JP2004171832A - シールドコネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】雌雄のハウジング30,60におけるインナハウジング31,61の外周には、金属シェル50,80が嵌着される。両ハウジング30,60が嵌合されると、雄側金属シェル80の突出端部が雌側金属シェル50の突出端部の外側に嵌まって接続され、雌雄の端子金具20,25の接続部分付近の回りを覆って電磁遮蔽する。雄ハウジング60のアウタハウジング62における小フード部66の内周には開き防止リブ79が立てられ、雄側金属シェル80の開きが防止される。相手の雌側金属シェル50との嵌合がスムーズに行われる。嵌合されたのち両金属シェル50,80の間の隙間も無くなり、さらに両金属シェル50,80の間に介在された接触板55の接触圧も確保できて電気的接続も安定し、もってシールド性能を高めることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールドコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シールドコネクタの一例として、特許文献1に記載されたものが知られている。
このものは、互いに嵌合される雌雄のコネクタハウジングを備え、各コネクタハウジングの内部には、シールド電線の端末に接続された雌端子または雄端子が収容される端子収容部が設けられ、各端子収容部の外周に金属シェルが装着されて、シールド電線の編組線と接触されている。そして、両コネクタハウジングが嵌合されると、対応する雌雄の端子金具が接続されるとともに、両金属シェルの突出端部同士が嵌合しつつ、端子金具の接続部分付近の回りを覆って電磁遮蔽するようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−219758号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記した金属シェルは、通常一枚板を角形や長円形等の筒状に折り曲げ、両突き合わせ端縁に形成した凹凸部を無理嵌めする等で結合して形成されているが、特に金属シェルの横幅が大きい形状になると、どうしても幅方向の中央部で開き変形しやすい。
例えば、両金属シェルのうち、相手の金属シェルの外側に嵌合される方の金属シェルの突出端側が開き変形していると、相手の金属シェルと旨く嵌合できなかったり、また嵌合できたとしても、両金属シェルの間に隙間ができ、また両金属シェルの間に介在された接触板の接触圧が劣って電気的接続が不安定となる等に起因して、シールド機能が低下するという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、金属シェル同士のスムーズな嵌合を担保し、またシールド機能を高めるところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合される雌雄のコネクタハウジングを備え、各コネクタハウジングの内部には、シールド電線の端末に接続された雌端子または雄端子が収容される端子収容部が設けられ、各端子収容部の外周に、前記シールド電線の編組線と接触可能な金属シェルがそれぞれ装着され、両コネクタハウジングが嵌合されると、対応する雌雄の端子金具が接続されるとともに、両金属シェルの突出端部同士が嵌合しつつ、端子金具の接続部分付近の回りを覆って電磁遮蔽するようにしたシールドコネクタにおいて、前記両金属シェルのうちの外側に嵌合される方の金属シェルが装着されたコネクタハウジングには、この金属シェルの突出端側の外面に当たって開きを防止する開き防止部が設けられている構成としたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記両金属シェルのうちの内側に嵌合される方の金属シェルには、その突出端に寄った位置に相手の金属シェルの内面に接触する接触板が撓み変形可能に切り起こし形成されたものであって、この金属シェルにおける少なくとも前記接触板の形成位置の前方の突出端が内方に折り返され、この折り返し部が、この金属シェルが装着された前記端子収容部の外周面に当接されているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
