JP2008119697A - 半田ごて、あるいは半田付け装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半田ごてチップに熱電対等の接触温度センサーを埋め込み固定した半田温度センシング機構に替わり、チップ消耗取替え時にもこの温度センサーを継続使用できることを可能とする。
【解決手段】熱電対2等のセンサーをチップ1に固定する際、チップ内に埋め込み固定することをせず、センサーを収納した保護材4をチップ面に押し当て、且つ先端位置を固定してセンサーの着脱を容易にする。またチップ面の一部を凹状に加工してセンサー端と保護材を収納することにより、半田付け作業に支障のないようにしながら手半田付けのこてにも半田温度センシング機構を付加する。
【選択図】図2
【解決手段】熱電対2等のセンサーをチップ1に固定する際、チップ内に埋め込み固定することをせず、センサーを収納した保護材4をチップ面に押し当て、且つ先端位置を固定してセンサーの着脱を容易にする。またチップ面の一部を凹状に加工してセンサー端と保護材を収納することにより、半田付け作業に支障のないようにしながら手半田付けのこてにも半田温度センシング機構を付加する。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子部品及び基板の組立等に使用する加熱チップを用いた半田ごて、あるいは半田付け装置に関するものである。
半田ごて、あるいはロボット半田付け装置による半田付け加工において半田及び基板半田付け箇所の加熱をする際、これまではチップ温度を計測しながらその温度を安定させる手法が採られてきたが、そのチップ先端に付着させた溶融半田の温度を計測することにより、半田付け工程における加熱状況をリアルタイムに掌握することが可能となり、こて及びロボットの半田付け装置がポイント毎に異なる熱吸収量に自立的に対応して半田付け加工を行うことができるようになった。この件に関しては当該出願人と同一の出願によるものを下記文献として挙げておく。
こて及びロボットの加熱過程測定機能はこれらの半田付け作業においていくつかの効果を生み出したがその中で次に示す内容は基本となるものである。
半田ごてを用いた半田付けにおいて加熱の程度は経験を要する作業であったが、熟練の経験が要らなくなる。ロボットではポイント毎の加熱タイム設定が不要となる。また加熱ヒーターの能力一杯に加熱しても加熱過剰による不良が起こらない。加熱ヒーターの能力一杯に加熱できるためグランドパターンでも熱不足が起こり難い。半田付けのタクトが最小になり効率が上がる。ロボットではエロージョン発生の際、自動停止できる。これらの特性によりこれまでの後半田付け工程を品質、効率の面で改善することができる。
半田ごてを用いた半田付けにおいて加熱の程度は経験を要する作業であったが、熟練の経験が要らなくなる。ロボットではポイント毎の加熱タイム設定が不要となる。また加熱ヒーターの能力一杯に加熱しても加熱過剰による不良が起こらない。加熱ヒーターの能力一杯に加熱できるためグランドパターンでも熱不足が起こり難い。半田付けのタクトが最小になり効率が上がる。ロボットではエロージョン発生の際、自動停止できる。これらの特性によりこれまでの後半田付け工程を品質、効率の面で改善することができる。
このように加熱過程測定機能を備えたことにより生まれた効果は大きいが、これを実施するにあたり新たに次のような課題が生じてきた。それは例えば熱電対といった接触温度センサーがチップに取り付け固定されている形状のため、その取り付けに工数が掛かること、チップが消耗し取り替える時、接触温度センサーも共に破棄されてしまうことである。これはコスト高を招くことになる。特に鉛フリーの半田を使用する場合、エロージョンの発生が増加し、その度に接触温度センサー共々取り替えることは現実的ではない。この接触温度センサーの使い捨てが避けられないならば、上記のような改善効果が実現不可能となる。
特願2005−307812号
この発明が解決しようとする課題は、チップ消耗交換時にも接触温度センサーをそのまヽ引き続いて使用でき簡易に着脱できること、接触温度センサーの取り付けに関しチップには加工を施さず現形状のまヽでも使用できること、取り付けた接触温度センサーが半田付け時に障害になったり変形したりしないことである。
本発明は、微小の接触温度センサーの先端感熱部を保護材に収納するか又は固定し、その保護材ごとチップ面に押し当て、半田付けする際に該感熱部が溶融半田に包含され、あるいは接触するようにすることを最も主要な特徴とする。
