JP2008110035A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】大型の表示装置による迫力ある画像演出に加え、よりインパクトの強い新たな演出効果を楽しむことのできる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段と、を備え、前記可動演出手段は、それぞれ半透明状に形成され、前記表示手段に対して前後方向に重合した状態で覆設可能な複数の被覆体と、これら被覆体を駆動し、前記被覆体の重合枚数を変えることのできる駆動手段とを備える構成とした。
【選択図】図14
【解決手段】遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段と、を備え、前記可動演出手段は、それぞれ半透明状に形成され、前記表示手段に対して前後方向に重合した状態で覆設可能な複数の被覆体と、これら被覆体を駆動し、前記被覆体の重合枚数を変えることのできる駆動手段とを備える構成とした。
【選択図】図14
Description
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、代表的な遊技機として、遊技者による発射ハンドルの操作で遊技球を遊技盤の遊技領域に発射させ、遊技領域に植設された多数の遊技釘との衝突を繰り返しながら遊技球を転動流下させつつ遊技領域に設けられた入賞口に遊技球を入賞させることで賞球を獲得するようにしたパチンコ遊技機がある。
また、近年のパチンコ遊技機は、上記遊技盤に、遊技状態に応じた演出画像を表示する液晶表示装置などの表示手段を設けたものが一般的となっており、この表示手段上で、例えばアニメーションや実写画像などを用いて、ストーリー性を有する多彩な演出表示を行い、遊技をより盛り上げるようにしている。
しかし、上記表示手段は、通常、遊技盤に埋設された構成となっており、遊技球を転動させる遊技領域の面積をある程度確保する必要があるために、表示手段の表示面積の大きさはおのずと制限されることになる。したがって、折角の美しい画像などを用いて演出表示を行ったとしても、画像が小さくなってインパクトに欠けるものとなっていた。
そこで、前面側に遊技領域を形成した遊技盤を、その一部又は全部が透光性を有する部材により形成し、この遊技盤の背後に、前記遊技領域と略同一面責を有する大型の液晶表示装置を配設したパチンコ遊技機が提案された。(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2006−230644号公報
しかしながら、上述したパチンコ遊技機は、遊技盤の後方に配設した大型の表示手段により迫力ある画像表示は可能であるが、結局のところは画像表示の演出のみに止まっていた。
そこで、市場からは、大型の表示装置による迫力ある画像演出に加え、よりインパクトの強い新たな演出効果を楽しむことのできる遊技機の提供が望まれている。
本発明は、上記課題を解決することのできる遊技機を提供することを目的としている。
請求項1記載の本発明では、遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段と、を備え、前記可動演出手段は、それぞれ半透明状に形成され、前記表示手段に対して前後方向に重合した状態で覆設可能な複数の被覆体と、これら被覆体を駆動し、前記被覆体の重合枚数を変えることのできる駆動手段と、を備える遊技機とした。
請求項2記載の本発明では、請求項1記載の遊技機において、前記駆動手段を制御して前記被覆体の動作を制御する被覆体制御手段を備え、この被覆体制御手段は、遊技状態の変化に応じて前記被覆体の重合枚数を漸次変えることを特徴とする。
請求項3記載の本発明では、請求項1又は2に記載の遊技機において、前記表示手段は遊技状態の変化を示唆する識別情報を表示可能であり、前記被覆体は、前記識別情報を被覆可能としたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技機において、前記被覆体は、前記演出画像表示領域の所定箇所を被覆可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、表示手段による演出表示に加え、透光性を有する遊技盤の背後における可動演出手段による動きによって、インパクトのある演出が可能となり、しかも、可動演出手段を構成する半透明状の被覆体の重合枚数を変えることで、前記演出表示の視認性を変化させ、多彩な演出を可能として遊技興趣を向上させることができる。
本実施形態に係る遊技機は、遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段とを備え、前記可動演出手段は、それぞれ半透明状に形成され、前記表示手段に対して前後方向に重合した状態で覆設可能な複数の被覆体と、これら被覆体を駆動し、前記被覆体の重合枚数を変えることのできる駆動手段とを備える構成としたものである。
すなわち、遊技釘や入賞口などを含む遊技部材が設けられた遊技領域を前面に形成した透明な遊技盤と、例えば液晶表示装置からなり、前記遊技領域と略同等の表示領域を有する大型の表示手段との間に、これも遊技領域と同等の広さを有する演出空間を設け、この演出空間に機械的な動きを伴う可動体を備えた可動演出手段を配設し、遊技盤を透して視認可能な表示手段(液晶表示装置)による迫力のある演出画像表示に加え、さらに、この表示手段の前方において可動演出手段による新鮮かつダイナミックな演出を実行して、インパクトの強い演出を可能としている。
本実施形態に係る可動演出手段は、それぞれ半透明状に形成され、前記表示手段に対して前後方向に重合した状態で覆設可能な複数の被覆体と、これら被覆体を駆動し、前記被覆体の重合枚数を変えることのできる駆動手段とを備える構成としている。
被覆体としては、前記演出空間における限られた奥行きの深さに複数毎重合配置できるような薄膜状のものが望ましく、かかる薄膜状の半透明の被覆体が重合される枚数によって、その後方で表示される演出画像などの視認状態を変化させるのである。なお、被覆体は、通常は演出画像表示領域外に格納されており、必要に応じて駆動して所定箇所を被覆する構成としておくとよい。
また、かかる被覆体を駆動させる駆動手段としては、例えばモータなどが考えられ、モータの回転により、各被覆体を表示手段の平面方向にそれぞれ独立して平行移動可能な構成とするとよい。
このように、本実施形態によれば、表示手段による演出表示に加え、透光性を有する遊技盤の背後における可動演出手段による動きによって、インパクトのある演出が可能となり、しかも、可動演出手段を構成する被覆体の重合枚数を変えることで、前記演出表示の視認性を変化させ、多彩な演出を可能として遊技興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、前記駆動手段を制御して前記被覆体の動作を制御する被覆体制御手段を備え、この被覆体制御手段は、遊技状態の変化に応じて前記被覆体の重合枚数を漸次変えるようにすることができる。
ここで、本実施形態に係る遊技機の遊技状態の変化とは、例えば、遊技領域に発射した遊技球が所定の入賞口に入賞したことを契機に、制御部により特別遊技抽選を実行する遊技状態(所謂「通常遊技状態」)があり、抽選結果を受けて、表示手段上で複数の識別情報(例えば0〜9までの数字を示す装飾図柄など)を変動表示させるとともに、所定の演出画像(例えばキャラクタ画像)などを動画にて表示する。そして、前記識別情報が所定の組合せ(例えば、「7−7−7」など)で停止表示された場合、多量の賞球獲得機会が得られる特別遊技状態(所謂「大当たり遊技状態」)に移行する。このように、通常遊技状態から特別遊技状態に移行する場合の遊技状態の変化をはじめ、例えば、表示手段に表示されている前記複数の装飾図柄の変動状態の変化や、前記キャラクタ画像などの変化までも含めた概念である。
装飾図柄の変動状態の変化について、より具体的に説明すると、例えば、複数の装飾図柄の変動表示から停止表示までが一連で表示される通常の変動状態と、複数の装飾図柄が変動表示された後、全ての装飾図柄が略同時に停止表示されるのではなく、一の装飾図柄を残して他の装飾図柄が同一図柄で停止表示され、暫くは残り一つの装飾図柄が変動中の状態が継続される、所謂「リーチ状態」を伴う変動状態とがある。
この「リーチ状態」では、変動中の一の装飾図柄が、他の停止表示されている装飾図柄と同一図柄で停止表示されば前述の大当たり遊技状態に移行することになるが、通常、変動中の装飾図柄が停止するまでの間、表示手段上では、このリーチ状態に応じた特別の演出表示がなされる。本実施形態では、このように、変動状態が通常の変動状態ではなく、リーチ状態を伴ったり、演出画像が通常の演出表示ではなく特別の演出表示がなされたりする場合についても、遊技状態の変化と見なすものとしている。
したがって、本実施形態によれば、装飾図柄の変動表示がなされた場合に、例えば前記被覆体が重合状態に可動して装飾図柄の変動状況を見難くしておき、リーチ状態になれば、変動中の装飾図柄が停止表示されるまでの間に、被覆体の重合枚数が漸次変わっていくという演出を実行することができる。
すなわち、本実施形態に係る遊技機では、前記表示手段は遊技状態の変化を示唆する識別情報(装飾図柄)を表示可能であり、前記被覆体は、前記識別情報を被覆可能とした構成となっている。なお、識別情報としては、上述した装飾図柄に限るものではなく、例えば、特別図柄として7セグなどで表示することもできる。そして、かかる特別図柄が表示される領域を前記被覆体で覆うように構成してもよい。
また、前記被覆体は、上述してきたように識別情報を被覆するのみならず、前記演出画像表示領域の所定箇所を被覆するように駆動させることもできる。
例えば、識別情報の変動中に、演出画像表示領域の所定箇所に特定の演出画像を表示する一方で、この演出画像を複数の被覆体を重合させた状態で被覆して遊技者からは見難くしておき、遊技の進行に応じて漸次被覆体の重合枚数を減らしていき、演出画像が徐々に明示されていくような演出が可能である。
上述してきた被覆体を用いた演出動作の一例について説明する。
例えば、装飾図柄の変動表示がなされると同時に、演出画像表示領域では所定の画像による演出表示が開始される。そして、前記被覆体が駆動して、装飾図柄を表示する領域上で重合状態となり、装飾図柄の変動状況が見難くなる。
その後、一枚ずつ被覆体が所定箇所に移動して、装飾図柄の表示領域上では重合枚数が一枚ずつ減っていき、装飾図柄の停止状態がはっきりと視認可能となる。
このときにリーチ状態になった場合、所定箇所に重合状態となっている被覆体の後方では、特定の演出図柄が表示される。しかし、被覆体の重合枚数が多く、その演出図柄を遊技者は視認できない。
そして、変動中の装飾図柄が停止表示されるまでの間に、被覆体の重合枚数が漸次減っていき、徐々に演出図柄が明瞭に見えてくる。この演出図柄は、現在のリーチ状態が大当たり遊技状態に移行することを示す特定の組合せとなるか否かの確率(所謂「期待度」)を示すものであり、例えば高確率で大当たりになる演出図柄がはっきりと見えた場合は遊技者の喜びは極めて大きく、また、大当たりになる確率が低いことを示す演出図柄が見えた場合には落胆するものの、見辛かった演出図柄が徐々に確認できるという従来にない面白さを味わうことができ、遊技興趣の向上が期待できる。
