JP2008127251A - ガラス基板の穴あけ方法及び穴あけ装置 - Google Patents

ガラス基板の穴あけ方法及び穴あけ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス基板に多数の微細な深い穴を高い位置精度と寸法精度で形成する。
【解決手段】ガラス基板10を、容器20に収容する。ガラス基板10上に複数の孔51を有する多孔ガイド板50を設置し、その孔51に穴あけピン90を挿入する。容器20を加熱し、容器20内のガラス基板10を軟化させる。押圧部材41を下降させ、穴あけピン90をガラス基板10内に挿入する。その後、容器20を冷却し、穴あけピン90を挿入した状態でガラス基板10を固化する。ガラス基板10を容器20から取り出し、穴あけピン90を王水により溶かして、ガラス基板10に穴100を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス基板の穴あけ方法と穴あけ装置に関する。
例えばパイレックス(コーニング社の登録商標)ガラスに代表されるホウケイ酸ガラス基板は、例えば圧力センサ、速度センサなどの電子デバイスや、接着剤を塗布するノズルなどに用いられている。この場合、ガラス基板には、微細な穴をあける必要がある。このガラス基板の穴あけ方法として、従来より、例えば光ファイバーコネクター用フェルールや磁気ディスク用ガラス基板に対して、成形用金型に備えられた突起を軟化したガラス基板に挿入し、その後ガラス基板を固化して前記突起を抜くことで、ガラス基板に穴を形成する方法が用いられている(特許文献1)。
特開2003−201147号公報
しかしながら、ガラス基板が用いられる圧力センサなどの製品の高性能化や小型化により、ガラス基板に対してミクロンオーダーの微細な穴を数千個程度あけることが要求され、さらにその各穴について高い位置精度と寸法精度が求められている。また、穴の形状についても、1mm以上の深い穴を多様な形状で形成することが要求されている。上述の穴の形成方法では、極めて細長い多数の突起がそのままガラス基板に挿入されるので、その挿入時に突起が変形し、その後形成される穴の位置ズレが生じたり、穴の形状精度が悪いことがあった。したがって、そのようなミクロンオーダーの微細な多数の穴を高い位置精度と寸法精度で、なおかつ0.5mm以上の深さで安定形成することができなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ガラス基板に、所望の深さの多数の微細な穴を高い位置精度と寸法精度で形成することをその目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、ガラス基板の穴あけ方法であって、上面が開口した容器に、ガラス基板を収容する工程と、多数の貫通孔が形成された多孔ガイド板を前記ガラス基板上に設置し、当該多孔ガイド板の孔にピンを挿入する工程と、前記容器内のガラス基板を加熱し、当該ガラス基板を軟化させる工程と、前記多孔ガイド板に対向配置される昇降自在な押圧部材を下降させて、前記ピンを前記ガラス基板内に挿入する工程と、前記ピンが前記ガラス基板に挿入された状態で、前記容器内のガラス基板を冷却して当該ガラス基板を固化する工程と、前記ガラス基板に挿入されている前記ピンを取り除いて、前記ガラス基板に穴を形成する工程と、を有することを特徴とする、ガラス基板の穴あけ方法が提供される。
本発明によれば、まず基板上に多孔ガイド板を設置し、この多孔ガイド板の孔にピンを挿入し、その後ガラス基板を軟化させて、押圧部材を下降させて前記ピンを軟化したガラス基板内に挿入するようにしたので、ガラス基板の所定位置に対して正確に多数のピンを同時に挿入することができる。そしてその後にガラス基板を固化させて前記ピンを取り除く事で、前記ピンが挿入されていた位置に、穴を形成することができる。その結果、ガラス板の所定位置に正確に多数の穴を同時に形成することが可能である。
