JP2008111250A - 間隔保持部を備えたハット形鋼矢板およびその積み重ね方法 - Google Patents

間隔保持部を備えたハット形鋼矢板およびその積み重ね方法 Download PDF

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Abstract

【課題】間隔保持部を備えたハット形鋼矢板およびその積み重ね方法を提供すること。
【解決手段】ウェブ部3の両端に一対のフランジ部4が連設され、前記フランジ部4の他端にアーム部5が連設されていると共に、そのアーム部5の先端部に継手部6を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板2において、
前記ウェブ部3、フランジ部4、アーム部5の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、板状部材21、棒状部材20または形鋼部材あるいは溶接ビード22のいずれかまたは複数からなる積み重ね用の間隔保持部8を、ハット形鋼矢板2の長手方向に断続または連続して設けている。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼矢板に関するもので、土木建築分野における土留め壁、基礎構造、港湾河川の護岸・岸壁、さらには止水壁に用いる構造部材としての鋼矢板のうち、特に、積重ね間隔を確保可能な間隔保持部を備えたハット形鋼矢板およびその積み重ね方法に関する。
従来、鋼矢板として、ハット形鋼矢板あるいはU形鋼矢板等の各種の鋼矢板が知られているが、これらの鋼矢板を積み重ねる場合の課題として、(1)特に、図31あるいは図32(図36の拡大図も参照)に示すように、ハット形鋼矢板2は、左右の継手部の高さレベルが異なるようなハット形鋼矢板2で、左右で高さの異なる継手部を積み重ねる場合、上下のハット形鋼矢板における継ぎ手部6が接触し、左右の継手部の水平が保てないため、継手部6が変形しやすいといった問題があることが知られている。
また、図35に示すように、(2)継手部が接触しないU形鋼矢板23であっても、積重ね段数が増えるにつれ、鋼矢板の自重により、くさび作用によるはまり込みが生じ、U形鋼矢板の分離が困難になる場合があることも知られている。
上記(1)の問題を解消するための技術として、(A)鋼矢板におけるフランジの傾きを調整することで、鋼矢板相互の積み重ね間隔を一定とすることを可能にした鋼矢板(例えば、特許文献1参照)、あるいは(B)フランジ部の長手方向に段重ね相手の継手部を座らせるための凹状段差部を設置させた鋼矢板(例えば、特許文献2参照)も知られている。
また、上記(2)の問題点を解消するための技術として、(C)鋼矢板のフランジ部の長手方向に、段重ね相手の継手部を座らせるための突起を形成させたU字形鋼矢板(例えば特許文献3参照、実開昭62−99631号公報)も知られている。
前記以外にも、図33および図34に示すように、(4)鋼矢板の積重ね間隔を保持するために、ハット形鋼矢板2のウェブ部3またはアーム部5に木材24を単に置いて積み重ねる方法も知られている。
特開2005−105552号公報 特開2005−98024号公報 実開昭62−99631号公報
しかしながら、前記(A)及び(B)の方法では、鋼矢板を熱間圧延で製造するため、熱間圧延加工時において、専用の孔型ロールが別途必要となり、多大な設備コスト、製造コストがかさむ問題がある。
また、これらの技術では、フランジの一部または全体の傾きを規定するため、現存の鋼矢板の適用が制限され、さらには、新規形状の鋼矢板を考案する場合においても効率的な断面設計が制限されてしまうという問題がある。
また、前記(C)の方法では、孔型ロールを用いた熱間圧延の後に、左右の突起付き堅ロールを用いた圧延を追加するため、製造コストが嵩む問題がある。
鋼矢板はトラックまたは船を用いて輸送されるが、ウェブ部に木材等の仮設間隔保持部材を置く方法では、施工現場及び輸送中継地での荷降し・積替え等において、仮設間隔保持部材をウェブ部に再設置する手間が、荷降し・積替えの都度発生し、鋼矢板の輸送が非効率となる問題がある。
本発明は、これらの課題を有利に解決することができる間隔保持部を備えたハット形鋼矢板およびその積み重ね方法を提供することを目的とする。
第1発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板では、ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、
前記ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けたことを特徴とする。
第2発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板では、ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、前記ウェブ部に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けたことを特徴とする。
第3発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板では、ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、各フランジ部に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けたことを特徴とする。
第4発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板では、ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、各アーム部に、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けたことを特徴とする。
第5発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板では、ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、
前記ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、必要高さを有した溶接ビードを、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して設けて形成された積み重ね用の間隔保持部を備えていることを特徴とする。
第6発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板では、ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、
前記ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、板状部材、棒状部材または形鋼部材あるいは必要高さを有した溶接ビードのいずれか1つまたは2つ以上を設けることによる積み重ね用の間隔保持部を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して設けたことを特徴とする。
