JP2012022826A - ソケットコンタクト - Google Patents

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JP2012022826A JP2010158450A JP2010158450A JP2012022826A JP 2012022826 A JP2012022826 A JP 2012022826A JP 2010158450 A JP2010158450 A JP 2010158450A JP 2010158450 A JP2010158450 A JP 2010158450A JP 2012022826 A JP2012022826 A JP 2012022826A
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Abstract

【課題】コネクタ構成部材の設計自由度を損なうことなく、ピンコンタクトの傾斜や揺動を抑制して、安定した接触信頼性を確保するソケットコンタクトを提供すること。
【解決手段】筒状のコンタクト本体111と、コンタクト本体111に形成され、ピンコンタクト210を挿入させる挿入開口部112と、コンタクト本体111に形成され、ピンコンタクト210を接触支持してピンコンタクト210との間における接点として機能する支持接点部113と、コンタクト本体111に形成され、支持接点部113よりピン挿入方向後方X2側に位置し、コンタクト本体111の軸線に対するピンコンタクト210の軸線の傾斜を抑制するガイド部114とを備えるソケットコンタクト110。
【選択図】図4

Description

本発明は、電気機器の接続用コネクタなどに使用されるソケットコンタクトに関する。
従来、ソケットコンタクトとして、図15及び図16に示すように、筒状に形成された筒形部511と、この筒形部511に設けられ、筒形部511の内部を後方X2に延びて雄コンタクト610に接触する弾性片513aと、弾性片513aの先端付近に対向する位置に設けられ、雄コンタクト610との接点として機能する固定接触点513bとを備えた雌コンタクト510が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この従来の雌コンタクト510では、弾性片513aと固定接触点513bとで雄コンタクト610を弾性的に挟持することにより、雌コンタクト510と雄コンタクト610との間の接触を確保している。
なお、図16に示す符号520は、雌コンタクト510を収容する雌ハウジングであり、図16に示す符号521は、雌ハウジング520に形成された開口部であり、図16に示す符号620は、雄コンタクト610を収容する雄ハウジングである。
特開2000−353561号公報
ところが、従来の雌コンタクト510は、雄コンタクト610を弾性的に挟持する弾性片513a及び固定接触点513b以外に、雄コンタクト610を支持する手段を有していないため、雄コンタクト610の傾斜や揺動を抑制する機能を、雌コンタクト510以外のコネクタ構成部材(特許文献1では、雌ハウジング520に形成された開口部521)に担わせる必要があり、その結果、コネクタ構成部材の設計自由度が損なわれるという問題があった。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、コネクタ構成部材の設計自由度を損なうことなく、ピンコンタクトの傾斜や揺動を抑制して、安定した接触信頼性を確保するソケットコンタクトを提供することである。
本発明のソケットコンタクトは、筒状のコンタクト本体と、前記コンタクト本体の一端に形成され、相手側部材であるピンコンタクトを挿入させる挿入開口部と、前記コンタクト本体に形成され、前記ピンコンタクトを接触支持して前記ピンコンタクトとの間における接点として機能する支持接点部と、前記コンタクト本体に形成され、前記支持接点部よりピン挿入方向の後方側に位置し、前記コンタクト本体の軸線に対するピンコンタクトの軸線の傾斜を抑制するガイド部とを備えていることにより、前述した課題を解決したものである。
なお、本発明のソケットコンタクトで意味するところの「筒状」とは、断面円形の筒状に限定されることなく、例えば、断面矩形の筒状や断面多角形の筒状を含んでいる。
