JP2008125166A - 絶縁テ−プ等の巻付け工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、中空回転体内に挿通保持せしめた剥離電線等が偏心位置に移動した場合にはこれに対応してテ−プ装着軸などのテ−プ送出し部材を迅速に追従作動せしめ、常に絶縁テ−プ等の巻付け材を一定の送出し速度、送出し長でもって送出しつつ巻付け作業を確実に行うことが出来る、絶縁テ−プ等の巻付け工具を提供するものである。
【解決手段】絶縁操作棒2により回転作動自在とされてなる開閉自在な中空回転体12と
、該中空回転体12の一側外面に揺動自在な取付けア−ム21を介して取付けられた絶縁テ−プ33等の装着軸24と、該装着軸24と中空回転体12との間に介在せしめるべく取付けア−ム21に取付けられたガイドロ−ラ27とよりなり、上記取付けア−ム21には絶縁テ−プ33等にバックテンションを付与せしめるべく中空回転体12の回転巻付け方向に常に付勢せしめる付勢部材23が付設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、架空配電線路の所要個所に絶縁テ−プやバインド線を巻付けるさいに使用
する巻付け工具に関する。
従来より、例えば、架空配電線路において補修工事などを行うさいには、補修個所の被覆電線の被覆を皮むき工具でもって剥離せしめ、剥離した電線の両端にバイパス器具を介して所要のバイパス線を接続せしめることにより無停電状態でもって所要の工事を行うものとされている。そして、かかる補修工事など所要の工事終了後においては、バイパス線を取外したのち、剥離電線個所に絶縁テ−プをスパイラル状に巻付けて絶縁防水処理を行うものである。
ところで、かかる絶縁テ−プを剥離電線に巻付ける工具として、実開平3−30713号公報には、所要のケ−ス体に電線挿入用開閉部付き中空回転体が駆動機構を介して回転自在に装着されると共に、該中空回転体にはブラケットを介してテ−プ装着軸と付勢バネ付き揺動ア−ムとが対向状に取付けられ、かつ、該揺動ア−ムの先部にはフリクションロ−ラが枢着されたものが開示されている。
そして、かかる巻付け工具は、中空回転体に開閉部を介して所要の電線を挿通せしめたのち、駆動機構により中空回転体を回転作動せしめ、テ−プ装着軸に装着した絶縁テ−プにフリクションロ−ラでもってバックテンションを付与せしめつつ、巻付け作業を行うものとされている。
また、本出願人が先に提案した特開平8−275324号公報には、絶縁操作棒により回転作動自在とされた電線挿通用開口部付き中空回転体と、該中空回転体の先端に取付け板を介して対向状に取付けられたテ−プ装着軸およびセパレ−タ巻取りロ−ラと、該テ−プ装着軸とセパレ−タ巻取りロ−ラとの間に取付けられたガイドロ−ラと、該ガイドロ−ラに沿って巻付けられるセパレ−ト型自己融着テ−プに圧接して所要のテンションを付与せしめる圧接ロ−ラと、上記ガイドロ−ラとセパレ−タ巻取りロ−ラとを各々同一方向に同期回転作動せしめる伝動機構とより構成されたものが開示されている。
そして、かかる巻付け工具は、絶縁操作棒を所定方向に回転せしめることにより中空回転体を回転作動せしめ、テ−プ装着軸よりガイドロ−ラにガイドされつつ巻付けられるセパレ−ト型自己融着テ−プに圧接ロ−ラを圧接せしめて常に一定のテンションを付与せしめつつ、剥離電線にスパイラル状に巻付けると共に、剥離したセパレ−タを順次セパレ−タ巻取りロ−ラに巻取り、所要の巻付け作業を行うものとされている。
実開平3−30713号公報 特開平8−275324号公報
ところで、上記特許文献1・2記載の巻付け工具は、中空回転体に固着されたブラケットや取付け板を介してテ−プ装着軸やガイドロ−ラ等のテ−プ送出し部材が取付けられた構成よりなるものであるから、かかるテ−プ装着軸等のテ−プ送出し部材は中空回転体に対して常に定位置に固定的に位置せしめられているものである。このため、中空回転体を回転作動せしめて巻付け作業を行うさいにおいてはテ−プの送出し速度や送出し長が常に一定となり、挿通する剥離電線が中空回転体内の中心に挿通保持されている場合においては巻付け作業を好適に行うことが出来るものである。
しかしながら、中空回転体内に挿通保持せしめた剥離電線が風などの影響を受けて揺動し、中空回転体の中心より偏心位置に移動する場合にはこれに対応してテ−プの送出し速度や送出し長を追従作動せしめることが出来ず、ひいては、テ−プの緩みなどを生じて確実なるテ−プの巻付けがしずらいものである。
