JP2008129377A - 電気光学装置用基板、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、液晶装置が画像を表示する際に発生するクロストークを低減する。
【解決手段】第3層間絶縁膜43は、データ線6a及び画素電極9a間に形成されており、データ線6a及び画素電極9aが相互に重なる領域Rに延びる部分が他の部分に比べて厚くなるように形成されている。より具体的には、第3層間絶縁膜43のうち領域Rに延びる部分として凸部43aが形成されている。このような凸部43aによれば、第3層間絶縁膜43を一様な絶縁膜として形成する場合に比べて、画素電極9a及びデータ線6a間の距離を広げることができ、画素電極9a及びデータ線6aの夫々を容量電極として発生する寄生容量を低減できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、液晶プロジェクタに用いられるライトバルブ等の液晶装置に応用される電気光学装置用基板、そのような電気光学装置用基板を備えた電気光学装置、及び電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置の一例である液晶装置では、複数の画素から構成される表示領域に縦横に配列された多数の走査線およびデータ線、並びにこれらの各交点に対応して多数の画素電極が基板上に設けられている。このような液晶装置は、例えばTFT(Thin Film Transistor)駆動によるアクティブマトリクス駆動方式を採用しており、走査線等の配線部に加えて、サンプルホールド回路、プリチャージ回路、走査線駆動回路、データ線駆動回路、検査回路等のTFTを構成要素とする各種の周辺回路が基板上に設けられている。
このような液晶装置は、その動作時に、周辺回路を介して各画素部の画素電極に供給された画像信号に応じて液晶の配向を制御し、複数の画素部が配列されてなる表示領域に画像を表示する。
画素電極の下層側には、画素の開口領域(即ち、画素において実質的に光が透過する領域)を互いに隔てる非開口領域に、アルミニウム等の金属材料、ポリシリコン等の半導体材料のように基本的に光を透過しない導電材料を用いてデータ線、及び走査線等の配線部が形成される。これら配線部は、周辺回路部から供給された走査信号、及び画像信号等の各種信号を各画素部に中継する。
液晶装置では、データ線等の配線部及び画素電極等の導電部が相互に重なっていた場合、これら導電部間に寄生容量が発生し、液晶装置の表示性能を低下させてしまう問題点がある。より具体的には、例えば、上述した寄生容量によって、画素電極の電位に変動が生じ、画素電極と、当該画素電極に対向する対向電極との間で、画像信号に応じた液晶の配向制御が行なわれなくなる場合がある。
このような問題点を解決するための手段の一例として、特許文献1は、データ線及び画素電極間に導電材料からなるシールド層を設けることによって、画素電極及びデータ線間に生じる寄生容量を低減する技術を開示している。
特開平10−39336号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術によれば、シールド層及びデータ線間に付加容量が発生してしまい、データ線を介して画素部に画像信号を書き込む書き込み時間に遅延が生じてしまう。このような書き込み時間の遅延によれば、所謂クロストーク等の表示不良を発生させてしまう。
他方、画素電極及びデータ線間には、通常、絶縁膜が形成されるため、当該絶縁膜の膜厚を厚くすることによって寄生容量を低減できるとも考えられるが、このような絶縁膜のうち画素電極及びデータ線が相互に重なる領域と異なる他の領域に延びる部分には、TFTアレイ基板上において上下方向に沿って各種配線部及び回路部を相互に電気的に接続するコンタクトホールが形成される。したがって、絶縁膜の膜厚を厚くすると、コンタクトホールの開口径に対する深さの比率が大きくなり、絶縁膜を精度良く除去して微細な開口径を有するコンタクトホールを形成することが困難となる製造プロセス上の問題点が生じる。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、画素電極及びデータ線間に生じる寄生容量を低減できると共に、クロストーク等の表示不良を低減可能な電気光学装置用基板、及びそのような電気光学装置用基板を備えた電気光学装置、並びにプロジェクタ等の電子機器を提供することを課題とする。
本発明に係る電気光学装置用基板は上記課題を解決するために、基板と、前記基板上に形成されており、所定の信号が供給される導電膜と、前記導電膜上において前記導電膜と部分的に重なるように形成されており、前記基板上の画素に形成された画素電極と、前記導電膜及び前記画素電極間に形成されており、前記導電膜及び前記画素電極が相互に重なる領域に延びる部分が他の部分に比べて厚い絶縁膜とを備える。
本発明に係る電気光学装置用基板によれば、導電膜は、例えば、基板上に形成された回路部に電気的に接続されており、当該回路部から所定の信号を供給される。導電膜は、金属膜、或いは半導体膜等の導電材料によって構成されていればよい。画素電極は、例えばITO等の透明導電材料を用いて構成されており、導電膜上において当該導電膜と部分的に重なっている。より具体的には、画素電極は、例えば画素において当該画素の非開口領域に形成された導電膜に重なるように画素の開口領域から非開口領域に延びている。
絶縁膜は、導電膜及び画素電極間に形成されている。このような絶縁膜は、当該絶縁膜の上層及び下層に形成される各種配線部及び回路部の作り込みに支障が生じないように部分的に平坦化されていてもよい。絶縁膜は、導電膜及び画素電極が相互に重なる領域に延びる部分が他の部分に比べて厚くなるように形成されている。したがって、導電膜及び画素電極が相互に重なる領域では、導電膜及び画素電極間に生じる寄生容量が低減される。即ち、他の部分と同様の膜厚で一様に絶縁膜を形成する場合に比べて、寄生容量の容量電極となる導電膜及び画素電極間の距離を大きくすることができ、距離が大きくなった分、寄生容量を低減することが可能になる。尚、絶縁膜は、一層でもよいし、部分的に複数の絶縁膜を積層してなる積層構造を有していてもよい。
