JP2008114650A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流路断面積を変更するドアで発生する騒音を低減させることのできる車両用空気調和装置を提供すること。
【解決手段】ユニットケース1内に設けられたバイパス通路6に、バイパス通路6の流路断面積を変更可能に温度調整ドア13が設けられた車両用空気調和装置AUであって、温度調整ドア13の送風上流側面に、送風の流速を低下させる機能を有した騒音低減部材13cを設けたことを特徴とする車両用空気調和装置AUとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用空気調和装置(以下、空調装置という)に関し、特に、内部に流路断面積を絞るように開度を変化させるドアを備えたものに関する。
従来、空調装置として、デフロスタドアが、デフロスタモード時にヒータコアをバイパスして冷風が流れる流路断面積を狭め、これにより、デフ吹出口から吹き出される送風の温調特性を改善したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−151927号公報
近年、車両において種々の騒音を低減させることが行われており、車両用空調装置にあっても騒音低下が望まれている。
そこで、本願発明者達は、空調装置の騒音の原因を分析した結果、上記従来技術のように、ドアが流路断面積を狭めた際に、このドアに沿って流れる送風の流速が高まることが、騒音発生の一因であることを見出した。
本発明は、上述のような従来の問題に着目して成されたもので、流路断面積を変更するドアで発生する騒音を低減させることのできる車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ユニットケース内に設けられた送風路に、この送風路の流路断面積を変更可能にドアが設けられた車両用空気調和装置であって、前記ドアの送風上流側の面に、送風の流速を低下させる機能を有した騒音低減部材が設けられていることを特徴とする車両用空気調和装置とした。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用空気調和装置において、前記騒音低減部材が、前記ドアに貼り付けられたシート状の多孔質材料で形成された部材であることを特徴とする車両用空気調和装置とした。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用空気調和装置において、前記騒音低減部材が、少なくとも前記ドアの先端部に沿って設けられていることを特徴とする車両用空気調和装置とした。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の車両用空気調和装置において、前記騒音低減部材が、前記ドアの送風上流側の面の全面に亘って設けられていることを特徴とする車両用空気調和装置とした。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用空気調和装置において、前記騒音低減部材が、前記ドアの回動軸の外周を覆って送風上流側の面から送風下流側の面まで回り込んで設けられていることを特徴とする車両用空気調和装置とした。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用空気調和装置において、前記ユニットケース内に、冷却器と、その下流の加熱器と、この加熱器をバイパスする前記送風路としてのバイパス通路と、このバイパス通路と加熱器との送風の割合を調節するエアミックスドアと、前記加熱器およびバイパス通路の下流に配置され、前記バイパス通路の冷風と前記加熱器で形成された温風とを混合させるエアミックスチャンバと、が設けられ、前記ドアは、送風をフロントガラスに向けて吹き出すデフロスタモードとした際に、前記バイパス通路の流路面積を狭めることが可能に設けられたドアであることを特徴とする車両用空気調和装置とした。
本発明の車両用空調装置では、ドアが流路断面積を狭めて、ドアの上流側の面に当たってこの上流側の面に沿って流れる送風の流速が上昇した際に、騒音低減部材が送風の流速を低下させる。