本発明のソケットコンタクトでは、ピンコンタクトを接触支持する支持接点部よりピン挿入方向後方側にガイド部を設けることにより、ソケットコンタクト内にピンコンタクトを収容した際におけるピンコンタクトの傾斜や揺動を抑制するため、ピンコンタクトと支持接点部との間における接触状態に変化が生じることを防止して、安定した接触信頼性を確保できる。
また、ソケットコンタクト自体が傾斜抑制機能を有しているため、ソケットコンタクト以外のコネクタ構成部材に傾斜抑制機能を担わせる必要がなく、コネクタ構成部材の設計自由度を確保できる。
また、ピンコンタクトの挿入時に、ピンコンタクトの軸線とソケットコンタクトの軸線との間における位置ずれや、ソケットコンタクトの軸線に対するピンコンタクトの軸線の傾斜が多少生じた場合であっても、ガイド部がピンコンタクトをガイドするため、前記の位置ずれや傾斜を修正でき、各コネクタ構成部材の加工精度やコネクタ構成部材の組み付け精度に対する要求を緩和できる。
また、一般に接触信頼性を確保するためには、接触有効長を一定量確保する必要があり、また、ガイド部による傾斜抑制機能を有効に発揮させるためには、ピン挿入方向における支持接点部とガイド部との間の距離を一定量確保する必要がある。
そこで、本発明のソケットコンタクトでは、支持接点部よりピン挿入方向後方側にガイド部を設けることにより、支持接点部とガイド部との間の距離及び接触有効長の両方を確保しつつ、ピン挿入方向における各コンタクトの大型化を回避できる。
また、コンタクト本体を筒状に形成することにより、単一部材から成るソケットコンタクトで一つのピンコンタクトを収容できる。
本発明の一実施例のソケットコンタクトの使用形態を示す断面図である。 ソケット側コネクタを示す斜視図である。 ソケットコンタクト及びピンコンタクトを示す斜視図である。 図3を断面視して示す斜視図である。 ソケットコンタクトを別角度から見て示す斜視図である。 ソケットコンタクト及びピンコンタクトを示す断面図である。 ピンコンタクトが傾斜した状態を示す断面図である。 ソケットコンタクトの成形方法を示す説明図である。 成形完了後に支持接点部となる部分を成形した状態を示す説明図である。 本発明の第1変形例であるソケットコンタクトを説明する断面図である。 本発明の第2変形例であるソケットコンタクトを説明する断面図である。 本発明の第3変形例であるソケットコンタクトを説明する断面図である。 本発明の第4変形例であるソケットコンタクトを説明する断面図である。 本発明の第5変形例であるソケットコンタクトを説明する概略図である。 従来の雌コンタクトを示す斜視図である。 従来の雌コンタクトを説明する断面図である。
以下に、本発明の一実施例であるソケットコンタクト110を図1乃至図9に基づいて説明する。
まず、本発明の一実施例であるソケットコンタクト110は、図1に示すように、電気機器接続用のソケット側コネクタ(雌側コネクタ)100に組み込まれ、電気機器接続用のピン側コネクタ(雄側コネクタ)200に組み込まれたピンコンタクト(雄側コンタクト)210に電気接続されるものである。
なお、ソケット側コネクタ100及びピン側コネクタ200の具体的用途は、上記の電気機器接続用に限定されるものではない。
また、ソケット側コネクタ100及びピン側コネクタ200の更に具体的な用途として、例えば、LTE基地局、XGP基地局のユニット間の引渡し部(送受信部)に用いられるコネクタが挙げられる。なお、この場合、コネクタは、省スペース化を必要とし、同軸ケーブルの配線スペース等の確保が難しいような狭い場所で用いられる場合が多いため、コネクタ間の無理な嵌合状態が生じ、コネクタ間の接触不良が生じ易い。
ソケット側コネクタ100は、図1及び図2に示すように、リン青銅製のソケットコンタクト110と、このソケットコンタクト110を保持する絶縁性樹脂製のソケット側ハウジング(雌側ハウジング)120と、ソケットコンタクト110及びソケット側ハウジング120の外周を覆う導電性金属製のソケット側シェル(雌側シェル)130とから構成されている。
本実施例では、ソケット側コネクタ100は、1つのソケットコンタクト110を備えている。
ソケット側ハウジング120は、図1に示すように、後述するソケットコンタクト110のガイド部114の外周側に配置されている。
ソケットコンタクト110とソケット側ハウジング120とは、図1に示すように、ソケット側ハウジング120内にソケットコンタクト110を圧入嵌合することにより、相互に固定されている。
ソケットコンタクト110は、ソケット側ハウジング120からピン挿入方向Xに一部突出している。