加えて、絶縁膜の他の部分は、導電膜及び画素電極が相互に重なる領域に延びる部分に比べて薄いため、他の部分を精度良く掘り込むことができ、精度良く形成されたコンタクトホールを介して、基板上の上下方向に沿って配線部等を電気的に接続することが可能である。
よって、本発明に係る電気光学装置用基板によれば、画素電極及び導電膜間に生じる寄生容量に起因して生じるクロストーク等の表示不良を低減できる。加えて、コンタクトホール等の接続部を精度良く形成できることにより、電気光学装置用基板における各部を電気的に確実に接続できる。
本発明に係る電気光学装置用基板の一の態様では、前記導電膜は、前記画素電極に画像信号を供給するデータ線であってもよい。
本発明に係る電気光学装置用基板によれば、電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の動作時にデータ線に供給される画像信号の電位と、画素電極の電位とが相互に干渉することによって生じる寄生容量を低減できる。加えて、画素電極及びデータ線間にシールド層を形成した場合に生じる画像信号を書き込む時間の遅延も低減することが可能である。
本発明に係る電気光学装置用基板の他の態様では、前記重なる領域に延びる部分は、第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成され、且つ前記第1絶縁膜より誘電率が低い第2絶縁膜とが相互に積層されることによって形成されていてもよい。
この態様によれば、画素電極と、データ線等の導電膜との間に誘電率が一様な一枚の第1絶縁膜を形成する場合に比べて、画素電極及び導電膜間に発生する寄生容量を低減できる。第2絶縁膜は、寄生容量を低減するために、第1絶縁膜の上側或いは下側に形成され、且つデータ線等の導電膜及び画素電極が相互に重なる領域にのみに形成されていてもよいし、平面的に見て一定の範囲に形成されていてもよく、導電膜及び画素電極が相互に重なる領域に部分的に設けられていてもよいし、基板上に成膜された後、所定の形状にパターニングされていてもよい。
本発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、上述した本発明に係る電気光学装置用基板を備えている。
本発明に係る電気光学装置によれば、本発明の電気光学装置用基板を備えているため、表示性能に優れた電気光学装置を提供することができる。したがって、本発明に係る電気光学装置は、高品質の表示を行うことができる。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を備えている。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、高品位の表示が可能な、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明に係る電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、図1乃至図8を参照しながら本発明に係る電気光学装置用基板、電気光学装置、及び電子機器の各実施形態を説明する。以下の実施形態では、本発明の電気光学装置用基板を電気光学装置の一例である液晶装置に適用した場合を例に挙げる。
<1:電気光学装置の全体構成>
先ず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態の電気光学装置を説明する。図1は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図であり、図2は、図1のII−II´断面図である。本実施形態では、電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げる。
図1及び図2において、液晶装置1では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素部が設けられる画素領域たる画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等
からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。即ち、本実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。尚、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域が存在する。言い換えれば、本実施形態においては特に、TFTアレイ基板10の中心から見て、この額縁遮光膜53より以遠が周辺領域として規定されている。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。対向電極21は、後に図6に示すように固定電位LCCOMに電気的に接続されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に配向膜が形成されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等の駆動回路に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
<2:画素部における構成>
次に、図3乃至図5を参照しながら、液晶装置1の画素部の構成を詳細に説明する。図3は、液晶装置1の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路であり、図4は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。図5は、図4のV−V´断面図である。尚、図5においては、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。尚、図5において、TFTアレイ基板10から配向膜16までが、本発明に係る「電気光学装置用基板」の一例を構成している。
