JP2008112630A - 二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量で、エネルギー密度が高く、かつサイクル特性に優れた電気化学素子を提供する。
【解決手段】正極と、負極と、電解質とを含み、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す二次電池において、正極および負極のうちの少なくとも一方に、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物と、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とを含ませる。
【選択図】なし
【解決手段】正極と、負極と、電解質とを含み、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す二次電池において、正極および負極のうちの少なくとも一方に、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物と、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とを含ませる。
【選択図】なし
Description
本発明は、高いエネルギー密度および優れたサイクル特性を有する電気化学素子に関する。
近年、移動体通信機器および携帯電子機器などの開発にともない、これらに用いられる電源の需要が非常に大きくなっている。なかでも、繰り返し充放電ができるリチウム二次電池は、高い起電力および高いエネルギー密度が得られることから、携帯電子機器の電源として広範囲に用いられている。
そして、携帯電子機器などの小型化および軽量化に伴い、電池の高エネルギー密度化に対する要望もますます高まってきており、特に高いエネルギー密度を有する新規電極材料(正極材料および負極材料)の出現が望まれている。特に電極材料の高エネルギー密度化は、電池自体の高エネルギー密度化に直接的に結びつくため、正極材料および負極材料のそれぞれについての研究開発が積極的に行われている。
さらに近年、エネルギー密度が高くより軽量な電池を作製するために、有機化合物を電極材料に用いる検討が行われている。有機化合物は比重が1g/cm3程度と軽く、現在リチウム二次電池材料として用いられているコバルト酸リチウムなどの酸化物と比較しても軽量である。これにより、軽量で高容量の電池が作製される。
例えば、特許文献1においては、酸化還元活性を有するキノン系官能基を構造内に有する導電性高分子からなることを特徴とする二次電池用正極材料が提案されている。上記特許文献1記載の発明は以下のような問題を解決することを意図したものである。即ち、正極材料であるキノン系化合物には電子伝導性が低く、電解液として用いる有機溶媒に可溶であることに起因する。そこでこれらの課題を解決するために、電子伝導性を有する導電性高分子の一部にキノン化合物を挿入する分子を提案した。電池材料のエネルギー密度は反応電子数に比例して増加する。しかしながら、従来のポリアニリンおよびポリチオフェンなどの導電性高分子の反応電子数は0.5と少ないという課題があり、電子伝導性の付与、電解液への溶解性に関しては効果を発揮したが、エネルギー密度は小さくなるという新たな課題を生じた。
導電性高分子は、分子全体が共役電子雲で覆われており、電子移動を行うチオフェン環とアニリン環とが分子内において隣接しているため、原理的には、チオフェン環1個とアニリン環1個との間で1電子反応が起こることが考えられる。ところが、隣接したチオフェン環とアニリン環とが電子的に反発することから、実質的には0.5電子反応しか起こらない。このような問題を解決するため、上記特許文献1では、2電子反応を行うキノン部位を有する導電性高分子を二次電池用正極材料として用いることが提案されている。
しかしながら、電子共役雲の広がった導電性高分子内にキノン化合物を導入しても、隣接したキノン化合物の電子的な反発のため、1電子しか反応することができない。よって2電子反応を行うキノン化合物を導電性高分子内に導入しても、高エネルギー密度化にむけキノン系化合物を電極材料に用いる最大の特徴である2電子反応を使いこなすことができないというのが実情である。
また、特許文献2においては、活物質として含チッソ化合物高分子およびキノン化合物を含む電池用複合電極が提案されている。キノン化合物は、リチウムイオンなどと反応させる場合に、反応可逆性に劣るという問題がある。このため、上記特許文献1では、反応可逆性を改善することを意図して、水系電解液を用いてプロトンを移動キャリアとして用いること、活物質のエネルギー密度を向上させることを意図して、キノン化合物とポリアニリンなどの導電性高分子とで複合活物質を構成すること、が提案されている。この複合活物質においては、ポリアニリンとキノン化合物との間の分子間水素結合を利用して、ポリアニリン上にキノン化合物を固定させている。
しかしながら、上記特許文献2記 載の複合活物質は、水素結合を利用しているため、対極としてリチウムイオンを用いた非水電解液系などの高電圧系に用いることは好ましくない。なぜなら、水系電解液を用いた場合、正極と負極との間の電位差が1.2Vを超えにくく、デバイスとしての高エネルギー密度化を確実に実現することができないからである。
また、特許文献3には、ベンゼン環の炭素1つが窒素に置換されたピリジン化合物である2,5−ピリジンジイルの重合体を電池の電極材料として用いることが提案されている。反応メカニズムの詳細については明らかにされていないが、ピリジン骨格部位を酸化還元反応部位として利用することが推察される。しかしながら、ピリジン化合物を活物質とし、リチウムイオンをカチオンとして用いた場合、リチウムイオンとピリジン化合物との結合力が非常に大きいため、酸化還元反応の進行が非常に遅い。場合によっては塩を形成することによって酸化還元反応が進行しないという問題がある。
