JP6434061B2 - 芯線の保持、固定機能を有した同軸ケーブルコネクタ - Google Patents
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Description
図18、図19に、特許文献1に示された同軸ケーブルコネクタの概略断面図を示す。この種の同軸ケーブルコネクタは、例えば、移動電話、スマートホン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ノート型パソコン等の情報機器や、家電製品等の電気機器の内部に使用される。
コネクタの外殻は筒状の外部導体シェル101によって形成されている。外部導体シェル101は、金属板材をプレス成形して作られており、縦軸線105を中心軸線とする胴部106と、この胴部106から一体に延設されたホルダ部107から成っている。外部導体シェル101によって形成された筒状部の内部には、端子103が配置されており、同軸ケーブル104の芯線115と電気的に結合された状態で保持されている。
ホルダ部107は、図18に見られるように、コネクタ組立前は縦軸線105に平行に胴部6から直立しているが、組立時には、図19に示すように、縦軸線105に直角の横軸線108に沿った方向に折り曲げられる。ホルダ部107が縦軸線105に直角の横軸線108に沿った方向に折り曲げられたとき、外部導体シェル101は、同軸ケーブル104の外部導体112と電気的に接続される。また、このとき、ハウジング10の一部102Cは、外部導体シェル101の内壁に設けた突起107aとの接触を通じてホルダ部107の折曲げに従って従軸線108方向に屈曲し、この結果、折り曲げられたハウジング10の一部102Cが端子103と外部導体シェル101との間に配置されて、それらの間の電気的接続を防止する。更にこのとき、同軸ケーブル104の芯線115は、ハウジング10の一部102Cと、端子103の導体接続部103aとの間に、挟み込まれた状態で固定される。
特許文献2には、外部導体シェルの折り曲げ方向やこれに伴うハウジングの折り曲げ方向を、特許文献1と異なり、同軸ケーブルに対して直交する方向としたもの、更に言えば、同軸ケーブルの芯線を挟んで対向する各側にそれぞれが配置された対を成す絶縁折曲げ部やシェル折曲げ部を設けることによって、芯線の両側からハウジングやシェルを接近させることができる同軸ケーブルコネクタが開示されている。但し、ここでは、同軸ケーブルの芯線を支持するために主として端子が用いられており、板ばねを略くの字形状に折曲げて形成された互いに対向する一対の端子に同軸ケーブルの芯線を挟み込む構造となっている。
一方、特許文献2の構造によれば、芯線の両側から絶縁折曲げ部やシェル折曲げ部を接近させるようにしているため、特許文献1の構造に比べれば装置の小型化が図られることになるが、ここでは、同軸ケーブルの芯線を支持するために、複雑な構造を有する端子が使用されていることから、この結果、コネクタの大型化してしまうといった問題点を有している。
本発明は、これら従来のコネクタ構造における問題点を解決するためになされたものであり、複雑な構造の端子を用いることなく、主としてハウジングによって同軸ケーブルの芯線を確実に端子に接続し、保持、固定することができる簡易構造の同軸ケーブルコネクタを提供することを目的とする。また、小型化、低背化されたケーブルコネクタを提供することを目的とする。
(2) 上記(1)に記載の同軸ケーブルコネクタにおいて、前記被押圧面を押圧する前記対のカシメ部の一部の押圧面は平らな面を有するのが好ましい。
(3) 上記(1)又は(2)に記載の同軸ケーブルコネクタにおいて、前記対の圧着片はそれぞれ、相手圧着片の対向側に前記設置面に沿って凹凸状の自由端を有しており、前記自由端の少なくとも一部が、前記設置面の上方にて相手圧着片の自由端と補完的に噛み合うことにより、前記対の圧着片の被押圧面は前記平らな面を形成していてもよい。
