JP2009289978A - 挿入リード部品はんだ付け治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ付けが容易で作業性が良く、経済性に優れたはんだ付けを得られる新規な挿入リード部品はんだ付け治具を提供する。
【解決手段】熱伝導性の良い材料ではんだ付け治具本体4を形成し、その底面全体をプリヒーター3に接するように形成すると共に、はんだ付け治具本体4の上面に、プリント基板59を保持する保持溝5を形成し、プリント基板59の裏面から突出した挿入リード部品62,63,64,65を収容する収容溝6を形成すると共に、かつ、収容溝6間のはんだ付け治具本体4の上面に、部品が配置されていないプリント基板59の裏面全体に接触するように伝熱面7を形成したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、はんだ付けする挿入リード部品を実装したプリント基板をプリヒーター上に保持して、はんだ付け性の向上、高信頼のはんだ付けを得るための挿入リード部品はんだ付け治具に関するものである。
プリント基板に、IC、チップ抵抗及びチップコンデンサ等の部品を実装するには、プリント基板上に形成された回路に、これら部品を搭載し、リフローはんだ付けなどで機械的にはんだ付けされる。
挿入リード部品は、そのリードをプリント基板に設けたスルーホールに挿入した後、その反対側の穴から突出したリードをはんだ付けするため、平面上ではんだ付けするIC等の部品と違って別途、手はんだ付け或いはロボット等ではんだ付けする必要がある。
すなわち、挿入リード部品のリードはプリント基板のスルーホールを貫通して裏面から突出するように設けられており、高信頼のはんだ付けを行うためには、溶融したはんだがスルーホール内まで浸入した状態ではんだ付けする必要がある。
溶融したはんだをスルーホール内まで浸入させてはんだ付けするためには、プリント基板をはんだ付けする融点近くまで予備加熱する必要がある。
しかし、プリント基板には、IC等の部品がはんだ付けされているため、これらのはんだが溶融しない温度で、かつ、各部品の熱破壊を防止しながら予備加熱する必要がある。このため、プリヒーター上に、挿入リード部品はんだ付け治具でプリント基板を保持して予備加熱してはんだ付けを行うようにしている。
このように、挿入リード部品はんだ付け治具は、プリヒーター上に設けられ、はんだ付けのためのプリント基板を保持してプリヒーターの熱を効率よく伝達させてはんだ作業性向上及び高信頼のはんだ付けを得るようにしている。
図5は、従来の挿入リード部品はんだ付け治具を示す上平面図であり、図6は、図5のC−C’断面図である。
従来の挿入リード部品はんだ付け治具は、図5、6に示すようにプリヒーター51上に、一対のはんだ付け治具本体60,60が設けられてなり、そのはんだ付け治具本体60,60の保持溝61,61に、部品(IC52,53,54,55、チップ抵抗又はチップコンデンサ56,57,58)が実装された金属又は樹脂等からなるプリント基板59を保持し、その状態でプリヒーター51でプリント基板59(プリント基板59のはんだ付けする部分)を温めている。
これにより温められたプリント基板59を、手はんだ付けやロボット等のはんだコテを用い挿入リード部品62,63,64,65のリード66,67,68,69をはんだ付けしている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2000−299582号公報 特開2004−253530号公報
図5、6に示すような従来の挿入リード部品はんだ付け治具では、プリヒーター51の熱がプリント基板59に伝わる際に、空気により熱が伝達されるので、熱伝達損失が大きい。そのため、プリント基板59のはんだ付けする部分の温度を所望の温度にするためには、プリヒーター51の表面温度をかなり高くする必要がある。
しかし、プリヒーター51の表面温度を高くすると、特に、手はんだ付けではプリヒーター51の表面温度で作業者が暑くなり作業性が低下するという問題が生じる。
また、空気によって熱が伝達されるので、プリント基板59のはんだ付けする部分の温度を所望の温度にするためには、時間がかかる問題がある。
さらに、プリヒーター51の表面温度をかなり高くするためには、電力費用が高くなり経済性が悪いという問題もある。
