのラック(10)(11)は、外側の筺体(10a)(11a)の内側に複数段、複数列に棚板(11b)(図2)が取付けられており、ラック(10)(11)の前面側または/および後面側の開口面から収納物の出し入れを行いうるものとなされている。
各移動ラック(10)は、筺体(10a)の下面に台車(図示略)を有し、この台車に装備した車輪を、各移動ラックの正面に装備した走行駆動用ハンドル(3)を回すことで回転駆動し、レール(2)に沿って走行移動させることができるようになされている。
この図示実施例のラック装置(1)は、上記のように手動式のものであるが、モーターを装備して電動走行駆動させるように構成したものについても、本発明は同様に適用可能なものである。また、すべてのラックが移動ラックで構成される場合にあっても同様に適用可能である。
本発明に係る上記ラック装置(1)は、図1および図3に示すような各ラック(10)(11)を近接状態に並べた集積状態から、任意のラック(10)(11)への物品の出し入れを行う場合には、当該ラックの右側に隣接するラックを走行移動させることにより、図2及び図3に示すようにそれらのラック(10)(11)間に作業用通路(W)を開いて出し入れ作業を行うものである。
図1〜図4において、符号(4)は、各ラック(10)(11)の上面側において、隣接するラック間に渡して設けられた電気及び信号等伝送用のアームである。
上記の構成は、従来の移動ラック装置と同様であるが、本発明に係るラック装置(1)においては、隣接する各ラック(10)(11)の台車フレーム(7)の対向面間に、隣接ラック同士を開離不能に連結する左右に1対のロック装置(20)を具備する。このロック装置(20)は、図3及び図4に見られるように、各ラック(10)(11)の左右方向(走行方向と直交する方向)の両端部に1個づつ、各1対を装備したものとなされている。なお、ロック装置(20)は、必要に応じて3個以上装備するものとしても良いし、中央部に1個だけ装備したものとしても良い。
そしてまた、各移動ラック(10)の正面板の一部には、ロック解除操作用のカードリーダー(5)と、同じくロック解除操作用のキーを差し込むキー操作部(6)とが設けられている(図1参照)。
図5〜図9には、上記ロック装置(20)の構造とその作用状態を詳しく示している。
ロック装置(20)は、隣接するラック(10)(11)相互が集積状態に近接されることによって互いに自動的に係合して、上記の隣接するラック同士を開離不能に連結するものであり、ラック(10)(11)の下端の台車のフレーム(7)を取付個所として、隣接するラック(10)(11)の対向面にそれぞれ設けられた雄連結部材(30)と雌嵌合部材(40)とからなる。
雄連結部材(30)は、台車フレーム(7)にこれを貫通して軸線中心に回転自在に取付けられたロック用フック杆(31)を主要構成部品とする。このフック杆(31)には、フレーム(7)から突出された先端部の上面に、基部側に向って上り勾配となった回転制御用の傾斜カム面(31a)を有する。そして、このカム面(31a)に続く基部側に切込溝(31c)が形成されることによってその前面側にロック用の係止段部(31b)が形成されている。
台車フレーム(7)の内側において、上記ロック用フック杆(31)の後端(基端)には、揺動レバー(32)が固着されている。この揺動レバー(32)は、図9に示すように、長さ方向の一端寄りの中間部の位置をフック杆(31)に固着されたものとなされており、固着点から短い方のレバー端部には、電動によるセキュリティ・ロック解除機構(50)としてのロック解除用ソレノイド(51)の進退作動軸(51a)の先端が連結されている。一方、固着点から長い方のレバー端には、コイルばねによる引きばね(33)の一端が連結され、このばねの付勢力と上記ソレノイド(51)によるストッパー作用とによって、フック杆(31)を常時は図5に示すようなロック位置に保持しうるようになっている。