第7発明では、第1発明〜第4発明のいずれかの間隔保持部を備えたハット形鋼矢板において、積み重ね用の間隔保持部は、ハット形鋼矢板を積み重ねた場合の横ずれ防止用ストッパを兼ねていることを特徴とする。
第8発明では、第5発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板において、積み重ね用の間隔保持部が、ハット形鋼矢板を積み重ねた場合の横ずれ防止用ストッパを兼ねた積み重ね用の間隔保持部であることを特徴とする。
第9発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板では、第1発明〜第5発明または第7発明における板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、溶接、接着、ボルト、リベット、ビス、鋲のいずれかの固定手段により、ハット形鋼矢板に取り付けていることを特徴とする。
第10発明では、第1発明〜第9発明のいずれかに記載の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板において、積み重ね用の間隔保持部は、矢板打設機における把持装置により把持する矢板上端部把持位置から離れた位置に設けられていることを特徴とする。
第11発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板の積み重ね方法では、第1発明〜第9発明のいずれかかの間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を上下に積み重ねる方法において、上位に位置するハット形鋼矢板は、下位に位置するハット形鋼矢板における間隔保持部により支持され、かつ上位に位置するハット形鋼矢板における継手部と、下位に位置するハット形鋼矢板における継手部とが接触しないように間隙を介して積み重ねられることを特徴とする。
第12発明のハット形鋼矢板の積み重ね方法では、第11発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板の積み重ね方法により複数積み重ねられたハット形鋼矢板郡と、枕木とを交互に積み重ねるハット形鋼矢板の積み重ね方法において、ハット形鋼矢板郡における枕木に最も近い位置のハット形鋼矢板における各アーム部と枕木との間に、少なくとも間隔保持部の高さ寸法を有する水平保持部材を介在させて、枕木とハット形鋼矢板の継手部とが接触しないようにこれらの間に間隙を設け、かつ前記水平保持部材により、ハット形鋼矢板郡上の枕木を水平状態で支持するようにしたことを特徴とする。
本発明によると、間隔保持部を設けることによって、従来のようにハット形鋼矢板のフランジ部の角度によらず、ハット形鋼矢板を積み重ねる場合に、一定の積み重ね間隔を確実に保持することができ、間隔保持部を備えた上下のハット形鋼矢板の継手部相互間に間隙を確実に形成してこれらの干渉による継手部の変形あるいは損傷を防止することができる。また、予め各ハット形鋼矢板に間隔保持部を設けているので、従来のように木材を手作業等により矢板間に、現場あるいは中継地において積み重ねる必要がないため、積み重ね作業が容易になる。また、新たな孔型ロールを準備して圧延形状を変更することなく、市販の熱間圧延成型されたハット形鋼矢板を利用して後付で間隔保持部を設けることができる。
第1発明によると、前記ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けるだけで、簡単に間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を構成することができる効果が得られる。
第2発明によると、ハット形鋼矢板のウェブ部に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けるだけで、簡単に間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を構成することができる効果が得られる。また、ウェブ部は平坦であるので、間隔保持部材の取り付けが容易である。
第3発明によると、ハット形鋼矢板の各フランジ部に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けるだけで、簡単に間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を構成することができる効果が得られる。また、フランジ部に設ける場合には、フランジ部が傾斜している分、間隔保持部の高さ寸法を低くすることができる。
第4発明によると、ハット形鋼矢板において、各アーム部に、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けるだけで、簡単に間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を構成することができる効果が得られる。
第5発明によると、ハット形鋼矢板における記ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、必要高さを有した溶接ビードを、断続または連続して設けるだけで、積み重ね用の間隔保持部を容易に形成することができ、またそのような間隔保持部を備えているハット形鋼矢板を容易に製作することができる効果が得られる。
第6発明のように、ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、板状部材、棒状部材または形鋼部材あるいは必要高さを有した溶接ビードのいずれか1つまたは2つ以上を設けることによる積み重ね用の間隔保持部を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して設けるようにすると、ウェブ部またはアーム部には、高さの高い形鋼部材あるいは板状部材等を使用し、フランジ部には、高さの低い棒状部材または板状部材あるいは溶接ビードによる間隔保持部とする経済的な組み合わせ形態が可能になり、間隔保持部を備えているハット形鋼矢板の各種の形態が可能になり、間隔保持部を備えているハット形鋼矢板の設計が容易になると共に間隔保持部を備えているハット形鋼矢板の形態も、格段に自由度を増すことができる。
第7および第8発明のように、間隔保持部に横ずれ防止用ストッパを兼ねさせていると、間隔保持部を利用して、間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を上下方向に積み重ねる場合に、積み重ねられた間隔保持部を備えたハット形鋼矢板の横方向へのずれを、間隔保持部を利用して防止することができる。
第9発明によると、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、溶接、接着、ボルト、リベット、ビス、鋲のいずれかの固定手段により、ハット形鋼矢板に取り付けるので、板状部材、棒状部材または形鋼部材のハット形鋼矢板への取り付けが容易であると共に、安価な市販の部材を利用して間隔保持部を備えたハット形鋼矢板とすることができる。
第10発明によると、積み重ね用の間隔保持部は、矢板打設機における把持装置により把持する矢板上端部把持位置から離れた位置に設けられているので、間隔保持部が矢板打設機における把持装置と干渉することはなく、間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を打設する場合に、間隔保持部が支障となることはなく、通常の打設施工と同様に施工することができる。