なお、これらソケットコンタクト110とソケット側ハウジング120との間の具体的な固定手段については、相互間を固定するものであれば如何なるものであってもよく、圧入嵌合以外にも、例えば、接着固定であってもよい。
ソケット側ハウジング120とソケット側シェル130とは、図1に示すように、ソケット側シェル130内にソケット側ハウジング120を圧入嵌合することにより、相互に固定されている。
なお、これらソケット側ハウジング120とソケット側シェル130との間の具体的な固定手段については、相互間を固定するものであれば如何なるものであってもよく、圧入嵌合以外にも、例えば、接着固定やランス機構等の係合機構であってもよい。
ピン側コネクタ200は、図1に示すように、リン青銅製のピンコンタクト210と、このピンコンタクト210を保持する絶縁性樹脂製のピン側ハウジング(雄側ハウジング)220と、ピンコンタクト210及びピン側ハウジング220の外周を覆う導電性金属製のピン側シェル(雄側シェル)230とから構成されている。
本実施例では、ピン側コネクタ200は、1つのピンコンタクト210を備えている。
ピンコンタクト210は、図3に示すように、円柱状を呈しており、先端側に向かって縮径するテーパ状外周面を有するピン先端部211を備えている。
ピンコンタクト210とピン側ハウジング220とは、図1に示すように、ピン側ハウジング220内にピンコンタクト210を圧入嵌合することにより、相互に固定されている。
ピンコンタクト210は、ピン側ハウジング220からピン挿入方向Xに一部突出している。
なお、これらピンコンタクト210とピン側ハウジング220との間の具体的な固定手段については、相互間を固定するものであれば如何なるものであってもよく、圧入嵌合以外にも、例えば、接着固定であってもよい。
ピン側ハウジング220とピン側シェル230とは、図1に示すように、ピン側シェル230内にピン側ハウジング220を圧入嵌合することにより、相互に固定されている。
なお、これらピン側ハウジング220とピン側シェル230との間の具体的な固定手段については、相互間を固定するものであれば如何なるものであってもよく、圧入嵌合以外にも、例えば、接着固定やランス機構等の係合機構であってもよい。
ソケット側シェル130とピン側シェル230とは、ピン側シェル230の内周に設けられてソケット側シェル130の外周とピン側シェル230と内周との間に介在するバネ片(図示しない)により、相互に固定されているとともに、相互に電気接続されている。
なお、これらソケット側シェル130とピン側シェル230との間の具体的な固定手段については、相互間を固定するものであれば如何なるものであってもよく、また、前述したシェル間の電気接続は必須ではない。
また、ソケット側シェル130のピン挿入方向Xの側面は、図1に示すように、ピン側ハウジング220のピン挿入方向Xの側面に当接しており、これにより、ソケット側コネクタ100とピン側コネクタ200とは、ピン挿入方向Xに相互に位置決めされている。
ソケットコンタクト110は、図3乃至図6に示すように、円筒状に形成されたコンタクト本体111と、コンタクト本体111の一端に形成され、相手側部材であるピンコンタクト210を挿入させる挿入開口部112と、挿入開口部112の近傍に形成され、ピンコンタクト210を接触支持してピンコンタクト210との間における接点として機能する環状の支持接点部113と、支持接点部113よりピン挿入方向後方X2側に位置し、ピン挿入方向X(コンタクト本体111の軸線)に対するピンコンタクト210の傾斜を阻止するガイド部114と、支持接点部113とガイド部114との間に形成され、ガイド部114とピンコンタクト210との間の間隙よりも広い間隙をピンコンタクト210との間に有する広間隙部115と、ピン挿入方向Xの全域に亘ってコンタクト本体111に形成されたスリット部116と、ピンコンタクト210を収容する収容部117とを一体に備えている。
本実施例では、コンタクト本体111は、その直径が約0.8mmで設定されている。
なお、コンタクト本体111の直径は、実施態様に応じて適宜決定すればよい。
挿入開口部112は、図4及び図6に示すように、ピン挿入方向後方X2側に向けてコンタクト本体111の内側に傾斜する、すなわち、ピン挿入方向後方X2側に向けて縮径し、ピンコンタクト210(ピン先端部211)を案内するテーパ状の案内傾斜面112aをピン挿入方向前方X1側に有している。
また、ピン挿入方向Xにおける挿入開口部112から支持接点部113までの部分は、図6に示すように、円筒状を呈している。