上記のロック解除用ソレノイド(51)は、図1に示したカードリーダー(5)に所定の無接触ICカードをかざすことによって作動し、揺動レバー(32)を介してフック杆(31)を引きばね(33)に抗して所定角度回転させることにより、後述するロックピン(42)との係合を解いてロックを解除するものである。
そして又、上記の長い方のレバー端の近傍位置には、手動によるセキュリティ・ロック解除機構としてのキー解除装置(60)の連動用ワイヤケーブル(61)の牽引ワイヤー(61a)が連結されている。
このキー解除装置(60)は、図1に示したキー操作部(6)に所定のキーを押し込んでこれを回転することにより、図9に示すように、キー操作部(6)の奥側に取付けられたワイヤー牽引レバー(62)を一体的に回動させ、該牽引レバー(62)の先端に連結された牽引ワイヤー(61a)を介して前記揺動レバー(32)をロック解除方向に回動させ、前記同様にロックを解除するものである。
雄連結部材(30)は更に、前記のロック用フック杆(31)の周りに位置してこれを囲繞する状態に短筒状の筒状カバー体(37)が設けられている。この筒状カバー体(37)は、ナイロン(ポリアミド樹脂)等の強靱な合成樹脂製のものであり、外周面が僅かに先細のテーパー状に形成されると共に、内面の前半部が先端に向って拡径状の誘導テーパー面(37a)に形成されている。
この筒状カバー体(37)は、隣接するラック(10)(11)が集積状態に近接された際に、後述する雌連結部材(40)の受容スリーブ(41)の外側にしっくりと嵌合して雌雄両連結部材(30)(40)の相対的な正しい位置決めの役目を果たすと共に、先端面が相手方のラック(10)(11)の台車フレーム(7)の外面に当接して、隣接するラック(10)(11)同士の間に所定の間隔を保持し、ラックどおしが激しくぶつかるのを防止するスペーサーとしての役目を果たすものである。
雄連結部材(30)におけるその他の構成部材として、図5〜図8に示す(33)は雄連結部材(30)の取付用補強プレート、(34)はフック杆(31)を回転自在に貫挿したブッシュ、(35)はワッシャ、(36)は引きばね取付ピンである。
雌連結部材(40)は、その主要構成部品として、台車フレーム(7)の外面に突出状態に取付けられた短筒状の受容スリーブ(41)と、このスリーブ(41)の先端部内面に突設されたロックピン(42)とを備える。
受容スリーブ(41)は、ロック時に雄連結部材(30)のロック用フック杆(31)の先端部の進入を許容するものであり、ラック集積時において隣接するラック(10)(11)同士の近接移動により前記ロック用フック杆の先端部が受容スリーブ(41)内に進入されるのに伴って、前記ロックピン(42)が、雄連結部材(30)のフック杆(31)のカム面(31a)に干渉して該フック杆(31)に軸線中心の所要の回転を生じさせ得るものとなっている。
これを更に具体的に説明すると、ロックピン(42)は、図6(B)に示すように、受容スリーブ(41)の内面の上部寄りの位置から水平状に突出されたものとなされている。しかもその突出長さは、ロック用フック杆(31)の回転中心より一側方寄りの位置で終止した短かいものとなされている。
従って、雌雄両連結部材(30)(40)が相互に近接して、相互干渉が始まってからは、図6(B)、図7(B)、図8(B)に示すように、更には図10の(A)(B)(C)に順を追って示すように、フック杆(31)のカム面(31a)の先端部にロックピン(42)が当たることによってフック杆(31)に回転トルクが与えられ、フック杆(31)が受容スリーブ(41)内に深く進入するに従ってフック杆(31)が引きばね(33)の付勢力に抗して所定角度回転される。そしてやがて、ロックピン(42)がフック杆(31)の切割溝(31c)の位置に到達すると、カム面(31a)によるカム作用が消失されるため、フック杆(31)は引きばね(33)の力でもとのロック位置に復動回転し、ロックピン(42)を切割溝(31c)の中に嵌まり込ませる。従って、以降、ロックピン(42)は係止段部(31b)に係合することによって雌雄両連結部材(30)(40)の離間分離を阻止し、ひいてはロック装置(20)をロック状態に維持する。
