JP2008125398A - バリカン型刈取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ナイフバーとナイフクリップとを用いた摺動案内部の構造を改良して、良好な切断性能を長期間にわたって発揮させられるようにしたバリカン型刈取装置を提供する。
【解決手段】
ナイフバー20の前後に設けられた摺接面21aと、その摺接面21aに対向してナイフクリップ30の前後に設けられた摺接面31a,32aとの夫々で構成される摺動案内部に、ナイフバー20の前方への動きに伴ってナイフバー20に下向き分力を生じさせるように作用する前ガイド部33と、ナイフバー20の後方への動きに伴ってナイフバー20に下向き分力を生じさせるように作用する後ガイド部34とを形成してある。
【選択図】 図2
【解決手段】
ナイフバー20の前後に設けられた摺接面21aと、その摺接面21aに対向してナイフクリップ30の前後に設けられた摺接面31a,32aとの夫々で構成される摺動案内部に、ナイフバー20の前方への動きに伴ってナイフバー20に下向き分力を生じさせるように作用する前ガイド部33と、ナイフバー20の後方への動きに伴ってナイフバー20に下向き分力を生じさせるように作用する後ガイド部34とを形成してある。
【選択図】 図2
Description
本発明は、コンバインやバインダー、あるいは草刈り機などで用いられているように、受け刃台に固定された固定刃に対して可動刃を刈り刃駆動機構で左右往復駆動するように構成されたバリカン型刈取装置に関する。
この種のバリカン型刈取り装置としては、従来より、下記[1]及び[2]に記載の構造のものが知られている。
[1] 可動刃と一体に、可動刃の延設方向に沿って左右方向に移動するように長尺板状に形成されたナイフバーを備え、このナイフバー及び可動刃を、固定の受け刃との間に挟んで上側から押え込む状態に支持する板材からなるナイフクリップを備えた構造のもの(例えば特許文献1参照)。
[2] 可動刃の延設方向に沿って可動刃と一体に左右方向に移動するように長尺板状に形成されたナイフバーと、そのナイフバーの前後両側に対向してナイフバーを摺動自在に案内する摺接板を設けたナイフクリップとを備えた構造のもの(例えば特許文献2参照)。
[1] 可動刃と一体に、可動刃の延設方向に沿って左右方向に移動するように長尺板状に形成されたナイフバーを備え、このナイフバー及び可動刃を、固定の受け刃との間に挟んで上側から押え込む状態に支持する板材からなるナイフクリップを備えた構造のもの(例えば特許文献1参照)。
[2] 可動刃の延設方向に沿って可動刃と一体に左右方向に移動するように長尺板状に形成されたナイフバーと、そのナイフバーの前後両側に対向してナイフバーを摺動自在に案内する摺接板を設けたナイフクリップとを備えた構造のもの(例えば特許文献2参照)。
前記特許文献1に示される構造のものでは、ナイフバー及び可動刃を、固定の受け刃との間に挟んで上側からナイフクリッで弾性的に押え込む状態に支持することができる。つまり、可動刃を受け刃側へ押圧付勢して、受け刃に対する可動刃の浮き上がりを回避することにより良好な切断状態を維持することは可能である。
しかしながら、可動刃の浮き上がり防止を確実にするために可動刃を受け刃側へ強く押し付けると、受け刃と可動刃との間、及び可動刃またはナイフバーとナイフクリップとの間における摺接摩擦力が大きくなって、摩擦箇所における損耗が激しくなるという不具合がある。逆に押し付け力を弱くすると、可動刃の浮き上がり防止効果が薄れることになる。
しかしながら、可動刃の浮き上がり防止を確実にするために可動刃を受け刃側へ強く押し付けると、受け刃と可動刃との間、及び可動刃またはナイフバーとナイフクリップとの間における摺接摩擦力が大きくなって、摩擦箇所における損耗が激しくなるという不具合がある。逆に押し付け力を弱くすると、可動刃の浮き上がり防止効果が薄れることになる。
特許文献2に示される構造のものでは、ナイフバーの前後にナイフクリップの摺接ガイド体を位置させ、かつ前側のガイド体で可動刃の上方側への浮き上がりを抑制するように、前側のガイド体を受け刃台に固定している。この構造では、可動刃の浮き上がりを位置固定状態のガイド体で抑止するように構成されているので、摺接ガイド体は可動刃に対して押圧付勢されたものではない。したがって、可動刃の浮き上がり作用が生じている状態でない限り、ガイド体と可動刃とは強く圧接するものではなく、圧接によるガイド体やナイフバーの損耗を極力回避しながら摺動案内できる点で有利である。
しかしながら、ガイド体とナイフバーとは、直接の押圧付勢作用が生じていなくとも、常に摺接するものであるから、長期の使用のうちにはナイフバーの前縁に形成された摺接面と、これに対向してガイド体に形成された摺接面との間に損耗が生じることを避け得ず、摩耗度合いが大きくなるとガタツキ発生の要因となる。
しかしながら、ガイド体とナイフバーとは、直接の押圧付勢作用が生じていなくとも、常に摺接するものであるから、長期の使用のうちにはナイフバーの前縁に形成された摺接面と、これに対向してガイド体に形成された摺接面との間に損耗が生じることを避け得ず、摩耗度合いが大きくなるとガタツキ発生の要因となる。
本発明の目的は、ナイフバーとナイフクリップとを用いた摺動案内部の構造を改良して、良好な切断性能を長期間にわたって発揮させられるようにしたバリカン型刈取装置を提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本発明の技術手段は、次の点に構成上の特徴、及び作用効果がある。
〔解決手段1〕
請求項1にかかる発明では、位置固定された固定刃と、固定刃の上側で固定刃の延設方向に沿って配設された可動刃と、前記可動刃を前記固定刃に対して往復駆動する刈り刃駆動機構とで構成されたバリカン型刈取装置において、
長手方向を可動刃に沿わせて左右方向に配設したナイフバーと、そのナイフバーを摺動自在に案内するナイフクリップとを備え、