第11発明によると、上位に位置するハット形鋼矢板は、下位に位置するハット形鋼矢板における間隔保持部により支持され、かつ上位に位置するハット形鋼矢板における継手部と、下位に位置するハット形鋼矢板における継手部とが接触しないように間隙を介して積み重ねられるので、下位の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板における間隔保持部により上位の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を安定した状態で確実に支持し、かつ上下の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板における継手部相互が干渉して、変形あるいは損傷することなく積み重ねることができる。
第12発明によると、第10発明のハット形鋼矢板の積み重ね方法により複数積み重ねられたハット形鋼矢板郡と、枕木とを交互に積み重ねるハット形鋼矢板の積み重ね方法において、ハット形鋼矢板郡における枕木に最も近い位置のハット形鋼矢板における各アーム部と枕木との間に、少なくとも間隔保持部の高さ寸法を有する水平保持部材を介在させて、枕木とハット形鋼矢板の継手部とが接触しないようにこれらの間に間隙を設け、かつ前記水平保持部材により、ハット形鋼矢板郡上の枕木を水平状態で支持するようにしたので、各段のハット形鋼矢板郡内における各ハット形鋼矢板相互は、これらの間の間隔保持部により上下方向の間隔を一定にした水平状態で支持させることができ、また、枕木とハット形鋼矢板におけるアーム部との間に水平保持部材を介在させたので、ハット形鋼矢板郡と枕木とを水平保持部材を介して水平状態で支持させることができ、そのため、ハット形鋼矢板郡および枕木を安定して姿勢で積み重ねることができる等の効果が得られる。
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
先ず、図示の実施形態において共通して使用されているハット形鋼矢板2の形状上の特徴について、図36および図37を参照して、最初に説明する。
図示形態のハット形鋼矢板2は、ウェブ部3の両側に外側に向かって傾斜するようにフランジ部4が一体に設けられ、そのフランジ部4に一体に、前記ウェブ部3に平行にアーム部5が設けられ、そのアーム部5の先端部に熱間圧延により成型加工された継手部6が設けられ、左右の継手部のうち、一方の継手部6と、他方の継手部6は、点対称の形状となるようにされている。
また、アーム部5に一体に形成された継手部6は、アーム部5の平坦面に対して直角な方向に突出する突出部を備えており、継手開口溝7側でその継手開口溝7に接続している基端側突出部19と、継手開口溝7を形成している継手本体部10の前記継手開口溝7と反対側の面で、継手本体部10による突出部とで、基端側突出部19による突出量T1と、継手部6の上部の継手本体部10の上方への突出量T2とは、異なる突出量とされている。
そのため、このようなハット形鋼矢板2を積み重ねて仮置きする場合、図31、32に示すように、幅方向端部の継手部6が上下方向で接触した状態となるため、継手部6が、変形あるいは損傷する恐れがある。また、上下に重ねられた矢板相互は、爪先端部と爪先端部背面側との接触となり、上位に位置する鋼矢板2における基端側突出部19は、下位に位置する鋼矢板2における継手本体部10よりも若干下方に位置し、これに係合可能な鋼矢板幅方向の位置であるので、上位に位置する鋼矢板2における継手部6は、前記の係合可能な方向とは逆方向(矢印で示す方向)に崩れる恐れもある方向特性のある鋼矢板2である特徴を有している。
本発明で使用する前記ハット形鋼矢板2は、熱間圧延加工による圧延鋼材であり、継手部6が複雑な形状に成型され、継手部6の強度が高められている鋼矢板であり、従来公知の一枚の鋼板を冷間曲げ加工により製作された鋼矢板とは、継手部を含めた鋼矢板全体としての曲げ剛性が高められている。
前記ハット形鋼矢板2は、熱間圧延加工による圧延鋼材であり、継手部6が複雑な形状に成型され、継手部6が相互に離脱しないようにかん合強度が高められている鋼矢板であり、一枚の鋼板を冷間曲げ加工により形成された冷間成型による鋼矢板とは、異なった方法で製造される鋼矢板である。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1態形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1の一端側を示すものであって、鋼矢板ウェブ部3の両端部に外側に向かって傾斜するようにフランジ部4が一体に連設され、そのフランジ部4の端部に、前記ウェブ部3と平行にアーム部5が一体に屈曲連設され、そのアーム部5の先端部に継手部6が一体に設けられたハット形鋼矢板2により、本発明の間隔保持部を有する鋼矢板1における鋼矢板本体部11が構成され、その鋼矢板本体部11における各アーム部5に、等辺山形鋼を短く切断して構成した間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2における溝12と反対側の表面に、長手方向に沿って縦向きに配置すると共に、短尺山形鋼13における左右の各辺14の幅方向先端部(下端部)をアーム部5に溶接により固定して、アーム部5の間隔保持部8を形成している。
また、ハット形鋼矢板2におけるウェブ部3の幅方向中間部に、前記の短尺山形鋼13と同じ断面形状で若干長い寸法の山形鋼13を横向きに配置すると共に、短尺山形鋼13における前後の各辺14の幅方向先端部(下端部)をウェブ部3に溶接により固定して、ウェブ部3の間隔保持部8を形成している。
前記の間隔保持部8を形成するための間隔保持部材9を、ウェブ部3のみに設けて形成してもよく、あるいは各アーム部5にのみ設けて形成してもよく、図示を省略するが、フランジ部4にのみ設けて形成してもよく、あるいはこれらの複数個所に設けてもよい。
前記のような間隔保持部8は、ハット形鋼矢板の長手方向に間隔をおいて設ける場合、例えば、短尺のハット形鋼矢板2である場合には、ハット形鋼矢板2の長手方向の両端部にそれぞれ設けるだけでもよく、ハット形鋼矢板2の長さ寸法が長い場合には、適宜ハット形鋼矢板2の長手方向の中間部に、それぞれ独立した間隔保持部8を断続して設けてもよい。また、ハット形鋼矢板2の長手方向に連続して設けてもよい。
このように、ハット形鋼矢板2におけるウェブ部3またはフランジ部4あるいはアーム部5の3箇所(ウェブ部は1つであるが、フランジ部の場合は、両フランジ部であり、アーム部の場合は、両アーム部である)における少なくとも1箇所以上に間隔保持部8を設ける。
ただし、これらの積み重ね用の間隔保持部を設ける場合は、矢板打設機における把持装置により把持するウェブ部3あるいはフランジ部4などでは、矢板上端部把持位置から離れた位置に設ける。矢板の頭部(上端部)には、矢板打設機により把持する部分の強度を高めるために補強板が溶接等により固着されている場合があるが、この補強板から、下または横等に離れた位置に設けられる。下方向に離れた位置に設ける場合は、通常、50cm程度離れた位置の矢板上端部に設ける。もっとも、反転しても使用される鋼矢板で端部に補強板がある場合には、矢板長手方向の両端部の補強板から長手方向あるいは幅方向に離れた位置に設ける必要がある。アーム部5などでは、矢板打設機における把持装置に干渉しない場合には、ハット形鋼矢板2の両端まで設けるようにしてもよい。