少なくとも相手の金属シェルの外側に嵌合される方の金属シェルが、開き防止部によって開き変形することが防止されるから、相手の金属シェルとの嵌合がスムーズに行われる。また、両金属シェルの間の隙間も無くなり、さらに両金属シェルの間に介在された接触板の接触圧も確保できて電気的接続も安定し、もってシールド機能を高めることが可能となる。
【0008】
<請求項2の発明>
金属シェルの突出端に内方への折り返し部が設けられて、これが端子収容部の外周面に当てられていることで、接触板の下面側にその撓み変形を許容する撓み空間が構成される。したがって、両金属シェルが嵌合されると、接触板が撓み空間に向けて撓み変形し、その復元弾力で外側の金属シェルの内面に接触する。
簡単な構造で接触板の撓み代を確保でき、両金属シェルの嵌合時の抵抗を小さく抑えた上で、大きな接触圧を得ることができる。また、金属シェルの突出端側の増強も図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図12に基づいて説明する。
この実施形態では、図1に示すように、互いに嵌合される雌雄一対のコネクタF,Mを備えている。なお以下では、それぞれのコネクタF,Mについて、嵌合面側を前方として説明する。
雌コネクタFは、図2及び図3に示すように、雌側のコネクタハウジング30(以下、雌ハウジングという)と、シールド電線10の端末に固着されて雌ハウジング30内に収容される3個の雌端子20と、金属シェル50(以下、雌側金属シェルという)とを有している。
【0010】
シールド電線10は公知の構造であって、芯線11と、絶縁内皮12と、編組線13と、絶縁外皮14とが、内側から同心に配されており、端末では順次に露出され、編組線13の端末が後方に捲られて絶縁外皮14の端末の上に被せられ、金属管15でかしめ固着された状態に処理されている。
雌端子20は、金属板をプレス加工して形成され、相手の雄端子25のタブ26と接触される接触片21を内部に設けた角筒形の接続部22を有し、後端に設けられたバレル23を芯線11と絶縁内皮12とにかしめることで、シールド電線10の端末に圧着されている。
【0011】
雌ハウジング30は合成樹脂材により形成され、大まかにはインナハウジング31とアウタハウジング32とから構成される。インナハウジング31は、図4に示すように横長断面に形成され、その内部には、前後方向を向いた図示3個のキャビティ33が横方向に並んで形成されている。各キャビティ33内には、上記したシールド電線10の端末に固着された雌端子20が後方から挿入され、底面に設けられたランス33Aに係止されることで、雌端子20からシールド電線10における絶縁内皮12の端末の露出部分が抜け止め状態に収容されるようになっている。
【0012】
アウタハウジング32は、上記したインナハウジング31の後端部からその後方の回りを覆うようにして、インナハウジング31よりも一回り大きく形成されている。より詳細には、インナハウジング31の外周には雌側金属シェル50が嵌着されるようになっており、そのため図2及び図4に示すように、インナハウジング31の後端部の外周面と、アウタハウジング32の前端部の内周面との間に、横長の環形をなす雌側金属シェル50の挿入空間34が形成されているとともに、インナハウジング31の後端部の外周面と、アウタハウジング32の前端部の内周面との互いにラップした部分が、上下2箇所ずつにおいて軸線方向に沿って延びた連結リブ35で連結され、したがってインナハウジング31はアウタハウジング32の内側において、連結リブ35を介して宙吊りの状態で支持されている。
【0013】
連結リブ35の位置は、図4に示すように、上面側では、左右両側のキャビティ33における中央のキャビティ33に寄った端部側に設定され、一方下面側では、左右両側のキャビティ33における幅方向の中央部と対応する位置に設定されている。
なお、アウタハウジング32の外周にはさらに、インナハウジング31の先端に達する大フード部37が形成されている。また、アウタハウジング32の上面には、後記する相手の雄側のコネクタハウジング60(以下、雄ハウジングという)との間を嵌合状態にロックするロックアーム38が設けられているとともに、大フード部37の下面には、ブラケット(図示せず)に対する取付部39が形成されている。
【0014】