より具体的に説明すると、ピリジンは酸化反応によって、ピリジン環が還元され、マイナスに帯電する。電極内において電気的中性を保つために、対イオンとしたリチウムイオンが配位する。この状態が充電状態(酸化状態)となるが、リチウムイオンをカチオンとして用いた場合にはリチウムイオンとピリジン化合物との結合力が非常に大きく、ピリジンとリチウムイオンが塩を形成し安定構造となるため、放電反応(還元反応)ができなくなる。
さらに、リチウムイオンとピリジン系化合物とが電解液中で共存するだけで塩を形成してしまうという課題もあり、二次電池材料として用いることができない。また、ビピリジンなどの化合物を用いた場合も同様に、リチウムイオンの電荷密度が非常に高いためにリチウムイオンとピリジン系化合物が塩を形成してしまう。この塩形成は、(1)充電状態(マイナスの電荷をもった状態)のピリジン系化合物とリチウムイオン間で形成される場合、(2)電気化学的な充放電を行っていない状態(中性状態)のピリジン系化合物とリチウムイオン間で形成される場合の、2つの場合がある。なお、本明細書においてピリジンおよびビピリジン両方の化合物を総称して「ピリジン系化合物」という。
特開平10-154512号公報
特開2000-82467号公報
特開平01-178517号公報
以上のように、従来から有機化合物を電池材料に用いるさまざまな取り組みが行われているが、高エネルギー密度化および軽量化という観点からは未だ改善の余地があった。そこで、本発明は上述したような問題を解決し、軽量で、エネルギー密度が高く、かつサイクル特性に優れた電気化学素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
正極と、負極と、電解質とを含み、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す二次電池であって、
前記正極および前記負極のうちの少なくとも一方が、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物を含み、
前記正極、前記負極および前記電解液のうちの少なくともいずれかに、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とを含むこと、
を特徴とする二次電池を提供する。
第1の有機化合物としては、分子内にキノン部位、ピリジン部位およびピリミジン部位からなる群より選ばれる少なくとも1つを有する有機化合物であることが好ましい。また、第2の有機化合物が、エチレンジアミンとジメトキシエタンとの少なくともいずれかであることが好ましい。
正極と、負極と、電解質とを含み、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す二次電池であって、
前記正極および前記負極のうちの少なくとも一方が、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物を含み、
前記正極、前記負極および前記電解液のうちの少なくともいずれかに、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とを含むこと、
を特徴とする二次電池を提供する。
第1の有機化合物としては、分子内にキノン部位、ピリジン部位およびピリミジン部位からなる群より選ばれる少なくとも1つを有する有機化合物であることが好ましい。また、第2の有機化合物が、エチレンジアミンとジメトキシエタンとの少なくともいずれかであることが好ましい。
本発明の、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物と、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とが含まれていることを特徴とする電極を用いることで、リチウムイオンを用いた系で可逆に酸化還元反応を行わせることができ、3.0V級の高電圧系の二次電池を構築することができる。その結果、高出力かつ高容量な二次電池を得ることができる。
本発明は、正極と、負極と、電解質とを含み、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す二次電池であって、
前記正極および前記負極のうちの少なくとも一方が、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物と、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とを含むこと、
を特徴とする二次電池に関する。
前記正極および前記負極のうちの少なくとも一方が、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物と、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とを含むこと、
を特徴とする二次電池に関する。
ここで、第1の有機化合物として、分子内にキノン部位を有する有機化合物(以下、「キノン系化合物」ともいう。)を用いた場合について、本発明の効果が得られるメカニズムについて説明する。
キノン系化合物を、リチウムイオンを移動キャリアとして用いた系に展開するためには、ケトン基とリチウムイオンとの結合を、共有結合性の強い結合から、結合強度が緩和された還元反応によって解離可能な結合にする必要がある。一般的に、結合強度は、移動キャリアの電荷密度(+電荷)とキノン系化合物の反応部位であるケトン基の電荷密度(−電荷)の差に依存する。つまり、電荷密度の差が大きいもの同士で形成された結合はより安定で強固なものになり、電荷密度の差が小さいもの同士で形成された結合は、解離しやすくより弱い結合となる。
キノン系化合物を、リチウムイオンを移動キャリアとして用いた系に展開するためには、ケトン基とリチウムイオンとの結合を、共有結合性の強い結合から、結合強度が緩和された還元反応によって解離可能な結合にする必要がある。一般的に、結合強度は、移動キャリアの電荷密度(+電荷)とキノン系化合物の反応部位であるケトン基の電荷密度(−電荷)の差に依存する。つまり、電荷密度の差が大きいもの同士で形成された結合はより安定で強固なものになり、電荷密度の差が小さいもの同士で形成された結合は、解離しやすくより弱い結合となる。
