JP2008126861A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Noboru Higashiyama
登 東山
Kenichi Terauchi
健一 寺内
Soichiro Fujita
宗一郎 藤田
Masatoshi Mitsui
正俊 三井
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Abstract

【課題】左右分割の空調ゾーンを各々独立して温度制御可能な車両用空気調和装置において、空調空気の流れに起因して発生する空調ゾーン間の温度干渉を抑制し、各空調ゾーンの乗員に対して快適な車室内環境を提供すること。
【解決手段】隣接する複数の空調ゾーンが各々独立して異なる温度制御を行う車両用空気調和装置において、外気導入モード時に一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増し、かつ、内気導入モード時に一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減するように補正制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用空気調和装置に関するものである。
従来、乗用車等の車両においては、冷暖房等の空気調和を行って乗員に快適な車室内環境を提供する車両用空気調和装置が装備されている。
また、近年においては、たとえば運転席側及び助手席側のように、乗員の好みに応じて車室内の左右に分割された空調ゾーンを各々独立した温度に制御することができる車両用空気調和装置も実用化されている。
左右独立制御を可能とした車両用空気調和装置においては、左右の空調ゾーン間の温度干渉による左空調ゾーンの室温低下を防止するため、たとえば右空調ゾーンの室温設定を変更して低くした場合、設定変更していない左空調ゾーンの吹出温度を自動的に高くする制御を行うものがある。
また、定常状態にはそれぞれの空調ゾーンを各設定温度近傍の温度で制御し、設定温度の変更時には、設定温度を変更しない側の空調ゾーンの吹出風の温度の急変を防ぐため、目標吹出温度を徐々に変化させる制御を行うものが提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
特開平5−286338号公報
ところで、上述した左右分割の空調ゾーンを各々独立して温度制御可能な車両用空気調和装置においては、左右の空調ゾーン間における温度干渉の程度が車室内の空調風量に応じて異なってくる。
具体的に説明すると、たとえば空気調和装置の吸込モード(外気モードまたは内気モード)を変更した場合には、空気調和装置の通風抵抗が変動(減少または増加)するので、この影響を受けて空調風量も変動する。従って、設定変更をしていない空調ゾーンの温度は、設定温度と比較して高くなりすぎたり、あるいは、逆に低くなりすぎたりするので、結果的に乗員の快適性を損なうことがある。
また、車室内の中央に設置されるインスツルメントパネルに配設された空調空気の吹出グリル(吹出口)は、ルーバの向きによっても左右の空調ゾーン間における温度干渉の程度が異なるため、たとえば運転席側の中央吹出グリルにおいて、ルーバが運転席の方向に向けられている場合には、左右空調ゾーン間の温度干渉は比較的小さくなる。
一方、運転席側の中央吹出グリルにおいて、ルーバが助手席の方向に向けられている場合には、運転席側の設定温度で助手席側の空調ゾーンに吹き出す空調風量を増すため、助手席側が運転席側から受ける温度干渉の影響は大きくなる。すなわち、左右空調ゾーン間の温度干渉が大きくなる。
このように、左右分割の空調ゾーンを各々独立して温度制御可能な車両用空気調和装置においては、吸込モードの違いや吹出グリルのルーバ方向による影響を受けて空調空気の流れが変動するので、このような空調空気の流れに起因して発生する空調ゾーン間の温度干渉を抑制し、乗員により設定された快適な車室内環境を提供することが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、左右分割の空調ゾーンを各々独立して温度制御可能な車両用空気調和装置において、空調空気の流れに起因して発生する空調ゾーン間の温度干渉を抑制し、各空調ゾーンの乗員に対して快適な車室内環境を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る車両用空気調和装置は、隣接する複数の空調ゾーンが各々独立して異なる温度制御を行う車両用空気調和装置において、
外気導入モード時に一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増し、かつ、内気導入モード時に一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減するように補正制御を行うことを特徴とするものである。