支持接点部113は、図4及び図6に示すように、コンタクト本体111の一部を外周側で凹陥させるとともに内周側に向けて突出させた形状を呈している。
支持接点部113は、ピンコンタクト210の挿入時に、ピンコンタクト210(ピン先端部211)に押されて拡径し、ピンコンタクト210を環状に弾性支持する。
支持接点部113は、図4及び図6に示すように、挿入開口部112側からピン挿入方向後方X2側に向けてコンタクト本体111の内側に傾斜する、すなわち、ピン挿入方向後方X2側に向けて縮径し、ピンコンタクト210(ピン先端部211)を案内するテーパ状の案内傾斜面113aをピン挿入方向前方X1側に有している。
ガイド部114は、図6に示すように、円筒状を呈しており、ピンコンタクト210の外周を遊嵌状態、すなわち、ピンコンタクト210の外周とガイド部114の内周との間に僅かな間隙を有した状態で囲繞している。
ガイド部114の肉厚(厚み寸法)は、図6に示すように、支持接点部113の肉厚より厚く形成されている。
ガイド部114は、図4及び図6に示すように、収容部117側からピン挿入方向後方X2側に向けてコンタクト本体111の内側に傾斜する、すなわち、ピン挿入方向後方X2側に向けて縮径し、ピンコンタクト210(ピン先端部211)を案内するテーパ状の案内傾斜面114aをピン挿入方向前方X1側に有している。
広間隙部115は、図6に示すように、その肉厚が、支持接点部113の肉厚と同じ厚さで形成され、また、ガイド部114の肉厚よりも薄く形成されている。
次に、ソケットコンタクト110の成形方法に関して、図8及び図9に基づいて、以下に説明する。
なお、図8及び図9に示す符号111’は、成形完了後にコンタクト本体111となる金属板であり、図8及び図9に示す符号113’は、成形完了後に支持接点部113となる金属部分であり、また、図8及び図9に示す符号114’は、成形完了後にガイド部114となる金属部分であり、図8及び図9に示す符号115’は、成形完了後に広間隙部115となる金属部分である。
図8に示す成形加工前の金属板111’は、肉厚の異なる2つの金属部分、すなわち、肉薄の金属部分118’(金属部分113’及び金属部分115’)と、肉厚の金属部分114’とから構成され、上側から見た場合に長方形の全体形状を呈している。
図8に示す成形加工前の金属板111’は、ピン挿入方向Xに直交する方向(図8の符号Aで示す方向)の寸法、及び、その肉厚(厚み寸法)が、図9に示すように、ピン挿入方向Xを中心軸として円筒状に曲げられる程度に設定されている。
図8に示す成形加工前の金属板111’は、均一な肉厚の金属板にプレス加工を施すことにより、肉薄の金属部分118’と肉厚の金属部分114’とを有するように形成されてもよく、また、肉薄の金属板と肉厚の金属板の2枚の金属板を接合することにより成形されてもよい。
まず、図8に示す成形加工前の金属板111’に対して、金属板111’の外周側(成形完了後の外周側、図8及び図9では上側)を凹陥させるとともに、内周側(成形完了後の内周側、図8及び図9では下側)に向けて突出させるプレス加工を施すことにより、金属部分113’を形成する。
この金属部分113’は、図9に示すように、A方向に直線状に延びるように形成される。
なお、金属部分113’の加工方法については、プレス加工に限定されることなく、曲げ加工等であっても何ら構わない。
次に、図9に示す金属部分113’の成形加工後の金属板111’に対して、曲げ加工を施すことにより、全体形状を円筒状に加工し、ソケットコンタクト110の成形が完了する。
このようにして得られた本実施例のソケットコンタクト110は、ピンコンタクト210を接触支持する支持接点部113よりピン挿入方向後方X2側にガイド部114を設けることにより、ソケットコンタクト110内にピンコンタクト210を収容した際に、ピン挿入方向X(コンタクト本体111の軸線)に対するピンコンタクト210の傾斜や揺動を抑制するため、ピンコンタクト210と支持接点部113との間における接触状態に変化が生じることを防止して、安定した接触信頼性を確保できる。
また、ソケットコンタクト110自体が(ピンコンタクト210の)傾斜抑制機能を有しているため、ソケットコンタクト110以外のコネクタ構成部材(すなわち、ソケット側コネクタ100を構成するソケット側ハウジング120やソケット側シェル130等)に傾斜抑制機能を担わせる必要がなく、コネクタ構成部材の設計自由度を確保できる。