したがて、流速が低下した分だけ、流速が低下しない場合よりもドアで発生する騒音が低下する。
上記効果に加え、請求項2に記載の空調装置では、多孔質材料で形成されたシート状の騒音低減部材に送風が当たった際には、送風が、多孔部分の流通抵抗により流速が低下する。また、多孔質材料は、他の部位で発生した騒音が伝播される際に、吸音する機能も有し、これによっても車両用空調装置の騒音を低減させることができる。
さらに、騒音低減部材として、シート状の多孔質材料を用いたため、騒音低減部材の軽量化を図ることができ、ドアの開閉作動に与える影響を抑えることができる。しかも、騒音低減部材の設置の際には、ドアに貼付するだけであり、設置作業が容易である。
請求項3に記載の発明では、騒音低減部材を、ドアが流路断面積を絞った際に、送風の流速が最も高くなるドアの先端部に設けたため、送風の流速を効率的に低減することができる。
請求項4に記載の発明では、騒音低減部材を、ドアの送風上流側の面の全面に亘って設けたため、ドアの送風上流側の全面に亘って、この面に沿って流れる送風の流速を低減できるとともに、この面の一部に設けた場合よりも高い吸音性能が得られる。
したがって、より高い騒音低減性能が得られる。
請求項5に記載の発明では、騒音低減部材を、ドアの回動軸の外周を覆って、送風上流側の面から送風下流側の面へ回り込んで覆うようにしたため、回動軸の周囲に回り込む送風の流速を低下させることができ、さらに高い騒音低減性能を得ることができる。
請求項6に記載の発明では、デフロスタモードとして、ドアがバイパス通路の流路断面積を狭めた際には、流路断面積を狭めない場合と比較して、エアミックスチャンバにおける冷風の量を減らして、送風の温度を上昇させることができる。
そして、本発明では、このようにドアがバイパス通路の流路断面積を狭めた際に生じる騒音を抑えることができる。デフロスタモードの場合、フロントガラスに向けて送風され、ユニットケース内で生じた騒音が、フロントガラスで反射して乗員に向かいやすいため、騒音低下が効果的となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この実施の形態の車両用空気調和装置は、ユニットケース(1)内に設けられた送風路(6)に、この送風路(6)の流路断面積を変更可能にドア(13)が設けられた車両用空気調和装置であって、前記ドア(13)の送風上流側の面(13d)に、送風の流速を低下させる機能を有した騒音低減部材(13c)が設けられていることを特徴とする車両用空気調和装置(AU)である。
以下に、図1〜図6に基づいて、この発明の最良の実施の形態の実施例1の空調装置について説明する。
図1は実施例1の車両用空気調和装置AU(以下、空調装置AUと称する)を示す縦断面図であり、図2は空調装置AUを示す全体斜視図である。
実施例1の空調装置AUは、図1に示すように、ユニットケース1と、クリーンフィルタ2と、エバポレータ(冷却器)3と、エアミックスドア4と、ヒータコア(加熱器)5と、バイパス通路(送風路)6と、温風通路7と、エアミックスチャンバ8と、フロントベントドア9と、デフドア10と、フットドア(図示省略)と、温度調整ドア13と、フロントベント吹出口14と、デフ吹出口15と、リアベント吹出口16と、フット吹出口17(図2参照)と、を備えている。
実施例1の空調装置AUは、ユニットケース1内にエバポレータ3やヒータコア5を立設させたいわゆる縦置き式のもので、ユニットケース1内に上流の送風機(図示省略)から下流の各吹出口14,15,16,17の方向へ向かって順に、クリーンフィルタ2、エバポレータ3、エアミックスドア4、ヒータコア5、が配置されている。
エバポレータ3は、図外の送風機およびクリーンフィルタ2を介して通過する内気または外気を冷却する熱交換器である。このエバポレータ3は、冷媒を循環する冷凍サイクルの構成要素の一つである。
ヒータコア5は、エバポレータ3の下流位置に配置され、通過する風を暖める熱交換器である。このヒータコア5には、エンジン冷却水が導入され、エンジン冷却水入口とエンジン冷却水出口を有する。
エアミックスドア4は、エバポレータ3とヒータコア5との間に配置され、エアミックスチャンバ8における、エバポレータ3を通過してさらにヒータコア5を迂回してバイパス通路6を経て導かれる冷風と、ヒータコア5を通過して温風通路7から導かれる温風と、の混合割合をドア開度により制御する。
