JP2008112523A - ガラスディスクの加工方法 - Google Patents

ガラスディスクの加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008112523A
JP2008112523A JP2006295745A JP2006295745A JP2008112523A JP 2008112523 A JP2008112523 A JP 2008112523A JP 2006295745 A JP2006295745 A JP 2006295745A JP 2006295745 A JP2006295745 A JP 2006295745A JP 2008112523 A JP2008112523 A JP 2008112523A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass disk
adhesive resin
resin layer
glass
etching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006295745A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Kawai
秀樹 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Opto Inc
Original Assignee
Konica Minolta Opto Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Opto Inc filed Critical Konica Minolta Opto Inc
Priority to JP2006295745A priority Critical patent/JP2008112523A/ja
Publication of JP2008112523A publication Critical patent/JP2008112523A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】ガラスディスクの側周面のエッチングによる研磨加工を簡単且つ高速に行うための方法を提供する。
【解決手段】ガラスディスク10と接着樹脂層20とが交互に積層されたガラスディスク積層体1の側周面12,14がエッチング液に接することによってガラスディスク10の側周面を研磨加工する方法であって、接着樹脂層20を予めエッチングした上で、ガラスディスク10をエッチングする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のガラスディスクが積層されたガラスディスク積層体の側周面をエッチングによって研磨加工するというガラスディスクの加工方法に関する。
磁気ディスクの小型・高密度化に伴い、表面平滑性及び機械的強度の優れたガラスディスクが情報記録媒体用ガラスディスクとして利用されることが多くなっている。情報記録媒体用ガラスディスクの加工は、ダイヤモンドカッターやコアドリルを用いた粗加工を行い、ダイヤモンド砥石を用いた精密仕上げ加工を行ったあと、研磨パッドあるいはブラシによってガラスディスクの内周面及び外周面を研磨加工を行うことが一般的に行われている。
近年、情報をより高密度で記録・再生するために、磁気ヘッドとガラスディスクの記録面との間隔をより狭小にすることが図られている。その結果、磁気ヘッドが横方向に移動する際に、ちょっとした出っ張りでも存在すると磁気ヘッドがガラスディスクの側周面に衝突することがある。このような衝突を回避するために、上下の記録面と側周面とが交わるコーナー部には、面取加工や丸め加工等の縁取り加工が施されている。加工効率を高めるために、接着剤を介して複数枚のガラスディスクが積層された積層体をコアリング加工したあと、積層体をエッチング液に浸漬させることによって一度に多くのガラスディスクを面取加工することが開示されている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
特開平11−219521号公報
コアリング加工された積層体の側周面では、ガラスディスク及び接着剤の側面が面一になっている。面一になっているガラスディスクと接着剤とに対してガラスディスクだけをエッチングする弗硫酸等のエッチング液を用いて面取加工が行われている。ガラスディスクの側周面全体をエッチングする場合でも、ガラスディスクと接着剤との境界面が特に浸食されやすい。すなわち、ガラスディスクの側周面において、接着剤との境界部分のエッチング速度が、境界部分以外の他の側面部分のエッチング速度よりも大きい。したがって、エッチングの進行に従って、接着剤との境界部分がより多く浸食されるので、ガラスディスクの側周面は、断面視、凸形状となることにより、所望の丸め加工がなされることになる。