図1及び図3に示すように、すべての移動ラック(10)が一端の固定ラック(11)側に引き寄せられた集積状態時においては、すべてのロック装置(20)が上記のようなロック状態に保持される。このため、隣接するラック(10)(11)間を開くことができず、作業通路(W)を確保することができない状態に保たれる。
この集積状態のラック装置(1)において、特定の作業者が、特定のラック(10)(11)に収容されている物品の取出し、あるいは収納の作業を行う必要を生じた場合には、当該ラックに対応するラックのロック解除用の非接触ICカードを持参して、これをカードリーダー(5)にかざし読取らせる。これにより適合性が認識された場合には、前述のように、セキュリティ・ロック解除用のソレノイド(51)が起動し、当該ラックとこれに隣接するラック(10)(11)との間のロック装置(20)のロックが解除される。従って、この解除された移動ラック(10)を、それより図示の右側に存在することもある他の可動ラック(10)も含めて、レール(2)上を走行させ、所期する所定の作業用通路(W)をつくりだして、所要の作業を行うものである。
また、停電時において、上記のようなソレノイド(51)による電気的なロック解除操作を行うことができない場合には、所定のキーを用いて、これをキー操作部(6)に挿し込んで回転させることにより、前述のように各ロック装置(20)について個別にそのロック解除操作を行い得る。
ところで、ロック装置(20)のロックを解除し、作業用通路(W)を開いて所定の作業を終えたのちは、ラック装置(1)はセキュリティ確保のために必ず再び集積ロック状態に戻すことが望まれる。そこで、この戻し忘れを防ぐために警報装置を装備したものとすることが望まれる。
本発明に係る図示実施例のラック装置(1)は、このような要請にも好都合に対応しうるように雌連結部材(40)にラックの閉め忘れ防止用の検知用センサーとしてのリミットスイッチ(8)が一体的に組込まれたものとなされている。即ち、図5に示すように、台車フレーム(7)の裏側にリミットスイッチ(8)が取付けられ、その進退作動自在な作動子(8a)が雌連結部材(40)における受容スリーブ(41)の中心位置においてフレーム(7)を貫通し、雄連結部材(30)のロック用フック杆(31)の先端面に臨ませられたものとなされている。
従って、ロック装置(20)のロック状態時においては、図8(A)に示すように、リミットスイッチ(8)の作動子(8a)がフック杆(31)の先端面に押されて退入位置をとり、ラック(10)(11)が閉止状態にあることを検知する一方、ラック(10)(11)が移動されて作業用通路(W)が開かれたときは、図5(A)に示すように上記作動子(8a)が進出作動してロック解除状態にあることを検知する。即ち、隣接するラック(10)(11)同士が開離されていることを検知し、この開離状態が所定時間経過したとき、例えば5分間経過したときに警報ブザー等による警報装置を作動せしめるものとなされている。
上記の図示実施例は、この発明の1つの好適な実施態様を示したものに過ぎない。本発明は、特許請求の範囲に記載された構成を逸脱しない範囲で、図示実施例以外に種々の設計的な変更が許容されるものである。
本発明に係る移動ラック装置を集積状態で示した斜視図である。 図1の移動ラック装置を、隣接ラック間に1つの作業用通路を開いた状態で示した斜視図である。 移動ラック装置の図1相当状態の平面図である。 移動ラック装置の図2相当状態の平面図である。 ロック装置の雌雄連結部材を分離状態で示した縦断面図である。 ロック装置のロック作動の初期途上状態を示すものであり、図6(A)は縦断面図、図6(B)は図6(A)の6B−6B線の断面図である。 ロック装置のロック作動の中期途上状態を示すものであり、図7(A)は縦断面図、図7(B)は図7(A)の7B−7B線の断面図である。 ロック装置のロック状態を示すもので、図8(A)は縦断面図、図8(B)は図8(A)の8B−8B線の断面図である。 ロック装置の雄連結部材の背面部分と、これに連動連結されているロック解除機構の構成態様とを示す背面図である。 ロック装置のロック作動状態を順を追って示すものであり、(A)はロック作動の初期状態、(B)は同中期状態、(C)はロック完了状態をそれぞれ示す要部斜視図である。
