JP2008130310A - シールドコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コストの低減を図る。
【解決手段】雄ハウジング10Mのシールドシェル30と雌ハウジング10Fのシールドシェル30は同じ形状であって、シールドシェル30の接触部35は、内面側に接点を有する外位置接触片32と外面側に接点を有する内位置接触片31とを周方向に並べて設けて構成され、一方のシールドシェル30の内位置接触片31と他方のシールドシェル30の外位置接触片32とが対応して互いに径方向に当接する。雄ハウジング10M側のシールドシェル30と雌ハウジング10F側のシールドシェル30を同一形状としたので、コストを低減することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、シールドコネクタに関するものである。
特許文献1には、互いに嵌合可能な雄ハウジングと雌ハウジングにシールドシェルを設け、両ハウジングが嵌合した状態では、シールドシェル同士が接続することにより、ハウジング内の導電路がシールドシェルによってシールドされるようにしたシールドコネクタが記載されている。
特開平11−265754号公報
上記従来のシールドコネクタでは、雄ハウジングに設けるシールドシェルと、雌ハウジングに設けるシールドシェルの形状が異なっていたため、2種類のシールドシェルを製造する必要があり、製造コストが高くなる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コストの低減を図ることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合可能な雄ハウジングと雌ハウジングに、夫々、筒状のシールドシェルを設け、前記雄ハウジングと前記雌ハウジングが嵌合した状態では、前記シールドシェルの先端の接触部同士が接続されることにより、前記雄ハウジング内と前記雌ハウジング内の導電路が前記シールドシェルによってシールドされるようになっているシールドコネクタにおいて、前記雄ハウジング側の前記シールドシェルの前記接触部は、内面外周に接点を有する外位置接触片と外面側に接点を有する内位置接触片とを周方向に並べて設けた形態であり、前記雌ハウジング側の前記シールドシェルは、前記雄ハウジング側の前記シールドシェルと同一形状であって、外位置接触片と内位置接触片が、夫々、前記雄ハウジング側の前記シールドシェルの前記内位置接触片と前記外位置接触片に対して径方向に当接するように周方向において位置決めされているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、2つの前記外位置接触片と2つの前記内位置接触片が、90度のピッチで交互に配置されているところに特徴を有するところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記雄ハウジング側の前記シールドシェルの前記接触部が、前記雄ハウジングにおける前記雌ハウジングとの対向面から前方へ突出するとともに、前記雄ハウジングに形成したフード部で包囲された形態となっているものにおいて、前記フード部の内周には、前記接触部を構成する前記外位置接触片の外面に沿った形態のリブが形成されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
雄ハウジング側のシールドシェルと雌ハウジング側のシールドシェルとが同一形状となっているから、コストを低減することができる。
<請求項2の発明>
一方のシールドシェルの2つの外位置接触片が他方のシールドシェルの2つの内位接触片を径方向に挟み付け、一方のシールドシェルの2つの内位置接触片が他方のシールドシェルの2つの外位接触片によって径方向に挟み付けられるような位置関係となり、この2つの挟み付け方向は90度ずれているので、雄ハウジング側の接触部と雌ハウジング側の接触部が径方向にずれるおそれがなく、シールドシェル同士の接触部の接触状態が安定する。
<請求項3の発明>
フード部内で突出している雄側の接触部の外位置接触片に対し、雌ハウジングの内位置接触片側から作用する径方向外向きの反力は、リブによって支承されるので、両接触片の接触圧が確保される。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図8を参照して説明する。本実施形態のシールドコネクタは、雄ハウジング10Mと雌ハウジング10Fとを嵌合させ、雄ハウジング10M内に設けたシールドシェル30の先端部と雌ハウジング10F内に設けたシールドシェル30の先端部とを接続させることにより、雄ハウジング10M内と雌ハウジング10F内に収容されている導電路41を、シールドシェル30により包囲してシールドするようになっている。