上記特許文献1に係る面取加工方法は、境界部分と他の側面部分との間のエッチング速度の差を利用したものであるが、当該丸め加工工程においては他の側面部分もかなりの量でエッチングされてしまうために、エッチング時間が長くなる、他の側面部分も内側に向けて後退する、あるいはエッチングのコストが高くなるという問題を有している。
したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、ガラスディスクの側周面のエッチングによる研磨加工を簡単且つ高速に行うための方法を提供することである。
課題を解決するための手段および作用・効果
上記技術的課題を解決するために、本発明によれば、以下のガラスディスクの加工方法が提供される。
すなわち、本発明に係るガラスディスクの加工方法は、
ガラスディスクと接着樹脂層とが交互に積層されたガラスディスク積層体の側周面がエッチング液に接することによってガラスディスクの側周面を研磨加工する方法であって、
接着樹脂層を予めエッチングした上で、ガラスディスクをエッチングすることを特徴とする。
上記加工方法はいわば接着樹脂層を予めエッチングして接着樹脂層に後退部分を形成するものであって、ガラスディスク積層体において、接着樹脂層を予めエッチングすることによって、接着樹脂層の側周面が後退し、ガラスディスクの上下の主面が露出する。その結果、ガラスディスクの側周面にはコーナー部すなわちエッジ部が形成されている。コーナー部すなわちエッジ部では、エッチング液が上下左右の方向から行き渡るので、エッチング能力が高い。したがって、ガラスディスク積層体の側周面のエッチングによる研磨加工を簡単且つ高速に行うことができる。
一般的に、接着に使用される樹脂は、その粘度が小さいために、樹脂を何度も塗り重ねることによって所定厚みの接着樹脂層を形成することが行われる。塗り重ねる方法で接着樹脂層を形成することも可能であるが、接着樹脂層の形成工程が複雑であり、製造コストがアップする。そこで、接着樹脂層には、無機材料からなるフィラーが含まれていることが好ましい。添加されたフィラーによって接着樹脂層の厚みをかせぐことができるので、接着樹脂層の形成工程が簡略化される。
接着樹脂層の厚みが0.01mmより小さくてガラスディスク間の隙間が狭くなるとガラスディスクの主面へのエッチング液の行き渡りが悪くなってエッチング速度が小さくなる。接着樹脂層の厚みが0.2mmより大きいと、エッチング液が奥の方まで行き渡ってガラスディスクと接着剤との境界面が浸食されやすくなるために、所望の形状が得られなくなる。したがって、接着樹脂層の厚みは、0.01mm乃至0.2mmであることが好ましい。
使用するガラスディスクのサイズやコーナー部すなわちエッジ部での所望とする曲率半径によって異なるが、エッチングによる接着樹脂層の後退幅は、0.05mm乃至2mmであることが好ましい。
また、本発明に係るガラスディスクの加工方法は、
ガラスディスクと接着樹脂層とが交互に積層されたガラスディスク積層体の側周面がエッチング液に接することによってガラスディスクの側周面を研磨加工する方法であって、
ガラスディスクのエッチングと同時進行的に接着樹脂層をエッチングし、接着樹脂層のエッチング速度が、ガラスディスクのエッチング速度より大きいことを特徴とする。
上記加工方法はいわば接着樹脂層をガラスディスクよりも高速にエッチングするタイプのものであって、ガラスディスク積層体のエッチング工程において、ガラスディスクと接着樹脂層とが同時進行的にエッチングされるので、エッチング速度が比較的大きい、ガラスディスクと接着樹脂層との境界部分が後退しながらエッチングが進行する。このとき、接着樹脂層のエッチング速度がガラスディスクのエッチング速度より大きいので、接着樹脂層の側周面がより大きく後退し、ガラスディスクの上下の主面が露出する。そして、ガラスディスクの側周面にはコーナー部すなわちエッジ部が一時的に形成されるが、上下左右の方向から直ちにエッチングされる。したがって、ガラスディスク積層体の側周面のエッチングによる研磨加工を簡単且つ高速に行うことができる。
接着樹脂層のエッチング速度が小さいと、ガラスディスクの上下の主面が露出する速度が小さいのでエッチング速度が小さくなる。また、接着樹脂層のエッチング速度が大きすぎると、エッチング液が奥の方まで行き渡ってガラスディスクと接着剤との境界面が浸食されやすくなるために、所望の形状が得られなくなる。したがって、接着樹脂層のエッチング速度は、ガラスディスクのエッチング速度の1.2倍乃至20倍であることが好ましい。