このような車両用空気調和装置によれば、外気導入モード時に一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増し、かつ、内気導入モード時に一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減するように補正制御を行うようにしたので、隣接する空調ゾーン間の温度干渉が大きい外気導入モード時及び温度干渉が小さい内気導入モード時のいずれの場合においても、設定温度が変更されていない空調ゾーンの室温を一定に保つことができる。
本発明に係る車両用空気調和装置は、隣接する複数の空調ゾーンが各々独立して異なる温度制御を行う車両用空気調和装置において、
前記空調ゾーンが互いに隣接する隣接部の近傍に各々配設された吹出口を備え、一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された前記吹出口の空調空気吹出方向が同じ空調ゾーンに向けられている場合は他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減し、かつ、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された前記吹出口の空調空気吹出方向が他方の空調ゾーンに向けられている場合は他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増すように補正制御を行うことを特徴とするものである。
このような車両用空気調和装置によれば、空調ゾーンが互いに隣接する隣接部の近傍に各々配設された吹出口を備え、一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された隣接部近傍の吹出口の空調空気吹出方向が同じ空調ゾーンに向けられている場合は他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減し、かつ、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された吹出口の空調空気吹出方向が他方の空調ゾーンに向けられている場合は他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増すように補正制御を行うようにしたので、隣接部近傍の吹出口から吹き出される空調空気の吹出方向が、隣接する空調ゾーン間の温度干渉を大きくする場合及び温度干渉を小さくする場合のいずれにおいても、設定温度が変更されていない空調ゾーンの室温を一定に保つことができる。
上述した本発明によれば、隣接する複数の空調ゾーンを各々独立して温度制御可能な車両用空気調和装置において、吸込モードの違いや吹出グリルのルーバ方向による影響を受けて空調空気の流れが変動しても、このような空調空気の流れに起因して発生する空調ゾーン間の温度干渉を抑制し、設定温度が変更されていない空調ゾーンの室温を一定に保つことによって、各空調ゾーンの乗員に対して快適な車室内環境を提供するという顕著な効果が得られる。
以下、本発明に係る車両用空気調和装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
車両用空気調和装置(以下、「空調装置」と呼ぶ)は、大きくは冷暖房などの空気調和を行う空調ユニットと、空調ユニット内へ冷媒を供給する冷媒系と、空調ユニット内へ熱源となるエンジン冷却水を供給する加熱源系と、装置全体の作動制御を行う制御部とにより構成されている。このような空調装置においては、たとえば左右に分割された運転席側の空調ゾーン及び助手席側の空調ゾーンのように、隣接する複数の空調ゾーンで各々独立して異なる温度制御を行うことが行われている。
図2は、車室内の運転席及び助手席用として設けられた空調空気吹出口の配置例を示している。この配置例では、運転席のインスツルメントパネル1に、運転者用となる左右一対のフェース吹出口2L,2Rと、助手席乗員用となる左右一対のフェース吹出口3L,3Rとが設けられている。なお、図中の符号4は、操舵用のハンドルである。
ここで、空調ユニットの構成例を図3に示して説明する。この空調ユニット10は、通常HVAC(heating ventilation air-conditioning)モジュールと呼ばれており、本体ケーシング11内に送風ファン12、エバポレータ13及びヒータコア14等の機器類を収納設置した構成とされる。