上記保護材を、接触温度センサーを収納できる細管とし、その端を開口させて感熱部を溶融半田が包含、接触できるようにすると良い。
また保護材に収納、固定した接触温度センサーが押し当てられるチップ面の箇所に凹部を設けて、そこに保護材を収容することもできる。
本発明の半田ごてあるいは半田付け装置はチップ内に接触温度センサーを固定しチップと一体に加工されているものではないため、チップ消耗の取替え時においても接触温度センサーを継続して使用することができる。つまりその接触温度センサーはチップ面に押し当てられているだけであるから容易に取り外しができ、また新たなチップへの設定ができる。
微細径管を用いて保護材とすると接触温度センサーの保護には適切であり、例えばSUS材の管等である場合、材の持つバネ性が働き接触温度センサーをチップに押し当てると位置が安定的に固定できる。また管の端を開口させ、そこに接触温度センサー感熱部を設ければ半田との密着性が確実なものとなる。
半田付けロボットの場合、チップ面の基板半田付け箇所に接する位置はほぼ固定しているため、接触温度センサーを収納した保護管をその箇所を外してしかもその箇所に最も近接した位置へ押し当てることにより半田付け時の溶融半田の温度を計測することができる。
半田ごてにおいては人の手の動きがロボット駆動装置のように安定していないため保護材が半田付け箇所に接触し半田付け作業を阻害、また保護材、接触温度センサーをも損傷することがある。これを防ぐためチップ上の保護材の当たる箇所を凹状にして保護材の突出を無くすと、正確な半田温度データを計測しながら半田付け作業に支障を来たさず、接触温度センサー感熱部の保護も十分行うことができる。
半田ごてにおいては人の手の動きがロボット駆動装置のように安定していないため保護材が半田付け箇所に接触し半田付け作業を阻害、また保護材、接触温度センサーをも損傷することがある。これを防ぐためチップ上の保護材の当たる箇所を凹状にして保護材の突出を無くすと、正確な半田温度データを計測しながら半田付け作業に支障を来たさず、接触温度センサー感熱部の保護も十分行うことができる。
接触温度センサーによる半田温度センシングにおいて、チップ消耗時にもその温度センサーを使い続けることができるという目的を、接触温度センサーを収納、あるいは固定した保護材をチップ面に押し当てるという機構で実現した。
図1は、本発明の1実施例を示したチップ及びヒーターのユニットである。図2は図1の先端チップ部を拡大して示している。接触温度センサー、ここでは熱電対2は保護管4に収納固定されチップ1に押し当てられている。この場合保護管4はSUS材を用い先端を開口させ、そこに感熱部3を位置固定させている。SUS材は熱伝導率が銅チップに比べ約1/16と小さく、鉛フリー半田のSn−3Ag−0.5Cuと比較しても1/2.6となっている。このためチップ温度を熱電対感熱部3に伝え難い。また押し当てられている小径の管材がチップ面と接触するのは微小点であるためさらにチップ温度は感熱部3に伝わり難い。それに加えて管材の開口端部及びそこに露出した熱電対感熱部3は半田の濡れ面工を施すことにより半田となじみ包含されるため、チップ温度よりも半田温度を計測することになる。
この熱電対2を収納した保護管4は図1及び図2に示すようにあおり部7、板バネ保持部5、チップ上位置決めピン8等により保持されその先端の感熱部3を位置固定している。この固定に関しては上記のようなバネ性を用いずネジ締めによる締結、あるいは挿し込み、またそれらを組み合わせた機構等があり多様な方法が考えられる。
図1及び図2においては熱電対等のセンサーを収納、あるいは固定する保護材を微細径のSUS管としたが、板材あるいはその断面が例えばU字形といった変形の部材で換えることができる。
またこの保護材を選択するに当たり、ゼーベック効果による熱電対を構成する金属体の一つとして使用することも可能である。
またこの保護材を選択するに当たり、ゼーベック効果による熱電対を構成する金属体の一つとして使用することも可能である。
図2のチップ先端に示した十字は半田付けの際、基板半田付け箇所と接触する点6であるがセンサー感熱部3の位置をこの接触点6に近接させることにより、半田付け時の溶融半田温度を的確に且つリアルタイムに計測できる。また保護管内のセンサーは半田付け時にも他所との接触による損傷、変形等を防ぐことができる。そしてチップ消耗取替え時には保護管4ごとセンサーをチップ面よりはずし、新たなチップに取替えた後、再びチップ1に押し当てヽ固定することが容易に可能となる。