そのため、移動キャリアであるリチウムイオン、またはキノン系化合物の電荷密度を下げることができれば、リチウムイオンを移動キャリアとして用い反応の可逆性の高い系を構築することができる。
そこで、本発明においては、電極内にリチウムイオンとキレート錯体形成可能な有機化合物を加えることで、リチウムイオンの見かけ上の電荷密度を下げ、上述のような効果を得ることができるのである。
そこで、本発明においては、電極内にリチウムイオンとキレート錯体形成可能な有機化合物を加えることで、リチウムイオンの見かけ上の電荷密度を下げ、上述のような効果を得ることができるのである。
具体的には、リチウムイオンとキレート錯体を形成するエチレンジアミン、ジメトキシエタンなどを電極内、または電池内に添加する。これらを加えることで、リチウムイオンはキレート錯体を形成した状態で電極内に存在する。
添加剤を加えた条件下でキノン系化合物が酸化還元反応を行う場合、キレート錯体状態にあるリチウムイオンと反応を行う。キレート錯体状態にあるリチウムイオンの電荷密度は見かけ上弱まり、キノン系化合物と形成される結合強度は弱くなる。酸化反応(充電反応)により形成したキノン系化合物とリチウムイオンとの結合は還元反応(放電反応)が可能な程度の強度となり、二次電池用の電極活物質として用いることが可能となる。
添加剤を加えた条件下でキノン系化合物が酸化還元反応を行う場合、キレート錯体状態にあるリチウムイオンと反応を行う。キレート錯体状態にあるリチウムイオンの電荷密度は見かけ上弱まり、キノン系化合物と形成される結合強度は弱くなる。酸化反応(充電反応)により形成したキノン系化合物とリチウムイオンとの結合は還元反応(放電反応)が可能な程度の強度となり、二次電池用の電極活物質として用いることが可能となる。
これによってキノン系化合物を電極活物質に用い、リチウムイオンをカチオンとして用いることができるようになる。活物質あたりの重量エネルギー密度が大きいだけでなく、3.0V級の高電圧系のデバイスが構築でき、デバイス全体として高エネルギー密度化を実現することが可能となる。
次に第1の有機化合物として、分子内にピリジン部位を有する有機化合物(以下、「ピリジン系化合物」ともいう)を用いた場合について、本発明の効果が得られるメカニズムについて説明する。
前述のようにピリジンおよびビピリジン系化合物は、(1)充電状態(マイナスの電荷をもった状態)のピリジン系化合物とリチウムイオン間で結合が形成される場合、(2)電気化学的な充放電を行っていない状態(中性状態)のピリジン系化合物とリチウムイオン間で結合が形成される場合の2つの場合がある。
前述のようにピリジンおよびビピリジン系化合物は、(1)充電状態(マイナスの電荷をもった状態)のピリジン系化合物とリチウムイオン間で結合が形成される場合、(2)電気化学的な充放電を行っていない状態(中性状態)のピリジン系化合物とリチウムイオン間で結合が形成される場合の2つの場合がある。
(1)の場合はキノン系化合物と同じメカニズムでリチウムイオンとの結合強度を弱め、二次電池用電極材料として用いることが可能となる。
また、(2)の場合は、ピリジン系化合物とリチウムイオンが接触しただけで塩が形成される場合である。このとき、この塩が絶縁物であれば電池材料として最も重要な酸化還元反応を行うことができなくなる。また、仮にリチウムイオンとピリジンによって形成された塩([(Pyridine)-Li+])が酸化還元反応を行うことができたとしても、リチウムイオン塩が酸化還元反応を行う活物質となる。そして、塩は還元反応によって1電子還元され、電気的中性をたもつためにリチウムイオンをカチオンとして配位させなければ、リチウムイオンレドックスシャトル反応を行うことができない。
また、(2)の場合は、ピリジン系化合物とリチウムイオンが接触しただけで塩が形成される場合である。このとき、この塩が絶縁物であれば電池材料として最も重要な酸化還元反応を行うことができなくなる。また、仮にリチウムイオンとピリジンによって形成された塩([(Pyridine)-Li+])が酸化還元反応を行うことができたとしても、リチウムイオン塩が酸化還元反応を行う活物質となる。そして、塩は還元反応によって1電子還元され、電気的中性をたもつためにリチウムイオンをカチオンとして配位させなければ、リチウムイオンレドックスシャトル反応を行うことができない。
しかし、通常ピリジンのジアニオン状態は安定ではないため、還元反応は進行しない。逆の酸化反応は進行することが考えられるが、この場合、1電子酸化された塩と電気的中性を保つための対イオンはアニオンとなり、これはリチウムイオン移動ではなく、アニオンが移動する反応メカニズムになる。これは実質的にリチウムイオン電池ではないことを意味している。
そこで、この系にリチウムイオンとキレート錯体形成が可能な有機化合物を添加剤として加えると、リチウムイオンはキレート錯体を形成し、活物質であるピリジン系化合物との塩形成が阻害されリチウムイオンレドックスシャトルタイプの反応メカニズムで動作が可能となる。その後の充放電反応時のメカニズムは(1)と同じである。
これらの反応を用い、キノン系化合物およびピリジン系化合物をリチウムイオン二次電池などの二次電池用電極活物質を実現することができる。
また、リチウムイオンを移動キャリアに用いることができれば活物質の重量エネルギー密度が大きいだけでなく、3.0V級の高電圧系のデバイスが構築できデバイス全体として高エネルギー密度化を実現できる。
また、リチウムイオンを移動キャリアに用いることができれば活物質の重量エネルギー密度が大きいだけでなく、3.0V級の高電圧系のデバイスが構築できデバイス全体として高エネルギー密度化を実現できる。
実施の形態1