雌側金属シェル50は、図5及び図6にも示すように、金属板をプレス成形することにより扁平な角筒状に組み付け形成されており、突き合わせ端縁では、あり状の突部51とあり溝状の凹部52とが嵌められて結合されている。この雌側金属シェル50が、インナハウジング31の外周において、インナハウジング31の奥行方向のほぼ中央部から、アウタハウジング32の奥行方向の中央部から少し後方位置にわたる領域に嵌合されるようになっている(図1参照)。
【0015】
雌側金属シェル50の上下両面には、雌ハウジング30においてアウタハウジング32内にインナハウジング31を宙吊り状態で支持すべく設けられた連結リブ35を逃がすスリット53が、上下2本ずつ形成されている。
また、上下両面の後縁側には、各シールド電線10における編組線13の端末の外周に嵌着された金属管15を挟むように接触すべく内側に折り返された3組の接触片54が、左右方向に並んで形成されている。
【0016】
一方、上下両面の前縁側の幅方向の中央位置と、左右両面の前縁側の上部位置との都合4箇所には、後記する相手の雄側金属シェル80の内周面と接触する接触板55が形成されている。この接触板55は、それぞれ後方を向いて突出するように切り出して形成され、その突出端の外面に、接触突部56が膨出形成されている。
また、雌側金属シェル50の各面の前縁は、それぞれ所定長さ部分が内側に密着状に折り返されて、折り返し部57が形成されている。この折り返し部57は、図12(A)に示すように、雌側金属シェル50がインナハウジング31の外周に嵌着された場合にインナハウジング31の外周面に当接することによって、上記した接触板55が内方に撓み変形することを許容する撓み空間55Aを形成するように機能する。
【0017】
また、雌側金属シェル50の下面には、上記した接触板55を挟んだ両側で、かつ接触板55よりも所定寸法後方の位置に、一対の係止爪58が形成されている。この係止爪58は、図2に示すように、後方でかつ内方を向いた斜め姿勢を取るように、切り起こし形成されている。
これに対し、インナハウジング31の下面には、係止爪58に係止する係止溝40が、前面に開口するようにして形成されている。この係止溝40は特に、図4に示すように、各キャビティ33の間の位置に設けられている。
【0018】
次に、雄コネクタM側を説明する。雄コネクタMは、図7ないし図9にも示すように、雄ハウジング60と、シールド電線10の端末に固着されて雄ハウジング60内に収容される3個の雄端子25と、雄側金属シェル80とを有している。
雄端子25は、同じく金属板をプレス加工して形成され、先端にタブ26を有するとともに、後端に設けられたバレル27を芯線11と絶縁内皮12とにかしめることで、シールド電線10の端末に圧着されている。
【0019】
雄ハウジング60も合成樹脂製であって、同様にインナハウジング61とアウタハウジング62とから構成されている。インナハウジング61は横長断面に形成され、図示3個のキャビティ63が横方向に並んで形成された本体部64の前面に、上記した雌ハウジング30のインナハウジング31の前端側が嵌合可能な嵌合凹部65が設けられた構造である。各キャビティ63内には、シールド電線10の端末に固着された雄端子25が後方から挿入され、底面に設けられたランス63Aに係止されることで、タブ26を嵌合凹部65内に突出させた状態で抜け止めされて収容されるようになっている。
【0020】
アウタハウジング62は、インナハウジング61の前方と後方の回りまでを覆うようにして、インナハウジング61よりも一回り大きく、かつ長い寸法に形成され、上面の背が高くされた前端部分が小フード部66となっており、この小フード部66が、上記した雌ハウジング30の大フード部37内に嵌合可能とされている。
インナハウジング61の外周には、同様に雄側金属シェル80が嵌着されるようになっており、そのため図7及び図9に示すように、インナハウジング61の外周面と、アウタハウジング62の内周面との間に、横長の環形をなす雄側金属シェル80の挿入空間68が形成されているとともに、インナハウジング61における長さ方向の中央部の外周面と、アウタハウジング62における小フード部66の後方位置の内周面との間が、上下2箇所ずつで軸線方向に沿って延びた連結リブ69で連結され、したがってインナハウジング61はアウタハウジング62の内側において、連結リブ69を介して宙吊りの状態で支持されている。