前記ナイフバーの前後に設けられた摺接面と、その摺接面に対向してナイフクリップの前後に設けられた摺接面との夫々で構成される摺動案内部に、ナイフバーの前方への動きに伴ってナイフバーに下向き分力を生じさせるように作用する前ガイド部と、ナイフバーの後方への動きに伴ってナイフバーに下向き分力を生じさせるように作用する後ガイド部とを形成してある。
〔解決手段1〕
請求項1にかかる発明では、位置固定された固定刃と、固定刃の上側で固定刃の延設方向に沿って配設された可動刃と、前記可動刃を前記固定刃に対して往復駆動する刈り刃駆動機構とで構成されたバリカン型刈取装置において、
長手方向を可動刃に沿わせて左右方向に配設したナイフバーと、そのナイフバーを摺動自在に案内するナイフクリップとを備え、
前記ナイフバーの前後に設けられた摺接面と、その摺接面に対向してナイフクリップの前後に設けられた摺接面との夫々で構成される摺動案内部に、ナイフバーの前方への動きに伴ってナイフバーに下向き分力を生じさせるように作用する前ガイド部と、ナイフバーの後方への動きに伴ってナイフバーに下向き分力を生じさせるように作用する後ガイド部とを形成してある。
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記のように、ナイフバーとナイフクリップとの摺動案内部に、ナイフバーの前後方向(ナイフバーの長手方向と直交する横向きの方向)の動きに伴ってナイフバーに下向き分力を生じさせるように作用する、前ガイド部と後ガイド部とを形成してあるので、刈刃が所期の切断性能を有した状態で使用可能な期間を長期にわたって維持し得る利点がある。
すなわち、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面が、ナイフバーの前後方向への動きに伴って下向き分力を生じさせるように形成されていることで、摺接面同士が多少摩耗しても、ナイフバーの前後方向の移動範囲が多少拡がるだけで、やはり下向き分力を有した状態での摺動案内は可能である。したがって、可動刃の浮き上がりが長期間にわたって防止され、刈刃の切断性能を長期にわたって維持することが可能となる。
上記のように、ナイフバーとナイフクリップとの摺動案内部に、ナイフバーの前後方向(ナイフバーの長手方向と直交する横向きの方向)の動きに伴ってナイフバーに下向き分力を生じさせるように作用する、前ガイド部と後ガイド部とを形成してあるので、刈刃が所期の切断性能を有した状態で使用可能な期間を長期にわたって維持し得る利点がある。
すなわち、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面が、ナイフバーの前後方向への動きに伴って下向き分力を生じさせるように形成されていることで、摺接面同士が多少摩耗しても、ナイフバーの前後方向の移動範囲が多少拡がるだけで、やはり下向き分力を有した状態での摺動案内は可能である。したがって、可動刃の浮き上がりが長期間にわたって防止され、刈刃の切断性能を長期にわたって維持することが可能となる。
〔解決手段2〕
請求項2にかかる発明では、位置固定された固定刃と、固定刃の上側で固定刃の延設方向に沿って配設された可動刃と、前記可動刃を前記固定刃に対して往復駆動する刈り刃駆動機構とで構成されたバリカン型刈取装置において、
長手方向を可動刃に沿わせて左右方向に配設したナイフバーと、そのナイフバーを摺動自在に案内するナイフクリップとを備え、
前記ナイフバーの前縁に設けられた摺接面と、その摺接面に対向する位置に設けられたナイフクリップの摺接面との夫々で構成される摺動案内部に、ナイフバーの前方への動きに伴ってナイフバーに対する上向き分力と下向き分力とが共に生じるように作用する前ガイド部を形成してある。
請求項2にかかる発明では、位置固定された固定刃と、固定刃の上側で固定刃の延設方向に沿って配設された可動刃と、前記可動刃を前記固定刃に対して往復駆動する刈り刃駆動機構とで構成されたバリカン型刈取装置において、
長手方向を可動刃に沿わせて左右方向に配設したナイフバーと、そのナイフバーを摺動自在に案内するナイフクリップとを備え、
前記ナイフバーの前縁に設けられた摺接面と、その摺接面に対向する位置に設けられたナイフクリップの摺接面との夫々で構成される摺動案内部に、ナイフバーの前方への動きに伴ってナイフバーに対する上向き分力と下向き分力とが共に生じるように作用する前ガイド部を形成してある。
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
解決手段2にかかる発明では、ナイフバーとナイフクリップとの摺動案内部に、ナイフバーの前方への動きに伴ってナイフバーに対する上向き分力と下向き分力とが共に生じるように作用する前ガイド部を形成してあるので、刈刃が所期の切断性能を有した状態で使用可能な期間を長期にわたって維持し得る利点がある。
すなわち、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面が、ナイフバーの前後方向(ナイフバーの長手方向と直交する横向きの方向)への動きに伴って上向き分力と下向き分力とを共に生じさせるように形成されていることで、摺接面同士が多少摩耗しても、ナイフバーの前後方向の移動範囲が多少拡がるだけで、やはり上向き分力と下向き分力とを有した状態での摺動案内は可能である。
そして、可動刃に下方からの突き上げ作用などによる浮き上がり傾向が生じると、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面での上向き分力が減少し、下向き分力が増大して、可動刃の浮き上がり現象に対する抗力を増すことになる。したがって、可動刃の浮き上がりが長期間にわたって防止され、刈刃の切断性能を長期にわたって維持することが可能となる。
解決手段2にかかる発明では、ナイフバーとナイフクリップとの摺動案内部に、ナイフバーの前方への動きに伴ってナイフバーに対する上向き分力と下向き分力とが共に生じるように作用する前ガイド部を形成してあるので、刈刃が所期の切断性能を有した状態で使用可能な期間を長期にわたって維持し得る利点がある。
