JP2008130575A - 膜形成材料および膜形成方法 - Google Patents

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英明 町田
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永華 徐
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Abstract

【課題】信号の処理速度向上が得られる誘電率が小さく、かつ、CMP(化学・機械的研磨)に耐え得る機械的強度を持ち、更には形成された膜の面内均一性が高く、かつ、ロット間でのバラツキが少ない膜を、緩い成膜条件(最適成膜条件の範囲が広く)で、かつ、容易に、形成することができる半導体装置(素子)における絶縁膜(誘電膜)を形成する為の膜形成材料及び膜形成方法を提供する。
【解決手段】膜を形成する為の材料であって、炭素数が4〜7個のシクロアルキル基を一つ、炭素数が1〜3個のアルキル基を一つ、及び、炭素数が1〜3個のアルコキシ基を二つ持つSi化合物。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば半導体装置(素子)における絶縁膜(誘電膜)を形成する為の膜形成材料および膜形成方法に関する。
現在、半導体分野における進歩は著しく、LSIからULSIに移って来ている。そして、信号の処理速度を向上させる為、又、その他の要請から微細化が進んでいる。これに伴って配線幅も狭くなり、超細線化している。このようなことから、従来のW配線膜、更にはAl配線膜では、細線化に耐えられないと言われている。そして、配線膜の材料としてCuを採用することが提案されている。
しかしながら、配線膜材料として抵抗値が低いCuが採用されても、未だ、十分では無いと言われ出している。
すなわち、信号の処理速度を向上させる為、配線膜間の絶縁膜・誘電膜(層間絶縁膜・誘電膜)に対する改善も要求されるようになった。例えば、従来では、配線膜間の層間絶縁膜はSiOで構成されていた。しかしながら、信号の処理速度の向上の観点から、最近では、SiOより誘電率が低い材料を層間絶縁膜に用いることが提案され始めた。すなわち、SiOより誘電率が低い材料を層間絶縁膜の材料として採用することにより、信号の遅延が緩和されると言われている。
WO99/57330(特表2002−514004) 特開2000−216153 特開2003−151972
上述の通り、これまでは、信号速度向上の観点から、配線膜材料として低抵抗な金属が、又、層間絶縁膜材料として誘電率が低いSiOC系材料が提案されていた。
そして、誘電率が低い層間絶縁膜を形成する技術として、上記特許文献で提案されている如く、RnSi(OR)mタイプのアルコキシシリコンを用いて化学気相成長方法(CVD)により成膜することが試みられた。そして、それなりの成果が得られた。
しかしながら、これまでの提案になるものでは、誘電率が十分に低いとは言えず、更なる開発が求められている。
又、Cu/低誘電率絶縁膜配線のダマシン配線構造においては、絶縁膜に対して、エッチング、アッシング、洗浄、更にはCMP(化学・機械的研磨)と言った各種の処理が施される。従って、これ等の処理に際して、絶縁膜が損傷し難くする為、絶縁膜は機械的強度が高いことが求められている。
そして、このような強度面における特性についても、従来のものでは、満足できるものでなかった。
本発明者は、信号の処理速度向上が得られる層間絶縁膜として好適な小さな誘電率で、かつ、CMPに耐え得る機械的強度の膜の研究を鋭意押し進めて行く中に、ジシクロペンチルジメトキシシラン[(c−CSi(OCH]を原料として作成した膜は層間絶縁膜として非常に有望である事実を見出すに至った。
しかしながら、ジシクロペンチルジメトキシシランは、その蒸気圧が60℃で0.2torrと低く、安定した原料の供給が困難であった。この為、形成された膜の面内均一性が余り良くなく、ロット間でバラツキが認められる問題が有った。更には、蒸気圧が低いことから、膜形成の為の最適成膜条件が大きく制約を受けており、成膜し難い問題点も有る。
従って、本発明が解決しようとする第1の課題は、信号の処理速度向上が得られる誘電率が小さな膜を形成できる技術を提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、CMPに耐え得る機械的強度を持つ膜を形成できる技術を提供することである。