以下、本発明に好適な実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下において説明する実施形態においては、遊技機をパチンコ遊技機に適用した場合としている。
[遊技機の構成]
遊技機の概観について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。
遊技機の概観について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。
本体枠12の開口12a内部には、画像を表示する表示手段としての液晶表示装置32、可動部材内蔵ケース31及び遊技盤14等が配設されている。
遊技盤14と液晶表示装置32との間には所定の演出空間が形成されており、本実施形態では、この演出空間に前記可動部材内蔵ケース31を配設している。また、本実施形態では、遊技盤14と液晶表示装置32と可動部材内蔵ケース31とは、正面視において略同形同面積としている。
なお、遊技盤14、可動部材内蔵ケース31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
遊技盤14は、その全部が透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の遊技釘13が打ちこまれている。なお、遊技盤14は、その一部が透光性を有する部材で形成されていてもよい。
可動部材内蔵ケース31は、透光性を有した材料で矩形箱状に形成されており、遊技盤14の後方(背面側)で、かつ液晶表示装置32の前方(前面側)に配設される。つまり、可動部材内蔵ケース31は、遊技盤14と液晶表示装置32とによって挟持された状態で配設されている。そして、この可動部材内蔵ケース31の内部に、パチンコ遊技機10の遊技状態に合せて可動する可動部材51が内蔵されている。かかる可動部材51は本実施形態の要部となるものであり、後に詳述する。
表示手段の一例である液晶表示装置32は、前記可動部材内蔵ケース31を挟んで、遊技盤14の背後に設けられている。なお、本実施形態では、遊技盤14の全部を透光性を有する材料で形成しているが、透光性を有する材料が遊技盤14の一部に用いられていてもよく、その場合であれば、液晶表示装置32は、遊技盤14の透光性を有する部材の背後に配置されることになる。
すなわち、この液晶表示装置32は、遊技に関する表示を可能とする演出画像表示領域32aを有しており、この演出画像表示領域32aは、可動部材内蔵ケース31及び遊技領域15の全部又は一部、あるいは遊技領域外域16の全部又は一部を透して遊技者側から視認可能となっている。さらに、液晶表示装置32は、前記演出画像表示領域32aに、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域32bを備えている。なお、遊技状態に応じた演出画像とは、上述した遊技状態の変化に応じて、例えば変動表示されるキャラクタ画像(図14(a)参照)や装飾図柄等を意味する。具体的には、演出画像表示領域32bは、前記演出画像表示領域32aであって遊技領域15と重合する略円形の部分で形成される。
また、本実施形態において、遊技盤14における透光性領域の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けたことにより、例えば、障害釘の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能である。
遊技盤14の外側となる扉11の所定位置には、発光表示手段としての装飾ランプ133a,133bが配設されており、遊技状態に合わせた所定の発光態様の表示を行う。
また、この扉11には、ガラス体などからなる透光性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。また、保護板19の上方位置には、スピーカ46L,46Rが左右に配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときに、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が、発射ハンドル26の回転角度に応じた発射強度で、遊技盤14の遊技領域15に順次発射されてパチンコ遊技が進められることになる。
次に、図3〜5を参照しながら、パチンコ遊技機10の構成についてさらに詳細に説明する。図4は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す正面図、図5は遊技盤14の背部に重合状態に設けられた可動部材内蔵ケース31を示す説明図である。また、図3はパチンコ遊技機10の上皿20の上部に設けられた電飾ユニット53の拡大図である。なお、図3〜5を用いたパチンコ遊技機10の概観の以下の説明では、図1及び図2を用いた説明と重複する部分を省略することがある。
図4に示すように、遊技盤14の遊技領域15には、2つのガイドレール30(30a及び30b)、遊技釘(図示せず)、障害物55,57、通過ゲート54、始動口25、羽根部材23、大入賞口39、一般入賞口56a〜56dが設けられている。
遊技盤14の左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技領域15の上部に移動し、複数の遊技釘13、遊技領域15上に設けられた障害物55、57等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域15の下方に向かって流下する。
遊技領域15の略中央に設けられた障害物57の下部には、入賞口の一つである始動口25が設けられており、遊技領域15に設置された障害物57や遊技釘13との衝突しながら転動した遊技球がこの始動口25へ入賞すると、後述する特別図柄ゲーム及び大当たり抽選が開始される。すなわち、始動口25は、特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる入賞口である。
また、図3に示すように、電飾ユニット53の中央に配置された表示器ケース37には、特別図柄表示器33が収容されており、この特別図柄表示器33は、7セグメントLED41で構成されている。この7セグメントLED41は、前記始動口25に遊技球が入賞した場合に、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLED41の点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が異なってくるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
そして、表示器ケース37の左右両側には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合に、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行を保留する回数(所謂、「特別図柄の保留球数」)を点灯によって表示する。変動表示していた特別図柄が停止表示されると、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。具体的に説明すると、特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示の実行が保留された回数に対応して左から順番に点灯され、特別図柄の変動表示が一旦停止表示され、次の保留されていた特別図柄の変動表示が開始されると、それに対応した特別図柄保留ランプは消灯される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として特別図柄の変動表示は保留される。
また、液晶表示装置32の演出画像表示領域32bにおいても、前述した始動口25に遊技球が入賞した場合には、特別図柄の変動表示の開始にあわせて、演出用の装飾図柄(図14参照)の変動表示が開始される。また、特別図柄に関する変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合には、変動表示中の演出用の装飾図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく演出用の装飾図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた演出用の装飾図柄が停止表示された場合には、保留されていた演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。つまり、液晶表示装置32の演出画像表示領域32bにおいて行われる演出用の装飾図柄の変動表示と、特別図柄の変動表示とは、その変動開始及び変動停止は同じタイミングで行なわれることとなる。
本実施形態では、前記特別図柄及び装飾図柄は、共に識別情報として機能するものであり、特別図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした前記特別図柄ゲームと、特別図柄と同期して行われる装飾図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとしたゲームとを併せて、「可変表示ゲーム」としている。したがって、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、前記始動口25に遊技球が入賞したことを契機として、可変表示ゲームが行われることになる。
また、遊技領域15の略中央の左側に設けられた通過ゲート54(図4参照)を遊技球が通過すると、特別図柄表示器33の右側に設けられた普通図柄表示器35において、“○”、“×”等の記号で構成された2つの表示用ランプが、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄として変動表示される。
さらに、表示器ケース37の下側には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、前述した普通図柄の変動中に、前記通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、点灯又は消灯によって、保留されている普通図柄の変動表示の実行可能な回数(所謂、「普通図柄の保留球数」)を表示する。つまり、普通図柄保留ランプ50a〜50dは、保留された普通図柄の変動表示の実行回数に対応して、左から順番に点灯され、変動が停止表示されると、次の保留されていた普通図柄の変動表示が開始され、それに対応した普通図柄保留ランプは消灯される。なお、普通図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として保留される。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口25の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂「普通電動役物」)23が閉鎖状態から開放状態となり、始動口25に遊技球が入りやすくなる。また、羽根部材23を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材23を閉鎖状態として、始動口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材23の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