そこで、本発明の目的は、前記課題を解決し、はんだ付けが容易で作業性が良く、経済性に優れたはんだ付けを得られる挿入リード部品はんだ付け治具を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、はんだ付けする挿入リード部品を実装したプリント基板を、プリヒーター上に保持してプリント基板を予備加熱するための挿入リード部品はんだ付け治具において、熱伝導性の良い材料ではんだ付け治具本体を形成し、その底面全体をプリヒーターに接するように形成すると共に、はんだ付け治具本体の上面に、プリント基板を保持する保持溝を形成し、プリント基板の裏面から突出した挿入リード部品を収容する収容溝を形成すると共に、かつ、収容溝間のはんだ付け治具本体の上面に、部品が配置されていないプリント基板の裏面全体に接触するように伝熱面を形成した挿入リード部品はんだ付け治具である。
また、プリント基板の裏面と接触するはんだ付け治具本体の保持溝及び伝熱面に、サーモフローシートを設けるとよい。
さらに、予備加熱の温度が、80℃より高く、かつ、はんだの融点未満になるように制御するとよい。
本発明によれば、はんだ付けが容易で作業性が良く、経済性に優れたはんだ付けを得られる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な実施の形態を示す挿入リード部品はんだ付け治具の上平面図であり、図2は、そのA−A’断面図である。
図1、2に示すように、挿入リード部品はんだ付け治具1は、プリヒーター3上にプリント基板59(従来品と同一のため部品を含め、それぞれ図5、6のものと同様の符号を付した)をはんだ付け治具本体4で保持してプリヒーター3の熱を効率よく伝達させて、はんだ作業性向上及び高信頼のはんだ付けを得るものである。
プリント基板59のはんだ付けを施す面(表面)には、IC52,53,54及びチップ抵抗又はチップコンデンサ56が予めリフローはんだ付けされており、プリント基板59のプリヒーター3に面する面(裏面)には、IC55及びチップ抵抗又はチップコンデンサ57,58が予めリフローはんだ付けやロボット等のはんだコテを用いてはんだ付けされている。
このプリント基板59には、はんだ付けする挿入リード部品62,63,64,65のリード66,67,68,69がプリント基板59のスルーホールを貫通するように設けられている。
挿入リード部品はんだ付け治具1は、プリント基板59から突出したリード66,67,68,69を表面(上面)とし、プリヒーター3上に、はんだ付け治具本体4で保持して、そのプリント基板59をはんだ付けに適した温度に予備加熱するようになっている。
はんだ付け治具本体4は、プリント基板59よりも大きな直方体形状に形成され、底面全体がプリヒーター3に接するように形成される。はんだ付け治具本体4の材料には、熱伝導性の良い金属材料を用いる。また、はんだ付け治具本体4の上面には、プリント基板59を保持するための保持溝5が形成される。
保持溝5には、プリント基板59を保持溝5に嵌合した際に、プリント基板59の裏面に突出した部品を収容するための収容溝6が形成され、それ以外の保持溝5の面には、プリント基板59の裏面と接する伝熱面7が形成される。
伝熱面7上には、プリント基板59表面の凹凸や基板反りを吸収し、プリヒーター3の熱を効率よく伝達するためのサーモフローシート8が設けられる。
収容溝6は、収容される部品と直接接することの無いように、収容される部品より大きく形成される。その理由は、部品へ接触し傷が付かないようにすることと、収容溝6と部品との間に空気が存在することで、熱や熱衝撃に弱い部品の温度上昇を抑制できるからである。
さて、上述したように、挿入リード部品はんだ付け治具1は、プリント基板59を保持して予備加熱した後、リード66,67,68,69を、鉛入りはんだ付け、或いは鉛フリーはんだ付けを行うものである。
鉛入りはんだとしては、共晶はんだ(Sn61.9%,Pb38.1%近辺のもの)が多く使用され、鉛フリーはんだとしては、Sn96.5%,Ag3.0%,Cu0.5%のものが多く使用される。
プリント基板59の温度の制御は、プリヒーター台2上のプリヒーター3で行う。プリヒーター3は、図示しない温度コントローラーで温度をコントロールできる。図示しない表面温度計等でプリヒーター3の表面温度を測定し、後述する適正温度に調整される。
適正温度は、以下の理由により決定される。