実施例1では、エアミックスドア4としてスライド式ドアが採用され、上端が上限ドアストッパ1aに当接してバイパス通路6を完全に塞いだ状態がフルホット状態であり、その逆に、下端が下限ドアストッパ1bに当接してヒータコア5側が完全に塞いだ状態がフルクール状態である。そこで、エアミックスドア4を、このフルホット状態とフルクール状態とを含みその中間の位置に制御することで、冷風と温風の混合割合が変更されて、送風の温度が調節される。
ユニットケース1は、エアミックスチャンバ8の下流に、リアベント吹出通路18とフット吹出通路19とが並列に設けられている。
図示の断面位置であるデフ吹出口15の位置では、フロントベント吹出口14の車両後方(矢印RR方向)位置にリアベント吹出通路18が形成され、このリアベント吹出通路18の入口に、エアミックスチャンバ8からの配風量を調整する配風量調整ブレード12が設けられている。
リアベント吹出通路18は、ユニットケース1の上部位置に配置されたエアミックスチャンバ8からの縦上向きの風を縦前向きの風に変更した位置に配風入口が配置され、ユニットケース1のケース上部の配風入口からケース下部に向かって形成された通路である。そして、配風量調整ブレード12は、リアベント吹出通路18の配風入口の位置に設けられている。なお、リアベント吹出口16は、図外の後部座席に配置されたベントグリルに接続された図示を省略したリアベントダクトが接続される。
フット吹出通路19は、リアベント吹出通路18の外側に沿って並設され、ユニットケース1の上部位置に配置されたエアミックスチャンバ8からの縦上向きの風を横向きの風に変更した位置に配風入口が配置され、ユニットケース1の側方上部の配風入口からケース下部のフット吹出口17に向かって形成された通路である。なお、図1の断面位置は、リアベント吹出通路18が存在しており、このフット吹出通路19の上端から下端部近傍までの部分は、その手前側に存在していて、図には表示されておらず、この位置に存在する下端部のみが表示されている。
そして、フット吹出通路19の図示を省略した配風入口の位置にフット吹出通路19への送風流入量を調節する図示を省略したフットドアが設けられている。このフットドアは、配風量調整ブレード12の回動軸12aに一体的に設けられており、フットドアの開度が大きいほど配風量調整ブレード12がリアベント吹出通路18への配風量を制限し、逆に、フットドアの開度が小さくなるほど、配風量調整ブレード12がリアベント吹出通路18への配風量を増大させるよう連動する。
フロントベントドア9は、エアミックスチャンバ8からの縦上向きの風向きを延長する位置に開口されたフロントベント吹出口14に設けられている。このフロントベント吹出口14およびフロントベントドア9は、図2に示すように、合計4組設定されている。そして、このフロントベント吹出口14には、図外のフロントベントダクトが接続され、図外のインストルメントパネルの中央位置に2個配置されたセンタベント吹出グリルと、図外のインストルメントパネルの左右位置に2個配置されたサイドベント吹出グリルに連通される。
デフドア10は、図1に示すように、エアミックスチャンバ8からの縦上向きの風を縦後向きの風に変更した位置に開口されたデフ吹出口15に設けられており、このデフ吹出口15およびデフドア10は、図2に示すように、合計2組設定されている。そして、デフ吹出口15には、図外のデフロスタダクトが接続され、図外のフロントウィンドウの基端部室内側位置に配置されたデフ吹出グリルに連通される。
温度調整ドア13は、図1に示すように、配風量調整ブレード12と対向する位置であって、デフドア10の下方位置に設定されており、この温度調整ドア13は、デフ吹出口15から吹き出される温度調整風の温度特性を所望の特性に確保するために設定されている。
この温度調整ドア13は、図3の拡大図に示すように回動軸13aとドアパネル13bと騒音低減部材13cとを備えている。
回動軸13aは、図1に示すように、エバポレータ3とエアミックスチャンバ8との間に設けられたバイパス通路6の上方位置であって、エバポレータ3の上端部の近傍位置に配置されて、ユニットケース1に回動可能に支持されている。