なおガラス基板が固化した後、ガラス基板を容器から取り出して後続の処理を行ってもよい。この場合、ピンの案内に使用した多孔ガイド板は、ガラス基板が固化した後、ガラス基板を容器から取り出す前に先に取り外してもよく、またガラス基板と一緒のまま容器から取り出し、その後に多孔ガイド板をガラス基板から取り外してもよい。
またピンの形状を適宜変更することで、所望の形状の穴をガラス基板に形成することが可能である。
前記ピンが取り除かれた前記ガラス基板の下面を研磨し、前記ガラス基板の穴を貫通させる工程をさらに有していてもよい。ピンがガラス基板に挿入される際に、ガラス基板の下面に達しない状態で、ガラス基板を固化させる場合がある。この場合、ガラス基板の下面を研磨することにより、ガラス基板の穴を貫通させることができる。
前記多孔ガイド板の孔は、鉛直方向に対し斜めに傾けて形成されていてもよい。これによって、ガラス基板に対し斜めの穴を形成することができる。かかる場合、前記押圧部材は、水平方向にも移動自在であってもよい。すなわち、押圧部材を下降させながら水平方向にも移動させて、押圧部材をピンの傾斜方向と同じ方向に移動させることによって、ピンをガラス基板に対して斜めに挿入することができる。
前記多孔ガイド板は、前記ガラス基板と同じ熱膨張率、又は前記多孔ガイド板の熱膨張率と前記ガラス基板の熱膨張率との差異が1x10−6以内である熱膨張率を有する材質で形成されていてもよく、例えばカーボン、窒化シリコン、窒化アルミ、又はシリコンなどにより形成されてもよい。容器内に収容されたガラス基板を加熱する場合、同時に多孔ガイド板も加熱され熱膨張するが、ガラス基板と多孔ガイド板の熱膨張率が同じ、又はその熱膨張率の誤差が1x10−6以内であることにより、多孔ガイド板の孔のガラス基板に対する相対位置は変わらないので、ピンは、多孔ガイド板の孔に案内されて、ガラス基板の所定の位置に正確に挿入される。
前記容器の材質は、カーボンからなっていてもよい。カーボンには、熱伝導性に優れ、かつ熱膨張率がホイケイ酸ガラスと同等またはそれ以下のものを用いる。したがって、加熱時に容器の熱をガラス基板に効率的に伝えることができ、またカーボンは素材の粒子間に間隙があり、ガラス基板内の気泡が抜けやすい。さらにカーボンは、ガラス基板に接着しないので、ガラス基板を容器から簡単に取り出すことができる。
前記ピンは、前記ガラス基板の加熱温度に対する耐熱性を有する材質で形成されていてもよい。これによって、ガラス基板の加熱時に、前記ピンは変形したり、強度が弱くなったりすることなく、ガラス基板の所定の位置に正確に挿入される。
前記ピンを除去するにあたっては、例えば液体によって前記ピンを溶融して前記ガラス基板から除去されるようにしてもよい。かかる場合、例えば前記ピンを金属で構成し、前記液体に王水を用いるようにしてもよい。前記ピンの材料には、例えばタングステン、ステンレス鋼、モリブデン、ニッケル又はニッケル合金を使用することができる。
また前記ピンを除去するにあたっては、例えば前記ピンを燃焼して前記ガラス基板から除去されるようにしてもよい。かかる場合、前記ピンの材料には、カーボンを使用することができる。
別の観点による本発明によれば、ガラス基板に穴をあけるための穴あけ装置であって、ガラス基板を収容可能で、上面が開口した容器と、前記容器を収容し、前記容器を加熱する加熱容器と、前記ガラス基板上に設置される多数の貫通孔が形成された多孔ガイド板に対向配置される押圧部材と、前記押圧部材を昇降させて、前記多孔ガイド板に挿入されたピンを前記容器内のガラス基板に挿入するための昇降機構と、を有することを特徴とする、穴あけ装置が提供される。
前記容器の材質は、カーボンからなっていてもよい。
本発明によれば、ガラス基板に、多数の微細な穴を高い位置精度と寸法精度で所望の深さで同時に形成することができる。また多様な形状の穴を形成することも可能である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかるガラス基板の穴あけ方法を行うための穴あけ装置1の構成の概略を示す。