前記の間隔保持部8を形成するために設置する間隔保持部材9は、等辺山形鋼13を使用しているが、等辺山形鋼以外にも、不等辺山形鋼、溝形鋼等の形鋼を使用してもよい。
また、間隔保持部材9を固定する手段としては、図示の形態のように溶接により固着してもよいが、溶接以外にも、接着剤、あるいはボルト、リベット、ビスまたは鋲によりハット形鋼矢板2に固定するようにしてもよい。
溶接により間隔保持部材9を固定する場合は、鋼矢板長手方向あるいは幅方向で、1パスあるいは2パスの溶接作業で固定できる形態では、安価に固定することが可能である。
間隔保持部材9における平坦面をハット形鋼矢板2におけるフランジ部4、あるいはウェブ部3あるいはアーム部5に当接させるように配置する形態では、接着剤により間隔保持部材9を固定することも可能である。
また、ハット形鋼矢板2におけるウェブ部3またはアーム部5あるいはフランジ部4に、一つまたは間隔をおいて複数の雌ねじ孔を設け、また、間隔保持部材9に一つまたは間隔をおいて複数のボルト挿通孔を設け、ボルト、リベットまたはビスにより、間隔保持部材9をハット形鋼矢板2に固定するようにしてもよく、あるいは、ねじ孔またはボルト挿入孔を設けることなく、ビス止めまたは鋲打ちにより、ハット形鋼矢板2と間隔保持部材9を直接固定するようにしてもよい。
また、図示を省略するが、間隔保持部材9による間隔保持部8を、ハット形鋼矢板2におけるウェブ部3あるいはアーム部5あるいはフランジ部4の長手方向に連続して設けてもよい。また、ウェブ部3とアーム部5とフランジ部4とに渡って連続して設けることも可能であり、この場合には、ウェブ部3とアーム部5とに設ける間隔保持部材9の高さを同じにし、フランジ部4に設ける間隔保持部材9は、フランジ部4の傾斜角を考慮して、高さの低いものを使用し、ウェブ部3の面に対する垂直な方向またはこれに平行な方向の高さ寸法が、同じ寸法となるように、フランジ部4に設ける間隔保持部材9の高さ寸法を設定すればよく、あるいは、図示を省略するが、フランジ部4に設ける間隔保持部材9は高さの低い棒状部材、板状部材または溶接ビードを用いてもよい。前記のように間隔保持部材9による間隔保持部8を設けることで、本発明の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1(以下、単にハット形鋼矢板1とも言う。)が構成されている。
次に、前記のような間隔保持部8を有するハット形鋼矢板2を積み重ねる方法について、図2を参照しながら説明する。
図1に示すような間隔保持部8を有するハット形鋼矢板1を積み重ねる場合は、図2に示すように、施工現場あるいは搬送中継地等の仮置き場における地盤またはコンクリート支持盤等の支持部15に、最下端に配置される底部の枕木16が、ハット形鋼矢板2の幅方向(左右方向)に延長するように上面が水平となるように配置されると共に、前後方向に間隔をおいて複数設置され、その各枕木16上面で、ハット形鋼矢板1のアーム部5裏面に対応する位置の部分に、必要に応じて、ブロック状の水平保持部材17が載置され、各水平保持部材17に渡って、最下端の間隔保持部8を有するハット形鋼矢板1における各アーム部5が載置されている。
次いで、最下位の間隔保持部8を有するハット形鋼矢板1における間隔保持部材9に支持させるように、上位に位置する間隔保持部8を有するハット形鋼矢板1が積み重ね載置され、以下、順次、上位に位置する間隔保持部8を有するハット形鋼矢板1が複数積み重ねるように載置されて、最下段のハット形鋼矢板郡18が形成され、このようなハット形鋼矢板郡18を並列配置させ、それらのハット形鋼矢板郡18に渡って2段目の枕木16が載置され、その枕木の上面に、水平保持部材17が設置され、前記と同様に複数のハット形鋼矢板2による並列する2段目のハット形鋼矢板郡18が形成され、以下同様に、水平保持部材17を載置した枕木16と、ハット形鋼矢板1またはハット形鋼矢板郡18を交互に配置して、ハット形鋼矢板2を積み重ねる。
この場合、下位に位置するハット形鋼矢板1におけるアーム部5に設けられている間隔保持部8は、上位に位置するハット形鋼矢板1が横ずれする場合には、継手本体部10に係合して前記の横ずれを防止する横ずれ防止用ストッパとして機能させることができる。前記のように、間隔保持部8により横ずれ防止用ストッパとして機能させる上では、継手本体部10に近接して位置に間隔保持部8を設けるようにするとよい。
前記のようにして、下位に位置する間隔保持部8を有するハット形鋼矢板2に対して上位に位置する間隔保持部材9を有するハット形鋼矢板1を積み重ねていくので、各ハット形鋼矢板2相互は、水平状態で設置され、各ハット形鋼矢板2相互は安定した状態で積み重ねることが可能になると共に、交互に積み重ねられる各ハット形鋼矢板郡18と枕木16とを水平状態の安定した状態で積み重ねることが可能になる。
前記の水平保持部材17の高さ寸法は、ハット形鋼矢板2における継手部6の基端側突出部19の突出量T1よりも高い寸法で、かつ継手本体部10の突出量T2よりも高い寸法とされている。また、間隔保持部材9の高さ寸法は、ハット形鋼矢板1における継手部6の基端側突出部19の突出量T1と、継手本体部10の突出量T2の合計寸法以上の高さ寸法とされている。
したがって、前記の枕木16と継手部6の間に、間隙が形成され、また、下位および上位に位置する間隔保持部8を有するハット形鋼矢板1相互間における継手部6間において間隙が形成され、これらの継手部6相互が干渉することはなく、従来のように継手部6が変形または損傷する恐れはない。
なお、前記の枕木16としては、例えば、角形木材あるいはH形鋼材等が使用される。
前記の枕木16は、水平保持部材17が、ハット形鋼矢板1の長手方向に断続して設けられる場合には、これらの間において左右方向に延長するように設ければよい。
この形態では、ハット形鋼矢板1の姿勢が全体として逆U字状の姿勢の場合で、各ハット形鋼矢板2の積重ねの各々の段(ハット形鋼矢板郡18)で最も下に位置するハット形鋼矢板1に水平保持のための水平保持部材17が配置されている。これとは逆に、後記する実施形態のように、ハット形鋼矢板2の溝12側に間隔保持部材9を設けた間隔保持部を備えたハット形鋼矢板2とする場合には、ハット形鋼矢板2は全体としてU字状姿勢となり、このような場合は、積重ねの各々の段で最も上に位置するハット形鋼矢板1に、水平保持のための水平保持部材17を載置すればよい。
なお、図示を省略するが、間隔保持部8がハット形鋼矢板1のウェブ部3にその長手方向のほぼ全長に渡り設置されている形態では、枕木16と間隔保持部8が干渉しないように、枕木16に凹部を設けて、その凹部内に間隔保持部8を位置させて、枕木16と間隔保持部8との干渉を防止するようにすればよい。
前記の水平保持部材17は、鋼材,木材,ゴム材等の部材により構成され、例えば、断面矩形で、上面は水平で平坦な支承面とされた部材を使用する。