【0021】
連結リブ69の位置は、図9に示すように、上面側では、左右両側のキャビティ63における幅方向の中央部と対応する位置に設定され、一方下面側では、左右両側のキャビティ63における中央のキャビティ63に寄った端部側に設定されている。
なお、アウタハウジング62の小フード部66の上面には、雌ハウジング30のロックアーム38と嵌合するロック突部71が設けられているとともに、下面には、ブラケット(図示せず)に対する取付部72が形成されている。
【0022】
雄側金属シェル80は、同様に一枚の金属板をプレス成形して形成され、上記のようにインナハウジング61の外周に嵌装可能で、かつ雌側金属シェル50に外嵌可能な扁平な角筒状をなし、インナハウジング61の前方並びに後方に所定寸法突出する長さを有している(図1参照)。この雄側金属シェル80のインナハウジング61の前端から突出した部分が、上記した雌側金属シェル50の前端部分に緊密に嵌合可能となっている。なお、図示はしないが、曲げ加工された金属板の突き合わせ端縁では、同様にあり状の突部とあり溝状の凹部とが嵌められて結合されている。
【0023】
雄側金属シェル80の上下両面には、雄ハウジング60においてアウタハウジング62内にインナハウジング61を宙吊り状態で支持すべく設けられた連結リブ69を逃がすスリット81が、上下2本ずつ形成されている。
また、上下両面の後縁側には、各シールド電線10における編組線13の端末の外周に嵌着された金属管15を挟むように接触すべく内側に折り返された3組の接触片83が、左右方向に並んで形成されている。
【0024】
また、雄側金属シェル80の下面には、図10にも示すように、スリット81の後方において、スリット81よりも少し内側に入った位置に、一対の係止爪85が形成されている。この係止爪85は、図7に示すように、後方で、かつ内方を向いた斜め姿勢を取るように、切り起こし形成されている。
これに対し、インナハウジング61の下面には、係止爪85に係止する係止孔76が形成されている。詳細には、図9にも示すように、左右のキャビティ63におけるランス63Aの撓み空間73の底壁74には、中央のキャビティ63に寄った端部側に、ランス63Aの基端付近にまで達する行き止まり状の孔75が形成され、その孔75の奥端が下面に開口されることで、係止孔76が形成されている。
なお、インナハウジング61の下面における係止孔76よりも後方の位置には、係止爪85の撓み量を減少させるべく所定深さの逃がし溝77が切られている。
【0025】
後記するように、雄側金属シェル80がインナハウジング61の外周に正規に装着された場合、雄側金属シェル80におけるアウタハウジング62の小フード部66内に突出した部分では、図8に示すように、小フード部66の内周面との間にクリアランスができる。
そこで、小フード部66の内周面には、上記のクリアランスを埋めるべく図示6本の開き防止リブ79が形成されている。この開き防止リブ79は、図8に示すように、雄側金属シェル80が小フード部66内に突出した領域に対応して前後方向に延びて形成されている。その形成位置は、図9に示すように、上下両面では、各キャビティ63のほぼ間の位置に2箇所ずつ、左右両面では、ほぼ中央高さ位置に1箇所ずつの計6箇所が設定されている。
【0026】
続いて、本実施形態の作用を説明する。
雌コネクタFは、以下のようにして組み付けられる。まず雌側金属シェル50が、図2の矢線に示すように、雌ハウジング30におけるアウタハウジング32内に後方から挿入され、引き続いて、インナハウジング31との間の挿入空間34に向けて挿入される。雌側金属シェル50の前端が挿入空間34に掛かると、連結リブ35が対応するスリット53内に相対的に進入しつつ押し込まれる。
【0027】
この間、係止爪58がインナハウジング31の下面に当たることで撓み変形しつつ前進し、連結リブ35がスリット53の後端に突き当たる位置まで押し込まれると、係止爪58が係止溝40の位置に達することで、図3に示すように、係止爪58が復元変形して係止溝40に係止され、雌側金属シェル50が、インナハウジング31の後端部からその後方に達する外周に抜け止め状態で装着される。このとき、雌側金属シェル50における接触板55を設けた部分を含む前端部が、アウタハウジング32の前端から前方に突出する。