また、ピンコンタクト210の挿入時に、ピンコンタクト210の軸線とソケットコンタクト110の軸線との間における位置ずれや、図7に示すように、ピン挿入方向Xに対するピンコンタクト210の傾斜が多少生じた場合であっても、ガイド部114がピンコンタクト210をガイドするため、前記の位置ずれや傾斜を修正でき、各コネクタ構成部材の加工精度やコネクタ構成部材の組み付け精度に対する要求を緩和できる。
また、ガイド部114が、収容部117側からピン挿入方向後方X2側に向けて縮径し、ピンコンタクト210を案内するテーパ状の案内傾斜面114aをピン挿入方向前方X1側に有していることにより、ピンコンタクト210の座屈等を防止して、円滑なピンコンタクト210の挿入動作を実現できる。
また、一般にコンタクト間の接触信頼性を確保するためには、接触有効長(すなわち、ソケットコンタクト110内にピンコンタクト210を収容した状態で、支持接点部113の位置からピンコンタクト210の先端部の位置までの長さ、本実施例の場合、図6に示す符号Lの長さ)を一定量確保する必要があり、また、ガイド部114による傾斜抑制機能を有効に発揮させるためには、ピン挿入方向Xにおける支持接点部113とガイド部114との間の距離を一定量確保する必要がある。
そこで、本発明のソケットコンタクト110では、支持接点部113よりピン挿入方向後方X2側にガイド部114を設けることにより、支持接点部113とガイド部114との間の距離及び接触有効長の両方を確保しつつ、ピン挿入方向Xにおける各コンタクト110、210の大型化を回避できる。
なお、前述した接触有効長を長く確保すると、ソケットコンタクト110とピンコンタクト210との間の嵌合状態(挿入具合)が多少不充分な状態であっても完全な嵌合状態と同等な接触状態を得られ、充分な電気的接触機能を得ることができる。
また、コンタクト本体111を円筒状に形成することにより、単一部材から成るソケットコンタクト110で一つのピンコンタクト210を収容できる。
また、支持接点部113及びガイド部114が環状に形成され、ピンコンタクト210を環状に接触支持または囲繞していることにより、如何なる方向においてもピンコンタクト210の傾斜を確実に抑制できる。
また、支持接点部113がピンコンタクト210の外周面に対して環状に線接触しているため、接触信頼性を向上できる。
また、ガイド部114が遊嵌状態でピンコンタクト210を囲繞しているため、ピンコンタクト210の挿入時における物理的な接触抵抗を低減して、円滑なピンコンタクト210の挿入動作を実現できる。
また、支持接点部113が、コンタクト本体111の一部を外周側で凹陥させるとともに内周側に向けて突出させた形状を呈していることにより、プレス加工や曲げ加工等の簡便な加工で支持接点部113を形成することが可能であるため、製造負担を低減できる。
また、(成形完了後に支持接点部113となる)金属部分113’の成形加工及び金属板111’の曲げ加工から成る簡便な成形工程によりソケットコンタクト110を成形することが可能であるため、製造負担を著しく低減できる。
特に、本実施例のソケットコンタクト110のように、複雑な加工を施すことが困難な小型のコンタクト(本実施例の場合、コンタクト本体111の直径Dが約0.8mm)である場合、前述した簡便な成形工程による製造負担の低減効果がより一層顕著になる。
また、ガイド部114の肉厚が、支持接点部113の肉厚より厚く形成されていることにより、ピンコンタクト210の挿入時に、支持接点部113がピンコンタクト210に押されて拡径するのに対して、ガイド部114の拡径(弾性変形)が抑制されるため、ガイド部114による安定した傾斜抑制機能を発揮できる。
また、広間隙部115の肉厚が、支持接点部113の肉厚と同じ厚さで形成されていることにより、ピンコンタクト210の挿入時に、支持接点部113が弾性変形し易くなるため、ピンコンタクト210の円滑な挿入動作を実現できる。
また、コンタクト本体111には、ピン挿入方向Xの全域に亘ってスリット部116が形成されていることにより、簡便な構成で、支持接点部113に弾性を付与できる。
また、ソケット側ハウジング120がソケットコンタクト110のガイド部114の外周面に物理的に接触した状態で配置されていることにより、ピンコンタクト210の挿入時に、ソケット側ハウジング120がガイド部114の拡径を阻止するため、ガイド部114による安定した傾斜抑制機能をより一層発揮できる。