すなわち、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面が、ナイフバーの前後方向(ナイフバーの長手方向と直交する横向きの方向)への動きに伴って上向き分力と下向き分力とを共に生じさせるように形成されていることで、摺接面同士が多少摩耗しても、ナイフバーの前後方向の移動範囲が多少拡がるだけで、やはり上向き分力と下向き分力とを有した状態での摺動案内は可能である。
そして、可動刃に下方からの突き上げ作用などによる浮き上がり傾向が生じると、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面での上向き分力が減少し、下向き分力が増大して、可動刃の浮き上がり現象に対する抗力を増すことになる。したがって、可動刃の浮き上がりが長期間にわたって防止され、刈刃の切断性能を長期にわたって維持することが可能となる。
〔解決手段3〕
請求項3にかかる発明では、上記解決手段1または2に記載のバリカン型刈取装置において、
ナイフバーとナイフクリップとの摺接面を、可動刃の摺動方向に直交する断面視で、ナイフバーとナイフクリップとの相対向する摺接面のうちの一方が凸曲面で他方が凹曲面となるように湾曲した摺接面に形成してあることを特徴とする。
請求項3にかかる発明では、上記解決手段1または2に記載のバリカン型刈取装置において、
ナイフバーとナイフクリップとの摺接面を、可動刃の摺動方向に直交する断面視で、ナイフバーとナイフクリップとの相対向する摺接面のうちの一方が凸曲面で他方が凹曲面となるように湾曲した摺接面に形成してあることを特徴とする。
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
解決手段3にかかる発明では、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面を、可動刃の左右移動方向(ナイフバーの長手方向)に直交する断面視で、一方が凸曲面で他方が凹曲面となるように湾曲した摺接面に形成することにより、その摺接面自体の接触面積を拡大している。
しかも、凸曲面と凹曲面とが摺接した状態では、ナイフバーの上下方向(ナイフバーの長手方向と直交する縦向きの方向)の動きも規制された状態となるので、可動刃の浮き上がり現象を抑止する上で有用である。
したがって、摺接面積の増加による耐摩耗性の向上と、可動刃の浮き上がり規制を行いやすく、より一層切断性能の低下を抑制することができる効果がある。
解決手段3にかかる発明では、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面を、可動刃の左右移動方向(ナイフバーの長手方向)に直交する断面視で、一方が凸曲面で他方が凹曲面となるように湾曲した摺接面に形成することにより、その摺接面自体の接触面積を拡大している。
しかも、凸曲面と凹曲面とが摺接した状態では、ナイフバーの上下方向(ナイフバーの長手方向と直交する縦向きの方向)の動きも規制された状態となるので、可動刃の浮き上がり現象を抑止する上で有用である。
したがって、摺接面積の増加による耐摩耗性の向上と、可動刃の浮き上がり規制を行いやすく、より一層切断性能の低下を抑制することができる効果がある。
〔解決手段4〕
請求項4にかかる発明では、上記解決手段3に記載のバリカン型刈取装置において、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面のうち、一方に形成された凸曲面と他方に形成された凹曲面との間に曲率の相違する面部分を形成して、上下方向でのナイフバーの多少の動きを許す間隙を形成してあることを特徴とする。
請求項4にかかる発明では、上記解決手段3に記載のバリカン型刈取装置において、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面のうち、一方に形成された凸曲面と他方に形成された凹曲面との間に曲率の相違する面部分を形成して、上下方向でのナイフバーの多少の動きを許す間隙を形成してあることを特徴とする。
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
解決手段4にかかる発明では、解決手段3と同様な作用及び効果を奏するとともに、曲率の相違による間隙を形成しているので、摺接面を極力広く確保しながら、下向き分力の発生する構造を構成することができる。
そして、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面で摩耗が進行しても、摩耗は曲率の相違を無くす方向に進行する傾向があるので、摩耗の進行に伴って前記間隙が減少または消滅し、さらに摩耗が進行するに伴って新たな間隙が生じることになる。
つまり、もともとあった間隙がまず減少し、その後の摩耗の進行によって新たな間隙が増大する、という変化を辿るものであるから、摩耗の進行に伴って摺接面の間隙が単純に増大する場合に比べて、摺接面の間隙が許容範囲である期間を極力長く維持して、耐久性の向上を図り得る利点がある。
解決手段4にかかる発明では、解決手段3と同様な作用及び効果を奏するとともに、曲率の相違による間隙を形成しているので、摺接面を極力広く確保しながら、下向き分力の発生する構造を構成することができる。
そして、ナイフバーとナイフクリップとの摺接面で摩耗が進行しても、摩耗は曲率の相違を無くす方向に進行する傾向があるので、摩耗の進行に伴って前記間隙が減少または消滅し、さらに摩耗が進行するに伴って新たな間隙が生じることになる。
つまり、もともとあった間隙がまず減少し、その後の摩耗の進行によって新たな間隙が増大する、という変化を辿るものであるから、摩耗の進行に伴って摺接面の間隙が単純に増大する場合に比べて、摺接面の間隙が許容範囲である期間を極力長く維持して、耐久性の向上を図り得る利点がある。
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
本発明のバリカン型刈取装置Cは、クローラ式走行装置に搭載設置された機体フレーム上に、エンジン、操縦部、脱穀装置、およびグレンタンクや排ワラ処理装置などを搭載し、前記機体フレームの前部側に配置される刈取装置や引起こし装置で構成された前処理装置を備えるコンバインに適用されたものであり、前記前処理装置用の刈取装置として採用されている。