本発明が解決しようとする第3の課題は、高い蒸気圧を持つことから、成膜条件が緩く(最適成膜条件の範囲が広く)、容易に膜を形成できる技術を提供することである。
本発明が解決しようとする第4の課題は、高い蒸気圧を持つことから、膜形成が容易で、そして形成された膜の面内均一性が高く、かつ、ロット間でのバラツキが少ない技術を提供することである
前記の課題を解決する為の研究を鋭意押し進めて行く中に、本発明者は、シクロアルキル基を一つ、アルキル基を一つ、及びアルコキシ基を二つの合計4個の基を持つSi化合物を用いた場合、前記の課題が解決されることが判って来た。すなわち、シクロアルキル基を一つ、アルキル基を一つ、及びアルコキシ基を二つの合計4個の基を持つSi化合物は、ジシクロペンチルジメトキシシラン[(c−CSi(OCH]に比べると、蒸気圧が高く、従って成膜がそれだけ容易であることが判って来た。
特に、炭素数が4〜7個のシクロアルキル基を一つ、炭素数が1〜3個のアルキル基を一つ、及び炭素数が1〜3個のアルコキシ基を二つの合計4個の基を持つSi化合物は、ジシクロペンチルジメトキシシラン[(c−CSi(OCH]に比べると、蒸気圧が大幅に高く、従って成膜がそれだけ容易であることが判った。
例えば、(c−CSi(OCHの蒸気圧は0.2torr(60℃)であるのに対して、c−CSi(CH)(OCHの蒸気圧は10torr(60℃)、c−C11Si(CH)(OCHの蒸気圧は10torr(60℃)、c−CSi(C)(OCHの蒸気圧は3torr以上(60℃)、c−C11Si(C)(OCHの蒸気圧は2torr以上(60℃)であり、気化が非常に容易である。
このような知見に基づいて本発明が達成されたものである。
すなわち、前記の課題は、
膜を形成する為の材料であって、
炭素数が4〜7個のシクロアルキル基を一つ、
炭素数が1〜3個のアルキル基を一つ、
及び、炭素数が1〜3個のアルコキシ基を二つ
持つSi化合物である
ことを特徴とする膜形成材料によって解決される。
特に、化学気相成長方法により膜を形成する為の材料であって、
炭素数が4〜7個のシクロアルキル基を一つ、
炭素数が1〜3個のアルキル基を一つ、
及び、炭素数が1〜3個のアルコキシ基を二つ
持つSi化合物である
ことを特徴とする膜形成材料によって解決される。
又、上記化合物を用いた化学気相成長方法により膜を形成する膜形成方法によって解決される。
特に、化学気相成長方法により基板上に膜を形成する方法であって、
上記のSi化合物を供給する供給工程と、
前記供給工程で供給されたSi化合物の分解による分解生成物が前記基板上に堆積する分解・堆積工程
とを具備することを特徴とする膜形成方法によって解決される。
上記本発明にあっては、Si化合物は、炭素数が4〜7個のシクロアルキル基(c−C2n−1(但し、nは4〜7の整数))を一つ、炭素数が1〜3個のアルキル基(C2m+1(但し、mは1〜3の整数))を一つ、及び炭素数が1〜3個のアルコキシ基(OC2m+1(但し、mは1〜3の整数))を二つ持つシラン化合物であるが、中でも、シクロアルキル基は炭素数が5個か6個のものが特に好ましい。アルキル基は炭素数が1個か2個のものが特に好ましい。アルコキシ基は炭素数が1個か2個のものが特に好ましい。尚、アルコキシ基はメトキシ基であるものが特に好ましい。好ましい化合物として、例えばc−C11Si(CH)(OCH,c−C11Si(C)(OCH,c−CSi(CH)(OCH,c−CSi(C)(OCHの群の中から選ばれる少なくとも一つの化合物が挙げられる。
又、上記の本発明になる膜形成材料であって、Si−O−C系の膜を形成する為の材料であることを特徴とする膜形成材料によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成材料であって、誘電率が2.1以下の絶縁膜または誘電膜を形成する為の材料であることを特徴とする膜形成材料によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成材料であって、弾性率が5GPa以上の絶縁膜または誘電膜を形成する為の材料であることを特徴とする膜形成材料によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、供給工程は不活性ガスのバブリングによりSi化合物が供給されるものであることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、不活性ガスの流量が10〜500sccm(特に、10sccm以上。300sccm以下。)であることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、Si化合物と不活性ガスとの供給割合(圧力比)が前者/後者=1/20〜1/2(特に、1/20以上。1/10以下。)であることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、Si化合物と不活性ガスとの合計供給量(分解室における合計圧力)が0.1〜100torr(特に、1torr以上。20torr以下。)であることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、Si化合物の分解はプラズマ手段と加熱手段との併用によって行われることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、分解・堆積工程にあっては電極間距離が20〜250mm(特に、50mm以上。120mm以下。)の平行平板型電極によるプラズマ手段が用いられることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、一方の電極が基板ステージを兼ねると共に他方の電極が吹出しシャワーを兼ねた平行平板型電極のプラズマ手段(特に、出力が10〜400Wのプラズマ装置)が用いられ、前記吹出しシャワーを兼ねた他方の電極からSi化合物が吹き出されることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、堆積形成された膜に電磁波を照射する電磁波照射工程を更に具備することを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、電磁波は紫外線であって、その出力パワーが1〜10mW/cmで、照射時間が0.1〜130秒(特に、30秒以上。90秒以下。)であることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、堆積形成された膜を加熱する加熱工程を更に具備することを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、加熱温度が300〜500℃で、加熱時間が1秒〜1時間(特に、1分以上。40分以下。)であることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
又、上記の本発明になる膜形成方法であって、分解生成物が堆積する基板は200〜500℃(特に、300℃以上。450℃以下。)に保持されていることを特徴とする膜形成方法によって解決される。
例えば、半導体素子の層間絶縁膜・誘電膜を形成する為の原料として、特に、CVDにより層間絶縁膜・誘電膜を形成する為の原料として、炭素数が4〜7個のシクロアルキル基を一つ、炭素数が1〜3個のアルキル基を一つ、及び炭素数が1〜3個のアルコキシ基を二つ持つSi化合物を用いることによって、誘電率が小さなSi−O−C系(基本的に、Si,O,Cの三元素を含むものであるが、成膜条件(環境)によっては、その他の元素が含まれる場合も有るので、Si−O−C系と表記)の膜が簡単・容易に形成された。すなわち、信号の処理速度向上が得られる誘電率が小さな層間絶縁膜・誘電膜が形成できた。例えば、誘電率が2.1以下、更には1.9〜2.1と言ったように小さいことから、この膜は半導体素子における層間絶縁膜・誘電膜として非常に好ましいものであった。
しかも、この膜は、機械的強度に富むものでも有り、即ち、CMPに耐え得る機械的強度を持ち、例えば弾性率が5GPa以上の膜が形成されており、配線膜形成に際してCMPが用いられても、層間絶縁膜・誘電膜が損傷を受け難いものであった。例えば、CMPに際して、膜が剥離すると言った事故が起きることも無いものであった。
更に、本発明で用いた上記特徴のSi化合物は、ジシクロペンチルジメトキシシラン[(c−CSi(OCH]に比べて蒸気圧が高いことから、成膜条件が緩く(最適成膜条件の範囲が広く)、例えば原料供給の制御が容易で、容易に膜を形成できる。しかも、形成された膜は、面内均一性が高く、かつ、ロット間でのバラツキが少ないものであった。
CVDにおける原料化合物の分解・堆積には、これまで、各種の手法が知られている。本発明にあっても、従来からの手法を採用できる。しかしながら、その理由の十分な理論的解明は未だであるが、本発明のSi化合物の分解・堆積はプラズマ手段と加熱手段との併用によるのが好ましい。その理由は、このようにして得られた膜が層間絶縁膜・誘電膜として最も好ましかったからである。