雄ハウジング10Mは、合成樹脂製であって、インナハウジング11Mと、インナハウジング11Mを包囲するアウタハウジング12Mとを備えている。インナハウジング11Mの円形断面をなす外周とアウタハウジング12Mの円形断面をなす内周は、周方向に90度ピッチで設けた4つの連結部13Mによって連結され、インナハウジング11Mの外周とアウタハウジング12Mの内周との隙間には、円筒状の取付空間14Mが形成されている。また、4つの連結部13Mは、上下方向線及び左右方向線に対して斜め45度をなす位置、即ち右上位置と左上位置と右下位置と左下位置とに配置されている。
インナハウジング11M内には、後方から挿入された雄端子金具15Mの本体16Mがランス17Mにより抜止めされ、雄端子金具15Mの後端部に接続した電線18Mがアウタハウジング12M内におけるインナハウジング11Mよりも後方の後部空間19Mを通過して、アウタハウジング12M(雄ハウジング10M)の外部へ導出されている。
また、アウタハウジング12Mにおけるインナハウジング11Mよりも前方の領域は、円筒形をなすフード部20となっている。雄端子金具15Mの前端部に形成されている細長いタブ21は、インナハウジング11Mの前端面から突出してフード部20内に収容されている。また、フード部20の内周には、その奥端面(インナハウジング11Mの前端面と面一の面)から前方へ(両ハウジング10M,10Fの嵌合方向と平行な方向へ)延びる複数のリブ22が、周方向において等角度間隔で形成されている。前後方向におけるリブ22の形成領域は、フード部20の奥端から長さ方向中央位置までとなっている。
上記雄ハウジング10Mの内部にはシールドシェル30が組み付けられている。シールドシェル30は、所定形状に打ち抜いた金属板材に、曲げ加工等を施して成形されたものであり、全体として筒状をなしている。シールドシェル30の後端部は、全周に亘ってほぼ円筒状をなしているが、シールドシェル30の後端部を除いたほぼ2/3の領域は、上下対称な一対の水平な平板状をなす内位置接触片31と左右対称な一対の円弧状をなす外位置接触片32とから構成されている。2つの内位置接触片31と2つの外位置接触片32は、周方向において90度ピッチが交互に配置されている。つまり、この雄ハウジング10Mのシールドシェル30を、上下方向の軸線または左右方向の軸線に関して前後反転させても、2つの内位置接触片31が上下に配置されるとともに、2つの外位置接触片32が左右に配置される。換言すると、両ハウジング10M,10Fの嵌合方向(前後方向)と直角であって4つの連結部13Mのうち対角配置されているいずれか2つの連結部13M同士を結ぶ対称軸33に関して、内位置接触片31と外位置接触片32を対称に配置した形態となっている。
内位置接触片31の水平な外面の先端部には、雌ハウジング10Fのシールドシェル30との接点が設けられている。一方、外位置接触片32には、その前端縁から片持ち状に延出した部分を後方内周側へ折り返すことによって弾性接触片34が形成され、この弾性接触片34の内面が雌ハウジング10Fのシールドシェル30との接点となっている。そして、この2つの内位置接触片31の前端部(先端部)と2つの外位置接触片32の前端部(先端部)は、雌ハウジング10Fのシールドシェル30との接触手段である接触部35を構成する。また、隣接する内位置接触片31と外位置接触片32は、シールドシェル30の前端から後方へ直線状に延びるスリット36によって分離されている。スリット36は、内位置接触片31の両側縁に沿って形成されているので、内位置接触片31は、外位置接触片32とは独立して径方向へ弾性撓みし得るようになっている。
かかるシールドシェル30は、スリット36を連結部13Mに嵌合させつつ後方からアウタハウジング12Mの内部に挿入され、内位置接触片31と外位置接触片32は、その前端部を除いた領域が取付空間14M内に収容されている。シールドシェル30の後端部は、アウタハウジング12M内におけるインナハウジング11Mよりも後方の後部空間19Mの内周に密着するように配置され、シールドシェル30の前端部(接触部35)は、フード部20内におけるインナハウジング11Mよりも前方に位置している。ここで、外位置接触片32は、その外周面をリブ22に対して径方向に当接させているため、径方向外側へ変位することを規制されている。
雌ハウジング10Fは、合成樹脂製であって、インナハウジング11Fと、インナハウジング11Fを包囲するアウタハウジング12Fとを備えている。インナハウジング11Fの円形断面をなす外周とアウタハウジング12Fの円形断面をなす内周は、周方向に90度ピッチで設けた4つの連結部13Fによって連結され、インナハウジング11Fの外周とアウタハウジング12Fの内周との隙間には、円筒状の取付空間14Fが形成されている。また、4つの連結部13Fは、上下方向線及び左右方向線に対して斜め45度をなす位置、即ち右上位置と左上位置と右下位置と左下位置とに配置されている。
