JP2008115275A - 希土類酸化物蛍光体及びそれを用いた発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、発光特性の優れた希土類酸化物蛍光体及びそれを用いた発光装置を提供することである。
【解決手段】一般式が次式で表され、その結晶構造が立方晶系である希土類酸化物蛍光体は電子線励起による発光輝度が高く、この希土類酸化物蛍光体をカラーブラウン管(CRT)、投写管(PRT)、電界放出型ディスプレイ(FED)、蛍光表示管(VFD)などの陰極線管に用いた場合、発光特性の優れた発光装置を得ることができる。
(Gd1−a−bEu
(ただし、RはPr、Tbから選択される少なくとも1種の元素、0.0005≦a≦0.15、0<b≦0.0003)
【選択図】図1

Description

本発明は、希土類酸化物蛍光体及びそれを用いた発光装置に係り、特に、発光特性の優れた希土類酸化物蛍光体及びそれを用いた発光装置に関する。
カラーブラウン管(CRT)、投写管(PRT)、電界放出型ディスプレイ(FED)、蛍光表示管(VFD)などの陰極線管においては、近年、ニーズにより高輝度化、高精細化が進んでおり、これらの陰極線管に用いられる蛍光体に対して、さらなる特性改善が要求されている。
従来、陰極線管用の赤色発光蛍光体としてYS:Eu蛍光体が一般に使用されているが、上述したようにいずれの用途においても高輝度化が要求されており、これらの蛍光体よりも発光効率の高い赤色発光蛍光体が求められている。
陰極線管用の赤色発光蛍光体の高輝度化については、特開平9−217061号などにYS:Eu蛍光体にCs等の微量元素を添加することで輝度が向上することが開示されているが、未だ十分ではなく、改良が必要であった。
特開平9−217061号
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的は、発光特性の優れた希土類酸化物蛍光体及びそれを用いた発光装置を提供することである。
本発明者は上述した問題を解決するために鋭意検討した結果、特定の結晶構造及び組成を有する希土類酸化物蛍光体により、上記課題を解決することができることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
(1)本発明の希土類酸化物蛍光体は、一般式が次式で表され、その結晶構造が立方晶系であることを特徴とする。
(Gd1−a−bEu
(ただし、RはPr、Tbから選択される少なくとも1種の元素、0.0005≦a≦0.15、0<b≦0.0003)
aとbのより好ましい範囲は0.005≦a≦0.12、0<b≦0.0002の範囲であって、さらに好ましい範囲は0.01≦a≦0.08、0.000005≦b≦0.0002の範囲である。この範囲において、電子線励起による発光輝度が非常に高くなる。
(2)本発明の発光装置は、(1)に記載の希土類酸化物蛍光体を具備することを特徴とする。発光装置としては、カラーブラウン管(CRT)、投写管(PRT)、電界放出型ディスプレイ(FED)、蛍光表示管(VFD)などの陰極線管が好ましい。
特定の結晶構造及び組成を有する本発明の希土類酸化物蛍光体により、電子線励起による発光輝度の高い希土類酸化物蛍光体を得ることができる。また、この希土類酸化物蛍光体を上述した陰極線管に用いた場合、発光特性の優れた発光装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための希土類酸化物蛍光体及びそれを用いた発光装置を例示するものであって、本発明は希土類酸化物蛍光体及びそれを用いた発光装置を以下のものに特定しない。
ここで、本発明の一実施の形態に係る希土類酸化物蛍光体の製造方法について詳細に説明する。先ず、ガドリニウム化合物、ユーロピウム化合物及び希土類元素Rの化合物を混合した原料混合物において、原料混合物中のGd量、Eu量及びR量が、下記の一般式の関係を満たすように各原料を秤取し、さらに融剤として塩化アンモニウムを含む融剤を加えて混合する。この原料混合物をルツボに充填後、炉内に入れ、空気中900℃以上1250℃未満で焼成する。冷却後、焼成品を湿式で分散処理した後、分離乾燥して本発明の実施の形態に係る希土類酸化物蛍光体を得る。このように塩化アンモニウムを含む融剤を用い、空気中900℃以上1250℃未満で焼成することによって結晶構造が立方晶系の蛍光体を得ることができる。焼成温度が900℃未満では反応が十分でなく、1250℃以上では立方晶系以外の結晶構造を含むため、電子線励起による発光輝度が低下してしまう。また、本発明の希土類酸化物蛍光体の平均粒径は1〜8μmの範囲が好ましく、発光特性及び塗布特性の優れた発光装置を得ることができる。
(Gd1−a−bEu
(ただし、RはPr、Tbから選択される少なくとも1種の元素、0.0005≦a≦0.15、0<b≦0.0003)
蛍光体原料として、酸化物又は熱分解により酸化物となる化合物が好ましく用いられる。例えば、ガドリニウム化合物、ユーロピウム化合物、希土類元素Rの化合物としては酸化物、炭酸塩、水酸化物等が好ましい。また、これらの希土類元素を全部又は一部含む共沈物やこれらを仮焼して得られる酸化物を用いることもできる。
融剤としては、塩化アンモニウムのみでも良いが、塩化アンモニウムに加えてホウ素化合物、バリウム化合物、アルカリ金属塩を用いることもできる。ホウ素化合物としては、ホウ酸、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸ナトリウムなどが好ましく、バリウム化合物としては塩化バリウム、臭化バリウムなどが好ましく、アルカリ金属塩としては塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが好ましい。融剤の添加量は蛍光体1モル当たり0.0001〜0.2モルの範囲が好ましく、0.001〜0.1モルの範囲がより好ましい。