穴あけ装置1は、ガラス基板10を収容する容器20を備えている。容器20は、上面が開口し縦断面が凹型の箱状に形成されている。容器20の内側の側面は、容器20の底面から開口面に近づくにつれて容器20の内径が次第に大きくなるようにテーパ形状に形成されている。容器20は、ガラス基板10に比べ熱膨張率が同等またはそれ以下の材料で、なおかつ熱伝導性が良好でガラス基板10と融着しない材質、例えばカーボンで形成されている。これによって、冷却時の縮小により容器20内のガラス基板10が破損したり、冷却後に容器20からガラス基板10が取り出せなくなることが防止できる。
容器20は、支持部材30に支持されて加熱容器31内に収容されている。加熱容器31は、例えば上面が開口し底面が閉口した略円筒状に形成されている。加熱容器31は、例えば石英ガラスにより形成されている。加熱容器31の上面開口部は、蓋体32によって気密に閉鎖されている。蓋体32は、例えばセラミックスにより形成されている。
加熱容器31の周囲には、給電により発熱するヒータ33が配置されている。ヒータ33は、例えば加熱容器31の外側面と下面に配置されている。
加熱容器31は、断熱材によって形成された外カバー34によって覆われている。上記ヒータ33は、外カバー34と加熱容器31の間に介在されている。
蓋体32の中央部には、上下方向に貫通する貫通孔32aが形成されている。貫通孔32aには、蓋体32の上方から加熱容器31内まで上下方向に延伸するシャフト40が挿通している。シャフト40は、例えばセラミックスにより形成されている。
シャフト40の下端部には、例えば略円盤形状の押圧部材41がガラス基板10に対向配置するように取り付けられている。押圧部材41は、例えばセラミックスによって形成されている。
シャフト40の上端部は、蓋体32の上方に配置されたモータなどの昇降駆動部70に接続されている。昇降駆動部70は、例えば蓋体32の上面に設置された支持台71上に支持されている。昇降駆動部70は、例えば制御部72によって動作を制御されている。昇降駆動部70は、シャフト40を上下動させることで、押圧部材41を上下動させて、容器20内のガラス基板10に対して進退させることができる。押圧部材41の昇降速度、昇降位置は、制御部72によって制御されている。なお、本実施の形態においては、昇降駆動部70と制御部72によって昇降機構が構成されている。
例えば蓋体32と昇降駆動部70との間のシャフト40には、例えば円盤状のフランジ80が取り付けられている。フランジ80と蓋体32との間には、伸縮自在なベローズ81が介在されている。このベローズ81には、図示しない冷却機構が設けられており、加熱容器31側の熱が昇降駆動部70側に伝わることを抑制している。
穴あけ装置1には、加熱容器31内に所定のガスを供給するガス供給管85が設けられている。ガス供給管85は、例えば加熱容器31の側面に接続されている。ガス供給管85は、図示しないガス供給源に通じている。本実施の形態においては、ガス供給源には、窒素ガスが封入されており、加熱容器31内を低酸素雰囲気にするために、ガス供給管85を通じて加熱容器31内に窒素ガスが供給される。このように加熱容器31内を低酸素雰囲気にすることにより、カーボンからなる容器20が、例えば後述する加熱時の温度、例えば1000℃で燃焼するのを防止することができ、また後述する穴あけピン90が高温で酸化し、変形するのを防止することができる。
本実施の形態にかかる穴あけ装置1は以上のように構成されており、次にこの穴あけ装置1を用いたガラス基板10の穴あけ方法について説明する。本実施の形態では、パイレックスガラス(コーニング社の登録商標)などのホウケイ酸ガラスのガラス基板10に対し多数の円形貫通孔を形成する場合を例に採って説明する。
先ず、穴あけ装置1の容器20には、方形で薄い平板形状のガラス基板10が収容される。その後、ガラス基板10上に、方形の多孔ガイド板50が設置される。