又、CVDによって膜を形成するに際して、電極間距離が20〜250mm(特に、50mm以上。120mm以下)の平行平板型電極を備えたプラズマ手段を用いるのが好ましかった。特に、平行平板型電極の一方の電極が基板ステージを兼ねると共に、他方の電極がSi化合物の吹出しシャワーを兼ねているプラズマ手段を用いるのが好ましかった。又、10〜400Wのパワーのプラズマを用いるのが好ましかった。その理由は、このようにして得られた膜が層間絶縁膜・誘電膜として最も好ましかったからである。
さて、上記のようにして形成された膜(絶縁膜・誘電膜)には、後処理を施さなくとも良い。すなわち、得られた膜の誘電率は小さく、かつ、膜強度は大きい。しかしながら、形成された膜に対して、電磁波(例えば、紫外線などの光)を照射したり、加熱処理などの熱処理を行うことが好ましかった。例えば、出力パワーが1〜10mW/cmの紫外線を0.1〜130秒(好ましくは、30秒以上。90秒以下)照射することは好ましい一つである。又、300〜500℃の温度に1秒〜1時間(好ましくは、1分以上。40分以下)加熱することも好ましい一つである。すなわち、上記の如きの後処理を行うと、誘電率が、一層、小さなものになったからである。
本発明は膜形成材料である。特に、CVDにより形成する為の膜形成材料である。特に、誘電率が2.2以下(特に、2.1以下。例えば1.9〜2.1)の膜を形成する為の材料である。又、弾性率が5GPa以上(上限値に格別な制約は無いが、現実的には、例えば 8GPa程度)の膜を形成する為の材料である。更には、Si−O−C系の膜を形成する為の材料である。中でも、半導体素子における層間絶縁膜・誘電膜を形成する為の材料である。この材料(原料)は、炭素数が4〜7個のシクロアルキル基(c−C2n−1(但し、nは4〜7の整数))を一つ、炭素数が1〜3個のアルキル基(C2m+1(但し、mは1〜3の整数))を一つ、及び炭素数が1〜3個のアルコキシ基(OC2m+1(但し、mは1〜3の整数))を二つ持つSi化合物である。前記シクロアルキル基は、炭素数が4〜7のものであれば良いが、特に、5個か6個のものである。前記アルキル基は、炭素数が1〜3個のものであれば良いが、特に、1個か2個のものである。前記アルコキシ基は、炭素数が1〜3個のものであれば良いが、特に、1個か2個のものである。中でも、メトキシ基である。具体的には、例えばc−C11Si(CH)(OCH,c−C11Si(C)(OCH,c−CSi(CH)(OCH,c−CSi(C)(OCH等が挙げられる。尚、本発明の材料は、前記Si化合物単独のみの場合の他、前記Si化合物が溶媒中に溶かされた形態、即ち、含まれる場合が有る。
本発明になる膜形成方法は、上記の膜を形成する方法である。上記化合物を用いた化学気相成長方法により膜を形成する方法である。すなわち、上記のSi化合物を供給する供給工程を有する。かつ、前記供給工程で供給されたSi化合物の分解による分解生成物が前記基板上に堆積する分解・堆積工程を有する。又、好ましくは、堆積形成された膜に電磁波(光)を照射する電磁波照射工程を有する。電磁波は、特に、紫外線である。そして、その出力パワーが1〜10mW/cm、照射時間が0.1〜130秒(特に、30秒以上。90秒以下。)である。又、好ましくは、堆積形成された膜を加熱する加熱工程を有する。加熱温度は、特に、300〜500℃、加熱時間が1秒〜1時間(特に、1分以上。40分以下。)である。Si化合物は、不活性ガスのバブリングにより供給される。不活性ガスの流量は、例えば10〜500sccm(特に、10sccm以上。300sccm以下。)である。Si化合物と不活性ガスとの供給割合(圧力比)は、特に、前者/後者=1/20〜1/2(中でも、1/20以上。1/10以下。)である。又、Si化合物と不活性ガスとの合計供給量(分解室における合計圧力)は、特に、0.1〜100torr(中でも、1torr以上。20torr以下。)である。Si化合物の分解は、特に、プラズマ手段と加熱手段との併用によって行われる。分解・堆積には、特に、電極間距離が20〜250mm(中でも、50mm以上。120mm以下。)の平行平板型電極を有するプラズマ装置が用いられる。更には、一方の電極が基板ステージを兼ねると共に他方の電極が吹出しシャワーを兼ねた平行平板型電極のプラズマ装置(特に、出力が10〜400Wのプラズマ装置)が用いられる。そして、吹出しシャワーを兼ねた他方の電極からSi化合物が吹き出される。分解生成物が堆積する基板は、特に、200〜500℃(中でも、300℃以上。450℃以下。)に保持される。