図4に示すように、始動口25の下部には、大入賞口39が設けられている。この大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が特別遊技状態である大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39には、V・カウントセンサ101(図8参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ102(図8参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。
なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームという。したがって、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数されるため、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動されたシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ101を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ101を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技状態を大当たり遊技状態という。すなわち、大当たり遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、前述した始動口25、一般入賞口56a〜56d、大入賞口39における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、一般遊技状態において、大当たり遊技状態へ移行するか否かの大当たり抽選と、この抽選結果に応じた特別図柄ゲームとが行われ、前記特別図柄表示器33に停止表示される特別図柄に対応した装飾図柄の組み合わせが液晶表示装置32の演出画像表示領域32bに停止表示されるとともに、抽選結果に伴う演出画像についても液晶表示装置32の演出画像表示領域32bに表示されることになる。そして、抽選結果に当選すれば、前述した大当たり遊技状態に移行する。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10における遊技は、始動口25に遊技球が入球したことを契機に、遊技者にとって有利な遊技へ移行するか否かの抽選が行われ、特別図柄表示器33において特別図柄の変動表示が行われ、液晶表示装置32において演出としての装飾図柄が変動表示される可変表示ゲームが実行されるとともに、この可変表示ゲームに合わせて所定の演出表示が行われる遊技である。
ここで、本実施形態においては、役物の一例として、大入賞口39の役物が記載されているが、本発明はこれに限定されず、遊技盤上に2つ以上のいかなる数の役物が設けられてもよい。
また、本実施形態では、大当たり遊技状態の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンド又は2ラウンドである。なお、大当たり遊技状態の実行中における最大継続ラウンド数は限定されるものではない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御回路60(図8参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。
図5は遊技盤14の背部に重合状態に設けられた可動部材内蔵ケース31と可動部材51を示す正面図、図6は前記可動部材内蔵ケース31に設けられた可動部材51を説明する斜視図、図7は前記可動部材51が可動する様子を説明する正面模式図である。
図2、図4及び図5に示すように、本実施形態の可動部材内蔵ケース31は内側が中空の矩形箱状のケース体で形成され、遊技領域15と重合する部分に正面視略円形の開口部31aを設けている。すなわち、可動部材内蔵ケース31が遊技盤14と液晶表示装置32とによって挟持された状態で配設された場合でも、遊技者は遊技領域15を透して液晶表示装置32の演出画像表示領域32bに表示される演出画像等を視認することができる。
なお、本実施形態では、可動部材内蔵ケース31は開口部31aを有する構成としたが、少なくとも可動部材内蔵ケース31の前面及び後面を透光性を有する材料け形成すれば、特に開口部31aを設けなくてもよい。
前記可動部材内蔵ケース31の内側には、図5及び図6に示すように、機械的な動きを伴う可動部材51を備えた可動演出手段である可動演出機構36が配設されている。この可動演出機構36は、遊技盤14を透して視認される、液晶表示装置(表示手段)32による迫力のある演出画像表示に加え、さらに、この液晶表示装置32の前方において前記可動部材51を可動させつつ新鮮かつダイナミックな演出を実行して、インパクトの強い演出を可能とするものである。
本実施形態の可動演出機構36は、可動部材51としての複数の被覆体38と、これらの被覆体38を駆動する駆動手段42とを備えている。
それぞれの被覆体38は、図5及び図6に示すように、例えば前記演出画像表示領域32bの直径と略同じ長さの長尺部分と、その長尺部分の4分の1程度の長さの短尺部分を有する半透明素材からなるヘラ状薄膜部材で形成される。
より詳細に説明すると、本実施形態に係る被覆体38は、前記可動部材内蔵ケース31内において、液晶表示装置32に対して前後方向に重合した状態で覆設可能に構成されている。そして、被覆体38を後述するように移動させても、被覆体38同士が接触して移動の邪魔にならない程度の剛性及び厚味とを有する枠体(例えば透明なアクリル部材)をヘラ状に形成し、当該枠体に半透明のフィルム部材を貼付して半透明状に形成している。また、枠体を廃止して、被覆体38全体をセルロイド等の半透明な合成樹脂製で形成してもよい。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、全部で6枚の被覆体38が、その板面を液晶表示装置32の表示面に平行にした状態で、かつ液晶表示装置32に対して前後方向に重合させて覆設配設される。具体的には、6枚の被覆体38のうち3枚(以下「左被覆体38a」という。)は、図5及び図6に示すように、可動部材内蔵ケース31の正面視右側位置において、その長手方向の一端側が後述するモータ43aに軸支され、液晶表示装置32に対して前後方向に重合した状態で覆設配設される。一方、被覆体38の他の3枚(以下「右被覆体38b」という。)は、前記左被覆体38aと正面視左右対称となるようにその長手方向の一端側が後述するモータ43bに軸支され、液晶表示装置32に対して前後方向に重合した状態で覆設配設される。その際、左被覆体38aと右被覆体38bは、後述するように可動させても相互に接触しない程度の間隔を設けて互い違いに覆設される。したがって、かかる薄膜状の半透明の被覆体38が重合される枚数によって、その後方で表示される演出画像などの視認性を変化させることができる。
本実施形態の駆動手段42は、例えば公知のステッピングモータなどのモータ43を備えて構成され、モータ43は、図5及び図6に示すように、それぞれの被覆体38に対してそれぞれ独立して設けられている。具体的には、左被覆体38aを軸支するモータ43a,43a,43aが可動部材内蔵ケース31の左側壁に設けたブラケット31b,31b,31bにそれぞれ取付けられており、各回転軸82を前記液晶表示装置32の正面に対して垂直になるように向けた状態で前記可動部材内蔵ケース31内の正面視左端部で高さ方向の中央部近傍に重合状態に固設される。また、同様に、右被覆体38bを軸支するモータ43b,43b,43bが可動部材内蔵ケース31の右側壁に設けたブラケット31b,31b,31bにそれぞれ取付けられており、各回転軸82を前記液晶表示装置32の正面に対して垂直になるように向けた状態で正面視右端部で高さ方向の中央部近傍位置に重合して固設される。すなわち、前記可動部材内蔵ケース31の正面視で左右対称な位置に配置されている。
したがって、図5〜図7に示すように、各モータ43の回転によって、軸支部分を中心にしてそれぞれの被覆体38を独立して回動させることで、各被覆体38を表示手段の平面方向にそれぞれ独立して平行移動可能としている。すなわち、駆動手段42を構成するモータ43は、前記被覆体38の軸支部分を中心として所要の角度範囲で任意に被覆体38を回動させつつ、前記被覆体38の重合枚数を変えることができる構成としている。そうすることで、図7に示すように、左右の被覆体38a、38bが、軸支部分に対して長手方向の反対側をなす被覆部38cにおいて互い違いに重合し、駆動手段42を介してその重合枚数を変えることで被覆体38の後方の液晶表示装置32に表示される識別情報や演出画像等の視認性を変化させるのである。
なお、被覆体38は、前記可動部材内蔵ケース31の内で各被覆体38を表示手段の平面方向にそれぞれ独立して平行移動可能であればヘラ状に限らずいかなる形状でもよい。例えば、三日月状、細長楕円状、さらには矩形状、円状等であってもよい。また、駆動手段42は、モータ43のみに限らず、モータ43とカム機構とを組み合わせたものでもよい。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、前記駆動手段42、すなわちモータ43を制御して前記被覆体38の動作を制御する被覆体制御手段を備えている。すなわち、駆動手段42は被覆体制御手段としての後述するサブCPU206からの信号を受けて駆動することで、遊技状態の変化に応じて前記被覆体38の重合枚数を漸次変えることができるが、かかる動作についての詳細は後述する。
なお、本実施形態において、画像を表示する表示手段として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。また、本実施形態においては、液晶表示装置32とは別に特別図柄表示器33及び普通図柄表示器35を備えるように構成したが、これに限らず、液晶表示装置32に特別図柄及び普通図柄を変動表示させるように構成してもよい。また、変動表示手段として液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、ドラム、ベルト、リーフ等を変動表示手段として採用してもよい。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図8を用いて説明する。図8は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図8を用いて説明する。図8は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものであり、副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御、可動部材制御等)を行うものである。