多孔ガイド板50の所定の位置には、例えばドリル加工等の機械加工やエッチング等によって、図2に示すように、複数の円形の孔51が多孔ガイド板50を貫通して形成されている。これらの各孔51に、円柱状の穴あけピン90が挿入され、穴あけピン90の下端はガラス基板10に接している。この孔51は、例えば50μm程度の径で100μm以下のピッチ間隔で形成され、2μm以内の位置精度と寸法精度を備えている。孔51は、挿入される穴あけピン90よりも僅かに大きな径で形成される。多孔ガイド板50の孔51の配置や数は、最終的にガラス基板10に形成される穴100の位置に応じて適宜設定される。
多孔ガイド板50は、ガラス基板10と同じ熱膨張率を有し、例えばカーボン、窒化シリコン、窒化アルミ、又はシリコンなどにより形成されている。また穴あけピン90は、例えば後述する加熱時の温度、例えば1000℃に対する耐熱性を有し、例えばタングステン、ステンレス鋼、モリブデン、ニッケル又はニッケル合金などの金属により形成されている。穴あけピン90は、例えば金属ワイヤーを切断したり、旋盤等で切削加工したり、又はLIGAプロセスなどのメッキ技術を用いて形成される。穴あけピン90は、例えば径が50μm程度で1mm以上の長さで形成される。
多孔ガイド板50がガラス基板10上に設置されると、ガス供給管85から加熱容器31内に窒素ガスが供給され、加熱容器31内が窒素雰囲気に維持される。この際、加熱容器31内は、外部に対して陽圧に維持され、外気が加熱容器31内に流入することを防止する。
次に、図3(a)に示すように押圧部材41と多孔ガイド板50とが近接された状態で、ヒータ33の発熱により加熱容器31内が昇温される。これによって、容器20内のガラス基板10が約1000℃に加熱される。このとき、多孔ガイド板50と穴あけピン90もガラス基板10と同程度の温度に昇温される。なお、この1000℃の温度は、ガラス基板10が十分に軟化して、ガラス基板10に穴あけピン90を変形させずに挿入することができる温度であって、なおかつ穴あけピン90が変形したり、強度が弱くならない温度である。
ガラス基板10の温度が1000℃に達すると、制御部72により昇降駆動部70が作動し、図3(b)に示すように押圧部材41が所定の速度で所定の位置まで下降する。このとき、押圧部材41は、穴あけピン90の上端を押しながら下降する。これによって、穴あけピン90は、多孔ガイド板50の孔51に案内されて、ガラス基板10内の所定の深さまで挿入される。その後、ヒータ33による発熱が停止され、穴あけピン90がガラス基板10に挿入された状態で、ガラス基板10が冷却され、固化される。このときの冷却は、加熱時の温度変動より緩やかに行われる。また、この冷却は、多孔ガイド板50がガラス基板10上に設置されたままの状態で行われる。これにより、ガラス基板10が冷却され固化し始めてから、ガラス基板10のひずみ点510℃に達して完全に固化するまでの間に、多孔ガイド板50が穴あけピン90を案内することで、穴あけピン90は動かず、穴あけピン90の位置は固定される。
ガラス基板10が冷却され固化されると、図3(c)に示すように昇降駆動部70により押圧部材41が上昇してガラス基板10から退避する。また、多孔ガイド板50もガラス基板10上から取り除かれる。
次に例えば図4(a)に示すようにガラス基板10は、穴あけピン90が取り付けられた状態で、加熱容器31から取り出される。
ガラス基板10が加熱容器31から取り出されると、次にガラス基板10が例えば王水などの薬液に浸漬され、図4(b)に示すように穴あけピン90が溶融される。こうしてガラス基板10から穴あけピン90が除去され、ガラス基板10の上面に穴100が形成される。
その後、例えばガラス基板10の下面が研磨され、図4(c)に示すようにガラス基板10の穴100が貫通する。こうして、ガラス基板10に、例えば50μmの径で深さ1mm以上の穴100が100μm以下のピッチ間隔で形成される。この後、必要に応じてガラス基板10の上面が研磨される。