本実施の形態1における二次電池は、正極と、負極と、電解質とを含み、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す二次電池であって、正極と負極との少なくとも一方に、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物と、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とが含まれていること、を特徴とする。
本実施の形態1における二次電池は、正極と、負極と、電解質とを含み、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す二次電池であって、正極と負極との少なくとも一方に、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物と、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とが含まれていること、を特徴とする。
本実施の形態1で用いられる第1の有機化合物としては、下記一般式(1)〜一般式(10)で表される化合物などが挙げられ、低分子化合物および高分子化合物のいずれであってもよい。また、これらの化合物の構造が分子内に存在する高分子化合物を用いることができる。また、これらの化合物を2種類以上混合して用いてもよい。
一般式(1):
(式(1)中、R1〜R4は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R1〜R4は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(2):
(式(2)中、R1〜R4は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R1〜R4は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(3):
(式(3)中、R11〜R18は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R11〜R18は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(4):
(式(4)中、R1〜R6は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R1〜R6は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(5):
(式(5)中、R7〜R12は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R7〜R12は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(6):
(式(6)中、R21〜R26は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R21〜R26は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(7):
(式(7)中、R31〜R36は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R31〜R36は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(8):
(式(8)中、R41〜R44は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R41〜R44は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(9):
(式(9)中、R51〜R54は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R51〜R54は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
一般式(10):
(式(10)中、R61〜R64は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和の脂肪族基または飽和の脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基はハロゲン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子を含んでいてもよく、前記不飽和の脂肪族基および前記飽和の脂肪族基は直鎖であっても環を形成していてもよい。R61〜R64は互いに同じであっても異なっていてもよい。)
本発明において、高分子化合物とは分子量10000〜100000程度の化合物であり、低分子化合物にくらべて、電解液などの溶媒に溶解しにくいという性質を持っている。電極材料として用いた場合には、電解液への溶出が抑えられ、サイクル特性等の安定性に優れる。
リチウムイオンとキレート錯体を形成させる第2の有機化合物としては、一般的な金属イオン捕捉能を有する有機化合物を用いることができる。金属イオン捕捉剤としては金属イオンに対して塩又は錯塩を形成する性能を有する従来公知の各種の有機物質を用いることができ、カルボキシル基、スルホン酸基、メルカプト基、リン酸基、ホスホン酸基、ジチオカルバミン酸基等の酸基を含有する有機化合物や、アミノ基、イミノ基、エーテル基、ケトン基等のヘテロ原子を含有する基を有する有機化合物が挙げられる。