鉛入り共晶はんだ(Sn61.9%,Pb38.1%付近のもの)の融点は、約183℃であり、鉛フリーはんだ(Sn96.5%,Ag3.0%,Cu0.5%)の融点は、約216℃である。これらより、本発明の挿入リード部品はんだ付け治具1の適正温度(設定温度)の上限温度は、信頼性の面からはんだ付け治具本体4に固定され、部品が実装されたプリント基板59に用いられたはんだの融点よりも低い温度にする必要がある。また、下限温度は、室温より高くすればよいが、はんだ付け作業が良い80℃程度の温度となる。
つまり、鉛入り共晶はんだ(Sn61.9%,Pb38.1%付近のもの)を用いた場合の適正温度は、80℃から、はんだの融点の183℃未満の間となり、鉛フリーはんだ(Sn96.5%,Ag3.0%,Cu0.5%)を用いた場合の適正温度は、80℃から、はんだの融点の216℃未満の間となる。好適な実施例として、鉛入り共晶はんだの場合は120℃、鉛フリーはんだの場合は170℃に調整する。
従来の挿入リード部品はんだ付け治具では、プリヒーター51表面の熱が空気中を伝わりプリント基板59を加熱するので正確な温度制御が行えなかったが、本発明の挿入リード部品はんだ付け治具1では、プリヒーター3表面の熱が熱伝導性の良い材料からなるはんだ付け治具本体4を伝わりプリント基板59を直接加熱しているため、プリント基板59の温度制御が正確に行える。
また、プリント基板59の裏面と接触するはんだ付け治具本体4の伝熱面7上に設けたサーモフローシート8が、プリント基板59表面の凹凸や基板反りを吸収し、プリヒーター3の熱が効率よく伝達されるので熱伝導性が良い。
本発明の挿入リード部品はんだ付け治具1によれば、はんだ付けの難易度が下がり、熱や熱衝撃に弱い部品のはんだ付けが容易になり、熟練者以外の者でも理想に近い高信頼性のはんだ付けができるため、作業性を向上できる。また、熱伝導性が良く電力を節約できるため、経済性に優れたはんだ付けを得られる。
さらに、はんだ付け時、はんだ付け部の温度上昇時間が短縮されるため、作業時間の短縮も図れる。
本実施の形態では、上述した構成のプリント基板59を用いたが、プリント基板の構成をこれに制限するものではない。
本発明の変形例として図3、4に示すように、サーモフローシート8を設けず、はんだ付け治具本体4のみとしても本発明に近い効果を得ることができる。
他にもサーモフローシート8を他の軟らかいもの、金属や樹脂等としても本発明と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態を示す挿入リード部品はんだ付け治具の上平面図である。 図1のA−A’断面図である。 本発明の変形例を示す挿入リード部品はんだ付け治具の上平面図である。 図3のB−B’断面図である。 従来の挿入リード部品はんだ付け治具を示す上平面図である。 図5のC−C’断面図である。
符号の説明
1 挿入リード部品はんだ付け治具
3 プリヒーター
4 はんだ付け治具本体
5 保持溝
6 収容溝
7 伝熱面
59 プリント基板
62 挿入リード部品A
63 挿入リード部品B
64 挿入リード部品C
65 挿入リード部品D

Claims (3)

  1. はんだ付けする挿入リード部品を実装したプリント基板を、プリヒーター上に保持してプリント基板を予備加熱するための挿入リード部品はんだ付け治具において、
    熱伝導性の良い材料ではんだ付け治具本体を形成し、その底面全体をプリヒーターに接するように形成すると共に、はんだ付け治具本体の上面に、プリント基板を保持する保持溝を形成し、プリント基板の裏面から突出した挿入リード部品を収容する収容溝を形成すると共に、かつ、収容溝間のはんだ付け治具本体の上面に、部品が配置されていないプリント基板の裏面全体に接触するように伝熱面を形成したことを特徴とする挿入リード部品はんだ付け治具。
  2. プリント基板の裏面と接触するはんだ付け治具本体の保持溝及び伝熱面上に、サーモフローシートを設けた請求項1に記載の挿入リード部品はんだ付け治具。
  3. 予備加熱の温度が、80℃より高く、かつ、はんだの融点未満になるように制御された請求項1又は2に記載の挿入リード部品はんだ付け治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111601464A (zh) * 2020-05-27 2020-08-28 西安金百泽电路科技有限公司 一种带元器件字符小pcs后处理方法
CN113883883A (zh) * 2021-11-02 2022-01-04 上海御渡半导体科技有限公司 一种用于pcba板水洗烘烤的固定治具

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