以上の実施の形態によれば、押圧部材41が穴あけピン90の上端を押しながら下降することによって、穴あけピン90は多孔ガイド板50の微細な孔51に案内されてガラス基板10内に挿入されるので、穴あけピン90はガラス基板10の所定の位置に正確に挿入される。そしてガラス基板から穴あけピン90が除去されて、ガラス基板10に穴100が形成される。かかる場合、穴あけピン90がガラス基板10に挿入される位置が正確なので、ガラス基板10には微細で高い位置精度と寸法制度を有する微細な穴100が多数形成できる。また、穴あけピン90の寸法及び押圧部材41の加工ストロークの長さを適宜調整することで、ガラス基板10に1mm以上の所望の深さの穴100を形成できる。さらに、孔51や穴あけピン90の形状を変えることによって、ガラス基板10に多様な形状の穴100を簡単に形成できる。
押圧部材41を、制御部72により制御された昇降駆動部70により上下動させたので、穴あけピン90を所定の速度及び所定の深さでガラス基板10内に挿入することができる。これによって、ガラス基板10により高い寸法精度の穴を形成できる。
穴あけピン90をガラス基板10から取り除く際に、穴あけピン90を王水により溶融させるようにしたので、例えば穴あけピン90を引き抜く場合に比べてより細い穴あけピン90であっても好適に除去できる。したがって、より微細な穴100を形成できる。
また、多孔ガイド板50も加熱容器31のヒータ33によってガラス基板10と同等の温度に加熱されるが、多孔ガイド板50とガラス基板10の熱膨張率が同じであるので、熱膨張の差に起因する位置ズレは抑えられる。したがって、多孔ガイド板50の孔51のガラス基板10に対する相対位置は変わらないので、穴あけピン90は、孔51に案内されて、ガラス基板の所定の位置に正確に挿入される。これにより、穴100の位置精度をさらに向上できる。
多孔ガイド板50とガラス基板10の熱膨張率に微小な差異がある場合、予めこの差異を考慮して多孔ガイド板50の孔51を形成してもよい。例えば、多孔ガイド板50の熱膨張率に基づいて、孔51の形成位置や寸法を補正する。こうすることにより、ガラス基板10にさらに位置精度の高い穴100を形成することができる。
以上の実施の形態では、加熱容器31内を加熱する前に、加熱容器31内に窒素ガスを供給したが、窒素ガスを供給せずに、図示しない負圧発生装置を加熱容器31に接続して加熱容器31内を減圧してもよい。これによっても、加熱容器31内を低酸素雰囲気にさせることができる。
また、穴あけピン90の形状は円柱状であったが、要求される穴形状に応じて穴あけピン90の形状を変更してもよい。例えば図5に示すように穴あけピン90の形状を、略円柱形状で下部が上部よりも細くなる段部を有する形状にしてもよい。かかる場合も上述した実施の形態と同様に、穴あけピン90が、溶融したガラス基板10内に挿入され、その後ガラス基板10が固化されて、容器20から取り出される(図5(a))。その後、穴あけピン90が王水により溶融されて除去される(図5(b))。そして、ガラス基板10の下面を研磨することによって、段部を有する貫通した穴110が形成される(図5(c))。
また、図6(a)に示すように長さや径の異なる穴あけピン90を混在させてもよい。かかる場合も上述した実施の形態と同様の方法で、貫通孔と有底孔からなる穴120を形成できる(図6(b))。
さらに、穴あけピン90の形状を変えることによって、先端が球状の穴130(図7)や、上端部と下端部に比べて中央部が幅広い穴140(図8)や、中央部が狭い穴150(図9)などを形成できる。
また、図10に示すように、多孔ガイド板50の孔51を鉛直方向に対し斜めに設け、孔51に挿入される穴あけピン90も斜めに設けることにより、ガラス基板10に斜めの穴を形成することもできる。かかる場合、押圧部材41を水平方向に移動できるようにしてもよい(図10(a))。穴あけピン90をガラス基板10に挿入する際には、押圧部材41を下降させながら水平方向に移動させ、押圧部材41を穴あけピン90の傾斜方向と同じ方向に移動させる(図10(b))。こうすることによって、穴あけピン90は、ガラス基板10に先端部から斜めに挿入される。そして、ガラス基板10の冷却後、王水により穴あけピン90を溶解し、その後ガラス基板10の下面を研磨することによって、ガラス基板10に斜めの穴160が形成される(図10(c))。