図3において、液晶装置1の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素の夫々には、画素電極9a及びTFT30が形成されている。TFT30は、画素電極9aに電気的に接続されており、液晶装置1の動作時に画素電極9aをスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ線6aは、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、液晶装置1は、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、・・・、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。
ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加されている。
次に、図4及び図5を参照して、画素部の具体的な構成を説明する。図4において、液晶装置1のTFTアレイ基板10上には、X方向及びY方向に対してマトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線部9a'により輪郭が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a及び走査線3aが設けられている。
半導体層1aのうち図4中右上がりの斜線領域で示したチャネル領域1a'に対向するように走査線3aが配置されている。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差する個所の夫々には画素スイッチング用のTFT30が設けられている。尚、本実施形態では、走査線3aは、第1層間絶縁膜41を貫通するコンタクトホール88を介してゲート電極3a2に電気的に接続されている。
データ線6aは、その上面が平坦化された第2層間絶縁膜42を下地として形成された下地膜42aa上に形成されており、コンタクトホール81を介してTFT30の高濃度ソース領域に接続されている。データ線6a及びコンタクトホール81内部は、例えば、Al−Si−Cu、Al−Cu等のAl(アルミニウム)含有材料、又はAl単体、若しくはAl層とTiN層等との多層膜からなる。データ線6aは、TFT30を遮光する機能を有している。
蓄積容量70は、高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側容量電極としての下部容量電極71と、固定電位側容量電極としての上部容量電極300の一部とが、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。
図4及び図5に示すように、上部容量電極300は、例えば金属又は合金を含む上側遮光膜(内蔵遮光膜)としてTFT30の上側に設けられている。上部容量電極300は、固定電位側容量電極としても機能する。上部容量電極300は、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pd(パラジウム)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。上部容量電極300は、Al(アルミニウム)、Ag(銀)等の他の金属を含んでもよい。上部容量電極300は、例えば導電性のポリシリコン膜等からなる第1膜と高融点金属を含む金属シリサイド膜等からなる第2膜とが積層された多層構造を持っていてもよい。
下部容量電極71は、例えば導電性のポリシリコン膜からなり画素電位側容量電極として機能する。下部容量電極71は、画素電位側容量電極としての機能の他、上側遮光膜としての上部容量電極300とTFT30との間に配置される、光吸収層或いは上側遮光膜の他の例としての機能を持ち、更に、画素電極9aとTFT30の高濃度ドレイン領域1eとを中継接続する機能を持つ。但し、下部容量電極71も、上部容量電極300と同様に、金属又は合金を含む単一層膜若しくは多層膜から構成されていてもよい。
容量電極としての下部容量電極71と上部容量電極300との間に配置される誘電体膜75は、例えばHTO(High Temperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxide)膜等の酸化シリコン膜、あるいは窒化シリコン膜等から構成される。
上部容量電極300は、画素電極9aが配置された画像表示領域10aからその周囲に延設され、定電位源と電気的に接続されて、固定電位とされる。
TFT30の下側に下地絶縁膜12を介して格子状に設けられた下側遮光膜11aは、TFTアレイ基板10側から装置内に入射する戻り光からTFT30のチャネル領域1a´及びその周辺を遮光する。下側遮光膜11aは、上部容量電極300と同様に、例えば、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pd等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。
下地絶縁層12は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する機能の他、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。画素電極9aは、下部容量電極71を中継することにより、コンタクトホール83及び85を介して半導体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続されている。
図4及び図5に示すように、液晶装置1は、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。
TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。例えば、画素電極9aはITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性膜からなり、配向膜16は、ポリイミド膜などの有機膜からなる。
対向基板20には、その全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性膜からなる。配向膜22は、ポリイミド膜などの有機膜からなる。
対向基板20には、格子状又はストライプ状の遮光膜を設けるようにしてもよい。このような構成を採ることで、上部容量電極300として設けられた上側遮光膜と併せ、TFTアレイ基板10側からの入射光のチャネル領域1a´ないしその周辺への侵入を阻止するのをより確実に阻止することができる。
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。
図5において、画素スイッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、ゲート電極3a2、走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a'、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eは、半導体層1aの不純物領域を構成しており、チャネル領域1a´の両側にミラー対称に形成されている。
ゲート電極3a2は、ポリシリコン膜等の導電膜によって形成されており、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに重ならないように絶縁膜2を介してチャネル領域1a´上に設けられている。したがって、TFT30では、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eと第1ゲート電極3a1とのオフセットが十分に確保されている。
尚、ゲート電極3a2の縁は、平面的に見て低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cとチャネル領域1a´との境界に重なっており、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cと、第1ゲート電極3a1との間に生じる寄生容量が低減されている。これにより、TFT30トランジスタの高速動作が可能となり、液晶装置1の表示性能が高められている。
加えて、液晶装置1では、ゲート電極3a2上にTFT30を覆うように形成された上部容量電極300によって、ゲート電極3a2のみによって遮光する場合に比べて効果的に低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを遮光できる。
このように、液晶装置1によれば、光リーク電流が低減されたTFT30を用いて、フリッカ等の画像表示を行う際に発生する不具合を低減でき、高品位で画像を表示できる。加えて、TFT30は、LDD構造を有しているため、TFT30の非動作時において低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに流れるオフ電流が低減され、且つTFT30の動作時に流れるオン電流の低下が抑制されている。よって、液晶装置1によれば、LDD構造の利点及び光リーク電流が殆ど流れないことを利用して高品位で画像を表示できる。
走査線3a上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール83が各々開孔された第1層間絶縁膜41が形成されている。
第1層間絶縁膜41上には下部容量電極71及び上部容量電極300が形成されており、これらの上には、コンタクトホール81及び85が各々開孔された第2層間絶縁膜42が形成されている。
本実施形態における第2層間絶縁膜42は、例えばBPSG膜からなり、加熱による流動化状態を経ることによって上面が平坦化されている。即ち、その成膜時の上面には、下層側の蓄積容量70やTFT30、走査線3a、更には下地遮光膜11aの存在によって段差が生じているが、一旦流動化されることで、上面は段差による凹凸が均された状態となっている。
図5において、第2層間絶縁膜42の上面は平坦に形成されているが、第2層間絶縁膜42の上面は完全な平坦面ではなく、走査線3a等に起因する段差部が残されていてもよい。このような段差部によれば、駆動時に発生する画素間の横電界を低減することも可能である。
更に、データ線6aの上から第2層間絶縁膜42の全面を覆うように、コンタクトホール85が形成された、本発明に係る「絶縁膜」の一例である第3層間絶縁膜43が、例えばBPSG膜により形成されている。画素電極9a及び配向膜16は、第3層間絶縁膜43の上面に設けられている。
第3層間絶縁膜43は、データ線6a及び画素電極9a間に形成されており、データ線6a及び画素電極9aが相互に重なる領域Rに延びる部分が他の部分に比べて厚くなるように形成されている。より具体的には、第3層間絶縁膜43のうち領域Rに延びる部分として凸部43aが形成されている。このような凸部43aによれば、第3層間絶縁膜43を一様な絶縁膜として形成する場合に比べて、画素電極9a及びデータ線6a間の距離を広げることができ、図6に示すように、画素電極9a及びデータ線6aの夫々を容量電極として発生する寄生容量Cを低減できる。
加えて、第3層間絶縁膜43の領域Rに重ならない部分には、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aを電気的に接続するためのコンタクトホール85が形成されている。第3層間絶縁膜43は、領域Rにおいて部分的に膜厚が厚くなっているのみであるため、他の部分の膜厚は領域Rにおける膜厚より薄くなっている。したがって、第3層間絶縁膜43を深く掘り込んでコンタクトホール85を形成しても、画素電極9a及び下部容量電極71を電気的に接続するコンタクトホール85を小さい開口径で形成できる。