符号の説明
1…移動ラック装置
2…レール
3…走行駆動用ハンドル
5…カードリーダー
6…キー操作部
7…台車フレーム(取付フレーム)
8…リミットスイッチ
10…移動ラック
11…固定ラック
20…ロック装置
30…雄連結部材
31…ロック用フック杆
31a…回転制御用カム面
31b…係合段部
31c…切込溝
32…揺動レバー
33…引きばね
37…筒状カバー体
40…雌連結部材
41…受容スリーブ
42…ロックピン
50…電動式ロック解除機構
51…ロック解除用ソレノイド
60…手動式ロック解除機構
61a…牽引ワイヤ

Claims (7)

  1. レール上に複数個の移動ラックが走行自在に装備され、任意の隣接するラック間を拡げることで作業用通路を確保しうるようになされた移動ラック装置において、
    隣接するラックの対向面に、該ラック相互が集積状態に近接されることによって互いに自動的に係合して隣接するラック相互を開離不能に連結するロック装置を備え、
    かつ、上記の各ロック装置は、特定作業者による操作のみによって個別にロックを解除しうるセキュリティ・ロック解除機構に連動連結されていることを特徴とする移動ラック装置。
  2. 前記ロック装置は、隣接するラックの対向面のそれぞれに設けられた雄連結部材と雌連結部材とからなり、
    前記雄連結部材は、取付フレームから突出された先端部に、回転制御用の傾斜カム面と該カム面に続く基部側に係止段部とを有する軸線中心に回転自在なロック用フック杆を備え、
    前記雌連結部材は、前記ロック用フック杆の進入を許容する短筒状の受容スリーブと、該スリーブの先端部内面に突設されたロックピンとを備え、
    隣接するラック同士の近接移動により前記ロック用フック杆の先端部が受容スリーブ内に進入されるに伴って、前記ロックピンが、前記カム面の一側方位置に当接されることにより前記フック杆に軸線中心の回転を生じさせ、続いて前記係止段部に至ることによってフック杆に付勢ばねによるロック位置への復動回転を生じさせて、前記ロックピンを係止段部に係合せしめ得るものとなされていることを特徴とする移動ラック装置。
  3. 前記雄連結部材は、ロック用フック杆の周りに囲繞状態に位置した筒状カバー体を備え、
    該カバー体は、隣接するラックが集積状態に近接された際に前記受容スリーブの外側に嵌合し、かつ先端面が相手方のラックの外面に当接して、ラック相互の衝接を防止するスペーサーの役目を担うものとなされていることを特徴とする請求項2に記載の移動ラック装置。
  4. 前記筒状カバー体は、合成樹脂製である請求項3に記載の移動ラック装置。
  5. 前記雌連結部材における受容スリーブの中心位置において、雄連結部材のロック用フック杆の先端面に臨んだ進退作動自在な作動子を有するリミットスイッチを具備し、
    該リミットスイッチは、隣接するラック同士が開離されたことを検知し、該開離状態が所定時間経過したときに警報装置を作動せしめるものとなされていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の移動ラック装置。
  6. セキュリティ・ロック解除機構は、特定の非接触ICカードによって解除操作が可能なものとなされている請求項1〜5のいずれか1項に記載の移動ラック装置。
  7. セキュリティ・ロック解除機構は、特定のキーによって解除操作が可能なものとなされている請求項1〜6のいずれか1項に記載の移動ラック装置。
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