〔全体構成〕
本発明のバリカン型刈取装置Cは、クローラ式走行装置に搭載設置された機体フレーム上に、エンジン、操縦部、脱穀装置、およびグレンタンクや排ワラ処理装置などを搭載し、前記機体フレームの前部側に配置される刈取装置や引起こし装置で構成された前処理装置を備えるコンバインに適用されたものであり、前記前処理装置用の刈取装置として採用されている。
図1乃至図3に示すように、この刈取り装置Cは、固定刃1と、この固定刃1の上に設けた可動刃2と、各可動刃2を駆動する刈刃駆動機構4とによって構成され、前記固定刃1が機体横方向に所定間隔を隔てて並ぶ複数本の分草フレーム6の基部に支持されている。
分草フレーム6の先端部には夫々分草具6aが装着され、各分草フレーム6の間に形成される茎稈導入路には茎稈引き起こし装置7が配備されている。
分草フレーム6の先端部には夫々分草具6aが装着され、各分草フレーム6の間に形成される茎稈導入路には茎稈引き起こし装置7が配備されている。
固定刃1は、各分草フレーム6の基部に支持させた一つの受け刃台10、及び、この受け刃台10の前縁部の上面側に機体横方向に並べてリベット12によって止着された複数個の固定刃ピース11を備えて構成してある。
前記各可動刃2は、機体横方向に並ぶ複数個の可動刃ピース22、及び、前記各可動刃ピース21の上面側にリベット23によって止着されて複数個の可動刃ピース22を連結している一つのナイフバー20を備えて構成してある。
前記各可動刃2は、機体横方向に並ぶ複数個の可動刃ピース22、及び、前記各可動刃ピース21の上面側にリベット23によって止着されて複数個の可動刃ピース22を連結している一つのナイフバー20を備えて構成してある。
図1,2に示すように、可動刃2の両端部近く位置には、可動刃2と一体に連結されたナイフバー20に作用するナイフクリップ30を備える支持手段3を設けてあり、左右の可動刃2は、前記各支持手段3を介して固定刃1に機体横方向に摺動自在に支持されている。
左側の可動刃2は、この可動刃2の前記複数の支持手段3のうちの最も機体横外側に位置する前記支持手段3が作用する部位の近くに可動刃操作体24を備え、この可動刃操作体24に連結される前記刈刃駆動機構4によって、固定刃1の左側部分に対して機体横幅方向で左右往復駆動するように構成してある。
右側の可動刃2は、この可動刃2の前記複数の支持手段3のうちの最も機体横外側に位置する前記支持手段3が作用する部位の近くに可動刃操作体24を備え、この可動刃操作体24に連結される前記刈刃駆動機構4によって、固定刃1の右側部分に対して機体横幅方向で左右往復駆動するように構成してある。
右側の可動刃2は、この可動刃2の前記複数の支持手段3のうちの最も機体横外側に位置する前記支持手段3が作用する部位の近くに可動刃操作体24を備え、この可動刃操作体24に連結される前記刈刃駆動機構4によって、固定刃1の右側部分に対して機体横幅方向で左右往復駆動するように構成してある。
図1に示すように、前記各刈刃駆動機構4は、駆動すべき可動刃2の前記可動刃操作体24の左右一対の操作板25を備えた係入溝に係入したベアリングで成る操作ローラ41を一端部に備えた揺動リンク42、この揺動リンク42の他端側の端部に一端側が相対回動自在に連結された連動ロッド43、この連動ロッド43の他端側が周縁部に相対回動自在に連結された駆動回転体44を備えて構成してある。
前記揺動リンク42の中間部は、穀稈搬送装置(図示せず)が備える支軸45に回動自在に連結されており、揺動リンク42は、前記支軸45の軸芯まわりで往復揺動するようになっている。前記駆動回転体44は、刈取り前処理部のフレームを構成する伝動ケース46の端部に回転支軸47を介して駆動回動自在に支持されている。
前記揺動リンク42の中間部は、穀稈搬送装置(図示せず)が備える支軸45に回動自在に連結されており、揺動リンク42は、前記支軸45の軸芯まわりで往復揺動するようになっている。前記駆動回転体44は、刈取り前処理部のフレームを構成する伝動ケース46の端部に回転支軸47を介して駆動回動自在に支持されている。
これにより、各刈刃駆動機構4は、回転支軸47の機体上下向き軸芯まわりで駆動される駆動回転体44の回転駆動力を連動ロッド43によって直線の往復動力に変換して揺動リンク42の端部に伝達してこの揺動リンク42を支軸45の機体上下向き軸芯まわりで、一定の揺動角度で往復揺動するように駆動し、この揺動リンク42の往復動力を操作ローラ41によって可動刃操作体24に伝達することにより、可動刃2を往復駆動する。
〔摺動案内部〕
上記のように構成されている刈取装置Cにおいて、本発明のものでは、特に前記ナイフバー20とナイフクリップ30とによる摺動案内部を次のように構成している。
上記のように構成されている刈取装置Cにおいて、本発明のものでは、特に前記ナイフバー20とナイフクリップ30とによる摺動案内部を次のように構成している。
図2に示すように、ナイフクリップ30の前後のガイド体31,32に形成されるガイド用の内向き摺接面31a,32aを、単なる平坦面ではなく、ナイフバー20の移動方向が直線で、それに交差する方向の断面が曲線である単曲面によって形成された凹曲面で構成してある。
そしてナイフバー20には、前記凹曲面からなる内向き摺接面31a,32aに嵌入して案内される凸曲面で形成された外向き摺接面21aを、前後両端側に備える被せ部材21をビス止めして一体化してある。
つまり、この構造では、前記被せ部材21もナイフバー20の一部となり、前記ガイド体31,32を上板33で接続して構成されるナイフクリップ30により、摺動案内されるように構成されている。
そしてナイフバー20には、前記凹曲面からなる内向き摺接面31a,32aに嵌入して案内される凸曲面で形成された外向き摺接面21aを、前後両端側に備える被せ部材21をビス止めして一体化してある。
つまり、この構造では、前記被せ部材21もナイフバー20の一部となり、前記ガイド体31,32を上板33で接続して構成されるナイフクリップ30により、摺動案内されるように構成されている。