主制御回路60は、図8に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このメインCPU66は、副制御回路200にコマンドを送信して可動部材である被覆体38を駆動させるための可動部材制御手段として機能する他、例えば、特別遊技実行手段や抽選手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり抽選テーブル(図9参照)等の各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図8に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、通過ゲート54に設けられている。この通過球センサ114は、通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。始動入賞球センサ116は、始動口25に遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材23に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図4に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソー(図示せず)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行なう払出装置128、遊技球の発射を行なう発射装置130、カードユニット150が接続されている。
さらに、主制御回路60には、ランプ制御回路76が接続されており、このランプ制御回路76は、メインCPU66からの指示に従い、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器33(7セグメントLED41)、普通図柄表示器35(表示用ランプ)等を制御する。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ133a,133bの制御等を行なう。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、本実施形態の要部である被覆体38の動作を制御する被覆体制御手段、可変表示制御手段、音発生制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどのランプ133a,133bの制御を行うランプ制御回路240、可動部材である被覆体38の動作制御を行うための可動部材制御回路260とから構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。
プログラムROM208には、上述した遊技状態の変化に応じて可動部材としての被覆体38の重合枚数を漸次変えるために、サブCPU206により実行される被覆体38の複数種類の可動パターンデータや、パチンコ遊技機10の特別図柄の変動表示に関連して実行される液晶表示装置32の画像表示に伴う複数種類の演出画像データや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出画像データが記憶されており、その他には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブル等各種のテーブルも記憶されている。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に伴う複数種類の演出パターンや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出パターン等の演出画像データ等を、液晶表示装置32に画像を表示させる制御を行うものである。
音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、スピーカ46から音声を発生させるものである。
ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うものである。
可動部材制御回路260は、上述した駆動手段42のモータ43に接続され、プログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、サブCPU206からの指示により前記モータ43を制御して前記被覆体38の動作を制御するものである。
なお、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の制御回路において、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200を別々に構成しているが、主制御回路60と副制御回路200とを同じ基板で構成してもかまわない。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
[遊技機の動作]
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技状態について簡潔に説明する。本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態は、大別して一般遊技状態(大当たりの抽選を行いながら遊技球を消費する、所謂遊技者に不利な状態)と大当たり遊技状態(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な状態)に分かれる。そして、前記一般遊技状態においては、詳細は後述するが、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に応じて、通常モード、確変モードまたは時短モードに分かれる。さらに、前記大当たり遊技状態においては、後述の特別図柄制御処理において抽選された、前記特別図柄表示器33に停止表示される特定の数字図柄により、15R確変大当たり遊技状態、2R確変大当たり遊技状態又は15R通常大当たり遊技状態の、3種類の大当たり遊技状態が決定する。
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技状態について簡潔に説明する。本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態は、大別して一般遊技状態(大当たりの抽選を行いながら遊技球を消費する、所謂遊技者に不利な状態)と大当たり遊技状態(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な状態)に分かれる。そして、前記一般遊技状態においては、詳細は後述するが、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に応じて、通常モード、確変モードまたは時短モードに分かれる。さらに、前記大当たり遊技状態においては、後述の特別図柄制御処理において抽選された、前記特別図柄表示器33に停止表示される特定の数字図柄により、15R確変大当たり遊技状態、2R確変大当たり遊技状態又は15R通常大当たり遊技状態の、3種類の大当たり遊技状態が決定する。
前記一般遊技状態における確変モード又は時短モードでは、特別図柄及び普通図柄が変動表示を開始して停止表示されるまでの変動時間が、通常モードよりも短く設定され、さらに、前記普通図柄の抽選の結果が“当たり”の場合(つまり、前述した普通図柄表示器35において、表示用ランプが“○”で停止表示された場合)、始動口25に付設された羽根部材23の開放時間が通常モードよりも長く設定される。そのため、始動口25に遊技球が入賞し易くなるので、単位時間当たりの大当たり抽選回数が通常モードに比べて著しく増加かし、かつ始動口25への入賞に対する賞球の払い出しも増加するため、遊技球の目減りが少なく、遊技者にとって有利な状態といえる。
また、前記時短モードは、前記特別図柄の変動回数を所定回数(例えば100回)消化すると、前記一般遊技状態は時短モードから通常モード(パチンコ遊技機10において最も基本的な一般遊技状態)に移行する。一方、前記確変モードにおいては、次の大当たり遊技状態に当選するまで、確変モードは維持される。さらに、確変モードでは、図9の大当たり抽選テーブルに示すように、大当たり抽選の当選確率が通常モードや時短モードよりも高確率に設定されている。
本実施形態における前記3種類の大当たり遊技状態(15R確変大当たり遊技状態、2R確変大当たり遊技状態又は15R通常大当たり遊技状態)は、後述の特別図柄制御処理において、前記大当たり抽選テーブル(図9参照)を参照して、一般遊技状態(通常モード、時短モード又は確変モード)によってそれぞれ異なる抽選確率で抽選される。このとき、大当たり遊技状態に当選すると、前記特別図柄表示器33に停止表示される特別図柄は、15R確変大当たり遊技状態の場合は、例えば、“7”の特別図柄が表示され、2R確変大当たり遊技状態の場合は、例えば、“3”の特別図柄が表示される。また、15R通常大当たり遊技状態の場合は、例えば、“5”の特別図柄が表示される。そして、15R確変大当たり遊技状態又は2R確変大当たり遊技状態の終了後は、前記一般遊技状態は確変モードが設定され、15R通常大当たり遊技状態終了後は、前記一般遊技状態は時短モードが設定される。すなわち、15R確変大当たり遊技状態又は2R確変大当たり遊技状態においては、当該大当たり遊技状態終了後に、一般遊技状態が確変モードに設定されるため、遊技者にとって最も有利な遊技状態といえる。
以下、パチンコ遊技機10で実行される処理を図10〜図17に示す。
[メイン処理]
最初に、図10に示すように、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示器33に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS12)。そして、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示器35に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS13)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12及びステップS13の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図11を用いて説明する。
最初に、図10に示すように、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示器33に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS12)。そして、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示器35に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS13)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12及びステップS13の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図11を用いて説明する。