一般的に、接着に使用される樹脂は、その粘度が小さいために、樹脂を何度も塗り重ねることによって所定厚みの接着樹脂層を形成することが行われる。塗り重ねる方法で接着樹脂層を形成することも可能であるが、接着樹脂層の形成工程が複雑であり、製造コストがアップする。そこで、接着樹脂層には、無機材料からなるフィラーが含まれていることが好ましい。添加されたフィラーによって接着樹脂層の厚みをかせぐことができるので、接着樹脂層の形成工程が簡略化される。
接着樹脂層の厚みが0.01mmより小さくてガラスディスク間の隙間が狭くなるとガラスディスクの主面へのエッチング液の行き渡りが悪くなってエッチング速度が小さくなる。接着樹脂層の厚みが0.5mmより大きいと、エッチング液が奥の方まで行き渡ってガラスディスクと接着剤との境界面が浸食されやすくなるために、所望の形状が得られなくなる。したがって、接着樹脂層の厚みは、0.01mm乃至0.5mmであることが好ましい。
以下に、本発明に係る情報記録媒体用ガラスディスク10(以下、ガラスディスク10という。)の加工方法の第一実施形態を、図1を参照しながら詳細に説明する。
図1は、接着樹脂層20を予めエッチングして接着樹脂層20に後退部24を形成するタイプのガラスディスク10の研磨加工方法の一実施形態を説明する模式図であり、ガラスディスク積層体1の一部分が示されている。
ガラスディスク10のエッチング加工装置は、チャンバの中にガラスディスク積層体1を密閉状態で収納して、ガラスディスク積層体1の内周面12及び外周面14に対して新鮮なエッチング液を絶えず供給することによってガラスディスク積層体1の内周面12及び外周面14を研磨加工するというものである。
研磨加工の対象であるガラスディスク10は、様々なサイズのものが該当するが、例えば、ハードディスクドライブに内蔵される磁気記録用ガラスディスクであって、0.85インチサイズのものや1.8インチサイズのものや2.5インチサイズのものである。加工時においては、ガラスディスク10の間には、隣り合うガラスディスク10同士が擦り合うことを防止するために、ガラスディスク10の主面11の全面を覆う接着樹脂層20が介装されている。したがって、ガラスディスク積層体1は、ガラスディスク10の間に接着樹脂層20を介在した状態で多数枚(例えば、10乃至200枚)のガラスディスク10を積層したものである。
接着樹脂層20は、ガラス用エッチング液には溶解しないが樹脂用エッチング液には可溶である樹脂材料からなる。接着樹脂層20に好適な樹脂材料としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂(BMC樹脂など)、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、メラニン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN樹脂)などの熱硬化樹脂である。また、紫外線硬化性アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化性ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化性エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化性ポリオールアクリレート系樹脂、紫外線硬化性エポキシ樹脂、紫外線硬化シリコン系樹脂、紫外線硬化アクリル樹脂等の活性線硬化性樹脂(主に紫外線硬化性樹脂)等が好適な樹脂材料である。
そして、接着樹脂層の厚みは、0.01mm乃至0.2mmであることが好ましい。主面11の上に接着樹脂層20をシルク印刷法等で何度も塗り重ねて、所定の厚みにすることができるが、生産効率が悪い。そこで、接着樹脂層20に無機材料からなるフィラーを含ませておくことによって接着樹脂層20の厚みをかせぐことが好ましい。添加されたフィラーによって接着樹脂層20の厚みをかせぐことができるので、接着樹脂層20の形成工程が簡略化される。
フィラー材として好適な材料は、例えば、金属、酸化物、硫化物、炭酸化物、リン酸化物、フッ化物、ガラス、ガラスファイバー、又はカーボンファイバーなどが用いられる。具体的には、フィラー材の材料として、Si(シリコン)、Al(アルミニウム)、C(カーボン)、Sn(錫)、Zn(亜鉛)、Ti(チタン)、In(インジウム)、Mg(マグネシウム)、Pd(パラジウム)、Ba(バリウム)、La(ランタン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、V(バナジウム)、又はSr(ストロンチウム)などを用いることができる。さらに、これらを主成分とする化合物、例えば、酸化物、硫化物、炭酸化物、リン酸化物、フッ化物などであっても良い。具体的には、SiO、Al、3Al・2SiO、MgAl、TiO2、SrCO3、C、AlPO、CaCO、ITO、ZnS、MgFなどがフィラー材として用いられる。