また、図12(A)に示すように、雌側金属シェル50の前縁に内側に折り返して設けられた折り返し部57が、インナハウジング31の外周面に当接することで、接触板55が内方に撓み変形することを許容する撓み空間55Aが形成された状態となる。
【0028】
そののち、図3の矢線に示すように、シールド電線10の端末に固着された雌端子20が、雌ハウジング30のキャビティ33内に後方から挿入され、ランス33Aで係止される。それに伴い、図1に示すように、各シールド電線10の端末の編組線13の外周に嵌着された金属管15が、上下の接触片54の間に弾性的に挟持される。続いて、一括型の防水ゴム栓42がアウタハウジング32の後端部内に嵌着され、ゴム栓押さえ43により抜け止めされる。またこの間に、アウタハウジング32の前端側の外周に、相手の雄ハウジング60との間のシールを取るべくシールリング45が嵌着される。
【0029】
一方の雄コネクタM側では、雄側金属シェル80が、図7の矢線に示すように、雄ハウジング60におけるアウタハウジング62内に後方から挿入され、引き続いてインナハウジング61との間の挿入空間68に向けて挿入される。雄側金属シェル80が挿入空間68の途中位置に掛かると、連結リブ69が対応するスリット81内に相対的に進入しつつ押し込まれる。
この間、係止爪85が若干撓み変形しつつインナハウジング61の下面の逃がし溝77に沿って前進し、連結リブ69がスリット81の後端に突き当たる位置まで押し込まれると、係止爪85が係止孔76の位置に達することで、図8に示すように、係止爪85が復元変形して係止孔76に係止され、雄側金属シェル80がインナハウジング61の外周面において、その前後両側からそれぞれ所定量ずつ突出した状態で抜け止めされて装着される。
【0030】
また、雄側金属シェル80は、横長の断面形状に形成されていることから、成形後において、例えば上下両面の幅方向の中央部付近で開き変形する可能性が高い。そのため特に、アウタハウジング62の小フード部66内に突出した前端部分では、その回りにクリアランスがあるために開いた状態に留め置かれるおそれがあるが、小フード部66の内周面に開き防止リブ79が立てられていることにより、それで押さえられて正規の閉じた状態に保持される。
【0031】
そののち、図8の矢線に示すように、シールド電線10の端末に固着された雄端子25が、雄ハウジング60のキャビティ63内に後方から挿入され、ランス63Aにより係止される。それに伴い、図1に示すように、各シールド電線10の端末における編組線13の外周に嵌着された金属管15が、上下の接触片83の間に弾性的に挟持される。続いて、一括型の防水ゴム栓42がアウタハウジング62の後端部内に嵌着され、ゴム栓押さえ43により抜け止めされる。
【0032】
雌雄のコネクタF,Mの組付けがそれぞれ完了したら、図1に示すように、両コネクタF,Mを対向させて嵌合する。雌雄のハウジング30,60は、ロックアーム38を撓み変形させつつ嵌合され、正規に嵌合されると、図11に示すように、ロックアーム38が復元してロック突部71に係止することで嵌合状態にロックされる。この状態では、雌ハウジング30のインナハウジング31が、雄ハウジング60のアウタハウジング62の嵌合凹部65内に嵌合することで、対向した雌雄の端子金具20,25同士が嵌合接続される。
【0033】
それとともに、雄側金属シェル80の前端部分が、雌側金属シェル50の前端部分の外周に嵌合し、このとき雄側金属シェル80の前端部分は、開き防止リブ79で押さえられて正規の閉じた状態に保持されているから、両金属シェル50,80はスムーズに嵌合される。より詳細には、図12(B)に示すように、雄側金属シェル80の前縁が、雌側金属シェル50に設けられた接触板55の接触突部56に当たって、接触板55を撓み空間55Aに撓み変形させつつ嵌合され、所定量嵌合されたところで、各接触板55の復元弾力により接触突部56が相手の雄側金属シェル80の内周面に強固に押し付けられて接触される。
これにより、雌雄の端子金具20,25の接続部分から、雌側と雄側の両シールド電線10の端末における金属管15の嵌着部分にわたり、電気的に一体接続された雌雄の金属シェル50,80で覆われた状態となる。
【0034】