また、穴あけピン90にカーボンを用いてもよい。穴あけピン90は、例えば切削によって、ガイド孔51の形状に加工することができる。かかる場合、カーボンを燃焼させることにより、穴あけピン90をガラス基板10から除去することができる。カーボンの燃焼温度は約400℃以上であり、ガラス基板22のひずみ点である510℃よりも低く、ガラス基板10を変形させることなく穴あけピン90だけを燃焼させることが可能である。
穴あけピン90にカーボンを用いる場合、ガラス基板の穴あけ装置として、図11に示した穴あけ装置170を用いてもよい。穴あけ装置170は、本実施形態である穴あけ装置1に、穴あけピン90を燃焼させるための酸素供給管86を加えた装置である。酸素供給管86は、加熱容器31の側面に接続されている。酸素供給管86は、図示しない酸素供給源に通じており、加熱容器31内には、酸素供給管86を通じて酸素が供給される。なお、容器20がカーボンからなる場合は、加熱時に容器20が燃焼するため、ガラス基板10の穴あけの都度、容器20を交換する。また、容器20を交換不要にするために、容器20の材料には、加熱時に燃焼しない例えばセラミックスを用いてもよい。
穴あけピン90がガラス基板10に挿入され、ガラス基板10が固化した後(図3(c))、穴あけ装置170を用いて、カーボンである穴あけピン90を除去する工程は例えば以下のようにして行われる。
ガラス基板10を固化するために約500℃まで冷却された加熱容器31内に、酸素供給管86から酸素が供給される。これによって、カーボンである穴あけピン90は燃焼し除去される。この場合、ガラス基板10は、ひずみ点が510℃であるため変形せず形状がそのまま維持される。
以上により、穴あけピン90にカーボンを使用した場合、穴あけ装置170の加熱容器31内で穴あけピン90を除去することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば上記実施の形態で記載した穴100は、丸穴であってもよいし、直方体形状の角穴や、先細のテーパ形状であってもよい。本実施の形態で記載したガラス基板10が方形であったが、ガラス基板10の形状は、円形などの他の形状であってもよい。
本発明は、ガラス基板に多数の微細な穴を高い位置精度と寸法精度で形成する際に有用である。
本実施の形態にかかる穴あけ装置の構成の概略を示す縦断面図である。 押圧部材の斜視図である。 ガラス基板の穴あけ方法の工程を示す説明図であり、(a)はガラス基板上に多孔ガイド板と穴あけピンを設置した様子を示し、(b)は穴あけピンを軟化したガラス基板内に挿入させた様子を示し、(c)は押圧部材を退避させ、多孔ガイド板を取り除いた様子を示している。 図3に続くガラス基板の穴あけ方法の工程を示し、(a)は容器からガラス基板を取り出した様子を示し、(b)は穴あけピンを除去した様子を示し、(c)はガラス基板の下面を研磨して穴を完成させた様子を示している。 穴あけピンの形状を変えた場合の穴の形成工程を示し、(a)は容器からガラス基板を取り出した様子を示し、(b)は穴あけピンを除去した様子を示し、(c)はガラス基板の下面を研磨して穴を完成させた様子を示している。 穴あけピンの形状を変えた場合の穴の形成工程を示し、(a)は容器からガラス基板を取り出した様子を示し、(b)は穴を完成させた様子を示している。 穴あけピンの形状を変えた場合の穴の形状を示すガラス基板の縦断面図である。 穴あけピンの形状を変えた場合の穴の形状を示すガラス基板の縦断面図である。 穴あけピンの形状を変えた場合の穴の形状を示すガラス基板の縦断面図である。 斜めの穴の形成工程を示し、(a)はガラス基板上に多孔ガイド板と穴あけピンを設置した様子を示し、(b)は穴あけピンを軟化したガラス基板内に挿入させた様子を示し、(c)は穴を完成させた様子を示している。 他の実施の形態にかかる穴あけ装置の構成の概略を示す縦断面図である。
符号の説明
1 穴あけ装置
10 ガラス基板
20 容器
41 押圧部材
50 多孔ガイド板
51 孔
90 穴あけピン

Claims (15)