このように、板状部材21または棒状部材20からなる間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2に直接取り付けけることによって間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1とすることで、施工現場または輸送中継地において仮置きする場合には、従来のように、木材等の間隔保持部材を設ける手間を省略でき、格段に効率的なハット形鋼矢板の荷降し・積替えが可能となる。しかも作業者数及び中継地での滞留時間を低減することができ、搬送コストを低減することが可能になる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。これらの他の実施形態では、間隔保持部8およびその配置形態が前記の第1実施形態と相違しているので、相違する部分を主に説明し、同様な部分には同様な符号を付して、説明を省略する。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図4は、第2実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第2実施形態では、前記の第1実施形態と相違する点は、ウェブ部3に配置される間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の長手方向に延長するように配置して溶接により固定した形態である。このように、ウェブ部3の長手方向(前後方向)に延長するように間隔保持部材9を配置して固定し間隔保持部8とする場合は、間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を積み重ねた場合に、下位に位置する左右方向の間隔保持部材9と上位に位置するハット形鋼矢板1との前後方向の接触部が長くなるので、上位に位置するハット形鋼矢板1の前後方向の横ずれをより確実に防止することができる。その他の構成は、前記実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図6は、第3実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第3実施形態では、前記の第1実施形態と相違する点は、間隔保持部材9に、鋼棒あるいは鉄筋等の棒状部材20を用いて間隔保持部材9として、ハット形鋼矢板2に溶接により固定して、積み重ねる場合の間隔保持部8を形成した形態で、また、ウェブ部3に設置する間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の長手方向に延長するように配置して溶接により固定した形態である。このように棒状部材20を設置するようにすると、より安価な間隔保持部材9による間隔保持部8を備えたハット形鋼矢板2とすることができる。
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図8は、第4実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第4実施形態では、前記の第1実施形態と相違する点は、前記第3実施形態と同様に棒状部材20により間隔保持部材9とすると共に、これをハット形鋼矢板2に設置して間隔保持部8を形成するようにし、ウェブ部3に設けられる間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の幅方向に延長するように配置して溶接により固定した形態である。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図9は、本発明の第5実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図10は、第5実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第5実施形態では、前記の第1実施形態と相違する点は、間隔保持部材9に鋼板等の板状部材21を用いた間隔保持部材9とし、鋼製の板状部材21をハット形鋼矢板2におけるウェブ部3あるいはアーム部5に溶接により固定して、積み重ねる場合の間隔保持部8を形成した形態で、また、ウェブ部3に設置する間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の長手方向に延長するように配置して溶接により固定した形態である。このように板状部材21を設置するようにすると、棒状部材20と同様に、安価な間隔保持部材9による間隔保持部8を備えたハット形鋼矢板2とすることができる。このような板状部材21をウェブ部3のみに立設するように設置する形態では、ウェブ部3の幅方向に間隔をおいて複数並列配置することが必要になる。その他の構成は、前記実施形態と同様である。
(第6実施形態)
図11は、本発明の第6実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図12は、第6実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第6実施形態では、前記の第1実施形態と相違する点は、間隔保持部材9に厚鋼板等の板状部材21を用いた間隔保持部材9とし、鋼製の板状部材21を立設しないで板状部材21の板厚方向の下面をハット形鋼矢板2におけるウェブ部3あるいはアーム部5に載置すると共に、板状部材21の側縁部をウェブ部3またはアーム部5に溶接により固定して、積み重ねる場合の間隔保持部8を形成した形態で、また、ウェブ部3に設置する間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の長手方向に延長するように配置して溶接により固定した形態である。このように板状部材21を設置するようにすると、棒状部材20と同様に、安価な間隔保持部材9による間隔保持部8を備えたハット形鋼矢板2とすることができる。このような板状部材21を使用するように設置する場合には、溶接、接着剤による接着、雌ねじ孔またはボルト軸部挿通孔を設けた、ボルト、リベットあるいはビスによる固定、または、ねじ孔またはボルト挿入孔を設けずにビス止めまたは鋲打ちによる固定により、間隔保持部8を容易に形成することができる。なお、厚鋼板等の板状部材21に代えて、中空角鋼管等も使用できるが、中空部材よりは中実部材であるほうが、強度が向上するので好ましい。その他の構成は、前記実施形態と同様である。
(第7実施形態)
図13は、本発明の第7実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図14は、第7実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第7実施形態では、前記の第1実施形態と相違する点は、ウェブ部3とフランジ部4とにより形成される溝側のウェブ部3の側面あるいはアーム部5の側面に、間隔保持部材9を設置するようにした形態である。
また、ウェブ部3の内側面の長手方向に間隔保持部材9の長手方向が向くように設置されている。このような、間隔保持部8を有するハット形鋼矢板2は、ほぼ全体断面形状が、U字状であり、この姿勢で、積み重ねる形態の場合には、図14に示すように、最下位の枕木16にウェブ部3の外面側を下面として設置され、以下順に、下位に位置する間隔保持部8により、上位に位置するハット形鋼矢板2におけるウェブ部3あるいはアーム部5等を支承させるようにして積み重ねて、各段を構成するハット形鋼矢板郡18を形成し、最上位に位置するハット形鋼矢板2におけるアーム部5の上面に、水平保持部材17を載置した後、その水平保持部材17に渡って枕木16を設置し、次いで、次の段のハット形鋼矢板郡18を形成すべく、順次、ハット形鋼矢板2を積み重ねて、各段のハット形鋼矢板郡18を形成するようにされる。