このようなものとしては、例えば、エチレンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、trans−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、エチレンジエチルトリアミン−N,N,N’,N’’,N’’’−五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン等のポリアミノカルボン酸;エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)等のポリアミノリン酸;クエン酸等のオキシカルボン酸;縮合リン酸;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン;12−クラウン−4、ベンゾ−12−クラウン−4、ジシクロヘキシル−12−クラウン−4、n−オクチル−12−クラウン−4等の環状ポリエーテル;クリプタンド〔2.1〕、クリプタンド〔2.2〕等の環状ポリエーテルアミン;クリプタンド〔2.2.1〕、クリプタンド〔2.2.2〕等の双環状ポリエーテルアミン、1,4,7,10,13,16−ヘキサアザシクロオクタデカン、8−アザアデニン等の環状ポリアミン;ポレエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール等の非環状ポリエーテルの他、アセチルアセトン、グリシン、アルキルスルホン酸エステル、シクロデキストリン等が挙げられる。リチウムイオンとキレート錯体を形成する化合物としては特に2座配位子が好ましく、ジアミンであるエチレンジアミン、ジエーテルであるジメトキシエタンが好ましい。
本発明では、正極、負極の両方に一般式(1)〜(10)で表される構造を分子内に有する化合物を用いることもできるし、もしくはどちらか一方に一般式(1)〜(10)で表される構造を分子内に有する化合物を用いることもできる。どちらか一方に一般式(1)〜(10)で表される構造を分子内に有する化合物を電極活物質として用いた場合には、もう一方の電極には二次電池の活物質材料として一般的なものを用いることができる。
一般式(1)〜(3)で表される構造を分子内に有する化合物は、Li基準に対して、2.0〜3.0V付近に酸化還元電位を持つ。よって、この化合物を正極活物質として用いた場合、負極として0.0V付近に酸化還元電位を持つグラファイトなどの炭素系化合物を用いることで二次電池を作製することができる。
また、負極材料として一般式(1)〜(3)で表される化合物を用いた場合、正極材料として3.5V付近に酸化還元電位を有するコバルト酸リチウムなどの遷移金属酸化物を用いることで二次電池を作製することができる。
たとえば、正極材料として下記式(11)で表される構造を分子内に有する化合物を用いた場合には、負極活物質として、グラファイトや、非晶質炭素材料、リチウム金属、リチウム含有複合窒化物、リチウム含有チタン酸化物、スズ(Sn)および炭素または他の金属との複合物を用いることができる。
また、負極材料として前記式(11)で表される構造を分子内に有する化合物を用いた場合には、正極活物質としてLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4などの金属酸化物等を用いることができる。
本発明では、一般式(1)〜(10)で表される構造を分子内に有する化合物を電極活物質に用いた場合の、電極抵抗を低減する目的で、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラック等の炭素材料、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子を導電補助剤として混合させてもよい。また、イオン伝導補助剤として、ポリエチレンオキシドなどの固体電解質、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリル酸メチルなどのゲル電解質を混合させてもよい。
電解質化合物としては、リチウムイオン電池に用いることでのできるものは使用可能である。具体的には、以下に挙げるカチオンとアニオンの組み合わせにより形成される塩を用いることができる。
カチオン種としては、リチウムを用い、アニオン種としては、ハロゲン化物アニオン、過塩素酸アニオンおよびトリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ホウフッ化物アニオン、トリフルオロリン6フッ化物アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミドアニオン、などが挙げられる。これらは単独あるいは混合して用いることができる。
カチオン種としては、リチウムを用い、アニオン種としては、ハロゲン化物アニオン、過塩素酸アニオンおよびトリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ホウフッ化物アニオン、トリフルオロリン6フッ化物アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミドアニオン、などが挙げられる。これらは単独あるいは混合して用いることができる。
電解質自身が液状である場合、必ずしもそれらを溶媒と混合しなくとも、単独で用いることも可能である。電解質自身が固体である場合、以下に挙げるような溶媒に溶解させて用いることが必要である。
電解質溶液を形成する溶媒には、リチウムイオン電池や非水系電気二重層キャパシタに用いることでのできるものは使用可能である。具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γブチルラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の非水溶媒が好ましい。これらは単独あるいは混合して用いることができる。
電解質としては、固体電解質を用いてもよい。固体電解質としては、Li2S−SiS2+a(aはLi3PO4、LiI、Li4SiO4から選ばれた少なくとも1つ)、Li2S−P2O5、Li2S−B2S5、Li2S−P2S5−GeS2、以外にもナトリウム/アルミナ(Al2O3)、無定形、低相転移温度(Tg)のポリエーテル、無定形フッ化ビニリデンコポリマー、異種ポリマーのブレンド体、ポリエチレンオキサイドなどがあげられ、ポリアクリロニトリル、エチレンとアクリロニトリルとのコポリマーまたは架橋されたポリマーにエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの低分子量非水溶媒を加え、それに電解質塩を添加したイオン伝導性ゲルポリマー電解質などが好適に用いることができる。