以下、具体的な実施例を幾つか挙げて説明する。
勿論、下記の実施例は単に実施例に過ぎず、本発明が下記実施例に限定されるもので無いことは当分野の技術者ならば当然に理解できる。
[実施例1]
図1は、本発明になる化学気相成長方法が実施されるCVD装置の概略図である。
図1中、1は原料容器、2は加熱器兼プラズマ放電用電極、3は分解反応炉、4はSi基板、5はガス流量制御器、6はガス吹出しシャワーヘッド兼プラズマ放電用電極、7は不活性ガス供給路である。
本実施例では、図1のCVD装置が用いられ、Si基板4上にSi,O,Cからなる膜が形成された。
すなわち、容器1内にはシクロヘキシルメチルジメトキシシラン[c−C11Si(CH)(OCH]が入れられている。そして、キャリアガス(不活性ガス:He)を300ml/minの割合で供給した。尚、容器1内は85℃に保持されている。
キャリアガスによるバブリングで気化したc−C11Si(CH)(OCHが、分解反応炉3内に導かれた。分解反応炉3内は、当初、10−5torrに排気されている。尚、原料ガスの供給により、分解反応炉3内におけるc−C11Si(CH)(OCHと不活性ガス(He)との合計圧は8torrになっている。
尚、Si基板4は、加熱器兼プラズマ放電用電極2上に保持され、200〜500℃に加熱されている。
又、加熱器兼プラズマ放電用電極2とガス吹出しシャワーヘッド兼プラズマ放電用電極6との間の距離は100mmとなるように設定されている。そして、電極間には所定の電圧が印加されて200Wのプラズマ放電が起こされている。
そして、分解反応炉3内に導かれたc−C11Si(CH)(OCHの分解・結合・酸化が行われ、Si基板4上に膜が形成された。
この膜をXPS(X線光電子分析法)により調べた。その結果、膜は、Si,O,Cを構成元素として含むものであることが判った(尚、HはXPSでは検出不能)。
又、この膜について、電流−電圧特性を測定した。その結果は、20Vでリーク電流が1.0×10−8A/cm2以下であることが判った。すなわち、絶縁膜として良好である。
更に、膜の容量−電圧特性を調べ、膜厚と電極から比誘電率を算出した。その結果、膜の比誘電率は2.1であった。
更に、膜の機械的強度をナノインデンテイションで調べた。その結果、膜の弾性率は8GPaであった。
又、6インチウエハーの中心部と中心から5インチ離れた周辺部とにおける膜の厚さを調べた処、膜厚は殆ど同じであった。更に、中心部と中心から5インチ離れた周辺部とにおける膜の比誘電率を調べた処、これ、また、殆ど同じであった。このことは、膜の面内均一性が良いことを示している。
更に、同条件で30枚の成膜を行なったが、同一結果が得られた。
[比較例1]
実施例1において、c−C11Si(CH)(OCHの代わりに(c−CSi(OCHを用いた以外は実施例1に準じて行った。
本比較例1で得られた膜について、6インチウエハーの中心部と中心から5インチ離れた周辺部とにおける膜の厚さ及び比誘電率を調べた処、共に、ズレが認められた。このことは、本発明の場合に比べて、膜の面内均一性に劣っていることを示している。
又、同条件で30枚の成膜を行なったが、原料の蒸気圧が低かったことから、供給が安定せず、プラズマ放電が毎回違うことが観測され、得られた膜の膜厚や誘電率には大きなバラツキが認められた。
[実施例2]
実施例1において、c−C11Si(CH)(OCHの代わりにc−CSi(CH)(OCHを用いた以外は実施例1に準じて行った。
その結果は、実施例1と同様な成績のものであった。
[実施例3]
実施例1において、c−C11Si(CH)(OCHの代わりにc−CSi(C)(OCHを用いた以外は実施例1に準じて行った。
その結果は、実施例1のSi化合物に比べたならば蒸気圧が多少低いことから、実施例1の成績よりも多少劣るものでは有ったが、比較例1の場合に比べたならば遥かに優れた成績であった。
[実施例4]
実施例1において、c−C11Si(CH)(OCHの代わりにc−C11Si(C)(OCHを用いた以外は実施例1に準じて行った。
その結果は、実施例1のSi化合物に比べたならば蒸気圧が多少低いことから、実施例1の成績よりも多少劣るものでは有ったが、比較例1の場合に比べたならば遥かに優れた成績であった。
[実施例5]
実施例1で成膜された膜に4.7mW/cm(出力パワー)の紫外線を照射した。
その結果、照射時間に比例して膜の誘電率は低下した。すなわち、照射時間が約90秒程度で誘電率は最低値(照射前に比べて約15%低下)を示した。尚、更に照射を続けると、誘電率は徐々に大きくなったので、照射時間は約130秒以内であるのが好ましかった。