このように、ハット形鋼矢板2の溝12側に間隔保持部材9による間隔保持部8を設けた間隔保持部を備えたハット形鋼矢板2とする場合には、ハット形鋼矢板2は全体としてU字状姿勢となり、このような場合は、積重ねの各々の段で最も上に位置するハット形鋼矢板1に、水平保持のための水平保持部材17を載置すればよい。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
(第8実施形態)
図15は、本発明の第8実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図16は、第8実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第8実施形態では、前記の第7実施形態と相違する点は、ウェブ部3に配置される間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の長手方向に延長するように配置して溶接により固定した間隔保持部8とした形態である。このように、ウェブ部3の幅方向(左右方向)に延長するように間隔保持部材9を配置して固定し間隔保持部8とする場合は、ハット形鋼矢板1を積み重ねた場合に、下位に位置する左右方向の間隔保持部材9と上位に位置するハット形鋼矢板1との横方向の接触部が長くなるので、上位に位置するハット形鋼矢板2の横ずれをより確実に防止することができる。その他の構成は、前記実施形態と同様である。
(第9実施形態)
図17は、本発明の第9実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図18は、第9実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第9実施形態では、前記の第7実施形態と相違する点は、間隔保持部材9に、前記した実施形態と同様に、鉄筋あるいは鋼棒等の棒状部材20による間隔保持部材9を設置することにより間隔保持部8を形成するようにしたハット形鋼矢板1とした点が相違するが、その他の構成または作用効果は、前記した実施形態と同様である。
(第10実施形態)
図19は、本発明の第10実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図20は、第10実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第10実施形態では、前記の第9実施形態と相違する点は、棒状部材20からなるウェブ部3に配置される間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の長手方向に延長するように配置して溶接により固定してハット形鋼矢板1とした形態である。その他の構成は、前記実施形態と同様である。
(第11実施形態)
図21は、本発明の第11実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図22は、第11実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第11実施形態では、前記の図15に示す第8実施形態と相違する点は、間隔保持部材9として長方形状で鋼製の板状部材21を用い、板状部材21をハット形鋼矢板2に立設して溶接により固定するようにしたハット形鋼矢板1の形態である。このような鋼板部材を使用すると安価な間隔保持部材9による間隔保持部8とすることができる。その他の構成は、前記実施形態と同様であるので、同様な要素には同様な符号を付して説明を省略する。
(第12実施形態)
図23は、本発明の第12実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図24は、第12実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第12実施形態では、前記の第11実施形態と相違する点は、間隔保持部材9として長方形状の厚板部材からなる板状部材21(または棒状部材20)を用い、板状部材21をハット形鋼矢板2に立設させないで、板厚方向の下面をハット形鋼矢板2におけるウェブ部3に載置して溶接により固定するようにした形態である。このような平鋼板からなる間隔保持部材9による間隔保持部8とする形態では、ウェブ部3にのみに設けても上位に位置するハット形鋼矢板1を支持することができる。その他の構成は、前記実施形態と同様である。
(第13〜17実施形態)
図25(a)〜(d)は、それぞれ本発明の第13〜第17実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示したもので、(a)(b)(d)のように山形鋼13等の形鋼を間隔をおいて設置して間隔保持部8を形成するようにしてもよく、(c)(e)のように棒状部材20を間隔をおいて複数設置するようにしてもよく、あるいは図示を省略するが、板状部材21を間隔をおいて設置するようにしてもよい。これらの形態のように、ハット形鋼矢板2の長手方向に、それどれ独立した間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の長手方向に間隔をおいて、両端部と中間部に設置して、各部分(ウェブ部3、アーム部5)等の長手方向)に3つ以上設置して、間隔保持部8とするようにしてもよい。
(第18実施形態)
図26は、本発明の第18実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示す。この図は、ウェブ部3(図示の場合)、フランジ部4、あるいはアーム部5(図示を省略)の巾方向に間隔をおいて、間隔保持部8を複数設けてもよいことを示すための変形形態の代表形態を示したものである。なお、図示を省略するが、ハット形鋼矢板のウェブ部3の反対側面壁に設ける形態でも同様に、複数間隔をおいて設けてもよい。
(第19実施形態)
図27は、本発明の第19実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図28は、第19実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第19実施形態は、間隔保持部8を設ける場合に、ウェブ部3とフランジ部4とにより形成される溝側と反対側の側面における、ウェブ部3またはフランジ部4、あるいはアーム部5(図示を省略する)に、所定の高さの溶接ビード22を設けて、溶接ビード22による積み重ね用の間隔保持部8を設けたハット形鋼矢板1とした形態である。フランジ部4に設ける場合は、フランジ部4が傾斜しているために、ウェブ部3における溶接ビード22の高さ寸法よりも溶接ビードの肉盛りを薄くしても、所定の高さに形成することができる。この図示形態のように、ウェブ部3またはフランジ部4の巾方向に延長するように設けてもよく、あるいは図示を省略するが、アーム部5に設けてもよい。また、前記各実施形態と同様に、ウェブ部3、フランジ部4、アーム部5の3箇所のうちいずれか1箇所以上に設けるようにしてもよい。また、図示を省略するが、ウェブ部3あるいはアーム部5に設ける溶接ビードの高さが大きく溶接パス数が多大となる場合は、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかの間隔保持部材9を用いてもよい。すなわち、換言すると、フランジ部4の間隔保持部材または溶接ビードによる間隔保持部材の高さが低くなるために、ウェブ部3とアーム部5は形鋼部材とし、フランジ部4は高さの低い棒状部材または板状部材あるいは溶接ビードを設置する形態でもよい。