ドアパネル13bは、回動軸13aに一体的に取り付けられた、平面形状が図4および図5に示すように略L字状に形成された板材であって、図1に示すように、回動軸13aの外径方向の寸法L(図3参照)が、バイパス通路6に突出してバイパス通路6の空気通路断面積を狭めることができる寸法に形成されている。そして、温度調整ドア13は、デフドア10が、図示のようにデフ吹出口15を開いたデフロスタモード時に、バイパス通路6に突出して冷風の流量を制限する。
騒音低減部材13cは、マクロ孔やミクロ孔を有したシート状の多孔質材料で形成されたもので、ドアパネル13bにおいて、エバポレータ3の側を向いた面である送風上流側面13dの全面に亘って貼り付けられ、さらに、送風上流側面13dから回動軸13aの外周を覆って送風下流側面13eに回り込むまで貼り付けられている。
なお、多孔質材料としては、高分子材料や金属やセラミックスなどを素材として形成された発泡材料やセル構造材料を用いることができるが、本実施例1では、高分子発泡材料を用いているものとする。
次に、実施例1の作用を説明する。
図外のフロントガラスの曇りを除去するデフロスタモードに設定された場合、図1に示すように、デフドア10が開かれる一方、フロントベントドア9が閉じられ、かつ、デフドア10の開作動に連動して、温度調整ドア13がバイパス通路6内に突出されて、バイパス通路6の断面積が狭められる。
これにより、エバポレータ3を通過した冷風は、温度調整ドア13によりその一部が遮られ、エアミックスチャンバ8内に流入しにくくなり、その分、エアミックスドア4の下方を流れてヒータコア5に導かれる空気量が増大する。
この結果、エアミックスチャンバ8で混合される温風と冷風との比率は、温度調整ドア13が図示のように突出しない場合と比べて、温風過多となり、デフ吹出口15から車室内に吹き出される送風温度が高くなる。
また、このように、温度調整ドア13がバイパス通路6に突出した場合、温度調整ドア13の送風上流側面13dに当たる冷風の流速が、バイパス通路6に突出しない場合よりも上昇する。
それに対して、本実施例1では、この温度調整ドア13の送風上流側面13dには、その全面に亘って多孔質材料製の騒音低減部材13cを貼り付けているため、送風が多孔部分を流れる際の抵抗により流速が低下し、騒音の発生が抑えられる。
特に、このように温度調整ドア13の先端部では、冷風が絞られることで最も流速が高くなるが、この部分が騒音低減部材13cで覆われているため、効率的な流速低減効果が得られる。
さらに、温度調整ドア13は、回動軸13aと、ユニットケース1の上限ドアストッパ1aとの間に、微小な隙間が存在し、この部分に冷風が流れる際に、流路断面積が絞られていることで、流速が高くなる。これに対し、本実施例1では、回動軸13aの全周を騒音低減部材13cで覆っているため、この隙間部分を流れる冷風の流速を低減でき、これによっても、騒音の発生を抑えることができる。
しかも、騒音低減部材13cは、多孔質材料により形成されているため、発生した騒音が空気中を伝播される際に、その騒音を吸収する機能を有しているとともに、温度調整ドア13に冷風が衝突することで生じる振動を吸収する機能も有している。
本実施例1では、温度調整ドア13の送風上流側面13dの全面に亘って騒音低減部材13cを設けているため、温度調整ドア13の全面に亘って、騒音を吸収できるとともに、振動を吸収して騒音の発生が抑制される。
図6は、温度調整ドア13に騒音低減部材13cを設けた実施例1の騒音レベル(実線で示す)と、騒音低減部材13cを設けないものの騒音レベル(一点鎖線で示す)との比較結果を示す騒音特性図である。
この図に示すように、特に高周波の騒音レベルが顕著に低下しているのが分かる。
加えて、デフロスタモードでは、図外のフロントウインドウの下部のデフ吹出口15が開口されるため、空調装置AUで発生した騒音は、フロントウインドウで反射して乗員に向かいやすい。そこで、上述のように、デフロスタモード特有の騒音の発生を抑制できることが、より有効なものとなる。
さらに、騒音低減部材13cとして、軽量の多孔質材料を用いたため、温度調整ドア13の開閉作動に与える影響を抑えることができる。