本発明はかかる従来の問題点を解決しようとするもので、中空回転体内に挿通保持せしめた剥離電線などの被巻付け線が偏心位置に移動した場合にはこれに対応してテ−プ装着軸などのテ−プ送出し部材を迅速に追従作動せしめ、常に絶縁テ−プ等の巻付け材を一定の送出し速度、送出し長でもって送出しつつ巻付け作業を確実に行うことが出来る、絶縁テ−プ等の巻付け工具を提供するにある。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1記載の発明は、絶縁操作棒により回転作動自在とされてなる開閉自在な中空回転体と、該中空回転体の一側外面に揺動自在な取付けア−ムを介して取付けられた絶縁テ−プ等の装着軸と、該装着軸と中空回転体との間に介在せしめるべく取付けア−ムに取付けられたガイドロ−ラとよりなり、上記取付けア−ムには絶縁テ−プ等にバックテンションを付与せしめるべく中空回転体の回転巻付け方向に常に付勢せしめる付勢部材が付設されてなることを特徴とする、絶縁テ−プ等の巻付け工具を要旨とするものである。
本発明の請求項2記載の発明は、中空回転体は略半円弧状とされた両側一対の回転部材
よりなり、該各回転部材はその一端外周部が同期回転自在に連結されると共に、同他端外周部が係着手段を介して係着自在とされ、かつ、歯車機構を介して絶縁操作棒により回転作動自在とされてなることを特徴とする、請求項1記載の絶縁テ−プ等の巻付け工具を要旨とするものである。
本発明の請求項3記載の発明は、ガイドロ−ラにはその回転速度を適宜制動せしめるべく所要のブレ−キが付設されてなることを特徴とする、請求項1及び2記載の絶縁テ−プ等の巻付け工具を要旨とするものである。
本発明の請求項1記載の発明は上述のように構成されているから、絶縁テ−プ等の巻付け作業時には付勢部材により取付けア−ムを中空回転体の回転巻付け方向に付勢せしめつつ、装着軸およびガイドロ−ラを介して絶縁テ−プ等にバックテンションを付与せしめ、架空配電線路における剥離電線などに確実に巻付けることが出来る。そして、特に剥離電線などが中空回転体の中心に対して偏心位置に移動した場合には、これに対応して付勢部材の付勢力により取付けア−ムが適宜自動的に揺動し、装着軸およびガイドロ−ラを追従作動せしめ、絶縁テ−プ等を一定の送出し速度、送出し長でもって送出しつつ巻付け作業を常に確実に行うことが出来るものである。
本発明の請求項2記載の発明は上述のように構成されているから、中空回転体を絶縁操作棒により容易に開閉作動せしめ、架空配電線路における剥離電線などをスム−ズに挿通
・解放することが出来る。そして、巻付け作業時においては、中空回転体を閉作動せしめて剥離電線などを確実に挿通保持せしめ、その脱落を防止せしめて巻付け作業を安全確実に行うことが出来るものである。
本発明の請求項3記載の発明は上述のように構成されているから、ガイドロ−ラの回転速度をブレ−キにより適宜制動せしめ、絶縁テ−プ等をガイドせしめつつバックテンションを付与せしめることが出来るものである。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に示す一実施例に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図4は本発明の一実施例を示すもので、同図中、1は絶縁操作棒2に装着自在とされた略円筒状の基体、3は絶縁操作棒2により正逆に回転駆動せしめるべく該基体1
に内設された駆動軸、4は基体1上に立設された略枠状の保持体、5は後記する中空回転体12を正逆に回転作動せしめるべく該保持体4内に配設された歯車機構で、該歯車機構5は前記駆動軸3の先部に取付けられた傘歯車6と、該傘歯車6に噛合された傘歯車7と
、該傘歯車7と同軸状に配設された平歯車8と、後記する中空回転体12の半割歯車15a・15bに各々噛合せしめるべく該平歯車8に噛合された平歯車9とより構成されている。