したがって精度良く形成されたコンタクトホール85を介して、TFTアレイ基板10上の上下方向で確実に電気的接続をとることが可能である。
よって、本実施形態に係る液晶装置によれば、液晶装置の動作時にデータ線6aに供給される画像信号の電位と、画素電極9aの電位とが相互に干渉することによって生じる寄生容量を低減できる。加えて、画素電極9a及びデータ線6a間にシールド層を形成した場合に生じる画像信号を書き込む時間の遅延も低減することが可能である。液晶装置1の動作時に生じるクロストーク等の表示不良を低減できる。加えて、コンタクトホール等の接続部を精度良く形成できることにより、TFTアレイ基板10上に形成された各部を電気的に確実に接続できる。
尚、本実施形態では、画素電極9aと重なるデータ線6aを本発明に係る「導電膜」の一例として説明したが、本発明に係る「導電膜」は、データ線6aに限定されるものではなく、画素の開口領域を互いに隔てる非開口領域に形成された各種配線部、或いは素子部のうち画素電極9aと平面的に重なることによって、寄生容量を発生させるものであれば如何なるものでもよい。このような導電膜及び画素電極間に生じる寄生容量を低減することによって、電気光学装置全体で表示品位を高めることができる。
<3:変形例>
次に、図7を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置用基板の変形例を説明する。図7は、本例に係る電気光学装置用基板の部分断面図である。尚、図7では、上述した液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図7において、第3層間絶縁膜43は、領域Rに延びる部分は、第1絶縁膜43b及び第2絶縁膜43cを有している。第1絶縁膜43bは、第2層間絶縁膜42及びデータ線6aを覆うようにTFTアレイ基板10上の全体に延在されている。第2絶縁膜43cは、領域Rにおいて、第1絶縁膜43b上に凸状に形成されており、第1絶縁膜より誘電率が低い。
第2絶縁膜43cによれば、画素電極9a及びデータ線6a間に誘電率が一様な一枚の第1絶縁膜43bを形成する場合に比べて、画素電極9a及びデータ線6a間に発生する寄生容量をより一層低減できる。第2絶縁膜43cは、寄生容量を低減するために、第1絶縁膜43bの上側或いは下側に形成され、且つデータ線6a及び画素電極9aが相互に重なる領域Rにのみに形成されていてもよい。図7に示すようにデータ線6a及び画素電極9aが相互に重なる領域Rに部分的に設けられていてもよいし、第1絶縁膜43b上の一定の範囲に形成された後、領域Rに残存するように所定の形状にパターニングされていてもよい。
(電子機器)
次に、上述した液晶装置を各種の電子機器に適用される場合について説明する。
先ず、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図8は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。図8に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、外部回路(図示省略)から外部接続用端子102に供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
本実施形態に係る電気光学装置を対向基板の側から見た平面図である。 図1のII−II´断面図である。 本実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。 本実施形態に係る電気光学装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。 図4のV−V´断面図である。 寄生容量Cを含む画素部の回路構成を示した回路図である。 本実施形態に係る電気光学装置用基板の変形例の部分断面図である。 本実施形態に係る電子機器の一例であるプロジェクタの平面図である。
符号の説明
1・・・液晶装置、10・・・TFTアレイ基板、9a・・・画素電極、6a・・・データ線、43・・・第3層間絶縁膜、43a・・・凸部、43b・・・第1絶縁膜、43c・・・第2絶縁膜

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成されており、所定の信号が供給される導電膜と、
    前記導電膜上において前記導電膜と部分的に重なるように形成されており、前記基板上の画素に形成された画素電極と、
    前記導電膜及び前記画素電極間に形成されており、前記導電膜及び前記画素電極が相互に重なる領域に延びる部分が他の部分に比べて厚い絶縁膜と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置用基板。
  2. 前記導電膜は、前記画素電極に画像信号を供給するデータ線であること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基板。
  3. 前記重なる領域に延びる部分は、第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成され、且つ前記第1絶縁膜より誘電率が低い第2絶縁膜とが相互に積層されることによって形成されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置用基板。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の電気光学装置用基板を備えたこと
    を特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項4に記載の電気光学装置を具備してなること
    を特徴とする電子機器。
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