[実施例6]
実施例1で成膜された膜を30分間加熱した。
その結果、加熱温度が高くなるにつれて誘電率が低下した。その結果を、下記の表に示す。

加熱温度 加熱時間 誘電率
300℃ 30分 2.08
350℃ 30分 2.00
400℃ 30分 1.88
450℃ 30分 1.82
CVD装置の概略図

Claims (18)

  1. 膜を形成する為の材料であって、
    炭素数が4〜7個のシクロアルキル基を一つ、
    炭素数が1〜3個のアルキル基を一つ、
    及び、炭素数が1〜3個のアルコキシ基を二つ
    持つSi化合物である
    ことを特徴とする膜形成材料。
  2. Si−O−C系の膜を形成する為の材料であることを特徴とする請求項1の膜形成材料。
  3. 化学気相成長方法により膜を形成する為の材料であることを特徴とする請求項1又は請求項2の膜形成材料。
  4. 誘電率が2.1以下の絶縁膜または誘電膜を形成する為の材料であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかの膜形成材料。
  5. 弾性率が5GPa以上の絶縁膜または誘電膜を形成する為の材料であることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかの膜形成材料。
  6. c−C11Si(CH)(OCH,c−C11Si(C)(OCH,c−CSi(CH)(OCH,c−CSi(C)(OCHの群の中から選ばれる少なくとも一つの化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかの膜形成材料。
  7. 化学気相成長方法により基板上に膜を形成する方法であって、
    請求項1〜請求項6いずれかのSi化合物を供給する供給工程と、
    前記供給工程で供給されたSi化合物の分解による分解生成物が前記基板上に堆積する分解・堆積工程
    とを具備することを特徴とする膜形成方法。
  8. 供給工程は不活性ガスのバブリングによりSi化合物が供給されるものであることを特徴とする請求項7の膜形成方法。
  9. 不活性ガスの流量が10〜500sccmであることを特徴とする請求項8の膜形成方法。
  10. Si化合物と不活性ガスとの供給割合(圧力比)が前者/後者=1/20〜1/2であることを特徴とする請求項8又は請求項9の膜形成方法。
  11. Si化合物と不活性ガスとの合計供給量(分解室における合計圧力)が0.1〜100torrであることを特徴とする請求項8〜請求項10いずれかの膜形成方法。
  12. Si化合物の分解はプラズマ手段と加熱手段との併用によって行われることを特徴とする請求項7〜請求項11いずれかの膜形成方法。
  13. 分解・堆積工程にあっては電極間距離が20〜250mmの平行平板型電極によるプラズマ手段が用いられることを特徴とする請求項7〜請求項12いずれかの膜形成方法。
  14. 一方の電極が基板ステージを兼ねると共に他方の電極が吹出しシャワーを兼ねた平行平板型電極のプラズマ手段が用いられ、前記吹出しシャワーを兼ねた他方の電極からSi化合物が吹き出されることを特徴とする請求項13の膜形成方法。
  15. 堆積形成された膜に電磁波を照射する電磁波照射工程を更に具備することを特徴とする請求項7〜請求項14いずれかの膜形成方法。
  16. 電磁波は紫外線であって、その出力パワーが1〜10mW/cmで、照射時間が0.1〜130secであることを特徴とする請求項15の膜形成方法。
  17. 堆積形成された膜を加熱する加熱工程を更に具備することを特徴とする請求項7〜請求項16いずれかの膜形成方法。
  18. 加熱温度が300〜500℃で、加熱時間が1秒〜1時間であることを特徴とする請求項17の膜形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003503849A (ja) * 1999-06-26 2003-01-28 トリコン ホールディングス リミティド 基材上にフィルムを形成する方法及び装置
WO2006075578A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Tri Chemical Laboratories Inc. 膜形成材料および膜形成方法

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