また、多孔質材料には安価なものも多く存在するため、安価に上記の効果を得ることが可能である。
しかも、多孔質材料製の騒音低減部材13cは、温度調整ドア13に貼り付けることができ、ねじ止めなどに比べて設置が容易であり、作業の手間を削減できるとともに、コストダウンを図ることができる。
(他の実施例)
次に、この発明の実施の形態の他の実施例について説明する。なお、図7では、実施例1で示した温度調整ドア13の他の例を示しており、温度調整ドア以外の部分については、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
図7において(a)は、実施例2の温度調整ドア213を示しており、この実施例2では、騒音低減部材213cが、ドアパネル13bの先端の送風下流側面13eまで回り込んで貼り付けられている。なお、実施例1と同様に、騒音低減部材213cは、ドアパネル13bの全幅に亘って設けられているものとする。また、同図に示す後述の他の実施例3〜6も同様にドアパネル13bの全幅に設けられているものとする。
本実施例2では、実施例1のものと比べて、ドアパネル13bの先端部において騒音低減部材213cが送風下流側面13e側まで回り込んで設けたため、ドアパネル13bの先端から送風下流側面13eに回り込む冷風の流速も低減でき、より高い騒音低下性能が得られる。
図7(b)は、実施例3の温度調整ドア313を示しており、この実施例3では、騒音低減部材313cが、ドアパネル13bの先端部のみにおいて、送風上流側面13dと送風下流面13eとの両面に貼り付けられている。
本実施例3では、温度調整ドア313がバイパス通路6の流路断面積を狭めた際に、最も冷風の流速が高くなるドアパネル13bの先端部において、騒音低減部材313cを、送風上流側面13dから送風下流側面13eの両面に亘って設けたため、少ない面積の騒音低減部材313cにより効果的に騒音を低減させることができ、コストと騒音低減性能との両立を図ることができる。
図7(c)は、実施例4の温度調整ドア413を示しており、この実施例4では、騒音低減部材413cが、ドアパネル13bの送風下流側面13eの全面、および、ドアパネル13bの送風上流側面13dにおいて基端部13fを除く全面に貼り付けられている。
本実施例4では、温度調整ドア413において、ドアパネル13bの送風上流側面13dに当たる冷風の流速を、そのほぼ全面に亘り低減させることができる。また、バイパス通路6の流路断面積を狭めた際に、最も冷風の流速が高くなるドアパネル13bの先端部にあっては、送風下流側面13eの騒音低減部材413cにあっても流速を低減することができる。
さらに、デフ吹出口15に向かう騒音の一部は、送風下流側面13eに設けられた騒音低減部材413cの吸音機能で吸音されて、騒音が低減される。
図7(d)は実施例5の温度調整ドア513を示しており、この実施例5では、騒音低減部材513cが、ドアパネル13bの送風上流側面13dの全面に貼り付けられている。
本実施例5では、温度調整ドア513において、ドアパネル13bの送風上流側面13dに当たる冷風の流速を、その全面に亘り低減させることができる。
図7(e)は実施例6の温度調整ドア613を示しており、この実施例6では、騒音低減部材613cが、ドアパネル13bの先端部の送風上流側面13dのみに貼り付けられている。
本実施例6では、温度調整ドア613がバイパス通路6の流路断面積を狭めた際に、最も冷風の流速が高くなるドアパネル13bの先端部の送風上流側面13dにおいて、その流速を効果的に低減することができる。
すなわち、騒音低減部材613cの使用量を極力抑えながらも、効果的に騒音を低減させることができる。
次に、図8および図9に基づいて実施例7の空調装置AU7について説明する。なお、実施例7を説明するのにあたり、実施例1と同様の構成については実施例1のものと同じ符号を付けてその説明を省略する。
この実施例7の空調装置AU7は、図8に示すように、実施例1のものと同様の縦置き式のものであり、相違点は、実施例1で示したクリーンフィルタ2、リアベント吹出通路18、リアベント吹出口16が設けられておらず、また、エアミックスドア704として回動式のものが用いられている点である。