ガラスディスク積層体1は、その両端に配置されたディスク押さえ板を介して挟持されている。ディスク押さえ板は、使用するエッチング液に対して耐食性のある材料が使用されるが、ディスク押さえ板はダミーのガラスディスク10を使用しても良い。
ガラスディスク積層体1は、中心軸3を中心にして、不図示のモータによって時計方向又は反時計方向に回転駆動され、その結果、ガラスディスク積層体1がチャンバ内で回転運動する。中心軸3の回転数は、例えば、50乃至2000min−1(rpm)である。
まず、ガラスディスク10と接着樹脂層20とが交互に積層されたガラスディスク積層体1は、内周刃と外周刃とが一体的に構成された一体型コアドリルを用いてコアリング加工される。その結果、図1の(A)に示すように、ドーナツ状のガラスディスク10が積層されたガラスディスク積層体1が得られる。コアリング加工後のガラスディスク積層体1の内周面12及び外周面14は、それぞれ面一になっている。
次に、コアリング加工後のガラスディスク積層体1は、有機溶媒からなる樹脂用エッチング液によって接着樹脂層20だけが予めエッチングされる。例えば、熱硬化シリコーン樹脂からなる接着樹脂層20に対してはアクリロニトリルの樹脂用エッチング液が、熱硬化メラニン樹脂からなる接着樹脂層20に対してはニトロベンゼンの樹脂用エッチング液が、熱硬化ウレタン樹脂からなる接着樹脂層20に対してはシクロヘキサンの樹脂用エッチング液が、紫外線硬化アクリル樹脂からなる接着樹脂層20に対してはクロロベンゼンの樹脂用エッチング液が、紫外線硬化シリコーン樹脂からなる接着樹脂層20に対してはトリクロロレチレンの樹脂用エッチング液が、それぞれ使用される。
あるいは、フィラー材を含ませた接着樹脂層20は、以下のような樹脂用エッチング液によって予めエッチングされる。例えば、ガラスのフィラーを含む熱硬化不飽和ポリエステル樹脂からなる接着樹脂層20に対しては苛性ソーダの樹脂用エッチング液が、カーボンのフィラーを含む紫外線硬化アクリルウレタン樹脂からなる接着樹脂層20に対してはシクロヘキサンの樹脂用エッチング液が、それぞれ使用される。
上述した方法で接着樹脂層20を予め溶解することによって、図1の(B)に示すように、内周面12の側及び外周面14の側の接着樹脂層20の側壁が後退して、内側後退部22,外側後退部24がそれぞれ形成される。その結果、ガラスディスク10の上下の主面11の縁部が部分的に露出する。エッチングによる接着樹脂層20の内側後退部22,外側後退部24の幅は、0.05mm乃至2mmであることが好適である。そして、ガラスディスクの内周面12及び外周面14には、それぞれ、コーナー部すなわちエッジ部が形成されている。ガラスディスク10のエッチング工程に供せられる。
ガラスディスク10のエッチングに使用されるガラス用エッチング液は、フッ酸をベースとしたものであり、その中に、塩酸や硝酸や硫酸等の強酸、炭酸やシュウ酸や酢酸や蟻酸やクエン酸等の弱酸、あるいは珪フッ酸やフッ化アンモニウム等のフッ素を含む添加物を適宜加えたものである。ガラス用エッチング液の濃度は、1乃至50重量%である。ガラス用エッチング液の温度は、20乃至80℃である。エッチング時間は、0.1乃至5時間である。ガラス用エッチング液は、エッチング時に発生するエッチングカスや不純物がフィルタで除去され、液の濃度や温度が所定の範囲に入っているかをチェックし、範囲外であれば、液の補充や加温を行って適切な状態にしたあと、チャンバーに戻して循環使用される。
接着樹脂層20の側壁が後退したガラスディスク積層体1では、コーナー部すなわちエッジ部が露出しているので、ガラス用エッチング液が上下左右の方向から行き渡ることができる。その結果、コーナー部すなわちエッジ部では、他の側面部分よりも、エッチング速度が早くなる。コーナー部すなわちエッジ部が優先的にエッチングされるために、図1の(C)に示すように、コーナー部すなわちエッジ部が丸められて、内周縁取部16及び外周縁取部18がそれぞれ形成される。したがって、ガラスディスク積層体の内周面12及び外周面14のエッチングによる研磨加工を簡単且つ高速に行うことができる。
次に、本発明の第二実施形態に係るガラスディスク10の加工方法について、図2を参照しながら詳細に説明する。なお、上述した第一実施形態と重複する部分を省略して、相違点を中心に説明する。