図2に示すように、前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aは、中心点O2周りでの大きい半径R2の円弧で形成された凹曲面であるのに対して、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、その上半側では前記中心点O2を中心とした大きい半径R2周りの円弧であり、下半側では図2に示す中心点O1を中心とする小さい半径R1周りの円弧で形成された凸曲面である。
したがって、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの上半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aの上半側とは、ほぼ同一の円弧面で密に摺接した状態となるが、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの下半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aの下半側との間では、互いに大きさの異なる半径の円弧であることにより、図中の間隙Sが形成されることになる。
したがって、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの上半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aの上半側とは、ほぼ同一の円弧面で密に摺接した状態となるが、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの下半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aの下半側との間では、互いに大きさの異なる半径の円弧であることにより、図中の間隙Sが形成されることになる。
このように構成された摺動案内部では、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの上半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aの上半側との摺接箇所において、ナイフバー20の前後方向の中心に近い側が高くて遠い側が低くなる、ほぼ下向きの傾斜面が形成されている。
したがって、前記ナイフバー20の前端側における外向き摺接面21aの上半側と、前側のガイド体31に形成される内向き摺接面31aの上半側との摺接箇所が、ナイフバー20の前方への動きに伴ってナイフバー20に下向き分力を生じさせるように作用する前ガイド部33を構成し、前記ナイフバー20の後端側における外向き摺接面21aの上半側と、後側のガイド体32に形成される内向き摺接面32aの上半側との摺接箇所が、ナイフバー20の後方への動きに伴ってナイフバー20に下向き分力を生じさせるように作用する後ガイド部34を構成している。
したがって、前記ナイフバー20の前端側における外向き摺接面21aの上半側と、前側のガイド体31に形成される内向き摺接面31aの上半側との摺接箇所が、ナイフバー20の前方への動きに伴ってナイフバー20に下向き分力を生じさせるように作用する前ガイド部33を構成し、前記ナイフバー20の後端側における外向き摺接面21aの上半側と、後側のガイド体32に形成される内向き摺接面32aの上半側との摺接箇所が、ナイフバー20の後方への動きに伴ってナイフバー20に下向き分力を生じさせるように作用する後ガイド部34を構成している。
上記のように、ナイフバー20側の外向き摺接面21aの下半側と、ナイフクリップ30側の内向き摺接面31a,32aとの間に間隙Sが形成されることにより、ナイフバー20が左右往復摺動されて互いの摺接面21a,31a,32aが損耗するにしたがって、前記間隙Sが減少もしくは消滅する傾向がでる。
そして、さらに損耗が進めば、前記摺接面21a,31a,32a同士の摺接によってほぼ同様な形状のままで摩耗し、前後の摺接面21a,31a,32aの間に新たな間隙が生じる状態となる。
そして、さらに損耗が進めば、前記摺接面21a,31a,32a同士の摺接によってほぼ同様な形状のままで摩耗し、前後の摺接面21a,31a,32aの間に新たな間隙が生じる状態となる。
この構造では、短い半径R1の中心点O1と、長い半径R2の中心点O2とを、同一の直線x上に位置する状態で摺接面21a,31a,32aを形成して、摺接面21a,31a,32aの上半側と下半側とにおける曲率の変化が緩やかであるように構成しているが、前記中心点O1,O2の位置や各半径R1,R2の長さは、適宜に設定可能である。
〔別実施形態の1〕
前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図3に示すように、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、中心点O1周りでの半径R1の円弧で形成された凸曲面であるのに対して、前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aは、その上半側では前記中心点O1を中心とした半径R1周りの円弧であるのに対して、下半側では図3に示す中心点O2を中心とする半径R2周りの円弧で形成された凹曲面である。
したがって、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの上半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aとは、ほぼ同一の円弧面で密に摺接した状態となるが、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの下半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aとの間では、互いに異なる半径の円弧であることにより、図中の間隙Sが形成されることになる。