  1. ガラス基板の穴あけ方法であって、
    上面が開口した容器に、ガラス基板を収容する工程と、
    多数の貫通孔が形成された多孔ガイド板を前記ガラス基板上に設置し、当該多孔ガイド板の孔にピンを挿入する工程と、
    前記容器内のガラス基板を加熱し、当該ガラス基板を軟化させる工程と、
    前記多孔ガイド板に対向配置される昇降自在な押圧部材を下降させて、前記ピンを前記ガラス基板内に挿入する工程と、
    前記ピンが前記ガラス基板に挿入された状態で、前記容器内のガラス基板を冷却して当該ガラス基板を固化する工程と、
    前記ガラス基板に挿入されている前記ピンを取り除いて、前記ガラス基板に穴を形成する工程と、を有することを特徴とする、ガラス基板の穴あけ方法。
  2. 前記ガラス基板を固化した後であって、前記ガラス基板に挿入されている前記ピンを取り除く前に、前記ガラス基板を前記容器から取り出す工程を有することを特徴とする、請求項1に記載のガラス基板の穴あけ方法。
  3. 前記ピンが取り除かれた前記ガラス基板の下面を研磨し、前記ガラス基板の穴を貫通させる工程をさらに有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のガラス基板の穴あけ方法。
  4. 前記多孔ガイド板の孔は、鉛直方向に対し斜めに傾けて形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のガラス基板の穴あけ方法。
  5. 前記押圧部材は、水平方向にも移動自在であることを特徴とする、請求項4に記載のガラス基板の穴あけ方法。
  6. 前記多孔ガイド板は、前記ガラス基板と同じ熱膨張率、又は前記多孔ガイド板の熱膨張率と前記ガラス基板の熱膨張率との差異が1x10−6以内である熱膨張率を有する材質で形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のガラス基板の穴あけ方法。
  7. 前記容器の材質は、カーボンからなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のガラス基板の穴あけ方法。
  8. 前記ピンは、前記ガラス基板の加熱温度に対する耐熱性を有する材質で形成されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のガラス基板の穴あけ方法。
  9. 前記ピンは、液体により溶融されて前記ガラス基板から取り除かれることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のガラス基板の穴あけ方法。
  10. 前記ピンは、金属により形成され、王水により溶融されることを特徴とする、請求項9に記載のガラス基板の穴あけ方法。
  11. 前記ピンの材質は、タングステン、ステンレス鋼、モリブデン、ニッケル又はニッケル合金からなることを特徴とする、請求項10に記載のガラス基板の穴あけ方法。
  12. 前記ピンは、燃焼されて前記ガラス基板から除去されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のガラス基板の穴あけ方法。
  13. 前記ピンの材質は、カーボンからなることを特徴とする、請求項12に記載のガラス基板の穴あけ方法。
  14. ガラス基板に穴をあけるための穴あけ装置であって、
    ガラス基板を収容可能で、上面が開口した容器と、
    前記容器を収容し、前記容器を加熱する加熱容器と、
    前記ガラス基板上に設置される多数の貫通孔が形成された多孔ガイド板に対向配置される押圧部材と、
    前記押圧部材を昇降させて、前記多孔ガイド板に挿入されたピンを前記容器内のガラス基板に挿入するための昇降機構と、を有することを特徴とする、穴あけ装置。
  15. 前記容器の材質は、カーボンからなることを特徴とする、請求項14に記載の穴あけ装置。
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