ハウジングに設けた凹凸状の自由端の少なくとも一部が設置面の上方にて互いに補完的に噛み合わされる構造となっているため、例えば、同軸ケーブルの芯線がばらけた状態にあっても、それら芯線を設置面と自由端との間の閉じた断面空間に、確実に保持、固定することができる。この場合、芯線を固定するために、例えば、複雑な構造の端子を使用する必要等はなく、従って、コネクタの構造を簡易化することができ、この結果、コネクタの小型化、低背化を図ることもできる。更に、自由端を完全に噛み合わせることなく、芯線を保持、固定することができるため、様々な径のケーブルに適用することができる。
(4) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の同軸ケーブルコネクタにおいて、前記対のカシメ部の一部によって前記対の圧着片を折り曲げたときに、前記対のカシメ部は、矩形の断面を形成するものであってもよい。
これらの各部は、樹脂モールドによって端子20と一体成形されている。但し、端子20の一部は、この一体成形後も外部に露出したままである。端子20の露出部には、接続部24は勿論、接触部22の底側の一部の接触部22の弾性変位部22’とその周辺部や、接触部22の上面側の一部、即ち、端子20の厚さ方向において端子20の接触部22とは反対の側(上面側)に位置付けられた、外部導体シェル70との対面側の一部が含まれる。尚、接触部22の上面側の一部も露出しているのは、一体成形時における特有の問題によるものである。即ち、一体成形時における樹脂の流れに対抗して端子20の振れを確実に抑制するには、端子20の一部を金型によって押える必要があるが、このとき、本来的に露出させる必要のある底側の弾性変位部22’とともに、弾性変位部22’の上面側を金型で押えるのが効果的である。しかしながら、金型で押えた部分は、結果的に樹脂の貫通孔48による露出部27として残ることになり、よって、端子20の露出部27には、端子の厚さ方向において、端子20の接触部22とは反対の側に位置付けたものが含まれることになる。
10 同軸ケーブル
11 絶縁被膜
12 外部導体
13 絶縁体
14 芯線
20 端子
24 露出部(接続部)
40 ハウジング
41 設置面
42 円筒部
46 本体部
48 露出部(穴)
49 隆起部
50 圧着片
70 外部導体シェル
72 略円筒部
80A、80B 前側カシメ部
83 中間カシメ部
84 後側カシメ部
85 配置面
Claims (4)
- 端子と、
前記端子を支持するハウジングと、
前記ハウジングの少なくとも一部を覆う外部導体シェルと、を備え、
前記ハウジングは、同軸ケーブルの芯線が設置され該芯線を前記端子の少なくとも一部と接続させることができる設置面と、該設置面を挟んで対向する各側に前記芯線を設置面に圧着する対の圧着片を有しており、
前記外部導体シェルは、前記設置面を挟んで対向する各側にそれぞれが配置された対を成すカシメ部を有し、前記対の圧着片はそれぞれ、前記対のカシメ部の一部によって前記設置面に向って折り曲げることができるように構成されており、
前記対のカシメ部の一部によって前記対の圧着片を折り曲げたときに該対のカシメ部の一部によって押圧される前記対の圧着片の被押圧面は平らな面を有することを特徴とする同軸ケーブルコネクタ。 - 前記被押圧面を押圧する前記対のカシメ部の一部の押圧面は平らな面を有する、請求項1に記載の同軸ケーブルコネクタ。
- 前記対の圧着片はそれぞれ、相手圧着片の対向側に前記設置面に沿って凹凸状の自由端を有しており、前記自由端の少なくとも一部が、前記設置面の上方にて相手圧着片の自由端と補完的に噛み合うことにより、前記対の圧着片の被押圧面は前記平らな面を形成する、請求項1又は2に記載の同軸ケーブルコネクタ。
- 前記対のカシメ部の一部によって前記対の圧着片を折り曲げたときに、前記対のカシメ部は、矩形の断面を形成する、請求項1乃至3のいずれかに記載の同軸ケーブルコネクタ。
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