本体ケーシング11には、車室外の空気(外気)または車室内の空気(内気)を選択して導入するための空気取入口である外気導入口21及び内気導入口22と、空調した冷風や温風等を選択した運転モードに応じて車室内へ吹き出すための空気吹出口として、デフロスト吹出口(不図示)、運転席側のフェース吹出口2L,2R及びフット吹出口5、助手席側のフェース吹出口3L,3R及びフット吹出口6が開口している。なお、以下の説明では、空気取入口から導入する車室外の空気(外気)及び車室内の空気(内気)を総称して「導入空気」と呼ぶことにする。
本体ケーシング11の内部には、内外気切換ダンパ31を操作し、外気または内気の導入空気を流して空調する流路23が形成されている。この流路23は、外気導入口21及び内気導入口22の下流に送風ファン12を備え、さらに、流れ方向上流側から順にエバポレータ13及びヒータコア14が所定の間隔をもって配置されている。
ヒータコア14の下流側では、流路23が仕切板15により運転席側流路24及び助手席側流路25に分割されている。
また、ヒータコア14には、流路23を流れてきた導入空気の分配及び流路切換を行うエアミックスダンパ32,33が設けられている。すなわち、エアミックスダンパ32,33には、その操作位置や開度に応じて、ヒータコア14を通過して流れる導入空気量とヒータコア14をバイパスして流れる導入空気量との分配や、導入空気の全量がヒータコア14を通過して流れる状態から導入空気の全量がヒータコア14をバイパスして流れる状態まで流路切換を行うなど導入空気の流れを調整する機能がある。従って、エアミックスダンパ32,33の開度制御により、エバポレータ13を通過した冷風とヒータコア14を通過した温風との混合割合を変化させ、空気吹出口から車室内へ吹き出す空調空気の吹出温度を調整することができる。
運転席側流路24には、上述したフェース吹出口2L,2R、フット吹出口5及びデフロスト吹出口が設けられ、各吹出口にはダンパが取り付けられている。なお、フェース吹出口2L,2Rに取り付けられたダンパを運転席用フェースダンパ34と呼び、フット吹出口5に取り付けられたダンパを運転席用フットダンパ35と呼ぶ。
同様に、助手席側流路25には、上述したフェース吹出口3L,3R、フット吹出口6及びデフロスト吹出口が設けられ、各吹出口にはダンパが取り付けられている。なお、フェース吹出口3L,3Rに取り付けられたダンパを助手席用フェースダンパ36と呼び、フット吹出口6に取り付けられたダンパを助手席用フットダンパ37と呼ぶ。
図中の符号40は制御部であり、車室外の温度を検出する外気温センサ41、車室内の温度を検出する室温センサ42、日射量を検出する日射センサ43と電気的に接続され、各センサから検出値の入力を受ける。また、制御部40は、設定温度や運転モードなど、乗員が各種の設定を行うためのスイッチ類(不図示)とも接続されている。そして、制御部40が各検出値及び設定の制御指令を受けると、予め定めた制御プログラムに基づいて空調装置の運転制御を実施する。具体的な運転制御としては、空調運転のON・OFF、送風ファン12の風量制御及び各ダンパ類の開閉制御等がある。
上述した構成の空調ユニット10は、左右に隣接する運転席側及び助手席側の空調ゾーン毎にエアミックスダンパ32,33を備え、さらに、仕切板15により分割された運転席側流路24及び助手席側流路25毎に、各々ダンパを取り付けた吹出口を備えているので、制御部40は空調ゾーン毎に各々独立して異なる温度制御が可能となる。
そして、上述した制御部40では、外気導入モード時にいずれか一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増し、かつ、内気導入モード時にいずれか一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減するように補正制御を行う。
以下、この補正制御を詳細に説明すると、導入空気を外気導入口21から導入して空調する外気導入モードが選択されている場合、たとえば運転席側の空調ゾーンで乗員によるスイッチ操作で設定温度の変更がなされると、設定温度の変更がない助手席側の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増す。さらに、導入空気を内気導入口22から導入して空調する内気導入モードが選択されている場合、たとえば運転席側の空調ゾーンで設定温度の変更がなされると、設定温度の変更がない助手席側の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減させる。
図1は、上述した制御部40で行われる補正制御の第1の実施形態に係るフローチャートであり、最初のステップS1でスタートした後、次のステップS2に進んで入力データ読込を行う。ここで読み込む入力データは、空調運転の運転モードや設定温度等の他、外気温センサ41や室温センサ42等のセンサ類から入力される検出値である。