以上説明したように本実施形態によれば、互いに嵌合される金属シェル50,80のうち、外側に嵌合される雄側金属シェル80の前端部が、開き防止リブ79で押さえられて開き変形することが防止されるから、相手の雌側金属シェル50との嵌合がスムーズに行われる。また、嵌合されたのち両金属シェル50,80の間の隙間も無くなり、さらに両金属シェル50,80の間に介在された接触板55の接触圧も確保できて電気的接続も安定し、もってシールド機能を高めることが可能となる。
【0035】
また、雌側金属シェル50の前縁に内方への折り曲げ部57が設けられ、これがインナハウジング31の外周面に当てられていることで、雌側金属シェル50に設けられた接触板55の内方に、その撓み変形を許容する撓み空間55Aが構成されるから、両金属シェル50,80が嵌合されると、接触板55が撓み空間55Aに向けて撓み変形し、その復元弾力で雄側金属シェル80の内面に接触する。
簡単な構造で接触板55の撓み代を確保でき、両金属シェル50,80の嵌合時の抵抗を小さく抑えた上で、大きな接触圧を得ることができる。また、雌側金属シェル50の突出端側の増強も図ることができる。
【0036】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態とは逆に、雌ハウジング側に装着された金属シェルが外側に嵌合され、雄ハウジング側に装着された金属シェルに接触板が設けられた形式のものにも、同様に適用することができる。
(2)金属シェルは、上記実施形態に例示した一枚板から組み立てられたものに限らず、二分割されたものを結合した形式のものでもよい。
(3)また本発明は、非防水型のシールドコネクタや、機器直結型のシールドコネクタにも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る雌雄のコネクタの嵌合前の縦断面図
【図2】雌側金属シェルの装着動作を示す縦断面図
【図3】雌コネクタの組み付け動作を示す縦断面図
【図4】雌側金属シェルが装着された状態の雌ハウジングの正面図
【図5】雌側金属シェルの側面図
【図6】その平断面図
【図7】雄側金属シェルの装着動作を示す縦断面図
【図8】雄コネクタの組み付け動作を示す縦断面図
【図9】雄側金属シェルが装着された状態の雄ハウジングの正面図
【図10】雄側金属シェルの平断面図
【図11】雌雄のコネクタの嵌合完了後の縦断面図
【図12】(A)雌雄の金属シェルの接続前の状態の部分断面図
(B)同接続後の状態の部分断面図
【符号の説明】
F…雌コネクタ
M…雄コネクタ
10…シールド電線
12…編組線
20…雌端子
25…雄端子
30…雌ハウジング
31…インナハウジング(端子収容部)
32…アウタハウジング
34…挿入空間
50…雌側金属シェル
55…接触板
55A…撓み空間
56…接触突部
57…折り返し部
60…雄ハウジング
61…インナハウジング(端子収容部)
62…アウタハウジング
66…小フード部
68…挿入空間
79…開き防止リブ(開き防止部)
80…雄側金属シェル
Claims (2)
- 互いに嵌合される雌雄のコネクタハウジングを備え、
各コネクタハウジングの内部には、シールド電線の端末に接続された雌端子または雄端子が収容される端子収容部が設けられ、各端子収容部の外周に、前記シールド電線の編組線と接触可能な金属シェルがそれぞれ装着され、
両コネクタハウジングが嵌合されると、対応する雌雄の端子金具が接続されるとともに、両金属シェルの突出端部同士が嵌合しつつ、端子金具の接続部分付近の回りを覆って電磁遮蔽するようにしたシールドコネクタにおいて、
前記両金属シェルのうちの外側に嵌合される方の金属シェルが装着されたコネクタハウジングには、この金属シェルの突出端側の外面に当たって開きを防止する開き防止部が設けられていることを特徴とするシールドコネクタ。 - 前記両金属シェルのうちの内側に嵌合される方の金属シェルには、その突出端に寄った位置に相手の金属シェルの内面に接触する接触板が撓み変形可能に切り起こし形成されたものであって、この金属シェルにおける少なくとも前記接触板の形成位置の前方の突出端が内方に折り返され、この折り返し部が、この金属シェルが装着された前記端子収容部の外周面に当接されていることを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
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