前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図3に示すように、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、中心点O1周りでの半径R1の円弧で形成された凸曲面であるのに対して、前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aは、その上半側では前記中心点O1を中心とした半径R1周りの円弧であるのに対して、下半側では図3に示す中心点O2を中心とする半径R2周りの円弧で形成された凹曲面である。
したがって、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの上半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aとは、ほぼ同一の円弧面で密に摺接した状態となるが、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの下半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aとの間では、互いに異なる半径の円弧であることにより、図中の間隙Sが形成されることになる。
〔別実施形態の2〕
図4及び図5に示す構造ものでは、前記内向き摺接面31a,32aと外向き摺接面21aとを次のように構成している。
すなわち、内向き摺接面31a,32aと外向き摺接面21aとのうち、刈刃が突出する前方側におけるガイド体31の内向き摺接面31aと、これに対向する被せ部材21の外向き摺接面21aとの間では、互いに同一中心点O1を中心とした同一半径R1の円弧に沿う摺接面21a,31a,32aとして、間隙Sのない摺接状態としている。
そして、刈刃が突出する前方側とは反対の後方側のガイド体32に形成される内向き摺接面32aは、その上半側では前記中心点O2を中心とした半径R2周りの円弧であるのに対して、下半側では図4に示す中心点O1を中心とする半径R1周りの円弧で形成された凹曲面であり、これに対向する前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、図4に示す中心点O1を中心とする半径R1周りの円弧で形成された凸曲面である。
したがって、前記内向き摺接面31a,32aと外向き摺接面21aとのうち、刈刃が突出する前方側とは反対の後方側の内向き摺接面32aとこれに対向する外向き摺接面21aとの間では、その上半側に間隙Sが形成された状態となる。
このように後方側で上半側に形成された間隙Sを設けておくことにより、前側の内向き摺接面31aとこれに対向する外向き摺接面21aとの間での摩耗が進行した場合に、図5に示すように、前側に位置する可動刃2が多少前下がりになることを許して、可動刃と固定刃1との摺接状態を確保し易く構成してある。
図4及び図5に示す構造ものでは、前記内向き摺接面31a,32aと外向き摺接面21aとを次のように構成している。
すなわち、内向き摺接面31a,32aと外向き摺接面21aとのうち、刈刃が突出する前方側におけるガイド体31の内向き摺接面31aと、これに対向する被せ部材21の外向き摺接面21aとの間では、互いに同一中心点O1を中心とした同一半径R1の円弧に沿う摺接面21a,31a,32aとして、間隙Sのない摺接状態としている。
そして、刈刃が突出する前方側とは反対の後方側のガイド体32に形成される内向き摺接面32aは、その上半側では前記中心点O2を中心とした半径R2周りの円弧であるのに対して、下半側では図4に示す中心点O1を中心とする半径R1周りの円弧で形成された凹曲面であり、これに対向する前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、図4に示す中心点O1を中心とする半径R1周りの円弧で形成された凸曲面である。
したがって、前記内向き摺接面31a,32aと外向き摺接面21aとのうち、刈刃が突出する前方側とは反対の後方側の内向き摺接面32aとこれに対向する外向き摺接面21aとの間では、その上半側に間隙Sが形成された状態となる。
このように後方側で上半側に形成された間隙Sを設けておくことにより、前側の内向き摺接面31aとこれに対向する外向き摺接面21aとの間での摩耗が進行した場合に、図5に示すように、前側に位置する可動刃2が多少前下がりになることを許して、可動刃と固定刃1との摺接状態を確保し易く構成してある。
〔別実施形態の3〕
図6に示すように、前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図6に示すように、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、扁平な傾斜面で構成されるテーパー状に形成し、これに対向する前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aも扁平な傾斜面でテーパー状に形成されている。
図6に示すように、前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図6に示すように、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、扁平な傾斜面で構成されるテーパー状に形成し、これに対向する前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aも扁平な傾斜面でテーパー状に形成されている。
〔別実施形態の4〕
図7に示すように、前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図7に示すように、前記ナイフバー20の上半側における外向き摺接面21aと、これに対向する前後のガイド体31,32に形成される上半側の内向き摺接面31a,32aを、傾斜面でテーパー状に形成している。