図3に示す実施例では、保護管が接するチップ上の箇所に凹部9を設けておくことにより保護管の先端が露出せず、半田付けの障害となることを避けることができる。つまり実施例1において半田付けする際には、半田付けの障害にならず、しかもその溶融半田の温度を的確にセンシングするためにチップの基板半田付け箇所との接触点を避けながらその点にできるだけ近い位置にセンサー感熱部を設けなければならなかった。ロボット半田付けではこれが可能となるが、手半田付けのこてによる作業においてはこの使用条件は困難である。そこで上記に示したチップ上の加工が行われることにより、手半田付けにも溶融半田温度センシングの機能を付加することができる。
手半田付けにおいては熟練を要せず、安定した品質とこれまでに無い高い効率を実現する。またロボット半田付けにおいては、オペレータの工数を省力でき、効率向上を図ることができる。
1 チップ
2 熱電対
3 感熱部
4 保護管
5 板バネ保持部
6 半田付け箇所接触点
7 あおり部
8 チップ上位置決めピン
9 チップ上凹部
2 熱電対
3 感熱部
4 保護管
5 板バネ保持部
6 半田付け箇所接触点
7 あおり部
8 チップ上位置決めピン
9 チップ上凹部
Claims (3)
- 半田ごてあるいは半田付け装置の、こて先チップにおける半田溶解部にチップ加熱制御用接触温度センサーの感熱部を含む先端を保護材に収納あるいは固定し、そのチップを用いての半田付け時に該感熱部が溶融半田に包含され、あるいは接触するチップ上の位置に該保護材を押し当て半田温度センサーとした半田ごて、あるいは半田付け装置。
- チップ加熱制御用接触温度センサーの感熱部を含む先端を収納あるいは固定する保護材を細管で構成し、その細管のチップ面に当てた端を開口させた、請求項1記載の半田ごて、あるいは半田付け装置。
- チップ加熱制御用接触温度センサーの感熱部を含む先端を収納あるいは固定した保護材をチップに押し当てる際、その保護材が当たる該チップ上の箇所を凹状とした、請求項1記載の半田ごて、あるいは半田付け装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006107997A JP2008119697A (ja) | 2006-04-10 | 2006-04-10 | 半田ごて、あるいは半田付け装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006107997A JP2008119697A (ja) | 2006-04-10 | 2006-04-10 | 半田ごて、あるいは半田付け装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008119697A true JP2008119697A (ja) | 2008-05-29 |
Family
ID=39505022
Family Applications (1)
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JP2006107997A Pending JP2008119697A (ja) | 2006-04-10 | 2006-04-10 | 半田ごて、あるいは半田付け装置 |
Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102350558A (zh) * | 2011-09-20 | 2012-02-15 | 江阴鑫辉太阳能有限公司 | 带有焊接压力监控装置的电烙铁 |
TWI501833B (zh) * | 2009-08-19 | 2015-10-01 | Hon Hai Prec Ind Co Ltd | 電烙鐵 |
CN113000973A (zh) * | 2021-04-15 | 2021-06-22 | 国网山东省电力公司枣庄供电公司 | 一种伸缩式防烫伤电烙铁 |
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2006
- 2006-04-10 JP JP2006107997A patent/JP2008119697A/ja active Pending
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CN102350558B (zh) * | 2011-09-20 | 2013-05-01 | 江阴鑫辉太阳能有限公司 | 带有焊接压力监控装置的电烙铁 |
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