本発明では電極内物質の各構成材料の結着性を向上させるために、結着剤を用いてもよい。この結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等を用いることができる。
本発明では、正極、負極集電体として、ニッケル、アルミニウム、金、銀、銅、ステンレス、アルミニウム合金等の金属箔や、メッシュ状のものを用いることができる。また、集電体上にカーボンなどを塗布し、抵抗値を減少させたり、触媒効果をもたせたり、活物質と集電体を化学結合、物理結合させる機能を持たせてもよい。
以下に本発明の電極材料について、実施例とともに詳細に説明する。各実施例では作製した電極活物質の評価を、サイクリックボルタモグラム測定を測定することで行った。
《実施例1》
キノン系化合物を用い、対イオンとしてリチウムイオンを用いた系において電気化学反応が可逆に進行するかについて、サイクリックボルタンメトリーを用いて検討した。一般式(1)においてR1〜R4がHである、上記式(11)で表される第1の有機化合物(1,4−ベンゾキノン)を、その濃度が10mMとなるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。さらに、リチウムイオンとのキレート錯体を形成する第2の有機化合物として、ジメトキシエタンを10mM加えた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。
キノン系化合物を用い、対イオンとしてリチウムイオンを用いた系において電気化学反応が可逆に進行するかについて、サイクリックボルタンメトリーを用いて検討した。一般式(1)においてR1〜R4がHである、上記式(11)で表される第1の有機化合物(1,4−ベンゾキノン)を、その濃度が10mMとなるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。さらに、リチウムイオンとのキレート錯体を形成する第2の有機化合物として、ジメトキシエタンを10mM加えた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。
ここに、グラッシーカーボン(Φ=3.0mm)からなる作用極、金属リチウムからなる対極および参照極を用い、リチウム基準に対して1.0〜3.0Vの電位範囲で、掃引速度10mV/secの速度で電位掃引を行った。掃引は、開回路電位から還元方向に向かって行うことで、活物質が還元されリチウムイオンが配位するか否かを確認した。この結果を図1に示す。
《比較例1》
キノン系化合物として1,4−ベンゾキノンを10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として金属リチウムを用い、対極および参照極として銀線を用い、銀電極基準に対して−2.7〜0.5Vの電位範囲で電位掃引を行った。この結果を図1に示す。
キノン系化合物として1,4−ベンゾキノンを10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として金属リチウムを用い、対極および参照極として銀線を用い、銀電極基準に対して−2.7〜0.5Vの電位範囲で電位掃引を行った。この結果を図1に示す。
図1において、比較例1の場合には、―1.0V付近に還元波が観察されたが、これに伴う酸化反応は観察されなかった。還元波は1,4−ベンゾキノンが還元されリチウムイオンと結合を形成したことに伴う還元反応によるものである。一方、この逆反応、リチウムイオンとキノン化合物の結合解離反応が酸化反応として観察されなかったことは、Liとキノン化合物との反応が不可逆反応であることを示している。
一方、実施例1の場合には、酸化、還元ともに可逆な反応が観察された。これはリチウムイオンとキレート錯体形成可能なジメトキシエタンを加えたことにより、リチウムイオンとキノン化合物との反応の可逆性が向上したことを示している。
以上の結果から、キレート錯体形成可能な添加剤を加えることで、キノン系化合物のリチウムイオンを用いた系における可逆性の向上することが可能となった。
以上の結果から、キレート錯体形成可能な添加剤を加えることで、キノン系化合物のリチウムイオンを用いた系における可逆性の向上することが可能となった。
《実施例2》
リチウムイオンとのキレート錯体を形成する第2の有機化合物としてエチレンジアミンを用いたこと以外は、実施例1と同様に試験を行った。この結果を図2に示す。
実施例1と同様に酸化、還元ともに可逆な反応が観察された。これはリチウムイオンとキレート錯体形成可能なジメトキシエタンを加えたことにより、リチウムイオンとキノン化合物との反応の可逆性が向上したことを示している。
リチウムイオンとのキレート錯体を形成する第2の有機化合物としてエチレンジアミンを用いたこと以外は、実施例1と同様に試験を行った。この結果を図2に示す。
実施例1と同様に酸化、還元ともに可逆な反応が観察された。これはリチウムイオンとキレート錯体形成可能なジメトキシエタンを加えたことにより、リチウムイオンとキノン化合物との反応の可逆性が向上したことを示している。
《実施例3》
キノン系化合物を用い、対イオンとしてリチウムイオンを用いた系において電気化学反応が可逆に進行するかについて、サイクリックボルタンメトリーを用いて検討した。一般式(3)の化合物においてR11〜R18がHであり、下記式(12)で表される第1の有機化合物(9,10−フェナントラキノン)を10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。さらに第2の有機化合物として、トリエチルアミンを10mM加えた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として銀線用い、銀電極基準に対して−2.7〜0.5Vの電位範囲で電位掃引を行った。結果を図3に示した。