さらに説明すると、ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、板状部材、棒状部材または形鋼部材あるいは必要高さを有した溶接ビードのいずれか1つまたは2つ以上を設けることによる積み重ね用の間隔保持部を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して設けるようにすると、ウェブ部またはアーム部には、高さの高い形鋼部材あるいは板状部材等を使用し、フランジ部には、高さの低い棒状部材または板状部材あるいは溶接ビードによる間隔保持部とする経済的な組み合わせ形態が可能になり、間隔保持部を備えているハット形鋼矢板の各種の形態が可能になり、間隔保持部を備えているハット形鋼矢板の設計が容易になると共に間隔保持部を備えているハット形鋼矢板の形態も、格段に自由度を増すことができる。
その他の構成は、前記した実施形態と同様である。
(第20実施形態)
図29は、本発明の第20実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を示し、図30は、第20実施形態の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板1を、水平保持部材17および枕木16を使用して、積み重ねた形態が示されている。
この第20実施形態では、前記の第19実施形態と相違する点は、ウェブ部3とフランジ部4とにより形成される溝側の側面における、ウェブ部3またはフランジ部4、あるいはアーム部5(図示を省略する)に、所定の高さの溶接ビード22を設けて、溶接ビード22による積み重ね用の間隔保持部8を設けた形態である。この形態の場合も、フランジ部4に設ける場合は、フランジ部4が傾斜しているために、ウェブ部3における溶接ビード22の高さ寸法よりも溶接ビードの肉盛りを薄くしても、所定の高さに形成することができる。その他の構成は、前記実施形態と同様である。
本発明を実施形態する場合、図示を省略するが、鋼矢板本体の表裏両面の対応する同じ位置に間隔保持部を設けるようにしてもよく、このようなハット形鋼矢板を積み重ねた場合、間隔保持部が重合されるため、各間隔保持部の高さ寸法を1/2にすることができる。このような形態では、さらに、幅方向の中央等に、一方の間隔保持部に突起を設けた雄型間隔保持部とし、他方の間隔保持部に凹部を設けた間隔保持部雌型とし、これらを重合するように嵌合させると確実に横ずれを防止することができる。
本発明を実施する場合、ハット形鋼矢板2におけるウェブ部3またはフランジ部4(両フランジ部の意)あるいはアーム部5(両アーム部の意)のいずれか1箇所または2箇所以上に、板状部材21,棒状部材20または山形鋼13等の形鋼部材による間隔保持部材9を、ハット形鋼矢板2の長手方向に、間隔をおいて独立し断続して取り付けるか、または連続して取り付けけることによって、積み重ね用の間隔保持部8を形成する場合には、フランジ部4の傾きに制限されることはなく、また、従来の圧延設備に、新規に孔型ロールを準備せずに、現存圧延設備および現存のハット形鋼矢板2を、積み重ね用の間隔保持部8を有する新たなハット形鋼矢板1として、その積み重ね間隔の保持が可能となる。間隔保持部材9をハット形鋼矢板2の長手方向に、それぞれ独立して断続して間隔保持部材9を取り付けて間隔保持部8を形成する場合は、ハット形鋼矢板2の長手方向に少なくとも2箇所以上に設けるとよく、例えば、フランジ部4の場合は、両フランジ4で4部材の間隔保持部材9を設け、同様にアーム部5の場合は、両アーム部5で4部材の間隔保持部材9を設ける。また、ウェブ部3の幅方向に延長するように間隔保持部材9を設ける場合には、ハット形鋼矢板2の長手方向に2部材の間隔保持部材9を設ける。ウェブ部3の幅方向に間隔を置くと共にウェブ部3の長手方向に間隔をおいて設ける場合は、2部材あるいは4部材の間隔保持部材9を設けて、上位に位置する間隔保持部8を備えたハット形鋼矢板1を支持するようにすればよい。
なお、本発明において、ハット形鋼矢板2の長手方向または幅方向に連続した間隔保持部材9を溶接により固定して間隔保持部8とする場合に、間隔保持部材9をその長手方向に断続した溶接または連続した溶接により固定するようにしてもよい。溶接としては、例えば、隅肉溶接でよい。
本発明のハット形鋼矢板の第1実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第1実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第2実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第2実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第3実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第3実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第4実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第4実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第5実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第5実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第6実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第6実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第7実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第7実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第8実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第8実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第9実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第9実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第10実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第10実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第11実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第11実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第12実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の第12実施形態の鋼矢板を積み重ねる形態を示す正面図である。 