ステップS2の入力データ読込が終了すると、次のステップS3に進んで導入空気の吸込モードを確認する。すなわち、空調ユニット10の導入空気は、内気を導入するモードに設定されているか否かを判断する。
この結果、内気吸込モードに設定されている「YES」の場合には、次のステップS4に進んで補正係数(K12)を「小」に設定する。
一方、外気吸込モードに設定されている「NO」の場合には、次のステップS8に進んで補正係数(K12)を「大」に設定する。
こうして補正係数(K12)の設定が完了すると、次のステップS5に進んで目標吹出温度(TM)を算出する目標吹出温度演算が開始される。
目標吹出温度演算で算出される空調ゾーン毎の目標吹出温度(TM)は、従来より下記の計算式により算出されているが、本発明の補正制御では、図1(b)に示すように、従来は定数である補正値(K12)を内外気の導入モードに応じて大小2種類から選択して使用している。
この場合の設定温度差(ΔT)は、目標吹出温度(TM)を算出する空調ゾーンの設定温度(T)から隣接する空調ゾーンの設定温度(T′)を引いた値(ΔT=T−T′)である。
Figure 2008126861
すなわち、上記の計算式で使用する空調ゾーン間の温度差による補正値(K12)は、本発明の補正制御において、内気導入モードに設定されている場合に大きな値を設定してゾーン間の温度差に基づく補正温度(K12×ΔT)を大きくし、かつ、外気導入モードに設定されている場合に小さな値を設定してゾーン間の温度差に基づく補正温度を小さくするように設定される。換言すれば、内気導入モードに設定されている場合に大きな値を設定して目標吹出温度(TM)を低下させ、かつ、外気導入モードに設定されている場合に小さな値を設定して目標吹出温度(TM)を上昇させる。
上述したステップS5で目標吹出温度(TM)が算出されると、次のステップS6に進んでエアミックスダンパ開度演算を実施し、次のステップS7ではエアミックスダンパ制御出力が行われる。すなわち、目標吹出温度(TM)を演算した空調ゾーンが運転席側であれば、運転席側流路24の入口部分に設けたエアミックスダンパ32の開度が目標温度(TM)に合わせて変更され、目標吹出温度(TM)を演算した空調ゾーンが助手席側であれば、助手席側流路25の入口部分に設けたエアミックスダンパ33の開度が目標温度(TM)に合わせて変更される。
このような補正制御を行うことにより、温度差の影響が大きくなる傾向の内気導入モードにおいて、ゾーン間の温度差に基づく補正温度(K12×ΔT)を大きくするので、隣接する空調ゾーンで行われた設定温度の変更による影響が緩和され、当初の設定温度(T)を維持することができる。すなわち、外気導入モードと比較し相対的な通風抵抗が小さいため、空調風量が大となる傾向の内気導入モードでは、ゾーン間の温度差に基づく補正温度を大きくすることにより、隣接する空調ゾーンで行われた設定温度の変更による影響を緩和して空調ゾーン内の温度を一定に保つことができる。
一方、温度差の影響が小さくなる傾向の外気導入モードにおいては、ゾーン間の温度差に基づく補正温度(K12×ΔT)を小さくしている。このため、隣接する空調ゾーンで行われた設定温度の変更に対する対応を最小限に抑えることができ、従って、当初の設定温度(T)を維持することができる。すなわち、内気導入モードと比較し相対的な通風抵抗が大きいため、空調風量も少となる傾向の外気導入モードでは、ゾーン間の温度差に基づく補正温度を小さくすることにより、隣接する空調ゾーンで設定温度の変更が行われても空調ゾーン内の温度を一定に保つことができる。
この結果、吸込モードの違いによる影響を受けて空調空気の流れが変動しても、このような空調空気の流れに起因して発生する空調ゾーン間の温度干渉を抑制し、設定温度が変更されていない空調ゾーンの室温を一定に保つことによって、各空調ゾーンの乗員に対して快適な車室内環境を提供することができる。
続いて、上述した制御部40は、空調ゾーンが互いに隣接する隣接部の近傍に各々配設された吹出口を備えている場合、たとえば運転席用のフェース吹出口2Lと、助手席用のフェース吹出口3Rのように隣接する吹出口を備えている場合(図2参照)、以下に説明するような補正制御を行う。
すなわち、制御部40は、一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された吹出口の空調空気吹出方向が同じ空調ゾーンに向けられている場合は他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減し、かつ、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された吹出口の空調空気吹出方向が他方の空調ゾーンに向けられている場合は他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増すように補正制御を行う。