図7に示すように、前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図7に示すように、前記ナイフバー20の上半側における外向き摺接面21aと、これに対向する前後のガイド体31,32に形成される上半側の内向き摺接面31a,32aを、傾斜面でテーパー状に形成している。
〔別実施形態の5〕
図8に示すように、前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図8に示すように、前記ナイフバー20の上半側における外向き摺接面21aと、これに対向する前後のガイド体31,32に形成される上半側の内向き摺接面31a,32aを、湾曲面で形成している。
図8に示すように、前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図8に示すように、前記ナイフバー20の上半側における外向き摺接面21aと、これに対向する前後のガイド体31,32に形成される上半側の内向き摺接面31a,32aを、湾曲面で形成している。
〔別実施形態の6〕
図9に示すように、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図9に示すように、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aと、これに対向する前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aを、その上方から下方にわたる一連の傾斜面で形成している。
図9に示すように、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図9に示すように、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aと、これに対向する前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aを、その上方から下方にわたる一連の傾斜面で形成している。
〔別実施形態の7〕
前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図10に示すように、前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aは、中心点O1周りでの半径R1の円弧で形成された凸曲面であるのに対して、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、その上半側では前記中心点O2を中心とした半径R2周りの円弧であり、下半側では図10に示す中心点O1を中心とする半径R1周りの円弧で形成された凹曲面である。
したがって、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの下半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aとは、ほぼ同一の円弧面で密に摺接した状態となるが、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの上半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aとの間では、互いに異なる半径の円弧であることにより、図中の間隙Sが形成されることになる。
この構造では、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの下半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aの下半側との間で下方への押さえ分力が発生することになる。
前記ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aと、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aとは、上述の実施の形態のように構成されたものに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図10に示すように、前後のガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aは、中心点O1周りでの半径R1の円弧で形成された凸曲面であるのに対して、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aは、その上半側では前記中心点O2を中心とした半径R2周りの円弧であり、下半側では図10に示す中心点O1を中心とする半径R1周りの円弧で形成された凹曲面である。
したがって、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの下半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aとは、ほぼ同一の円弧面で密に摺接した状態となるが、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの上半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aとの間では、互いに異なる半径の円弧であることにより、図中の間隙Sが形成されることになる。
この構造では、前記ナイフバー20の外向き摺接面21aの下半側と、ガイド体31,32に形成される内向き摺接面31a,32aの下半側との間で下方への押さえ分力が発生することになる。
〔別実施形態の8〕
前記ナイフバー20と被せ部材21とは一体に鍛造または鋳造、或いは焼結によって構成されるものであってもよい。また、被せ部材21が存在する範囲は、ナイフバー20の全長である必要はなく、ナイフクリップ30によって案内される往復作動領域に相当する範囲であればよい。
前記ナイフバー20と被せ部材21とは一体に鍛造または鋳造、或いは焼結によって構成されるものであってもよい。また、被せ部材21が存在する範囲は、ナイフバー20の全長である必要はなく、ナイフクリップ30によって案内される往復作動領域に相当する範囲であればよい。