キノン系化合物を用い、対イオンとしてリチウムイオンを用いた系において電気化学反応が可逆に進行するかについて、サイクリックボルタンメトリーを用いて検討した。一般式(3)の化合物においてR11〜R18がHであり、下記式(12)で表される第1の有機化合物(9,10−フェナントラキノン)を10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。さらに第2の有機化合物として、トリエチルアミンを10mM加えた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として銀線用い、銀電極基準に対して−2.7〜0.5Vの電位範囲で電位掃引を行った。結果を図3に示した。
《比較例2》)
キノン系化合物として9,10−フェナントラキノンを10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として銀線を用い、銀電極基準に対して−2.7〜0.5Vの電位範囲で電位掃引を行った。その結果を図3に示した。
キノン系化合物として9,10−フェナントラキノンを10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として銀線を用い、銀電極基準に対して−2.7〜0.5Vの電位範囲で電位掃引を行った。その結果を図3に示した。
実施例3、比較例2から得られたサイクリックボルタモグラムを図3に示す。実施例3のリチウムイオンとキレート錯体を形成する化合物としてジメトキシエタンを加えた場合では比較例2の場合と比較して還元反応時の電流値が増加している。比較例2の場合では酸化電流と還元電流の値に大きな解離があり、電気量も大きく減少した。一方実施例3の場合には、酸化反応時と還元反応時の電気量はほぼひとしく、可逆に反応が進行していることがわかる。 このように、リチウムイオンとキレート錯体形成する有機化合物を加えることで充放電反応の効率を向上させることができる。
《実施例4》)
ピリミジン化合物を用いリチウムイオンがカチオンとなる系において、電気化学反応が可逆に進行するかについて、サイクリックボルタンメトリーを用いて検討した。一般式(8)の化合物においてR41〜R44がHであり、第1の有機化合物(モノマー)である下記式(13)で表される化合物(2、2’−ピリミジンジイル)を10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。さらにリチウムイオンとのキレート錯体を形成する有機化合物として、ジメトキシエタンを10mM加えた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として金属リチウムを用い、銀電極基準に対して−3.0〜0.0Vの電位範囲で電位掃引を行った。結果を図4に示した。
ピリミジン化合物を用いリチウムイオンがカチオンとなる系において、電気化学反応が可逆に進行するかについて、サイクリックボルタンメトリーを用いて検討した。一般式(8)の化合物においてR41〜R44がHであり、第1の有機化合物(モノマー)である下記式(13)で表される化合物(2、2’−ピリミジンジイル)を10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。さらにリチウムイオンとのキレート錯体を形成する有機化合物として、ジメトキシエタンを10mM加えた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として金属リチウムを用い、銀電極基準に対して−3.0〜0.0Vの電位範囲で電位掃引を行った。結果を図4に示した。
《比較例3》
ピリジン骨格を有する化合物として、2、2’−ビピリミジンジイルを10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として銀線用い、銀電極基準に対して−3.0〜0.0Vの電位範囲で電位掃引を行った。結果を図4に示した。
ピリジン骨格を有する化合物として、2、2’−ビピリミジンジイルを10mMの濃度となるように、プロピレンカーボネート溶媒に溶解させた。これに支持電解質として、ホウフッ化リチウムを1M溶解させた。ここに作用極としてグラッシーカーボン、対極および参照極として銀線用い、銀電極基準に対して−3.0〜0.0Vの電位範囲で電位掃引を行った。結果を図4に示した。
実施例4、比較例3から得られたサイクリックボルタモグラムを図4に示す。
実施例4のリチウムイオンとキレート錯体を形成する化合物としてジメトキシエタンを加えた場合では比較例6の場合と比較して還元反応時の電流値が増加している。比較例3の場合では酸化電流と還元電流を観察することができなかった。一方、実施例4の場合には、酸化反応時と還元反応時の電気量はほぼ等しく、可逆に反応が進行していることがわかる。比較例3の場合には、活物質であるビピリジンジイルとLiが塩を形成し、その塩が酸化還元反応を行うことができないと考察される。
実施例4のリチウムイオンとキレート錯体を形成する化合物としてジメトキシエタンを加えた場合では比較例6の場合と比較して還元反応時の電流値が増加している。比較例3の場合では酸化電流と還元電流を観察することができなかった。一方、実施例4の場合には、酸化反応時と還元反応時の電気量はほぼ等しく、可逆に反応が進行していることがわかる。比較例3の場合には、活物質であるビピリジンジイルとLiが塩を形成し、その塩が酸化還元反応を行うことができないと考察される。
しかし、リチウムイオンとキレート錯体を形成する化合物を添加することで、活物質とリチウムイオンとの塩形成が阻害され、リチウムイオンは添加剤とキレート錯体を形成する。これによって活物質は酸化還元反応を行うことができ、結果として非常に可逆なサイクリックボルタモグラムが得られたと考察できる。
このように、リチウムイオンとキレート錯体形成する有機化合物を加えることで充放電反応の効率を向上させることができる。
このように、リチウムイオンとキレート錯体形成する有機化合物を加えることで充放電反応の効率を向上させることができる。
《実施例5》