本発明の実施の形態に係る立方晶系の(Gd1−aEuTb0.00002蛍光体について、相対発光輝度(%)とEu量(a値)との関係を図1に示した。実施例1と同様に作製した蛍光体を測定試料としてデマンタブル装置に装着し、加速電圧7kv、電流密度0.5μA/cmの電子線を照射して輝度を測定し、(Y0.965Eu0.035S蛍光体の輝度を100%としたときの相対発光輝度(%)をEu量(a値)に対してプロットしたものである。この図から、Eu量(a値)が0.0005≦a≦0.15の範囲において輝度は向上し、0.005≦a≦0.12の範囲でさらに高く、0.01≦a≦0.08の範囲において輝度は105%以上と特に高いことがわかる。ここでは、付活剤元素がEuとTbの蛍光体について示したが、付活剤元素がEuとPrの蛍光体も同様の結果が得られる。
本発明の実施の形態に係る立方晶系の(Gd0.95−bEu0.05Tb蛍光体について、相対発光輝度(%)とTb量(b値)との関係を図2に示した。上記同様に、デマンタブル装置に測定試料を装着し、加速電圧7kv、電流密度0.5μA/cmの電子線を蛍光体に照射して輝度を測定し、(Y0.965Eu0.035S蛍光体の輝度を100%としたときの相対発光輝度(%)をTb量(b値)に対してプロットしたものである。この図から、Tb量(b値)が0<b≦0.0003の範囲において輝度は向上し、0<b≦0.0002の範囲でさらに高く、0.000005≦b≦0.0002の範囲において輝度は105%以上と特に高いことがわかる。ここでは、付活剤元素がEuとTbの蛍光体について示したが、付活剤元素がEuとPrの蛍光体も同様の結果が得られる。
以上のことから、立方晶系の(Gd1−a−bEu蛍光体(RはPr、Tbから選択される少なくとも1種の元素)において、a値を0.0005≦a≦0.15の範囲、b値を0<b≦0.0003の範囲とすることで、電子線励起による発光輝度の高い蛍光体を得ることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は具体的実施例のみに限定されるものではないことは言うまでもない。
[実施例1]
原料としてGd475.7g、Eu24.3g、Tb0.01g、融剤としてNHCl2.5g、BaCl・2HO2.0g、HBO0.4gを混合し、アルミナ坩堝に充填して、空気中にて、1240℃で7時間焼成する。得られた焼成品を水中でボールミルし、水洗、分離、乾燥して、篩を通し、結晶構造が立方晶系である本発明の(Gd0.94998Eu0.05Tb0.00002蛍光体を得る。この蛍光体の粉末X線回折図を図3に示す。この図から結晶構造が立方晶系であることがわかる。
[実施例2]
焼成温度を1210℃とする以外は実施例1と同様にして、結晶構造が立方晶系である本発明の(Gd0.94998Eu0.05Tb0.00002蛍光体を得る。
[実施例3]
原料としてGd475.7g、Eu24.3g、Pr110.01gを混合する以外は実施例1と同様にして、結晶構造が立方晶系である本発明の(Gd0.94998Eu0.05Pr0.00002蛍光体を得る。
[実施例4]
融剤としてNHCl2.5gを混合する以外は実施例1と同様にして、結晶構造が立方晶系である本発明の(Gd0.94998Eu0.05Tb0.00002蛍光体を得る。
[実施例5]
融剤としてNHCl2.5g、BaCl・2HO2.0gを混合する以外は実施例1と同様にして、結晶構造が立方晶系である本発明の(Gd0.94998Eu0.05Tb0.00002蛍光体を得る。
[実施例6]
融剤としてNHCl2.5g、NaCl2.0gを混合する以外は実施例1と同様にして、結晶構造が立方晶系である本発明の(Gd0.94998Eu0.05Tb0.00002蛍光体を得る。
[比較例1]
1400℃で4時間焼成する以外は実施例1と同様にして、結晶構造が六方晶系の(Gd0.94998Eu0.05Tb0.00002蛍光体を得る。この蛍光体の粉末X線回折図を図4に示す。この図から結晶構造が六方晶系であることがわかる。
実施例1〜6及び比較例1で得られる蛍光体について、加速電圧7kv、電流密度0.5μA/cmの電子線を照射して輝度を測定し(Y0.965Eu0.035S蛍光体の輝度を100%としたときの相対発光輝度(%)を表1に示す。また、蛍光体の平均粒径を空気透過法によるフィッシャー・サブ・シーブ・サイザー(F.S.S.S)を用いて測定し、表1に示した。この表から、本発明の実施例1〜6の立方晶系の蛍光体は、比較例1の六方晶系の蛍光体に比べ、電子線励起による発光輝度が高く、発光特性が優れていることがわかる。
Figure 2008115275
以上に述べたように、本発明の希土類酸化物蛍光体は電子線励起による発光輝度が高く、この希土類酸化物蛍光体をカラーブラウン管(CRT)、投写管(PRT)、電界放出型ディスプレイ(FED)、蛍光表示管(VFD)などの陰極線管に用いた場合、発光特性の優れた発光装置を得ることができる。
相対発光輝度(%)とEu量(a値)との関係を示すグラフ図である。 相対発光輝度(%)とTb量(b値)との関係を示すグラフ図である。 実施例1で得られる蛍光体の粉末X線回折図である。 比較例1で得られる蛍光体の粉末X線回折図である。

Claims (2)

  1. 一般式が次式で表され、その結晶構造が立方晶系であることを特徴とする希土類酸化物蛍光体。
    (Gd1−a−bEu
    (ただし、RはPr、Tbから選択される少なくとも1種の元素、0.0005≦a≦0.15、0<b≦0.0003)
  2. 請求項1に記載の希土類酸化物蛍光体を具備することを特徴とする発光装置。
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