本発明の鋼矢板の第13〜第17実施形態を示す一端側の斜視図である。 本発明の鋼矢板の第18実施形態を示す一端側の斜視図である。 本発明の鋼矢板の第19実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の鋼矢板の第19実施形態を示す一端側の斜視図である。 本発明の鋼矢板の第20実施形態を示すものであって、(a)は一端側の斜視図、(b)は正面図である。 本発明の鋼矢板の第20実施形態を示す一端側の斜視図である。 ハット形鋼矢板を積み重ねる場合の形態を示す正面図である。 ハット形鋼矢板を積み重ねる場合の他の形態を示す正面図である。 ハット形鋼矢板を木材を利用して積み重ねる場合の形態を示す正面図である。 ハット形鋼矢板を木材を利用して積み重ねる場合の他の形態を示す正面図である。 従来のU形鋼矢板を積み重ねる場合の形態を示す側面図である。 本発明において使用するハット形鋼矢板を示す正面図である。 図36における継手部を拡大して示す正面図である。
符号の説明
1 間隔保持部を備えたハット形鋼矢板
2 ハット形鋼矢板
3 ウェブ部
4 フランジ部
5 アーム部
6 継手部
7 継手開口溝
8 間隔保持部
9 間隔保持部材
10 継手本体部
11 鋼矢板本体部
12 溝
13 山形鋼
14 辺
15 支持部
16 枕木
17 水平保持部材
18 ハット形鋼矢板郡
19 基端側突出部
20 棒状部材
21 板状部材
22 溶接ビード
23 U形鋼矢板
24 木材

Claims (12)

  1. ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、
    前記ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けたことを特徴とする間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  2. ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、前記ウェブ部に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けたことを特徴とする間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  3. ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、各フランジ部に、板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けたことを特徴とする間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  4. ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、各アーム部に、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して取り付けることで、間隔保持部を設けたことを特徴とする間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  5. ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、
    前記ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、必要高さを有した溶接ビードを、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して設けて形成された積み重ね用の間隔保持部を備えていることを特徴とする間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  6. ウェブ部の両端に一対のフランジ部が連設され、前記フランジ部の他端にアーム部が連設されていると共に、そのアーム部の先端部に継手部を設けた断面ハット型形状であり、熱間圧延加工により製造されるハット形鋼矢板において、
    前記ウェブ部、フランジ部、アーム部の3箇所のうち少なくとも1箇所以上に、板状部材、棒状部材または形鋼部材あるいは必要高さを有した溶接ビードのいずれか1つまたは2つ以上を設けることによる積み重ね用の間隔保持部を、ハット形鋼矢板の長手方向に断続または連続して設けたことを特徴とする間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  7. 積み重ね用の間隔保持部が、ハット形鋼矢板を積み重ねた場合の横ずれ防止用ストッパを兼ねていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  8. 積み重ね用の間隔保持部が、ハット形鋼矢板を積み重ねた場合の横ずれ防止用ストッパを兼ねた積み重ね用の間隔保持部であることを特徴とする請求項5に記載の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  9. 請求項1〜5または7における板状部材、棒状部材または形鋼部材のいずれかからなる積み重ね用の間隔保持部材を、溶接、接着、ボルト、リベット、ビス、鋲のいずれかの固定手段により、ハット形鋼矢板に取り付けていることを特徴とする間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  10. 積み重ね用の間隔保持部は、矢板打設機における把持装置により把持する矢板上端部把持位置から離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の間隔保持部を備えたハット形鋼矢板。
  11. 請求項1〜9のいずれかの間隔保持部を備えたハット形鋼矢板を上下に積み重ねる方法において、上位に位置するハット形鋼矢板は、下位に位置するハット形鋼矢板における間隔保持部により支持され、かつ上位に位置するハット形鋼矢板における継手部と、下位に位置するハット形鋼矢板における継手部とが接触しないように間隙を介して積み重ねられることを特徴とするハット形鋼矢板の積み重ね方法。
  12. 請求項11のハット形鋼矢板の積み重ね方法により複数積み重ねられたハット形鋼矢板郡と、枕木とを交互に積み重ねるハット形鋼矢板の積み重ね方法において、ハット形鋼矢板郡における枕木に最も近い位置のハット形鋼矢板における各アーム部と枕木との間に、少なくとも間隔保持部の高さ寸法を有する水平保持部材を介在させて、枕木とハット形鋼矢板の継手部とが接触しないようにこれらの間に間隙を設け、かつ前記水平保持部材により、ハット形鋼矢板郡上の枕木を水平状態で支持するようにしたことを特徴とするハット形鋼矢板の積み重ね方法。
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