最初に、図11に示すように、メインCPU66は、大当たり抽選用乱数値等の各抽選値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、メインCPU66は、始動口25等への遊技球の入賞を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS23)。そして、この処理が終了するとステップS24へ処理を移す。
ステップS24においては、出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている各種の出力要求に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給する。すなわち、後述する各処理において、メインCPU66は、各種駆動遊技部材(つまり、パチンコ遊技機10の遊技領域15に配設されており、なおかつ遊技状態に応じて、その形態を変化させる遊技部材)に対する信号出力要求が、メインRAM70の所定領域に記憶された場合は、それに応じた信号を出力する。例えば、始動口25に付設されている羽根部材23を開放又は閉鎖するための普通電動役物ソレノイド118、大入賞口39に付設されているシャッタ40を開放又は閉鎖するための大入賞口ソレノイド121などの各ソレノイドの駆動要求があった場合、制御信号を出力して、各種駆動遊技部材を駆動させる処理を行なう。そして、この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドをメインRAM70の所定の領域にセットして副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、上述した可動部材(被覆体)51の可動パターンの種類を示す可動部材可動パターン指定コマンド、デモ表示コマンド、導出表示される特別図柄の種類を示す導出図柄指定コマンド等が含まれる。例えば、前記可動部材可動パターン指定コマンドを副制御回路200が受けると、可動部材制御回路260は、可動パターンに沿うように、可動演出手段を構成する被覆体38の各モータ43を駆動させる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
そして、ステップS26の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図10のステップS12において実行される特別図柄制御処理について図12を用いて説明する。
[特別図柄制御処理]
図10のステップS12において実行される特別図柄制御処理について図12を用いて説明する。
最初に、ステップS31の処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグを読み出しステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(00)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(00)でない場合には、ステップS34に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(00)の場合には、ステップS33へ処理を移し、特別図柄記憶チェック処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理では、詳細は後述するが、特別図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、"大当たり"の抽選、特別図柄の変動開始、特別図柄変動タイマのセット等を行い、特別図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS34においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(01)でない場合には、ステップS40に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(01)の場合には、特別図柄変動時間監視処理を行う。すなわち、ステップS35において、特別図柄変動タイマがタイムアップ(つまり"0")か否かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS36で特別図柄の停止処理を行うとともに、メインRAM70に記憶されている特別図柄保留個数を"1"減少するように記憶更新する。さらに、メインCPU66は、一般遊技状態が時短モードであるか判断し、時短モードの場合はメインRAM70に記憶されている時短回数を"1"減少するように記憶更新し、そして、時短回数が"0"(つまり時短モードの終了)になった場合は、一般遊技状態を通常モードにセットして、時短モードを終了させる。
次に、メインCPU66は、ステップS37において特別図柄が大当たりか否かを判断し、大当たりでなければステップS39において、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して処理を終了する。また、特別図柄が大当たりであった場合は、ステップS38の大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS40においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(02)でない場合には、ステップS43に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(02)の場合には、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず、メインCPU66は、ステップS41で大入賞口開放待ちタイマがタイムアップ(つまり"0")かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、ステップS42で大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理では、メインCPU66は、まず大入賞口39の開放をセット(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の開放指示を記憶する)し、次に大当たりの種類によって大入賞口開放タイマに大入賞口39の開放時間(例えば、大当たりが15R確変大当たり、又は15R普通大当たりの場合は30秒、2R確変大当たりの場合は1秒)をセットする。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放監視処理を示す値(03)をセットし処理を終了する。
ステップS43においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(03)でない場合には、ステップS50に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(03)の場合には、大入賞口開放監視処理を行う。大入賞口開放監視処理では、まずメインCPU66は、ステップS44で大入賞口開放タイマがタイムアップ(つまり"0")したか、又は、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞したか否かを判断する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、同時に、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞していなければ処理を終了する。そして入賞口開放タイマのタイムアップ、又は、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞のいずれか一方の条件を満たしたことで、ステップS45へ処理を移行する。
ステップS45においては、メインCPU66は、大入賞口閉鎖処理(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の閉鎖指示を記憶する)を実行してステップS46へ処理を移す。
ステップS46においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数(所謂ラウンド数)をカウントし、規定回数(15R通常大当たり又は15R確変大当たりでは15回、2R確変大当たりでは2回)に達したか否かを判断し、規定回数に達した場合はステップS49で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。また、メインCPU66は、大入賞口開放回数が規定回数に達していなかった場合は、ステップS47で、大入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過したか否かを判断し、大入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過しなかった場合(V・カウントセンサ102が遊技球の通過を検出しなかった場合)は、ステップS49で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。一方、メインCPU66は、大入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過した(つまり、V・カウントセンサ102が遊技球の通過を検出した)場合は、ステップS48へ処理を移す。
ステップS48では、メインCPU66は、大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、特別図柄制御フラグに再度大入賞口39の開放を要求する値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS50においては、メインCPU66は、大当たり終了処理を行う。大当たり終了処理では、大当たり図柄が15R確変大当たり又は2R確変大当たりの場合は、一般遊技状態を確変モードとし、大当たり図柄が15R通常大当たりの場合には、一般遊技状態を時短モードとして、さらに時短モード中の特別図柄の変動回数の上限(例えば100回)をメインRAM70の所定の領域に記憶する。最後にメインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図12のステップS33において実行される特別図柄記憶チェック処理について図13を用いて説明する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図12のステップS33において実行される特別図柄記憶チェック処理について図13を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS61において、特別図柄保留個数が"0"であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が"0"の場合には、ステップS62に処理を移し、特別図柄の保留個数が"0"でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS63に処理を移す。