図2は、接着樹脂層20をガラスディスク10よりも高速にエッチングするタイプのガラスディスク10のエッチング方法の一実施形態を説明する模式図であり、ガラスディスク積層体1の一部分が示されている。
接着樹脂層の厚みは、0.01mm乃至0.5mmであることが好ましい。主面11の上に接着樹脂層20をシルク印刷法等で何度も塗り重ねて、所定の厚みにすることができるが、生産効率が悪い。そこで、接着樹脂層20に無機材料からなるフィラーを含ませておくことによって接着樹脂層20の厚みをかせぐことが好ましい。添加されたフィラーによって接着樹脂層20の厚みをかせぐことができるので、接着樹脂層20の形成工程が簡略化される。
まず、ガラスディスク10と接着樹脂層20とが交互に積層されたガラスディスク積層体1は、内周刃と外周刃とが一体的に構成された一体型コアドリルを用いてコアリング加工される。その結果、図2の(A)に示すように、ドーナツ状のガラスディスク10が積層されたガラスディスク積層体1が得られる。コアリング加工後のガラスディスク積層体1の内周面12及び外周面14は、それぞれ面一になっている。
次に、コアリング加工後のガラスディスク積層体1は、ガラスディスク10及び接着樹脂層20の両方を同時に溶解するエッチング液によってガラスディスク10及び接着樹脂層20の両方がエッチングされる。すなわち、ガラスディスク10のガラス用エッチング液と接着樹脂層20の樹脂用エッチング液とを混合することによって、共用エッチング液が調製される。この共用エッチング液は、接着樹脂層のエッチング速度が、ガラスディスクのエッチング速度より大きくなるように調製されている。接着樹脂層のエッチング速度は、ガラスディスクのエッチング速度の1.2倍乃至20倍であることが好適である。
例えば、熱硬化エポキシ樹脂からなる接着樹脂層20に対しては硫酸+クロム酸の樹脂用エッチング液+フッ酸ベースのガラス用エッチング液が、熱硬化フェノール樹脂からなる接着樹脂層20に対しては硝酸+クロム酸の樹脂用エッチング液+フッ酸ベースのガラス用エッチング液が、紫外線硬化性エポキシアクリレート樹脂からなる接着樹脂層20に対してはフッ酸+濃酢酸の樹脂用エッチング液+フッ酸ベースのガラス用エッチング液が、それぞれ使用される。
あるいは、例えば、TiOのフィラーを含む熱硬化エポキシ樹脂からなる接着樹脂層20に対しては硫酸+クロム酸の樹脂用エッチング液+フッ酸ベースのガラス用エッチング液が、MgOのフィラーを含む熱硬化フェノール樹脂からなる接着樹脂層20に対しては硝酸+クロム酸の樹脂用エッチング液+フッ酸ベースのガラス用エッチング液が、SiOのフィラーを含む紫外線硬化性エポキシアクリレート樹脂からなる接着樹脂層20に対してはフッ酸+濃酢酸の樹脂用エッチング液+フッ酸ベースのガラス用エッチング液が、それぞれ使用される。
上述した方法で接着樹脂層20をガラスディスク10及び接着樹脂層20の両方を同時進行的にエッチングすることによって、図2の(B)に示すように、内周面12の側及び外周面14の側の接着樹脂層20の側壁が少し後退して、微小な幅の内側後退部22,外側後退部24がそれぞれ形成される。その結果、ガラスディスク10の上下の主面11の縁部がわずかに露出する。わずかに露出した縁部が起点となって、ガラスディスク10のエッチング速度が早くなる。コーナー部すなわちエッジ部が優先的にエッチングされるために、図2の(B)に示すように、コーナー部すなわちエッジ部がわずかに丸められて、小さな曲率半径の内周縁取部16及び外周縁取部18がそれぞれ形成される。
エッチングがさらに進行すると、コーナー部すなわちエッジ部の露出が大きくなる。露出の大きくなったコーナー部すなわちエッジ部では、共用エッチング液が上下左右の方向から行き渡ることができるので、コーナー部すなわちエッジ部では、他の側面部分よりも、エッチング速度が更に早くなる。コーナー部すなわちエッジ部が優先的にエッチングされるために、図2の(C)に示すように、コーナー部すなわちエッジ部が大きく丸められて、大きな曲率半径を持った内周縁取部16及び外周縁取部18がそれぞれ形成される。したがって、ガラスディスク積層体の内周面12及び外周面14のエッチングによる研磨加工を簡単且つ高速に行うことができる。
本発明の第一実施形態に係るガラスディスクの加工方法を説明する模式図である。 本発明の第二実施形態に係るガラスディスクの加工方法を説明する模式図である。
符号の説明
1:ガラスディスク積層体
3:中心軸
10:ガラスディスク
11:主面
12:内周面
14:外周面
16:内周縁取部
18:外周縁取部
20:接着樹脂層
22:内側後退部
24:外側後退部