ビピリミジン化合物を用いリチウムイオンがカチオンとなる系において、電気化学反応が可逆に進行するかについて、第1の有機化合物(モノマー)である2、2’−ビピリミジンジイルを30mg、導電補助剤としてアセチレンブラック30mgを均一になるまで混合し、溶剤としてN−メチルピロリドンを1mL加えた。その後、活物質と導電剤とを結着させる目的で結着剤としてポリフッ化ビニリデン5mgを加え、均一になるまで混合させ、黒色のスラリーが得られた。これをアルミ箔集電体上にキャストし、室温にて1時間真空乾燥を行った。乾燥後これを13.5mmの円盤状に打ち抜いて正極極板とした。
電解質としては、炭酸エチレンと炭酸ジエチルを重量比1:1で混合したものに、1Mホウフッ化リチウムを溶解させさらにリチウムイオンとのキレート錯体を形成する有機化合物として、ジメトキシエタンを10mM溶解させたものを電解液として用いた。
ビピリミジン化合物を用いリチウムイオンがカチオンとなる系において、電気化学反応が可逆に進行するかについて、第1の有機化合物(モノマー)である2、2’−ビピリミジンジイルを30mg、導電補助剤としてアセチレンブラック30mgを均一になるまで混合し、溶剤としてN−メチルピロリドンを1mL加えた。その後、活物質と導電剤とを結着させる目的で結着剤としてポリフッ化ビニリデン5mgを加え、均一になるまで混合させ、黒色のスラリーが得られた。これをアルミ箔集電体上にキャストし、室温にて1時間真空乾燥を行った。乾燥後これを13.5mmの円盤状に打ち抜いて正極極板とした。
電解質としては、炭酸エチレンと炭酸ジエチルを重量比1:1で混合したものに、1Mホウフッ化リチウムを溶解させさらにリチウムイオンとのキレート錯体を形成する有機化合物として、ジメトキシエタンを10mM溶解させたものを電解液として用いた。
上記方法で作製した正極と、リチウム金属(厚さ;300μm)を負極とし、電解液中に配置し、電池を作製後、特性評価を行った。
作製した電池について、正極に0.133mAの電流で、電圧範囲1.2V〜4.0Vで定電流充放電を行いリチウムイオン系における反応可逆性の検討を行った。その結果を図6に示す。
作製した電池について、正極に0.133mAの電流で、電圧範囲1.2V〜4.0Vで定電流充放電を行いリチウムイオン系における反応可逆性の検討を行った。その結果を図6に示す。
《比較例4》
実施例5と同様にして作製した電極を用い、リチウムイオンとのキレート錯体を形成する第2の有機化合物を加えない電解液を用いたこと以外は、実施例5と同様にして実験を行った。
放電反応(還元反応)の進行に伴いピリミジンとLiが反応し塩を形成が起こる。この反応に伴う電気量が比較例4、実施例5の両方で観察されているが、その後の充電反応(酸化反応)では、比較例4ではほとんど電気量を取り出すことができていない。一方、実施例5ではほぼ放電容量と同等の電気量を取り出すことができている。これは、比較例4においては放電反応によって形成したピリジンとリチウムイオンの塩が非常に安定なため、その後の酸化反応が進行しているためである。一方、リチウムイオンと錯体形成を行うキレート剤を加えた実施例5では、リチウムイオンとの塩形成が抑制され、可逆に反応を行うことが可能となった。
実施例5と同様にして作製した電極を用い、リチウムイオンとのキレート錯体を形成する第2の有機化合物を加えない電解液を用いたこと以外は、実施例5と同様にして実験を行った。
放電反応(還元反応)の進行に伴いピリミジンとLiが反応し塩を形成が起こる。この反応に伴う電気量が比較例4、実施例5の両方で観察されているが、その後の充電反応(酸化反応)では、比較例4ではほとんど電気量を取り出すことができていない。一方、実施例5ではほぼ放電容量と同等の電気量を取り出すことができている。これは、比較例4においては放電反応によって形成したピリジンとリチウムイオンの塩が非常に安定なため、その後の酸化反応が進行しているためである。一方、リチウムイオンと錯体形成を行うキレート剤を加えた実施例5では、リチウムイオンとの塩形成が抑制され、可逆に反応を行うことが可能となった。
以上の結果から、リチウムイオンとキレート錯体形成する有機化合物を加えることでリチウムイオンと可逆に反応を行うことのできないキノン、ピリジンなどの有機化合物であっても可逆に反応を行うことができることが明らかとなった。これにより、二次電池用電極活物質として最も重要な可逆反応を行うことができ、高容量な二次電池を提供することができる。
本発明の二次電池は、高出力、軽量、高容量な二次電池を提供することができる。これら二次電池は、各種携帯機器あるいは、輸送機器、無停電電源などの用途に使用することができる。
Claims (8)
- 正極と、負極と、電解質とを含み、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す二次電池であって、
前記正極および前記負極のうちの少なくとも一方が、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出すことが可能な第1の有機化合物を含み、
前記正極、前記負極および前記電解液のうちの少なくともいずれかに、リチウムイオンに対してキレート錯体形成可能な第2の有機化合物とを含むこと、
を特徴とする二次電池。 - 前記第1の有機化合物が、分子内にキノン部位、ピリジン部位およびピリミジン部位からなる群より選ばれる少なくとも1つを有すること、
を特徴とする請求項1記載の二次電池。 - 前記第1の有機化合物が、分子内にピリジン部位を有し、一般式(4):
一般式(5):
一般式(6):
一般式(7):
で表されること、
を特徴とする請求項2記載の二次電池。 - 前記第1の有機化合物が、分子内にピリミジン部位を有し、一般式(8):
一般式(8):
一般式(9):
一般式(10):
で表されること、
を特徴とする請求項2記載の二次電池。 - 前記第2の有機化合物が、エチレンジアミンまたはジメトキシエタンであること、を特徴とする請求項1記載の二次電池。
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