ステップS62においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために、副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するためのデータを、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS63においては、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を要求する値(01)を、特別図柄制御フラグにセットし、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、大当たり抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、一般遊技状態を読み出し、読み出した一般遊技状態に基づいて、大当たりの抽選値が異なる複数の大当たり抽選テーブル(図9参照)から1つの大当たり抽選テーブルを選択する。そして、始動口25へ遊技球が入賞した時に抽出された大当たり抽選用乱数値と、前記選択された大当たり抽選テーブルを参照し、大当たりを抽選(15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり又は"はずれ"のうちのいずれかを決定)する。ここで、図9の大当たり抽選テーブルに示すように、通常モード又は時短モードにおける大当たり抽選テーブルと確変モードにおける大当たり抽選テーブルでは、大当たりの抽選値は、通常モード及び時短モードでは7/400(15R通常大当たり、15R確変大当たり及び2R確変大当たりの全て大当たり抽選値の合計)に設定されているのに対し、確変モードでは70/400(15R通常大当たり、15R確変大当たり及び2R確変大当たりの全て大当たり抽選値の合計)と設定されている。つまり、一般遊技状態における異なる遊技状態(通常モード、確変モード、時短モード)に基づいて大当たり抽選テーブルを選択することによって、大当たり遊技状態に移行する確率が異なることとなる。このように、一般遊技状態が確変モードである場合には、大当たり遊技状態に移行する確率は、通常モードや時短モードよりも向上することとなるので、遊技者にとって有利な状態といえる。また、この大当たり抽選処理において、被覆体38を動作させるためのコマンド(図11のステップS25参照)をメインRAM70の所定の領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS65に処理を移す。
ステップS65においては、メインCPU66は、大当たりであるか否かの判断処理を行う。この処理において、メインCPU66は、前述したステップS64の大当たり抽選処理における抽選結果が大当たりであった場合には、ステップS66に処理を移し、大当たりでなかった場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS66においては、大当たり図柄である特別図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS64で決定された大当たりの種類に対応して表示される特別図柄を決定する。例えば、15R確変大当たりに対しては、特別図柄は"7"が決定され、2R確変大当たりに対しては、特別図柄は"3"、又は、15R通常大当たりに対しては、特別図柄は"5"というように、それぞれの大当たりに対応して特別図柄は決定される。そして、決定された特別図柄は、メインRAM70の所定の領域に記憶される。これによって、特別図柄表示器33に、大当たりに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS67においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄に対応した特別図柄(例えば"7"、"3"、"5"以外の数字)を決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。これによって、特別図柄表示器33に、はずれに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS68では、遊技状態判別処理を行う。この遊技状態判別処理において、メインCPU66は、現在の一般遊技状態が、確変モード又は時短モードであるか否か判断し、確変モードもしくは時短モードの場合は、ステップS70へ処理を移行する。一方、現在の一般遊技状態が確変モード又は時短モードでない(つまり、通常モード)と判断した場合は、ステップS69において、通常モードの特別図柄変動時間(例えば10秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS70においては、メインCPU66は、確変モード又は時短モードの特別図柄変動時間(通常モードの特別図柄変動時間より短い時間、例えば5秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS71においては、メインCPU66は、特別図柄表示器33(図3参照)に対して、変動表示を開始させる要求をメインRAM70の所定の領域に記憶して、ステップS72へ処理を移す。この処理によって、特別図柄表示器33においては、前記ステップS69及びステップS70で特別図柄変動タイマにセットされた変動時間にあわせて、特別図柄の変動表示が行なわれ、所定時間経過後(特別図柄変動タイマがタイムアップした後)前記ステップS66及びステップS67で決定された"大当たり"又は"ハズレ"の特別図柄が停止表示されることとなる。
ステップS72では、液晶表示装置32の演出画像表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間の決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS66又はステップS67で記憶された"大当たり"又は"はずれ"のデータ、そしてステップS69又はステップS70で記憶された特別図柄変動時間等のデータに基づき、液晶表示装置32の演出画像表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間を決定して、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ここで記憶された装飾図柄や演出時間は、図11のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、装飾図柄が液晶表示装置32の演出画像表示領域32aに導出表示されるとともに、装飾図柄の変動時間も決定される。つまり、特別図柄表示器33で導出表示される特別図柄の変動時間と、液晶表示装置32に導出表示される装飾図柄の変動時間は、同期して行われることとなる。
[普通図柄制御処理]
図10のステップS13において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
図10のステップS13において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS101において、普通図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが普通図柄記憶チェック要求を示す値(00)であるか否か判断し、普通図柄制御フラグが(00)でない場合はステップS104へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(00)の場合は、ステップ103の普通図柄記憶チェック処理を行う。この普通図柄記憶チェック処理では、詳しくは図15を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、普通図柄の当り判定、普通図柄の変動開始、普通図柄の変動タイマのセット等を行い、普通図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS104においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(01)でない場合は、ステップS107へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(01)である場合は、ステップS105において、普通図柄変動タイマがタイムアップ(つまり"0")したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了する。一方、普通図柄変動タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS106において、普通図柄停止処理を行なう。この普通図柄停止処理においては、メインCPU66は、普通図柄表示器35に対して変動を停止する要求をセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これにより、普通図柄表示器35において、前記普通図柄記憶チェック処理で判定された、普通図柄の"当り"又は"はずれ"の判定結果が表示されることとなる。この処理が終了すると、メインRAM70の所定の領域に記憶されている普通図柄保留個数を"1"減少するように記憶更新する。そして、普通図柄制御フラグに(02)をセットして処理を終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(02)でない場合は、ステップS111へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(02)であった場合は、ステップS108へ処理を移し、普通図柄が当りか否かを判断する。そして、メインCPU66は、普通図柄が当りであると判断した場合は、ステップS109の普通電役開放処理に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄が当りではないと判断すると、ステップS110において、普通図柄制御フラグに普通図柄記憶チェックを要求する値(00)をセットして処理を終了する。
ステップS109における普通電動役物開放処理では、メインCPU66は、普通電動役物の羽根部材23の開放処理(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の開放を記憶する)を行う。さらに遊技台の遊技状態に合わせて、普通電動役物の羽根部材23の開放時間(例えば、遊技状態が確変モード又は時短モードの場合は3秒、通常モードの場合は0.2秒)を普通電動役物開放タイマにセットし、普通図柄制御フラグに(03)をセットして処理を終了する。