図4は、上述した制御部40で行われる補正制御の第2の実施形態に係るフローチャートであり、最初のステップS11でスタートした後、次のステップS12に進んで入力データ読込を行う。ここで読み込む入力データは、空調運転の運転モードや設定温度、外気温センサ41や室温センサ42等のセンサ類から入力される検出値等に加えて、フェース吹出口2L,3R等に設けられたルーバの方向である。
フェース吹出口2L等の各吹出口には、たとえば図5に示すように、空調空気の吹出方向を水平方向で調整可能とするルーバ50が設けられている。このルーバ50は、リンク棒51を介して複数が一体に同方向へ動作する。
また、リンク棒51の動作が所定位置に到達すると、スイッチ52が連動して同方向へ移動する。このスイッチ52は、二つの接点Sa,Sbを有しており、一方の接点Saと接触すると通電状態となる。
図示の例では、ルーバ50を紙面左方向へ動作させるとリンク棒51は右方向へ移動するので、接点Sbと接触しているスイッチオフの状態にあるスイッチ52は接点Saの方向へ押されて行く。そして、ルーバ50が所定の位置まで傾斜角度を変化させると、スイッチ52が接点Saと接触して通電されるスイッチオンの状態となる。すなわち、図示の吹出口が運転席側のフェース吹出口2Lとすれば、ルーバ50の傾斜角度が、助手席側へ向けて空調空気を吹き出す方向の所定位置まで変化すると、スイッチ52が接点Saと接触して通電状態となるので、この電気信号によりルーバ50がスイッチオフの位置からスイッチオンの位置に変化したことが分かる。
ステップS12の入力データ読込が終了すると、次のステップS13に進んでスイッチ52がオンか否かを確認する。すなわち、空調ユニット10のルーバ50は、隣接する空調ゾーンに大きな影響を及ぼす方向に向けられているか否かを判断する。
この結果、ルーバ50が隣接する空調ゾーンに向けて空調空気を吹き出す所定の傾斜角度以上に傾斜してスイッチオンとなる「YES」の場合には、次のステップS14に進んで補正係数(K12)を「大」に設定する。
一方、ルーバ50が隣接する空調ゾーンに向けて空調空気を吹き出す所定の傾斜角度まで傾斜していないためスイッチオフとなる「NO」の場合には、次のステップS18に進んで補正係数(K12)を「小」に設定する。
こうして補正係数(K12)の設定が完了すると、次のステップS15に進んで目標吹出温度(TM)を算出する目標吹出温度演算が開始される。
目標吹出温度演算で算出される空調ゾーン毎の目標吹出温度(TM)は、上述した第1の実施形態と同様の計算式(数1参照)で算出される。そして、補正値(K12)についても、本発明の補正制御では、図4(b)に示すように、従来の定数をルーバ50のスイッチ52のオン・オフに応じて大小2種類から選択して使用している。
すなわち、上記の計算式で使用する空調ゾーン間の温度差による補正値(K12)は、本発明の補正制御において、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された吹出口の空調空気吹出方向が同じ空調ゾーンに向けられているスイッチオフの場合、他方の空調ゾーンが受ける設定温度変更の影響が小さいため小さな値にして吹出空気温度変更量を低減し、かつ、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された吹出口の空調空気吹出方向が他方の空調ゾーンに向けられているスイッチオンの場合、他方の空調ゾーンが受ける設定温度変更の影響が大きいため大きな値に設定して吹出空気温度変更量を増す。換言すれば、補正値(K12)は、ルーバ50の傾斜角度がスイッチオフの場合に小さな値を設定して目標吹出温度(TM)を低下させ、かつ、ルーバ50の傾斜角度がスイッチオンの場合に大きな値を設定して目標吹出温度(TM)を上昇させる。
上述したステップS15で目標吹出温度(TM)が算出されると、次のステップS16に進んでエアミックスダンパ開度演算を実施し、次のステップS17ではエアミックスダンパ制御出力が行われる。すなわち、目標吹出温度(TM)を演算した空調ゾーンが運転席側であれば、運転席側流路24の入口部分に設けたエアミックスダンパ32の開度が目標温度(TM)に合わせて変更され、目標吹出温度(TM)を演算した空調ゾーンが助手席側であれば、助手席側流路25の入口部分に設けたエアミックスダンパ33の開度が目標温度(TM)に合わせて変更される。