すなわち、空調装置AU7は、ユニットケース701において、流入口701aから各吹出口714,715,717に至る流路中に、エバポレータ703とヒータコア705が配置されている。また、ユニットケース701には、ヒータコア705をバイパスするバイパス通路706が形成されているとともに、このバイパス通路706を所定の断面積に設定する上部壁701bが形成されている。
さらに、ユニットケース701には、実施例1と同様に、ヒータコア705の下流に、温風通路707、エアミックスチャンバ708、フット吹出通路719が形成され、エアミックスチャンバ708の上方には、ベントドア709により開閉されるベント吹出口714とデフドア710により開閉されるデフ吹出口715が開口され、フット吹出通路719の下端部には、フットドア730により開閉されるフット吹出口717が開口されている。
また、デフドア710は、図示のようにデフ吹出口715を開いたデフロスタモードの際には、上部壁701bよりも下方に突出して、バイパス通路706の流路断面積を狭めるように形成されている。
デフドア710は、図9に示すように、回動軸710a、ドアパネル710b、騒音低減部材710c、シール材710fを備えている。
回動軸710aは、ユニットケース701に回動可能に支持されており、この回動軸710aに、板状のドアパネル710bが一体的に回動可能に取り付けられている。
騒音低減部材710cは、実施例1と同様のシート状の多孔質発泡材料により形成されており、送風上流側面710d(矢印Wが送風の方向を示している)であって、図示のデフロスタモードで、上部壁701bよりもバイパス通路706に突出するドアパネル710bの先端部分に貼り付けられている。
シール材710fは、デフドア710がデフ吹出口715を閉じた際に、デフ吹出口715の周縁に当接して、送風漏れを防止するシールを行うものであって、シート状のゴムや樹脂や発泡材などで形成されており、ドアパネル710bの送風下流側面710eの全面に貼り付けられている。
この実施例7の空調装置AU7では、図8に示すように、デフドア710がデフ吹出口715を開いたデフロスタモード時に、デフドア710がバイパス通路706の流路断面積を狭め、冷風の流量を低減させることにより、実施例1と同様に、エアミックスチャンバ708における冷風に対する温風の割合を増大させて、デフ吹出口715からの送風温度が高くなる。
また、このようにデフドア710がバイパス通路706の断面積を狭めた際に、バイパス通路706を流れる送風は、デフドア710の先端部分において流速が上昇する。
本実施例7では、この流速が上昇する温風調節ドア13の先端部において、この送風が当たる送風上流側面710dに騒音低減部材710cを設けているため、この流速が低減されて騒音の発生が抑制される。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1〜7について詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および実施例1〜7に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例1〜7では、騒音低減部材が設けられたドアとして、温度調整ドア13,213,313,413,513,613およびデフドア710を示したが、このドアとしては、これらに限定されるものではなく、エアミックスドア4,714や、他のドア9,12にも適用することができる。
また、実施例1〜7では、騒音低減部材が設けられたドアが流路断面積を変更する送風路として、バイパス通路6,716を示したが、これに限定されるものではなく、温風通路7,リアベント吹出通路18,フット吹出通路19などの他の送風路にも適用することができる。
また、実施例1〜7では、騒音低減部材としては、ドアに貼り付けられた多孔質材料で形成された部材を示したが、これに限定されない。すなわち、送風の速度を低減することができるものであれば、多孔質材料に限定されるものではなく、例えば、送風エネルギーにより回転して、エネルギーを摩擦や電気エネルギーに変換して、流速を低減するものなども用いることができる。