10は前記保持体4の一側に横向き状に取付けられた略大径C字形状の取付け部材、11は該取付け部材10の内周縁にガイド溝(図示略)を介して嵌合せしめつつ同心状に回転自在に配設された略C字形状のガイド板、12は該ガイド板11の一側面に同心状に枢着された中空回転体で、該中空回転体12は上記ガイド板11の内径と同径の内径を有する両側一対の半円弧状回転部材13a・13bを連結ピン14でもって開閉自在に連結すると共に、正逆に回転作動せしめるべく両側一対の半円弧状回転部材13a・13b外周面には各々前記歯車機構5を構成する平歯車9に噛合する半割歯車15a・15bが互い違い状に取付けられている。そして、上記中空回転体12を開閉作動せしめるべく一方の半円弧状回転部材13a自由端には両端に前後部係合突起17・18を備えた開閉用係合片16が揺動自在に枢着されると共に、該開閉用係合片16の前部係合突起17を係脱自在に係合せしめるべく他方の半円弧状回転部材13bの自由端外周面には係合凹部19が形成され、両側の半円弧状回転部材13a・13bを第1図に矢印で示す方向(時計回り方向)に回転せしめたさいには開閉用係合片16の前部係合突起17が係合凹部19に係合して閉作動せしめるものとされている。また、上記開閉用係合片16の前部係合突起17と係合凹部19との係合を解除せしめるべく取付け部材10の一側外面には解除用係合片20が揺動自在に枢着され、上記両側の半円弧状回転部材13a・13bを逆回転(反時計回り方向)せしめたさいには開閉用係合片16の後部係合突起18に係合し、同前部突起17と係合凹部19との係合を解除して中空回転体12を開作動せしめるものとされている。
21は前記一方の半円弧状回転部材13aの外側面に枢着ピン22を介して揺動自在
に取付けられた略三角板状の取付けア−ム、23は該取付けア−ム21を前記中空回転体12の正転方向(時計回り方向)に常時付勢せしめるべく付設された付勢バネ、24は取付けア−ム21上に取付けボルト25を介して取付けられた略円柱状の絶縁テ−プ等の装着軸、26は該装着軸24の先端に前記取付けボルト25を介して回転自在に取付けられた抜止め片である。27は前記装着軸24に対応すべく取付けア−ム21上に取付けボルト28を介して回転自在に取付けられたガイドロ−ラ、29は該ガイドロ−ラ27の回転速度を制動せしめるブレ−キで、該ブレ−キ29はガイドロ−ラ27を取付けア−ム21に付勢押圧せしめるべく取付けボルト28に巻装された付勢バネ30と、該付勢バネ30をガイドロ−ラ27に適宜押圧せしめてその制動を調整せしめるべく取付けボルト28に螺動自在に螺合された蝶ナット状の調整ボルト31とより構成されている。その他、32は架空配電線路における剥離電線、33は絶縁テ−プ、34は該絶縁テ−プ33の接着面を各々示す。
次に、上述の如く構成された実施例の作動について説明する。
先ず、基体1を絶縁操作棒2に取付け、中空回転体12を正逆回転作動自在にセットせしめる。次いで、調整ボルト31を適宜螺動せしめつつガイドロ−ラ27を制動せしめて所定の回転速度に設定せしめると共に、装着軸24にロ−ル巻状の絶縁テ−プ33を装着せしめ、その接着面34をガイドロ−ラ27外周面に当てがいつつ所要の長さに巻戻す。しかるのち、絶縁操作棒2により駆動軸3を駆動せしめ、歯車機構5・半割歯車15a・15bを介して中空回転体12を反時計回り方向に逆転作動せしめ、中空回転体12を開作動せしめる。即ち、中空回転体12の逆転作動により、一方の半円弧状回転部材13bに係合凹部19を介して係合せしめた開閉用係合片16の後部係合突起18に解除用係合片20が係合しつつ、開閉用係合片16を起立せしめ、係合凹部19との係合を解除せしめる。すると、更なる逆転作動により両側の半円弧状回転部材13a・13bが連結ピン14を中心として各々外側方に回動し、中空回転体12を所定の角度でもって拡開せしめる。
中空回転体12の拡開が完了すると、絶縁操作棒2を操りつつ剥離電線32に中空回転体12をアプロ−チせしめ、その開口部より剥離電線32を挿通せしめると共に、予め装着軸24より巻戻した絶縁テ−プ33の自由端を剥離電線32に接着せしめる。しかるのち、絶縁操作棒2により駆動軸3を駆動せしめ、歯車機構5・半割歯車15a・15bを介して中空回転体12を図1に矢印で示す時計回り方向に正転作動せしめ、中空回転体12を閉作動せしめると共に、絶縁テ−プ33の巻付けを開始する。即ち、中空回転体12の正転作動により、一方の半円弧状回転部材13aの開閉用係合片16と解除用係合片20との係合を解除せしめる。すると、更なる正転作動により両側の半円弧状回転部材13a・13bが連結ピン14を中心として各々内方に回動しつつ、開閉用係止片16の前部係合突起17が対応する係合凹部19に係合し、両側の半円弧状回転部材13a・13bの自由端を閉止せしめる。また、同時に、中空回転体12の正転作動により絶縁テ−プ33は装着軸24より巻戻されつつ、ガイドロ−ラ27を介して剥離電線32にスパイラル状に巻付き始める。