インナハウジング11F内には、後方から挿入された雌端子金具15Fの角筒状の本体16Fがランス17Fにより抜止めされ、雌端子金具15Fの後端部に接続した電線18Fがアウタハウジング12F内におけるインナハウジング11Fよりも後方の後部空間19Fを通過して、アウタハウジング12F(雄ハウジング10M)の外部へ導出されている。また、アウタハウジング12Fには、そのアウタハウジング12Fにおけるインナハウジング11Fと対応する領域を包囲するとともに前方へ開放された筒状嵌合部24が形成されている。この筒状嵌合部24とアウタハウジング12Fとの隙間には雄ハウジング10Mのフード部20が嵌入されるようになっている。
上記雌ハウジング10Fの内部にはシールドシェル30が組み付けられている。シールドシェル30は、上記した雄ハウジング10Mのシールドシェル30と同一の形状である。つまり、同一種類の部品である。シールドシェル30が雌ハウジング10Fに取り付けられた状態では、内位置接触片31と外位置接触片32の前端部を含むほぼ全体が、インナハウジング11Fとアウタハウジング12Fとの間の取付空間14F内に収容されている。また、外位置接触片32は、その外周をアウタハウジング12Fの内周面に当接させることで、径方向外側への変位を規制されている。
さて、上記雄ハウジング10Mに取り付けたシールドシェル30が、2つの内位置接触片31を上下に配置するとともに2つの外位置接触片32を左右に配置していたのに対し、この雌ハウジング10F側のシールドシェル30では、2つの内位置接触片31が左右に配置されるとともに、2つの外位置接触片32が上下に配置されるように取り付けられている。つまり、雄ハウジング10M側のシールドシェル30と同じ向きのシールドシェル30を上下方向の軸線に関して前後反転させ、これを周方向に90度(内位置接触片31と外位置接触片32のピッチの整数倍の角度)回転させると、雌ハウジング10Fのシールドシェル30の向きとなる。
換言すると、雌ハウジング10Fのシールドシェル30の対称軸33が雄ハウジング10Mのシールドシェル30の対称軸33と平行をなすように、内位置接触片31と外位置接触片32が配置されている。このように双方の対称軸33が平行となるように前端の接触部35同士を向き合わせれば、一方のシールドシェル30の内位置接触片31が他方の外位置接触片32と対応し、一方のシールドシェル30の外位置接触片32が他方の内位置接触片31と対応するようになる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
両ハウジング10M,10Fは、雌ハウジング10Fに設けたレバー40の操作により嵌合される。尚、レバー40による嵌合手段は周知構造のものであるため、詳しい説明は省略する。両ハウジング10M,10Fが嵌合される過程では、フード部20が筒状嵌合部24の内部に進入するとともに、雄ハウジング10Mのシールドシェル30の前端部が雌ハウジング10Fの取付空間14F内に進入する。そして、両ハウジング10M,10Fが正規嵌合した状態では、雄端子金具15Mのタブ21が雌端子金具15Fの本体16F内に進入して、両端子金具15M,15Fが導通可能に接続される。また、雄ハウジング10Mの内位置接触片31の外面が雌ハウジング10Fの外位置接触片32の弾性接触片34の内面に対して弾性的に接触するとともに、雄ハウジング10Mの外位置接触片32の弾性接触片34の内面が雌ハウジング10Fの内位置接触片31の外面に対して弾性的に接触し、双方のシールドシェル30の前端部(接触部35)同士が導通可能に接続される。これにより、雄ハウジング10M内の雄端子金具15Mと雌ハウジング10F内の雌端子金具15F、及び電線18Mのうち雄ハウジング10M内に収容されている領域と、電線18Fのうち雌ハウジング10F内に収容されている領域によって構成される導電路41が、雄ハウジング10Mのシールドシェル30と雌ハウジング10Fのシールドシェル30とによって包囲されてシールドされる。
本実施形態では、シールドシェル30を、内面側に接点を有する外位置接触片32と外面側に接点を有する内位置接触片31とが周方向に並ぶ形態とし、さらに雌ハウジング10F側のシールドシェル30の外位置接触片32と内位置接触片31が、夫々、雄ハウジング10Mのシールドシェル30の内位置接触片31と外位置接触片32に対して径方向に当接するようにしている。