また、実施例1〜7では、空調装置として、エバポレータ3とヒータコア5とが車両前後方向に並設状態で立設された縦置き式のものを示したが、エバポレータやヒータコアが車幅方向に並設され、斜めに傾いて設置された形式のものなどの他の形式の空調装置にも適用することができる。
本発明の最良の実施の形態の実施例1の車両用空気調和装置AUを示す断面図であり、図2のS1−S1線で切断した状態を示している。 実施例1の車両用空気調和装置AUの外観を示す全体斜視図である。 実施例1の車両用空気調和装置AUに設置された温度調整ドア13を示す断面図である。 温度調整ドア13を示す斜視図であって、斜め下方から見上げた状態を示している。 温度調整ドア13を示す斜視図であって、斜め上方から見下ろした状態を示している。 実施例1の車両用空気調和装置AUと従来技術との騒音レベルを比較する騒音特性図であって、実線が実施例1の騒音レベルを示し、一点鎖線が従来技術の騒音レベルを示している。 実施例2〜実施例6の温度調整ドアを示す断面図であって、(a)は実施例2、(b)は実施例3、(c)は実施例4、(d)は実施例5、(e)は実施例6を示している。 実施例7の車両用空気調和装置AU7を示す縦断面図である。 実施例7の車両用空気調和装置AU7のデフドア710を示す断面図である。
符号の説明
AU 実施例1の車両用空気調和装置
1 ユニットケース
3 エバポレータ(冷却器)
5 ヒータコア(加熱器)
6 バイパス通路(送風路)
8 エアミックスチャンバ
13 温度調整ドア(ドア)
13b ドアパネル
13c 騒音低減部材
13d 送風上流側面
13e 送風下流側面
213 温度調整ドア(ドア)
213c騒音低減部材
313 温度調整ドア(ドア)
313c騒音低減部材
413 温度調整ドア(ドア)
413c騒音低減部材
513 温度調整ドア(ドア)
513c騒音低減部材
613 温度調整ドア(ドア)
613c騒音低減部材
701 ユニットケース
703 エバポレータ(冷却器)
705 ヒータコア(加熱器)
706 バイパス通路
710 デフドア(ドア)
710c 騒音低減部材
710d 送風上流側面
710e 送風下流側面

Claims (6)

  1. ユニットケース内に設けられた送風路に、この送風路の流路断面積を変更可能にドアが設けられた車両用空気調和装置であって、
    前記ドアの送風上流側の面に、送風の流速を低下させる機能を有した騒音低減部材が設けられていることを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 前記騒音低減部材が、前記ドアに貼り付けられたシート状の多孔質材料で形成された部材であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置。
  3. 前記騒音低減部材が、少なくとも前記ドアの先端部に沿って設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空気調和装置。
  4. 前記騒音低減部材が、前記ドアの送風上流側の面の全面に亘って設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用空気調和装置。
  5. 前記騒音低減部材が、前記ドアの回動軸の外周を覆って送風上流側の面から送風下流側の面まで回り込んで設けられていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用空気調和装置。
  6. 前記ユニットケース内に、冷却器と、その下流の加熱器と、この加熱器をバイパスする前記送風路としてのバイパス通路と、このバイパス通路と加熱器との送風の割合を調節するエアミックスドアと、前記加熱器およびバイパス通路の下流に配置され、前記バイパス通路の冷風と前記加熱器で形成された温風とを混合させるエアミックスチャンバと、が設けられ、
    前記ドアは、送風をフロントガラスに向けて吹き出すデフロスタモードとした際に、前記バイパス通路の流路面積を狭めることが可能に設けられたドアであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用空気調和装置。
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