このさい、装着軸24・ガイドロ−ラ27は取付けア−ム21を介して付勢バネ23により中空回転体12の正転方向に付勢されるのみならず、ブレ−キ29によるガイドロ−ラ27への制動作動、あるいは、絶縁テ−プ33の接着面34がガイドロ−ラ27の外周面に部分的に接触して生起する接着力などが相乗的に作用し、絶縁テ−プ33にバックテンションを適正に付与せしめ、剥離電線32に確実に巻付けることが出来る。そして、特に、剥離電線32が中空回転体12の中心より偏心位置に移動した場合には、これに対応して付勢バネ23の付勢力に抗して取付けア−ム21が適宜自動的に揺動し、装着軸24およびガイドロ−ラ27を追従作動せしめて絶縁テ−プ33を一定の送出し速度、送出し長でもって送出しつつ巻付け作業を常に確実に行うことが出来るものである。また、中空回転体12は両側一対の半円弧状回転部材13a・13bにより開閉作動自在に構成されているから、絶縁操作棒2により容易に開閉作動せしめ、剥離電線32をスム−ズに挿通することが出来るのみならず、巻付け作業時においては中空回転体12を閉作動せしめて剥離電線32を確実に保持せしめ、その脱落を確実に防止せしめることが出来るものである。
以下同様に、絶縁操作棒2により中空回転体12を正転作動せしめ、絶縁テ−プ33を剥離電線32にスパイラル状に取付ける。そして、巻付けが完了すると、絶縁テ−プ33をテ−プカッタ−等により切断せしめる。しかるのち、絶縁操作棒2により中空回転体12を反時計回り方向に逆転作動せしめ、解除用係合片20を開閉用係合片16の後部係合突起18に係合せしめつつ係合凹部19との係合を解除せしめ、両側の半円弧状回転部材13a・13bを各々外側方に拡開して剥離電線32から解放せしめる。次いで、絶縁テ−プ33の巻付け端をヤットコなどにより押圧せしめ、取付け作業を完了する。
なお、上記実施例は巻付け部材として絶縁テ−プ33を示したが、これに限定されるものではなく、これらに類した他の絶縁テ−プやバインド線などの巻付け部材の巻付けにも適用せしめることが出来るものである。また、取付けア−ム21の付勢部材として付勢バネ23が示されているが、これに限定されるものではなく、他の公知の付勢部材を採択使用することが出来るものである。
本発明の一実施例を示す正面図である。 本発明の一実施例を示す一部破断側面図である。 実施例の中空回転体12を構成する半円弧状回転部材13a・13bの開閉作動状態を示す断面図である。 実施例の絶縁テ−プ33をガイドロ−ラ27にガイドせしめる状態を示す断面図である。
符号の説明
2 絶縁操作棒
5 歯車機構
12 中空回転体
13a・13b 半円弧状回転部材
14 連結ピン
15a・15b 半割歯車
16 開閉用係合片
17 前部係合突起
18 後部係合突起
19 係合凹部
20 解除用係合片
21 取付けア−ム
23 付勢バネ
24 装着軸
27 ガイドロ−ラ
29 ブレ−キ
30 付勢バネ
31 調整ボルト
33 絶縁テ−プ

Claims (3)

  1. 絶縁操作棒により回転作動自在とされてなる開閉自在な中空回転体と、該中空回転体の一側外面に揺動自在な取付けア−ムを介して取付けられた絶縁テ−プ等の装着軸と、該装着軸と中空回転体との間に介在せしめるべく取付けア−ムに取付けられたガイドロ−ラとよりなり、上記取付けア−ムには絶縁テ−プ等にバックテンションを付与せしめるべく中空回転体の回転巻付け方向に常に付勢せしめる付勢部材が付設されてなることを特徴とする、絶縁テ−プ等の巻付け工具。
  2. 中空回転体は略半円弧状とされた両側一対の回転部材よりなり、該各回転部材はその一端外周部が同期回転自在に連結されると共に、同他端外周部が係着手段を介して係着自在とされ、かつ、歯車機構を介して絶縁操作棒により回転作動自在とされてなることを特徴とする、請求項1記載の絶縁テ−プ等の巻付け工具。
  3. ガイドロ−ラにはその回転速度を適宜制動せしめるべく所要のブレ−キが付設されてなることを特徴とする、請求項1及び2記載の絶縁テ−プ等の巻付け工具。
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