〔別実施形態の9〕
本発明は、左右一対の可動刃2が相反する方向に往復駆動されるように装備された刈取り装置の他、一つの可動刃が往復駆動されるように装備された刈取り装置にも適用できる。
また、本発明によるバリカン型刈取装置は、コンバインの他、バインダーやい草収穫機、あるいは草刈り機など、刈取対象物が種々異なる農作業機にも適用できる。
本発明は、左右一対の可動刃2が相反する方向に往復駆動されるように装備された刈取り装置の他、一つの可動刃が往復駆動されるように装備された刈取り装置にも適用できる。
また、本発明によるバリカン型刈取装置は、コンバインの他、バインダーやい草収穫機、あるいは草刈り機など、刈取対象物が種々異なる農作業機にも適用できる。
1 固定刃
2 可動刃
3 支持手段
4 刈刃駆動機構
20 ナイフバー
21 被せ部材
21a,31a,32a 摺接面
30 ナイフクリップ
31,32 ガイド体
33 前ガイド部
34 後ガイド部
2 可動刃
3 支持手段
4 刈刃駆動機構
20 ナイフバー
21 被せ部材
21a,31a,32a 摺接面
30 ナイフクリップ
31,32 ガイド体
33 前ガイド部
34 後ガイド部
Claims (4)
- 位置固定された固定刃と、固定刃の上側で固定刃の延設方向に沿って配設された可動刃と、前記可動刃を前記固定刃に対して往復駆動する刈り刃駆動機構とで構成されたバリカン型刈取装置であって、
長手方向を可動刃に沿わせて左右方向に配設したナイフバーと、そのナイフバーを摺動自在に案内するナイフクリップとを備え、
前記ナイフバーの前後に設けられた摺接面と、その摺接面に対向してナイフクリップの前後に設けられた摺接面との夫々で構成される摺動案内部に、ナイフバーの前方への動きに伴ってナイフバーに下向き分力を生じさせるように作用する前ガイド部と、ナイフバーの後方への動きに伴ってナイフバーに下向き分力を生じさせるように作用する後ガイド部とを形成してあるバリカン型刈取装置。
- 位置固定された固定刃と、固定刃の上側で固定刃の延設方向に沿って配設された可動刃と、前記可動刃を前記固定刃に対して往復駆動する刈り刃駆動機構とで構成されたバリカン型刈取装置であって、
長手方向を可動刃に沿わせて左右方向に配設したナイフバーと、そのナイフバーを摺動自在に案内するナイフクリップとを備え、
前記ナイフバーの前縁に設けられた摺接面と、その摺接面に対向する位置に設けられたナイフクリップの摺接面との夫々で構成される摺動案内部に、ナイフバーの前方への動きに伴ってナイフバーに対する上向き分力と下向き分力とが共に生じるように作用する前ガイド部を形成してあるバリカン型刈取装置。
- ナイフバーとナイフクリップとの摺接面を、可動刃の摺動方向に直交する断面視で、ナイフバーとナイフクリップとの相対向する摺接面のうちの一方が凸曲面で他方が凹曲面となるように湾曲した摺接面に形成してある請求項1または2記載のバリカン型刈取装置。
- ナイフバーとナイフクリップとの摺接面のうち、一方に形成された凸曲面と他方に形成された凹曲面との間に曲率の相違する面部分を形成して、上下方向でのナイフバーの多少の動きを許す間隙を形成してある請求項3記載のバリカン型刈取り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006312025A JP2008125398A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | バリカン型刈取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006312025A JP2008125398A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | バリカン型刈取装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008125398A true JP2008125398A (ja) | 2008-06-05 |
Family
ID=39551864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006312025A Pending JP2008125398A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | バリカン型刈取装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008125398A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011125238A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Nashimoto Kogyo Kk | バリカン型切断装置 |
KR20140014479A (ko) * | 2012-07-24 | 2014-02-06 | 대동공업주식회사 | 칼날 유격조절 기능을 갖는 예취장치 |
-
2006
- 2006-11-17 JP JP2006312025A patent/JP2008125398A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011125238A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Nashimoto Kogyo Kk | バリカン型切断装置 |
KR20140014479A (ko) * | 2012-07-24 | 2014-02-06 | 대동공업주식회사 | 칼날 유격조절 기능을 갖는 예취장치 |
KR101989182B1 (ko) | 2012-07-24 | 2019-06-13 | 대동공업주식회사 | 칼날 유격조절 기능을 갖는 예취장치 |
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