ステップS111においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(03)でない場合は、ステップS114へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(03)であった場合は、ステップS112へ処理を移し、普通電動役物開放タイマがタイムアップ(つまり"0")したかを判断する。そして、普通電動役物開放タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたと判断した場合は、ステップS113の普通電動役物閉鎖処理において、普通電動役物である羽根部材23を閉鎖状態(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の閉鎖を記憶する)にさせる。そして普通図柄制御フラグに(04)をセットして処理を終了する。
ステップS114においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグをクリア(つまり普通図柄の記憶チェックを要求する値"00"をセット)して処理を終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図14のステップS103において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。
図14のステップS103において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。
最初に、ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄保留個数が"0"であるか否かの判断を行い、普通図柄保留個数が"0"であると判断した場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。尚、この普通図柄保留個数はメインRAM70の所定の領域に記憶され、通過ゲート54を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば"4")を上限として"1"増加して記憶更新され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示が終了したときには、"1"減算して記憶更新される。一方、メインCPU66は、普通図柄の保留個数が"0"でないと判断した場合には、ステップS122において、普通図柄制御フラグに普通図柄変動タイマ監視要求の値"01"をセットし、ステップS123へ処理を移す。
ステップS123においては、普通図柄当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(通過ゲート54を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている普通図柄当り判定値とを参照する。そして、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、"○"図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、はずれ図柄(例えば、"×"図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。このように記憶された当り図柄、はずれ図柄は、普通図柄表示器35に導出普通図柄指定コマンドとして供給される。これによって、普通図柄表示器35は、普通図柄の変動表示(例えば"○"、"×"図柄を交互に点滅させる)を開始する。この後、ステップS124に処理を移す。
ステップS124においては、メインCPU66は、一般遊技状態が確変モード又は時短モードであるか否かを判断し、一般遊技状態が確変モード又は時短モードであった場合は、ステップS126において、メインCPU66は、通常モードより短い普通図柄変動停止時間(例えば5秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。一方、遊技状態が確変モード又は時短モードでない(つまり通常モード)場合は、ステップS125において、メインCPU66は、確変モード又は時短モードより長い普通図柄変動停止時間(例えば30秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図16を用いて説明する。なお、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図16を用いて説明する。なお、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から送られてきたコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの導出図柄指定コマンドを受信した場合に、その導出図柄指定コマンドに応じて複数の識別情報(例えば0〜9までの数字を示す装飾図柄など)を変動表示させるとともに、所定の演出画像(例えばキャラクタ画像)の表示制御を、液晶表示装置32の演出画像表示領域32aにおいて行うこととなる。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ133a,133bの発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。
ステップ207において、サブCPU206は、上述した駆動手段42を制御して前記被覆体38の動作を制御する可動部材制御処理(ステップ207)を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの可動部材可動パターン指定コマンドを受信した場合に、その可動部材可動パターン指定コマンドに応じた可動部材可動パターンに従って可動部材制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
[可動部材制御処理]
図16のステップS207において実行されるサブルーチンについて図17を用いて説明する。
図16のステップS207において実行されるサブルーチンについて図17を用いて説明する。
先ず、サブCPU206は、ステップS300において、可動部材(被覆体)51が動作中であるか否かを判断し、可動部材51が動作中の場合はステップS301へ処理を移す。また、可動部材51が動作中でない場合は、ステップ303に処理を移す。
可動部材51が動作中の場合のステップS301において、サブCPU206は、可動部材動作監視タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了しメインルーチンにリターンする。一方、可動部材動作監視タイマがタイムアップした場合は、サブCPU206は、ステップS302において、可動部材動作終了処理を行う。
可動部材51が動作中でない場合のステップS303において、サブCPU206は、可動部材動作要求があるか否か(つまり可動部材可動パターン指定コマンドがあるか否か)を判断し、可動部材動作要求がないと判断した場合は、処理を終了する。一方、可動部材動作要求があると判断した場合は、サブCPU206は、ステップS304に処理を移す。
ステップS304において、サブCPU206は、予め設定されている可動部材可動パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、上述した主制御回路60から送信される可動部材可動パターン指定コマンドに対応する可動部材可動パターンデータを前記プログラムROM208から選択、すなわち決定する。前記ステップS304の処理が終了したら、サブCPU206は、ステップS305に処理を移す。
ステップS305において、サブCPU206は、可動パターンデータ出力処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、プログラムROM208の所定の領域に記憶されている前記可動部材可動パターンデータの出力要求に基づいて駆動制御するための信号を、可動部材制御回路260を介して駆動手段42のモータ43に供給する。このようにして、被覆体制御手段としてのサブCPU206は、遊技状態の変化に応じて被覆体38の重合枚数を漸次変えるのである。前記ステップS305が終了したら、サブCPU206は、ステップS306に処理を移す。なお、可動部材51(被覆体38)の可動パターンの例については後述する。
ステップ306において、サブCPU206は、可動パターンに応じた可動部材動作時間を可動部材動作監視タイマにセットして、可動部材制御処理を終了する。
ここで、上述した可動パターンデータ出力処理による可動部材51(被覆体38)の可動パターン例について、図面に基づいて具体的に説明する。図18〜図21は、被覆体38の可動パターン例を説明するパチンコ遊技機10の正面模式図である。
本実施形態の表示手段としての液晶表示装置32は、図18(b)及び図19に示すように、遊技状態の変化を示唆する識別情報である装飾図柄を表示する。93は装飾図柄の変動表示領域であり、演出画像表示領域32bの中央近傍に配置されている。なお、この変動表示領域93の配置は本実施形態の例に限らず、被覆体38で被覆できる演出画像表示領域32bの任意の位置でよい。
ここで遊技状態の変化を示唆するとは、例えば、遊技状態が通常遊技状態から特別遊技状態(大当たり遊技状態)に移行する可能性があることを暗示することを意味する。例えば複数の識別情報(例えば0〜9までの数字を示す装飾図柄など)のうち、一つの装飾図柄を残して他の装飾図柄が同一図柄で停止表示し、その一つの装飾図柄を変動表示する状態である所謂「リーチ状態」は、大当たり遊技状態への移行、すなわち遊技状態の変化を示唆することになる。
また、装飾図柄の変動中、あるいは上述したリーチ状態に表示される特別演出図柄92(大当たり遊技への期待度を示し、例えば特定のキャラクタ画像などからなる)があり、これも遊技状態の変化を示唆するものである。
本実施形態では、この特別演出図柄92を、演出画像表示領域32a上であって前記変動表示領域93と始動口25との中間位置である所定箇所に表示するようにしている。この特別演出図柄92は、現在のリーチ状態から大当たり遊技状態に移行するか否かの確率をイメージ表示するものであり、ここでは説明の便宜のため、高確率で大当たりになることを示す特別演出図柄92b(女の子の画像:図19(b)、図20参照)、大当たりになる確率が低いことを示す特別演出図柄92c(男の子の画像:図21参照)、大当たりになる確率がこれらの中間であることを示す特別演出図柄92a(狸の画像:図18参照)の3種類が設定されたものとしている。
また、本実施形態では、特別演出図柄92は最初に表示された形態から他の形態に変化するように表示制御されており、変化に応じて大当たりへの期待度も変わることから、遊技者を特別演出図柄92に惹きつけることができる。なお、特別演出図柄92を表示する箇所としては、前記変動表示領域93と上述した始動口25との中間位置に限るものではなく、被覆体38で被覆できる位置であればよい。
以下、遊技状態の変化に応じて、被覆体38の重合枚数が漸次変化する可動パターンについて説明する。
まず、例えば客待ち状態などで液晶表示装置32においてデモ表示処理が実行されている場合、被覆体38は、上述した可動部材内蔵ケース31のコーナ部45に格納(図5参照)されており、遊技者から見た場合に、被覆体38はその略全体が演出画像表示領域32b外に配置される。