そして、シールドシェル30は、外位置接触片32と内位置接触片31とを、両ハウジング10M,10Fの嵌合方向と直角な対称軸33に関して対称に配置した形態であって、雌ハウジング10F側のシールドシェル30と雄ハウジング10M側のシールドシェル30を、その対称軸33が互いに平行をなすように配置している。
これにより、雄ハウジング10M側のシールドシェル30と雌ハウジング10F側のシールドシェル30を同一形状とし、部品コストの低減を実現することができた。
また、2つの外位置接触片32と2つの内位置接触片31が、90度のピッチで交互に配置されているので、一方のシールドシェル30の2つの外位置接触片32が他方のシールドシェル30の2つの内位接触片を径方向に挟み付け、一方のシールドシェル30の2つの内位置接触片31が他方のシールドシェル30の2つの外位接触片によって径方向に挟み付けられるような位置関係となり、この2つの挟み付け方向は90度ずれた配置となる。これにより、雄ハウジング10M側の接触部35と雌ハウジング10F側の接触部35が径方向(上下方向及び左右方向)にずれるおそれがなく、シールドシェル30同士の接触部35の接触状態が安定する。また、接触部35による接点位置が4箇所で確保されるから、接触信頼性が高い。
また、雄ハウジング10M側のシールドシェル30の接触部35は、雄ハウジング10Mにおける雌ハウジング10Fとの対向面(即ち、フード部20の奥端面)から前方へ突出するとともに、フード部20で包囲された形態となっているのであるが、雄ハウジング10M側の外位置接触片32に対し雌ハウジング10Fの内位置接触片31側から作用する径方向外向きの反力は、リブ22によって支承されるので、両接触片31,32の接触圧が確保される。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では外位置接触片と内位置接触片を2つずつ設けたが、本発明によれば、外位置接触片と内位置接触片の数は、1つずつでもよく、3つ以上ずつでもよい。
(2)上記実施形態では外位置接触片のみに弾性接触片を設けたが、本発明によれば、弾性接触片は、内位置接触片のみに設けてもよく、外位置接触片と内位置接触片の両方に設けてもよい。
(3)上記実施形態では外位置接触片を円弧状としたが、本発明によれば、外位置接触片は平板状としてもよい。
(4)上記実施形態では内位置接触片を平板状としたが、本発明によれば、内位置接触片は湾曲形状としてもよい。
実施形態1において雌雄両ハウジングを嵌合した状態をあらわす水平断面図 雌雄両ハウジングを離脱した状態をあらわす水平断面図 雌雄両ハウジングを離脱した状態をあらわす縦断面図 図1のX−X線断面図 シールドシェルの正面図 図5のY−Y線断面図 図5のZ−Z線断面図 図5のA矢視図 雄ハウジングの側面図
符号の説明
10M…雄ハウジング
10F…雌ハウジング
15M…雄端子金具(導電路)
15F…雌端子金具(導電路)
20…フード部
22…リブ
30…シールドシェル
31…内位置接触片
32…外位置接触片
33…対称軸
35…接触部
41…導電路

Claims (3)

  1. 互いに嵌合可能な雄ハウジングと雌ハウジングとに、夫々、筒状のシールドシェルを設け、前記雄ハウジングと前記雌ハウジングとが嵌合した状態では、前記シールドシェルの先端の接触部同士が接続されることにより、前記雄ハウジング内と前記雌ハウジング内の導電路が前記シールドシェルによってシールドされるようになっているシールドコネクタにおいて、
    前記雄ハウジング側の前記シールドシェルの前記接触部は、内面側に接点を有する外位置接触片と外面側に接点を有する内位置接触片とを周方向に並べて設けた形態であり、
    前記雌ハウジング側の前記シールドシェルは、前記雄ハウジング側の前記シールドシェルと同一形状であって、その外位置接触片と内位置接触片とが、夫々、前記雄ハウジング側の前記シールドシェルの前記内位置接触片と前記外位置接触片とに対して径方向に当接するように周方向において位置決めされていることを特徴とするシールドコネクタ。
  2. 2つの前記外位置接触片と2つの前記内位置接触片が、90度のピッチで交互に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシールドコネクタ。
  3. 前記雄ハウジング側の前記シールドシェルの前記接触部が、前記雄ハウジングにおける前記雌ハウジングとの対向面から前方へ突出するとともに、前記雄ハウジングに形成したフード部で包囲された形態となっているものにおいて、
    前記フード部の内周には、前記接触部を構成する前記外位置接触片の外面に沿った形態のリブが形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシールドコネクタ。
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