このような補正制御を行うことにより、温度差の影響が大きくなる傾向のスイッチオンのルーバ位置においては、ゾーン間の温度差に基づく補正温度(K12×ΔT)を大きくするので、隣接する空調ゾーンで行われた設定温度の変更による影響が緩和され、当初の設定温度(T)を維持することができる。すなわち、ルーバ50が隣接する空調ゾーン間の温度干渉を大きくする状態では、ゾーン間の温度差に基づく補正温度を大きくすることにより、隣接する空調ゾーンで行われた設定温度の変更による影響を緩和して空調ゾーン内の温度を一定に保つことができる。
一方、ルーバ50が隣接する空調ゾーン間の温度干渉にほとんど影響しないスイッチオフのルーバ位置においては、ゾーン間の温度差に基づく補正温度(K12×ΔT)を小さくしている。このため、隣接する空調ゾーンで行われた設定温度の変更に対する対応を最小限に抑えることができ、従って、当所の設定温度(T)を維持することができる。すなわち、ルーバ50が隣接する空調ゾーン間の温度干渉にほとんど影響がない状態では、ゾーン間の温度差に基づく補正温度を小さくすることにより、隣接する空調ゾーンで設定温度の変更が行われても空調ゾーン内の温度を一定に保つことができる。
この結果、ルーバ50の傾斜角度により変化する吹出方向の影響を受けて空調空気の流れが変動しても、このような空調空気の流れに起因して発生する空調ゾーン間の温度干渉を抑制し、設定温度が変更されていない空調ゾーンの室温を一定に保つことによって、各空調ゾーンの乗員に対して快適な車室内環境を提供することができる。なお、上述した説明では、フェース吹出口2L,3Rに適用した場合について説明したが、異なる空調ゾーンの隣接する吹出口であれば、たとえばフット吹出口などにも適用可能である。
このように、上述した本発明によれば、たとえば運転席や助手席のように隣接する空調ゾーンを各々独立して温度制御可能な車両用空気調和装置において、内外気の吸込モードの違いや吹出口に設けたルーバ50の方向による影響を受けて空調空気の流れが変動しても、空調ゾーン間の温度干渉を抑制することができるので、設定温度が変更されていない空調ゾーンの室温を一定に保つことによって、各空調ゾーンの乗員に対して快適な車室内環境を提供することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る車両用空気調和装置の一実施形態を示す図で、(a)は補正制御の第1の実施形態を示すフローチャート、(b)は吸込モードと補正値(K12)との関係を示すグラフである。 車室内に設けた空調空気吹出口の配置例を示す図である。 空調ユニットの構成例を示す図である。 本発明に係る車両用空気調和装置の一実施形態を示す図で、(a)は補正制御の第2の実施形態を示すフローチャート、(b)はルーバのスイッチオン・オフと補正値(K12)との関係を示すグラフである。 吹出口に設けたルーバの構成例を示す図で、(a)は正面図、(b)は断面図である。
符号の説明
1 インスツルメントパネル
2L,2R,3L3R フェース吹出口
10 空調ユニット(HVAC)
11 本体ケーシング
12 送風ファン
13 エバポレータ
14 ヒータコア
15 仕切板
21 外気導入口
22 内気導入口
23 流路
24 運転席側流路
25 助手席側流路
31 内外気切換ダンパ
32,33 エアミックスダンパ
40 制御部
50 ルーバ
52 スイッチ

Claims (2)

  1. 隣接する複数の空調ゾーンが各々独立して異なる温度制御を行う車両用空気調和装置において、
    外気導入モード時に一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増し、かつ、内気導入モード時に一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度の変更がない他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減するように補正制御を行うことを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 隣接する複数の空調ゾーンが各々独立して異なる温度制御を行う車両用空気調和装置において、
    前記空調ゾーンが互いに隣接する隣接部の近傍に各々配設された吹出口を備え、
    一方の空調ゾーンで設定温度が変更されると、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された前記吹出口の空調空気吹出方向が同じ空調ゾーンに向けられている場合は他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を低減し、かつ、設定温度変更側の空調ゾーンに配設された前記吹出口の空調空気吹出方向が他方の空調ゾーンに向けられている場合は他方の空調ゾーンで吹出空気温度変更量を増すように補正制御を行うことを特徴とする車両用空気調和装置。
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