また、挿入開口部112がテーパ状の案内傾斜面112aをピン挿入方向前方X1側に有していることにより、ピンコンタクト210の挿入時に、ピンコンタクト210の軸線とソケットコンタクト110の軸線との間における位置ずれや、ピン挿入方向Xに対するピンコンタクト210の傾斜が多少生じた場合であっても、ソケットコンタクト110の収容部117にピンコンタクト210を誘導し易くなり、ピンコンタクト210の円滑な挿入動作を達成できる。
また、支持接点部113が、テーパ状の案内傾斜面113aをピン挿入方向前方X1側に有していることにより、ピンコンタクト210の挿入時に、テーパ状の案内傾斜面113aがピンコンタクト210を案内するため、ピンコンタクト210の円滑な挿入動作を達成できるととともに、支持接点部113が円滑に弾性変形して拡径し易くなる。
そして、図8に示すように、成形加工前の板状の金属板111’が長方形を呈していることにより、(金属板111’より大きな面積を有する)金属母材から複数の金属板111’を打抜加工または切断加工する際におけるスクラップ発生量を著しく低減することが可能であるため、生産効率を著しく向上できる。
変形例
次に、前述した本発明の変形例を図10乃至図14に基づいて説明する。
なお、以下の記載では、前述した実施例との差異部分についてのみ説明し、実施例との共通部分については、その説明を省略する。
まず、前述した実施例では、ピン挿入方向Xにおける挿入開口部112から支持接点部113までの部分は、円筒状を呈しているものとして説明したが、その具体的形状は上記に限定されるものではなく、例えば、図10に示す第1変形例のように、挿入開口部112から支持接点部113までの金属部分を、ピン挿入方向前方X1側に向けて拡径するテーパ状に形成してもよい。
この場合、ピンコンタクト210の挿入時に、ピンコンタクト210の軸線とソケットコンタクト110の軸線との間における位置ずれや、ピン挿入方向Xに対するピンコンタクト210の傾斜が生じた場合であっても、ソケットコンタクト110の収容部117にピンコンタクト210をより一層誘導し易くなるため、ピンコンタクト210の円滑な挿入作業を実現できる。
また、前述した実施例では、ガイド部114が、円筒状を呈しており、ピンコンタクト210の外周とガイド部114の内周との間に僅かな間隙を有した状態で囲繞しているものとして説明したが、ガイド部114の具体的形態は、上記に限定されるものではない。
このガイド部114の変形例として、例えば、図11乃至図13に示す3つの変形例が挙げられる。
図11に示す第2変形例では、ガイド部114の形状自体については上記実施例と同様であるが、ガイド部114がピンコンタクト210の外周面に物理的に接触した状態でピンコンタクト210を囲繞している点が異なる。
この場合、ガイド部114は、コンタクト間の接点としても機能するため、コンタクト110、210間の接触信頼性をより一層向上できる。
また、図12に示す第3変形例では、ガイド部114は、外周側で凹陥させるとともに内周側に向けて突出させた形状を呈し、また、ピンコンタクト210の外周面に物理的に接触した状態でピンコンタクト210を囲繞し、そして、他の部分(すなわち、支持接点部113及び広間隙部115等)と同一の肉厚で形成されている。
この場合、このガイド部114は、他の部分と同一の肉厚で形成されているため、均一な肉厚を有する金属板111’からソケットコンタクト110を成形することが可能であるため、加工負担をより一層低減できる。
また、図13に示す第4変形例では、ガイド部114は、円筒状を呈し、また、ピンコンタクト210の外周面に物理的に接触した状態でピンコンタクト210を囲繞し、そして、他の部分(すなわち、支持接点部113及び広間隙部115等)と同じ肉厚で形成されている。
ガイド部114の内径及び外径は、広間隙部115の内径及び外径よりも小さく設定され、ガイド部114と広間隙部115との間には、段差が設けられている。
この場合、このガイド部114は、他の部分と同じ肉厚で形成されているため、均一な肉厚を有する金属板111’からソケットコンタクト110を形成することが可能であるため、加工負担をより一層低減できる。
また、前述した実施例では、ソケット側コネクタ100が、単一のソケットコンタクト110を有しているとともに、ピン側コネクタ200が、単一のピンコンタクト210を有しているものとして説明した。