Claims (8)

  1. ガラスディスクと接着樹脂層とが交互に積層されたガラスディスク積層体の側周面がエッチング液に接することによってガラスディスクの側周面を研磨加工する方法であって、
    接着樹脂層を予めエッチングした上で、ガラスディスクをエッチングすることを特徴とする、ガラスディスクの加工方法。
  2. 前記接着樹脂層には、無機材料からなるフィラーが含まれていることを特徴とする、請求項1記載のガラスディスクの加工方法。
  3. 前記接着樹脂層の厚みは、0.01mm乃至0.2mmであることを特徴とする、請求項2記載のガラスディスクの加工方法。
  4. エッチングによる接着樹脂層の後退幅は、0.05mm乃至2mmであることを特徴とする、請求項1記載のガラスディスクの加工方法。
  5. ガラスディスクと接着樹脂層とが交互に積層されたガラスディスク積層体の側周面がエッチング液に接することによってガラスディスクの側周面を研磨加工する方法であって、
    ガラスディスクのエッチングと同時進行的に接着樹脂層をエッチングし、接着樹脂層のエッチング速度が、ガラスディスクのエッチング速度より大きいことを特徴とする、ガラスディスクの加工方法。
  6. 前記接着樹脂層のエッチング速度は、ガラスディスクのエッチング速度の1.2倍乃至20倍であることを特徴とする、請求項5記載のガラスディスクの加工方法。
  7. 前記接着樹脂層には、無機材料からなるフィラーが含まれていることを特徴とする、請求項5記載のガラスディスクの加工方法。
  8. 前記接着樹脂層の厚みは、0.01mm乃至0.5mmであることを特徴とする、請求項7記載のガラスディスクの加工方法。
JP2006295745A 2006-10-31 2006-10-31 ガラスディスクの加工方法 Pending JP2008112523A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006295745A JP2008112523A (ja) 2006-10-31 2006-10-31 ガラスディスクの加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006295745A JP2008112523A (ja) 2006-10-31 2006-10-31 ガラスディスクの加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008112523A true JP2008112523A (ja) 2008-05-15