次に、遊技者が遊技を開始して、例えば、可変表示ゲームが開始されると、装飾図柄の変動表示がなされると同時に、演出画像表示領域32bでは所定の画像による演出表示が開始される。
そして、図18(a)に示すように、可動部材内蔵ケース31に設けられた左右の全ての被覆体38a、38bが移動し、上述した被覆部38cが遊技状態の変化を示唆する変動表示領域93を被覆する状態で移動を停止する。すなわち、半透明の被覆体38が全て重なることから、透視による視認性は最も低いレベルとなり、装飾図柄の変動状況や停止状態が見難くなる。
そして、図18(a)に示すように、可動部材内蔵ケース31に設けられた左右の全ての被覆体38a、38bが移動し、上述した被覆部38cが遊技状態の変化を示唆する変動表示領域93を被覆する状態で移動を停止する。すなわち、半透明の被覆体38が全て重なることから、透視による視認性は最も低いレベルとなり、装飾図柄の変動状況や停止状態が見難くなる。
その後、図18(b)に示すように、被覆体38が前記変動表示領域93を被覆した状態から、前記被覆体38が一枚ずつ下方へ移動し、特別演出図柄92aを被覆する。そうすることで、変動表示領域93を被覆していた被覆体38の重合枚数が漸次減少して、前記装飾図柄の変動状況が見やすくなる一方、所定箇所を被覆する被覆体38の重合枚数が増加して、特別演出図柄92aは漸次見づらくなる。しかし、図18(b)の状態では、複数の被覆体38が順次移動している間に装飾図柄がリーチ状態で停止表示されたとしても、遊技者からはリーチ状態における装飾図柄の種別が明瞭には把握できない。
その後、図19(a)に示すように、変動表示領域93の位置から、全ての被覆体38が前記特別演出図柄92aを被覆するように移動すると、変動表示領域93におけるリーチ状態は「7*7」であることが明確になる一方、全ての被覆体38で被覆された特別演出図柄92aが見えなくなる。
その後、被覆体38で被覆されて視認不可の状態の特別演出図柄92aが変化して、期待度の高い女の子の特別演出図柄92bに変化したとする。
他方、前記所定箇所に位置して特別演出図柄92を被覆していた被覆体38は、一枚ずつに可動部材内蔵ケース31のコーナ部45に格納され、特別演出図柄92bを被覆していた被覆体38の重合枚数が減少してゆき、図19(b)に示すように、徐々に特別演出図柄92bが明瞭に見えてくる。ここで、遊技者は、大当たりへの期待が大きく膨らむことになる。
その後、特別演出図柄92bを被覆していた被覆体38が全て可動部材内蔵ケース31のコーナ部45に格納される。そうすることで、被覆体38はその略全体が演出画像表示領域32b外に配置され、遊技者から見た場合、大当たりを示唆する特別演出図柄92bを明瞭に視認できるとともに、変動表示領域93においては、全ての装飾図柄が停止した場合の図柄の組合せもはっきりと視認可能となる。ここでは、図20に示すように、遊技者の期待通りに装飾図柄は「777」で停止表示され、例えば、15R確変大当たりが確定する。
図21(a),(b)は、大当たり抽選における抽選結果がはずれになった場合の変動表示領域93、特別演出図柄92c及び被覆体38の動作を示している。図21(a)は図19(b)に相当し、図21(b)は図20に相当するものである。
図21(a)に示すように、特別演出図柄92を被覆していた被覆体38が一枚ずつに可動部材内蔵ケース31のコーナ部45に格納され、特別演出図柄92を被覆していた被覆体38の重合枚数が減少してゆき、ここでは大当たりへの期待度の低い特別演出図柄92cが徐々に見えてきている。そして、図21(b)に示すように、ハズレを示唆する特別演出図柄92cが明瞭に視認できるようになり、変動表示領域93においては装飾図柄が「787」で停止表示され、ハズレが確定する。
上述してきたように、この特別演出図柄92は、現在のリーチ状態が大当たり遊技状態に移行することを示す特定の組合せとなるか否かの確率を示すものであり、例えば高確率で大当たりになる特別演出図柄92b(図18〜図20参照)がはっきりと見えた場合は遊技者の喜びは極めて大きく、また、大当たりになる確率が低いことを示す特別演出図柄92c(図21参照)が見えた場合には落胆するものの、見辛かった特別演出図柄92cが徐々に確認できるという従来にない面白さを味わうことができ、遊技興趣の向上が期待できる。
以上説明してきたように、本実施形態におけるパチンコ遊技機10によれば、表示手段による演出表示に加え、透光性を有する遊技盤14の背後における可動演出機構36による動きによって、インパクトのある演出が可能となり、しかも、可動演出機構36を構成する被覆体38の重合枚数を変えることで、前記演出表示の視認性を変化させ、多彩な演出を可能として遊技興趣を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施す等、具体的構成は、適宜設計変更可能である。
上述してきた実施形態から以下の遊技機が実現される。
遊技球を転動させることのできる遊技領域15を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤14と、遊技状態に応じた演出画像(例えば、特別演出画像92a,92b,92c)を表示する演出画像表示領域32aを有し、前記遊技盤14の背後に配設され、当該遊技盤14を透して視認可能な表示手段(例えば、液晶表示装置32)と、この表示手段と前記遊技盤14との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段と、を備え、前記可動演出手段は、それぞれ半透明状に形成され、前記表示手段に対して前後方向に重合した状態で覆設可能な複数の被覆体38と、これら被覆体38を駆動し、前記被覆体の重合枚数を変えることのできる駆動手段42(例えば、モータ43)とを備える遊技機。
前記駆動手段42を制御して前記被覆体38の動作を制御する被覆体制御手段(例えば、副制御回路200のサブCPU206、及び可動部材制御回路260)を備え、この被覆体制御手段は、遊技状態の変化に応じて前記被覆体38の重合枚数を漸次変える遊技機。
前記表示手段は遊技状態の変化を示唆する識別情報(例えば、装飾図柄や特別演出画像92a,92b,92c)を表示可能であり、前記被覆体38は、前記識別情報を被覆可能とした遊技機。
前記被覆体38は、前記演出画像表示領域32aの所定箇所を被覆可能とした遊技機。
なお、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
10 パチンコ遊技機
14 遊技盤
15 遊技領域
31 可動部材内蔵ケース
32 液晶表示装置(表示手段)
32b 演出画像表示領域
36 可動演出機構
38 被覆体
42 駆動手段
93 識別情報
206 サブCPU
260 可動部材制御回路
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32 液晶表示装置(表示手段)
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36 可動演出機構
38 被覆体
42 駆動手段
93 識別情報
206 サブCPU
260 可動部材制御回路
Claims (4)
- 遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、
遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、
この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、
この演出空間内に配設した可動演出手段と、
を備え、
前記可動演出手段は、
それぞれ半透明状に形成され、前記表示手段に対して前後方向に重合した状態で覆設可能な複数の被覆体と、
これら被覆体を駆動し、前記被覆体の重合枚数を変えることのできる駆動手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記駆動手段を制御して前記被覆体の動作を制御する被覆体制御手段を備え、
この被覆体制御手段は、遊技状態の変化に応じて前記被覆体の重合枚数を漸次変えることを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記表示手段は遊技状態の変化を示唆する識別情報を表示可能であり、前記被覆体は、前記識別情報を被覆可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記被覆体は、前記演出画像表示領域の所定箇所を被覆可能としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006294578A JP2008110035A (ja) | 2006-10-30 | 2006-10-30 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006294578A JP2008110035A (ja) | 2006-10-30 | 2006-10-30 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008110035A true JP2008110035A (ja) | 2008-05-15 |
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Family Applications (1)
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JP2006294578A Pending JP2008110035A (ja) | 2006-10-30 | 2006-10-30 | 遊技機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008110035A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009066308A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Newgin Corp | 遊技機 |
JP2010252954A (ja) * | 2009-04-23 | 2010-11-11 | Kyoraku Sangyo Kk | 遊技機の可動役物装置 |
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JP2013198765A (ja) * | 2013-07-03 | 2013-10-03 | Sophia Co Ltd | 遊技機 |
JP2015131235A (ja) * | 2015-04-24 | 2015-07-23 | 京楽産業.株式会社 | 遊技機 |
-
2006
- 2006-10-30 JP JP2006294578A patent/JP2008110035A/ja active Pending
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