しかしながら、図14に示す第5変形例のように、ソケット側コネクタ100が、(ピン挿入方向Xに直交する)ピッチ方向Yに所定ピッチPで並列状に配置された複数のソケットコンタクト110を備えているとともに、ピン側コネクタ200が、ピッチ方向Yに所定ピッチPで並列状に配置された複数のピンコンタクト210を備えていても何ら構わない。
この場合、図14に示すように、一部のコンタクト間のピッチが、所定ピッチPとは異なるピッチP’で形成されることがある、換言すると、各コンタクト間のピッチずれが発生することがある。
本発明では、ソケットコンタクト110がガイド部114を備えていることにより、ピンコンタクト210の挿入時に、前記ピッチずれに起因するピンコンタクト210の軸線とソケットコンタクト110の軸線との間における位置ずれを修正することが可能であるため、各コネクタ構成部材の加工精度やコネクタ構成部材の組み付け精度に対する要求を緩和できる。
上記の実施例及び変形例では、ソケットコンタクトのコンタクト本体が円筒状を呈しているものとして説明したが、コンタクト本体の具体的形状は円筒状に限定されるものではなく、例えば、断面形状が多角形状または矩形状を呈する筒状であっても何ら構わない。
100 ・・・ ソケット側コネクタ(雌側コネクタ)
110 ・・・ ソケットコンタクト(雌側コンタクト)
111 ・・・ コンタクト本体
112 ・・・ 挿入開口部
112a ・・・ 案内傾斜面
113 ・・・ 支持接点部
113a ・・・ 案内傾斜面
114 ・・・ ガイド部
114a ・・・ 案内傾斜面
115 ・・・ 広間隙部
116 ・・・ スリット部
117 ・・・ 収容部
120 ・・・ ソケット側ハウジング(雌側ハウジング)
130 ・・・ ソケット側シェル(雌側シェル)
200 ・・・ ピン側コネクタ(雄側コネクタ)
210 ・・・ ピンコンタクト(雄側コンタクト)
211 ・・・ ピン先端部
220 ・・・ ピン側ハウジング(雄側ハウジング)
230 ・・・ ピン側シェル(雄側シェル)
X ・・・ ピン挿入方向
X1 ・・・ ピン挿入方向前方
X2 ・・・ ピン挿入方向後方
Y ・・・ ピッチ方向

Claims (9)

  1. 筒状のコンタクト本体と、前記コンタクト本体の一端に形成され、相手側部材であるピンコンタクトを挿入させる挿入開口部と、前記コンタクト本体に形成され、前記ピンコンタクトを接触支持して前記ピンコンタクトとの間における接点として機能する支持接点部と、前記コンタクト本体に形成され、前記支持接点部よりピン挿入方向の後方側に位置し、前記コンタクト本体の軸線に対するピンコンタクトの軸線の傾斜を抑制するガイド部とを備えていることを特徴とするソケットコンタクト。
  2. 前記ピン挿入方向の全域に亘って前記コンタクト本体に形成されたスリット部を更に備えていることを請求項1に記載のソケットコンタクト。
  3. 前記支持接点部は、前記コンタクト本体の一部を内周側に向けて突出させることにより形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のソケットコンタクト。
  4. 前記支持接点部は、前記コンタクト本体の一部を外周側で凹陥させるとともに内周側に向けて突出させることにより形成されていることを特徴とする請求項3に記載のソケットコンタクト。
  5. 前記ガイド部は、前記ピンコンタクトの外周の少なくとも一部を遊嵌状態で囲繞していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のソケットコンタクト。
  6. 前記ガイド部の肉厚は、前記支持接点部の肉厚より厚く設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のソケットコンタクト。
  7. 前記ガイド部は、前記ピン挿入方向の前方側から後方側に向けて前記コンタクト本体の内側に傾斜する案内傾斜面をピン挿入方向の前方側に有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のソケットコンタクト。
  8. 前記コンタクト本体は、円筒状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のソケットコンタクト。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のソケットコンタクトを複数備えていることを特徴とするコネクタ。
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