Family

ID=39444954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006295745A Pending JP2008112523A (ja) 2006-10-31 2006-10-31 ガラスディスクの加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008112523A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010086633A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Konica Minolta Opto Inc 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP2010086632A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Konica Minolta Opto Inc 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
DE102013210277A1 (de) 2012-07-04 2014-01-09 Japan Aviation Electronics Industry, Limited Verfahren zum Bearbeiten eines Schneidengrats und Instrument mit bearbeitetem Schneidengrat

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5734049A (en) * 1980-08-01 1982-02-24 Hitachi Ltd Chamfering of glass base plate
JPS6342104A (ja) * 1986-08-08 1988-02-23 Yukigaya Seigyo Kenkyusho:Kk 積層シ−トコア板材
JPH07221125A (ja) * 1994-01-27 1995-08-18 Toyota Autom Loom Works Ltd 半導体部品の実装構造及び絶縁性接着剤
JPH11219521A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Nippon Electric Glass Co Ltd 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP2000169166A (ja) * 1998-11-30 2000-06-20 Hoya Optics Kk 板ガラス製品の製造方法
JP2002280615A (ja) * 2001-03-15 2002-09-27 Citizen Electronics Co Ltd 発光ダイオード
JP2003212597A (ja) * 2002-01-28 2003-07-30 Katsuyo Tawara 板状ワークの面取り研磨および鏡面研磨方法
JP2006082983A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Senyo Kogaku Kk 情報記録媒体のガラス基板の製造方法および該方法を用いた製造装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5734049A (en) * 1980-08-01 1982-02-24 Hitachi Ltd Chamfering of glass base plate
JPS6342104A (ja) * 1986-08-08 1988-02-23 Yukigaya Seigyo Kenkyusho:Kk 積層シ−トコア板材
JPH07221125A (ja) * 1994-01-27 1995-08-18 Toyota Autom Loom Works Ltd 半導体部品の実装構造及び絶縁性接着剤
JPH11219521A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Nippon Electric Glass Co Ltd 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP2000169166A (ja) * 1998-11-30 2000-06-20 Hoya Optics Kk 板ガラス製品の製造方法
JP2002280615A (ja) * 2001-03-15 2002-09-27 Citizen Electronics Co Ltd 発光ダイオード
JP2003212597A (ja) * 2002-01-28 2003-07-30 Katsuyo Tawara 板状ワークの面取り研磨および鏡面研磨方法
JP2006082983A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Senyo Kogaku Kk 情報記録媒体のガラス基板の製造方法および該方法を用いた製造装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010086633A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Konica Minolta Opto Inc 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP2010086632A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Konica Minolta Opto Inc 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
DE102013210277A1 (de) 2012-07-04 2014-01-09 Japan Aviation Electronics Industry, Limited Verfahren zum Bearbeiten eines Schneidengrats und Instrument mit bearbeitetem Schneidengrat
US9289910B2 (en) 2012-07-04 2016-03-22 Japan Aviation Electronics Industry, Limited Method of processing ridge of cutting edge and instrument with processed ridge of cutting edge

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4932059B1 (ja) 強化ガラス、タッチパネル、及び強化ガラスの製造方法
CN100351910C (zh) 磁记录介质用玻璃基板及其制造方法
JP2010257562A (ja) 磁気ディスク用基板及びその製造方法
JP4993046B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP2008119810A (ja) ガラス基板の製造方法
TW201244881A (en) Grinder, grinding method using the grinder, manufacturing method for display panel using the grinding method and display panel manufactured by using the manufacturing method
JP2008112523A (ja) ガラスディスクの加工方法
JP2010003365A (ja) ガラス基板の製造方法
JP2006324006A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体用ガラス基板
US20080307829A1 (en) Glass disk processing method
JP5024496B2 (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP2006188410A (ja) ドーナツ状ガラス基板のエッチング方法
JP2010080025A (ja) 磁気ディスク用基板及び磁気ディスク
US20130104602A1 (en) Method for manufacturing obscured glass
JP2012216255A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP2010079948A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP2008132693A (ja) ガラスディスクの加工方法
JP2009151881A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスクおよび磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP5399115B2 (ja) 研磨装置、ガラス基材の研磨方法及びガラス基板の製造方法
JP5102261B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP4712454B2 (ja) ガラス表面の研磨方法
JP2003242627A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板
JP2003275959A (ja) ガラス基板加工装置
JPH11219521A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP2011071283A (ja) 貼合せsoiウェーハ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20090909

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100205

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100419

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100615

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

A521 Written amendment

Effective date: 20100914

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100927

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20101210

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912